JP2006063700A - 目すかし用スペーサ - Google Patents

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Abstract

【課題】下地が磁性体でなくても使用可能で、作業性が良く、確実かつ安定してボード間にすきまを形成でき、作業人員の低減も図れる目すかし用スペーサを提供する。
【解決手段】ビルの内壁12と内装用ボード11との間への差し込み部材14の先部の抜き差しだけで、内壁12に対しての目すかし用スペーサ10の固定および固定解除を行うので、内壁12の素材に拘わらず、スペーサ10の使用が可能になる。しかも、目すかし張りの作業性も良く、安全、確実かつ安定してボード11間に一定のすきまを形成できる。しかも、スペーサ10を保持する作業者が不要となるので、作業人員を低減することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、目すかし用スペーサ、詳しくは内装用ボードや外装用ボードを、隣接するボード間に所定長さのすきまを保持し、建造物の内壁や外壁に張り付ける目すかし工法を行う際に使用される目すかし用スペーサに関する。
例えば、建物の内壁に、寸法が規格された複数枚の内装用ボード(化粧板)を張り付ける工法として、各ボード間に一定のすきまを保持して張り付ける目すかし工法が知られている。
以下、従前の目すかし工法を、図9および図10を参照して具体的に説明する。
まず、1人または2人の作業者が、両手に握った木片(目すかし用スペーサ)100を、建物の内壁101に施工済みの内装用ボード102のうち、次の内装用ボード102が突き合わされる端面の両端部にそれぞれ当てがう(図9)。この状態のまま、別の作業者が持った次の内装用ボード102を、各木片100を介在して、施工済みの内装用ボード102に一定のすきまを保ち、貼り付ける。また、天井用ボード103の施工時の場合も、施工される面が建物の天井104となる他は同じである(図10)。
このように、目すかし工法では、突き合わされる内装用ボード102同士または天井用ボード103同士が接着剤などで固定されるまでの間、木片100を握って保持する作業者が必要であった。そうしなければ、施工中に木片100がずれたり、落下したりして、各内装用ボード102間または各天井用ボード103間に均一なすきまを、安定して形成することはできなかった。
そこで、これを解消する従来の目すかし用スペーサとして、例えば非特許文献1が知られている。
図11に示すように、非特許文献1の目すかし用スペーサ100Aは、U字形状に折り曲げた鉄板105の内部空間に、矩形板状の永久磁石106を挟み込んだ構造を有している。永久磁石106を利用しているので、例えば鉄製の下地(建造物の壁)107に目すかし用スペーサ100Aを磁着し、各ボード102A間に一定のすきまを形成することができる。これにより、作業中に目すかし用スペーサ100Aがボード102A間から位置ずれたり、落下するおそれが解消される。
株式会社伊藤製作所ホームページ、[online]、平成16年6月12日、株式会社伊藤製作所、[平成16年8月26日検索]、インターネット<URL:http://www.ito123.com>
しかしながら、非特許文献1では、このように永久磁石106の磁着力を利用し、目すかし用スペーサ100Aをボード102A間に固定していた。これにより、目すかし用スペーサ100Aを使用する場合には、下地107が鉄板などの磁性体でなければならなかった。
すなわち、木やコンクリートなどの非磁性体製の下地の場合には、従前の木片100を使用するときと同じように、目すかし用スペーサ100Aを握っておく必要があるため、数人の専従の作業者を要した。
この発明は、下地の素材が磁性体でなくても使用可能で、目すかし張りの作業性が良く、確実かつ安定してボード間にすきまを形成することができ、作業人員の低減も図ることができる目すかし用スペーサを提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、複数枚のボードを建造物の壁に平面的に張り付けるとき、各ボード間にすきまを保持する目すかし用スペーサにおいて、隣接するボード間に抜き差し可能に介在され、前記すきまを確保するスペーサ本体と、前記建造物の壁とボードとの間に先部が抜き差しされ、かつ前記建造物の壁とボードとの間への先部の差し込み操作が可能な差し込み操作位置と、前記ボード間からのスペーサ本体の抜き取り操作が可能な抜き取り操作位置との間を移動自在にスペーサ本体に設けられた差し込み部材とを備えた目すかし用スペーサである。
