JPH11271618A - 結像光学系 - Google Patents
結像光学系Info
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- JPH11271618A JPH11271618A JP10077272A JP7727298A JPH11271618A JP H11271618 A JPH11271618 A JP H11271618A JP 10077272 A JP10077272 A JP 10077272A JP 7727298 A JP7727298 A JP 7727298A JP H11271618 A JPH11271618 A JP H11271618A
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- G02B17/086—Catadioptric systems comprising a refractive element with a reflective surface, the reflection taking place inside the element, e.g. Mangin mirrors wherein the system is made of a single block of optical material, e.g. solid catadioptric systems
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Abstract
の反射面を用いて光路を折り畳むことにより、高性能、
低コスト、小型化、薄型化された結像光学系。 【解決手段】 第1透過面11、第1反射面12、第2
反射面13、第2透過面14からなる第1プリズム10
と、絞り2と、第1透過面21、第1反射面22、第2
反射面23、第2透過面24からなる第2プリズム20
を有し、第1プリズム10の第2反射面13、第2プリ
ズム20の第2反射面23は正パワーを有しており、第
1プリズム10の第1透過面11と第2反射面13、第
2プリズム20の第1反射面22と第2透過面24をそ
れぞれ透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面として
おり、この結像光学系は像側に略テレセントリックとな
っている。
Description
し、その中でも特に、ビデオカメラやデジタルスチルカ
メラ、フィルムスキャナー、内視鏡等、小型の撮像素子
を用いた光学装置用の反射面にパワーを有する偏心光学
系に関するものである。
メラ、フィルムスキャナー、内視鏡等用の結像光学系で
は、撮像素子の小型化に伴い、光学系自身も小型軽量、
低コスト化が求められている。
光学系の厚みは光学素子を光軸方向に配列するため、そ
の小型化にも限界がある。また、同時に、回転対称な屈
折レンズを用いることにより発生する色収差を補正する
ために、レンズ枚数の増加は避けられず、低コスト化も
困難な状況である。そこで、最近では、特に色収差の発
生しない反射面にパワーを持たせ、光軸方向の光路を折
り畳むことで、小型化を図った光学系が提案されてい
る。
した反射面にパワーを付けて光路を折り畳み、光学系の
厚みを小さくすることを提案しているが、実施例では、
構成する光学部材が5個と多い上、実際の光学性能が不
明である。また、その反射面の形状までは言及されてい
ない。
9−5650号、特開平9−90229号のものでは、
プリズム1個あるいは複数のミラーを1つの部材として
ブロック化することで光路を折り畳み、その光学系内部
で像をリレーしながら最終像を形成する光学系が示され
ている。しかし、これらの例では、像をリレーするため
に反射の回数が多くなり、その面精度誤差、偏心精度誤
差が積算され転送されることから、個々の精度が厳しく
なり、コストアップにつながり好ましくない。また、同
時に、像をリレーするために光学系全体の体積も大きく
なり好ましくない。
数のプリズムを用いた例を示しているが、像をリレーす
るために同様の理由からコストアップ、光学系の大型化
につながり好ましくない。また、特開平9−21133
1号では、プリズム1個を用いて光路を折り畳み光学系
の小型化を図った例であるが、収差の補正が十分ではな
い。
8−292372号、特開平9−222561号、特開
平9−258105号、特開平9−258106号のも
のでは、何れもズームレンズの例である。しかし、これ
らの例も、プリズム内部で像をリレーしているために反
射の回数が多く、反射面の面精度誤差、偏心精度誤差が
積算され転送され好ましくない。同時に、光学系の大型
化も避けられず好ましくない。
は、正負の2群ズームレンズの正の前群を、絞りを挟ん
で物体側に負のパワーのプリズムで、像側を正のパワー
のプリズムで構成した例である。また、負のプリズムと
正のプリズムから構成される正の前群を2つに分割し、
負正負の3群ズームレンズに構成した例も開示されてい
る。しかし、これらの例で用いられるプリズムは、2つ
の透過面、2つの反射面が独立の面であるためにそのス
ペースを確保する必要上、また同時に、撮像面がライカ
サイズのフィルムフォーマットと大きいため、プリズム
自体の大型化が避けられない。また、像側にテレセント
リックの構成でないため、CCD等の撮像素子への対応
が難しい。また、何れのズームレンズの例も、プリズム
を移動させることで変倍を行っているため、全ての変倍
領域で性能を維持するために反射面の偏心精度が厳しく
なり、コスト高になるという問題を有している。
望の屈折力を得ようとすると、その境界面で光学素子の
色分散特性のために色収差が発生する。それを補正する
目的と、他の光線収差を補正するために、屈折光学系は
多くの構成要素を必要としてコスト高になるという問題
を有している。また、同時に、光路が光軸に沿って直線
になるために、光学系全体が光軸方向に長くなってしま
い、撮像装置が大型になってしまうという問題があっ
た。
光学系では、結像された像の収差が良好に補正され、な
おかつ、特に回転非対称なディストーションが良好に補
正されていないと、結像された図形等が歪んで写ってし
まい、正しい形状を再現することができないという問題
があった。
は、屈折面に比してその偏心誤差感度は2倍になり、反
射回数を増やせば増やすだけ偏心誤差が積算され転送さ
れる結果となり、反射面の面精度や偏心精度等の製作精
度、組み立て精度が厳しくなるという問題もあった。
みてなされたものであり、その目的は、少ない光学素子
の構成枚数で高性能、低コストな結像光学系を提供する
ことである。
反射回数の反射面を用いて光路を折り畳むことにより小
型化、薄型化された高性能な結像光学系を提供すること
である。
の本発明の結像光学系は、絞りの前後に少なくとも1つ
ずつのプリズムを有し、その少なくとも1つのプリズム
の少なくとも1つの反射面がパワーを有し、像側に略テ
レセントリックとなっていることを特徴とするものであ
る。
前後に少なくとも1つずつのプリズムを有し、その少な
くとも1つのプリズムの少なくとも1つの反射面がパワ
ーを有し、プリズムのみからなっていることを特徴とす
るものである。
絞りの前後に少なくとも1つずつのプリズムを有し、そ
の少なくとも1つのプリズムの少なくとも1つの反射面
がパワーを有し、その少なくとも1つのプリズムが少な
くとも1つの透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面
を有することを特徴とするものである。
と作用について順に説明する。上記目的を達成するため
の本発明の第1の結像光学系は、絞りの前後に少なくと
も1つずつのプリズムを有し、その少なくとも1つのプ
リズムの少なくとも1つの反射面がパワーを有し、像側
に略テレセントリックとなっていることを特徴とする結
像光学系である。
面に曲率を付けることにより始めてパワーを持たせるこ
とができる。そのため、レンズの境界面で光線が屈折す
る際に、屈折光学素子の色分散特性による色収差の発生
が避けられない。その結果、色収差を補正する目的で別
の屈折光学素子が付加されるのが一般的である。
学素子は、その反射面にパワーを持たせても原理的に色
収差の発生はなく、色収差を補正する目的だけのために
別の光学素子を付加する必要はない。そのため、反射光
学素子を用いた光学系は、屈折光学素子を用いた光学系
に比べて、色収差補正の観点から光学素子の構成枚数の
削減が可能である。
は、光路を折り畳むことになるために、屈折光学系に比
べて光学系自身を小さくすることが可能である。
度が高いため、組み立て調整に高い精度を要求される。
しかし、反射光学素子の中でも、プリズムはそれぞれの
面の相対的な位置関係が固定されているので、プリズム
単体として偏心を制御すればよく、必要以上の組み立て
精度、調整工数が不要である。
と射出面、それと反射面を有しており、反射面しかもた
ないミラーに比べて、収差補正の自由度が大きい。特
に、反射面に所望のパワーの大部分を分担させ、屈折面
である入射面と射出面のパワーを小さくすることで、ミ
ラーに比べて収差補正の自由度を大きく保ったまま、レ
ンズ等のような屈折光学素子に比べて、色収差の発生を
非常に小さくすることが可能である。また、プリズム内
部は空気よりも屈折率の高い透明体で満たされているた
めに、空気に比べ光路長を長くとることができ、空気中
に配置されるレンズやミラー等よりは、光学系の薄型
化、小型化が可能である。
のこと周辺まで良好な結像性能を要求される。一般の共
軸光学系の場合、軸外光線の光線高の符号は絞りの前後
で反転するため、光学素子の絞りに対する対称性が崩れ
ることにより軸外収差は悪化する。そのため、絞りを挟
んで屈折面を配置することで絞りに対する対称性を十分
満足させ、軸外収差の補正を行っているのが一般的であ
る。
とも1つずつのプリズムを配置し、絞りに対する対称性
を十分考慮した構成をとることにより、中心ばかりでな
く軸外収差も良好に補正することを可能にしている。絞
りの片側にのみプリズムを配置すると、絞りに対する非
対称性が増し、軸外収差の劣化が避けられない。
少なくとも1つずつのプリズムを有し、その少なくとも
1つのプリズムの少なくとも1つの反射面がパワーを有
するという基本構成で、さらに、像側に略テレセントリ
ックな結像光学系とするものである。
成に関して詳述する。前述したように、反射面は屈折面
に比べて偏心誤差感度が高いために、その影響をできる
だけ受け難い光学系の構成が望まれる。一般の共軸光学
系の場合、像側に略テレセントリックな構成は軸外主光
線が光軸と略平行となるために、デフォーカスさせても
像面上で軸外光線の位置は保たれるという性質を有す
る。そこで、本発明の結像光学系にもその性質を反映さ
せ、特に、偏心感度の比較的高い反射面を用いた光学系
のフォーカシングによる性能劣化を防ぐために、軸外光
線の位置精度が良好に保たれる像側に略テレセントリッ
クという構成をとることを特徴としている。
CD等の撮像素子を用いた撮像光学系にも最適である。
また、この構成をとることにより、COS4乗則の影響
が小さくなり、シェーディングを小さくすることも可能
である。
ことで、屈折光学系に比べ光学素子の構成枚数が少な
く、中心から周辺まで性能の良好な、小型の結像光学系
を得ることが可能である。
第2の結像光学系は、絞りの前後に少なくとも1つずつ
のプリズムを有し、その少なくとも1つのプリズムの少
なくとも1つの反射面がパワーを有し、プリズムのみか
らなっていることを特徴とする結像光学系である。
