JP2006064491A - 高密度リポタンパク質中コレステロール測定試薬及び方法。 - Google Patents

高密度リポタンパク質中コレステロール測定試薬及び方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】
試料中のにごりの影響を受けずに正確な測定結果が得られるHDL−C測定試薬及びHDL−C測定方法を提供する。
【解決手段】
試料中の高密度リポタンパク質に含まれるコレステロールの測定に用いる試薬において、前記試料中の前記高密度リポタンパク質以外のリポタンパク質からのコレステロールの遊離を抑制する阻害剤と、無置換のシクロデキストリン、親水基を有するα−シクロデキストリン、及び親水基を有するβ−シクロデキストリンからなる群から選ばれる少なくとも一種のシクロデキストリンとを含有することを特徴とする、高密度リポタンパク質中コレステロール測定試薬を提供する。

Description

本発明は、臨床診断の分野において、試料に含まれる高密度リポタンパク質中のコレステロールを測定する試薬及び方法に関する。
リポタンパク質は、コレステロールなどの脂質とアポタンパク質との複合体の総称であり、血液などに含まれる。コレステロールは、主に脂肪酸とエステル結合したエステル型コレステロールとしてリポタンパク質中に存在する。リポタンパク質は比重の低いものから順にカイロミクロン(以下、CMとする)、超低密度リポタンパク質(以下、VLDLとする)、低密度リポタンパク質(以下、LDLとする)、高密度リポタンパク質(以下、HDLとする)などに分類されている。これらのうちHDLは抗動脈硬化因子として注目されており、HDL中コレステロール(以下、HDL−Cとする)の測定は各種動脈硬化症を含む循環器系疾患の重要な臨床検査項目のひとつである。
試料中のHDLなどの特定のリポタンパク質に含まれるコレステロールを測定する方法として、カリクスアレンを用いる方法が知られている(特許文献1)。該方法において、試料中のHDL以外のリポタンパク質はカリクスアレンと複合体を形成する。カリクスアレンとHDL以外のリポタンパク質との複合体は、コレステロールエステラーゼ(以下、CEとする)による酵素反応を阻害され、HDLのみがコレステロールを測定する為の酵素反応系に導かれる。
生体から採取した血液などの試料は多くの成分からなる複雑な組成を持ち、各人で試料中のそれら成分の含有量が大幅に異なる。このため、試料によってはにごり(乳びともいう)を含むものがある。特許文献1記載のHDL測定方法で乳びを含む試料のコレステロールを測定すると、乳びの影響で正確に吸光度測定を行えないことがある。
WO98/59068号公報
本発明は、乳びの影響を受けずに正確な測定結果が得られるHDL−C測定試薬及びHDL−C測定方法を提供することを目的とする。
本発明は、試料中のHDL−Cの測定に用いる試薬において、試料中のHDL以外のリポタンパク質からのコレステロールの遊離を抑制する阻害剤と、無置換のシクロデキストリン(以下、CDとする)、親水基を有するα−シクロデキストリン(以下、αCDとする)、及び親水基を有するβ−シクロデキストリン(以下、βCDとする)からなる群から選ばれる少なくとも一種のCDとを含有することを特徴とする、HDL−C測定試薬を提供する。
また、本発明は、試料中のHDL−Cを測定する方法において、HDL以外のリポタンパク質からのコレステロールの遊離を阻害する阻害剤と、無置換のCD、親水基を有するαCD、及び親水基を有するβCDからなる群から選ばれる少なくとも一種のCDとを前記試料に添加する工程と、阻害剤及びCDの存在下でHDLに含まれるコレステロールを遊離させる工程と、遊離したコレステロールを測定する工程とから成るHDL−C測定方法を提供する。
本発明によると、乳びの影響を受けずに正確な測定結果が得られるHDL−C測定試薬及びHDL−C測定方法が提供される。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本実施形態における試料としては、血液、血漿、血清、尿、髄液、唾液、精液など、生体から採取した試料を例示できる。
本実施形態のHDL−C測定試薬は、HDL以外のリポタンパク質からのコレステロールの遊離を抑制する阻害剤と、無置換のCD、親水基を有するαCD、及び親水基を有するβCDからなる群から選ばれる少なくとも一種のCDとを含有する。
HDL−C測定においては、HDLからコレステロールを遊離させて後述するUV法又は色素法によって測定する。このため、HDL以外のリポタンパク質からのコレステロールの遊離を阻害する必要がある。
HDL以外のリポタンパク質からのコレステロールの遊離を抑制する阻害剤としては、カリクスアレン、界面活性剤、ポリアニオン、水溶性ポリマー、抗体などが挙げられる。これらの阻害剤のうち一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。これらの阻害剤は試料中のHDL以外のリポタンパク質と複合体又は凝集体を形成する。複合体又は凝集体を形成すると、これらに含まれる物質(例えば、エステル型コレステロールなど)への酵素反応が妨げられるため、該複合体又は凝集体中のエステル型コレステロールからのコレステロールの遊離が抑制される。