請求項1に記載の発明によれば、まず建造物の壁に一方のボードを張り付ける。その後、差し込み操作位置に配置された差し込み部材の先部を、建造物の壁と一方のボードとの間に差し込む。これにより、専従の作業者が目すかし用スペーサを握っておかなくても、目すかし用スペーサは建造物の壁に固定状態で保持される。次に、この目すかし用スペーサを介在してボード間に所定のすきまをあけ、一方のボードに突き合わせ状態で、別のボードを建造物の壁に張り付ける。
その後、差し込み部材を抜き取り操作位置に移動し、建造物の壁と一方のボードとの間から差し込み部材の先部を抜き取る。これにより、建造物の壁に対する目すかし用スペーサの固定状態が解除される。よって、その後は、目すかし用スペーサをボード間から簡単に抜き取ることができる。
このように、差し込み部材の先部を建造物の壁と一方のボードとの間に差し込み、目すかし用スペーサを建造物の壁に固定するようにしたので、従来品のように建造物の壁(下地)の素材が必ずしも磁性体である必要はない。すなわち、木製の壁、コンクリート製の壁、石製の壁に対しても目すかし用スペーサを使用可能となる。
しかも、建造物の壁と一方のボードとの間に対する差し込み部材の抜き差し作業だけで、建造物の壁に対する目すかし用スペーサの固定および固定解除を行うことができる。そのため、目すかし張りの作業性が良く、ボード間からの目すかし用スペーサのずれや落下を防止して安全かつ確実に、しかも安定してボード間にすきまを形成することができる。さらには、目すかし張りの作業時において、目すかし用スペーサを握って保持する専従の作業者が不要となることから、作業人員の低減も図ることができる。
建造物としては、例えばビル、木造住宅、コンクリート住宅などを採用することができる。
建造物の壁のうち、ボードが張り付けられる面は、平坦な面でもよいし、湾曲する面でもよい。このように貼り付け面が湾曲面の場合、ボードの張り合わせ面は、建物の壁面の曲率に合わせて湾曲していなければならない。
目すかし工法が施される建造物の壁としては、外壁、内壁、天井などを採用することができる。
建造物の壁の素材としては、例えば木、コンクリート、石、鉄、アルミニウムなどを採用することができる。
ボードとしては、外壁用ボード、内壁用ボード、天井用ボードなどを採用することができる。
ボードの厚さは限定されない。例えば、数mm〜数十cmである。
ボードの素材は限定されない。例えば各種の木、各種の金属、各種のプラスチック、各種のセラミックスなどを採用することができる。
ボードの使用枚数も2枚以上であればよい。
ボードの張り付け方向は、垂直方向または水平方向に限らず、垂直方向に対して斜め方向でもよい。
施工中は、目すかし用スペーサが落下しにくいことから、建造物の壁に対して順次ボードを張りて行く方向も、下から上または右(左)から左(右)に限定されない。例えば、上から下に張る場合でも、上述したこの発明の効果を得ることができる。
スペーサ本体の素材としては、例えば各種の木、鉄やアルミニウムなどの各種の金属、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、塩化ビニルといった各種のプラスチックなどを採用することができる。
スペーサ本体の形状は限定されない。例えば板形状、各種のブロック形状でもよい。スペーサ本体の大きさは限定されない。
差し込み部材は剛体であれば、その素材の限定はない。例えば各種の木、各種の金属(ピアノ線を含む)、各種のプラスチックなどを採用することができる。
差し込み部材の形状としては、例えば針状、棒状、板状(舌片状を含む)などを採用することができる。差し込み部材の大きさは限定されない。
建造物の壁とボードとの間に差し込まれる差し込み部材の部分は、差し込み部材の全長のうち、少なくとも先部である。