用効果を有する基本構成をとり、特に、プリズムのみか
らなる結像光学系である。
界面で色収差が発生し、その補正のために別の屈折光学
素子を必要とする。プリズムも入射面と射出面という屈
折面を有するが、それらの面のパワーを小さくして色収
差の発生しない反射面に所望のパワーの大部分を持たせ
ることにより、色収差の発生を非常に小さくすることが
可能である。
の補正が可能であるが、第1の発明のように絞り前後に
複数のプリズムを配置する構成をとることで絞りに対し
て対称とすれば、個々のプリズムで色収差の補正が不完
全な場合でも、色収差の補正、特に倍率色収差を良好に
補正することが可能となる。
系中に配置した場合、プリズムのみの構成に比べて色収
差の発生が顕著となる。これを補正するためには別の屈
折光学素子を加えなければならず、結果的に光学素子の
構成枚数が増えてコストアップになるばかりか、光学系
自体が大型化してしまい好ましくない。そのため、プリ
ズムのみからなる結像光学系であることが色収差補正上
好ましい。
の構成枚数が少なく、低コストで良好な性能の小型の結
像光学系を得ることが可能である。なお、ここでいいう
リズムのみという構成は、パワーを有する光学素子がプ
リズムのみということを指し、フィルター等、パワーを
持たない光学素子は除く。それに相当する光学素子とし
て、例えば撮像素子としてCCDを用いた場合にその前
面に配置されるローパスフィルター、撮影光学系の前面
に配置されるフィルター等がある。
第3の結像光学系は、絞りの前後に少なくとも1つずつ
のプリズムを有し、その少なくとも1つのプリズムの少
なくとも1つの反射面がパワーを有し、その少なくとも
1つのプリズムが少なくとも1つの透過作用と反射作用
を併せ持つ光学作用面を有することを特徴とする結像光
学系である。
用効果を有する基本構成をとり、特に、少なくとも1つ
のプリズムが少なくとも1つの透過作用と反射作用を併
せ持つ光学作用面を有する結像光学系である。
面を用いた反射光学素子は、各面の偏心誤差が次の面へ
転送され、最終的にはそれぞれの面の偏心誤差が積算さ
れてしまう。特に、反射光学素子の中でもプリズムを用
いた場合は、プリズム成型時に偏心誤差が決まってしま
い、組み立て調整でそれを修正することはできない。そ
のため、偏心誤差の積算を少なくするためには、反射面
数は少ない程よく、さらには、プリズム内の光路長は小
さい程偏心誤差は小さいまま転送される。その結果、反
射面の製作精度は緩和される。第3の発明では、少なく
とも1つのプリズムに、反射作用と透過作用を併せ持つ
光学作用面を少なくとも1面用いることで、少ないスペ
ースを有効に使い、プリズム自身の小型化を達成すると
同時に、光路長を短縮することができるので、偏心誤差
を小さくすることが可能である。
とも1面用いる反射作用と透過作用を併せ持つ光学作用
面の中、透過作用をする面が絞りより最も離れた面とな
るように用いることが望ましい。すなわち、絞りより物
体側のプリズムに適用する場合、透過作用面は物体から
の光がプリズムに入射する入射面となる位置に、また絞
りより像側のプリズムに適用する場合、透過作用面は物
体からの光がプリズムから射出する射出面となる位置に
用いることが望ましい。当然、物体側のプリズムと像側
のプリズムに同時に用いることも可能である。反射作用
と透過作用を併せ持つ光学作用面は、反射作用のみある
いは透過作用のみを有する面よりも光学作用面として働
く有効部が大きく、上記の位置にその面を用いること
で、プリズム自体を小型化したまま広画角化が可能であ
る。
持つ光学作用面において、反射作用は全反射によるもの
とすることが望ましい。全反射条件を満たさなければ、
反射作用と透過作用を併せ持つことができず、プリズム
自体の小型化が困難になってしまう。
ウム又は銀等の金属薄膜を表面に形成した反射面、又
は、誘電体多層膜の形成された反射面で構成することが
好ましい。金属薄膜で反射作用を有する場合は、手軽に
高反射率を得ることが可能となる。また、誘電体反射膜
の場合は、波長選択性や吸収の少ない反射膜を形成する
場合に有利となる。これにより、プリズムの製作精度が
緩和された低コストな小型の結像光学系を得ることが可
能である。
第4の結像光学系は、複数のプリズムを有し、その中の
少なくとも1つのプリズムの少なくとも1つの反射面が
パワーを有する結像光学系において、ただ1つの結像面
は全ての光学素子を射出した後に存在し、像側に略テレ
セントリックとなっていることを特徴とする結像光学系
である。
屈折面に比べて大きく、プリズムのように1ブロックで
構成された反射光学部材は、各面の面精度誤差、偏心誤
差が積算されて転送されるため、反射面数は少ない程各
面の製作精度は緩和される。しかし、逆に、反射面数が
少なすぎると収差自体の補正ができなくなるばかりか、
諸収差を補正するために所望のパワーの大部分を負担さ
せている個々の反射面の偏心誤差感度が大きくなりす
ぎ、プリズム作製時のコストアップにつながってしま
う。そのため、本発明のように、少なくともプリズムを
複数用い、少なくとも反射面を複数に分割する構成をと
ることにより、個々のプリズムの製作精度の緩和を図る
と共に、これにより色収差も含めた諸収差を良好に補正
することが可能となる。また、同時に、複数のプリズム
を配置することで、それらの相対的な位置調整を行い、
組み立て調整を行なうことも可能となる。
は、各反射面での偏心誤差をそれだけ積算させる結果と
なるので望ましくなく、全系を通して結像面は1つであ
る結像光学系であることが好ましい。中間像を形成し、
その像をリレーして行く結像光学系では、必要以上に反
射の回数が増え、各面の製造誤差が厳しくなりコストア
ップにつながってしまう。
ムを有し、その中の少なくとも1つのプリズムの少なく
とも1つの反射面がパワーを有する結像光学系におい
て、ただ1つの結像面は全ての光学素子を射出した後に
存在するという基本構成で、さらに、像側に略テレセン
トリックな結像光学系とするものである。
略テレセントリックという構成の作用効果は第1の発明
で説明した通りである。以上説明したように、第4の発
明の構成をとることで、屈折光学系に比べ光学素子の構
成枚数が少なく、中心から周辺まで性能の良好な、小型
の結像光学系を得ることが可能である。
第5の結像光学系は、複数のプリズムを有し、その中の
少なくとも1つのプリズムの少なくとも1つの反射面が
パワーを有する結像光学系において、ただ1つの結像面
は全ての光学素子を射出した後に存在し、プリズムのみ
からなることを特徴とする結像光学系である。
用効果を有する基本構成をとり、特に、プリズムのみか
らなる結像光学系である。この基本構成の作用効果は、
第4の発明で、また、プリズムのみからなることの作用
効果は、第2の発明で述べた通りである。
屈折光学系に比べ光学素子の構成枚数が少なく、低コス
トで良好な性能の小型の結像光学系を得ることが可能で
ある。
第6の結像光学系は、複数のプリズムを有し、その中の
少なくとも1つのプリズムの少なくとも1つの反射面が
パワーを有する結像光学系において、ただ1つの結像面
は全ての光学素子を射出した後に存在し、前記の少なく
とも1つのプリズムが少なくとも1つの透過作用と反射
作用を併せ持つ光学作用面を有することを特徴とする結
像光学系である。
用効果を有する基本構成をとり、特に、少なくとも1つ
のプリズムが少なくとも1つの透過作用と反射作用を併
せ持つ光学作用面を有する結像光学系である。
で、また、少なくとも1つのプリズムが少なくとも1つ
の透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面を有する作
用効果は、第3の発明で述べた通りである。この第6の
発明の構成をとることにより、プリズムの製作精度が緩
和されるため、低コストな小型の結像光学系を得ること
が可能である。
て、第4の発明から第6の発明で説明したように、全系
を通して結像面が1つであれば、プリズム反射面の製作
精度の緩和が図られ、さらに低コスト化が図られる。
て、第1の発明から第3の発明で説明したように、プリ
ズムで挟んで絞りを配置するような構成にすれば、軸外
性能をさらに良好に保つことができる。
第7の結像光学系は、絞りより物体側に発散作用のプリ
ズムを有し、像側に収斂作用のプリズムを有し、像側に
略テレセントリックとなっていることを特徴とする結像
光学系である。
の用途によってパワー配置が異なってくる。例えば画角
の狭い望遠系では、一般に、全系を正、負の望遠タイプ
として焦点距離に対して光学系の全長を小さくする構成
がとられている。また、画角の広い広角系では、全系を
負、正のレトロフォーカスタイプとすることで、焦点距
離に対しバックフォーカスを大きくとるような構成が一
般的である。
学系の場合、結像光学系と撮像素子との間に、モアレ除
去や赤外線の影響を排除するための光学的ローパスフィ
ルターや赤外カットフィルターを配置する必要がある。
そのため、これら光学部材を配置するスペースを確保す
るために、結像光学系の構成としてはレトロフォーカス
タイプをとることが望ましい。
系は、特に軸外収差の補正が重要であり、これは絞り位
置に大きく依存する。前述したように、一般の共軸光学
系の場合、光学素子の絞りに対する対称性が崩れること
により軸外収差は悪化する。そのため、絞りを挟んで同
符号の光学素子を配置することで、絞りに対する対称性
を十分満足させ、軸外収差の補正を行っているのが一般
的である。負、正のレトロフォーカスタイプの場合、そ
のパワー配置がそもそも非対称な構成のため、絞り位置
によって軸外収差の性能が大きく変化する。
のプリズムと像側の収斂作用のプリズムの間に絞りを配
置することで、パワー配置の非対称性に起因する軸外収
差の劣化を最小限に抑えることを可能にするものであ
る。絞りを発散作用のプリズムよりも物体側、あるい
は、像側の収斂作用のプリズムよりも像側に配置する
と、さらに絞りに対する非対称性が増し、その補正が困
難となる。
物体側に発散作用のプリズムを有し、像側に収斂作用の
プリズムを有することを特徴とするという基本構成で、
さらに、像側に略テレセントリックな結像光学系とする
ものである。
略テレセントリックという構成の作用効果は、第1の発
明で説明した通りである。また、特に、絞りを挟んでレ
トロフォーカスタイプをとった場合、像側の収斂作用を
有するプリズムによって略テレセントリックという構成
が非常に容易となり、無理なく軸外収差の補正が可能で
ある。
とることで、屈折光学系に比べて光学素子の構成枚数が
少なく、中心から周辺まで性能の良好な、小型の結像光
学系を得ることが可能である。
第8の結像光学系は、絞りより物体側に発散作用のプリ
ズムを有し、像側に収斂作用のプリズムを有し、プリズ
ムのみからなることを特徴とする結像光学系である。
用効果を有する基本構成をとり、特にプリズムのみから
なる結像光学系である。この基本構成の作用効果の説明
は第7の発明で、また、プリズムのみからなることの作
用効果は第2の発明で述べた通りである。
光学系に比べ光学素子の構成枚数が少なく、低コストで
良好な性能の小型の結像光学系を得ることが可能であ
る。
第9の結像光学系は、絞りより物体側に発散作用のプリ
ズムを有し、像側に収斂作用のプリズムを有し、その中
の少なくとも1つのプリズムが少なくとも1つの透過作
用と反射作用を併せ持つ光学作用面を有することを特徴
とする結像光学系である。
用効果を有する基本構成をとり、特に、少なくとも1つ
のプリズムが少なくとも1つの透過作用と反射作用を併
せ持つ光学作用面を有する結像光学系である。