カリクスアレンは、フェノールを基本骨格とし、フェノールの4〜8分子をメチレン基で環状に重合させた環状オリゴマーである。
カリクスアレンは、HDL以外のリポタンパク質からのコレステロールの遊離を抑制するものであれば何れも用いることができる。具体的には、カリクス(4)アレン、カリクス(6)アレン、カリクス(8)アレン、硫酸カリクス(4)アレン、硫酸カリクス(6)アレン、硫酸カリクス(8)アレン、酢酸カリクス(4)アレン、酢酸カリクス(6)アレン、酢酸カリクス(8)アレン、カルボキシカリクス(4)アレン、カルボキシカリクス(6)アレン、カルボキシカリクス(8)アレン、カリクス(4)アレンアミン、カリクス(6)アレンアミン、カリクス(8)アレンアミンなどが挙げられる。本実施形態においては、上記カリクスアレンから選ばれる一種又は二種以上を含む阻害剤を用いることができる。上述したカリクスアレンの中でも硫酸カリクスアレンが水溶性に優れ取り扱いが容易であるため、硫酸カリクスアレンを用いるのが好ましい。試薬と試料とを混合した液中のカリクスアレンの濃度は、0.05〜20mMが好ましく、0.1〜5mMがより好ましい。
界面活性剤は、HDL以外のリポタンパク質からのコレステロールの遊離を抑制するものであれば何れも用いることができる。界面活性剤の中でもHLB値(Hydrophile-Lipophile Balance値:界面活性剤の親水性と疎水性の比率を示す値)が16以上のものが好ましく、HLB値が17以上のものがより好ましい。具体的には、セチルエーテル(C16)(ヘキサデシルエーテル)(商品名:日光ケミカルズ(株):BC−25TX、BC−30TX、BC−40TX)、ラウリルエーテル(C12)(ドデシルエーテル)(商品名:日光ケミカルズ(株):BL−21、BL−25)、オレイルエーテル(商品名:日光ケミカルズ(株):BO−50)、ベヘニルエーテル(C22)(商品名:日光ケミカルズ(株):BB−30)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名:日本油脂(株):ノニオンK―230)、ポリオキシエチレンモノラウレート(商品名:日本油脂(株):ノニオンS−40)、ポリオキシエチレンエーテル類(商品名:シグマ:Brij98、Brij721、Brij78、Brij99)などが挙げられる。本実施形態においては、上記界面活性剤から選ばれる一種又は二種以上を含む阻害剤を用いることができる。
ポリアニオンは、HDL以外のリポタンパク質からのコレステロールの遊離を抑制するものであれば何れも用いることができる。具体的には、デキストラン硫酸、リンタングステン酸、ヘパリンなどが挙げられる。本実施形態においては、上記ポリアニオンから選ばれる一種又は二種以上を含む阻害剤を用いることができる。これらの阻害剤は二価カチオンと共に用いられるのが好ましい。二価カチオンとしてはマグネシウムイオン、カルシウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオンなどが挙げられる。
水溶性ポリマーは、HDL以外のリポタンパク質からのコレステロールの遊離を抑制するものであれば何れも用いることができる。具体的には、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリエチレングリコール(以下、PEGとする)などが挙げられる。本実施形態においては、上記水溶性ポリマーから選ばれる一種又は二種以上を含む阻害剤を用いることができる。これらの阻害剤は二価カチオンと共に用いることもできる。二価カチオンとしてはマグネシウムイオン、カルシウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオンなどが挙げられる。
抗体は、HDL以外のリポタンパク質からのコレステロールの遊離を抑制するものであれば何れも用いることができる。抗体としてはポリクローナル抗体でもモノクローナル抗体でもよく特に限定することはない。具体的には、抗アポリポタンパク抗体類(例えば、抗アポリポタンパクB抗体、抗アポリポタンパクC抗体、抗アポリポタンパクE抗体など)、抗リポタンパク抗体類(例えば、抗βリポタンパク抗体など)などが挙げられる。本実施形態においては、上記抗体から選ばれる一種又は二種以上を含む阻害剤を用いることができる。
HDL−C測定においては、HDL以外のリポタンパク質と結合して複合体又は凝集体を形成する阻害剤が用いられる。このうち、HDL以外のリポタンパク質と凝集体を形成する阻害剤は、試料中のにごりを増加させることがあり、HDL−Cの測定結果に好ましくない影響を与える可能性があるため、複合体を形成する阻害剤を用いるのが好ましい。このような阻害剤としては、例えばカリクスアレンが挙げられる。
