JP2006064495A - 計測方法、基板搬送方法及び計測装置 - Google Patents

計測方法、基板搬送方法及び計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】位置検出用の計測用パターンの汚れを自動的かつ確実に判別する。
【解決手段】計測用パターンとしてのマークの撮像結果Pから抽出された、L/Sパターン上において、直線上に並ぶ特定の複数の計測範囲内の撮像結果に基づいて、それぞれの計測範囲の代表点を検出する。そして、その代表点に基づく最小近似直線を求め、その直線と、各代表点と分散値を求める。この分散値が所定の閾値を超えていた場合には、異物D1,D2がマークに付着して汚れがあるものとみなす。
【選択図】図16

Description

本発明は、計測方法、基板搬送方法及び計測装置に係り、特に、物体上の所定位置に形成された計測用パターンの位置を計測する計測方法、該計測方法を用いた基板搬送方法及び物体上の所定位置に形成された計測用パターンの位置を計測する計測装置に関する。
半導体素子、液晶表示素子等を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレチクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成されたパターンを、投影光学系を介してレジスト等が塗布されたウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、「ウエハ」と総称する)上に転写する露光装置、例えばステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置(いわゆるステッパ)や、このステッパに改良を加えたステップ・アンド・スキャン方式の走査型投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ)等の逐次移動型の投影露光装置が主として用いられている。
このような露光装置においては、ウエハ上に既に形成されているショット領域と、次に転写形成するショット領域との相対位置を最適化すべく、ウエハアライメントが行われている。また、そのウエハアライメントに先立って、ウエハ上にすでに形成されたウエハアライメント用のマークが、その検出系の捕捉範囲内(検出視野)に入るように、ウエハの位置及び回転を調整する、いわゆるプリアライメントが行われている。
このプリアライメントにおいては、ウエハを搬入する搬入アームに計測用パターンとしてのマークを形成しておき、搬入アームにウエハを保持させた状態で、そのマークとウエハとの位置関係を検出し、ウエハをロードする直前にはマークの位置情報だけを検出し、検出されたマークの位置情報と上記位置関係とに基づいてウエハの位置を推定し、その推定位置に基づいてウエハの受け渡し位置を調整する技術が本出願人により提案されている(特願2003−36395)。この技術を採用すれば、ローディングポジションと転写位置とを接近させてスループットを飛躍的に向上させることができるようになるとともに、プリアライメント用の光源等を投影光学系から遠ざけることができるようになるので、その光源等から発生する熱が投影光学系の光学特性に与える影響を低減することが可能となり、露光装置内における転写位置近傍の雰囲気ガスの円滑な流れを実現することができる。
しかしながら、搬送アーム上のマークが汚れた状態(例えば異物が付着した状態)で、この方式のプリアライメントを行うと、マークの位置情報を正確に算出することが困難となり、推定された物体の位置と実際の物体の位置のずれが大きくなってしまう可能性がある。このため、上記技術を採用した場合には、定期的に、搬送アーム上のマークが汚れているか否かを、オペレータが目視等で確認するという煩雑な作業が必要であった。
上記事情の下になされた本発明は、第1の観点からすると、物体(50)上の所定位置に形成された計測用パターン(50M)の位置を計測する計測方法であって、前記計測用パターンの少なくとも一部を、所定の計測視野を有する計測装置(42,45)を用いて計測し、該計測用パターンに相当するパターン信号を得る第1工程と;前記パターン信号に基づいて、前記計測用パターンに付着した異物の有無を判別する第2工程と;を含む第1の計測方法である。
これによれば、物体の位置計測を行う際に用いられる計測用パターンの少なくとも一部が計測装置によって計測され、この計測結果に相当するパターン信号に基づいて、計測用パターンに付着した異物の有無が判別される。すなわち、計測用パターンを計測装置で計測し、その計測結果からマークに異物が付着しているか否かを自動的かつ確実に判別することができる。
本発明は、第2の観点からすると、物体(50)上の所定位置に形成された計測用パターン(50M)の位置を計測する計測方法であって、前記計測用パターンの少なくとも一部を、所定の計測視野を有する計測装置(42,45)を用いて計測して、該計測用パターンに相当するパターン信号を得る第1工程と;前記パターン信号に基づく該計測用パターンの位置計測結果が所定の基準を満たすか否かを、該パターン信号に基づいて判別する第2工程と;を含む第2の計測方法である。
これによれば、物体の位置計測を行う際に用いられる計測用パターンの少なくとも一部が計測装置によって計測され、この計測結果に相当するパターン信号に基づいて、計測用パターンが所定の基準を満たしているか否かが判別される。すなわち、計測用パターンの計測結果に相当する信号が所定の基準を満たしているか否かを自動的かつ確実に判別することができる。
本発明は、第3の観点からすると、本発明の第1、第2の計測方法を用いて、基板(W)を搬送する移動体(50)上に設けられた計測用パターン(50M)に対応するパターン信号を評価する工程と;前記評価の結果、前記計測用パターン上に異物が存在すると認識された場合には、その旨を表示し、それにより該計測用パターン上の異物の除去を促す工程と;を含む基板搬送方法である。かかる場合には、本発明の第1、第2の計測方法を用いて、基板を搬送する移動体上に設けられた計測用パターンに対応するパターン信号の評価が行われ、その評価結果によっては、オペレータに対し、計測用パターン上に異物が存在する旨の表示がなされる。したがって、オペレータ自らが計測用パターン上の汚れを確認することなく、計測用パターンの状態を評価することができるので、基板の搬送状態を常に良好なものとして、その基板に対する処理精度の低下を防止することができるとともに、歩留まりの低下を防止しつつ上記目視確認作業を省略してスループットの向上を図ることができる。
本発明は、第4の観点からすると、物体(50)上の所定位置に形成された計測用パターン(50M)の位置を計測する計測装置であって、所定の撮像視野を有し、前記計測用パターンの少なくとも一部を計測し、該計測用パターンに相当するパターン信号を生成する信号生成装置(42,45,20)と;前記信号生成装置により生成されたパターン信号に基づく計測用パターンの位置計測結果が所定の基準を満たすか否かを、該パターン信号に基づいて判別する判別装置(20)と;を備えることを特徴とする計測装置である。
これによれば、計測用パターンに相当するパターン信号を生成する信号処理装置と、そのパターン信号に基づいて計測用パターンの位置計測結果が、所定の基準を満たすか否かを判別する判別装置を備えているので、計測用パターンに相当する信号が所定の基準を満たしているか否かを自動的かつ確実に判別することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図18(B)に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る露光装置100の一部(特に露光装置本体)の縦断面図が概略的に示されている。この露光装置100は、クリーンルーム内に設置された本体チャンバ14と、図1における該本体チャンバ14の紙面左側に隣接するように設置された搬送チャンバ15とを備えている。本体チャンバ14及び搬送チャンバ15は、互いの開口14A,15Aを介して内部空間が連結されている。
本体チャンバ14内には、露光装置本体の大部分が収納されている。露光装置本体は、不図示の照明系の少なくとも一部、マスクとしてのレチクルRを保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、基板としてのウエハWを保持可能なステージとしてのウエハステージWST、アライメント検出系AS及びこれらの制御系としての主制御装置20等を含んで構成されている。主制御装置20は本体チャンバ14及び搬送チャンバ15の外部に配置されている。
露光装置本体は、前記投影光学系PLを中心に構成されている。そこで、以下では、図1における紙面内上下方向、すなわち投影光学系PLの光軸AXの方向をZ軸方向(紙面下側を正とする)とし、図1における紙面内左右方向をY軸方向(紙面左側を正とする)とし、図1における紙面直交方向をX軸方向(紙面手前側を正とする)として説明を行う。
投影光学系PLの−Z側(上方)に位置するレチクルステージRSTは、レチクルRを、例えば真空吸着又は静電吸着等により吸着保持する。レチクルステージRSTは、そのXY平面内の位置情報が不図示の干渉計等により検出されており、検出された位置情報に基づいて、主制御装置20の指示の下、例えば不図示のリニアモータ等によって、照明系の光軸(後述する投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面(Z軸回りの回転を含む)内で少なくとも微小駆動可能に構成されている。このレチクルステージRSTに保持されたレチクルRに描かれた回路パターンが、不図示の照明系からの露光光ILにより照明されると、その回路パターン上に、ほぼ均一な照度の照明領域が形成される。
投影光学系PLは、レチクルステージRSTの図1における下方に配置されている。投影光学系PLとしては、例えば両側テレセントリックで所定の縮小倍率(例えば1/4又は1/5)を有する屈折光学系が使用されている。このため、露光光ILによってレチクルRの照明領域が形成されると、このレチクルRを通過した露光光ILにより、投影光学系PLを介してその照明領域内のレチクルRの回路パターンの縮小像(倒立像)が、投影光学系PLの下方(+Z側)に配置されたウエハステージWSTに吸着保持されたウエハW上のその照明領域と共役な領域に形成される。この領域を露光領域ともいう。
ウエハステージWSTは、リニアモータ、ボイスコイルモータ(VCM)等を含む不図示のウエハステージ駆動部により、ウエハベース17上をXY平面内(Z軸回りの回転方向θz方向を含む)及びZ軸方向に移動可能であり、XY平面に対する傾斜方向(X軸回りの回転方向(θx方向)及びY軸回りの回転方向(θy方向))にも微小駆動可能となっている。また、ウエハステージWSTのXY平面内での位置(Z軸回りの回転(θz回転)を含む)は、複数の測長軸を有するウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」と略述する)18によって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。ウエハ干渉計18によって検出されたウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報)は主制御装置20に供給される。主制御装置20は、ウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報)に基づいて、不図示のウエハステージ駆動部を介してウエハステージWSTの位置(又は速度)を制御する。この制御により、ウエハステージWSTは、図1に示されるように、実線で示される投影光学系PL直下の露光位置(投影光学系PLを介したパターンの転写位置)から、2点鎖線(仮想線)で示されるウエハWの受け渡し位置、すなわちローディングポジションまで少なくとも移動可能となっている。
図1に示されるように、ウエハステージWSTの中央部近傍には、点線で示されるセンタテーブルCTが配設されている。ウエハステージWSTに対しウエハWをロード又はアンロードする際には、このセンタテーブルCTが、不図示の駆動機構により駆動され、ウエハWの中央部を下方から吸着保持した状態で上下動する。なお、センタテーブルCTは、その先端に形成された、真空吸着あるいは静電吸着による円板状の吸着部によってウエハWを吸着保持するものとする。このセンタテーブルCTの駆動も、主制御装置20の指示の下で行われる。
