JP2006065234A - 偏心光学系とそれを用いた光学システム - Google Patents

偏心光学系とそれを用いた光学システム Download PDF

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Abstract

【課題】 偏心光学系およびそれを用いた光学システムにおいて、小型化、多機能化に好適なものとなるようにする。
【解決手段】 屈折率が1以上の媒質を有し、媒質の境界面に互いに偏心または傾いて配置された4つの光学作用面が設けられたプリズム1を用い、4つの光学作用面が、入射面3、反射面4、分岐面5、透過面6からなり、入射光束51が入射面3に入射し、反射面4、入射面3により内部反射され、分岐面5により、反射光路と透過光路とに分岐され、それぞれの光路上の像面7、8に実像を形成するようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、偏心光学系およびそれを用いた光学システムに関する。例えば、略平行光を射出したり、焦点面にフォーカスを行ったりする際に好適に用いることができる偏心光学系およびそれを用いた光学システムに関する。
従来、反射面を互いに偏心、傾斜させて組み合わせたタイプの偏心光学系である反射型光学系が種々提案されている。
例えば、特許文献1、2には、このような反射型光学系として、プリズムタイプのものが記載されている。また、そのような偏心光学系を受光器や表示装置などを組み合わせた光学システムが記載されている。
特許文献1には、反射面が偏心されたプリズムからなる接眼光学系において逆光線追跡した場合、第1面から入射する観察光を第2面により第1面に向けて内部反射し、第1面により第3面に向けて内部反射することで、光路をZ字状に折り畳んでプリズムの外部に実像を形成するようにした構成が記載されている。
特許文献2には、5面の光学作用面を有するプリズム部材において、第1面から入射する観察光を第2により第1面に向けて内部反射し、第1面により第3面に向けて内部反射して、プリズム部材内部に中間像を形成し、第3面により内部反射して、第4面で内部反射した後、第5面から射出して像面に結像するようにした構成が記載されている。すなわち、第3面以降の光学作用面により、中間像をリレーするものが記載されている。
また、第3面が第5面を兼ねることにより4面の光学作用面からなるようにした構成が記載されている。
特開平8−313829号公報(図1、4、6) 特開2000−105338号公報(図1−24)
しかしながら、上記のような従来の偏心光学系およびそれを用いた光学システムには、以下のような問題があった。
特許文献1に記載の技術では、プリズム内部で光路をZ字状に折り畳んでいるので、ある程度小型化が実現されているものの、例えば入射瞳が大きく、焦点距離が長い光学系を構成する場合には、光路長自体が長くなり、装置全体が大型化してしまうという問題がある。
また、特許文献2に記載の技術では、第2面と第3面との間のプリズム部材内部に中間像を形成し、第3面から第5面までの光学系で中間像をリレーするので、プリズム内部の光路長が大きくなり、プリズム自体の大きさが長くなってしまうという問題がある。特に全体の焦点距離が長い場合には、プリズム部材外部の光路長も長くなる結果、装置全体も大きくなってしまうという問題がある。
したがって、例えば空間光通信の光アンテナなど、焦点距離が長く、光路途中で分岐して別機能を設ける必要のある光学系に用いるには不向きであるという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、小型化、多機能化に好適な偏心光学系およびそれを用いた光学システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の偏心光学系は、略平行な光束を入力光とする偏心光学系であって、屈折率が1以上の媒質を有し、該媒質の境界面に互いに偏心または傾いて配置された4つの光学作用面が設けられたプリズムを備え、前記4つの光学作用面により、前記入力光が入射する入射面と、内部に入射された入力光を内部反射する少なくとも2つの内部反射面と、該内部反射面のいずれかにより反射された入力光の光路を透過光路と反射光路とに分岐する分岐面と、前記反射光路を進む入力光を外部に射出する透過面とが構成され、前記透過光路および前記反射光路上に、それぞれ実像が形成される構成とする。
このような構成によれば、入力光は、入射面を透過してから少なくとも2回内部反射し、分岐面により透過光路を進む光と反射光路を進んで透過面から射出される光とに分岐される。そして透過光路上、反射光路上にそれぞれ実像が形成される。このような分岐光学系は4つの光学作用面がプリズムに一体化された部材として形成されるので、組立時の各光学作用面間の光軸調整や位置出しなどの手間がかからず容易に配置できるものとなっている。
したがって、例えば、空間光通信などにおいて、一方の光路で受光光から情報信号を検出し、他方の光路で受光光の位置検出を行い追尾光として追尾動作を行う、といった高機能な用途に容易に用いることができるものとなる。
この分岐光学系は、それぞれの光路において、少なくとも3つまたは4つの光学作用面の組合せにより収差補正され、そのうち少なくとも2回は屈折率1以上の媒質の境界面で内部反射される。内部反射面のパワーは、媒質の屈折率が乗じられて比較的大きくなり、そのため内部反射面の曲率を比較的小さく抑えることができる。したがって、収差発生量を抑えて良好な結像性能を有し、比較的明るい結像光学系とすることができる。
そして、反射光路では、少なくとも2回内部反射した後、分岐面で反射されるため、少なくとも3回折り畳まれることにより光路長が長くても光路をコンパクト化することができる。そのため、長い焦点距離を有する結像光学系でも小型化することができる。
なお、本明細書では、光学作用面は、物体表面や媒質の境界面などの面に適宜の処理を施し、マクロに見て、光束に対して反射、屈折、干渉、偏光などの光学作用をなさしめるようにした面を意味する。すなわち、当業者が、例えば反射面、透過面、屈折面、レンズ面、フレネルレンズ面、プリズム面、フィルタ面、偏光面、光学面などと称している面状の光学要素の総称である。したがって、光学作用面を数える場合、例えばコーティングにおける多層膜界面などミクロに光学作用をなす個々の界面を数えるものではない。
また、本発明の偏心光学系では、前記4つの光学作用面を、前記入力光が進む1つの光路に沿って最初に現れる順に、第1面、第2面、第3面、第4面と称するとき、第1面が前記入射面および前記内部反射面の1つを、第2面が前記内部反射面の他の1つを、第3面が前記分岐面を、第4面が前記透過面をそれぞれ構成することにより、前記1つの光路において、前記第1面を透過した入力光が、前記第2面により内部反射されて前記第1面に向かって進み、該第1面により内部反射されて、前記第3面に向かって進む光路を含むことが好ましい。
この場合、第1面を透過後に、第2面、第1面で内部反射することで、良好な収差補正を行うことができる。
例えば、第1面を負のパワー、第2面を正のパワーというように組み合わせることで、球面収差およびコマ収差を良好に補正することができる。
また、この場合、第1面の内部反射は臨界角以上とすることが望ましい。そのようにすれば、内部反射が全反射により実現されるため、反射コーティングを施す必要がないから、反射コーティングによる入射面での光量損失がなく、入射面と内部反射面とを兼ねるためにはきわめて好都合である。
またこのように臨界角以上で内部反射させることにより、反射角が大きくなる結果、入力光に対して大きな角度で折り畳むことになるため、プリズムを比較的薄くすることが可能となる。
また、本発明の偏心光学系では、前記4つの光学作用面のうち少なくとも2面が回転非対称面により構成されることが好ましい。
この場合、偏心光学系の入射瞳中心を通過し結像面中心に到達する軸上主光線が偏心光学系に対し偏心して入射する場合、偏心によって発生する像の台形歪みや像面の傾きなどの偏心収差を補正することができる。
また、本発明の偏心光学系では、前記実像が、前記透過光路上でプリズム外部に形成される第1の実像と、前記反射光路上でプリズム内部に形成される第2の実像とを含み、該第2の実像が形成された後、前記透過面から射出される光が略平行光となり、プリズム外部に射出瞳を形成する構成とすることが好ましい。
この場合、第2の実像を形成してから、透過面により略平行光として射出し、プリズム外部に射出瞳を形成するので、射出瞳位置を観察者の瞳孔とすることで、偏心光学系で、拡大した虚像を観察する、いわゆる望遠鏡として用いることができる。
また、射出瞳位置に、光学素子、例えば、反射ミラーなどを配置する場合、入力光の入射画角が変化する場合でも、光束が射出瞳内にとどまるから、光学素子の光学作用面を比較的小さく構成することができるので、光学素子をコンパクトに設けることができる。
それにより多機能でありながらコンパクトな偏心光学系を形成することができる。
なお、この場合、射出瞳は透過面の近傍に形成することが望ましい。そうすれば、光学素子を配置する場合に、透過面に近接して配置でき、よりコンパクトな構成とすることができる。
また、本発明のプリズム外部に射出瞳を形成する偏心光学系では、前記射出瞳が形成された後の光路上に集光素子を配置し、該集光素子の集光位置に受光手段を配置した構成とすることが好ましい。
この場合、集光素子により受光手段上に集光されることで、分岐面で分岐された光を受光手段上で検出することができる。例えば、射出瞳にガルバノミラーなどの光偏向素子を配置し、受光手段としてPDなどの受光素子を配置することで、受光素子により入力光の画角変動による方向ずれを検出し、その画角変動を打ち消すように光偏向素子を駆動して入力光の傾きを補正する、といったことが可能となる。
また、本発明の偏心光学系では、近軸焦点距離をF、入射瞳径をDとするとき、次式を満足することが好ましい。
1≦F/D≦10 ・・・(1)
この場合、F/Dの範囲を条件式(1)の範囲とするので、偏心光学系の形態をバランスのとれたものとすることができる。
すなわち、F/Dが上限値10を超えて大きいと、入射瞳径Dに対して光路長が長くなりすぎるため、プリズムが大きくなるか、バックフォーカスが大きい光学系となりコンパクトな光学系とすることができない。また、下限値1より小さいと近軸焦点距離Fに対して入力光の光束径が大きくなり、NAが大きくなる結果、球面収差、コマ収差などが大きくなり、収差補正が困難になってしまう。そこでその間の値をとることにより、それらの問題を回避して偏心光学系の形態をバランスのとれるようにするものである。
なお、よりバランスのよい偏心光学系とするためには、F/Dは、上記より狭い範囲にあることが好ましい。例えば、上限値は、6または4であることが好ましく、下限値は、1.1または1.2であることが好ましい。例えば、
1.1≦F/D≦6 ・・・(1a)
であることが好ましく、
1.2≦F/D≦4 ・・・(1b)
であることがより好ましい。
本発明の偏心光学系を用いた光学システムは、少なくとも、略平行光を入力光として受光する受光装置を含む光学システムであって、前記受光装置が本発明の偏心光学系を備える構成とする。
このような構成によれば、本発明の偏心光学系を受光装置に備えるようにしたので、本発明の偏心光学系と同様の作用効果を有する光学システムとなる。このような光学システムとしては、例えば、追尾機能を有する空間光通信の受光装置または送光装置を兼ねた送受光装置、望遠鏡、焦点面にフォーカスを行う観察システムなどを挙げることができる。
本発明に係る偏心光学系によれば、少なくとも2つの内部反射面と分岐面とを含む4つの光学作用面を有するプリズムにより分岐光学系を構成するので、多機能化が可能な光学系とすることができ、また比較的長い焦点距離であっても光路を折り畳んで小型化することができるという効果を奏する。
また本発明に係る光学システムによれば、そのような偏心光学系を用いるので、小型で多機能化が可能な装置とすることができるという効果を奏する。
以下では、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る偏心光学系について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る偏心光学系の一例について説明するための軸上主光線を含む断面における光路図である。図2(a)、(b)は、図1の反射光路、透過光路をそれぞれ分けて描いた光路図である。
図中の座標軸は、後述する数値実施例の計算に用いるXYZ座標系を示し、光束の進行方向がZ軸方向と一致し、紙面手前から奥側がX軸方向と一致される。そして、垂直方向(Y軸方向)の画角が0°、±1°の光線をそれぞれ主光線と2本の従属光線とにより描いている(以下、光路図では、特に断らない限り同様である)。
本発明の第1の実施形態に係る偏心光学系について説明する。
本実施形態のプリズム1(偏心光学系)は、図1に示すように、図示左方向から、略平行光束である入射光束51(入力光)を入射することにより、2方向に光路を分岐し、それぞれプリズム外部に実像を形成できるようにした結像光学系を構成するものである。そして、近軸焦点距離をF、入射瞳径をDとするとき、上記の条件式(1)を満足している。
プリズム1の材質は、屈折率1以上の媒質から構成される。そのような媒質としては、例えばガラス、合成樹脂などが採用できる。
プリズム1の媒質と空気との境界面には、少なくとも入射面3、反射面4(内部反射面)、分岐面5、透過面6の4つの光学作用面が形成される。各光学作用面はそれぞれ適宜の曲率を有しており、紙面垂直方向で各位置の曲率に応じた断面形状を有するものの、概略形状としては、略同じ断面を有する略柱状の立体として形成される。
以下では、説明を簡単にするために、入射光束51がY軸方向に画角を有する場合の2次元光路を中心に説明する。それらの説明を、X軸方向に画角を有する場合の3次元光路に拡張することは容易である。
4つの光学作用面は、プリズム1の外周方向の図示反時計回りに、入射面3、透過面6、反射面4、分岐面5、の順に配列されている。本実施形態では、分岐面5と入射面3との間には、光学作用面として使用されない境界面が形成されている。
そして、入射光束51が、入射面3、反射面4、入射面3、分岐面5、透過面6にこの順に到達した後、プリズム1外部に収束光が射出される1つの光路が形成されている。なお、以下では、入射面3、反射面4、分岐面5、および透過面6を、この光路において最初に到達する順に、それぞれ第1面、第2面、第3面、および第4面とも称する。
これら4つの光学作用面のうち、少なくとも2面に回転非対称の曲面である自由曲面を採用する。このような自由曲面を表す自由曲面式については、後述する数値実施例の中で構成パラメータとともに説明する。
軸上主光線50は、図1に示したように、物体側から入射瞳を形成する開口絞り2の中心に直交し、プリズム1の内部に至る光線として定義する。すなわち、軸上主光線50は、開口絞り2の中心を通る入射角0°の光線であり、各光学作用面に到達して方向を屈曲され光学系の基準軸をなす。
座標系は、光線追跡において、開口絞り2の中心を偏心光学系の偏心光学面の原点Oとして(ただし、図示の座標軸は光路との重なりを避けるために原点位置をずらしている)、軸上主光線50に沿う方向をZ軸方向とし、物体側から偏心光学系の開口絞り2に面した面(入射面3)に向かう方向をZ軸正方向とし、紙面をY−Z平面とし、紙面の表から裏へ向かう方向をX軸正方向とし、X軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をY軸とする。
以下、各光学作用面について説明する。
入射面3(第1面)は、軸上主光線50に対して、X軸回りに偏心または傾いて配置された光学作用面である。そして、入射光束51を屈折して、第2面に導くとともに、第2面で反射された光を内部反射することにより、第3面に向けて反射するようになっている。
この内部反射は、入射時の透過率を良好にするために第2面からの反射光の入射角が臨界角以上となり全反射している。
本実施形態では、プリズム1の媒質の使用波長における屈折率をN、第1面における第2面で反射された全画角の主光線の入射角をθ1alとするとき、次式を満足するようにする。
0.9・sin−1(1/N)≦θ1al≦1.5・sin−1(1/N)
・・・(2)
条件式(2)は、入射角θ1alの光が、第1面で略全反射される範囲を規定している。入射角θ1alがこの範囲を満足することで、内部反射面としての第1面に入射する第2面から反射された光を全画角において略全反射させることができるので、第1面を反射コートまたはハーフミラーコートすることなく内部反射面とすることができる。
入射角θ1alが、上限値を超えて大きくなると、入射角が大きくなりすぎ、プリズム1で補正しきれない大きなコマ収差が発生する。また、下限値を超えて小さくなると、第1面における入射角が臨界角より小さくなりすぎ、反射コーティングをする必要が生じ、透過面としての第1面の透過率が低下してしまう。
なお、下限値は、全画角において全反射させるために、sin−1(1/N)とすることがより好ましい。例えば、
sin−1(1/N)≦θ1al≦1.5・sin−1(1/N)
・・・(2a)
を満足することがより好ましい。
また、第1面の偏心収差量を良好な範囲とするために、第1面において第2面で反射された光の軸上主光線50と交差する位置での軸上主光線50の入射角をθ1nとするとき、次式を満足するようにする。
40°≦θ1n≦60° ・・・(3)
条件式(3)は、内部反射面としての第1面において発生する偏心収差量が良好となる入射角θ1nの範囲を規定している。
入射角θ1nが上限値を超えて大きくなると、特に軸上のコマ収差量が大きくなりすぎる。また下限値を超えて小さくなると、第1面で反射された光が第2面側にも戻ってくるため、その光を受けるように第3面を配置しようとすれば、第2面と干渉して配置できなくなる恐れが生じる。
また入射面3は、第2面で反射された光を良好に収差補正するためには、負のパワー備えることが好ましい。
そして、偏心収差を低減するために、例えば、非球面または自由曲面を採用することが好ましい。自由曲面は、例えば、傾斜方向に非対称でY−Z面に関して対称な回転非対称な曲面を採用することができる。