差し込み操作位置に配置された差し込み部材のスペーサ本体からの突出長さは15〜50mmである。15mm未満ではスペーサ本体が建造物の壁に対して確実に固定されず、ボード間から落下するおそれがある。また、50mmを超えるとスペーサ本体をボード間から抜き取るとき、差し込み部材を円滑に取り外すことができる。差し込み部材のスペーサ本体からの好ましい突出長さは20〜30mmである。この範囲であれば、差し込み部材の抜き差し操作が容易でありながら、スペーサ本体を確実に建造物の壁に固定することができる。
差し込み部材の差し込み操作位置は、スペーサ本体の外周のうち、建造物の壁とボードとの間に差し込み部材を差し込み可能な位置であれば限定されない。
また、スペーサ本体の抜き取り操作位置は、差し込み部材が邪魔にならず、ボード間からスペーサ本体を抜き取り可能な位置であれば限定されない。
さらに、差し込み部材を、差し込み操作位置と抜き取り操作位置との間で移動させる構造は限定されない。例えば、差し込み部材を直線的にスペーサ本体から移動(出し入れ)させる構造でもよい。また、差し込み部材を回転させてスペーサ本体から移動させる構造でもよい。
差し込み部材は、スペーサ本体内に形成された空間(抜き取り操作位置)に収納し、かつこの空間と連通する出し入れ口をスペーサ本体の任意の壁面に形成すれば、この出し入れ口を通して外方の差し込み操作位置まで出し入れするようにしてもよい。
差し込み部材の個数は1つでもよいし、複数でもよい。このうち、複数の場合には、例えばスペーサ本体の壁面のうち、互いに反対側となる両壁面から各差し込み部材を出し入れさせてもよい。または、スペーサ本体の1つの壁面だけから、各差し込み部材を出し入れさせてもよい。
請求項2に記載の発明は、前記差し込み部材の元部には、前記差し込み部材の回動中心となる軸部が、前記差し込み部材の長さ方向に直交して設けられ、前記スペーサ本体には、該スペーサ本体の建造物の壁に当接する壁側面に開口部を有し、かつ該開口部を通して前記軸部が挿入される軸孔が形成された請求項1に記載の目すかし用スペーサである。
差し込み部材の厚さは限定されない。例えば、0.5〜2mmである。
請求項2に記載の発明によれば、差し込み部材の差し込み操作位置と抜き取り操作位置との間での移動は、軸部を中心とした差し込み部材の回動により行う。
差し込み部材を抜き取り操作位置まで移動させるときには、差し込み部材の先部を建造物の壁と一方のボードとの間に挟持させた状態のまま、目すかし用スペーサをボード間のすきまに沿って移動させる。この目すかし用スペーサの移動に伴い、差し込み部材が軸部を中心にして前記移動方向とは反対側に徐々に回動し、最終的には、差し込み部材が抜き取り操作位置に達して、建造物の壁と一方のボードとの間から引き抜かれる。このような構成、作用を有する目すかし用スペーサとしたので、差し込み部材のスペーサ本体の厚さ方向への出し入れ構造が簡素化し、目すかし用スペーサの低コスト化を図ることができる。
軸部は、剛体であれば、素材の限定はない。例えば、ピアノ線などを採用することができる。軸部は、差し込み部材の元部に一体形成してもよいし、別体で形成してもよい。
軸孔の長さは限定されない。スペーサ本体の任意の両端面を貫通する長さでもよいし、軸孔の一端がスペーサ本体内にとどまる長さ(貫通しない長さ)でもよい。
また、軸部付きの差し込み部材を有した特殊構造の目すかし用スペーサとして、例えば以下の構造を有するものを採用することができる。すなわち、軸孔を、その全長にわたって、軸孔のスペーサ本体の厚さ方向(目すかし用スペーサの使用時に、ボード間のすきまの幅方向と合致する方向)の長さより、この軸孔のスペーサ本体の厚さと直交する方向の長さの方が長い孔とする。また、差し込み部材と軸部とは、弾性変形可能なピアノ線から一体形成する。さらに軸部は、軸孔のスペーサ本体の厚さ方向の長さより反り幅が大きく、かつ反り方向が差し込み部材の長さ方向と同じ円弧形状を有するものとする。
このような特殊構造の目すかし用スペーサを使用する場合には、軸部を中心にして差し込み部材を回動し、この差し込み部材を差し込み操作位置に配置する。このとき、軸部は、軸孔のスペーサ本体の厚さ方向の長さより反り幅が大きい円弧形状であるので、軸部の一部が軸孔の内壁に弾性変形した状態で押し付けられ、伸長される。
