JP2006062602A - 乗員保護装置 - Google Patents

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Shuichi Ishimoto
修一 石本
Sayaka Mukai
さやか 向井
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Abstract

【課題】 本発明は、乗員保護装置に関し、プリテンショナの作動による車両乗員の移動の早期抑制をその再作動を容易に確保しつつ実現することを目的とする。
【解決手段】 車両乗員の主に頭部と車体側部との間に展開作動するカーテンシールドエアバッグと、シートベルトの張力を増大させるプリテンショナと、を備える。車両のロールレイトとロール角との関係が高しきい値変化パターンを超える場合にカーテンシールドエアバッグを作動させ、また、その高しきい値変化パターンよりも低い低しきい値変化パターンを超える場合にプリテンショナを作動させる。そして、このプリテンショナの駆動源として、繰り返し作動が可能なモータを用いる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、乗員保護装置に係り、特に、車両乗員の主に頭部を保護する頭部保護エアバッグと、シートベルトの張力を増大させるプリテンショナと、を備える乗員保護装置に関する。
従来より、車両乗員の主に頭部を保護するために設けられた頭部保護エアバッグと、シートベルトの張力を増大させることによりその弛みをとるために設けられたプリテンショナと、を備える乗員保護装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この乗員保護装置においては、ロールレイトとロール角との関係から定まる車両のロール状態がロールオーバ(横転)が確実に発生する程度に至ったと判別されると、車両乗員の身体(主に頭部)をそのロールオーバによる衝撃から保護すべく、頭部保護エアバッグが作動される。また、その頭部保護エアバッグの作動に先立って、ロールレイトとロール角との関係から定まる車両のロール状態がロールオーバが生じ得る程度に至ったと判別されると、車両乗員を正規の着座姿勢に保持すべく、プリテンショナが作動される。ロールオーバ時に頭部保護エアバッグの作動に先立ってプリテンショナが作動されれば、車両乗員の横移動が早期に抑制されて、車両乗員と車内側部との間のスペースができるだけ確保されるため、頭部保護エアバッグの展開による乗員保護効果が効果的に発揮されることとなる。
特開平10−297423号公報
ところで、上記従来の装置においては、プリテンショナの作動条件は頭部保護エアバッグの作動条件よりも緩くなっているため、車両のロール状態によっては、プリテンショナの作動条件は成立する一方で頭部保護エアバッグの作動条件は成立しない事態も起こり得る。この点、仮にプリテンショナの駆動源が一回の作動しか行えないインフレータである場合においては、プリテンショナは作動したが頭部保護エアバッグが作動しなかったときは、以後、車両走行が可能であったとしても、そのプリテンショナの作動を確保することはできなくなる。このため、再度のロールオーバや車両衝突の発生時にプリテンショナを作動させることが不可能になると共に、一方、その際の作動を確保するうえではインフレータ式のプリテンショナを修理することが必要であるため多くの手間や費用がかかることとなる。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、プリテンショナの作動による車両乗員の移動の早期抑制をその再作動を容易に確保しつつ実現できるようにした乗員保護装置を提供することを目的とする。
上記の目的は、請求項1に記載する如く、車両乗員の主に頭部と車体側部との間に展開作動する頭部保護エアバッグと、シートベルトの張力を増大させるプリテンショナと、を備え、車両姿勢に関わるパラメータの検出値に基づいて、前記頭部保護エアバッグの作動に先立って前記プリテンショナを作動させる乗員保護装置であって、前記プリテンショナの駆動源としてモータを用いた乗員保護装置により達成される。