反射面4(第2面)は、第1面を透過した入射光束51を集光しつつ、第1面に向けて内部反射することで、光路を折り畳むための光学作用面である。そして第1面で屈曲された軸上主光線50に対して偏心して配置される。そして、本偏心光学系の主な正のパワーを有する光学作用面とされている。
反射面4は、所定の曲面に加工された媒質の境界面に適宜の反射膜コーティングを施すことにより製作できる。
反射面4は、光を屈折率が1以上の媒質内部に反射する内部反射面とされているので、比較的小さな曲率でも大きなパワーを持たせることができる。ただし、偏心配置していることによる偏心収差が発生するので、この偏心収差を補正するために反射面4を自由曲面で構成することが好ましい。自由曲面は、例えば、傾斜方向Y−Z内において非対称で、X−Z面内において対称な回転非対称な曲面を採用することができる。
このような回転非対称面を採用する場合、非対称な位置によって正のパワーと負のパワーとを同時に有する構成としてもよい。そうすれば、非対称な配置によって発生する偏心収差を良好に補正することができる。
分岐面5(第3面)は、第2面および第1面で内部反射された光を、内部反射して透過面6に向う反射光と、プリズム1外部に透過して、像面7に結像する透過光とに分岐する光学作用面である。そして、第1面で内部反射された光の軸上主光線50に対して偏心または傾いて配置される。
分岐面5で分岐された反射光、透過光の光路を、以下では、それぞれ反射光路、透過光路と称する。
分岐面5の面形状は、透過光路において透過光をプリズム1の外部の適宜位置の像面7に結像して実像を形成するとともに、反射光路において内部反射される反射光を透過面6と組み合わせてプリズム1の外部の適宜位置の像面8に結像して実像を形成できるならばどのような面形状でもよい。例えば、プリズム1の外側に向かって凸面または凹面を含む面、平面、または回転非対称な面等を必要に応じて採用することができる。
回転非対称面を採用する場合、例えば非対称な位置によって正のパワーと負のパワーとを同時に有する構成としてもよい。
分岐面5を平面にした場合には、反射光、透過光の結像性能を略同等にすることができる。また平面にすれば、分岐面5を削り加工する場合にはその加工自体が、成形により製造する場合はその金型加工が平面加工となるので、製作が容易であり、コストダウンを図ることができる。
分岐面5は、媒質の境界面に、内部入射光に対する反射率を制御する反射コーティング、ハーフミラーコーティングなどの表面処理を行うことにより製作することができる。
また、例えば反射率をあまり高くする必要がない場合などには、媒質の屈折率と空気の屈折率の差によって生じる反射によって、光路を分岐するようにして、反射コーティング、ハーフミラーコーティングなどの表面処理を省略してもよい。その場合には、手間のかかる表面処理が不要となるので安価に製作できるという利点がある。
本実施形態では、プリズム1の媒質の使用波長における屈折率をN、第3面における第1面で反射された全画角の主光線の入射角をθ3alとするとき、次式を満足するようにする。
0.1・sin−1(1/N)≦θ3al≦0.95・sin−1(1/N)
・・・(4)
条件式(4)は、入射角θ3alの光が、第3面で良好に分岐される入射角の範囲を規定している。
入射角θ3alが、上限値を超えて大きくなると、入射角が大きくなりすぎ、反射される光の割合が大きくなりすぎるか、臨界角を超える場合には全反射されてしまう。また、下限値を超えて小さくなると、第3面で反射された光が第1面側に戻ってくるため、その光を受けるように第4面を配置しようとすれば、第1面と干渉して配置できなくなる恐れが生じる。
また、第3面の偏心収差量を良好な範囲とするために、第3面において第1面で反射された光の軸上主光線50と交差する位置での軸上主光線50の入射角をθ3nとするとき、次式を満足することが好ましい。
5°≦θ3n≦35° ・・・(5)
条件式(5)は、内部反射面としての第3面において発生する偏心収差量が良好となる入射角θ3nの範囲を規定している。
入射角θ3nが上限値を超えて大きくなると、像高の差による反射位置の差が大きくなるため、偏心収差、特に像面の倒れ量が大きくなる。また下限値を超えて小さくなると、第3面で反射された光が第1面側に戻ってくるため、その光を受けるように第4面を配置しようとすれば、第1面と干渉して配置できなくなる恐れが生じる。
透過面6(第4面)は、反射光路上に配置され、分岐面6で反射された光を透過させてプリズム1の外部に射出し、像面8に実像を形成するための光学作用面である。そして、分岐面6と略平行または浅い角度で偏心または傾いて配置される。
本実施形態では、図1に示すように、分岐面5と透過面6とは、図示断面において入射面3と反射面4に挟まれる位置に形成される。そのため、分岐面5から透過面6に向かう光路は、入射面3から反射面4に向かう光路、および反射面4から入射面3に向かう光路にそれぞれ交差する配置とされ、光路がコンパクトに折り畳まれている。
すなわち、軸上主光線50が反射光路において分岐面5に至るまでの2つの軸上主光線50と交差している。つまり軸上主光線50がプリズム1内で少なくとも1回交差している例となっている。
透過面6は、像面8に実像が形成されれば、どのような面形状であってもよいが、例えば、偏心収差を補正するためには回転非対称面とすることが好ましい。
次に、各光学作用面の相対的な傾きについて説明する。
各光学作用面の偏心量または傾きを表すため、開口絞り2の中心を通る軸上主光線50と直交する平面を傾き基準面とする。
そして、図1に示すように、第2面の傾きを表すため、第1面を透過して第2面に入射する軸上主光線50と第2面との交点における接平面の傾きを傾き基準面から測って、傾き角θとする。
また、第3面の傾きを表すため、第1面で反射された軸上主光線50と第3面との交点における接平面の傾きを傾き基準面から測って、傾き角θとする。
また、第4面の傾きを表すため、第3面で反射された軸上主光線50と第4面との交点における接平面の傾きを傾き基準面から測って、傾き角θとする。
これらは、他の図、例、実施形態でも同様に定義するものとする。
このとき、傾き角θ、θ、θ、θは、次式の少なくともいずれかを満足することが好ましい。
50°≦|θ−θ|≦120° ・・・(6)
|θ−θ|≦40° ・・・(7)
条件式(6)は、第2面と第3面との間の相対的な傾きが好適となる傾き角の範囲を規定している。
|θ−θ|が上限値を超えて大きくなると、第2面と第3面のとのなす角が小さくなりすぎ、第3面で反射された光が第2面側に反射されるため、第2面で反射されて第1面に向かうべき光が第3面で蹴られないように第3面を配置することが困難になる。また、下限値を超えて小さくなると、第2面と第3面とのなす角が大きくなりすぎ、プリズム1が大型化する。
条件式(7)は、第3面と第4面との間の相対的な傾きが好適となる傾き角の範囲を規定している。
すなわち、条件式(7)によれば、第3面と第4面との平行度が0〜40°の範囲にある。そのため、焦点面における像面の倒れを小さいものとすることができ、小型で高性能な偏心光学系を構成することができる。
|θ−θ|が上限値を超えて大きくなると、第3面で反射されて第4面に向かう光が第4面で大きく屈折されることで、大きな軸外収差が発生する。
また、焦点面における像面が大きく倒れるので、例えば像面8に結像光を受光するための受光面を配置する場合、プリズム1から離さなければならず、プリズム1を用いる装置が大型化してしまうものである。
なお、|θ−θ|の範囲は、偏心光学系をより高性能とするためには、条件式(7)の範囲より狭くすることが好ましい。例えば、
|θ−θ|≦30° ・・・(7a)
とすればより好ましい。
本実施形態のプリズム1の作用について偏心光学系の光路に沿って説明する。
入射光束51は、開口絞り2により光束径を入射瞳径Dの大きさに規制され、透過面3に入射する。
入射面3が軸上主光線50に対してX軸回りに偏心または傾いて配置されているので、入射光束51が屈曲されて入射光軸外に向かって進む。
そして、媒質内を進み反射面4に到達して内部反射される。反射面4が正のパワーを有し、X軸回りに偏心しているので、光束は集光されつつ、入射面3に向かって進む。ここで、反射面4の面形状を回転非対称面とすれば、偏心収差の発生を低減することができる。
反射面4で内部反射された光は、入射面3により分岐面5に向けて内部反射される。このように、入力光はプリズム1の媒質内でZ字状に折り畳まれて分岐面5に向かって進む。
このとき、本実施形態では、反射面4により反射された全画角の主光線の入射角θ1alが条件式(2)を満足するので、画角が変っても、すべての光は全反射されるかまたは略全反射に近い条件で反射される。そのため、入射面3は反射コートまたはハーフミラーコートなどを施さなくても、良好な内部反射面となるので、反射コーティングなどの影響により、入射面3に入射する入力光に光量損失が生じるのを防ぐことができる。
また、入射角θ1alが条件式(2)を満足するので、コマ収差の発生が抑制される。
また、入射角θ1nが条件式(3)を満足するので、軸上のコマ収差が抑制される。
そして、入射面3は内部反射面として負のパワーを備えるので、反射面4により発生した偏心収差を低減することができる。特に、傾斜方向に非対称でY−Z面に関して対称な回転非対称な曲面とすれば、傾斜方向に必要に応じてパワーを変えることでより良好な収差補正を行うことができる。
そして、入射面3で内部反射された光は、入射面3の曲率に応じた光学作用を受けつつ、分岐面5に入射し、分岐面5により、透過光と反射光とに光路が分岐される。
反射光路では、分岐面5により内部反射される光が、図2(a)に示したように、内部反射面としての分岐面5の曲率に応じた光学作用を受けつつ、プリズムの外周方向において入射面3と反射面4との間に挟まれて配置された透過面6に向かって進む。このとき、入射面3から反射面4に向かう光の軸上主光線と、反射面4から入射面3に向かう光の軸上主光線とそれぞれ交差して進む。
そして、透過面6の正のパワーにより、収束光とされて、プリズム1外部に射出され、像面8に実像を形成する。
一方、透過光路では、分岐面5を透過する光が、図2(b)に示したように、透過面としての分岐面5の曲率に応じた光学作用を受けて、収束光として、プリズム1外部に射出され、像面7に実像を形成する。
そこで、像面7、8に、例えば、PDなどの受光器、PSDなどの位置検出センサ、CCD、CMOSなどの撮像素子、といった受光手段を配置することにより、入射光束51の情報を得ることが可能となり、種々の装置、光学システムの一部を構成することができる。
このようなプリズム1によれば、像面8に結像する反射光路では、屈折率1以上の媒質内で3つの光学作用面により3回反射されてコンパクトに折り畳まれているので、光路長の長い場合でもコンパクトな偏心光学系とすることができる。
また、光学作用面の曲率の大きさに比べて比較的大きなパワーを有する、屈折率1以上の媒質中の内部反射面における反射を3回受けることにより、それぞれの内部反射面により収差補正することが可能となるので、光学性能を向上することができる。
また、条件式(1)を満足するので、入射瞳径Dに対する近軸焦点距離Fの比が良好な範囲となり、球面収差、コマ収差などを良好に保った比較的コンパクトな偏心光学系とすることができる。
また、条件式(1)〜(7)を満足することで、それぞれ良好な結像性能を保ちつつ、バランスのとれた形状のプリズムとして一体化された偏心光学系を構成することができる。
したがって、例えば望遠鏡や空間光通信用の光学系など、比較的長い光路長と、解像度、明るさなど比較的高い結像性能とを必要とする光学系に用いることにより、小型軽量化、低コスト化を図ることができるという利点がある。
また、4つの光学作用面のうち少なくとも2面は回転非対称面とするので、それらを軸上主光線50に対して従属光線の側に非対称な曲面として、組み合わせることにより像の台形歪みや像面の傾きなどの偏心収差を補正することができるから、偏心収差の少ない高性能な偏心光学系とすることができる。
その際、4面全部を回転非対称面としてもよい。そのように回転非対称面の数を増やしていけば、それに応じてより高精度な収差補正が可能となる。また補正量が各光学作用面に分担される結果、個々の曲面が製作容易な形状となるという利点がある。
なお回転非対称面の面数は、必要な偏心収差の補正が可能であれば、1面あるいは0面として、製作の容易な回転対称面や平面を採用してもよい。そうすれば、製作費を低減することができる。
次に、本実施形態の第1変形例について説明する。
図3(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態に係る偏心光学系の第1変形例について説明するために、それぞれ反射光路、透過光路に分けて描いた、軸上主光線を含む断面における光路図である。
本変形例の偏心光学系は、図3(a)、(b)に示すように、本実施形態のプリズム1に代えて、プリズム11(偏心光学系)からなるものである。
プリズム11は、本実施形態のプリズム1の、入射面3、反射面4、分岐面5、透過面6に代えて、それぞれ入射面13(第1面)、反射面14(第2面)、分岐面15(第3面)、透過面16(第4面)を備える。
プリズム11は、分岐面15の面形状として、平面を採用している点がプリズム1と異なる。そして、他の光学作用面は、分岐面15を平面とすることにより、像面7、8に良好に結像できるように、それぞれの面形状、偏心量、パワーなどの構成を変えたものである。各条件式なども同様に適用される。
このような構成によれば、4つの光学作用面の1つを平面としているので、光学作用面の加工が容易となり製造コストを低減することができる。
また、透過光路側の射出面である分岐面15を平面とすることにより、透過光路側の部品配置や位置決めが容易となり、他の装置に組み込んだり、他の光学素子とともに用いたりする場合に、組立やレイアウト配置が容易となるという利点がある。
次に、本実施形態の第2変形例について説明する。
図4(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態に係る偏心光学系の第2変形例について説明するために、それぞれ反射光路、透過光路に分けて描いた、軸上主光線を含む断面における光路図である。
本変形例の偏心光学系は、本実施形態のプリズム1に代えて、プリズム21(偏心光学系)からなるものである。
プリズム21は、本実施形態のプリズム1の、入射面3、反射面4、分岐面5、透過面6に代えて、それぞれ入射面23(第1面)、反射面24(第2面)、分岐面25(第3面)、透過面26(第4面)を備える。
プリズム21は、第4面である透過面26を、プリズムの外周方向において第1面と第3面との間に挟まれる位置に配置した点が、プリズム1と異なる。すなわち、第1面と第2面とで挟まれる境界面47は、光学作用面としては用いられておらず、例えば面取り形状、取付部型状などとして平面が設けられている。
そして、他の光学作用面は、それに応じて、像面7、8に良好に結像できるように、それぞれの面形状、偏心量、パワーなどの構成を変えたものである。各条件式なども同様に適用される。
このような構成によれば、第3面から第4面に向かう軸上主光線が他の光路の軸上主光線と交わることがないので、反射光路においてプリズム外部に射出される方向を比較的自由にレイアウトすることができる。特に、入射光束51と平行、もしくは浅い角度で交差する方向へ射出することが容易となる。したがって、光路長が長い場合であっても、入射光束51に対して直交もしくは90°に近い角度で交差する方向に配置スペースをとる必要がないから、そのような方向に配置スペースが限られている場合にコンパクトに配置できるという利点がある。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る偏心光学系について説明する。
図5(a)、(b)は、本発明の第2の実施形態に係る偏心光学系の一例について説明するために、それぞれ反射光路、透過光路に分けて描いた、軸上主光線を含む断面における光路図である。
本発明の第2の実施形態に係る偏心光学系について説明する。
本実施形態の偏心光学系は、図5(a)、(b)に示すように、プリズム71(偏心光学系)にレンズ17(集光素子)を組み合わせることにより、入射光束51をプリズム71の外部の像面7に第1の実像を形成し、像面8に他の実像を形成するようにしたものである。
すなわち、プリズム71は、本発明の第1の実施形態のプリズム1の、入射面3、反射面4、分岐面5、透過面6に代えて、それぞれ入射面73(第1面)、反射面74(第2面)、分岐面75(第3面)、透過面76(第4面)を備える。そして、それら光学作用面は、プリズム1と略同様に折り畳まれた反射光路と透過光路とからなる分岐光学系を構成し、プリズム71の外部の反射光路上に、レンズ17が配置されているものである。
ただし、それぞれの面形状、偏心量、パワーなどの違いにより、像面7、8の位置は第1の実施形態とは異なっている。また、像面8は、プリズム11の内部の像面18に実像(第2の実像)を形成してから、透過面76によりプリズム71の外部に射出瞳19を形成し、射出瞳19を射出した光をレンズ17により結像して像面8に他の実像を形成している。
以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
入射面73、反射面74、分岐面75は、反射光路において、プリズム71内に第2の実像を形成できれば、入射面3、反射面4、分岐面5と同様な面形状を採用することができる。そして、それぞれにパワーを配分して、像面18に第2の実像を形成できるようにする。
また、光路の折り畳みも第1の実施形態と同様のため、各条件式も第1の実施形態と同様に採用することができる。
透過面76は、像面18上に結像したあと発散する光を、略平行光束として、プリズム11外部に射出し、近傍位置に射出瞳19を形成するための正のパワーを有する光学作用面である。
近傍位置の範囲は、必要に応じて適宜の範囲とすることができる。例えば、偏心光学系の大きさをコンパクトにするためには、透過面16にできるだけ近い範囲とすることが望ましい。ただし、射出瞳19に、適宜の光学素子、例えば、レンズ、ミラー、可動ミラーなどを配置する場合には、それらが、透過面76と干渉しない程度に離れた位置に設けるようにする。