そのため、差し込み部材の先部を建造物の壁とボードとの間から抜き取る際には、軸孔内で軸孔の短尺方向(スペーサ本体の厚さ方向)に向いた軸部が、差し込み部材の回動に伴い、軸孔の長尺方向(スペーサ本体の厚さと直交する方向)に向けられる。このとき、それまで軸孔の短尺側の内壁間に挟まれて伸長されていた軸部は、ピアノ線のばね力によって、元の円弧形状に復帰しようとする。その際のばね力が、差し込み部材の壁とボードとの間から差し込み部材を引き抜く力を増大させる。その結果、差し込み部材の先部が壁とボードとの間より円滑に抜き取られる。
この特殊構造の目すかし用スペーサにおいて、軸孔は、開口部の形状が例えば長孔状でもよいし、矩形状でもよい。軸部の反り幅とは、軸部の両端を結ぶ仮想線から円弧の最頂上位置までの最短長さである。この反り幅は、軸孔のスペーサ本体の厚さ方向の長さより長くなければならない。反り幅と軸孔のスペーサ本体の厚さ方向の長さとの差は限定されない。ただし、軸部の回動が円滑になるように、軸孔のスペーサ本体の厚さと直交する方向の長さより短い方が好ましい。
ピアノ線の直径は限定されない。例えば0.5〜2mmである。
また、軸部付きの差し込み部材を有した他の特殊構造の目すかし用スペーサとして、例えば、以下の構造を有するものを採用することができる。すなわち、スペーサ本体のうち、建造物の壁側面とこの壁側面とは反対側の面とを貫通して形成する。軸部の先端部は、軸孔の壁側面とは反対側の開口部から外方に突出させ、かつ軸部の長さ方向と直交する方向に屈曲させることで、軸部の回り止め突起を構成する。さらに、スペーサ本体のうち、軸孔の壁側面とは反対側の開口部近傍に、差し込み部材が差し込み操作位置に突出した時の回り止め突起を掛止する掛止凹部を形成する。
このような構造の目すかし用スペーサを採用する場合には、軸部を中心にして差し込み部材を回動し、この差し込み部材を差し込み操作位置に配置する。このとき、回り止め突起を掛止凹部に掛止することで、差し込み部材が差し込み操作位置でしっかりと位置決めされる。その結果、差し込み部材を建造物の壁と一方のボードとの間に簡単に差し込むことができる。
回り止め突起は剛体で、軸部と同じ素材で軸部に一体形成してもよいし、軸部と同じ素材または異なる素材で、軸部と別体で形成してもよい。
回り止め突起の大きさ、形状は限定されない。掛止凹部の大きさ、形状は、回り止め突起のそれらに対応して決定される。
掛止凹部は、軸孔の壁側面とは反対側の開口部と連通状態で形成してもよいし、連通していない状態で形成してもよい。非連通状態の場合には、回り止め突起の先部が掛止凹部側に屈曲している必要がある。
請求項1に記載の発明によれば、建造物の壁と一方のボードとの間に差し込み部材の先部を抜き差しするだけで、建造物の壁に対する目すかし用スペーサの固定および固定解除が行われるように構成したので、木やコンクリートの壁に対しても、この目すかし用スペーサを使用することができる。しかも、目すかし張りの作業性が高まり、安全、確実かつ安定してボード間にすきまを形成することができる。さらに、目すかし用スペーサを保持する作業者が不要となることから、作業人員の低減も図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、差し込み部材の差し込み操作位置と抜き取り操作位置との間での移動を、軸部を中心とした差し込み部材の回動によって行うように構成したので、差し込み部材の移動構造が簡単になり、目すかし用スペーサの低コスト化を図ることができる。
以下、この発明の実施例を具体的に説明する。
図1〜図3において、10はこの発明の実施例1に係る目すかし用スペーサで、この目すかし用スペーサ10は、複数枚の内装用ボード(ボード)11をビル(建造物)の内壁12に平面的に張り付ける際、各ボード11間にすきまを保持するための部材である。
ビルの内壁はコンクリート製で、その壁面(内装用ボード11の貼り付け面)は、平坦面である。目すかし用スペーサ10は、主に、隣接するボード11間に抜き差し可能に介在され、このすきまを確保するスペーサ本体13と、ビルの内壁12と内装用ボード11との間に先部が抜き差し自在で、かつスペーサ本体13に、ビルの内壁12と内装用ボード11との間への差し込み操作が可能な差し込み操作位置P1と、スペーサ本体13のボード11間からの抜き取り操作が可能な抜き取り操作位置P2との間を移動自在に設けられた差し込み部材14とを備えている。内装用ボード11は、厚さ1cmの木製の平板である。