投影光学系PLの+Y側側面近傍には、オフアクシス方式のアライメント検出系ASが設けられている。このアライメント検出系ASとしては、例えばディジタル画像処理方式のFIA(Field Image Alignment)系のセンサが用いられている。このアライメント検出系ASの撮像結果は、主制御装置20に出力されている。
主制御装置20は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等から成るいわゆるマイクロコンピュータ(又はワークステーション)を含んで構成され、装置全体を統括して制御する。また、主制御装置20には、例えばキーボード,マウス等のポインティングデバイス等を含んで構成される入力装置及びCRTディスプレイ(又は液晶ディスプレイ)等の表示装置、ハードディスクから成る記憶装置が、外付けで接続されている。これらの入力装置、表示装置、記憶装置はいずれも不図示としている。
上記構成要素を備える露光装置本体を有する露光装置100は、ウエハWをウエハステージWSTに搬送する搬送系と、その搬送系により搬送されるウエハWのプリアライメントを行うプリアライメント系とをさらに備えている。露光装置100においては、本体チャンバ14内に、ウエハWの搬送系の一部である物体又は移動体としてのロードスライダ50と、プリアライメント系の一部であるマーク検出系42とが設けられている。
ロードスライダ50は、真空吸着又は静電吸着等によりウエハWを保持可能である。ロードスライダ50は、ウエハWを保持したまま、後述する搬送機構により、本体チャンバ14と搬送チャンバ15との間を、開口14A,15Aを通過しつつ、Y軸方向に移動可能である。搬送チャンバ15内でウエハWを受け取ったロードスライダ50は、−Y方向に移動して、図1に示されるように、本体チャンバ14内のウエハステージWSTのローディングポジション上方に移動する。そして、ロードスライダ50と、ローディングポジションに位置するウエハステージWSTに設けられたセンタテーブルCTとの協調動作により、ウエハステージWSTへのウエハWのロードが実現される。
また、ロードスライダ50には、光をZ軸方向に透過させる光透過部(図1では不図示)が設けられている。その光透過部の−Z側の表面上には、XY平面内の2次元位置(回転含む)検出用のマークとしてのマーク50Mが形成されている。ロードスライダ50及びマーク50Mの詳細については後述する。
このマーク検出系42は、ロードスライダ50がローディングポジション上方に位置するときのそのロードスライダ50上のマーク50Mの位置に対向する位置(すなわちマーク50Mの上方)に配置されている。マーク検出系42は、マーク50Mを含むXY平面内の領域を撮像するために、その領域を照明する光源と、2次元電荷結合素子(CCD)カメラ等とを備えている。マーク検出系42では、その光源からの照明光に対する反射光を2次元CCDカメラ等で受光し、いわゆる落射照明式でマーク50Mを撮像する。マーク検出系42は、投影光学系PL等の露光装置本体を支持する不図示の構造体に固定されているので、投影光学系PL等との位置関係は一定であり、その撮像視野の原点のXY平面内の位置は、常に一定である。したがって、XY座標系とカメラの撮像視野によって規定される座標系、すなわちカメラ座標系とは常に一定である。
さらに具体的に説明すると、マーク検出系42としては、上述したように、例えば固体撮像素子(CCDカメラ)が用いられる。この固体撮像素子は、マトリクス状に配列された受光素子と、その受光素子の各列毎に配置された、CCDから成る垂直転送路と、垂直転送路の信号電荷出力端に配置された、CCDから成る水平転送路と、水平転送路の信号電荷出力端に配置された出力回路とを備えて構成される。この構成により、マーク検出系から、上記各受光素子で受光された光に対応する信号電荷が、垂直転送路及び水平転送路を介して出力回路に転送され、出力回路から、その撮像視野内の画像(すなわちマーク50Mの少なくとも一部の画像)を全体として構成する信号電荷が、例えば1列の信号として、出力される。この信号が、マーク検出系42によるマーク50Mの撮像結果(すなわち計測用パターンに相当するパターン信号)となる。マーク検出系42によるマーク50Mの撮像結果(ディジタル2次元画像データ)は、主制御装置20に送られる。
図2には、ウエハWの搬送系及びプリアライメント系を中心とした露光装置100の一部の横断面図が概略的に示されている。ウエハWの搬送系は、例えば特開平8−279546号公報に開示された搬送コンテナと同様のものであるフロントオープニングユニファイドポッド(Front Opening Unified Pod:以下、「FOUP」と略述する)27から開口部15BとFOUP27の開口部とを介してウエハWを取り出すロードロボット92と、該ロードロボット92からロードスライダ50へのウエハWの受け渡しの中継を行い、その中継の間にウエハWに対するプリアライメントを行うプリアライメントステージ52と、該プリアライメントステージ52上に搭載されたターンテーブル51と、前述のロードスライダ50と、該ロードスライダ50をY軸方向に駆動するY駆動機構60と、露光済みのウエハWをウエハステージWSTからアンロードするためのアンロードスライダ62と、該アンロードスライダ62からウエハWを受け取るアンロードロボット93とを含んで構成されている。
前記ロードロボット92は、そのアームの先端にウエハWを吸着保持して搬送可能な、水平多関節ロボットであり、主に、FOUP27からプリアライメントステージ52へのウエハWの搬送、アンロードロボット93からの露光済みのウエハの回収を行う。ロードロボット92の姿勢制御は、主制御装置20の指示の下、ロードロボット92の関節等に組み込まれた不図示の回転モータ等の駆動により行われる。
前記プリアライメントステージ52は、XY平面内を移動可能なステージである。このプリアライメントステージ52は、Y軸方向に関し、ロードスライダ50へのウエハWの受け渡しが可能な位置と、ロードロボット92によるウエハWの受け渡しが可能な位置との間の移動が少なくとも可能となるように構成されている。プリアライメントステージ52の制御は、主制御装置20の指示の下、図2に示されるようなリニアモータ等の駆動機構の駆動により行われる。図2では、ロードスライダ50へのウエハWの受け渡しが可能な位置にあるプリアライメントステージ52が示されている。
前記ターンテーブル51は、このプリアライメントステージ52の−Z側の表面上略中央部に配設されており、所定範囲で上下動可能で、かつウエハWを保持してZ軸に平行な回転軸を中心に自転可能なテーブルである。このターンテーブル51の−Z側の端面には、真空吸着あるいは静電吸着等により、ウエハWを吸着保持するための円板状のウエハ吸着保持面が設けられており、ターンテーブル51の自転により、この吸着保持面に吸着保持されたウエハWを回転させることが可能である。この回転及び上下動は、主制御装置20の指示の下、不図示の駆動機構の駆動により行われる。
なお、プリアライメントステージ52のXY位置及びターンテーブル51の回転位置及びウエハ吸着保持面(ウエハW)の高さなどに関する情報は、不図示の位置検出センサによって検出され、主制御装置20に送られている。主制御装置20は、その情報に基づいて、プリアライメントステージ52のXY位置、ターンテーブル51の位置(回転位置、Z位置)を制御する。
ロードスライダ50は、図2に示されるように、搬送チャンバ15の開口15A及び本体チャンバ14の開口14Aを通って搬送チャンバ15側から本体チャンバ14側にまたがってY軸方向に延びるY駆動機構60に接続されている。ロードスライダ50は、主制御装置20の指示の下、Y駆動機構60の駆動により、搬送チャンバ15内と本体チャンバ14内との間をY軸方向に移動(スライド)可能であり、搬送チャンバ15内に移動してターンテーブル51上に保持されたウエハWを受け取り、−Y側に移動して、ローディングポジション上方にウエハWを搬送する。図2においては、ローディングポジション上方、すなわちマーク検出系42によりマーク50Mを検出可能な位置にロードスライダ50が位置している様子が示されている。
図3(A)には、ロードスライダ50の上面図が示されている。図3(A)に示されるように、ロードスライダ50では、X軸方向に延びるアーム部の−X側端部近傍に、光透過部50Aが形成されており、その光透過部50Aの−Z側表面の略中央部に、マーク50Mが形成されている。さらに、ロードスライダ50では、載置する物体を吸着保持するための吸着機構がそれぞれ設けられた一対の指部が設けられている。この一対の指部は、アーム部の一端と他端に連結されており、安定した状態でウエハWを搬送することができるように、かつ、−Z側から見て互いにウエハWの中心を挟んだ状態でウエハWを吸着保持することができるように構成されている。ロードスライダ50では、ターンテーブル51や、センタテーブルCTとのウエハWの受け渡しを行う必要があるため、この一対の指部の間隔は、ターンテーブル51やセンタテーブルCTの円板状の吸着保持面の直径よりも大きくなるように設定されている。
また、後述するように、プリアライメント系では、ウエハWの中心位置及び回転量を算出すべく、ウエハWの少なくとも3箇所のエッジ位置を検出するために、ロードスライダ50上に保持されたウエハWの外縁の一部を、−Z側から撮像する。図3(A)では、後述するプリアライメント装置45によって撮像対象となるウエハWの5つのエッジを含む領域が、それぞれ領域VA〜VEとして示されている。すなわち、ウエハWの中心に対して、+Y方向を6時方向とし、+X方向を3時方向とすると、6時(領域VA)、7時半(領域VB)、4時半(領域VC)、3時(領域VD)、1時半(領域VE)の方向のウエハWのエッジを含む領域が撮像対象の領域となる。この撮像は、いわゆる透過照明で行われるため、ロードスライダ50の一対の指部は、それぞれ透過照明領域(領域VA〜VE)を、避けるように配設されている。
なお、このように撮像対象となる領域は、上述したように計5箇所であるが、実際には、ウエハWのノッチが6時方向である場合には、6時、7時半、4時半の3つの領域VA,VB,VCが撮像され、ウエハWのノッチが3時方向である場合には、3時、4時半、1時半の3つの領域VD,VC,VEが撮像されるようになる。すなわち、同一のウエハに対して、5箇所の領域がすべて撮像されることはない。以下では、この領域VA〜VEを、撮像領域VA〜VEとも呼ぶものとする。
図3(B)の斜視図に示されるように、ロードスライダ50におけるアーム部と各指部との間の連結部は、Z軸方向にある程度の幅を有しており、アーム部と各指部との高さが異なるように設計されている。このアーム部と指部とのZ軸方向の間隔は、ウエハWの厚みよりも十分に広くなるように規定され、アーム部と各指部とを連結する連結部同士のX軸方向の間隔は、ウエハWの直径よりも十分に広くなるように規定されている。したがって、ロードスライダ50を、Y軸方向から見れば、アーム部と各指部とそれらの連結部とでウエハWを囲むような空間が形成されているように見える。これにより、ロードスライダ50は、Y駆動機構60による駆動で、例えばターンテーブル51上に保持されたウエハWに干渉することなくY軸方向に移動することができるようになる。
図4には、マーク50M周辺の拡大図が示されている。図4に示されるように、ガラスから成る光透過部50の中央部に形成されたマーク50Mは、第1領域としての領域Ar1と、第2領域としての領域Ar2とを含むマーク領域を有している。領域Ar1は、さらに3つの領域に分割されている。この3つの領域のうちの−X側及び+X側の領域には、Y軸方向を配列方向とし、Y軸方向に関する位置情報を計測可能な形状を有するパターンとしてのライン・アンド・スペース(以下、「L/S」と略述する)・パターンLSyが配置されており、中央の領域には、X軸方向を配列方向とし、X軸方向に関する位置情報を計測可能な形状を有するパターンとしてのL/SパターンLSxが配置されている。