レンズ17は、透過面6から射出される略平行光束を像面8に結像するための正のパワーを有する光学素子である。レンズ17の面形状や屈折率は、像面8の位置や、画角の範囲などの必要に応じたものを採用することができる。例えば、球面レンズ、非球面レンズ、フレネルレンズ、反射鏡、DOE(回折光学素子)、HOE(ホログラフィック光学素子)などが採用できる。
このような構成によれば、少なくとも反射光路に射出される光が略平行光束とされ、射出瞳19が形成されるので、例えば、略平行光束の部分で光を分岐させたり、射出瞳位置に適宜の光学素子を配置したりすることにより、多機能な偏心光学系を構成することができる。
例えば、射出瞳19に、ガルバノミラーなどの可動ミラーを配置し、像面8に光電変換して、光検出を行う受光手段を配置することで、入射光束51の入射画角が変っても、可動ミラーの傾きを制御し、一定位置で安定受光できる偏心光学系を容易に形成できる。したがって、例えば、追尾機能を備える空間光通信装置などに用いるのに好適な偏心光学系となる。
次に、本発明の第2の実施形態の偏心光学系の変形例について説明する。
図6(a)、(b)は、本発明の第2の実施形態に係る偏心光学系の変形例について説明するために、それぞれ反射光路、透過光路に分けて描いた、軸上主光線を含む断面における光路図である。
本変形例の偏心光学系は、図6(a)、(b)に示すように、本実施形態のプリズム71に代えて、プリズム81(偏心光学系)からなるものである。
すなわち、プリズム81は、本発明の第2の実施形態のプリズム71の、入射面73、反射面74、分岐面75、透過面76に代えて、それぞれ入射面83(第1面)、反射面84(第2面)、分岐面85(第3面)、透過面86(第4面)を備える。
そして、入射面83、反射面84、内部反射面としての分岐面85により、プリズム81内部の像面18に第2の実像が形成されるようになっている。
そして、透過面86として、平面が採用される点が本実施形態のプリズム71と異なっている。
このため、プリズム81を用いて、反射光路に射出瞳を形成するためには、他の光学素子を併せて用いる必要がある。
例えば、一方の面が平面で、他方の面が正のパワーを備える平凸レンズを透過面86に貼り合わせたり、近接して配置したりすることができる。
例えば、プリズム71において透過面76の代わりに平面を設けたものをプリズム81とし、透過面76の面形状と平面とで構成されるレンズ素子を貼り合わせることで、プリズム71と全く同様な性能を有する偏心光学系を構成することができる。
このような構成によれば、例えば、射出瞳19の位置を変えたい場合など、プリズム81とともに用いる他の光学素子の形状や、媒質の屈折率などを変えることで容易に可変できるという利点がある。
したがって、射出瞳19の位置を変えるために、他の光学作用面の設計を変えたり、新たなプリズムを製作し直したりする必要がなくなるので、プリズム81を汎用性のある安価な部品として用意することができる。
例えば、プリズム81をプラスチック成形などで製作し、必要に応じて他の光学素子をレンズ素子などとして設けることにより、汎用性を高めて金型コストを低減することができる。
なお、本変形例の構成で、適宜の光学作用面のパワーを変えることで像面18がプリズム外部に形成されるようにすれば、本発明の第1の実施形態において、第4面を平面で構成した場合の例になるものである。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る光学システムについて説明する。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る光学システムの概略構成について説明するための模式説明図である。
本発明の第3の実施形態に係る光学システム100について説明する。
光学システム100は、外部からの略平行光を受光して追尾しつつ、略平行光を外部に送光することができるもので、その概略構成は、集光ユニット60とジンバルステージ44(移動機構)とからなる。
集光ユニット60は、筐体43、偏心光学系40、受光素子29、制御装置41(位置制御手段)、偏向制御手段62a、受光素子46(受光手段)、受光素子63、光源45、光路分割手段47、48、コリメートレンズ52、53および入力信号制御装置42を備える。
筐体43は、後述する各部材を一体に保持する保持部材と外装部材とを兼ねた部材であり、例えば、箱形などの適宜形状とされている。そして、その外表面の一部に入射光束51の入射瞳となる開口部である開口絞り43aが設けられている。すなわち、通常の使用状態において入射光束51が筐体43に照射されたとき、最初に入射光束51の光束径を規制する実質的な絞りとして設けられており、上記の開口絞り2を具現化する部材となっている。
開口絞り43aは、筐体43と別部材で形成されてもよく、厳密に筐体43の外表面に設ける必要もない。例えば、通常の使用状態において入射光束51をける恐れのない形状であれば、フレア光の入射を防止するフードなどが開口絞り43aの回りに設けてもよい。
また、開口絞り43aは、光学的に開口していればよく、例えば集光に必要な波長光を透過させるカバーガラスなどで覆ってもよい。
偏心光学系40は、本発明の第2の実施形態に係る偏心光学系であるプリズム71およびレンズ17からなる。そして、開口絞り43aが開口絞り2の位置となるように筐体43に適宜の支持部材(不図示)を介して固定される。偏心光学系40は、図5に示し、第2の実施形態に説明したとおりの構成を有するので、個々の説明は省略する。なお、図7では、第2の実施形態のプリズム71を模式的に表している。
反射ミラー61は、プリズム71の反射光路を通ってプリズム外部に射出される略平行光を反射して光路を屈曲させるものである。そして、射出瞳19の近傍位置に略平行光を必要に応じて偏向するガルバノミラー62が配置され、略平行光をレンズ17に導くようになっている。そして像面8(図5(a)参照)に相当する位置に、例えば入射光束51から情報信号を取り出すために光電変換を行う受光素子46が配置されている。
受光素子29は、入射光束51をプリズム71の透過光路を通して受光することにより、その入射方向ずれを検知するためのもので、透過光路上の像面7(図5(b)参照)に配置されている。
制御装置41は、受光素子29の光出力を入力信号として、受光素子29に結像される光束の結像位置を検出し、目標位置からのずれを演算して、集光ユニット60の位置ずれ量を算出して位置検出信号(検出出力)を生成するとともに、その算出結果に応じて集光ユニット60を移動させるための制御信号(検出出力)を生成するための装置である。
受光素子63は、ガルバノミラー62で反射されコリメートレンズ53により集光された光が光路分割手段48により分岐された光路上に配置され、分岐光を受光することで、制御装置63aに検出出力を送るための位置検出素子である。
制御装置63aは、受光素子の検出出力から位置ずれ量を算出する位置検出信号を生成する制御手段である。
偏向制御手段62aは、制御装置63aの位置検出信号に基づき、受光素子46上の結像位置のずれを補正すべく、ガルバノミラー62の偏向角を制御するための手段である。
入力信号制御装置42は、受光素子46で受光され、光電変換された電気信号に適宜の信号処理を施し、集光ユニット60外部の機器に送出するための装置である。
また、光源45は、LD(半導体レーザ)であり図示しない出力制御装置からの信号に基づき、光信号を出力する。射出光はコリメートレンズ52により拡がり角が最適化された略平行光とされ、ガルバノミラー62とレンズ17との間の光路に配置された光路分岐手段47により、偏心光学系40の光軸に沿う光路に合成されるように配置される。そして、射出光が、受光光と逆に光路をたどって偏心光学系40の開口絞り43aから、装置外部に出射され、離れた場所にある同様の受光部に向けて光信号として送信される。
なお、以上では送受光可能な場合の例で説明したが、受光素子、その他の関連部分を省略すれば、送光専用とすることもできる。
ジンバルステージ44は、集光ユニット60を2軸方向に姿勢制御可能に保持する移動機構であり、ティルト駆動部44aおよび水平回転駆動部44bが支持台44c上に保持され、ティルト駆動部44aと水平回転駆動部44bとの移動量を制御するための駆動制御手段44dを備えてなる。
水平回転駆動部44bとティルト駆動部44aは、それぞれ鉛直軸回りの回転と水平軸回りの所定角の回転とが可能とされ、それぞれの回転角制御可能な制御モータ(不図示)などによる機構により、駆動可能とされる。
駆動制御手段44dは、制御装置41が生成した制御信号に基づき、ティルト駆動部44a、水平回転駆動部44bの回転駆動量を算出して、所定の回転駆動を行うための手段である。
本実施形態の光学システム100によれば、入射光束51が開口絞り43aに入射すると、受光素子29、63、46に結像する。そして受光素子46からは、入射光束51の搬送する入力信号を取り出して送出することができる。
その際、入射光束51の光路が変動したり、集光ユニット60の向きが不適切だったりすることにより開口絞り43aに対して入射画角を持つと、それぞれの結像位置がずれる。しかし本実施形態では、受光素子29上の結像位置のずれ量が制御装置41により検出されるので、駆動制御手段44dに渡される制御信号により、ジンバルステージ44を駆動することができ集光ユニット60の姿勢を制御することができる。
また受光素子63は、結像位置の微小なずれを検出し、制御装置63aにより位置検出信号を偏向制御手段62aに伝える。それによりガルバノミラー62の偏向角を可変して結像位置のずれをなくすよう制御することが可能となる。
一般に、光学システム100で取り出すべき信号は、例えば望遠鏡のように倍率が大きかったり、光通信のように受光量のレベルの変動が信号ノイズとなったりして、入射画角の変動に敏感であることが多い。その結果、ジンバルステージ44だけで姿勢制御しようとすると、高精度で高速応答性の機構が必要となり、非常に高価な装置となる場合がある。
そこで、ジンバルステージ44による姿勢制御は、粗動として、制御目標から大きく外れた場合の移動を行うようにし、より精密な位置合わせは、偏向制御手段62aにより高速駆動可能なガルバノミラー62を制御して、受光素子63上の結像位置が一定となるようにすることができる。そうすれば、高精度高速応答性の機構を設けなくとも、受光素子63に対して一定の位置に結像させることができ、常に安定した受光状態を維持することができる。
したがって、本実施形態の光学システム100によれば、第2の実施形態の偏心光学系の作用効果を備えるとともに、入力光を高精度かつ高効率な光追尾を行うことができる光学システムとすることができる。
また、本実施形態では、反射光路と透過光路とで、焦点距離などの結像性能を変えることができるから、入射画角が変動したときの、受光素子29、63上の像の移動量を変えることができる。したがって、一方の受光素子で、広範囲の移動量を検知し、他方の受光素子で狭い範囲の移動量を検知するような構成とし、前者の検出信号をジンバルステージ44の粗動用の制御に用い、後者の検出信号を微動用の制御に用いるようにしてもよい。そうすれば、前者により広範囲の移動を迅速に行い、目標位置に近づいてから後者により精密な微動を行うことにより、全体として高精度な移動制御を行うことが可能となる。
なお、上記の第1または第2の実施形態において、すべての条件式は、適宜組み合わせて用いることができる。
また、上記第1または2の実施形態の説明では、第3面を内部入射光に対する反射率を制御する反射コーティング、ハーフミラーコーティングを施して形成する例で説明したが、第3面を分岐面とするために他のコーティングを採用してもよい。
例えば、偏光ビームスプリッタコーティング(PBSコーティング)を行い、第3面に到達する光束の偏光状態に応じて分岐を行うようにしてもよい。入力光が第3面に至るまでに偏光状態に応じてPBSコーティングを変えることにより、分岐光量比を調整することができる。また必要なら適宜の偏光子などの偏光状態を偏光する光学素子を適宜の位置に配置してもよい。
また例えば、ダイクロイックビームスプリッタコーティングを行い、第3面に到達する光束の波長に応じて分岐を行うようにしてもよい。
また、上記の第1または2の実施形態の説明では、プリズム外部に2つの像面が形成される例で説明したが、プリズム外部の光路に分岐面を設けて、複数の光路に分岐し、複数の像面を設けてもよい。そうすれば、それぞれの像面に受光素子や位置検出手段を配置することができるから、それらの出力を用いてさらに高精度の位置検出などを行うことができるという利点がある。
また、上記第3の実施形態の説明では、偏心光学系として、プリズム71とレンズ17とを用いた例で説明したが、プリズム71は第2の実施形態の変形例のように、例えばプリズム41と他のプリズム、レンズなどの光学素子との組合せを用いてもよい。
また、上記第3の実施形態の説明では、ガルバノミラー62の反射面の大きさが小さくできるように、射出瞳19の近傍位置にガルバノミラー62を配置した例で説明したが、例えば、入射画角の変化が小さい場合や、ガルバノミラー62が十分な有効反射面を有する場合などで、射出瞳19から離れた位置にガルバノミラー62を配置してもよい。
また、その場合、偏心光学系は射出瞳を形成しないものであってもよい。すなわち、第3の実施形態の光学システムに用いる偏心光学系として、第1の実施形態の偏心光学系はすべて採用できる。
また、上記第3の実施形態の説明では、変調光を送受光して、空間光通信などに好適に用いることができる光学システムの例で説明したが、本発明の光学システムは、これに限定されるものではない。例えば、望遠鏡として用いることにより、小型でありながら、追尾機能を備えたり、2系統の観察光路を備えたりする高機能の光学システムを構築することができる。このように、本発明の光学システムは、焦点面にフォーカスを行う観察システムに幅広く適用することができる。
次に、上記に説明した第1の実施形態の偏心光学系の第1の数値実施例を、図2(a)、(b)を参照して説明する。
下記に第1の数値実施例の、光学系の構成パラメータを示す。図2(a)、(b)に表記されたr、d(iは整数)は、下記に示す光学系の構成パラメータのr、dに対応する。また屈折率については、d線(波長587.56nm)に対するものを表記している。これらの表記は以下の参照図面すべてに共通である。
光路1は、分岐面5で反射される光束が進む光路(図2(a)参照)であり、光路2は、分岐面6で透過される光束が進む光路(図2(b)参照)である。
なお、自由曲面(FFS)および偏心のデータのうち、光路1、2に共通するものは、[]内に共通の番号を付して重複を避けた。
座標系は、すでに説明したXYZ直交座標系を用いている。この座標系において、傾き角は、X軸、Y軸、Z軸を中心とする傾き角をそれぞれα、β、γとしたとき、傾き角αとβの正はそれぞれX軸、Y軸の正方向に対して反時計回りを、傾き角γの正はZ軸の正方向に対して時計回りの角度と定義する。
そして、各光学作用面を座標系で表す場合、軸上主光線50を物体から像面に向かう方向で順光線追跡し、光学作用面と軸上主光線50が交差する点を原点として、X軸を紙面垂直方向に保って、Z軸が軸上主光線50に一致するように、Y、Z軸を回転させたローカル座標系で表す。
なお、面の中心軸のα,β,γの回転のさせ方は、面の中心軸とそのXYZ直交座標系を、まずX軸の回りで反時計回りにα回転させ、次に、その回転した面の中心軸を新たな座標系のY軸の回りで反時計回りにβ回転させると共に1度回転した座標系もY軸の回りで反時計回りにβ回転させ、次いで、その2度回転した面の中心軸を新たな座標系の新たな座標系のZ軸の回りで時計回りにγ回転させるものである。
本実施形態で用いられる回転非対称の曲面の形状は、例えば、下記の式(a)により定義される自由曲面式で表現される。式(a)のZ軸が自由曲面の軸となる。
Figure 2006065234
ここで、(a)式の第1項は球面項、第2項は自由曲面項である。球面項中、Rは頂点の近軸曲率半径、kはコーニック定数(円錐定数)であり、r=√(X2 +Y2 )である。
自由曲面項は、
Figure 2006065234
ただし、C(jは1以上の整数)は係数である。
上記自由曲面は、一般的には、X−Z面、Y−Z面共に対称面を持つことはないが、本実施形態ではXの奇数次項を全て0にすることによって、Y−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。例えば、上記定義式(a)においては、C2 、C5 、C7 、C9 、C12、C14、C16、C18、C20、C23、C25、C27、C29、C31、C33、C35・・・の各項の係数を0にすることによって可能である。
また、本実施形態に用いられる非球面は、以下の定義式(b)で与えられる回転対称非球面である。
Figure 2006065234
ここで、h=√(X2 +Y2 )であり、cは頂点の近軸曲率半径、kはコーニック定数(円錐定数)、A、B、C、D、…はそれぞれ4次、6次、8次、10次、…の非球面係数である。この定義式のZ軸が回転対称非球面の軸となる。
以下に示す構成パラメータにおいて、長さの単位は(mm)、角度の単位は(°)である。また、各偏心データは、絞り面の中心を原点としている。
また、データの記載されていない自由曲面、非球面に関する項は0である。
(光路1)
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(絞り面) d1 = 0.00
2 FFS[1] d2 = 0.00 偏心[1] n1 = 1.5254 ν1 = 56.2
3 FFS[2] d3 = 0.00 偏心[2] n2 = 1.5254 ν2 = 56.2
4 FFS[1] d4 = 0.00 偏心[1] n3 = 1.5254 ν3 = 56.2
5 FFS[3] d5 = 0.00 偏心[3] n4 = 1.5254 ν4 = 56.2
6 FFS[4] d6 = 0.00 偏心[4]
像 面 ∞ d7 = 0.00 偏心[5]