スペーサ本体13は木製の矩形板である。その寸法は、長さ約30mm、高さ約20mm、厚さ約6mmである。
スペーサ本体13には、スペーサ本体13の下面(内壁12に当接する壁側面)の長さ方向の中間部と、スペーサ本体13の上面(この壁側面とは反対側の面)の長さ方向の中間部とを貫通し、軸孔15が形成されている。軸孔15は、その全長にわたって、軸孔15のスペーサ本体13の厚さ方向(幅方向)の長さ(2mm)より、この軸孔15のスペーサ本体13の厚さと直交する方向(長さ方向)の長さ(4mm)の方が長い、平面視して長孔形状を有している。
スペーサ本体13の上端部の長さ方向の中間部には、スペーサ本体13の表面(スペーサ本体13の厚さ方向の一面)と裏面(スペーサ本体13の厚さ方向の他面)とを貫通して、軸孔15の上面側の開口部に連通された掛止凹部16が形成されている。掛止凹部16は、幅4.2mmの短尺な溝で、差し込み部材14がスペーサ本体13の厚さ方向に有する差し込み操作位置P1に突出した時、後述する回り止め突起17を掛止し、差し込み部材14を位置決めするための凹みである。
差し込み部材14は、直径1mmのピアノ線製で、その長さはスペーサ本体13の厚さより長い15mmである。
差し込み部材14の元部には、差し込み部材14の回動中心となる軸部18が、差し込み部材14の長さ方向に直交して設けられている。差し込み部材14と軸部18とは、前記ピアノ線を屈曲し、一体的に形成されている。軸部18の長さは、スペーサ本体13の高さより若干長い23mmである。また、軸部18は、軸孔15の幅方向の長さd1より反り幅d(3mm)が大きく、かつ反り方向(反り幅dの延長方向)が、差し込み部材14の長さ方向と同じ円弧形状を有している(図2a,図2b)。
軸部18の先端部には、軸孔15の上面側の開口部から外方に突出し、かつ軸部18の長さ方向と直交する方向に屈曲した軸部18の回り止め突起17が、前記ピアノ線により一体形成されている。回り止め突起17は、長さ7mm程度で、その先端が差し込み部材14の先端と同じ方向を向いている。
なお、差し込み部材14は、スペーサ本体13の下面に設けられたラック・ピニオン方式の直線出し入れ機構により(図示せず)、スペーサ本体13の厚さ方向へ直線的に移動するようにしてもよい。直線出し入れ機構を具体的に説明すると、スペーサ本体13の軸孔15に、先端部がスペーサ本体13の上面から突出し、かつ下端部がスペーサ本体13の下面から突出する細い操作軸を挿入し、操作軸の下端部に小型のピニオンを固着する。また、ピニオンに噛合されるラックを差し込み部材14の一側部に形成し、スペーサ本体13の下面には、差し込み部材14のスペーサ本体13厚さ方向への移動を案内するガイドレールを突設する。これにより、操作軸の先端部を摘んで回転させるとピニオンが回転し、ラックを介して、差し込み部材14がスペーサ本体13の厚さ方向に直線的に移動する。
次に、実施例1の目すかし用スペーサ10により、内装用ボード11間に所定のすきまを形成し、ビルの内壁12に張り付ける作業(目すかし工法)について説明する。ここでは、2段目の内装用ボード11をビルの内壁12に張り付ける例を示す。
図4に示すように、まず4つの目すかし用スペーサ10を準備するとともに、ビルの内壁12に2段目の一方の内装用ボード11の四隅aを接着剤により張り付ける(貼着する)。
次いで、1人の作業者が1つの目すかし用スペーサ10の差し込み部材14を摘まみ、これを軸部18を中心にして回動させ、差し込み部材14の先部を、スペーサ本体13の厚さ方向の外側に存在する差し込み操作位置P1に配置する。前述したように、軸部18は、軸孔15の幅方向の長さd1に比べて反り幅dが大きい円弧形状を有している。そのため、差し込み部材14がこの差し込み操作位置P1に配置されると、円弧形状の軸部18の一部が軸孔15の内周壁に弾性変形した状態で押し付けられ、軸孔15内で軸部18が伸長される。これにより、差し込み部材14が、差し込み操作位置P1に位置決めされる。よって、その後、差し込み部材14を内壁12と一方の内装用ボード11との間に突き差し易い。