なお、L/SパターンLSx,LSyでは、ライン部が、クロム蒸着により遮光部として形成されており、スペース部が、光透過部となっているが、その逆であっても良い。いずれにしても、クロム部であるライン部と、光を透過させるスペース部とは、マーク50Mを撮像したときの撮像結果(グレイ画像)における輝度が異なるように設定されているので、マーク50Mを撮像すれば、L/SパターンLSx(又はL/SパターンLSy)の少なくとも一部の領域の画像から、その一部の領域の輝度分布に関するいわゆる鏡映対称性(反転対称性)が最大となる位置を、その領域の中心X(Y)位置として求めることができる。すなわち、L/SパターンLSx及びL/SパターンLSyは、ライン・アンド・スペース・パターンであるので、その少なくとも一部の領域を抽出すれば、その領域の位置情報を計測可能な形状を有するパターンである。
図4に示されるように、このうち、L/SパターンLSyは、互いにL/SパターンLSxを挟むように2つ配置されているが、2つのL/SパターンLSxがL/SパターンLSyを挟むように配置されていても良い。
なお、このL/SパターンLSx,LSyのライン部とスペース部のデューティ比は1:1であり、それぞれの間隔は、マーク検出系42の1画素に対する位置計測精度が、例えば1/100pixel程度となるように規定されている。
また、領域Ar2もさらに2つの領域SL,SRに分割されている。各領域SL,SRには、それぞれマークm0〜m5が設けられている。各領域SL,SRでは、このマークm0〜m5が、遮光部(クロム部)となっており、その他の部分が光透過部となっているが逆でも良い。マークm0〜m5は、矩形マーク又は小さい矩形マークの組合せマークであり、それぞれがY軸方向に沿って等間隔に配置されている。第2領域Ar2における領域SLとSRとでは、マークm0〜m5の配置順序が同一となっている。すなわち、マークm0〜m5は、Y軸方向に−Y側から、m1,m4,m2,m4,m3,m4,m0,m5,m3,m5,m2,m5,m1の順に、等間隔で配列されている。
このうち、マークm0は、マーク50MのY軸方向に関する中心を示すマークとしているため、中心にしか配置されていない。また、マークm4は、マーク50MのY軸方向に関して中心より上側(−Y側)にしか配置されておらず、マークm5は、その中心より下側(+Y側)にしか配置されていない。残りのマークm1,m2,m3は、マークm0,m4,m5の間に挟まれるように、マーク50MのY軸方向の中心から、マークm3,m2,m1の順に配置されている。
ここで、マークm0〜m5の幾つかのマークの組合せを1つのマークとして捉える。例えば、図4に示されるように、マークm1,m4,m2の組合せから成るマークを、破線内に示される1つのマークT1とみなすことができる。このように、上記マークm0〜m5のうちの3つのマークの組合せを1つのマークとして捉えれば、それらの組合せマークを、上記第2領域Ar2から抽出することができる。すなわち、図5に示されるような11個のマークが抽出される。これらのマークを、それぞれマークT1〜T11とする。
各マークT1〜T11は、それぞれ種類が異なるので、マーク検出系42の視野がマーク50Mのどの辺りを指しているかを示す指標マークとして作用する。例えば、その視野内にマークT1が入っていれば、マーク検出系42が、マーク50Mの−Y側端部近傍を捉えているということがわかる。以下では、このマークT1〜T11を指標マークT1〜T11と呼ぶものとする。また、指標マークT1〜T11は、領域SL,SRについて、Y軸方向について、等間隔に一列に配置されているので、Y軸方向の位置を特定するための目盛マークとして作用する。指標マークT1〜T11が示す目盛の一例が、以下の表1に示されている。
Figure 2006064495

表1に示されるように、例えば指標マークT6の中心位置は、Y軸方向に関するマーク50Mの中心位置、すなわち原点に一致しており、指標マークT6は、0(原点)を示す目盛マークであるとすることができる。また、指標マークT1〜T5は、指標マークT6の−Y側にそれぞれ、1mm間隔で配置されているので、上記原点からの距離がそれぞれ−5.0〜−1.0mmの位置を示す目盛マークであるとみなすことができる。さらに、指標マークT7〜T11については、指標マークT6の+Y側にそれぞれ1mm間隔で配置されているので、上記原点からの距離がそれぞれ+1.0〜+5.0mmの位置を示す目盛マークであるとみなすことができる。図6には、指標マークT1〜T11と、その指標マークが示す目盛との対応関係が模式的に示されている。
また、図4には、マーク検出系42等の撮像視野fvが示されている。指標マークT1〜T11は、X軸方向に関して、マーク50Mの中心付近に配置されているので、マーク検出系42の撮像視野が、マーク50Mのマーク領域内にある場合、その撮像視野fv内に、指標マークT1〜T11のうちの少なくとも1つのパターンが含まれるようになる。したがって、その指標マークを撮像結果から検出することにより、撮像視野fvが、マーク50Mのどの辺りを捉えているのかを把握することが可能となる。なお、撮像視野fvが、マーク50Mのどの辺りを捉えているかは、ロードスライダ50と、マーク検出系42との位置関係によって決まる。したがって、撮像視野fvは、図4に示される位置に常にあるわけではない。
なお、この指標マークT1〜T11は、L/SパターンLSx,LSyとは、位置関係が既知であり、指標マークT1〜T11のうちのいずれか1つのパターンの位置情報が検出されていれば、その位置情報からL/SパターンLSx,LSyの概略位置を把握することができるようになっている。
図2に戻り、前記アンロードスライダ62は、ロードスライダ50の下方(+Z側)を、Y軸方向に移動(スライド)可能に構成されている。このアンロードスライダ62は、露光が終了したウエハWをウエハステージWSTからアンロードする際に、ウエハWを保持して上昇したセンタテーブルCTからウエハWを真空吸着等による吸着により受け取って、+Y側に移動し、ウエハWの受け渡し位置に移動する。このアンロードスライダ62の駆動も、主制御装置20の指示の下、不図示の駆動機構の駆動により行われる。
前記アンロードロボット93は、その受け渡し位置で、アンロードスライダ62からウエハWを受け取り、例えばロードロボット92にウエハWを受け渡す水平多関節ロボットである。このアンロードロボット93の姿勢制御も、主制御装置20の指示の下、アンロードロボット93の関節等に組み込まれた不図示の回転モータ等の駆動により行われる。
すなわち、本実施形態では、ロードロボット92、ロードスライダ50、プリアライメントステージ52(ターンテーブル51を含む)、Y駆動機構60、アンロードスライダ62、アンロードロボット93などにより、ウエハWの搬送系が構成されている。
図7には、プリアライメント系の構成を概略的に示す斜視図が示されている。図7では、ロードロボット92とのウエハWの受け渡し位置(これを「第1位置」とする)にあるプリアライメントステージ52が2点鎖線(仮想線)で示され、ロードスライダ50とのウエハWの受け渡し位置(これを「第2位置」とする)にあるプリアライメントステージ52が実線で示されている。
このプリアライメント系は、照明装置81A〜81GA及び81GBと、ラインセンサ83A,83Bと、プリアライメント装置45とを備えている。これらは、第1位置及び第2位置の上方に配置された不図示の架台の天板上に、あるいは天板から吊り下げた状態で、プリアライメントステージ52や、ロードスライダ50の移動と干渉することがないように、支持されているものとする。ただし、照明装置81Aについては、その天板ではなく、プリアライメントステージ52上に形成されているものとする。
前記照明装置81GA,81GBはそれぞれ、プリアライメントステージ52が第1位置にあるときに、ターンテーブル51上に保持されたウエハWの外縁の一部を+Z側から照明するように配置されている。前記ラインセンサ83A,83Bは、対応する照明装置81GA,81GBからの照明光を、ウエハWの上方で受光する。これにより、第1位置にあるプリアライメントステージ52のターンテーブル51上に保持されたウエハWのエッジを、ラインセンサ83A,83Bで検出することが可能となる。その検出結果は、主制御装置20に送られる。
前記照明装置81A〜81Eは、プリアライメントステージ52が第2位置にあるときに、例えば、ターンテーブル51(又はロードスライダ50)に保持されたウエハWにおける図3(A)に示される撮像領域VA〜VEに対応する外縁を+Z側からそれぞれ照明する。
上記Y駆動機構60は、第2位置よりも+Y側に延びており、ロードスライダ50は、プリアライメントステージ52が第2位置にあるときに、その位置(点線で示される位置)まで+Y側にスライドしてターンテーブル51上に保持されたウエハWを受け取ることが可能となっている。図7では、前述のように、第2位置上方に進入したロードスライダ50が2点鎖線(仮想線)で示されている。ロードスライダ50は、この位置で、ターンテーブル51よりウエハWを受け取る。
前記照明装置81Fは、ロードスライダ50が、ウエハWを受け取った後、ロードスライダ50上のマーク50M付近を+Z側から照明する。マーク50M近傍は前述のように光透過部50Aとなっているため、照明装置81Fからの照明光は、ロードスライダ50を透過し、プリアライメント装置45に至る。なお、プリアライメント装置45には、照明装置81A〜81Fからの照明光を透過させる光透過部45A〜45Fが設けられており、各照明光を内部に取り入れることができるようになっている。
プリアライメント装置45は、照明装置81A〜81Fからの照明光を受光することにより、ウエハWのエッジ部(領域VA〜VE)やマーク50Mを撮像する。本実施形態では、マーク50Mにおける撮像領域の大きさを、図4に示されるマーク検出系42の撮像視野fvと同一とし、これを撮像領域VFとする。このように、照明装置81A〜81FによってウエハWを+Z側から照明し、プリアライメント装置45によって−Z側から撮像領域VA〜VEを撮像すれば、その撮像結果において、ウエハWに相当する部分は暗部として、ウエハWでない部分(背景)は明部として撮像されるようになる。このようにすれば、その撮像結果からコントラストを際立たせた状態でウエハWの外形を精度良く認識することができるようになる。
このプリアライメント装置45の撮像結果も、主制御装置20に送られる。なお、このプリアライメント装置45に関しても、領域VFの撮像結果は、マーク50Mに相当するパターン信号として得られるようになる。
図8には、本実施形態におけるウエハの搬送系及びプリアライメント系に関連する制御系のブロック図が示されている。図8に示されるように、ウエハWの搬送系及びプリアライメント系の制御系は、主制御装置20を中心に構成されている。図8では、主制御装置20より紙面左側に検出(撮像)に用いられる構成要素が示され、紙面右側には搬送動作やプリアライメントの結果によるウエハWの調整動作に用いられる構成要素が配置されている。各構成要素の機能(構成及び個々の動作)はすでに説明したとおりである。なお、図8においては、ラインセンサ83A,83Bがラインセンサ83としてまとめられており、照明装置81A〜81GA,GBが照明装置81としてまとめられている。
このように構成されたプリアライメント系では、プリアライメント装置45及びマーク検出系42の撮像結果から、ウエハWのエッジやマーク50Mの位置情報を検出する必要がある。しかしながら、プリアライメント装置45の個々の撮像視野や、マーク検出系42の撮像視野によって規定される座標系は、XY座標系と完全に一致するわけではなく、それぞれの取り付け具合によって若干のずれが生じる。図9には、本実施形態におけるプリアライメントに関連する各種座標系が示されている。プリアライメントにおいては、まず、ウエハWの位置合わせを行うための基準となる座標系を規定する必要がある。プリアライメントは、ウエハステージWSTのウエハWの位置合わせをウエハWのエッジの撮像結果に基づいて行うので、この基準の座標系は、プリアライメント装置45の撮像視野に基づいて決定される。すなわち、例えば、ウエハWのノッチが6時方向である場合には、領域VA,VB,VCに対応する撮像視野の位置関係によって規定される座標系をプリアライメントの基準座標系とし、ウエハWのノッチが3時方向である場合には、領域VC,VD,VEに対応する撮像視野の位置関係によって規定される座標系をプリアライメントの基準座標系とする。以下では、この基準座標系をウエハ座標系と呼ぶこととし、ウエハWのノッチが6時方向に向いている場合についてのみ説明することとする。