FFS[1]
4 -9.6586x10-4 6 -1.2250x10-3 8 -2.7264x10-5
10 -8.1545x10-6
FFS[2]
4 -2.4676x10-3 6 -2.7217x10-3 8 -9.1686x10-6
10 -9.6970x10-7 11 -1.4874x10-9 13 2.9815x10-8
15 -1.2545x10-8 17 -4.4630x10-1019 -5.6503x10-10
21 7.4406x10-1122 -7.4801x10-1224 3.7528x10-12
26 8.4095x10-1228 2.1589x10-12
FFS[3]
4 1.1374x10-3 6 7.7325x10-4 8 -1.7902x10-5
10 -1.8865x10-5 11 -1.2416x10-7 13 1.8818x10-7
15 2.0332x10-7 17 2.3263x10-8 19 -8.0184x10-9
21 -2.4869x10-8 22 1.7141x10-10
FFS[4]
4 2.6060x10-2 6 2.7579x10-2 8 -2.3613x10-4
10 -1.9268x10-3 11 -9.0525x10-5 13 -1.1175x10-4
15 -1.2335x10-4
偏心[1]
X 0.00 Y 8.68 Z 19.49
α 11.94 β 0.00 γ 0.00
偏心[2]
X 0.00 Y 1.87 Z 50.00
α -16.41 β 0.00 γ 0.00
偏心[3]
X 0.00 Y 52.17 Z 25.13
α 80.58 β 0.00 γ 0.00
偏心[4]
X 0.00 Y -25.71 Z 30.70
α 90.24 β 0.00 γ 0.00
偏心[5]
X 0.00 Y -35.65 Z 31.76
α 92.27 β 0.00 γ 0.00
(光路2)
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(絞り面) d1 = 0.00
2 FFS[1] d2 = 0.00 偏心[1] n1 = 1.5254 ν1 = 56.2
3 FFS[2] d3 = 0.00 偏心[2] n2 = 1.5254 ν2 = 56.2
4 FFS[1] d4 = 0.00 偏心[1] n3 = 1.5254 ν3 = 56.2
5 FFS[3] d8 = 0.00 偏心[3]
像 面 ∞ d9 = 0.00 偏心[6]