また、少なくとも1つのプリズムが少なくとも1つの透
過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面を有する作用効
果は第3の発明で述べた通りである。
ズムの製作精度が緩和された低コストな小型の結像光学
系を得ることが可能である。
第10の結像光学系は、収斂作用を有するプリズムの物
体側に発散作用を有するプリズムを配置し、全系を通し
て結像面が1つであり、像側に略テレセントリックとな
っていることを特徴とする結像光学系である。
作用を有するプリズムと収斂作用を有するプリズムを配
置してレトロフォーカスタイプを構成することにより、
良好な性能で小型の結像光学系を得ることが可能とな
る。また、第4の発明でも詳述したように、反射面の偏
心誤差感度は屈折面に比べて大きく、プリズムのように
1ブロックで構成された反射光学部材は、各面の面精度
誤差、偏心誤差が積算されて転送されるため、反射面数
は少ない程各面の製作精度は緩和される。逆に、必要以
上に反射の回数を増やすことは、各反射面での偏心誤差
をそれだけ積算させる結果となるので望ましくなく、全
系を通して結像面は1つである結像光学系であることが
好ましい。中間像を形成し、その像をリレーして行く結
像光学系では必要以上に反射の回数が増え、各面の製造
誤差が厳しくなり、コストアップにつながってしまう。
するプリズムの物体側に発散作用を有するプリズムを配
置し、全系を通して結像面が1つであることを特徴とす
るという基本構成で、さらに、像側に略テレセントリッ
クな結像光学系とするものである。プリズムを用いるこ
との作用効果、像側に略テレセントリックという構成の
作用効果は第1の発明で説明した通りである。
をとることで、屈折光学系に比べ光学素子の構成枚数が
少なく、中心から周辺まで性能の良好な、小型で低コス
トな結像光学系を得ることが可能となる。
第11の結像光学系は、収斂作用を有するプリズムの物
体側に発散作用を有するプリズムを配置し、全系を通し
て結像面が1つであり、プリズムのみからなっているこ
とを特徴とする結像光学系である。
作用効果を有する基本構成をとり、特に、プリズムのみ
からなる結像光学系である。この基本構成の作用効果は
第10の発明で、また、プリズムのみからなることの作
用効果は第2の発明で述べた通りである。
折光学系に比べ光学素子の構成枚数が少なく、低コスト
で良好な性能の小型の結像光学系を得ることが可能であ
る。
第12の結像光学系は、収斂作用を有するプリズムの物
体側に発散作用を有するプリズムを配置し、全系を通し
て結像面が1つであり、少なくとも1つのプリズムが少
なくとも1つの透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用
面を有することを特徴とする結像光学系である。
作用効果を有する基本構成をとり、特に、少なくとも1
つのプリズムが少なくとも1つの透過作用と反射作用を
併せ持つ光学作用面を有する結像光学系である。
で、また、少なくとも1つのプリズムが少なくとも1つ
の透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面を有する作
用効果は第3の発明で述べた通りである。第12の発明
の構成をとることにより、プリズムの製作精度が緩和さ
れるた低コストな小型の結像光学系を得ることが可能で
ある。
て、第10の発明から第12の発明で説明したように、
全系を通して結像面が1つであれば、プリズム反射面の
製作精度の緩和が図られ、さらに低コスト化が図られ
る。
いて、第7の発明から第9の発明で説明したように、プ
リズムで挟んで絞りを配置するような構成にすれば、軸
外性能をさらに良好に保つことができる。
第13の結像光学系は、透過面を絞りを挟んで近接して
配置した複数のプリズムを有する結像光学系において、
該透過面の外側に透過作用と反射作用を併せ持つ光学作
用面を絞りに対して対称的に配置したことを特徴とする
結像光学系である。
の光線の振る舞いは、少なくとも、入射面と射出面であ
る透過面と、その内部で光線が反射するための少なくと
も1面の反射面が必要である。前述したように、プリズ
ムのような反射光学素子の偏心誤差を小さくするために
は、偏心誤差感度の高い反射面をできるだけ少なくし、
偏心誤差が転送されて行くプリズム内部を通る光線の光
路長を短くするということが考えらる。上記の入射出
面、内部の反射面をそれぞれ単独の面として構成するこ
とは当然可能であるが、1つの面を透過作用と反射作用
を併せ持つ光学作用面とすることで、面数を少なくし、
同時に少ないスペースを有効に利用することで、プリズ
ム内を通る光線の光路長が短縮されて偏心誤差自体を小
さくすることが可能となる。これにより、プリズムの特
に反射面の製作精度が緩和され、コストダウンが図られ
る。
好な結像性能を要求される。比較的性能を確保すること
の容易な中心付近に比べ、絞りに対する光学系の対称性
の影響を大きく受ける軸外性能を確保するのは、一般に
は困難である。特に広画角になる程その影響は顕著とな
る。そこで、第13の発明では、絞りに対する対称性を
満足することで、軸外収差の劣化を防ぎ、中心から周辺
まで良好な結像性能を得ることを可能にしている。
作用面は、反射作用のみあるいは透過作用のみを有する
光学作用面よりも有効部が大きいため、特に入射側に配
置すると、無理に有効部を広げずに広角化が可能であ
る。そこで、絞りに対する対称性を考慮した第13の発
明は、透過面を絞りを挟んで近接して配置した複数のプ
リズムを有する結像光学系において、該透過面の外側に
透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面を絞りに対し
て対称的に配置するように複数のプリズムを用いること
で、中心から周辺まで良好な性能を達成しながら、小型
化、コストダウンを図ることを可能にしたものである。
とも1面に用いる反射作用と透過作用を併せ持つ光学作
用面は、透過作用をする面が、物体からの光が通過する
順序として絞りより最も離れた面となるように用いるこ
とが望ましい。すなわち、絞りより物体側のプリズムに
適用する場合、透過作用面は物体からの光がプリズムに
入射する入射面となる位置に、また、絞りより像側のプ
リズムに適用する場合、透過作用面は物体からの光がプ
リズムから射出する射出面となる位置に用いることが望
ましい。当然、物体側のプリズムと像側のプリズムに同
時に用いることも可能である。
持つ光学作用面において、反射作用は全反射によるもの
とすることが望ましい。全反射条件を満たさなければ、
反射作用と透過作用を併せ持つことができず、プリズム
自体の小型化が困難になってしまう。
ウム又は銀等の金属薄膜を表面に形成した反射面、又
は、誘電体多層膜の形成された反射面で構成することが
好ましい。金属薄膜で反射作用を有する場合は、手軽に
高反射率を得ることが可能となる。また、誘電体反射膜
の場合は、波長選択性や吸収の少ない反射膜を形成する
場合に有利となる。
れた低コストな小型の結像光学系を得ることが可能であ
る。また、絞りに対する対称性を満足しながら、プリズ
ム形状としては、絞りに対して面対称、あるいは点対称
をとることも可能で、光学系のレイアウトが自由にな
る。
第14の結像光学系は、物体側より光線の通過する順
に、第1透過面、第1反射面、第2反射面、第2透過面
を有する第1プリズムと、絞りと、第1透過面、第1反
射面、第2反射面、第2透過面を有する第2プリズムと
を有し、第1プリズムの第1透過面と第2反射面が同一
の面で、第2プリズムの第1反射面と第2透過面が同一
の面であることを特徴とする結像光学系である。
て対称に配置することにより軸外収差の補正を行い、さ
らに、反射作用と透過作用を併せ持つ光学作用面を導入
し、プリズム内の光路長を短縮することで反射面の製作
精度を緩和させる構成をとっている。
して対称的な光学作用面の配置が重要なことは前述した
通りである。本発明は、より具体的に、その光学作用面
の配置を限定したもので、これにより小型の構成であり
ながら軸上、軸外共に良好な性能を得ることが可能であ
る。すなわち、第1プリズムの最も物体側の面を透過作
用と反射作用を併せ持つ面とすることで、第1透過面の
有効径を無理なく大きくすることが可能な構成とする。
それにより、入射光線が広画角でもプリズムの小型化が
可能となる。第1透過面の次に反射作用のみの第1反射
面により反射させられた光線は、反射作用と透過作用を
併せ持った第1透過面と同一の第2反射面に到達し、さ
らにそこで全反射を行い透過作用のみを有する第2透過
面から射出し、絞りに至る。特に、1つのプリズム内に
反射面が1面のみの場合は反射作用と透過作用を併せ持
つ光学作用面を構成することはできず、また、反射面が
1面のみでは、収差補正ができなくなるばかりか、光線
の通過方向の自由度が少なくなり、結像光学系のレイア
ウトが制限されてしまう。その結果、光学系の小型化を
達成することができなくなる。
用いる場合でも、少なくとも1面を透過作用と反射作用
を併せ持つような構成とすることにより、プリズム内の
光路長を小さくすることができる。その結果、プリズム
各面の偏心誤差が転送により増大されるのを最小限に止
めることができるので、特に反射面の製作精度の緩和が
できてコストダウンが可能である。
作用面を入射側に配置することで、プリズムを小型化し
たまま広角化が可能な構成となる。また、第2プリズム
は、その光学作用面が絞りに対して第1プリズムと対称
になるように配置することで、特に軸外収差の補正に有
利となる。以上説明したように、第14の発明によれ
ば、小型で中心から周辺まで良好な性能を保った、低コ
ストの結像光学系を得ることができる。
いて、反射面の中、少なくとも1面はパワーを有してい
ることが望ましい。色収差の発生のない反射面にパワー
を持たせることで、結像光学系全体の色収差を小さく抑
えることが可能である。また、プリズム内部は空気より
も屈折率の高い透明体で満たされているため、同じパワ
ーを得るにも、空気中のミラー等による表面反射よりも
反射面の曲率は小さくてすみ、収差の発生量自体も小さ
く抑えることが可能となる。これにより、なお良好な結
像性能を得ることが可能となる。
いて、物体側のプリズムの反射面の中、少なくとも1面
は負のパワーを有し、像側のプリズムの反射面の中、少
なくとも1面は正のパワーを有していることが望まし
い。このような構成をとることで、物体側の発散作用を
有するプリズムと、像側の収斂作用を有するプリズムの
パワーの大部分をそれらの反射面に持たせることで、色
収差の発生の少ない結像光学系を得ることが可能とな
る。
いて、物点中心を通り、絞り中心を通過して像面中心に
到達する光線を軸上主光線としたとき、反射面の中、少
なくとも1面は軸上主光線に対して偏心していることが
望ましい。少なくとも1つの反射面が軸上主光線に対し
て偏心していないと、軸上主光線の入射光線と反射光線
が同一の光路をとることとなり、軸上主光線が光学系中
で遮断されてしまう。その結果、中心部が遮光された光
束のみで像を形成することになり、中心が暗くなった
り、中心では全く像を結ばなくなったりしてしまう。
に対し偏心させることも当然可能である。また、パワー
を付けた反射面を軸上主光線に対して偏心させた場合、
本発明で用いられるプリズムを構成する面の中、少なく
とも1つの面は回転非対称な面であることが望ましい。
その中でも、特に、少なくとも1つの反射面を回転非対
称な面にすることが収差補正上は好ましい。