図9には、このウエハ座標系としての座標軸であるXW軸及びYW軸が示されている。もっとも、領域VA,VB,VCを撮像する際の個々の撮像視野によって規定されるいわゆる個々のカメラ座標系は、このウエハ座標系に対してそれぞれオフセット成分、回転成分、倍率成分を有している。本実施形態では、較正用マークが設けられた較正用基準ウエハ(ガラスウエハ)等を用いた較正処理によって、これらの成分がすでに算出されているものとする。
同様に、プリアライメント装置45が領域VFを撮像する際のそれぞれの撮像視野によって規定される座標系を「プリ2TAカメラ座標系」と呼び、この座標系のウエハ座標系に対する回転成分をθT2とし、X軸方向及びY軸方向に関する倍率をそれぞれMXCT2及びMYCT2とする。同様に、マーク検出系42の撮像視野によって規定される座標系を「プリ3カメラ座標系」と呼び、この座標系のウエハ座標系に対する回転成分をθT3とし、X軸方向及びY軸方向に関する倍率をそれぞれMXCT3及びMYCT3とする。これらの回転成分θT2,θT3の値も、上述した較正用基準ウエハを用いた較正処理により、予め求められているものとする。以降、本実施形態では、回転量(すなわち角度)を表す変数は、−Z方向に対して右ねじが回る方向を回転方向とする回転量を正とし、反対方向の回転量を負であるものとしている。
なお、ウエハ座標系に対するプリ2LAカメラ座標系の原点位置及びプリ3カメラ座標系の原点位置は明らかではないものとする。そこで、本実施形態では、ウエハ座標系に対する回転が0で、倍率が1であるマーク座標系を設定し、そのマーク座標系を基準として、マーク50Mの位置を決定するものとする。
上述のように露光装置本体、搬送系及びプリアライメント系が構成された本実施形態の露光装置100により、露光処理を行う際の動作について、主制御装置20内のCPUの処理手順を示す図10〜図12のフローチャート及び図13〜図20(B)に沿って説明する。
なお、前提として、この露光動作が行われる前に、プリアライメント装置45における撮像視野VA〜VEは、ウエハWがターンテーブル51またはロードスライダ50に保持されたときに、そのウエハWのエッジ(6時、7時半、4時半、3時、1時半のエッジ)がそれぞれ同時に各撮像視野内に入るように調整されているものとし、プリアライメントステージ52等の各ウエハ搬送系、マーク検出系42、ラインセンサ83A,83B、各照明装置81A〜81GA,GBの取り付け位置も、適切に調整されているものとし、上述の較正処理もすでに行われているものとする。この較正処理では、XY座標系に対するウエハ座標系の回転量αも求められているものとする。
また、後述する各ステップでは、主制御装置20が、上記搬送系やプリアライメント系等に指示を出すが、その指示伝達経路については上述した通りであるので、詳細な説明は行わないものとする。また、主制御装置20は、その搬送系やプリアライメント系等からの応答などにより、指示した動作が完了したことが確認されるまで待ち、次のステップに進まないものとする。そして、本実施形態では、ウエハWは常にノッチの方向を6時としてロードされるものとし、以下では、その方向でロードされるウエハWの処理に必要な手順についてのみ説明する。
また、露光対象のウエハWは、すでにショット領域が形成されたウエハであるものとする。また、ウエハ座標系に対するプリ2TAカメラ座標系及びプリ3カメラ座標系のX軸方向及びY軸方向の倍率成分はともに1であるものとする。
さらに、本実施形態では、ウエハ座標系におけるウエハWの基準位置情報(位置座標O(X0,Y0))と、マーク座標系におけるマーク50Mの基準位置情報(XY位置座標及び回転量)p(SCAx,SCAy,θCA)とが予め(例えば上記較正処理中に)求められているものとする(図17(A)参照)。また、ウエハWとマーク50Mの位置が、図17(A)に示される位置であった場合での、マーク座標系におけるマーク50Mの基準位置情報(XY位置座標及び回転量)q(SCBx,SCBy,θCB)と、ウエハWがウエハステージWSTにロードされたときの、XY座標系におけるウエハWの基準ロード位置の位置座標LP(LPX,LPY)も予め(例えば上記較正処理中に)求められているものとする(図17(B)参照)。
ここで、上記マーク50Mの基準位置情報(XY位置座標及び回転量)の算出方法について簡単に説明する。このマーク50Mの基準位置情報は、上記較正処理が行われる際に検出されるものである。まず、較正処理のために用いられる工具ウエハを搬送する際に、プリアライメント装置45及びマーク検出系42(これらを、単に、「撮像装置」とも呼ぶ)によって、マーク50Mの少なくとも一部を撮像する。図4に示されるようにマーク50Mは、X軸方向に関するマーク中心位置に対して線対称なマークである。そこで、例えば、X軸方向に関する輝度のY軸方向積算値の変化を示す波形を求め、その波形の対称性に基づいてマーク50Mの概略中心X位置を求め、その概略中心X位置を基準として、撮像視野中央付近にある指標マークT1〜T11を、テンプレートマッチングにより探索する。主制御装置20に接続された不図示の記憶装置では、上記表1に示されるマーク50Mの指標マークT1〜T11のテンプレート画像データ(以下、「テンプレート」と略述する)T1’〜T11’を、不図示の記憶装置に記憶しており、そのテンプレートT1’〜T11’を用いて、テンプレートマッチングを行う。そして、このテンプレートマッチングにより、撮像装置の視野中心付近にある指標マークの種類及び位置を検出する。そして、検出された指標マークの位置に基づいて、後述する画像処理方法を用いて、マーク座標系における基準位置情報p(SCAx,SCAy,θCA)、q(SCBx,SCBy,θCB)が検出される。
なお、ロードスライダ50の位置決めの再現性は非常に高く、上記撮像装置とマーク50Mとの相対位置関係はほぼ同じである。したがって、撮像装置の撮像視野の中心付近にある指標マークは常に同じであると考えられる。そこで、本実施形態では、上記基準位置情報を算出する際に決定された指標マークを探索し、その指標マークの検出位置に基づいてマーク50Mの位置を決定するものとする。
次に、ウエハWをFOUP27から露光装置まで搬入し、露光装置からウエハWを搬出する際の動作について図10、図11を用いて説明する。図10に示されるように、ステップ101において、ロードロボット92に対し、ウエハWの搬入を指示する。ロードロボット92は、例えばFOUP27に格納されていたウエハWを搬送し、ターンテーブル51に受け渡す。
次のステップ103では、照明装置81GA,GBによりウエハWを照明し、ラインセンサ83A,83Bによって、ターンテーブル51上のウエハWの偏心量及び回転量を検出する、いわゆるプリ1計測工程を行う。ここでは、算出されたウエハWの偏心量及び回転量がキャンセルされ、プリアライメントステージ52及びターンテーブル51を調整する。次のステップ104では、プリアライメントステージ52を、第2位置に移動させる。
次のステップ105では、プリアライメント装置45により第2位置のウエハWの残留回転量を計測する。この計測を「プリ2TT計測」と呼ぶこととする。この計測は、プリアライメント装置45の撮像視野VA〜VCのウエハ座標系に対するオフセット成分、回転成分、倍率成分を考慮して、透過照明によりノッチを含むウエハWの3つのエッジ位置を撮像結果の輝度分布から検出し、その3つのエッジ位置からウエハWの回転量を検出する。次のステップ107では、この回転量を、ターンテーブル51を回転させることによりキャンセルする。これにより、前述のように、ターンテーブル51上のウエハWのファイン回転調整が実現される。
次のステップ109では、ターンテーブル51からロードスライダ50へのウエハの受け渡しを行う。そして、ステップ111では、ウエハWのロードスライダ50への受け渡し完了後、ロードスライダ50に保持されたウエハWの位置情報(中心位置座標及び回転量)を計測する。この計測を「プリ2LA計測」と呼ぶ。なお、ここで検出されるウエハWの位置情報、すなわち中心座標及び回転量を、C(XC,YC,θC)とする。XCはX座標であり、YCはY座標であり、θCは回転量であるが、このX座標及びY座標は、O(X0,Y0)を原点としたときの座標値であるものとする。図18(A)には、ウエハ座標系におけるウエハWの位置情報(中心座標及び回転量)C(XC,YC,θC)が模式的に示されている。この位置情報C(XC,YC,θC)は、不図示の記憶装置に記憶される。なお、プリ2TT計測において、ウエハWに対するファイン回転調整が行われているため、その回転量は、通常ほぼ0となっている。
次のサブルーチン113では、プリアライメント装置45により、ロードスライダ50上のマーク50Mの位置を計測する。この計測を、「プリ2TA計測」と呼ぶ。本実施形態では、このサブルーチン113において、マーク50Mにゴミ等の異物がないか否かも合わせて検出(評価、調査)するようになっている。図12には、サブルーチン113の処理を示すフローチャートが示されている。図12に示されるように、まず、ステップ301において、プリアライメント装置45により、マーク50Mの撮像を行う。この撮像により、マーク50Mに相当するパターン信号として得られる画像データを、画像データPとする。以下では、この画像データPを適宜、画像Pともいう。ここでは、例えば、プリアライメント装置45の撮像視野fvが、図4に示される位置にあり、図13(A)に示されるような画像Pが得られたものとして話を進める。
次のステップ303では、テンプレートT1’〜T11’の中から、上記基準位置情報pを算出した時の計測処理において決定されていたテンプレートの情報を取得する。このテンプレートをTa’とする。
次のステップ305では、画像Pに対するテンプレートTa’を用いたテンプレートマッチングを行う。これにより、次のステップ307では、テンプレートTa’との相関度が最大となる位置Pkmaxが目盛マークの位置として決定される。図13(A)には、この位置Pkmaxの一例が示されている。
次のステップ309では、決定された指標マーク位置Pkmaxに基づいて、仮中心PTを決定する。図13(A)に示されるように、仮中心PTの決定には、マーク50Mにおける、X軸方向に関する指標マークと中心位置との間の距離の設計値L4が用いられる。すなわち、前記指標マーク位置Pkmaxから+X方向にL4だけ隔てた点を仮中心PTとして決定する。
ステップ311では、L/SパターンLSxの矩形の計測範囲を決定する。このX軸方向計測範囲は、前記仮中心PTに基づいて定められる。この計測範囲は複数指定される。その数は予め決めておくことができ、例えば6つとする。
図13(B)には、一例として、仮中心PTに基づいて決定された、6つのX軸方向計測範囲が2点鎖線で示されている。ここでは、X軸方向に関して仮中心PTを中心とする所定幅の範囲が、L/SパターンLSxの計測範囲のX軸方向の大きさとして指定される。このX軸方向計測範囲のX軸方向の大きさは、L/SパターンLSxのX軸方向の幅の設計値よりも十分に大きな値とし、L/SパターンLSxの最も+X側及び最も−X側にあるライン部が、その計測範囲に必ず含まれるように設定される。X軸方向の計測範囲のY軸方向の大きさや、それぞれの間隔などについても、任意の大きさとすることができる。要は、各X軸方向計測範囲は、X軸方向に関する同一位置に、仮中心PTを中心として、L/SパターンLSxをX軸方向に完全に含むように配置されていれば良い。この6つのX軸方向計測範囲をそれぞれ計測範囲m(m=1〜6)で表すものとする。
ステップ313では、L/SパターンLSyの複数の矩形の計測範囲、すなわちY軸方向の計測範囲を仮決めする。このY軸方向の計測範囲についても、仮中心PTのY位置を中心とする範囲とし、X軸方向の大きさ、数は任意でよい。また、このY軸方向の計測範囲は、Y方向L/SパターンLSyを構成するラインが、所定の本数含まれるようにY軸方向の大きさが設定される。例えば、図13(C)に破線で示される5つのY軸方向の計測範囲は、L/SパターンLSyを構成するラインを12本含むように設定されている。この5つのY軸方向の計測範囲を計測範囲n(n=1〜5)とする。
ステップ315では、図14(A)に示されるように、ステップ311で決定した各X軸方向の計測範囲mの画像に基づいて、そのX軸方向の計測範囲mの代表点としてのその範囲の中心点(Xcm,Ycm)を決定し、各中心点の座標からX軸方向L/SパターンLSxの代表点に基づく最小二乗近似直線Lxを求める。