偏心[6]
X 0.00 Y 93.55 Z 49.21
α 66.33 β 0.00 γ 0.00
本実施例の偏心光学系の光学特性値のうち、反射光路および透過光路の各像面までの近軸焦点距離F、および条件式(1)〜(7)に関する計算値は、他の各実施例の値とともに次表に記載した。
入射瞳径Dは、D=φ40mm、画角は、水平(X軸方向)、垂直(Y軸方向)とも1°である。また、添字X、Yは、それぞれ、X、Y軸方向に関する距離、回転角を表すものとする。
また、光源の波長λは、λ=780nmとしており、このとき、プリズム1の媒質の屈折率Nは、N=1.519である。すなわち、
sin−1(1/N)=41.17° ・・・(A)
であり、条件式(2)、(4)はそれぞれ、次式(2A)、(4A)となる。
37.05°≦θ1al≦61.76° ・・・(2A)
4.12°≦θ3al≦39.11° ・・・(4A)
これらは、各実施例に共通である。
Figure 2006065234
したがって、本実施例は、条件式(1)〜(7)を満足し、さらに条件式(1b)、(7a)をも満足する偏心光学系となっている。
また、上表の条件における本実施例の横収差図を図8〜11(光路1)、図13〜16(光路2)に示した。各図に付された添字(1a)、(1b)、…、(6a)、(6b)は、添字aがY軸方向、添字bがX軸方向を意味し、数字1〜6が、光束の画角に対応する。各添字が対応する画角の組合せは以下の通りである。
添字 X軸方向画角 Y軸方向画角
1 0° 0°
2 0° −1°
3 +1° −1°
4 +1° 0°
5 +1° +1°
6 0° +1°
7 0° −0.7°
8 +0.7° −0.7°
9 +0.7° 0°
10 +0.7° +0.7°
11 0° +0.7°
すなわち、添字1は光軸上の横収差を示す。
各図において、横軸は、開口比を示し、縦軸は、添字a、bに対応してそれぞれY−Z平面(Y方向)、X−Z平面(X方向)の波長780nmにおける横収差を示す。横収差の単位は(mm)である。
また、これらのY−Z平面を断面とする光路図を、光路1、2に対応して、それぞれ図12、17として示した。
図8〜11、図13〜16から分かるように、いずれの光路、画角においても、良好な収差特性が得られた。
次に、上記に説明した第1の実施形態の偏心光学系の第1変形例に係る第2の数値実施例(図3(a)、(b)参照)を示す。
(光路1)
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(絞り面) d1 = 0.00
2 非球面[1] d2 = 0.00 偏心[1] n1 = 1.5254 ν1 = 56.2
3 FFS[1] d3 = 0.00 偏心[2] n2 = 1.5254 ν2 = 56.2
4 非球面[1] d4 = 0.00 偏心[1] n3 = 1.5254 ν3 = 56.2
5 ∞ d5 = 0.00 偏心[3] n4 = 1.5254 ν4 = 56.2
6 FFS[2] d6 = 0.00 偏心[4]
像 面 ∞ d7 = 0.00 偏心[5]