座標系、回転非対称な面について説明する。軸上主光線
が、光学系の第1面に交差するまでの直線によって定義
される光軸をZ軸とし、そのZ軸と直交し、かつ、撮像
光学系を構成する各面の偏心面内の軸をY軸と定義し、
前記光軸と直交し、かつ、前記Y軸と直交する軸をX軸
とする。光線の追跡方向は、物体から像面に向かう順光
線追跡で説明する。
レンズ系では、球面により発生する球面収差と、コマ収
差、像面湾曲等の収差をいくつかの面でお互いに補正し
あい、全体として収差を少なくする構成になっている。
ためには、回転対称非球面等が用いられる。これは、球
面で発生する各種収差自体を少なくするためである。し
かし、偏心した光学系においては、偏心により発生する
回転非対称な収差を回転対称光学系で補正することは不
可能である。この偏心により発生する回転非対称な収差
は、歪曲収差、像面湾曲、さらに、軸上でも発生する非
点収差、コマ収差がある。
する。例えば、無限遠の物点から偏心した凹面鏡に入射
した光線は、凹面鏡に当たって反射結像されるが、光線
が凹面鏡に当たって以降、像面までの後側焦点距離は、
像界側が空気の場合、光線が当たった部分の曲率半径の
半分になる。すると、図34に示すように、軸上主光線
に対して傾いた像面を形成する。このように、回転非対
称な像面湾曲を補正するには回転対称な光学系では不可
能である。
面鏡M自身で補正するには、凹面鏡Mを回転非対称な面
で構成し、この例ではY軸正の方向に対して曲率を強く
(屈折力を強く)し、Y軸負の方向に対して曲率を弱く
(屈折力を弱く)すれば、補正することができる。ま
た、上記構成と同様な効果を持つ回転非対称な面を、凹
面鏡Mとは別に光学系中に配置することにより、少ない
構成枚数でフラットの像面を得ることが可能となる。ま
た、回転非対称な面は、その面内及び面外共に回転対称
軸を有しない回転非対称面形状の面とすることが、自由
度が増え収差補正上は好ましい。
する。上記説明と同様に、偏心して配置された凹面鏡M
では、軸上光線に対しても図35に示すような非点収差
が発生する。この非点収差を補正するためには、上記説
明と同様に、回転非対称面のX軸方向の曲率とY軸方向
の曲率を適切に変えることによって可能となる。
明する。上記説明と同様に、偏心して配置された凹面鏡
Mでは、軸上光線に対しても図36に示すようなコマ収
差が発生する。このコマ収差を補正するためには、回転
非対称面のX軸の原点から離れるに従って面の傾きを変
えると共に、Y軸の正負によって面の傾きを適切に変え
ることによって可能となる。
射作用を有する少なくとも1つの面が軸上主光線に対し
偏心し、回転非対称な面形状でパワーを有する構成も可
能である。このような構成をとれば、その反射面にパワ
ーを持たせることで発生する偏心収差をその面自体で補
正することが可能となり、プリズムの屈折面のパワーを
緩めることで、色収差の発生自体を小さくすることがで
きる。
は、対称面を1面のみ有する面対称自由曲面であること
が好ましい。ここで、本発明で使用する自由曲面とは、
以下の式(a)で定義されるものである。なお、その定
義式のZ軸が自由曲面の軸となる。
項である。
Y−Z面共に対称面を持つことはないが、本発明ではX
の奇数次項を全て0にすることによって、Y−Z面と平
行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。例え
ば、上記定義式(a)においては、C2 、C5 、C7 、
C9 、C12、C14、C16、C18、C20、C23、C25、C
27、C29、C31、C33、C35・・・の各項の係数を0に
することによって可能である。
よって、X−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自
由曲面となる。例えば、上記定義式においては、C3 、
C5、C8 、C10、C12、C14、C17、C19、C21、C
23、C25、C27、C30、C32、C34、C36・・・の各項
の係数を0にすることによって可能である。
面とし、それに対応する方向の偏心、例えば、Y−Z面
と平行な対称面に対して光学系の偏心方向はY軸方向
に、X−Z面と平行な対称面に対しては光学系の偏心方
向はX軸方向にすることで、偏心により発生する回転非
対称な収差を効果的に補正しながら同時に製作製をも向
上させることが可能となる。
1つの例として示したものであり、本発明は、対称面を
1面のみ有する回転非対称面を用いることで偏心により
発生する回転非対称な収差を補正し、同時に製作製も向
上させるということが特徴であり、他のいかなる定義式
に対しても同じ効果が得られることは言うまでもない。
明において、少なくとも1つのプリズムに、反射作用と
透過作用を併せ持つ光学作用面を少なくとも1面用いる
ことが好ましい。このような構成をとることで、少ない
スペースを有効に使い、プリズム自体の小型化が可能と
なる。さらに、この場合、プリズム内を通る光線の光路
長も短くなる。その結果、偏心誤差感度の高い反射面で
発生した偏心誤差の転送による影響を小さく抑えること
が可能となり、反射面の製作精度が緩和され、コストダ
ウンが図られる。
光学作用面の反射作用を持つ面は、全反射面であること
が望ましい。全反射条件を満たさなければ、反射作用と
透過作用を併せ持つことができず、プリズム自体の小型
化が困難になり、反射面の製作精度の緩和も図れない。
反射面以外の反射面は、アルミニウム又は銀等の金属薄
膜を表面に形成した反射面、又は、誘電体多層膜の形成
された反射面で構成することが好ましい。金属薄膜で反
射作用を有する場合は、手軽に高反射率を得ることが可
能となる。また、誘電体反射膜の場合は、波長選択性や
吸収の少ない反射膜を形成する場合に有利となる。
明において、全系を通して結像面は1つである結像光学
系であることが好ましい。前述したように反射面の偏心
誤差感度は屈折面に比べて大きく、プリズムのように1
ブロックで構成された反射光学部材は各面の面精度誤
差、偏心誤差が積算されて転送されるため、反射面数は
少ない程製作精度は緩和される。したがって、必要以上
に反射の回数を増やすことは望ましくなく、例えば中間
像を形成しその像をリレーして行く結像光学系では、必
要以上に反射の回数が増え、各面の製造誤差が厳しくな
り、コストアップにつながってしまう。
明において、結像光学系のフォーカシングは、全体繰り
出しやプリズムを1つだけ移動することにより可能なの
は言うまでもないが、最も像側の面から射出した軸上主
光線の方向に結像面を移動させることによりフォーカシ
ングすることが可能である。これにより、結像光学系が
偏心することで物体からの軸上主光線の入射方向と最も
像側の面から射出する軸上主光線の方向とが一致してい
なくても、フォーカシングによる軸上主光線の入射側の
ずれを防ぐことができる。また、平行平面板を複数の楔
状のプリズムに分割し、それをZ軸と垂直方向に移動さ
せることでフォーカシングすることも可能である。この
場合も、結像光学系の偏心にはよらずフォーカシングが
可能である。
明において、少なくともプリズムの1つをプラスチック
等のような有機材料を用いて構成すれば、コストダウン
が図れる。また、アモルファスポリオレフィン等のよう
な低吸湿材料を用いれば、湿度変化に対しても結像性能
の変化が少なくて望ましい。
において、発散作用のプリズムと収斂作用のプリズムを
使うことによって、温度補償をすることができる。特
に、プリズムの材質にプラスチックを用いた場合に問題
になる、温度変化による焦点ずれを防ぐためには、プリ
ズムに異符号のパワーを持たせることでそれが可能とな
る。
明において、複数のプリズムは光学作用を有さない面に
それぞれの相対的位置決め部を設けていることが望まし
い。特に、本発明のような反射面にパワーを持たせたプ
リズムを複数配置する場合、その相対的な位置精度のず
れが性能劣化の原因となる。そこで、本発明では、図2
7(a)、(b)に示すように、プリズムPの光学作用
を有さない面NPに相対的位置決め部Bを設けること
で、位置精度の確保を行い、所望の性能を確保すること
が可能となる。特に、その位置決め部Bを用い、連結部
材Jにより複数のプリズムPを一体化すれば、組み立て
調整が不要となり、さらに、コストダウンが図られる。
ここで、図27(a)の場合は、位置決め部Bと連結部
材Jが一体化している。なお、図27は1例としてその
構成を示したもので、位置決め部Bと連結部材Jにより
複数のプリズムPが一体化されていれば、これ以外の方
法でももちろん構わない。
明において、本発明の結像光学系の入射面より物体側に
ミラー等の反射光学部材を用いて、本発明の結像光学系
の偏心方向とは異なった向きに光路を折り畳むことも可
能である。これにより、さらに結像光学系のレイアウト
の自由度が増え、結像光学装置全体の小型化が図られ
る。
明において、結像光学系をプリズムのみから構成するこ
とも可能である。これにより部品点数が減り、コストダ
ウンが図られる。さらに、絞りの前後で複数のプリズム
を一体化し、1つのプリズムとすることも当然可能であ
る。これにより、さらなるコストダウンが可能である。
明において、結像光学系は明るい単焦点レンズであるこ
とが可能である。反射面の偏心誤差感度が屈折面に比べ
て高いのは前述した通りであり、その反射面を含んだ光
学素子をズームレンズのように大きく移動させることは
性能劣化につながり好ましくない。例え大きく移動させ
た場合でも、性能を維持しようとすると、高精度に組み
立て調整を行わなければならず、コストアップにつなが
ってしまう。本発明は、第1から第14の何れかの構成
をとることで、Fナンバーが3程度より明るい単焦点レ
ンズを得ることが可能である。
明において、軸上主光線が回転非対称面と交わる点にお
ける回転非対称面の法線と軸上主光線のなす角をαとす
るとき、 1°<|α| ・・・(1−1) なる条件を満足することが望ましい。
配置することにより、偏心収差の補正を効果的に行うこ
とが可能となる。特に、偏心した反射面がパワーを持っ
ているときは、偏心によるコマ収差と偏心による非点収
差の発生を補正することが可能となる。
ると、他の面で発生する偏心によるコマ収差と偏心によ
る非点収差の発生をこの面で補正することが不可能にな
り、軸上の像に対しても解像力が低下してしまう。
件の下限10°は、他の面で発生する収差を補正するた
めに必要であり、上限の80°を越えると、今度はこの
面で発生する偏心によるコマ収差と偏心による非点収差
の発生が大きくなりすぎ、補正過剰になってしまい、偏
心による収差のバランスを取ることが困難になる。
する。
において、面対称自由曲面の唯一の対称面をY−Z面と
し、その面に直交する方向をX軸とした場合、その面の
X方向の最大画角主光線が当たる位置での面の法線のY
−Z面内でのtanの値と、軸上主光線が前記面に当た
る位置での面の法線のY−Z面内でのtanの値との差
をDYとするとき、 0<|DY|<0.1 (ラジアン) ・・・(2−1) なる条件を満足することが望ましい。この条件式は、例
えば水平線を写したときに水平線が弓なりに湾曲してし
まう、弓なりな回転非対称な像歪みに関するものであ
る。
に斜視図、図37(b)にY−Z平面への投影図を示
す。X方向の最大画角の主光線が回転非対称面Aと交差
する点におけるその回転非対称面の法線n’のY−Z面
内でのtanの値と、軸上主光線がその回転非対称面A
と交差する点における回転非対称面の法線nのY−Z面
内でのtanの値との差がDYである。
像歪みを補正することができなくなる。また、上限0.