X軸方向の計測範囲m内のL/SパターンLSxの中心点の位置の決定は、L/SパターンLSxがX軸方向に関する中心に対して線対称であることを利用して、L/SパターンLSx全体の反転対称性相関度及びL/SパターンLSxを構成する各ライン部の反転対称性相関度に基づいて行われる。以下、L/SパターンLSxにおける各計測範囲mの中心位置の決定方法について説明する。
まず、各計測範囲mに含まれる各画素(ピクセル)の輝度を、Y軸方向に加算し、それぞれの加算結果を示す1次元波形を求める。さらに、その1次元波形に対し、例えばディジタルフィルタリング処理の一種であるSINC補間を行い、離散データの波形である上記1次元波形における位置の検出精度を高める。そして、検出精度が高められた1次元波形に対して走査する所定幅の観察窓を用いた相関演算により、その1次元波形の軸方向位置に対する全体の鏡映(反転)対称性相関度を示す相関関数やL/SパターンLSxの各ライン部の反転対称性相関度を示す相関関数などを求め、各反転対称性相関度の相関関数同士を乗じてその相関度を示す波形を尖鋭なものとしたり、2次関数フィッティングを施したりして、検出精度を高めつつ、反転対称性(鏡映対称性)が最大となる位置を、その計測範囲内のL/SパターンLSxの中心位置(すなわちL/S位置)として検出する。
そして、このようにして求められた複数のX軸方向の計測範囲mの中心点に関する最小二乗近似直線Lxを求める。図14(B)には、この直線Lxの一例が示されている。
次のステップ317では、前記ステップ315で求められた、直線Lxの傾きAを算出する。次のステップ319では、前記ステップ317で求められた直線Lxの傾きAに基づく、L/SパターンLSyの計測範囲nの位置補正を行う。この位置補正を行うのは、Y軸方向に関する各計測範囲n相互間で、常にL/SパターンLSyを構成するライン群の中から、同一のライン群が含まれるようにするためである。
この位置補正は、前記ステップ317で得られた傾きAに基づいて行われる。具体的には、図14(C)に示されるように、その中心が、仮中心Ptを通りX軸に平行な直線上に配置されるように仮決めされたY方向計測範囲nの中心点の位置を、仮中心PTを通り、傾きが1/Aである直線Ly’上に配置されるように、Y軸方向の計測範囲nを+Y方向又は−Y方向に移動させることにより行う。図15(A)には、この位置補正により、直線Ly’に沿って配置された、Y軸方向計測範囲が示されている。なお、ロードスライダ50は高精度に制御されているため、マーク50Mの実際の回転量は微小であるが、図14(A)〜図16(A)では、説明の便宜上、マーク50Mの回転を強調して図示している。
次のステップ321では、図15(B)に示されるように、ステップ311で決定した各計測範囲nの画像に基づいて、各画像範囲nの中心点(Xcn,Ycn)を決定する。Y軸方向の各計測範囲n内の中心点の決定は、上記ステップ315と同様の方法により行う。
次のステップ323では、X軸方向の計測範囲m及びY軸方向の計測範囲n内にあるL/SパターンLSx,LSyのプリ2TAカメラ座標系での中心点の位置座標(Xcm,Ycm)、(Xcn,Ycn)を、マーク座標系の位置座標に変換する。マーク座標系への変換を表す式は、較正用基準ウエハによる較正処理により予め求められているため、プリ2TAカメラ座標系における回転量θCT2、倍率MXCT2,MYCT2、マーク座標系原点位置(X0,Y0)を用いて、次式のように表される。
Figure 2006064495
ここで、マーク座標系の原点位置(X0,Y0)は、カメラ原点(0,0)とすることができる。なお、上記式(1)では、X軸方向の計測範囲の中心点(Xcm,Ycm)に関する式だけを示しているが、Y軸方向の計測範囲の中心点(Xcn,Ycn)を求める場合には、その中心点(Xcm,Ycm)の代わりに中心点(Xcn,Ycn)を代入し、(Xm,Ym)の代わりに、その変換座標値(Xn,Yn)を代入すれば良い。
次のステップ325では、最小二乗法を用いることにより、上記式(1)によって得られた中心点(Xm,Ym)から、最小二乗近似直線Lxmを決定し、中心点(Xn、Yn)からは、最小二乗近似直線Lymを決定する。図16(A)には、この2つの直線Lxm,Lymの一例が示されている。そして、この2本の直線Lxm,Lymの交点を算出し、その交点をマーク50Mの位置PT’として決定する。また、直線Lxm又は直線Lymの傾き、あるいは直線Lxm,Lymの傾きの平均を、マーク50Mの回転量θCT2とする。
なお、このマーク50Mの位置情報(位置PT’及び回転量θCT2)を、p’(SCAx’,SCAy’,θCA’)とする。SCAx’はX座標であり、SCAy’はY座標であり、θCA’は回転量である。図18(A)には、マーク座標系におけるマーク50Mの位置情報p’(SCAx,SCAy,θCA)が模式的に示されている。マーク座標系におけるマーク50Mの位置情報p’(SCAx’,SCAy’,θCA’)は、不図示の記憶装置に記憶される。
次のステップ327では、求められた直線Lxmに対する、各中心点(Xm,Ym)の残差の二乗の総和を代表点の数(6)で割った値と、直線Lymに対する、各中心点(Xn、Yn)の残差の二乗の総和との和を代表点の数(5)で割った値との和、すなわち分散の値を求める。次のステップ329では、求められた分散値が、所定の閾値より小さいか否かを判断する。ここでの判断が肯定されればサブルーチン113の処理を終了し、否定されればステップ331に進む。
ここで、図16(B)に示されるように、マーク50M上にチリや埃などの異物D1、D2が付着しているとする。このように、この異物D1,D2の撮像結果は、ステップ311及びステップ319などで指定された計測範囲m,nの中に含まれているので、異物D1,D2がもたらす計測範囲m,n内の撮像結果の輝度の変化により、その異物D1,D2が含まれる撮像範囲の代表点の算出結果が真の中心点から大きくずれるようになる。この結果、ステップ325等で求められる直線は、直線Lxm,Lymではなく、直線Lxm’,Lyn’となり、これらの直線の交点は、直線Lxmと直線Lynとの交点と異なるようになる。すなわち、異物D1,D2の存在により、マーク50Mの検出位置がずれるようになってしまう。
そこで、本実施形態では、上記ステップ327において、直線に対する中心点の分散値を求めている。図16(B)に示されるように、異物D1,D2が付着した計測範囲がある場合には、最小二乗法により求められた直線とその代表点との残差が大きくなってしまう。したがって、ここでは、その残差の二乗、すなわち分散値を求め、その分散値が閾値以上である場合には、マーク50Mが汚れているものとして判断するのである。
したがって、ステップ329での判断が否定されると、ステップ331では、マークが汚れている旨のアラーム表示を不図示の表示装置に表示させる。そして、ステップ331終了後、処理を強制終了する。すなわちステップ331では、上記分散値による評価の結果、マーク50M上に異物が存在すると認識された場合には、その旨を表示し、それによりマーク50M上の異物の除去を促す。このとき、アラーム表示とともにブザーを鳴らすようにしても良い。オペレータは、搬送系が停止したことを確認しつつ、ロードスライダ50上を例えばアルコールやエアノズルによる噴射等で洗浄する。
一方、上記分散値が閾値より小さく、サブルーチン113の処理を終了した後は、図10のステップ115に進む。
次のステップ115では、ロードスライダ50を、Y駆動機構60の駆動により、ローディングポジション上方まで移動させるとともに、ウエハステージWSTをローディングポジションまで移動させる。なお、ここでは、ロードスライダ50からウエハWを受け渡すときのウエハステージWSTの位置を推定し、その推定結果に基づいてXY座標系におけるウエハステージWSTのロード位置を決定する。ここでの推定方法では、既に求められているウエハ座標系におけるウエハWの基準位置情報O(X0,Y0)及びマーク座標系におけるマーク50Mの基準位置情報p(SCAx,SCAy,θCA)と(図17(A)参照)、XY座標系におけるウエハの基準ロード位置LP(LPX,LPY)と(図17(B)参照)、更に、上記ステップ111(図10)におけるウエハWに対するプリ2LA計測工程と、上記サブルーチン113(図10)におけるプリ2TA計測工程との計測結果(プリ2LA計測工程でのウエハ座標系におけるウエハWの位置情報C(XC,YC,θC)と、マーク座標系におけるマーク50Mの位置情報p’(SCAx’,SCAy’,θCA’)と(図18(A)参照)を用いる。これらの位置情報p,O,LP,C,p’が、ウエハステージWSTのウエハWの受け渡し位置の推定に用いられる。
ウエハ位置ずれ量の表し方としては種々考えられるが、例えばここでは、ウエハWの位置ずれを、マーク50Mの位置ずれによる平行移動成分とマーク50Mの回転量の差に起因する位置ずれ成分である回転成分とに分けて推定演算し、その後ウエハWの位置ずれ量を位置ずれベクトルD1の形態で表すこととする。
主制御装置20は、算出された位置ずれベクトルD1を不図示の記憶装置に格納する。本実施形態では、そのベクトルD1に対応する位置を、ウエハステージWSTのロード位置として推定し、その推定ロード位置にウエハステージWSTを移動させて、ウエハWをロードする。
図10に戻り、サブルーチン117において、プリ3計測工程を行う。このサブルーチンで行われる処理は、マーク50Mを撮像するのが、マーク検出系42である他は、サブルーチン113と同じである。マーク検出系42の撮像結果は、主制御装置20に送られる。主制御装置20は、この撮像結果に基づいて、マーク座標系におけるマーク50Mの位置情報(位置及び回転)を、サブルーチン113と同様にして検出する。このサブルーチン117において検出されたマーク50Mの位置PT’及び回転量θCT3を、位置情報q’(SCBx’,SCBy’,θCB’)とする。SCBx’はX座標であり、SCBy’はY座標であり、θCB’は回転量である。なお、この位置情報q’(SCBx’,SCBy’,θCB’)は、不図示の記憶装置に記憶される。図18(B)には、このサブルーチン117におけるプリ3計測工程においてロードスライダ50のマーク50Mの位置情報q’の一例が示されている。なお、このとき、サブルーチン113において、ステップ327、ステップ329が行われていれば、ここでは、ステップ327、ステップ329を行う必要はない。
次のステップ119では、ウエハステージWST上にウエハWをロードする。このときのウエハステージWST上のウエハWのロード位置をLP’(LPx’,LPy’)とする。図18(B)には、ウエハステージWST上のウエハWのロード位置LP’が示されている。なお、ウエハステージWST上に露光済みのウエハが保持されている場合には、このロード動作を行う前に、ウエハステージWSTからそのウエハをアンロードする必要がある。
次のステップ121では、ウエハステージWST上のウエハWの位置ずれ量を算出する。ここでも、その位置ずれ量を、マーク50Mの位置ずれによる平行移動成分と、マーク50Mの回転量の差に起因する回転成分とに分けてそれぞれ推定演算し、その後ウエハWの位置ずれ量を位置ずれベクトルD2(平行移動成分と回転成分とを含む)の形態で表すこととする。
主制御装置20は、この位置ずれベクトルD2を不図示の記憶装置に格納する。なお、ここで、ウエハ座標系と、XY座標系との回転量αが無視できない場合には、この回転量αにより、このベクトルD2を回転させたベクトルを求め、これを不図示の記憶装置に格納するようにしても良い。
次のステップ123ではサーチアライメントを行う。ここでは、ウエハW上に形成されたサーチアライメントマークを、アライメント検出系ASの下方に位置させるように、ウエハステージWSTをXY平面内で移動させるが、このときのウエハステージWSTの移動先は、サーチアライメントマークの設計上の位置座標に、ウエハWの位置ずれベクトルD2(又はそのベクトルを回転量αだけ回転させたベクトル)と、ウエハ回転量θとで補正することによって得られる位置とする。そして、ここでは、アライメント検出系ASの撮像結果から算出されたサーチアライメントマークの実測位置情報と、設計上の位置情報との差から、ウエハステージWST上のウエハWの位置情報(位置ずれ量及び回転量)が求められる。なお、サーチアライメントによって算出されたウエハWの回転量は、レチクルステージWSTの回転によりキャンセルされる。ステップ123終了後は、図11のステップ129に進む。