非球面[1]
c -255.97
k 0.00
A 7.0613x10-7 B -5.1269x10-10 C 1.4043x10-13
D -9.0889x10-18
FFS[1]
4 -2.4539x10-3 6 -2.4885x10-3 8 1.5968x10-6
10 -2.7389x10-6 11 1.1660x10-7 13 -1.8195x10-7
15 -3.5591x10-7 17 -1.4414x10-9 19 7.4757x10-10
21 5.5904x10-9 22 -7.8124x10-1124 -2.1909x10-11
26 2.4093x10-1028 2.1620x10-10
FFS[2]
4 9.8326x10-3 6 3.9883x10-2 8 1.9852x10-4
10 3.5669x10-4 11 4.7049x10-5 13 1.3231x10-5
15 -8.1308x10-5 17 -3.6421x10-5
偏心[1]
X 0.00 Y 6.48 Z 21.31
α 10.28 β 0.00 γ 0.00
偏心[2]
X 0.00 Y 1.47 Z 49.85
α -17.30 β 0.00 γ 0.00
偏心[3]
X 0.00 Y 53.29 Z 28.60
α 80.82 β 0.00 γ 0.00
偏心[4]
X 0.00 Y -24.99 Z 36.52
α 97.28 β 0.00 γ 0.00
偏心[5]
X 0.00 Y -35.72 Z 37.45
α 89.13 β 0.00 γ 0.00
(光路2)
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(絞り面) d1 = 0.00
2 非球面[1] d2 = 0.00 偏心[1] n1 = 1.5254 ν1 = 56.2
3 FFS[1] d3 = 0.00 偏心[2] n2 = 1.5254 ν2 = 56.2
4 非球面[1] d4 = 0.00 偏心[1] n3 = 1.5254 ν3 = 56.2
5 ∞ d8 = 0.00 偏心[3]
像 面 ∞ d9 = 0.00 偏心[6]