1を越えると、弓なりな像歪みが補正過剰となり、どち
らの場合も像が弓なりに歪んでしまう。
補正することが可能である。
明において、軸上主光線が結像光学系の第1面に至るま
での方向をZ軸方向、面対称自由曲面の唯一の対称面を
Y−Z面とし、その面に直交する方向をX軸として、Y
正方向の最大画角の主光線とY負方向の最大画角の主光
線とがその面と当たる部分のX方向の曲率の差をCx
n、軸上主光線がその面と当たる部分のX方向のパワー
をPxnとするとき、 0≦|Cxn/Pxn|<10 ・・・(3−1) なる条件を満足することが望ましい。
するもので、上限の10を越えると、台形に発生する像
歪みが大きくなりすぎ、他の面で補正することが不可能
になってしまう。
歪みを補正することが可能である。
明において、図38に示すように、結像光学系の偏心方
向をY軸方向に取った場合に、結像光学系の軸上主光線
と平行なY−Z面内の微小な高さdの光線を物体側から
入射し、結像光学系から射出したその光線と軸上主光線
のY−Z面に投影したときのなす角をNA’yiとし、
NA’yi/dをY方向の結像光学系全体のパワーP
y、結像光学系の軸上主光線と平行でY−Z面と直交す
るX方向の微小な高さdの光線を物体側から入射し、結
像光学系から射出したその光線と軸上主光線のY−Z面
に直交する面であって軸上主光線を含む面に投影したと
きのなす角をNA’xiとし、NA’xi/dをX方向
の結像光学系全体のパワーPxとするとき、 0<|Pxn/Px|<100 ・・・(4−1) なる条件を満足することが望ましい。
転非対称面のパワーが結像光学系全体のパワーに対して
強くなりすぎ、回転非対称な面が強いパワーを持ちすぎ
てしまう。その結果、この回転非対称な面で発生する回
転非対称な収差が大きくなりすぎ、他の面でその補正が
できなくなる。また、下限の0を越えると、回転非対称
な面のX方向のパワーがなくなり、回転非対称な収差を
補正できなくなる。また、それを補うためには、別の面
にX方向のパワーを持たせなくてはならず、面数が増
え、結像光学系の小型化、低コスト化ができなくなる。
を補正することが可能である。
明において、結像光学系の偏心方向をY軸方向に取った
場合に、軸上主光線が結像光学系の第1面に至るまでの
方向をZ軸方向、面対称自由曲面の唯一の対称面をY−
Z面とし、その面に直交する方向をX軸として、軸上主
光線がその面と当たる部分のY方向のパワーをPynと
するとき、 0<|Pyn/Py|<100 ・・・(5−1) なる条件を満足することが望ましい。
パワーが結像光学系全体のパワーに対して強くなりす
ぎ、回転非対称な面が強いパワーを持ちすぎてしまう。
その結果、この回転非対称な面で発生する回転非対称な
収差が大きくなりすぎ、他の面でその補正ができなくな
る。また、下限の0を越えると、回転非対称な面のY方
向のパワーがなくなり、回転非対称な収差を補正できな
くなる。また、それを補うためには、別の面にY方向の
パワーを持たせなくてはならず、面数が増え、結像光学
系の小型化、低コスト化ができなくなる。
を補正することが可能である。
明において、以下の条件式を満足することが望ましい。 0.5<|Px/Py|<2 ・・・(6−1) この条件式の上限2、下限0.5を越えると、結像光学
系全体の焦点距離がX方向とY方向で大きく異なる結果
となり、良好に回転非対称な収差を補正することが困難
になる。特に、像が回転非対称に歪んでしまい、その補
正が困難となる。
を補正することが可能である。
明において、絞りより物体側の光学系全体のX方向のパ
ワーをPxfとするとき、以下の条件式を満足すること
が望ましい。
学系のX方向のパワーが強くなりすぎ、そこで発生する
収差が補正できなくなる。また下限の0.01を越える
と、絞りより物体側の光学系のX方向のパワーが弱くな
りすぎ、結像光学系全体小型化が図れなくなる。
正された結像光学系を得ることができる。
明において、絞りより物体側の光学系全体のY方向のパ
ワーをPyfとするとき、以下の条件式を満足すること
が望ましい。
学系のY方向のパワーが強くなりすぎ、そこで発生する
収差が補正できなくなる。また、下限の0.01を越え
ると、絞りより物体側の光学系のY方向のパワーが弱く
なりすぎ、結像光学系全体小型化が図れなくなる。
正された結像光学系を得ることができる。
明において、絞りより像側の光学系全体のX方向のパワ
ーをPxbとするとき、以下の条件式を満足することが
望ましい。
系のX方向のパワーが強くなりすぎ、そこで発生する収
差が補正できなくなる。また、下限の0.01を越える
と、絞りより像側の光学系のX方向のパワーが弱くなり
すぎ、結像光学系全体小型化が図れなくなる。
正された結像光学系を得ることができる。
明において、絞りより像側の光学系全体のY方向のパワ
ーをPybとする時、以下の条件式を満足することが望
ましい。
系のY方向のパワーが強くなりすぎ、そこで発生する収
差が補正できなくなる。また、下限の0.01を越える
と、絞りより像側の光学系のY方向のパワーが弱くなり
すぎ、結像光学系全体小型化が図れなくなる。
正された結像光学系を得ることができる。
において、結像光学系の屈折面、反射面を球面あるいは
回転対称非球面で構成することも当然可能である。
置の撮像部に配置する場合、あるいは、その撮影装置が
カメラ機構を備えいる場合に、前群中に配置されたプリ
ズム部材を光学作用を持つ光学素子の中で最も物体側に
配置し、そのプリズム部材の入射面を光軸に対して偏心
して配置し、そのプリズム部材よりも物体側に光軸に対
して垂直に配置したカバー部材を配置する構成にするこ
とができ、また、前群中に配置されたプリズム部材が物
体側に光軸に対して偏心配置された入射面を備えるよう
に構成し、その入射面と空気間隔を挟んで光軸と同軸上
に配置されたパワーを有するカバーレンズをその入射面
よりも物体側に配置する構成にすることができる。
配置され、偏心入射面が撮影装置前面に備えられると、
被写体からは斜めに傾いた入射面が見えるため、被写体
からずれた位置を中心に撮影しているかのような違和感
を与えてしまうことになる。そこで、光軸に垂直なカバ
ー部材又はカバーレンズを配置して、一般の撮影装置と
同様、撮影する被写体に違和感を感じない撮影ができ
る。
例1〜10について説明する。なお、各実施例の構成パ
ラメータは後に示す。各実施例において、図1に示すよ
うに、光学系の特定の面(図1の実施例1では、面番号
1の仮想面と面番号6の絞り面)の中心を偏心光学系の
原点として、軸上主光線1を物体中心を出て、絞り2の
中心を通る光線で定義する。物体中心から光学系の第1
面まで軸上主光線1に沿って進む方向をZ軸方向、この
Z軸と像面中心を含む平面をY−Z平面とし、光線が光
学系の面によって折り曲げられる面内の方向で、かつ、
Y−Z平面内のZ軸に直交する方向にY軸をとる。物点
から光学系の第1面に向かう方向をZ軸の正方向とし、
Y軸の正方向を図の上方向にとる。そして、Y軸、Z軸
と右手直交座標系を構成する軸をX軸とする。
各面の偏心を行っており、また、各回転非対称自由曲面
の唯一の対称面をY−Z面としている。
ら、その面の面頂位置の偏心量(X軸方向、Y軸方向、
Z軸方向をそれぞれX,Y,Z)と、その面の中心軸
(自由曲面については、前記(a)式のZ軸、非球面に
ついては、後記の(b)式のZ軸)のX軸、Y軸、Z軸
それぞれを中心とする傾き角(それぞれα,β,γ
(°))とが与えられている。なお、その場合、αとβ
の正はそれぞれの軸の正方向に対して反時計回りを、γ
の正はZ軸の正方向に対して時計回りを意味する。
用面の中、特定の面とそれに続く面が共軸光学系を構成
する場合には、面間隔が与えられており、その他、媒質
の屈折率、アッベ数が慣用法に従って与えられている。
形状は前記(a)式により定義し、その定義式のZ軸が
自由曲面の軸となる。
る回転対称非球面である。 Z=(y2 /R)/[1+{1−(1+K)y2 /R2 }1 /2] +Ay4 +By6 +Cy8 +Dy10+…… ・・・(b) ただし、Zを光の進行方向を正とした光軸(軸上主光
線)とし、yを光軸と垂直な方向にとる。ここで、Rは
近軸曲率半径、Kは円錐定数、A、B、C、D、…はそ
れぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。
この定義式のZ軸が回転対称非球面の軸となる。
面、非球面に関する項は0である。屈折率については、
d線(波長587.56nm)に対するものを表記して
ある。長さの単位はmmである。
の(c)式で与えられるZernike多項式がある。
この面の形状は以下の式により定義する。その定義式の
Z軸がZernike多項式の軸となる。回転非対称面
の定義は、X−Y面に対するZの軸の高さの極座標で定
義され、AはX−Y面内のZ軸からの距離、RはZ軸回
りの方位角で、Z軸から測った回転角で表せられる。
4 ,D5 ,D6 、D100,D11,D12,D13,D14,D
20,D21,D22…を利用する。
があげられる。 Z=ΣΣCnmXY 例として、k=7(7次項)を考えると、展開したと
き、以下の式で表せる。 Z=C2 +C3 y+C4 |x| +C5 y2 +C6 y|x|+C7 x2 +C8 y3 +C9 y2 |x|+C10yx2 +C11|x3 | +C12y4 +C13y3 |x|+C14y2 x2 +C15y|x3 |+C16x4 +C17y5 +C18y4 |x|+C19y3 x2 +C20y2 |x3 | +C21yx4 +C22|x5 | +C23y6 +C24y5 |x|+C25y4 x2 +C26y3 |x3 | +C27y2 x4 +C28y|x5 |+C29x6 +C30y7 +C31y6 |x|+C32y5 x2 +C33y4 |x3 | +C34y3 x4 +C35y2 |x5 |+C36yx6 +C37|x7 | ・・・(d) なお、本発明の実施例では、前記(a)式を用いた自由
曲面で面形状が表現されているが、上記(c)式、
(d)式を用いても同様の作用効果を得られるのは言う
までもない。
1.8mmの1/3インチサイズの撮像素子を想定して
いる。また、実施例10は、1.69×1.28mmの
1/5インチサイズの撮像素子を想定している。もちろ
ん、その他のサイズの場合でも適用できるのは言うまで
のない。また、本発明は、本発明の結像光学系を用いた
撮像光学系のみならず、その光学系を組み込んだ撮像装
置等も含むものである。
す。実施例1は、水平半画角26.1°、垂直半画角2
0.2°、入射瞳径は1.78mmであり、撮像素子サ
イズは2.45×1.84mm、回転対称光学系の焦点
距離に換算すると5mmに相当する。
が、自由曲面はFFSで、非球面はASSで示してあ
り、これ以降の実施例についても同様である。実施例1
は、物体側から光の通る順に、正パワーの第1透過面1
1、負パワーの第1反射面12、正パワーの第2反射面
13、正パワーの第2透過面14からなる第1プリズム
10と、絞り2と、負パワーの第1透過面21、負パワ
ーの第1反射面22、正パワーの第2反射面23、負パ
ワーの第2透過面24からなる第2プリズム20を有
し、第1プリズム10の第1透過面11と第2反射面1
3、第2プリズム20の第1反射面22と第2透過面2
4をそれぞれ透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面
としている。また、後記する構成パラメータの第2面か
ら第6面までは偏心基準面1を基準とした偏心量を表し