また、本実施形態の試薬に、無置換のCD、親水基を有するαCD、及び親水基を有するβCDからなる群から選ばれる少なくとも一種のCDを添加することによって、乳びを含む試料についても正確にHDL−Cを測定することが可能となる。
CDはグルコースを基本骨格とする環状オリゴ糖である。本実施形態には無置換のCD、親水基を有するαCD、及び親水基を有するβCDからなる群から選ばれる少なくとも一種のCDを用いることができる。親水基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、アミノ基、スルホ基などが挙げられる。またこのような親水基を有するアルキル基、例えばヒドロキシアルキル基、アルキル置換アミノアルキル基などを有するαCD又はβCDを用いることができる。具体的には、αCD、ヒドロキシプロピル−α−シクロデキストリン(以下、HPαCDとする),ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル−β−シクロデキストリン(以下、HBβCDとする)、ジエチルアミノエチル−β−シクロデキストリンなどが挙げられる。本実施形態においては、上記CDから選ばれる一種又は二種以上を用いることができる。試薬と試料とを混合した測定用試料中のCDの濃度(終濃度)は、0.01〜2w/v%の範囲内で用いるのが好ましい。
本実施形態におけるHDL−C測定試薬は、リポタンパク質中のエステル型コレステロールに作用し、コレステロールと脂肪酸に分解する酵素をさらに含む。
上述の酵素として、具体的にはCE、リパーゼ、リポプロテインリパーゼなどを用いることができる。これらの酵素はPEG等を結合させて化学修飾したもの又は化学修飾していないものの何れを用いてもよい。これらの酵素の由来は、微生物由来、動物由来、植物由来、真菌由来のものなど、特に限定されない。また、これらの酵素は遺伝子操作によって得られたものであってもよい。
上述の酵素の作用によってHDLから遊離したコレステロールを測定する方法としては、公知のHDL−C測定法の何れも用いることができる。例えば、UV法や色素法などによって測定することができる。
以下、UV法及び色素法について説明する。
先ずUV法について説明する。
UV法とは、HDLから遊離したコレステロールを酸化型補酵素の存在下でコレステロールデヒドロゲナーゼ(以下、CDHとする)を作用させることによってコレステノンに分解し、同時に生ずる還元型補酵素の吸光度を測定する方法である。下記の化学反応式に示すように、CDHの作用によって生成するHDL−Cの物質量(モル)と、当該反応の際に生ずる還元型補酵素の物質量(モル)とは化学量論的に等しい為、還元型補酵素の濃度を測定することによってHDL−Cの濃度を求めることができる。
Figure 2006064491
UV法で用いられるCDHは、PEG等を結合させて化学修飾した酵素又は化学修飾していない酵素の何れを用いてもよい。CDHの由来は、微生物由来、動物由来、植物由来、真菌由来のものなど、特に限定されない。また、遺伝子操作によって得られたCDHを用いてもよい。
酸化型補酵素としてはβ−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド酸化型(以下、βNADとする)、Thio−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド酸化型(以下、t−βNADとする)、β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸酸化型(以下、βNADPとする)、及びThio−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸酸化型(以下、t−βNADPとする)から選ばれる一種又は二種を用いることができる。
HDL−Cが存在するとCDHの作用で酸化型補酵素はそれぞれの還元型、即ちβNADH,t−βNADH,βNADPH,t−βNADPHに変換される。βNADH及び/又はβNADPHは340nmの吸光度で測定され、t−βNADH及び/又はt−βNADPHは405nmの吸光度で測定される。
UV法によるHDL−C測定においては、CDHを安定化させるCDH安定化物質として、グリシン系化合物、コール酸、配糖体、アデノシン一リン酸(以下、AMPとする)、クリスタリン、キレート剤及びこれらの誘導体からなる群から選ばれる一種又は二種以上のCDH安定化物質を試薬に含有させてもよい。
上述のグリシン系化合物は下記化学式(1)で示される。
R−(NH−CH−CO)−NH−CH−COOH (1)
(式中Rは水素又は/及び置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、又は置換基を有してもよいカルボニル基を示し、nは0又は1を示す)