ステップ129では、ウエハアライメントを行う。すなわち、サーチアライメントの結果を考慮して、ウエハW上の複数のサンプルショット領域に付設されたアライメントマークの位置を不図示のアライメント検出系ASにより計測し、その計測結果に基づいて、統計処理方法により全てのショット領域の配列座標を算出する、いわゆるEGA演算を行う。これにより、ウエハW上の全てのショット領域のXY座標系上における配列座標が算出される。この処理については、例えば特開昭61−44429号公報などに開示されているので、詳細な説明を省略する。
次のステップ131では、ショット領域の配列番号を示すカウンタpに1をセットし、最初のショット領域を露光対象領域とする。
そして、ステップ133では、EGA演算にて算出された露光対象領域の配列座標に基づいて、不図示の照明系からの露光光ILによってレチクルRのパターン領域を照明し、露光を行う。これにより、レチクルRのパターンが投影光学系PLを介してウエハW上の露光対象領域に縮小転写される。
ステップ137では、カウンタpの値(以下、「カウンタ値p」と呼ぶ)を参照し、全てのショット領域に露光が行われたか否かを判断する。ここでは、カウンタ値pは1であり、最初のショット領域に対して露光が行なわれたのみであるので、ステップ135での判断は否定され、ステップ137に進む。
ステップ137では、カウンタ値pをインクリメント(p←p+1)して、次のショット領域を露光対象領域とし、ステップ133に戻る。以下、ステップ135での判断が肯定されるまで、ステップ133→ステップ135→ステップ137の処理、判断が繰り返される。
ウエハW上の全てのショット領域へのパターンの転写が終了すると、ステップ135での判断が肯定され、ステップ139に進む。
ステップ139では、ウエハWのアンロードを行う。ウエハWは、アンロードスライダ62によりアンロードされ、アンロードロボット93によってFOUP27に戻されるか、不図示の搬送系により、インラインに接続されたコータ・デベロッパ(C/D)に搬送される。これにより、一連の露光処理が終了する。
上述した本実施形態では、L/SパターンLSx,LSy上の各計測範囲m,nの代表点の位置座標をそれぞれマーク座標系の位置座標に変換してから、最小二乗近似直線を求め、代表点とその直線との分散を求めたが、各カメラ座標系上での位置座標に基づいてXY軸それぞれの最小二乗近似直線を求め、代表点とその直線との分散値を求め、交点を求めてから、その交点の位置座標を、マーク座標系の位置座標に変換するようにしても良い。このようにすれば、上記分散値をいち早く算出することができる。また、ステップ303〜ステップ307におけるテンプレートマッチングは、上述したように、マーク50Mの対称性を考慮した概略X位置の検出により、マッチング範囲を制限して行うようにしても良い。また、サブルーチン113、117において、ステップ327、ステップ329の処理を行わずに、基準位置情報p,qの少なくとも一方を検出する際に、その過程で、ステップ325、ステップ327、ステップ329に相当する処理を行うようにしても良い。
これまでの説明から明らかなように、本実施形態では、主制御装置20のCPUが処理する、図12のステップ301〜ステップ319が第1工程に相当し、そのうち、ステップ303〜ステップ319が第1副工程に相当する。また、ステップ321〜ステップ329が第2工程に相当する。そして、ステップ321〜ステップ325が第2副工程に相当し、ステップ327、ステップ329が第3副工程に相当する。そして、マーク検出系42、プリアライメント装置45及び主制御装置20の一部が、信号生成装置に該当し、主制御装置20が、判別装置に該当する。
以上詳細に説明したように、本実施形態の計測方法によれば、ウエハWのプリアライメントを行う際に用いられるマーク50Mの少なくとも一部がプリアライメント装置45及びマーク検出系42によって計測され、この撮像結果に相当するパターン信号に基づいて、マーク50Mの汚れ具合が所定の基準を満たしているか否かが判別される。すなわち、マーク50Mをプリアライメント装置45及びマーク検出系42で計測し、その計測結果からマーク50M上の異物を、自動的かつ確実に判別することができる。
なお、本実施形態においては、プリアライメントを行う際に派生的に出力される画像処理結果を利用して、マーク50Mに異物が付着しているか否かを、至極わずかな処理ステップ数で検出しているので、露光プロセス中のスループットを低下させることがない。また、本実施形態では、得られた画像と比較するようなテンプレート画像等を記憶装置に記憶しておく必要がないので、記憶装置のメモリ容量を少なく見積もることができ、コスト面からも有利である。
また、本実施形態の基板搬送方法によれば、ウエハを搬送するロードスライダ50上に設けられたマーク50Mに対応するパターン信号に対する評価が行われ、その評価結果により、パターン信号が評価基準に満たない場合には、オペレータに対し、マーク50M上に異物が存在する旨の表示が表示装置によってなされる。したがって、オペレータ自らがマーク50M上の汚れを確認することなく、マーク50Mの状態を評価することができるので、ウエハWの搬送状態を常に良好なものとして、そのウエハWに対する処理精度の低下を防止することができるとともに、歩留まりの低下を防止しつつオペレータによる目視確認作業を省略してスループットの向上を図ることができる。
また、本実施形態の露光装置100では、マーク50Mが形成されたロードスライダ50によりウエハWを搬送し、プリアライメントを行った後に、ウエハステージWST上にウエハWをロードする。なお、このロードの際には、上記計測方法を用いたプリアライメントの結果を反映しつつ、ウエハWの受け渡し時のウエハステージWSTとロードスライダ50との相対位置と、ウエハステージWSTに保持されたウエハWの位置情報との少なくとも一方を調整するので、高スループットかつ高精度な露光を実現することができる。
なお、本実施形態では、露光工程中において、マーク50Mの撮像結果に相当する信号が所定の基準を満たしているか否かを判別したが、これには限られない。例えば、定期的に、あるいは、露光装置やウエハ搬送系がロット処理を行わないリセット動作時やメンテナンス中において、ロードスライダ50上のマーク50Mを、マーク検出系42又はプリアライメント装置42で撮像可能な位置にロードスライダを移動させ、サブルーチン113(117)の処理を実行するようにして、マーク50Mの撮像結果に相当する信号が所定の基準を満たしているか否かをを判断するようにしても良い。
また、マーク50M上の汚れを検出する方法はこれには限られない。ここでは、上記実施形態とは異なるマーク50M上の汚れを検出する実施形態の変形例について説明する。
図19には、この実施形態の変形例におけるマーク50Mの汚れ検出処理を示すフローチャートである。この処理は、定期的に、あるいは、露光装置100がロット処理を行わない間、例えばリセット動作中やメンテナンス中において行われるものとするが、上記実施形態と同様に実際のプロセスウエハの一連のウエハ搬送処理中に行うようにしても構わない。なお、前提として、プリアライメント装置45又はマーク検出系42において、異物が付着していない状態でのマーク50Mの画像(すなわちマーク50Mに相当する参照パターン信号)を取得する工程が実施されているものとし、そのパターン信号がすでに不図示の記憶装置に記憶されているものとする。以下では、この参照パターン信号による画像データを、参照画像P’とする(図20(A))。
図19に示されるように、まず、ステップ401では、マーク検出系42又はプリアライメント装置45によってマーク50Mを撮像する(第1工程)。このとき得られた画像Pの一例が、図20(B)に示されている。図20(B)に示されるように、マーク50M上には、異物D1,D2が付着しているものとする。
次のステップ403では、ステップ401の撮像により得られた画像Pと、参照画像P’とを重ね合わせる。この重ね合わせを実現するために、ここでは、まず、テンプレートマッチングなどの処理を行って、指標マークT1〜T11の中から、少なくとも1つの指標マークの位置を検出する。例えば、参照画像P’の中央付近にある指標マークがT8である場合には、テンプレートT8’及びテンプレートT8’とX軸に間して鏡映対称なテンプレートとを用いて、例えば、−X側の指標マークT8と、+X側の指標マークT8との両方を検出する。なお、参照画像P’におけるーX側の指標マークT8の位置と、+X側の指標マークT8の位置とは、すでに検出されているものとする。
そして、このステップ403では、対応する指標マーク同士の位置が互いに一致するように、両画像P,P’を重ね合わせる。ここで、両画像P,P’を重ね合わせたときに、両画像の画素の位置が一致しない場合には、所定の画像補間法、例えばSINC補間法、ニアレストネイバー法、バイリニア法又はバイキュービック法などを用いて、画素間の輝度値の補間を行うようにしても良い。図21(A)には、重ね合わされた両画像の一例が示されている。
次のステップ405では、両画像の対応する画素同士で、それぞれの輝度の差分eを求め、その差分の絶対値の総和Σ|e|を求める。図21(B)には、対応する各画素の差分eが画像イメージで示されている。図21(B)に示されるように、対応する画素の輝度値に差がない場合、すなわち0となる場合には、その部分が黒色(いわゆる0レベル)で示されている。この場合、異物D1,D2が存在していれば、その部分だけ0レベル以外となる。
そして、次のステップ407では、その総和Σ|e|が所定の値(閾値)以下である否かを判断する。この判断が肯定されればステップ409に進み、否定されればステップ411に進む。異物D1,異物D2の存在により、対応する各画素の差分の絶対値の総和は増大すると考えられ、この総和の値が所定の値を超えていた場合には、マーク50Mを計測するに際し、その計測結果(計測精度)に対する信頼性の点において無視できない異物が、マーク50M上に付着していると判断するのである。以上のステップ403〜ステップ407が第2工程に相当する。
次のステップ409では、マーク50Mに無視できない汚れはないとして、正常終了した旨を不図示の表示装置に表示し、処理を終了する。一方、ステップ411では、マーク50M上に異物が存在すると認識され、マーク50M上に無視できない汚れがある旨を不図示の表示装置にアラーム表示して、それによりマーク50M上の異物の除去を促し、ステップ411終了後、処理を強制終了させる。オペレータは、搬送系が停止したことを確認しつつ、ロードスライダ50上を例えばアルコールやエアノズルの噴射等で洗浄する。
なお、この方法を用いれば、撮像装置の撮像全体の一部の汚れを検出する上記実施形態での方法とは異なり、撮像装置の撮像視野全体の汚れを検出することができるので、ロードスライダ50全体のオーバーホールなどを行う際に用いられるのが望ましい。
また、この方法では、指標マークT1〜T11の位置を検出し、同一の指標マークを一致させることにより、撮像された画像Pと、参照画像P’とを重ね合わせたが、これには限られない。例えば、画像Pに対し、参照画像P’を例えば1画素ずつずらしながら、テンプレートマッチングを行い、相関値が最大であったときの重ね合わせを最適な重ね合わせ位置とするようにしても良い。この場合、そのときの相関値が所定の値を下回っていたら、マーク50Mが汚れているとみなすようにすれば良い。このような重ね合わせ方法は、指標マークT1〜T11上が汚れていた場合などに有効である。
なお、この方法では、対応する画素の輝度値の差分の絶対値の総和を基準として、マーク50Mの汚れを判別したが、対応する画素の輝度値の差分の2乗値の総和を基準とするようにしても良い。また、重ね合わせる指標マークは、画像の回転を考慮しなければ1つだけでも良く、3つ以上の指標マークで重ね合わせを行っても良い。また、参照画像データP’は、実際の撮像によって得られたものではなく、マーク50Mの設計値から算出されたデータであっても良い。また、参照画像は1つだけである必要はなく、複数の参照画像を記憶しておき、その中から、画像Pと最も相関性の高いものや、同じ指標マークを捉えている画像を参照画像として用いるようにしても良い。