ており、第7面から第11面までは偏心基準面2を基準
とした偏心量を表している。また、像面3はZ軸に対し
て垂直である。なお、第2プリズム20と像面3の間
に、平行平面板からなるローパスフィルター4とカバー
ガラス5が配置されている。本実施例は、プリズムをY
軸方向に2つ重ねることで、特にZ軸方向の厚みを小さ
くしたものである。
す。実施例2は、水平半画角26.1°、垂直半画角2
0.2°、入射瞳径は1.78mmであり、撮像素子サ
イズは2.45×1.84mm、回転対称光学系の焦点
距離に換算すると5mmに相当する。
パワーの第1透過面11、負パワーの第1反射面12、
正パワーの第2反射面13、正パワーの第2透過面14
からなる第1プリズム10と、絞り2と、第1透過面2
1、正パワーの第1反射面22、第2反射面23、第2
透過面24からなる第2プリズム20を有し、第1プリ
ズム10の第1透過面11と第2反射面13、第2プリ
ズム20の第1透過面21と第2反射面23をそれぞれ
透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面としている。
また、後記する構成パラメータの第2面から第6面まで
は偏心基準面1を基準とした偏心量を表しており、第7
面から第11面までは偏心基準面2を基準とした偏心量
を表している。なお、第2プリズム20と像面3の間
に、平行平面板からなるローパスフィルター4とカバー
ガラス5が配置されている。
方向に2つ重ねることで、特にZ軸方向の厚みを小さく
したものである。また、結像光学系の最終面から射出す
る軸上主光線もY軸方向に射出している。
す。実施例3は、水平半画角26.1°、垂直半画角2
0.2°、入射瞳径は1.78mmであり、撮像素子サ
イズは2.45×1.84mm、回転対称光学系の焦点
距離に換算すると5mmに相当する。
パワーの第1透過面11、負パワーの第1反射面12、
第2反射面13、第2透過面14からなる第1プリズム
10と、絞り2と、第1透過面21、正パワーの第1反
射面22、負パワーの第2反射面23、正パワーの第2
透過面24からなる第2プリズム20を有し、第1プリ
ズム10の第1反射面12と第2透過面14、第2プリ
ズム20の第1透過面21と第2反射面23をそれぞれ
透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面としている。
また、後記する構成パラメータの第2面から第6面まで
は偏心基準面1を基準とした偏心量を表しており、第7
面から第11面までは偏心基準面2を基準とした偏心量
を表している。また、像面3はZ軸に対して略垂直であ
る。なお、第2プリズム20と像面3の間に、平行平面
板からなるローパスフィルター4とカバーガラス5が配
置されている。本実施例は、プリズムをZ軸方向に2つ
重ね、光路を折り畳むことで、Z軸方向とY軸方向の小
型化を可能にした例である。
す。実施例4は、水平半画角26.1°、垂直半画角2
0.2°、入射瞳径は1.78mmであり、撮像素子サ
イズは2.45×1.84mm、回転対称光学系の焦点
距離に換算すると5mmに相当する。
1透過面11、第1反射面12、負パワーの第2反射面
13、第2透過面14からなる第1プリズム10と、絞
り2と、正パワーの第1透過面21、負パワーの第1反
射面22、正パワーの第2反射面23、負パワーの第2
透過面24からなる第2プリズム20を有し、第1プリ
ズム10の第1反射面12と第2透過面14、第2プリ
ズム20の第1反射面22と第2透過面22をそれぞれ
透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面としている。
また、後記する構成パラメータの第2面から第6面まで
は偏心基準面1を基準とした偏心量を表しており、第7
面から第11面までは偏心基準面2を基準とした偏心量
を表している。また、像面3はZ軸に対して略垂直であ
る。なお、第2プリズム20と像面3の間に、平行平面
板からなるローパスフィルター4とカバーガラス5が配
置されている。
向からの入射光線をY軸方向に屈曲させ、次の第2プリ
ズム20で再度Z軸方向に屈曲させるという構成をとっ
ている。これにより、Z軸方向とY軸方向の小型化を可
能にした例である。
す。実施例5は、水平半画角26.1°、垂直半画角2
0.2°、入射瞳径は1.78mmであり、撮像素子サ
イズは2.45×1.84mm、回転対称光学系の焦点
距離に換算すると5mmに相当する。
パワーの第1透過面11、負パワーの第1反射面12、
正パワーの第2反射面13、正パワーの第2透過面14
からなる第1プリズム10と、絞り2と、負パワーの第
1透過面21、負パワーの第1反射面22、正パワーの
第2反射面23、負パワーの第2透過面24からなる第
2プリズム20を有し、第1プリズム10の第1透過面
11と第2反射面13、第2プリズム20の第1反射面
22と第2透過面24をそれぞれ透過作用と反射作用を
併せ持つ光学作用面としている。また、後記する構成パ
ラメータの第2面から第6面までは偏心基準面1を基準
とした偏心量を表しており、第7面から第11面までは
偏心基準面2を基準とした偏心量を表している。また、
像面3はY軸に対して略垂直である。なお、第2プリズ
ム20と像面3の間に、平行平面板からなるローパスフ
ィルター4とカバーガラス5が配置されている。
向からの入射光線をY軸方向に屈曲させ、次の第2プリ
ズム20で再度Z軸方向からY軸方向に屈曲させるとい
う構成をとっている。これにより、Z軸方向とY軸方向
の小型化を可能にした例である。
す。実施例6は、水平半画角26.1°、垂直半画角2
0.2°、入射瞳径は1.78mmであり、撮像素子サ
イズは2.45×1.84mm、回転対称光学系の焦点
距離に換算すると5mmに相当する。
パワーの第1透過面11、負パワーの第1反射面12、
第2反射面13、第2透過面14からなる第1プリズム
10と、絞り2と、第1透過面21、正パワーの第1反
射面22、第2反射面23、負パワーの第2透過面24
からなる第2プリズム20を有し、第1プリズム10の
第1透過面11と第2反射面13、第2プリズム20の
第1透過面21と第2反射面23をそれぞれ透過作用と
反射作用を併せ持つ光学作用面としている。また、後記
する構成パラメータの第2面から第6面までは偏心基準
面1を基準とした偏心量を表しており、第7面から第1
1面までは偏心基準面2を基準とした偏心量を表してい
る。また、像面3はZ軸に対して略垂直である。なお、
第2プリズム20と像面3の間に、平行平面板からなる
ローパスフィルター4とカバーガラス5が配置されてい
る。
向からの入射光線をY軸方向に屈曲させ、次の第2プリ
ズム20で再度Z軸方向に屈曲させるという構成をとっ
ている。これにより、Z軸方向とY軸方向の小型化を可
能にした例である。
す。実施例7は、水平半画角26.1°、垂直半画角2
0.2°、入射瞳径は1.78mmであり、撮像素子サ
イズは2.45×1.84mm、回転対称光学系の焦点
距離に換算すると5mmに相当する。
パワーの第1透過面11、負パワーの第1反射面12、
正パワーの第2反射面13、第2透過面14からなる第
1プリズム10と、絞り2と、第1透過面21、第1反
射面22、第2反射面23、正パワーの第2透過面24
からなる第2プリズム20を有し、第1プリズム10の
第1反射面12と第2透過面14、第2プリズム20の
第1透過面21と第2反射面23をそれぞれ透過作用と
反射作用を併せ持つ光学作用面としている。また、後記
する構成パラメータの第2面から第6面までは偏心基準
面1を基準とした偏心量を表しており、第7面から第1
1面までは偏心基準面2を基準とした偏心量を表してい
る。また、像面3はY軸に対して略垂直である。なお、
第2プリズム20と像面3の間に、平行平面板からなる
ローパスフィルター4とカバーガラス5が配置されてい
る。
向からの入射光線をY軸方向斜めに屈曲させ、次の第2
プリズム20でY軸方向に屈曲させるという構成をとっ
ている。これにより、Z軸方向とY軸方向の小型化を可
能にした例である。
す。実施例8は、水平半画角26.1°、垂直半画角2
0.2°、入射瞳径は1.78mmであり、撮像素子サ
イズは2.45×1.84mm、回転対称光学系の焦点
距離に換算すると5mmに相当する。
パワーの第1透過面11、第1反射面12、第2反射面
13、第2透過面14からなる第1プリズム10と、絞
り2と、第1透過面21、第1反射面22、正パワーの
第2反射面23、第2透過面24からなる第2プリズム
20を有し、第1プリズム10の第1反射面12と第2
透過面14、第2プリズム20の第1反射面22と第2
透過面24をそれぞれ透過作用と反射作用を併せ持つ光
学作用面としている。また、後記する構成パラメータの
第2面から第6面までは偏心基準面1を基準とした偏心
量を表しており、第7面から第11面までは偏心基準面
2を基準とした偏心量を表している。なお、第2プリズ
ム20と像面3の間に、平行平面板からなるローパスフ
ィルター4とカバーガラス5が配置されている。本実施
例は、Z軸方向に2つのプリズムを順に配置し、Y軸方
向の薄型化を可能にした例である。なお、像面3はY軸
方向に対し、略垂直となる構成である。
す。実施例9は、水平半画角32.7°、垂直半画角2
3.2°、入射瞳径は1.54mmであり、撮像素子サ
イズは2.45×1.84mm、回転対称光学系の焦点
距離に換算すると4.3mmに相当する。
パワーの第1透過面11、負パワーの第1反射面12、
正パワーの第2反射面13、正パワーの第2透過面14
からなる第1プリズム10と、絞り2と、第1透過面2
1、負パワーの第1反射面22、正パワーの第2反射面
23、負パワーの第2透過面24からなる第2プリズム
20を有し、第1プリズム10の第1透過面11と第2
反射面13、第2プリズム20の第1反射面22と第2
透過面24をそれぞれ透過作用と反射作用を併せ持つ光
学作用面としている。また、後記する構成パラメータの
第2面から第6面までは偏心基準面1を基準とした偏心
量を表しており、第7面から第11面までは偏心基準面
2を基準とした偏心量を表している。また、像面3はZ
軸に対して垂直である。なお、第2プリズム20と像面
3の間に、平行平面板からなるローパスフィルター4と
カバーガラス5が配置されている。本実施例は、プリズ
ムをY軸方向に2つ重ねることで、特にZ軸方向の厚み
を小さくしたものである。
示す。実施例10は、水平半画角26.1°、垂直半画
角20.2°、入射瞳径は1.24mmであり、撮像素
子サイズは1.69×1.28mm、回転対称光学系の
焦点距離に換算すると3.5mmに相当する。
正パワーの第1透過面11、負パワーの第1反射面1
2、正パワーの第2反射面13、正パワーの第2透過面
14からなる第1プリズム10と、絞り2と、負パワー
の第1透過面21、負パワーの第1反射面22、正パワ
ーの第2反射面23、負パワーの第2透過面24からな
る第2プリズム20を有し、第1プリズム10の第1透
過面11と第2反射面13、第2プリズム20の第1反
射面22と第2透過面24をそれぞれ透過作用と反射作
用を併せ持つ光学作用面としている。また、後記する構
成パラメータの第2面から第6面までは偏心基準面1を
基準とした偏心量を表しており、第7面から第11面ま
では偏心基準面2を基準とした偏心量を表している。ま
た、像面3はY軸に対して略垂直である。なお、第2プ
リズム20と像面3の間に、平行平面板からなるローパ