ここで、Rは置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、置換基を有してもよいカルボニル基、アルキル基としてはメチル基、エチル基などを挙げることができ、フェニル基としてはヒドロキシフェニル基などを挙げることができる。また、置換基としてはヒドロキシメチル基、水酸基、アミノ基、カルボニル基、ニトロ基、メトキシ基、チオール基などを挙げることができる。試薬にグリシン系化合物を添加する場合、上記のうちの一種又は二種以上が選択される。また、上記化学式(1)に示すグリシン系化合物として、グリシン、グリシルグリシン、トリシンを用いるのが好ましい。試薬中のグリシン系化合物の濃度は0.01〜2Mが好ましく、より好ましくは0.1〜1.5Mである。
コール酸又はその誘導体としては、例えばコール酸の塩類(例えば、ナトリウム塩など)、デオキシコール酸又はその塩類(例えば、ナトリウム塩など)、3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルフォネート(CHAPS)、3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルフォネート(CHAPSO)、N,N−ビス(3−D−グルコンアミドプロピル)コールアミド(デオキシ−BIGCHAP)などが挙げられる。
配糖体又はその誘導体としては、例えば、n−ドデシル−β−D−マルトシド(ドデシルマルトース)、n−ヘプチル−β−D−チオグルコシド、ジギトニン、シュークロースモノカプレート、シュークロースモノラウレート、2−エチル−ヘキシルグルコシド、n−オクタノイル−N−メチルグルカミド、n−メチルグルカミド、n−ノナノイル−N−メチルグルカミド、n−デカノイル−N−メチルグルカミドなどが挙げられる。
AMP又はその誘導体としては、例えば、AMP又はその塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)などが挙げられる。
クリスタリン又はその誘導体としては、例えば、α−クリスタリン、β−クリスタリン、γ−クリスタリン、δ−クリスタリンなどが挙げられる。
キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、イミノ二酢酸(IDA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ハイドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、エチレンジアミン二プロピオン酸(EDDP)、エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸(EDTPO)、ハイドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸(EDTA−OH)、ジアミノプロパノール四酢酸(DPTA−OH)、ニトリロトリスメチレンホスホン酸(NTPO)、ビス(アミノフェニル)エチレングリコール四酢酸(BAPTA)、ニトリロ三プロピオン酸(NTP)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)などが挙げられる。
次に色素法について説明する。
色素法においては、先ず遊離したHDL−Cをコレステロールオキシダーゼ(以下、CODとする)の作用によってコレステノンに分解する。この際同時に生ずる過酸化水素と色原体とからペルオキシダーゼ(以下、POとする)の作用によってキノン系色素が生成される。生成したキノン系色素の発色を500nm以上(色原体の種類に依存する)の吸光度で測定して過酸化水素の濃度を求め、これをHDL−Cの濃度に換算する。
COD及びPOはPEG等を結合させて化学修飾したもの又は化学修飾していないものの何れを用いてもよい。これらの酵素の由来は、微生物由来、動物由来、植物由来、真菌由来のものなど、特に限定されない。また、これらの酵素は遺伝子操作によって得られたものであってもよい。
色原体としては過酸化水素と反応して呈色するものであれば何れも用いることができる。例えば、4−アミノアンチピリン(以下、4−AAとする)等のカップラとデベロッパ(カップラと酸化縮合して色素を生ずる物質)との組み合わせが用いられる。例えば4−AAとフェノール系化合物,ナフトール系化合物又はアニリン系化合物との組合せ、3−メチル−2−ベンゾチアゾリノンヒドラゾンとアニリン系化合物との組合せなどや、例えば2,2’−アジノビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホン酸)、トリフェニルメタン系ロイコ色素、ジフェニルアミン誘導体、ベンジジン誘導体、トリアリルイミダゾール誘導体、ロイコメチレンブルー誘導体、o−フェニレンジアミン誘導体等の酸化によってそれ自体が発色する発色剤等が挙げられる。