本発明において、シートベルトの張力を増大させるプリテンショナの作動は、頭部保護エアバッグの作動に先立って行われる。このため、プリテンショナの作動による車両乗員の移動の早期抑制を図ることが可能である。また、プリテンショナの駆動源はモータである。このため、プリテンショナは作動したが頭部保護エアバッグが作動しなかったときにも、以後、プリテンショナの再作動は何らそのプリテンショナの修理を伴うことなく確保されることとなる。
また、上記の目的は、請求項2に記載する如く、車両乗員の主に頭部と車体側部との間に展開作動する頭部保護エアバッグと、シートベルトの張力を増大させるプリテンショナと、を備え、車両姿勢に関わるパラメータの検出値に基づいて、前記頭部保護エアバッグの作動に先立って前記プリテンショナを作動させ得る乗員保護装置であって、前記プリテンショナの駆動源としてモータ及びインフレータの双方を用いると共に、前記パラメータの検出値が第1条件を満たす場合に前記プリテンショナを前記モータを用いて作動させ、また、前記パラメータの検出値が前記第1条件よりも成立し難い第2条件を満たす場合に前記プリテンショナを前記インフレータを用いて作動させるプリテンショナ起動制御手段を備える乗員保護装置により達成される。
本発明において、シートベルトの張力を増大させるプリテンショナの作動は、頭部保護エアバッグの作動に先立って行われ得る。このため、プリテンショナの作動による車両乗員の移動の早期抑制を図ることが可能である。また、プリテンショナの駆動源は、第2条件が成立する場合はインフレータであるが、第2条件よりも緩い第1条件が成立する場合はモータである。このため、第2条件は成立しないが第1条件が成立したとき、モータを用いてプリテンショナは作動するが、以後、プリテンショナの再作動は何らそのプリテンショナの修理を伴うことなく確保されることとなる。
この場合、請求項3に記載する如く、請求項2記載の乗員保護装置において、前記パラメータの検出値が前記第2条件を満たす場合に前記頭部保護エアバッグを作動させるエアバッグ起動制御手段を備えることとすれば、モータによりプリテンショナは作動したが頭部保護エアバッグが作動しなかったときにも、以後、プリテンショナの再作動は何らそのプリテンショナの修理を伴うことなく確保される。
尚、請求項4に記載する如く、請求項1乃至3の何れか一項記載の乗員保護装置において、前記車両姿勢は、車両重心を通り車両前後方向に延在する軸線回りに生ずるロールに関わることであることとしてもよい。
この場合、請求項5に記載する如く、請求項4記載の乗員保護装置において、前記パラメータは、少なくともロール角又はロールレイトであることとすればよい。
また、請求項6に記載する如く、請求項1乃至3の何れか一項記載の乗員保護装置において、前記車両姿勢は、車幅方向への横滑り又は側面衝突に関わることであることとしてもよい。
この場合、請求項7に記載する如く、請求項6記載の乗員保護装置において、前記パラメータは、車幅方向の横加速度であることとすればよい。
請求項1乃至7記載の発明によれば、プリテンショナの作動による車両乗員の移動の早期抑制をそのプリテンショナの再作動を容易に確保しつつ実現することができる。
図1は、本発明の一実施例である乗員保護装置の起動制御装置10のシステム構成図を示す。また、図2は、本実施例の乗員保護装置の起動制御装置10を搭載した車両の概略図を示す。尚、図2(A)にはその車両の概略平面図を、また、図2(B)には展開時における乗員保護装置としてのカーテンシールドエアバッグの斜視図を、それぞれ示す。
本実施例の乗員保護装置の起動制御装置10は、自車両に片側の車輪だけが段差に乗り上げる等に起因してロールオーバ(横転)が発生する際等に、車両乗員を保護すべく車両に搭載された乗員保護装置を起動するために設けられた装置であり、コンピュータを主体に構成された電子制御ユニット(以下、ECUと称す)12を備えている。ECU12は、CPUや入出力インタフェース,ROM,RAM等を有しており、予め定められた所定のプログラムに従って処理を実行する。