なお、上記実施形態では、マーク50M上の汚れを判別したが、上記実施形態の方法が、プリアライメント装置45又はマーク検出系42に組み込まれた対物レンズの汚れの検出にも適用できることは、勿論である。すなわち、本発明は、マーク50Mの異物の有無の判別に限らず、マーク検出系45及びプリアライメント装置45での撮像により得られた撮像結果に相当する信号が信頼性のある信号であるか否かの判断に適用することができる。したがって、マーク検出系42やプリアライメント装置45における受光素子の一部の欠損、あるいはマーク50Mの一部の破損、照明装置81Fの故障など、トータルの要因の影響を受ける撮像結果としての信号の信頼性を検討することにより、プリアライメントの精度を低下させる要因を検出可能とすることができる。
また、上記実施形態では、撮像結果に対する処理結果のばらつき度合の評価基準として、代表点の分散値を用いたがこれには限られない。例えば、代表点と平均位置との残差の二乗の平方和(残差平方和)を用いても良く、標準偏差を用いても良い。また、上記実施形態では、計測範囲の代表点をその範囲の中心点としたが、これには限られず、異物が付着することにより、位置ずれを起こすような点であれば何でも良い。
また、異物を検出する対象となる計測範囲m,nを選択する方法は、上記実施形態のような方法には限られない。画像内から任意の範囲を抽出するようにしても良い。すなわち、計測範囲は、直線上にある必要はなく、大きさもまちまちで良い。しかしながら、この場合、処理結果のばらつき度合としては、例えば、計測範囲内の輝度の総和や平均値などのばらつきを指標とする必要がある。
また、上記方法以外にも、信号の信頼性を評価する方法はある。例えば、画像(または上記計測範囲)内のすべての輝度の積算値を求め、参照画像の輝度の積算値との差を評価基準としても良いし、画像の一方向の輝度の積算値の波形の違い、相関関係などを評価基準としても良い。
なお、本発明は、マーク50Mの形状には限られない。例えば、マーク50Mは、撮像装置の撮像視野よりも小さくても良い。指標マークの配置場所にも限られず、指標マークは2方向に配置されていても良くマーク50Mの中心に対し放射状に配置されていても良い。また、指標マークはなくても良く、1次元位置検出用マークであっても良い。
また、上記実施形態では、ロードスライダ50上のマーク50Mの撮像機構について本発明を適用したが、これには限られない。例えば、プリアライメント装置45の領域VA〜VE、すなわち、ウエハWを撮像する撮像機構についても適用することができる。例えば、それらの較正処理を行うための工具ウエハをロードする際に、その工具ウエハ上に設けられた較正用マークを撮像する場合にも適用することができる。また、ウエハ上のウエハアライメント用のマークやサーチアライメントマーク、ウエハステージWST上に設けられたベースライン計測用又はレチクルアライメント用のマーク等の計測に対しても本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、対応する輝度の差をとる際には、ある程度の閾値を設け、差が閾値以下である場合には、差を0とするようにしても良い。また、信号に含まれるノイズに対して評価のロバスト性を高めるために、輝度の差の絶対値の総和が所定の基準より大きくなった場合でも、差が大きくなった画素の存在する範囲が画像内において、ある程度分散している場合には、異物無しと判断するようにしても良い。すなわち輝度の差が大きい部分の大きさを検出し、その大きさを異物の有無の判断基準とするようにしても良い。
また、上記実施形態では、撮像により得られるパターン信号を1つとしたが、これには限らず、ロードスライダ50を微小距離移動させながらマーク検出系42等による撮像を行って、複数の画像に対して、上記実施形態と同様の処理を行い、マーク50Mの大部分に渡る汚れを検出するようにしても良い。
また、上記実施形態では、マーク50Mをロードスライダ50の−X側端部近傍に配設したが、これに限らず、アーム部の略中央部に配設するようにしても良いし、+X側端部に配設するようにしても良い。
また、上記実施形態では、ウエハステージWST上のウエハWの残存回転量、すなわちサーチアライメントで検出されたウエハWの回転量を、レチクルステージRSTの回転で補正したが、例えばセンタテーブルCTをθz方向に回転可能とし、レチクルステージRSTのθzの回転範囲が小さくその回転量を十分にキャンセルできない場合には、センタテーブルCTのθzの回転、あるいはレチクルステージRSTとセンタテーブルCTの回転により、ウエハWの回転量をキャンセルするようにしても良い。また、ウエハステージWSTそのものを回転させるようにしても良い。なお、センタテーブルCT、ウエハステージWST及びレチクルステージRSTの少なくとも1つを回転させる代わりに、あるいはこれと組み合わせて、ロード前にロードスライダ50を微小回転させても良い。
また、上記実施形態では、センタテーブルCTの上下動によってウエハのロード及びアンロードを行うものとしたが、例えばセンタテーブルCTは固定としてウエハステージWSTの一部(ウエハホルダなど)を上下動させても良い。さらに、上記実施形態では、センタテーブルCTが3本のピンを有するものとしても良い。また、上記実施形態ではウエハステージWSTにセンタテーブルCTを設けるものとしたが、必ずしもセンタテーブルCTを設けなくても良く、センタテーブルCTを用いないでウエハのロード及びアンロードを行う露光装置にも本発明を適用することができる。例えば特開平11−284052号公報などに開示されているように、ウエハホルダの2箇所を切り欠いてロードスライダ又はアンロードスライダが進入する空隙を設け、この空隙内でロードスライダ又はアンロードスライダを上下動させてウエハWのロード及びアンロードを行う方式を採用しても構わない。この露光装置では、ロードスライダ50、ウエハステージWST、及びレチクルステージRSTの少なくとも1つを回転させることでウエハWの回転ずれ量をキャンセルすれば良い。
また、上記実施形態では、ロードスライダ50をY軸方向のみに可動としたが、ロードスライダ50は、X軸方向、Z軸方向及びθz方向の位置を調整可能となっていても良い。この場合には、ウエハステージWSTの位置調整及びセンタテーブルCT等の回転等を行わなくても、ウエハの受け渡しに先立ってロードスライダ50をその基準位置からX軸及びY軸方向とθz方向にそれぞれ微動することで、前述のウエハWの位置ずれ量及び回転ずれ量をキャンセルするようにしても良い。ロードスライダ50で調整するかウエハステージWST等で調整するかは、それらの位置決め精度の優劣を考慮して選択すれば良い。
また、上記実施形態で説明したように、ロードスライダ50上のマーク50Mは落射照明系及び透過照明系のどちらでも検出することができるが、ウエハの外形は、ウエハの裏面から照明を当てることによって検出するのが望ましい。上記実施形態では、マークとウエハの外形とを同時に撮像しないため、一方の照明系が、他方の撮像結果に悪影響を及ぼさないようにできるという効果も生ずる。
また、上記実施形態におけるロードスライダ50は、撮像装置VA〜VEの撮像領域を避けるような形状となっている必要があるが、画像処理精度が高く、ウエハの外形も落射照明によって精度良く検出可能であるときには、ロードスライダは、その撮像領域を避ける形状となっていなくても良い。また、ロードスライダの光に対する反射特性を、ウエハの反射特性と著しく異なるようにすれば、ロードスライダの指部が、プリアライメント装置45の撮像領域VA〜VEに収まるような形状となっていても良い。要は、ロードスライダ50の形状が上記実施形態に限定されるものでなく任意で構わない。搬送部材としては、その形状、構造は、上記実施形態のロードスライダ50には限定されず、例えば、ウエハを吊り下げながら搬送する形態のものであっても良い。
また、上記実施形態では、ノッチ付のウエハを処理する場合について説明したが、オリエンテーションフラット付のウエハを処理する場合にも本発明を適用することができることは言うまでもない。
また、上記実施形態では、ウエハのプリアライメントを行う際に、ウエハの外形を3箇所検出するとしたが、ウエハの位置ずれ量及び回転ずれ量が精度良く算出できるのであれば、ウエハの外形をある程度広い撮像範囲(ノッチ等を必ず含む範囲)で1箇所だけ検出するだけでも良いし、領域VA〜VEのすべてのエッジを検出するようにしても良い。
また、上記実施形態では、プリアライメント装置45やマーク検出系42など、マーク50Mの検出に用いるセンサは撮像装置に限られるものではなく、例えば光量センサなどを用いても良い。このことはマーク検出系42についても同様である。さらに、上記実施形態では、プリ1計測工程を行うものとしたが、例えばウエハの中心とターンテーブル51の回転中心とのずれ量を比較的小さくしてウエハをターンテーブル51に保持できるときは、プリ1計測工程を行わなくても良い。
また、上記実施形態では、照明装置をウエハWの下方に配置し、撮像装置をウエハWの上方に配置したが、これは逆であっても構わない。
また、上記実施形態では、露光装置100が1つのウエハステージを備えるものとしたが、例えば国際公開WO98/24115号やWO98/40791号などに開示されているような、2つのウエハステージを備える露光装置にも本発明を適用することができる。なお、ウエハがローディングされたウエハステージはローディングポジションから、前述の転写位置に先立ってアライメント位置に移動されることが多いので、アライメント検出系ASの配置をも考慮してローディングポジションを決定することが好ましい。
また、上記実施形態は、ウエハWのプリアライメントに関するものであったが、レチクルRの位置合わせについても適用可能であることは勿論であり、ウエハホルダなど、露光装置の部品を自動で交換する際にも適用することが可能である。
上記実施形態の露光装置は、ステップ・アンド・スキャン方式、ステップ・アンド・リピート方式、ステップ・アンド・スティッチ方式のいずれかの縮小投影露光装置とすることができる。また、プロキシミティ方式などの露光装置、あるいはミラープロジェクション・アライナー、及びフォトリピータにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、露光光源には限定されない。露光光ILを発する不図示の照明系の光源としては、KrFエキシマレーザ光源(発振波長248nm)などの遠紫外光、ArFエキシマレーザ光源(発振波長193nm)、あるいはF2レーザ光源(発振波長157nm)などの真空紫外光など発するものを用いることができる。また、紫外域の輝線(g線、i線等)を発生させる超高圧水銀ランプを用いることも可能である。さらには、Ar2レーザ光源(出力波長126nm)などの他の真空紫外光源を用いても良い。また、例えば、真空紫外光として上記各光源から出力されるレーザ光源に限らず、DFB(Distributed Feedback、分布帰還)半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(Er)(又はエルビウムとイッテルビウム(Yb)の両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を照明光として照射する光源を用いても良い。また、EUV光、X線、あるいは電子線及びイオンビームなどの荷電粒子線を露光ビームとして用いる露光装置に本発明を適用しても良い。さらに、例えば国際公開WO99/49504号などに開示される、投影光学系PLとウエハWとの間に液体が満たされる液浸型露光装置に本発明を適用しても良い。
また、上記実施形態では、本発明が半導体製造用の露光装置に適用された場合について説明したが、これに限らず、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子、マイクロマシン、有機EL、DNAチップなどを製造するための露光装置などにも本発明は広く適用できる。
なお、複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み、光学調整をするとともに、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより、上記実施形態の露光装置を製造することができる。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(遠紫外)光やVUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般的に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、螢石、フッ化マグネシウム、又は水晶などが用いられる。