デベロッパとしてのフェノール系化合物の具体例としては、例えばフェノール、p−クロロフェノール、2,4−ジクロロフェノール等が挙げられ、ナフトール系化合物の具体例としては、例えば1−ナフトール、1−ナフトール−2−スルホン酸、1 −ナフトール−2−カルボン酸等が挙げられ、また、アニリン系化合物の具体例としては、例えばN,N−ジエチルアニリン、N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)−m−トルイジン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(DAOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシ−4−フルオロアニリン(FDAOS)、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(HDAOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ− 3−スルホプロピル)−m−トルイジン(TOOS)、N−エチル−N−(3−メチルフェニル)−N’−サクシニル−エチレンジアミン(EMSE)などが挙げられる。カップラとデベロッパとの組合せを用いる場合、カップラの使用量は、用いるカップラの種類や組み合わせるデベロッパの種類などにより異なるため一概には言えないが、HDL−C測定時の反応液中の濃度として、通常0.01〜100mM、好ましくは0.1〜10mMであり、カップラとして4−AAを使用する場合の使用量は、HDL−C測定時の反応液中の濃度として、通常0.01〜50mM、好ましくは0.1〜5mMである。また、デベロッパの使用量は、用いるデベロッパの種類や組み合わせるカップラの種類等により異なるため一概には言えないが、HDL−C測定時の反応液中の濃度として、通常0.01〜50mM、好ましくは0.1〜5mMである。トリフェニルメタン系ロイコ色素の具体例としては、例えばロイコマラカイトグリーン、ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−2−スルホフェニルメタン、ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−3,4−ジスルホプロポキシフェニルメタン・ジナトリウム塩等が挙げられ、ジフェニルアミン誘導体の具体例としては、例えばビス〔4−ジ(2−ブトキシエチル)アミノ−2−メチルフェニル〕アミン、N,N−ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−N’−p−トルエンスルホニル尿素等が挙げられ、また、ロイコメチレンブルー誘導体の具体例としては、例えば10−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジン・ナトリウム塩、10−〔3−(メトキシカルボニルアミノメチル)フェニルメチルアミノカルボニル〕−3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジンなどが挙げられる。更に、ベンジジン誘導体の具体例としては、例えばベンジジン、o−トリジン、o−ジアニシジン、3,3’−ジアミノベンジジン、3,3’,5,5’−テトラアミノベンジジンなどが挙げられ、トリアリルイミダゾール誘導体の具体例としては、例えば2−(4−カルボキシフェニル)−3−N−メチルカルバモイル−4,5−ビス(4ージエチルアミノフェニル)イミダゾール、2−(3−メトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−N−メチルカルバモイル−4,5−ビス(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)イミダゾールなどが挙げられる。これら色原体の使用量は、通常この分野で用いられる濃度である。
HDL−Cを測定する為の反応系は第一反応及び第二反応の、二段階の反応系とするのが好ましい。本実施形態では、第一反応に用いる試薬を第一試薬とし、第二反応に用いる試薬を第二試薬とする。
UV法を用いてHDL−C測定を行う場合、第一試薬には、阻害剤、CD、及び補酵素を含有させ、第二試薬には、エステル型コレステロールを分解する酵素及びCDHを含有させる。なお、第一試薬に含まれる補酵素を、第二試薬に含有させてもよい。また、第二試薬に含まれるCDHを、第一試薬に含有させてもよい。
なお、CDHを第一試薬に含有させる場合、前述のCDH安定化物質を第一試薬に含有させてもよい。また、CDHを第二試薬に含有させる場合、前述のCDH安定化物質を第二試薬に含有させてもよい。
色素法を用いてHDL−C測定を行う場合、第一試薬には、阻害剤及びCDを含有させ、第二試薬には、エステル型コレステロールを分解する酵素、COD、PO、及び色原体を含有させる。なお、第二試薬に含まれるCOD、PO、又は/及び色原体を第一試薬に含有させてもよい。