スフィルター4とカバーガラス5が配置されている。
向からの入射光線をY軸方向に屈曲させ、次の第2プリ
ズム20で再度Z軸方向からY軸方向に屈曲させるとい
う構成をとっている。これにより、Z軸方向とY軸方向
の小型化を可能にした例である。
タを示す。 実施例1 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ ∞ 1 ∞(仮想面) (偏心基準面1) 2 FFS 偏心(1) 1.4924 57.6 3 FFS(反射面) 偏心(2) 1.4924 57.6 4 FFS(反射面) 偏心(1) 1.4924 57.6 5 ASS 偏心(3) 6 ∞(絞り面) 偏心(4) (偏心基準面2) 7 ASS 偏心(5) 1.4924 57.6 8 FFS(反射面) 偏心(6) 1.4924 57.6 9 FFS(反射面) 偏心(7) 1.4924 57.6 10 FFS 偏心(6) 11 ∞ 3.92 偏心(8) 1.5163 64.1 12 ∞ 1.60 13 ∞ 0.75 1.4875 70.2 14 ∞ 1.21 像 面 ∞ ASS R -16.57 K 0.0000 A 4.7848×10-4 B -1.2546×10-5 C 8.7139×10-7 D -3.1595×10-8 ASS R -26.91 K 0.0000 A 1.8212×10-4 B 2.1260×10-4 C -6.0489×10-5 D 8.6951×10-6 FFS C4 1.2969×10-2 C6 7.4440×10-3 C8 -2.8015×10-4 C10 -5.3403×10-5 C11 -2.4805×10-5 C13 7.1755×10-6 C15 1.6393×10-5 C17 1.2560×10-5 C19 -2.2063×10-6 C21 2.8097×10-7 FFS C4 1.9940×10-2 C6 2.0506×10-2 C8 -3.5141×10-4 C10 6.4395×10-6 C11 -7.9063×10-5 C13 -3.5554×10-5 C15 1.2976×10-4 C17 1.6268×10-5 C19 -1.1310×10-5 C21 1.9381×10-6 FFS C4 2.8632×10-2 C6 9.9752×10-3 C8 -8.5106×10-4 C10 1.6730×10-4 C11 -5.1246×10-6 C13 -1.3585×10-4 C15 5.7836×10-5 C17 2.4460×10-5 C19 1.1167×10-5 C21 -5.9178×10-6 FFS C4 3.5073×10-2 C6 2.7484×10-2 C8 1.5358×10-4 C10 4.3563×10-4 C11 4.4102×10-5 C13 -5.4020×10-6 C15 8.0934×10-5 C17 6.8142×10-6 C19 4.6422×10-6 C21 5.4809×10-6 偏心(1) X 0.00 Y 5.18 Z -1.67 α 16.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y 0.62 Z 4.95 α -13.62 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y 11.30 Z 1.08 α 72.61 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y 14.45 Z 2.57 α 63.36 β 0.00 γ 0.00 偏心(5) X 0.00 Y 0.40 Z 1.02 α 0.75 β 0.00 γ 0.00 偏心(6) X 0.00 Y 0.00 Z 3.84 α -53.99 β 0.00 γ 0.00 偏心(7) X 0.00 Y 4.78 Z 5.39 α -84.91 β 0.00 γ 0.00 偏心(8) X 0.00 Y 0.54 Z 7.60 α -63.36 β 0.00 γ 0.00 。
れぞれ図11〜図20に示す。これらの横収差図におい
て、括弧内に示された数字は(水平(X方向)画角、垂
直(Y方向)画角)を表し、その画角における横収差を
示す。各収差図において、下から上へ順に、画面中心、
Y軸上像高の−約70%の位置、X方向像高の約70%
でY方向像高の−約70%の位置、X軸上像高の約70
%の位置、X方向像高の約70%でY方向像高の約70
%の位置、Y軸上像高の約70%の位置の横収差であ
る。
は、物体像を形成しその像をCCDや銀塩フィルムとい
った撮像素子に受光させて撮影を行う撮影装置、とりわ
けカメラや内視鏡に用いることができる。また、物体像
を接眼レンズを通して観察する観察装置、とりわけカメ
ラのファインダー部の対物光学系としても用いることが
可能である。以下に、その実施形態を例示する。
電子カメラのファインダー部の対物光学系に組み込んだ
構成の概念図を示す。図21は電子カメラ40の外観を
示す前方斜視図、図22は同後方斜視図、図23は電子
カメラ40の構成を示す断面図である。電子カメラ40
は、この例の場合、撮影用光路42を有する撮影光学系
41、ファインダー用光路44を有するファインダー光
学系43、シャッター45、フラッシュ46、液晶表示
モニター47等を含み、カメラ40の上部に配置された
シャッター45を押圧すると、それに連動して撮影用対
物光学系48を通して撮影が行われる。撮影用対物光学
系48によって形成された物体像が、ローパスフィルタ
ー、赤外カットフィルター等のフィルター51を介して
CCD49の撮像面50上に形成される。このCCD4
9で受光された物体像は、処理手段52を介し、電子画
像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター47
に表示される。また、この処理手段52にはメモリ等が
配置され、撮影された電子画像を記録することもでき
る。なお、このメモリは処理手段52と別体に設けらて
もよいし、フロッピーディスク等により電子的に記録書
込を行うように構成してもよい。また、CCD49に代
わって銀塩フィルムを配置した銀塩カメラとして構成し
てもよい。
例えば実施例4に示した結像光学系をファインダー用対
物光学系53として配置してある。また、カバー部材と
して正のパワーを有するカバーレンズ54を配置し、画
角を拡大している。なお、このカバーレンズ54と結像
光学系の絞り2より物体側のプリズム10とでファイン
ダー用対物光学系53の前群GFを、結像光学系の絞り
2より像側のプリズム20でファインダー用対物光学系
53の後群GRを構成している。このファインダー用対
物光学系53によって形成された物体像は、像正立部材
であるポロプリズム55の視野枠57上に形成される。
なお、視野枠57は、ポロプリズム55の第1反射面5
6と第2反射面58との間を分離し、その間に配置され
ている。このポリプリズム55の後方には、正立正像に
された像を観察者眼球Eに導く接眼光学系59が配置さ
れている。
インダー用対物光学系53を少ない光学部材で構成で
き、高性能・低コスト化が実現できると共に、対物光学
系53の光路自体を折り曲げて構成できるため、カメラ
内部での配置の自由度が増し、設計上有利となる。
子カメラ40の撮影部の対物光学系48に組み込んだ構
成の概念図を示す。この例の場合、撮影用光路42上に
配置された撮影用対物光学系48は、実施例1に示した
結像光学系を用いている。この撮影用対物光学系により
形成された物体像は、ローパスフィルター、赤外カット
フィルター等のフィルター51を介してCCD49の撮
像面50上に形成される。このCCD49で受光された
物体像は、処理手段52を介し、液晶表示素子(LC
D)60上に電子像として表示される。また、この処理
手段52は、CCD49で撮影された物体像を電子情報
として記録する記録手段61の制御も行う。LCD60
に表示された画像は、接眼光学系59を介して観察者眼
球Eに導かれる。この接眼光学系59は、本発明の結像
光学系に用いられているものと同様の形態を持つ偏心プ
リズムからなり、この例では、入射面62と、反射面6
3と、反射と屈折の兼用面64の3面から構成されてい
る。また、2つの反射作用を持った面63、64の中、
少なくとも一方の面、望ましくは両方の面が、光束にパ
ワーを与え、かつ、偏心収差を補正する唯一の対称面を
持つ面対称自由曲面にて構成されている。そして、この
唯一の対称面は、撮影用対物光学系48の前後群GF,
GRに配置された偏心プリズム10、20が有する面対
称自由曲面の唯一の対称面と略同一平面上に形成されて
いる。
用対物光学系48を少ない光学部材で構成でき、高性能
・低コスト化が実現できると共に、光学系全体を同一平
面上に並べて配置できるため、この配置平面と垂直方向
の厚みの簿型化が実現できる。
カバー部材65はとして、平行平面板を配置している
が、前例と同様に、パワーを持ったレンズを用いてもよ
い。
結像光学系の前群GF中の最も物体側に配置された面を
カバー部材と兼用することもできる。しかし、その場
合、本例では、前群GF中の最も物体側の面は、偏心プ
リズム10の入射面となる。そして、この入射面が光軸
に対して偏心配置されているため、この面がカメラ前面
に配置されてしまうと、被写体側から見た場合、カメラ
40の撮影中心が自分からずれているように錯覚してし
まい(一般的なカメラ同様、入射面の垂直方向を撮影し
ていると感じるのが通常である。)、違和感を与えてし
まう。そこで、本例のように、結像光学系の最も物体側
の面が偏心面である場合には、カバー部材65(又は、
カバーレンズ54)を設けることが、被写体側から見た
場合に違和感を感じずに、既存のカメラと同じ感覚で撮
影を受けることができ望ましい。
子内視鏡の観察系の対物光学系80に組み込んだ構成の
概念図を示す。この例の場合、観察系の対物光学系80
は、実施例3に示した結像光学系を用いている。この電
子内視鏡は、図25(a)に示すように、電子内視鏡7
1と、照明光を供給する光源装置72と、その電子内視
鏡71に対応する信号処理を行うビデオプロセッサ73
と、このビデオプロセッサ73から出力される映像信号
を表示するモニター74と、このビデオブロセッサ73
と接続され映像信号等に記録するVTRデッキ75、及
び、ビデオディスク76と、映像信号を映像としてプリ
ントアウトするビデオプリンタ77と共に構成されてお
り、電子内視鏡71の挿入部78の先端部79は、図2
5(b)に示すように構成されている。光源装置72か
ら照明さた光束は、ライトガイドファイバー束86を通
って照明用対物光学系85により、観察部位を照明す
る。そして、この観察部位からの光が、カバー部材84
を介して、観察用対物光学系85によって物体像として
形成される。この物体像は、ローパスフィルター、赤外
カットフィルター等のフィルター81を介してCCD8
2の撮像面83上に形成される。さらに、この物体像
は、CCD82によって映像信号に変換され、その映像
信号は、図25(a)に示すビデオプロセッサ73によ
り、モニター74上に直接表示されると共に、VTRデ
ッキ75、ビデオディスク76中に記録され、また、ビ
デオプリンタ77から映像としてプリントアウトされ
る。
学部材で構成でき、高性能・低コスト化が実現できると
共に、結像光学系80の前群GFと後群GRとが内視鏡
の長軸方向に並ぶため、細径化を阻害することなく上記
効果を得ることができる。
CCDやフィルター等の撮像素子前方に配置するときの