偏心[6]
X 0.00 Y 110.00 Z 65.00
α 75.00 β 0.00 γ 0.00
本実施例は、上記の表1に示したように、条件式(1)〜(7)を満足し、さらに条件式(1b)、(7a)をも満足する偏心光学系となっている。
次に、上記に説明した第1の実施形態の偏心光学系の第2変形例に係る第3の数値実施例(図4(a)、(b)参照)を示す。
(光路1)
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(絞り面) d1 = 0.00
2 FFS[1] d2 = 0.00 偏心[1] n1 = 1.5254 ν1 = 56.2
3 FFS[2] d3 = 0.00 偏心[2] n2 = 1.5254 ν2 = 56.2
4 FFS[1] d4 = 0.00 偏心[1] n3 = 1.5254 ν3 = 56.2
5 FFS[3] d5 = 0.00 偏心[3] n4 = 1.5254 ν4 = 56.2
6 FFS[4] d6 = 0.00 偏心[4]
像 面 ∞ d7 = 0.00 偏心[5]

FFS[1]
4 -3.3917x10-3 6 -8.8435x10-4 8 -7.5463x10-5
10 -8.3749x10-6
FFS[2]
4 -3.4159x10-3 6 -2.4612x10-3 8 -1.9123x10-5
10 -3.2478x10-6 11 -4.6052x10-8 13 1.4060x10-7
15 -8.6199x10-9 17 -2.5263x10-1019 -2.8801x10-9
21 -3.7029x10-1022 1.8663x10-1224 1.1136x10-11
26 4.1585x10-1128 5.3376x10-12
FFS[3]
4 -6.6541x10-4 6 2.1959x10-3 8 7.2060x10-5
10 -1.8181x10-5 11 6.2629x10-7 13 -5.6365x10-7
15 1.8707x10-7 17 -1.4998x10-7 19 4.4522x10-8
21 1.2816x10-7 22 7.1215x10-9
FFS[4]
4 -1.7622x10-2 6 3.0878x10-2 8 6.3868x10-4
10 2.5563x10-4 11 6.1673x10-5 13 -2.8868x10-5
15 -2.7996x10-6
偏心[1]
X 0.00 Y 7.82 Z 21.22
α 11.65 β 0.00 γ 0.00
偏心[2]
X 0.00 Y 1.92 Z 52.00
α -16.63 β 0.00 γ 0.00
偏心[3]
X 0.00 Y 70.00 Z 40.00
α 50.00 β 0.00 γ 0.00
偏心[4]
X 0.00 Y 60.00 Z 5.00
α 25.00 β 0.00 γ 0.00
偏心[5]
X 0.00 Y 45.04 Z -13.64
α 16.55 β 0.00 γ 0.00
(光路2)
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(絞り面) d1 = 0.00
2 FFS[1] d2 = 0.00 偏心[1] n1 = 1.5254 ν1 = 56.2
3 FFS[2] d3 = 0.00 偏心[2] n2 = 1.5254 ν2 = 56.2
4 FFS[1] d4 = 0.00 偏心[1] n3 = 1.5254 ν3 = 56.2
5 FFS[3] d8 = 0.00 偏心[3]
像 面 ∞ d9 = 0.00 偏心[6]

偏心[6]
X 0.00 Y 111.92 Z 46.18
α 87.30 β 0.00 γ 0.00
本実施例は、上記の表1に示したように、条件式(1)〜(7)を満足し、さらに条件式(1b)、(7a)、(8a)をも満足する偏心光学系となっている。
次に、上記に説明した第2の実施形態の偏心光学系に係る第4の数値実施例(図5(a)、(b)参照)を示す。
(光路1)
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(絞り面) d1 = 0.00
2 非球面[1] d2 = 0.00 偏心[1] n1 = 1.5254 ν1 = 56.2
3 FFS[1] d3 = 0.00 偏心[2] n2 = 1.5254 ν2 = 56.2
4 非球面[1] d4 = 0.00 偏心[1] n3 = 1.5254 ν3 = 56.2
5 FFS[2] d5 = 0.00 偏心[3] n4 = 1.5254 ν4 = 56.2
6 FFS[3] d6 = 0.00 偏心[4]
7 非球面[2] d7 = 5.48 偏心[5] n5 = 1.5163 ν5 = 64.1
8 非球面[3] d8 = 0.00
像 面 ∞ d9 = 0.00 偏心[6]