ECU12には、車両に生ずるロールオーバを検出するためのセンサとして、ロールレイトセンサ14及び横加速度センサ16が接続されている。ロールレイトセンサ14は、車両の重心付近に配設されており、その重心を通り車両前後方向に延在する軸線回りに生ずる回転角速度(ロールレイト)RRに応じた信号を出力する。ロールレイトセンサ14の出力信号は、ECU12に供給されている。ECU12は、ロールレイトセンサ14の出力信号に基づいて、車両にその前後方向の軸線右回り及び左回りに生ずるロールレイトRRを検出すると共に、その検出したロールレイトRRを時間積分することにより車両にその前後方向の軸線右回り及び左回りに生ずる水平線(又は道路面)からのロール角RAを検出する。そして、それらのロールレイトRRとロール角RAとの関係から車両にロールオーバ(横転)が生ずるか否かを判別する。尚、ロールレイトRR及びロール角RAは共に、軸線右回り及び左回りのうち何れか一方を正値とし、他方を負値として検出される。
横加速度センサ16は、車体中央のフロア下等に配設されており、この配設部位に左右横方向(車幅方向)に生ずる横加速度Gyに応じた信号を出力する。横加速度センサ16の出力信号は、ECU12に供給されている。ECU12は、横加速度センサ16の出力信号に基づいて、ロールオーバ発生直前に生ずる車幅方向への車体横滑り等に起因する左右横方向に生ずる横加速度Gyを検出する。尚、横加速度Gyは、左右の何れか一方を正値とし、他方を負値として検出される。
図3は、本実施例の乗員保護装置の有するプリテンショナ付きシートベルトの概略平面図を示す。本実施例において、乗員保護装置の起動制御装置10を搭載する車両は、車両乗員を保護・拘束するための乗員保護装置として、各シートに対応したプリテンショナ付きシートベルト20を備えていると共に、カーテンシールドエアバッグ22,24を備えている。
シートベルト20のプリテンショナの駆動源には、繰り返し作動が可能な電動式又は油圧式等のモータ26、及び、作動が一回に限定されるガスを発生するインフレータ28の双方が用いられる。上記したECU12には、各シートに設けられたシートベルト20のプリテンショナを作動させるための、P/T用モータ26及びP/T用スクイブ28aが接続されている。各P/T用モータ26は、回転により対応するシートベルト20を巻き取る機能を有する。また、各P/T用スクイブ28aは、点火により対応するインフレータ28に高圧ガスを発生させる機能を有する。ECU12は、ロールレイトセンサ14を用いて車両がロールオーバすると判別された場合に、シートベルト20を巻き取ることによりその張力を増大させるべくP/T用モータ26に作動指令信号を供給し或いはP/T用スクイブ28aに作動指令信号(点火信号)を供給する。
P/T用モータ26にECU12からの作動指令信号が供給されると、モータ26が回転してプリテンショナが作動しシートベルト20が巻き取られる。また、P/T用スクイブ28aにECU12からの点火信号が供給されると、スクイブ28aが点火してインフレータ28がガスを発生し、そのガスによりシートベルト20が巻き取られる。尚、後に詳述する如く、P/T用スクイブ28aの作動条件は、P/T用モータ26の作動条件よりも成立し難くなっている。
また、カーテンシールドエアバッグ22は、車内右側の例えば車体のフロントピラー内側やルーフサイドレール内側等に収納されており、作動時に車両乗員の主に頭部と車体の車内右側部(右サイドウィンドウ全面)との間に膨張展開して車両乗員の主に頭部を保護する機能を有している。また、カーテンシールドエアバッグ24は、車内左側の例えば車体のフロントピラー内側やルーフサイドレール内側等に収納されており、作動時に車両乗員の主に頭部と車体の車内左側部(左サイドウィンドウ全面)との間に膨張展開して車両乗員の主に頭部を保護する機能を有している。以下、適宜、カーテンシールドエアバッグ22を右CSA22と、カーテンシールドエアバッグ24を左CSA24と、それぞれ称す。