さらに、露光装置以外の検査装置、加工装置などの装置であっても、搬送後の物体の位置決め精度が要求される装置であれば、本発明の搬送方法を好適に適用することができる。
《デバイス製造方法》
次に、上述した露光装置100をリソグラフィ工程で使用したデバイスの製造方法の実施形態について説明する。
図22には、デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートが示されている。図22に示されるように、まず、ステップ701(設計ステップ)において、デバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップ702(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ703(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ステップ704(ウエハ処理ステップ)において、ステップ701〜ステップ703で用意したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップ705(デバイス組立てステップ)において、ステップ704で処理されたウエハを用いてデバイス組立てを行う。このステップ705には、ダイシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。
最後に、ステップ706(検査ステップ)において、ステップ705で作成されたデバイスの動作確認テスト、耐久テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
図23には、半導体デバイスにおける、上記ステップ704の詳細なフロー例が示されている。図23において、ステップ711(酸化ステップ)においてはウエハの表面を酸化させる。ステップ712(CVDステップ)においてはウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ713(電極形成ステップ)においてはウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ714(イオン打ち込みステップ)においてはウエハにイオンを打ち込む。以上のステップ711〜ステップ714それぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ715(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップ716(露光ステップ)において、上記実施形態の露光装置100を用いてマスクの回路パターンをウエハに転写する。次に、ステップ717(現像ステップ)においては露光されたウエハを現像し、
ステップ718(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップ719(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
以上説明した本実施形態のデバイス製造方法を用いれば、露光工程(ステップ716)において上記実施形態の露光装置100及び露光方法が用いられるので、スループットを向上させることができ、高精度な露光を実現することができる。この結果、高集積度のデバイスの生産性(歩留まりを含む)を向上させることが可能になる。
以上説明したように、本発明の計測方法及び計測装置は、計測用パターンの位置情報を計測するのに適しており、本発明の基板搬送方法は基板を搬送するのに適している。
本発明の一実施形態に係る露光装置の縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る露光装置の横断面図である。 図3(A)は、ロードスライダの構造を示す上面図であり、図3(B)は、ロードスライダの構造を示す斜視図である。 マークの一例を示す図である。 指標マークの一例を示す図である。 指標マークと目盛との対応関係を示す図である。 プリアライメント系の構成を示す斜視図である。 制御系の構成を示すブロック図である。 各座標系の関係を示す図である。 本発明の一実施形態の露光動作を示すフローチャート(その1)である。 本発明の一実施形態の露光動作を示すフローチャート(その2)である。 図11のサブルーチン113、ステップ117を示すフローチャートである。 図13(A)は、マーク位置の中心算出方法を示す図(その1)であり、図13(B)は、マーク位置の中心算出方法を示す図(その2)であり、図13(C)は、マーク位置の中心算出方法を示す図(その3)である。 図14(A)は、マーク位置の中心算出方法を示す図(その4)であり、図14(B)は、マーク位置の中心算出方法を示す図(その5)であり、図14(C)は、マーク位置の中心算出方法を示す図(その6)である。 図15(A)は、マーク位置の中心算出方法を示す図(その7)であり、図15(B)は、マーク位置の中心算出方法を示す図(その8)である。 図16(A)は、マーク位置の中心算出方法を示す図(その9)であり、図16(B)は、マーク位置の中心算出方法を示す図(その10)である。 図17(A)は、ウエハの基準位置とロードスライダのマークの基準位置との関係を示す図であり、図17(B)は、ローディング時のロードスライダのマークの位置と、ウエハの基準ロード位置との関係を示す図である。 図18(A)は、プリアライメント時のウエハの中心位置と、ロードスライダのマークの位置との関係を示す図であり、図18(B)は、ローディング時のロードスライダのマークの位置と、ウエハステージWSTのローディングポジションの推定位置との関係を示す図である。 本発明の他の実施形態の計測方法のフローチャートである。 図20(A)は、参照画像の一例を示す図であり、図20(B)は、撮像された画像の一例を示す図である。 図21(A)は、画像を重ね合わせた様子の一例を示す図(その3)であり、図21(B)は、各画素の輝度の差分の一例を示す図である。 本発明に係るデバイス製造方法の実施形態を説明するためのフローチャートである。 図22のステップ704の詳細を示すフローチャートである。
符号の説明
20…主制御装置(信号生成装置の一部、判別装置)、42…マーク検出系(信号生成装置)、45…プリアライメント装置(信号生成装置)、50…ロードスライダ(物体、搬送部材)、50M…マーク(計測用パターン)、51…ターンテーブル、52…プリアライメントステージ、60…Y駆動機構、81A〜81GA,GB…照明装置、83A,83B…ラインセンサ、100…露光装置、Ar1…第1領域、Ar2…第2領域、LSx,LSy…L/Sパターン、PL…投影光学系、RST…レチクルステージ、T1〜T11…指標マーク、W…ウエハ(基板)、WST…ウエハステージ(ステージ)。

Claims (16)

  1. 物体上の所定位置に形成された計測用パターンの位置を計測する計測方法であって、
    前記計測用パターンの少なくとも一部を、所定の計測視野を有する計測装置を用いて計測し、該計測用パターンに相当するパターン信号を得る第1工程と;
    前記パターン信号に基づいて、前記計測用パターンに付着した異物の有無を判別する第2工程と;を含む計測方法。
  2. 物体上の所定位置に形成された計測用パターンの位置を計測する計測方法であって、
    前記計測用パターンの少なくとも一部を、所定の計測視野を有する計測装置を用いて計測し、該計測用パターンに相当するパターン信号を得る第1工程と;
    前記パターン信号に基づく該計測用パターンの位置計測結果が所定の基準を満たすか否かを、該パターン信号に基づいて判別する第2工程と;を含む計測方法。
  3. 前記第1工程は、
    前記計測用パターンに対応する部分に、所定の位置関係を有する複数の処理範囲を指定する第1副工程を含み、
    前記第2工程は、
    前記各処理範囲内の各信号に対して所定処理を施す第2副工程と、
    前記各処理範囲に対する処理結果のばらつき度合いに基づいて前記判別動作を行う第3副工程と、を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の計測方法。
  4. 前記第1副工程では、少なくとも3つの前記処理範囲を指定し、
    前記第2副工程では、前記所定処理を施して、前記少なくとも3つの処理範囲それぞれの代表点を検出し、
    前記第3副工程では、前記代表点に基づく最小二乗近似直線と各代表点との偏差を、前記ばらつき度合いの指標とすることを特徴とする請求項3に記載の計測方法。
  5. 前記計測用パターンは、該パターン内での位置関係が既知である複数の指標マークを更に含み、
    前記第1副工程では、前記計測結果から指標マークを抽出し、前記抽出結果に基づいて前記複数の処理範囲を指定することを特徴とする請求項3又は4に記載の計測方法。
  6. 予め、所定の参照信号を求める工程を更に有し、前記第2工程は、前記参照信号と、前記第1工程にて得られるパターン信号とに基づいて、前記判別動作を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の計測方法。
  7. 前記第2工程は、前記パターン信号と前記所定の参照信号との相関度が最大となるように、該パターン信号と該参照信号とを重ね合わせて比較する第1副工程と、
    前記比較結果に基づいて前記判別動作を行う第2副工程と、を含むことを特徴とする請求項6に記載の計測方法。
  8. 前記計測用パターンは、該パターン内での位置関係が既知である、互いに種類が異なる複数の指標マークを更に含み、
    前記第1副工程では、前記指標マークに基づいて、前記パターン信号と前記参照信号との重ね合わせを行うことを特徴とする請求項7に記載の計測方法。
  9. 前記参照信号は、前記計測用パターン上に異物が付着していない状態下において計測された信号であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の計測方法。
  10. 前記第2副工程では、前記パターン信号と前記参照信号との相関度に基づいて、前記判別動作を行うことを特徴とする請求項7に記載の計測方法。
  11. 前記第2副工程では、前記パターン信号から得られる各画素の輝度値と、その画素に対応する前記参照信号の画素の輝度値との差分に基づいて、前記判別動作を行うことを特徴とする請求項7に記載の計測方法。
  12. 前記計測用パターンは、前記計測視野よりも大きいことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の計測方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の計測方法を用いて、基板を搬送する移動体上に設けられた計測用パターンに対応するパターン信号を評価する工程と;
    前記評価の結果、前記計測用パターン上に異物が存在すると認識された場合には、その旨を表示し、それにより該計測用パターン上の異物の除去を促す工程と;を含む基板搬送方法。
  14. 物体上の所定位置に形成された計測用パターンの位置を計測する計測装置であって、
    所定の計測視野を有し、その計測視野内の前記計測用パターンの少なくとも一部を計測し、該計測用パターンに相当するパターン信号を生成する信号生成装置と;
    前記信号生成装置により生成されたパターン信号に基づく計測用パターンの位置計測結果が所定の基準を満たすか否かを、該パターン信号に基づいて判別する判別装置と;を備える計測装置。
  15. 前記信号生成装置は、
    前記パターン信号に基づいて、前記計測用パターンに対応する部分に、所定の位置関係を有する複数の処理範囲を指定し、
    前記判別装置は、
    該複数の処理範囲内の前記計測用パターンに相当するパターン信号に対し所定の処理を施し、その処理結果のばらつき度合いに基づいて、前記判別動作を行うことを特徴とする請求項14に記載の計測装置。
  16. 所定の参照信号を記憶する記憶装置をさらに備え、
    前記判別装置は、
    前記信号生成装置によって得られるパターン信号と、前記記憶装置に記憶された参照信号との相関度が最大となるように、前記パターン信号と前記参照信号とを重ね合わせて比較し、該比較結果に基づいて前記判別動作を行うことを特徴とする請求項14に記載の計測装置。

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