非球面[1]
c -734.21
k 0.0
A 1.5798x10-9 B -5.1476x10-11 C 3.8834x10-14
D -7.9756x10-18
非球面[2]
c -5.84
k -7.4452x10-1
A 2.4242x10-4 B 6.5258x10-6
非球面[3]
c 342.36
k -6.0062x10+5
A -3.2595x10-4 B 1.6254x10-5
FFS[1]
4 -1.9732x10-3 6 -1.9276x10-3 8 7.6495x10-7
10 1.4622x10-6 11 4.2494x10-8 13 -2.0452x10-8
15 2.5326x10-8 17 4.4426x10-1019 1.9391x10-9
21 1.5547x10-9 22 -8.3803x10-1124 8.9266x10-12
26 1.7947x10-1128 -1.1363x10-11
FFS[2]
4 -9.1499x10-4 6 -1.2344x10-3 8 -1.0343x10-5
10 -1.0541x10-5 11 -7.2966x10-7 13 -3.2722x10-7
15 -3.5703x10-8 17 6.5250x10-1019 5.0019x10-9
21 8.7666x10-9 22 2.2620x10-9
FFS[3]
4 1.0538x10-1 6 1.0268x10-1 8 1.2744x10-3
10 5.8787x10-4 11 -2.2883x10-6 13 -9.6771x10-4
15 6.9839x10-5 17 -4.0956x10-5 19 -8.1032x10-5
21 4.6619x10-6 22 2.9929x10-7 24 7.3723x10-5
26 5.0392x10-5 28 -2.0042x10-6
偏心[1]
X 0.00 Y 6.64 Z 19.13
α 8.23 β 0.00 γ 0.00
偏心[2]
X 0.00 Y 1.34 Z 47.45
α -18.38 β 0.00 γ 0.00
偏心[3]
X 0.00 Y 52.86 Z 31.25
α 74.82 β 0.00 γ 0.00
偏心[4]
X 0.00 Y -31.57 Z 32.02
α 93.58 β 0.00 γ 0.00
偏心[5]
X 0.00 Y -48.97 Z 31.20
α 91.26 β 0.00 γ 0.00
偏心[6]
X 0.00 Y -65.00 Z 31.11
α 89.11 β 0.00 γ 0.00
(光路2)
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(絞り面) d1 = 0.00
2 非球面[1] d2 = 0.00 偏心[1] n1 = 1.5254 ν1 = 56.2
3 FFS[1] d3 = 0.00 偏心[2] n2 = 1.5254 ν2 = 56.2
4 非球面[1] d4 = 0.00 偏心[1] n3 = 1.5254 ν3 = 56.2
5 FFS[2] d10= 0.00 偏心[3]
像 面 ∞ d11= 0.00 偏心[7]

偏心[7]
X 0.00 Y 99.21 Z 69.36
α 55.97 β 0.00 γ 0.00
本実施例は、上記の表1に示したように、条件式(1)〜(7)を満足し、さらに条件式(1b)、(7a)、(8a)をも満足する偏心光学系となっている。
次に、上記に説明した第2の実施形態の偏心光学系の変形例に係る第5の数値実施例(図6(a)、(b)参照)を示す。
(光路1)
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(絞り面) d1 = 0.00
2 非球面[1] d2 = 0.00 偏心[1] n1 = 1.5254 ν1 = 56.2
3 FFS[1] d3 = 0.00 偏心[2] n2 = 1.5254 ν2 = 56.2
4 非球面[1] d4 = 0.00 偏心[1] n3 = 1.5254 ν3 = 56.2
5 FFS[2] d5 = 0.00 偏心[3] n4 = 1.5254 ν4 = 56.2
像 面 ∞ d6 = 0.00 偏心[4]

非球面[1]
c -624.60
k 0.00
A 5.0167x10-7 B -3.9364x10-10 C 1.4172x10-13
D -1.8750x10-17
FFS[1]
4 -2.2197x10-3 6 -2.0082x10-3 8 3.2326x10-7
10 -3.5107x10-6 11 7.2874x10-8 13 -4.6980x10-9
15 1.9121x10-7 17 1.1529x10-9 19 7.6365x10-9
21 8.4152x10-9 22 -2.1022x10-1124 3.3172x10-11
26 9.9211x10-1128 -1.4766x10-10
FFS[2]
4 -1.9171x10-4 6 -4.7100x10-4 8 2.8489x10-6
10 -2.4160x10-5 11 1.6119x10-6 13 -3.7161x10-7
15 -4.8999x10-7 17 -1.3456x10-7 19 -1.2498x10-7
21 6.5390x10-8 22 -1.0693x10-8
偏心[1]
X 0.00 Y 0.50 Z 21.34
α 7.76 β 0.00 γ 0.00
偏心[2]
X 0.00 Y 1.25 Z 48.44
α -19.04 β 0.00 γ 0.00
偏心[3]
X 0.00 Y 52.65 Z 31.50
α 74.83 β 0.00 γ 0.00
偏心[4]
X 0.00 Y -16.49 Z 31.74
α 85.00 β 0.00 γ 0.00
(光路2)
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(絞り面) d1 = 0.00
2 非球面[1] d2 = 0.00 偏心[1] n1 = 1.5254 ν1 = 56.2
3 FFS[1] d3 = 0.00 偏心[2] n2 = 1.5254 ν2 = 56.2
4 非球面[1] d4 = 0.00 偏心[1] n3 = 1.5254 ν3 = 56.2
5 FFS[2] d5 = 0.00 偏心[3]
像 面 ∞ d8 = 0.00 偏心[5]

偏心[5]
X 0.00 Y 88.81 Z 60.67
α 57.74 β 0.00 γ 0.00
本実施例は、上記の表1に示したように、条件式(1)〜(7)を満足し、さらに条件式(1b)、(7a)をも満足する偏心光学系となっている。
本発明の第1の実施形態に係る偏心光学系の一例について説明するための軸上主光線を含む断面における光路図である。 図1における反射光路、透過光路をそれぞれ分けて描いた光路図である。 本発明の第1の実施形態に係る偏心光学系の第1変形例について説明するために、それぞれ反射光路、透過光路に分けて描いた、軸上主光線を含む断面における光路図である。 本発明の第1の実施形態に係る偏心光学系の第2変形例について説明するために、それぞれ反射光路、透過光路に分けて描いた、軸上主光線を含む断面における光路図である。 本発明の第2の実施形態に係る偏心光学系の一例について説明するために、それぞれ反射光路、透過光路に分けて描いた、軸上主光線を含む断面における光路図である。 本発明の第2の実施形態に係る偏心光学系の変形例について説明するために、それぞれ反射光路、透過光路に分けて描いた、軸上主光線を含む断面における光路図である。 本発明の第3の実施形態に係る光学システムの概略構成について説明するための模式説明図である。 第1の数値実施例における光路1(反射光路)の横収差図である。 同じく画角の異なる場合の横収差図である。 同じく画角の異なる場合の横収差図である。 同じく画角の異なる場合の横収差図である。 第1の数値実施例における光路1(反射光路)の軸上主光線を含む断面における光路図である。 第1の数値実施例における光路2(透過光路)の横収差図である。 同じく画角の異なる場合の横収差図である。 同じく画角の異なる場合の横収差図である。 同じく画角の異なる場合の横収差図である。 第1の数値実施例における光路2(透過光路)の軸上主光線を含む断面における光路図である。
符号の説明
1、11、21、71、81 プリズム(偏心光学系)
2、43a 開口絞り(入射瞳)
3、13、23、73、83 入射面(第1面)
4、14、24、74、84 反射面(第2面)
5、15、25、75、85 分岐面(第3面)
6、16、26、76、86 透過面(第4面)
7 像面(第1の実像)
8 像面(実像)
17 レンズ(集光素子)
18 像面(第2の実像)
19 射出瞳
29、63 受光素子
40 偏心光学系
41 制御装置(位置制御手段)
42 入力信号制御装置
44 ジンバルステージ(移動機構)
45 光源
46 受光素子(受光手段)
47、48 光路分割手段
50 軸上主光線
51 入射光束(入力光)
62 ガルバノミラー(光偏向手段)
50 軸上主光線
51 入射光束(入力光)
60 集光ユニット
100 光学システム

Claims (7)

  1. 略平行な光束を入力光とする偏心光学系であって、
    屈折率が1以上の媒質を有し、該媒質の境界面に互いに偏心または傾いて配置された4つの光学作用面が設けられたプリズムを備え、
    前記4つの光学作用面により、前記入力光が入射する入射面と、内部に入射された入力光を内部反射する少なくとも2つの内部反射面と、該内部反射面のいずれかにより反射された入力光の光路を透過光路と反射光路とに分岐する分岐面と、前記反射光路を進む入力光を外部に射出する透過面とが構成され、
    前記透過光路および前記反射光路上に、それぞれ実像が形成されることを特徴とする偏心光学系。
  2. 請求項1に記載の偏心光学系において、
    前記4つの光学作用面を、前記入力光が進む1つの光路に沿って最初に現れる順に、第1面、第2面、第3面、第4面と称するとき、
    第1面が前記入射面および前記内部反射面の1つを、第2面が前記内部反射面の他の1つを、第3面が前記分岐面を、第4面が前記透過面をそれぞれ構成することにより、
    前記1つの光路において、前記第1面を透過した入力光が、前記第2面により内部反射されて前記第1面に向かって進み、該第1面により内部反射されて、前記第3面に向かって進む光路を含むことを特徴とする偏心光学系。
  3. 請求項1または2に記載の偏心光学系において、
    前記4つの光学作用面のうち少なくとも2面が回転非対称面により構成されたことを特徴とする偏心光学系。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の偏心光学系において、
    前記実像が、前記透過光路上でプリズム外部に形成される第1の実像と、前記反射光路上でプリズム内部に形成される第2の実像とを含み、
    該第2の実像が形成された後、前記透過面から射出される光が略平行光となり、プリズム外部に射出瞳を形成することを特徴する偏心光学系。
  5. 請求項4に記載の偏心光学系において、
    前記射出瞳が形成された後の光路上に集光素子を配置し、
    該集光素子の集光位置に受光手段を配置したことを特徴とする偏心光学系。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の偏心光学系において、
    近軸焦点距離をF、入射瞳径をDとするとき、次式を満足することを特徴とする偏心光学系。
    1≦F/D≦10 ・・・(1)
  7. 少なくとも外部からの略平行光を入力光として受光する受光装置を含む光学システムであって、
    前記受光装置が請求項1〜6のいずれかに記載の偏心光学系を備えることを特徴とする光学システム。
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