それから、軸部18を若干押し下げ、回り止め突起17をスペーサ本体13の掛止凹部16に掛止する。以上の作業を、全ての目すかし用スペーサ10について、順次行う。
次に、各目すかし用スペーサ10の差し込み部材14を、対応する内壁12と1段目の内装用ボード11の両上隅部付近との間、または、対応する内壁12と2段目の内装用ボード11の外側の上下隅部付近との間に、それぞれ1つずつ差し込む(図5の実線)。内装用ボード11の隅部付近は、接着剤により内壁12と密着している。そのため、これらの隅部付近のすきまは狭く、差し込み部材14の差し込み部分として好適である。
このとき、軸部18は、回り止め突起17があらかじめ掛止凹部16に掛止され、しっかりと位置決めされている。これにより、差し込み部材14を例えば指で摘んで位置決めし、それからこれを内壁12と一方の内装用ボード11とのすきまに差し込まなくても、差し込み部材14の先部をスムーズに差し込むことができる。
このように、対応する差し込み部材14の先部を、ビルの内壁12と一方の内装用ボード11とのすきまに差し込むだけで、各目すかし用スペーサ10が、内装用ボード11の各突き合わせ側の端に起立状態で固定される。その結果、例えば従前の目すかし工法のように、数人の専従の作業者が両手で1個ずつ目すかし用スペーサを握らなくても、各目すかし用スペーサ10をビルの内壁12にしっかりと固定することができる。これにより、目すかし張りの施工に要する作業人員を減らすことができ、例えばたった1人の作業者にって、目すかし張りを行うことも可能となる。
その後、各目すかし用スペーサ10を介在して、1段目の内装用ボード11間と2段目の内装用ボード11間とにそれぞれ所定のすきま(4mm程度)をあけ、これらの2枚の内装用ボード11に突き合わせ状態で、裏面の四隅aに接着剤が塗布された別の内装用ボード11を内壁12に貼り付ける(図6の二点鎖線)。
次に、図5および図6を参照して、各目すかし用スペーサ10を、対応する内装用ボード11間から取り外す作業を説明する。
各目すかし用スペーサ10をボード11間から取り外す際には、まず作業者がスペーサ本体13を握り(図5)、これを壁側に若干押し込む。すると、回り止め突起17が掛止凹部16から離脱する。続いて、スペーサ本体13を内装用ボード11間のすきま(目地)に沿って移動させる(図6)。この移動方向は、スペーサ本体13の長さ方向の一方側でもよいし、他方側でもよい。
目すかし用スペーサ10の移動に伴い、差し込み部材14が、軸部18を中心にして前記移動方向とは反対方向に向かって徐々に回動する。そして、最終的には差し込み部材14がスペーサ本体13の下面側の抜き取り操作位置P2に達する。このとき、軸部18は、それまで軸孔15の内周壁の狭い幅方向の部分間で伸長状態であったものが、ピアノ線のばね力により、瞬間的に元の円弧形状に復元される。このばね力が、差し込み部材14の内壁12と内装用ボード11との間からの引き抜き力を増大させる。その結果、差し込み部材14が、内壁12と内装用ボード11との間からスムーズに抜き取られる。その後、目すかし用スペーサ10を、内装用ボード11間から抜き出せばよい。
このように、差し込み部材14を、内壁12と内装用ボード11との間に抜き差しするだけで、内壁12への目すかし用スペーサ10の固定および固定解除を行うように構成したので、内装用ボード11の目すかし張りの作業性が高まる。しかも、内装用ボード11間からの目すかし用スペーサ10のずれや落下を防ぐことができ、安全かつ確実に、さらには安定して内装用ボード11間に一定のすきまを形成することができる。
また、従来品のように永久磁石を使用し、目すかし用スペーサをビルの内壁に固定するわけではないので、ビルの内壁(下地)は必ずしも磁性体である必要はない。すなわち、木製の内壁、コンクリート製の内壁、石製の内壁であっても、目すかし用スペーサ10の使用が可能となる。
さらに、実施例1では、差し込み部材14として、軸部18を中心とした回動タイプの目すかし用スペーサ10を採用している。そのため、差し込み部材14のスペーサ本体13の厚さ方向への出し入れ構造が簡素化し、目すかし用スペーサ10の低コスト化を図ることができる。
以上説明した目すかし用スペーサ10を使った目すかし工法による内壁12への内装用ボード11の施工作業は、この目すかし工法によりビルの天井に天井用ボード11Aを張り付ける際にも、略そのまま適用することができる(図7)。