第一試薬にはさらに緩衝剤が含まれる。第一試薬に含まれる緩衝剤は特に限定されないが、pHを弱酸性〜中性に緩衝できるものが好ましい。
第二試薬にはさらに緩衝剤が含まれる。第二試薬に含まれる緩衝剤は特に限定されないが、pHを中性〜弱塩基性に緩衝できるものが好ましい。
以下、実験例を示して本実施形態を具体的に説明する。
以下の実験例は、試料中のHDL−Cを上述のUV法で測定したものである。
<実験例1>
(試薬の調製)
緩衝剤としてPIPES(pH7.05)と、阻害剤として硫酸カリクス(8)アレンと、補酵素としてβNADとを混合し、試薬中のPIPES濃度が10mM、硫酸カリクス(8)アレン濃度が1.0mM、βNAD濃度が5.5mMとなるよう対照第一試薬を調製した。対照第一試薬にはCDは含まれていない。
対照第一試薬の他に、対照第一試薬に含まれる各成分とHPαCDとを混合して、第一試薬A、及び第一試薬Bの二種類の第一試薬を調製した。
PIPES(pH7.05)と、硫酸カリクス(8)アレンと、βNADと、HPαCDとを混合し、試薬中のPIPES濃度が10mM、硫酸カリクス(8)アレン濃度が1.0mM、βNAD濃度が5.5mM、HPαCD濃度が0.15w/v%となるよう第一試薬Aを調製した。
HPαCDを0.20w/v%の濃度で含有させること以外は第一試薬Aと同様にして第一試薬Bを調製した。
次に、緩衝剤としてTAPS(pH8.60)と、CE(Pseudomonas sp.由来)と、CDH(Nocardia sp.由来)と、グリシンと、コール酸ナトリウムとを混合し、試薬中のTAPS濃度が0.2M、CE濃度が25KU/L、CDH濃度が25KU/L、グリシン濃度が0.4M、コール酸ナトリウム濃度が0.1w/v%となるよう第二試薬を調製した。
(試料の調製)
測定用の試料として、対照試料1、試料A、及び試料Bを調製した。
対照試料1は、試料ベースとしてヒトの血清を精製したHDL標準血清(シスメックス製)と、生理食塩水とを9対1の比で混合して調製したものである。対照試料1には乳び成分は含まれていない。
試料Aは、HDL標準血清と生理食塩水と、乳び成分として10w/v%のイントラファット(20w/v%イントラファット原液(武田薬品工業製)を生理食塩水で2倍に希釈したもの)(以下、IFとする)とを18対1対1の比で混合して調製した乳び試料である。即ち試料AにはIFが0.5w/v%含まれている。
試料Bは、HDL標準血清と前述の10w/v%のIFとを9対1の比で混合して調製した乳び試料である。即ち試料BにはIFが1.0w/v%含まれている。
(測定)
上記のようにして調製した試薬及び試料を用いて、試料中のHDL−C濃度の測定を行い、試料中に存在する乳び(IF)のHDL−C測定結果への影響と、試薬に添加されたHPαCDの乳びに対する効果を分析した。HDL−C測定においては、日立7170S形自動分析装置を用いて、試料4μLと第一試薬180μLと第二試薬60μLとを混合して測定用試料を作成し、HDL−C濃度を測定した。測定中の温度に関しては、反応開始から測定終了まで37℃に保たれるように設定した。
(実験結果)
実験結果を下記の表1に示す。表1において、HDL−C濃度の欄にはそれぞれの試料HDL−C濃度(mg/dL)の測定値を示す。HDL−C回収率とは、試料中に含まれる乳び成分がHDL−C測定結果へ与える影響の度合いを示す指標のことである。回収率は百分率(%)であらわされる。対照試料1を測定したときのHDL−C回収率は100.0%とし、試料A及び試料Bを測定したときのHDL−C回収率は、下記計算式で求めた。
HDL−C回収率={(試料A又は試料BのHDL−C濃度測定値)/(対照試料のHDL−C濃度測定値)}×100 (%)
Figure 2006064491
表1に示すように、対照第一試薬(HPαCDを含まない試薬)を用いて対照試料1(IFを含まない試料)のHDL−Cを測定した場合、HDL−C濃度の測定値が41.3mg/dLとなった。つまり、対照試料1にはHDL−Cが41.3mg/dLの濃度で含まれていると考えられる。
対照第一試薬でIFを0.5w/v%含む試料AのHDL−Cを測定した場合、HDL−C濃度の測定値が36.7mg/dLとなった。この値は、対照第一試薬で対照試料1を測定したときのHDL−C濃度測定値に比べると、88.9%の回収率となる。
また、対照第一試薬でIFを1.0w/v%含む試料BのHDL−Cを測定した場合、HDL−C濃度の測定値が25.2mg/dLとなった。この値は、対照第一試薬で対照試料1を測定したときのHDL−C濃度測定値に比べると回収率が61.1%となる。
以上より、HPαCDを含まない試薬を用いてIFを含む試料のHDL−Cを測定すると、試料中のIFの影響によって実際のHDL−C濃度よりも低い測定値となることが分かった。
第一試薬Aを用いて試料A及び試料BのHDL−Cを測定した場合、回収率がそれぞれ107.7%及び74.3%となった。