望ましい構成を図26に示す。図中、偏心プリズムP
は、本発明の結像光学系の前群又は後群中に含まれる偏
心プリズムである。いま、撮像素子の撮像面Cが、図の
ように四角形を形成するとき、偏心プリズムPに配置さ
れた面対称自由曲面の対称面Dが、この撮像面Cの四角
形を形成する辺の少なくとも1つと平行になるように配
置することが、美しい像形成の上で望ましい。
いった4つの内角がそれぞれ略90°にて形成されてい
る場合には、面対称自由曲面の対称面Dは、撮像面Cの
互いに平行関係にある2辺に対して平行に配置され、よ
り望ましくは、この2辺の中間に配置されている構成で
あることが好ましい。このように構成すれば、装置に組
み込むときの組み込み精度が出しやすく、量産性に効果
的である。
である第1面、第2面、第3面の中、複数の面又は全て
の面が面対称自由曲面の場合には、複数の面又は全ての
面の対称面が同一面D上に配置されるように構成するこ
とが、設計上も、収差性能上も望ましい。そして、この
対称面Dと撮像面Cとの関係は、上述と同様の関係にあ
ることが望ましい。
後群に設けられた偏心プリズムとしては、何れも光学面
3面からなり、その中の1面が全反射作用と透過作用と
を兼用する面で構成された内部反射回数2回のタイプの
プリズムを用いたが、本発明に用いる偏心プリズムはこ
れに限られるものではない。以下、本発明に用いること
ができるいくつかの偏心プリズムの例を図28〜図33
に示す。なお、何れも像面36に結像するプリズムPと
して説明するが、光路を逆にして像面36側から被写体
からの光線が入射し、瞳31側に結像するプリズムPと
しても使用することができる。
2、第2面33、第3面34、第4面35からなり、入
射瞳31を通って入射した光は、第1面32で屈折して
プリズムPに入射し、第2面33で内部反射し、第3面
34に入射して内部反射し、第4面35に入射して屈折
されて、像面36に結像する。
2、第2面33、第3面34、第4面35からなり、入
射瞳31を通って入射した光は、第1面32で屈折して
プリズムPに入射し、第2面33で内部反射し、第3面
34に入射して全反射し、第4面35に入射して内部反
射し、再び第3面34に入射して今度は屈折されて、像
面36に結像する。
2、第2面33、第3面34、第4面35からなり、入
射瞳31を通って入射した光は、第1面32で屈折して
プリズムPに入射し、第2面33で内部反射し、第3面
34に入射して内部反射し、第2面33に再度入射して
内部反射し、第4面35に入射して屈折されて、像面3
6に結像する。
2、第2面33、第3面34、第4面35からなり、入
射瞳31を通って入射した光は、第1面32で屈折して
プリズムPに入射し、第2面33で内部反射し、第3面
34に入射して内部反射し、第2面33に再度入射して
内部反射し、第4面35に入射して内部反射し、第2面
33に再度入射して今度は屈折されて、像面36に結像
する。
2、第2面33、第3面34からなり、入射瞳31を通
って入射した光は、第1面32で屈折してプリズムPに
入射し、第2面33で内部反射し、再び第1面32に入
射して今度は全反射し、第3面34で内部反射し、三た
び第1面32に入射して全反射し、第3面34に再度入
射して今度は屈折されて、像面36に結像する。
2、第2面33、第3面34からなり、入射瞳31を通
って入射した光は、第1面32で屈折してプリズムPに
入射し、第2面33で内部反射し、再び第1面32に入
射して今度は全反射し、第3面34で内部反射し、三た
び第1面32に入射して全反射し、再び第3面34に入
射して内部反射し、四たび第1面32に入射して今度は
屈折されて、像面36に結像する。
ように構成することができる。 〔1〕 絞りの前後に少なくとも1つずつのプリズムを
有し、その少なくとも1つのプリズムの少なくとも1つ
の反射面がパワーを有し、像側に略テレセントリックと
なっていることを特徴とする結像光学系。
のプリズムを有し、その少なくとも1つのプリズムの少
なくとも1つの反射面がパワーを有し、プリズムのみか
らなっていることを特徴とする結像光学系。
のプリズムを有し、その少なくとも1つのプリズムの少
なくとも1つの反射面がパワーを有し、その少なくとも
1つのプリズムが少なくとも1つの透過作用と反射作用
を併せ持つ光学作用面を有することを特徴とする結像光
学系。
少なくとも1つのプリズムの少なくとも1つの反射面が
パワーを有する結像光学系において、ただ1つの結像面
は全ての光学素子を射出した後に存在し、像側に略テレ
セントリックとなっていることを特徴とする結像光学
系。
少なくとも1つのプリズムの少なくとも1つの反射面が
パワーを有する結像光学系において、ただ1つの結像面
は全ての光学素子を射出した後に存在し、プリズムのみ
からなることを特徴とする結像光学系。
少なくとも1つのプリズムの少なくとも1つの反射面が
パワーを有する結像光学系において、ただ1つの結像面
は全ての光学素子を射出した後に存在し、前記の少なく
とも1つのプリズムが少なくとも1つの透過作用と反射
作用を併せ持つ光学作用面を有することを特徴とする結
像光学系。
ズムを有し、像側に収斂作用のプリズムを有し、像側に
略テレセントリックとなっていることを特徴とする結像
光学系。
ズムを有し、像側に収斂作用のプリズムを有し、プリズ
ムのみからなることを特徴とする結像光学系。
ズムを有し、像側に収斂作用のプリズムを有し、その中
の少なくとも1つのプリズムが少なくとも1つの透過作
用と反射作用を併せ持つ光学作用面を有することを特徴
とする結像光学系。
体側に発散作用を有するプリズムを配置し、全系を通し
て結像面が1つであり、像側に略テレセントリックとな
っていることを特徴とする結像光学系。
体側に発散作用を有するプリズムを配置し、全系を通し
て結像面が1つであり、プリズムのみからなっているこ
とを特徴とする結像光学系。
体側に発散作用を有するプリズムを配置し、全系を通し
て結像面が1つであり、少なくとも1つのプリズムが少
なくとも1つの透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用
面を有することを特徴とする結像光学系。
配置した複数のプリズムを有する結像光学系において、
該透過面の外側に透過作用と反射作用を併せ持つ光学作
用面を絞りに対して対称的に配置したことを特徴とする
結像光学系。
に、第1透過面、第1反射面、第2反射面、第2透過面
を有する第1プリズムと、絞りと、第1透過面、第1反
射面、第2反射面、第2透過面を有する第2プリズムと
を有し、第1プリズムの第1透過面と第2反射面が同一
の面で、第2プリズムの第1反射面と第2透過面が同一
の面であることを特徴とする結像光学系。
おいて、絞りより前の前群中のプリズム部材と、絞りよ
り後の後群中のプリズム部材の双方に、反射時に光束に
パワーを与える反射面を設けたことを特徴とする結像光
学系。
1項において、前記反射面が光軸に対して偏心配置さ
れ、その面形状が回転非対称な曲面にて形成されたこと
を特徴とする結像光学系。
対称な曲面反射面が、対称面を1面のみ備えた面対称自
由曲面にて形成され、パワーを持った偏心面で発生する
偏心収差を補正するように構成されたことを特徴とする
結像光学系。
のプリズムに設けられたパワーを持った反射面と、前記
後群中のプリズムに設けられたパワーを持った反射面と
が共に、対称面を1面のみ備えた面対称自由曲面にて形
成され、前記前群中の面対称自由曲面と前記後群中の面
対称自由曲面とが共に、唯一の対称面を略同一平面上に
配置して構成されたことを特徴とする結像光学系。
において、前記前群中の少なくとも1つのプリズム部材
は、反射面を少なくとも2面有し、前記少なくとも2面
の反射面が共に光束にパワーを与えると共に収差を補正
する作用を持った回転非対称な曲面形状に形成されてい
ることを特徴とする結像光学系。
において、前記後群中の少なくとも1つのプリズム部材
は、反射面を少なくとも2面有し、前記少なくとも2面
の反射面が共に光束にパワーを与えると共に収差を補正
する作用を持った回転非対称な曲面形状に形成されてい
ることを特徴とする結像光学系。
記1つのプリズム部材中に設けられた少なくとも2面の
反射面の回転非対称な曲面形状が、対称面を1面のみ備
えた面対称自由曲面にて形成され、かつ、前記唯一の対
称面が略同一平面上に配置されたことを特徴とする結像
光学系。
1項において、前記結像光学系が、像面上に電子撮像素
子を配置し、前記電子撮像素子が、四角形にて形成さ
れ、前記面対称自由曲面の唯一の対称面が、前記四角形
の少なくとも一辺と略平行な位置に形成されるように構
成されていることを特徴とする結像光学系。
おいて、単焦点光学系として構成されていることを特徴
とする結像光学系。
載の結像光学系が撮像装置の撮像部に配置されたている
ことを特徴とする撮影装置。
ラ機構を備えいることを特徴とするカメラ装置。
載の結像光学系が観察装置の観察像を形成する像形成手
段に配置されたことを特徴とする観察装置。
メラのファインダー機構を備えたことを特徴とするカメ
ラ装置。
視鏡の観察系機構を備えたことを特徴とする内視鏡装
置。
記前群中に配置されたプリズム部材が光学作用を持つ光
学素子の中で最も物体側に配置され、前記プリズム部材
の入射面が光軸に対して偏心して配置され、前記プリズ
ム部材よりも物体側に光軸に対して垂直に配置されたカ
バー部材を配置したことを特徴とする撮影装置又はカメ
ラ装置。
記前群中に配置されたプリズム部材が物体側に光軸に対
して偏心配置された入射面を備え、前記入射面と空気間
隔を挟んで光軸と同軸上に配置されたパワーを有するカ
バーレンズを前記入射面よりも物体側に配置したことを
特徴とする撮影装置又はカメラ装置。
ら明らかなように、本発明によれば、少ない光学素子の
構成枚数で高性能、低コストな結像光学系を得ることが
できる。また、少ない反射回数の反射面を用いて光路を
折り畳むことにより、小型化、薄型化された高性能な結
像光学系を得ることができる。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
ある。
外観を示す前方斜視図である。
る。
ラの概念図である。
概念図である。
置するときの望ましい構成を示す図である。
位置決め部を設ける構成を模式的に示す図である。
す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
明するための概念図である。
明するための概念図である。
明するための概念図である。
するための図である。
の図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 絞りの前後に少なくとも1つずつのプリ
ズムを有し、その少なくとも1つのプリズムの少なくと
も1つの反射面がパワーを有し、像側に略テレセントリ
ックとなっていることを特徴とする結像光学系。 - 【請求項2】 絞りの前後に少なくとも1つずつのプリ
ズムを有し、その少なくとも1つのプリズムの少なくと
も1つの反射面がパワーを有し、プリズムのみからなっ
ていることを特徴とする結像光学系。 - 【請求項3】 絞りの前後に少なくとも1つずつのプリ
ズムを有し、その少なくとも1つのプリズムの少なくと
も1つの反射面がパワーを有し、その少なくとも1つの
プリズムが少なくとも1つの透過作用と反射作用を併せ
持つ光学作用面を有することを特徴とする結像光学系。
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