次に、図8を参照して、この発明の実施例2に係る目すかし用スペーサを説明する。
図8に示すように、実施例2の目すかし用スペーサ10Aでは、スペーサ本体13Aとして、正面視して略半円形状の厚肉な木片の中央部に、同じく正面視して略半円形状の窓部13aを形成したものを採用している。スペーサ本体13の直線部分(下枠部分)の長さ方向の中間部には、その上面と下面とを貫通し、孔長さ方向に直交する断面形状が真円の軸孔15が形成されている。軸孔15には、差し込み部材14の軸部18が、その上端部を窓部13aに配置して挿入されている。軸部18の上端部付近には、軸孔15からの軸部18の抜け止めを構成するフランジ18aが形成されている。また、軸部18の上端部には回り止め突起17が存在しない。さらに、スペーサ本体13には掛止凹部16が形成されていない。
実施例2の目すかし用スペーサ10Aの使用時には、差し込み部材14をスペーサ本体13Aの厚さ方向の外側に突出させ、この状態で、窓部13aの両側から軸部18の上端部を摘んで差し込み部材14の回動角度を位置決めする。その後、差し込み部材14を内壁12と内装用ボード11との間に差し込み、目すかし用スペーサ10Aを内壁12に起立状態で固定する。
このように、窓部13aを通して軸部18の上端部を両側から摘むように構成したので、指先でスペーサ本体13Aを摘みながら、差し込み部材14の回動角度を自在に調整することができる。
その他の構成、作用および効果は、実施例1と同じであるため、説明を省略する。
この発明の実施例1に係る目すかし用スペーサの斜視図である。 この発明の実施例1に係る目すかし用スペーサにおける差し込み部材を引き込ませた状態を示す正面図である。 この発明の実施例1に係る目すかし用スペーサにおける差し込み部材を引き込ませた状態を示す平面図である。 この発明の実施例1に係る目すかし用スペーサにおける差し込み部材の突出状態を示す正面図である。 この発明の実施例1に係る目すかし用スペーサにおける差し込み部材の突出状態を示す平面図である。 この発明の実施例1に係る目すかし用スペーサを用いた内装用パネルの目すかし張り作業を示す正面図である。 この発明の実施例1に係る目すかし用スペーサの取り付け状態を示す側面図である。 この発明の実施例1に係る目すかし用スペーサの取り外し状態を示す底面図である。 この発明の実施例1に係る目すかし用スペーサを用いた天井用パネルの目すかし張り作業を示す斜視図である。 この発明の実施例2に係る目すかし用スペーサの斜視図である。 従来手段に係る目すかし用スペーサを用いた内装用パネルの目すかし張り作業を示す正面図である。 従来手段に係る目すかし用スペーサを用いた天井用パネルの目すかし張り作業を示す斜視図である。 別の従来手段に係る目すかし用スペーサの使用状態を示す斜視図である。
符号の説明
10,10A 目すかし用スペーサ、
11 内装用ボード(ボード)、
12 内壁(壁)、
13,13A スペーサ本体、
14 差し込み部材、
15 軸孔、
16 掛止凹部、
17 回り止め突起、
18 軸部、
P1 差し込み操作位置、
P2 抜き取り操作位置。

Claims (2)

  1. 複数枚のボードを建造物の壁に平面的に張り付けるとき、各ボード間にすきまを保持する目すかし用スペーサにおいて、
    隣接するボード間に抜き差し可能に介在され、前記すきまを確保するスペーサ本体と、
    前記建造物の壁とボードとの間に先部が抜き差しされ、かつ前記建造物の壁とボードとの間への先部の差し込み操作が可能な差し込み操作位置と、前記ボード間からのスペーサ本体の抜き取り操作が可能な抜き取り操作位置との間を移動自在にスペーサ本体に設けられた差し込み部材とを備えた目すかし用スペーサ。
  2. 前記差し込み部材の元部には、前記差し込み部材の回動中心となる軸部が、前記差し込み部材の長さ方向に直交して設けられ、
    前記スペーサ本体には、該スペーサ本体の建造物の壁に当接する壁側面に開口部を有し、かつ該開口部を通して前記軸部が挿入される軸孔が形成された請求項1に記載の目すかし用スペーサ。
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