また、第一試薬Bを用いて試料A及び試料BのHDL−Cを測定した場合、回収率がそれぞれ104.7%及び96.0%となった。
これらの結果は、HPαCDを含む第一試薬を用いることにより試料に含まれるIFのHDL−C測定結果に対する影響を低減できたことを示している。また、試料中のIF濃度に対応して第一試薬のHPαCD濃度を調整することにより、HDL−Cの回収率の向上を図れることが判明した。
〈実験例2〉
(試薬の調製)
対照第一試薬に含まれる各成分とαCDとを混合して、第一試薬C、第一試薬D、第一試薬E、及び第一試薬Fの四種類の第一試薬を調製した。
PIPES(pH7.05)と、硫酸カリクス(8)アレンと、βNADと、αCDとを混合し、試薬中のPIPES濃度が10mM、硫酸カリクス(8)アレン濃度が1.0mM、βNAD濃度が5.5mM、αCD濃度が0.10w/v%となるよう第一試薬Cを調製した。
αCDを0.20w/v%の濃度で含有させること以外は第一試薬Cと同様にして第一試薬Dを調製した。
αCDを0.30w/v%の濃度で含有させること以外は第一試薬Cと同様にして第一試薬Eを調製した。
αCDを0.40w/v%の濃度で含有させること以外は第一試薬Cと同様にして第一試薬Fを調製した。
(試料の調製)
HDL標準血清に代えてHDLコントロールM(シスメックス製)を用いること以外は対照試料1と同様にして対照試料2を調製した。
HDL標準血清に代えてHDLコントロールM(シスメックス製)を用いること以外は試料Aと同様にして試料aを調製した。即ち、試料aにはIFが0.5w/v%含まれている。
HDL標準血清に代えてHDLコントロールM(シスメックス製)を用いること以外は試料Bと同様にして試料bを調製した。即ち、試料bにはIFが1.0w/v%含まれている。
(測定)
第一試薬として対照第一試薬及び第一試薬C〜Fを用いること、及び試料として対照試料2、試料a及びbを用いること以外は実験例1と同様にして各試料のHDL−C濃度を測定した。
(実験結果)
実験結果を下記の表2に示す。
Figure 2006064491
表2の結果は、αCDを含有する第一試薬を用いることにより試料に含まれるIFのHDL−C測定結果に対する影響を低減できたことを示している。また、試料中のIF濃度に対応して第一試薬のαCD濃度を調整することにより、HDL−Cの回収率の向上を図れることが判明した。
〈実験例3〉
(試薬の調製)
対照第一試薬に含まれる各成分とHBβCDとを混合して、第一試薬G、第一試薬H、及び第一試薬Iの三種類の第一試薬を調製した。
PIPES(pH7.05)と、硫酸カリクス(8)アレンと、βNADと、HBβCDとを混合し、試薬中のPIPES濃度が10mM、硫酸カリクス(8)アレン濃度が1.0mM、βNAD濃度が5.5mM、HBβCD濃度が0.25w/v%となるよう第一試薬Gを調製した。
HBβCDを0.50w/v%の濃度で含有させること以外は第一試薬Gと同様にして第一試薬Hを調製した。
HBβCDを1.00w/v%の濃度で含有させること以外は第一試薬Gと同様にして第一試薬Iを調製した。
(測定)
第一試薬として、対照第一試薬及び第一試薬G〜Iを用いること以外は実験例2と同様にして、各試料のHDL−C濃度を測定した。
(実験結果)
実験結果を下記表3に示す。
Figure 2006064491
表3の結果は、HBβCDを含有する第一試薬を用いることにより試料に含まれるIFのHDL−C測定結果に対する影響を低減できたことを示している。また、試料中のIF濃度に対応して第一試薬のHBβCD濃度を調整することにより、HDL−Cの回収率の向上を図れることが判明した。
〈実験例4〉
(試薬の調製)
実験例4においては、対照第一試薬に含まれる各成分とジメチル−β−シクロデキストリン(以下、DMβCDとする)とを混合して、第一試薬J及び第一試薬Kの二種類の第一試薬を調製した。
PIPES(pH7.05)と、硫酸カリクス(8)アレンと、βNADと、DMβCDとを混合し、試薬中のPIPES濃度が10mM、硫酸カリクス(8)アレン濃度が1.0mM、βNAD濃度が5.5mM、DMβCD濃度が0.50w/v%となるよう第一試薬Jを調製した。
DMβCDを1.00w/v%の濃度で含有させること以外は第一試薬Jと同様にして第一試薬Kを調製した。
(測定)
第一試薬として対照第一試薬と第一試薬Jと第一試薬Kとを用いること以外は実験例2と同様にして各試料のHDL−C濃度を測定した。
(実験結果)
実験結果を下記表4に示す。
Figure 2006064491
表4に示すように、第一試薬Jを用いて試料A及び試料BのHDL−Cを測定した場合、HDL−C濃度の測定値がそれぞれ−8.9mg/dL及び−66.9mg/dLとなった。
また、第一試薬Kを用いて試料A及び試料BのHDL−Cを測定した場合、HDL−C濃度の測定値がそれぞれ−3.1mg/dL及び−57.4mg/dLとなった。