ECU12には、右CSA22を展開作動させるための右CSA用スクイブ22a、及び、左CSA24を展開作動させるための左CSA用スクイブ24aが接続されている。各スクイブ22a,24aは、点火により各エアバッグ22,24に対応するインフレータに高圧ガスを発生させる機能を有する。ECU12は、ロールレイトセンサ14を用いて車両がロールオーバすると判別された場合に、エアバッグ22,24を展開作動させるべくスクイブ22a,24aに作動指令信号(点火信号)を供給する。スクイブ22a,24aにECU12からの点火信号が供給されると、スクイブ22a,24aが点火してインフレータがガスを発生し、そのガスによりエアバッグ22,24が膨張展開される。
以下、本実施例の乗員保護装置の動作について説明する。
図4は、車両のロールオーバ時における乗員保護装置の作動条件を表したロールレイトRR−ロール角RAの二次元判定マップを示す。尚、図4には、モータ26によるシートベルト20のプリテンショナの作動領域と非作動領域とを分けるしきい値変化パターンLsh´を一点鎖線で、また、インフレータ28によるシートベルト20のプリテンショナの作動領域及びCSA22,24の作動領域とそれらの非作動領域とを分けるしきい値変化パターンLshを実線で、それぞれ示す。
この判定マップは、ロールレイトRRの絶対値が大きくなるほどロール角RAの絶対値のしきい値が小さくなるように設定されている。また、しきい値変化パターンLshは、車両が確実にロールオーバするか否かの境界を示すロールレイトRRとロール角RAとの関係を表したものであり、一方、しきい値変化パターンLsh´は、確実ではないけれども車両がロールオーバする可能性があるか否かの境界を示すロールレイトRRとロール角RAとの関係を表したものである。しきい値変化パターンLshは、同じロール角RA,ロールレイトRRを比較した場合に、しきい値変化パターンLsh´よりも高く成立し難くなっている。以下、しきい値変化パターンLshを高しきい値変化パターンLshと、しきい値変化パターンLsh´を低しきい値変化パターンLsh´と、それぞれ称す。
本実施例において、ECU12は、ロールレイトセンサ14を用いて自車両に生ずるロールレイトRR及びロール角RAを検出すると、その検出したロールレイトRRとロール角RAとに基づいて、両者の関係が予め定められた判定マップ上の低しきい値変化パターンLsh´を超えるか否か及び高しきい値変化パターンLshを超えるか否かを判別する。具体的には、検出ロールレイトRRと検出ロール角RAとから定まるポイント(車両状態)が図4に示す如き判定マップの規定するしきい値変化ラインLsh´,Lshを超えるか否か、すなわち、検出ロール角RAが図4に示す如き検出ロールレイトRRに応じて変化する判定マップ上の低しきい値,高しきい値を超えるか否かを判別する。
その結果、ECU12は、検出ロールレイトRRと検出ロール角RAとの関係が予め定められた判定マップ上の低しきい値変化ラインLsh´を超えることにより車両がロールオーバしそうな状況に至っていると判断した場合、車両乗員を拘束する必要が生じたとして、プリテンショナ付きシートベルト28を巻き取ることによりシートベルト20の張力を増大させるべくP/T用モータ26へ作動指令信号を供給する。この場合には、P/T用モータ26が回転することにより自動的にシートベルト20が巻き取られる。
また、その後、ECU12は、検出ロールレイトRRと検出ロール角RAとの関係が予め定められた判定マップ上の高しきい値変化ラインLshを超えることにより車両が確実にロールオーバする状況に至ったと判断した場合、車両乗員の主に頭部を保護する必要が生じたとして、プリテンショナ付きシートベルト28を更に巻き取ることによりシートベルト20の張力を増大させるべくP/T用スクイブ28aへ点火信号を供給すると共に、CSA22,24を共に展開作動させるべく右CSA用スクイブ22a及び左CSA用スクイブ24aへそれぞれ点火信号を供給する。この場合には、インフレータ28がガスを発生することにより自動的にシートベルト20が巻き取られると共に、車両乗員の主に頭部と車内側部との間にサイドウィンドウを覆うようにCSA22,24が展開作動する。
図5は、上記の機能を実現すべく、本実施例の乗員保護装置の起動制御装置10においてECU12が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。図5に示すルーチンは、イグニションオン後に起動されるルーチンである。図5に示すルーチンが起動されると、まずステップ100の処理が実行される。