第一試薬J又は第一試薬Kを用いてIFを含む試料のHDL−C測定を行うと、HDL−C濃度の測定値が何れも負の値を示した。故に、DMβCDにはIFの影響を軽減する効果がないということが分かった。
〈実験例5〉
(試薬の調製)
実験例5においては、対照第一試薬に含まれる各成分とトリメチル−β−シクロデキストリン(以下、TMβCDとする)とを混合して、第一試薬L及び第一試薬Mの二種類の第一試薬を調製した。
PIPES(pH7.05)と、硫酸カリクス(8)アレンと、βNADと、TMβCDとを混合し、試薬中のPIPES濃度が10mM、硫酸カリクス(8)アレン濃度が1.0mM、βNAD濃度が5.5mM、TMβCD濃度が0.50w/v%となるよう第一試薬Lを調製した。
TMβCDを1.00w/v%の濃度で含有させること以外は第一試薬Lと同様にして第一試薬Mを調製した。
(測定)
第一試薬として対照第一試薬と第一試薬Lと第一試薬Mとを用いること以外は実験例2と同様にして各試料のHDL−C濃度を測定した。
(実験結果)
実験結果を下記表5に示す。
Figure 2006064491
第一試薬L又は第一試薬Mを用いてIFを含む試料のHDL−C測定を行うと、対照試料2のHDL−C濃度測定値に比べて何れも非常に低い測定値を示した。故に、TMβCDにはIFの影響を軽減する効果がないということが分かる。
〈実験例6〉
(試薬の調製)
実験例6においては、対照第一試薬に含まれる各成分とパーシャリーメチル−β−シクロデキストリン(以下、PMβCDとする)とを混合して、第一試薬N及び第一試薬Oの二種類の第一試薬を調製した。
PIPES(pH7.05)と、硫酸カリクス(8)アレンと、βNADと、PMβCDとを混合し、試薬中のPIPES濃度が10mM、硫酸カリクス(8)アレン濃度が1.0mM、βNAD濃度が5.5mM、PMβCD濃度が0.50w/v%となるよう第一試薬Nを調製した。
PMβCDを1.00w/v%の濃度で含有させること以外は第一試薬Nと同様にして第一試薬Oを調製した。
(測定)
第一試薬として対照第一試薬と第一試薬Nと第一試薬Oとを用いること以外は実験例2と同様にして各試料のHDL−C濃度を測定した。
(実験結果)
実験結果を下記表6に示す。
Figure 2006064491
第一試薬N又は第一試薬Oを用いてIFを含む試料のHDL−C測定を行うと、対照試料2のHDL−C濃度測定値に比べて何れも非常に低い測定値を示した。故に、DMβCDにはIFの影響を軽減する効果がないということが分かる。

Claims (7)

  1. 試料中の高密度リポタンパク質に含まれるコレステロールの測定に用いる試薬において、前記高密度リポタンパク質以外のリポタンパク質からのコレステロールの遊離を抑制する阻害剤と、無置換のシクロデキストリン、親水基を有するα−シクロデキストリン、及び親水基を有するβ−シクロデキストリンからなる群から選ばれる少なくとも一種のシクロデキストリンとを含有することを特徴とする、高密度リポタンパク質中コレステロール測定試薬。
  2. 前記阻害剤が、カリクスアレン、界面活性剤、ポリアニオン、水溶性ポリマー、及び抗体からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1記載の高密度リポタンパク質中コレステロール測定試薬。
  3. 前記親水基が、親水基を有するアルキル基である請求項1記載の高密度リポタンパク質中コレステロール測定試薬。
  4. 前記親水基を有するアルキル基が、ヒドロキシアルキル基及びアミノアルキル基からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項3記載の高密度リポタンパク質中コレステロール測定試薬。
  5. 前記親水基を有するアルキル基が、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシブチル基、及びジエチルアミノエチル基からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項3記載の高密度リポタンパク質中コレステロール測定試薬。
  6. 前記シクロデキストリンの終濃度が0.01〜2w/v%となる請求項1記載の高密度リポタンパク質中コレステロール測定試薬。
  7. 試料中の高密度リポタンパク質に含まれるコレステロールを測定する方法において、前記高密度リポタンパク質以外のリポタンパク質からのコレステロールの遊離を抑制する阻害剤と、無置換のシクロデキストリン、親水基を有するα−シクロデキストリン、及び親水基を有するβ−シクロデキストリンからなる群から選ばれる少なくとも一種のシクロデキストリンとを前記試料に添加する工程と、前記阻害剤及びシクロデキストリンの存在下で前記高密度リポタンパク質に含まれるコレステロールを遊離させる工程と、遊離したコレステロールを測定する工程とから成る高密度リポタンパク質中コレステロール測定方法。

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