ステップ100では、ロールレイトセンサ14によるロールレイトRRとロール角RAとの関係が図4に示す如き判定マップの規定する低しきい値ラインLsh´を超えるか否か、すなわち、ロール角RAが図4に示す如き検出ロールレイトRRに応じて変化する判定マップ上の低しきい値を超えるか否かに基づいて、車両にロールオーバが発生する可能性が確実ではないが多少あるか否かが判別される。その結果、否定判定がなされた場合は、以後何ら処理が進められることなく今回のルーチンは終了される。一方、肯定判定がなされた場合は、次にステップ102の処理が実行される。
ステップ102では、各シートベルト20に対応するP/T用モータ26にそれぞれ作動指令信号を供給することにより、モータ式プリテンショナを作動させる処理が実行される。本ステップ102の処理が実行されると、以後、モータ式プリテンショナの作動により各シートベルト20が巻き取られ、その張力が増大してその弛みがとられる。本ステップ102の処理が終了すると、次にステップ104の処理が実行される。
ステップ104では、ロールレイトセンサ14によるロールレイトRRとロール角RAとの関係が図4に示す如き判定マップの規定する高しきい値ラインLshを超えるか否か、すなわち、ロール角RAが図4に示す如き検出ロールレイトRRに応じて変化する判定マップ上の高しきい値を超えるか否かに基づいて、車両にロールオーバが確実に発生するか否かが判別される。その結果、否定判定がなされ、ロールオーバが生じないと判別された場合は、今回のルーチンは終了される。一方、肯定判定がなされ、車両にロールオーバが生ずると判別された場合は、次にステップ106の処理が実行される。
ステップ106では、各シートベルト20に対応するP/T用スクイブ28a並びに右CSA用スクイブ22a及び左CSA用スクイブ24aへそれぞれ点火信号を供給することにより、インフレータ式プリテンショナを作動させると共に、右CSA22及び左CSA24を展開作動させる処理が実行される。本ステップ106の処理が実行されると、以後、インフレータ式プリテンショナの作動により各シートベルト20が巻き取られると共に、車両乗員と車内側部との間にCSA22,24が介在することとなる。本ステップ106の処理が終了すると、今回のルーチンは終了される。
上記図5に示すルーチンによれば、車両が確実ではないがロールオーバしそうなことが判定された場合に、モータ式プリテンショナを作動させることによりシートベルト20を巻き取りその張力を増大させることができる。また、その後、車両が確実にロールオーバすることが判定された場合に、インフレータ式プリテンショナを作動させることによりシートベルト20を巻き取りその張力を増大させ、かつ、カーテンシールドエアバッグ22,24を展開作動させることができる。
かかる構成によれば、車両にロールオーバが発生するときには、インフレータ式プリテンショナが作動することにより瞬時にシートベルト20の張力を増大させてその弛みをとることができると共に、カーテンシールドエアバッグ22,24が展開作動することにより瞬時に車両乗員と車内側部との間にカーテンシールドエアバッグ22,24を介在させることができる。このため、車両のロールオーバ時、車両乗員をシートベルト20の発する通常よりも大きな張力によりシートに確実に保持しつつ、車両乗員の主に頭部を適切に保護することが可能となる。
また、上記の構成によれば、車両にロールオーバが発生するときには、カーテンシールドエアバッグ22,24の展開作動に先立ってモータ式プリテンショナが作動することにより、早期にシートベルト20の張力を増大させてその弛みをとることができる。このため、ロールオーバ時に車両乗員の横移動の早期抑制を図ることができ、車両乗員を正規の着座姿勢に保つことが可能となる。従って、本実施例によれば、車両のロールオーバ時、車両乗員と車内側部との間にできるだけ多くのスペースを確保することができ、その間にカーテンシールドエアバッグ22,24を介在させ易くし、これにより、カーテンシールドエアバッグ22,24の展開作動による乗員保護効果を効果的に発揮させることが可能となっている。
ここで、本実施例において、カーテンシールドエアバッグ22,24の展開作動に先立って行われるプリテンショナの作動は、P/T用スクイブ28aの点火により高圧ガスを発生するインフレータ28を用いて行われるものではなく、P/T用モータ26を用いて行われる。インフレータ28によるプリテンショナの作動は点火式のため一回に限定されるが、P/T用モータ26によるプリテンショナの作動は繰り返し可能である。このため、P/T用モータ26によるプリテンショナの再作動は、インフレータ28によるものとは異なり、何らそのプリテンショナの修理を伴うことなく確保されており、P/T用モータ26によるプリテンショナの再作動を確保するうえで修理に伴う手間や費用は不要となっている。
このように、本実施例によれば、車両がロールオーバするときには、カーテンシールドエアバッグ22,24の展開作動に先立ってプリテンショナを作動させることで車両乗員の横移動の早期抑制を図ることが可能となっていると共に、一方、車両がロールオーバしそうになったが現実にはロールオーバしなかったときにもプリテンショナを作動させるが、この際のプリテンショナの駆動源はモータ26であるので、その再作動を容易に確保することが可能となっている。
尚、上記の実施例においては、カーテンシールドエアバッグ22,24が特許請求の範囲に記載した「頭部保護エアバッグ」に、シートベルト20のプリテンショナが特許請求の範囲に記載した「プリテンショナ」に、P/T用モータ26が特許請求の範囲に記載した「モータ」に、インフレータ28が特許請求の範囲に記載した「インフレータ」に、それぞれ相当していると共に、ECU12が図5に示すルーチン中の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「プリテンショナ起動制御手段」が実現されている。
ところで、上記の実施例においては、カーテンシールドエアバッグ22,24が、車両がロールオーバする際に展開作動されるが、更に車両が他車両等と側面衝突する際に展開作動されるものであってもよい。また、シートベルト20のモータ26によるプリテンショナが、車両がロールオーバしそうな際に作動されるが、前突が生じそうな時或いは前突発生時に作動されるものであってもよい。
また、上記の実施例においては、車両が確実にロールオーバすると判定された際、シートベルト20のインフレータ式プリテンショナを作動させるのと同時に、カーテンシールドエアバッグ22,24を展開作動させることとしているが、両者の間に時間差を設け、インフレータ式プリテンショナを作動させた後にカーテンシールドエアバッグ22,24を展開作動させることとしてもよい。
また、上記の実施例においては、車両が確実にロールオーバすると判定された際に作動するインフレータ式プリテンショナをシートベルト20に設けることとしているが、シートベルト20には少なくともモータ式プリテンショナが設けられていればよく、カーテンシールドエアバッグ22,24の作動に先立ってそのモータ式プリテンショナを作動させることとすればよい。
また、上記の実施例においては、車両のロールオーバ現象を判定するうえで図4に示す如きロールレイトRRとロール角RAとからなる二次元マップを用いることとしたが、判定の簡素化のため、ロールレイトRRの一次元マップとロール角RAの一次元マップとを用いること(例えばロールレイトRRが所定しきい値RR0以上又はロール角RAが所定しきい値RA以上であるか否かを用いること)としてもよく、また、ロールレイトRRの一次元マップのみ又はロール角RAの一次元マップのみを用いることとしてもよい。この場合にも、カーテンシールドエアバッグ22,24の作動に先立ってモータ式プリテンショナが作動されるようにマップ設定を行うことが必要である。尚、これは、車両が確実ではないがロールオーバする可能性があるか否かを判定するうえでのマップにだけ適用することとしてもよい。
また、上記の実施例においては、車両のロールレイトRRとロール角RAとの関係に基づいて車両がロールオーバしそうであると判定された場合にモータ式プリテンショナを作動させることとしているが、車両がロールオーバするときはその直前に車両が車幅方向へ横滑りを起こして車体に大きな横力が作用することがあるので、横加速度センサ16を用いて車両に大きな横力が作用していると判定された場合にモータ式プリテンショナの作動を開始させることとしてもよい。この場合にも、カーテンシールドエアバッグ22,24の作動に先立ってモータ式プリテンショナが作動されるようにマップ設定を行うことが必要である。
また、上記の実施例は、車両のロールオーバ時にシートベルト20のプリテンショナやカーテンシールドエアバッグ22,24を作動させるものであるが、車両の側面衝突時に作動させるものであってもよい。この場合には、車体に大きな横力が作用した時点でシートベルト20のモータ式プリテンショナを作動させ、その後、側面衝突に衝撃が加わった時点でシートベルト20のインフレータ式プリテンショナ及びカーテンシールドエアバッグ22,24を作動させることとすればよく、ひいては乗員の主に胴体を保護するサイドエアバッグを作動させることとしてもよい。

本発明の一実施例である乗員保護装置の起動制御装置のシステム構成図である。 本実施例の乗員保護装置の起動制御装置を搭載した車両の概略平面図である。 本実施例の乗員保護装置の有するプリテンショナ付きシートベルトの概略平面図である。 車両のロールオーバ時における乗員保護装置の作動条件を表した判定マップを示す図である。 本実施例の乗員保護装置の起動制御装置において実行される制御ルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 起動制御装置
12 電子制御ユニット(ECU)
14 ロールレイトセンサ
20 プリテンショナ付きシートベルト
22,24 カーテンシールドエアバッグ(CSA)
26 P/T用モータ
28 インフレータ

Claims (7)

  1. 車両乗員の主に頭部と車体側部との間に展開作動する頭部保護エアバッグと、シートベルトの張力を増大させるプリテンショナと、を備え、車両姿勢に関わるパラメータの検出値に基づいて、前記頭部保護エアバッグの作動に先立って前記プリテンショナを作動させる乗員保護装置であって、
    前記プリテンショナの駆動源としてモータを用いたことを特徴とする乗員保護装置。
  2. 車両乗員の主に頭部と車体側部との間に展開作動する頭部保護エアバッグと、シートベルトの張力を増大させるプリテンショナと、を備え、車両姿勢に関わるパラメータの検出値に基づいて、前記頭部保護エアバッグの作動に先立って前記プリテンショナを作動させ得る乗員保護装置であって、
    前記プリテンショナの駆動源としてモータ及びインフレータの双方を用いると共に、
    前記パラメータの検出値が第1条件を満たす場合に前記プリテンショナを前記モータを用いて作動させ、また、前記パラメータの検出値が前記第1条件よりも成立し難い第2条件を満たす場合に前記プリテンショナを前記インフレータを用いて作動させるプリテンショナ起動制御手段を備えることを特徴とする乗員保護装置。
  3. 前記パラメータの検出値が前記第2条件を満たす場合に前記頭部保護エアバッグを作動させるエアバッグ起動制御手段を備えることを特徴とする請求項2記載の乗員保護装置。
  4. 前記車両姿勢は、車両重心を通り車両前後方向に延在する軸線回りに生ずるロールに関わることであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の乗員保護装置。
  5. 前記パラメータは、少なくともロール角又はロールレイトであることを特徴とする請求項4記載の乗員保護装置。
  6. 前記車両姿勢は、車幅方向への横滑り又は側面衝突に関わることであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の乗員保護装置。
  7. 前記パラメータは、車幅方向の横加速度であることを特徴とする請求項6記載の乗員保護装置。
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