JP6942598B2 - エアバッグ展開制御システム及びエアバッグ展開制御方法 - Google Patents

エアバッグ展開制御システム及びエアバッグ展開制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、エアバッグ展開制御システム及びエアバッグ展開制御方法に関し、特に、シートベルト装置とエアバッグ装置とを備えた車両に適したエアバッグ展開制御システム及びエアバッグ展開制御方法に関する。
自動車等の車両には、車両衝突時にエアバッグを車内で膨張展開させて乗員に生ずる衝撃を吸収するためのエアバッグ装置が搭載されることが一般的になってきている。エアバッグ装置は、一般に、通常時は折り畳まれており緊急時に膨張展開されるエアバッグと、該エアバッグにガスを供給するインフレータと、を備えている。かかるエアバッグ装置を備えた車両は、例えば、車両の衝突を検知する衝突検知センサと、該衝突検知センサの出力に基づいてインフレータに点火信号を発信するECU(Electronic control unit:電子制御ユニット)と、を備えている。
エアバッグ装置を備えた車両では、乗員の体格、乗員の位置、乗員の姿勢等に条件に応じてエアバッグの衝撃吸収力が異なることとなるため、エアバッグの膨張展開をどのように制御するかは、エアバッグ装置の分野において重要な技術である。
例えば、特許文献1には、加速度センサからの出力に基づいて衝突判断し、かつ乗員の頭部が所定の位置に到達するタイミングを予測し、点火信号を出力する点火タイミング予測手段と、前方の所定基準位置からの前記乗員の頭部の位置に基づいてエアバッグの膨張力を制御する制御信号を出力する膨張力制御手段と、複数の雷管が設けられたインフレータとから構成されてなり、前記点火タイミング予測手段からの点火信号と膨張力制御手段からの制御信号とに基づき前記インフレータに設けられた複数の雷管の点火モードを制御し、前記エアバッグの膨張速度及びタイミングを制御することを特徴とする乗員保護装置が開示されている。
また、特許文献1には、膨張力制御手段は、座席前後位置センサ、リクライニング角度センサ及びシートベルト引き出し量センサからの出力信号に基づいてエアバッグの膨張速度を制御する信号を作成することも開示されている。
特開平10−236268号公報
ところで、特許文献1に記載された発明では、エアバッグが最大に膨張展開された状態のときに乗員の頭部がエアバッグに当たらないという課題を解決するために創案されたものである。したがって、頭部の移動位置とエアバッグの最大膨張展開タイミングとの両方を予測して制御しなければならず、複数の制御パラメータを用いて複雑な演算を短時間に処理しなければならないという問題がある。また、複数の制御パラメータを取得するには、複数のセンサが必要になることから、車体重量の増加や価格の高騰という問題も生じ得る。
本発明はかかる問題点に鑑み創案されたものであり、シートベルト装置のベルト引出量に基づいてエアバッグの膨張展開を制御することができる、エアバッグ展開制御システム及びエアバッグ展開制御方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、車両衝突時に乗員の前方で膨張展開されるエアバッグを含むエアバッグ装置と、乗員をシートに拘束するベルトを含むシートベルト装置と、前記ベルトの引出量を検出する引出量検出センサと、車両の衝突を検知する衝突検知センサと、該衝突検知センサの出力に基づいて前記エアバッグ装置に膨張展開信号を発信する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記衝突検知センサから衝突信号を受信した際に、前記ベルトの引出量が所定の第一閾値α以上である場合に前記エアバッグを膨張展開し、前記ベルトの引出量が前記第一閾値α未満である場合に前記エアバッグを膨張展開しないように制御し、その後、前記エアバッグを膨張展開していない状態で前記ベルトが引き出された場合であって前記ベルトの引出量が所定の第二閾値β以上である場合に前記エアバッグを膨張展開するように制御する、ことを特徴とするエアバッグ展開制御システムが提供される。
前記制御装置は、前記ベルトの引出量、引出速度又は引出加速度の何れか一つのパラメータに基づいて、前記エアバッグを膨張展開していない状態で前記ベルトが引き出されたか否かを判断するようにしてもよい。さらに、前記制御装置は、前記パラメータが所定の設定値を超えた場合に前記ベルトが引き出されたと判断するようにしてもよい。
また、前記制御装置は、前記ベルトの引出量が前記第一閾値α以上である場合であって、前記ベルトの引出量が所定の第三閾値γ未満である場合に前記エアバッグを完全な状態に膨張展開し、前記ベルトの引出量が前記第三閾値γ以上である場合に前記エアバッグを前記完全な状態よりも内圧が低くなるように膨張展開するようにしてもよい。
また、本発明によれば、車両が衝突した際に、シートベルト装置のベルトの引出量が所定の第一閾値α以上である場合にエアバッグ装置のエアバッグを膨張展開し、前記ベルトの引出量が前記第一閾値α未満である場合に前記エアバッグを膨張展開せず、その後、前記エアバッグを膨張展開していない状態で前記ベルトが引き出された場合であって前記ベルトの引出量が所定の第二閾値β以上である場合に前記エアバッグを膨張展開する、ことを特徴とするエアバッグ展開制御方法が提供される。
前記エアバッグ展開制御方法は、前記ベルトの引出量、引出速度又は引出加速度の何れか一つのパラメータに基づいて、前記エアバッグを膨張展開していない状態で前記ベルトが引き出されたか否かを判断するようにしてもよい。さらに、前記エアバッグ展開制御方法は、前記パラメータが所定の設定値を超えた場合に前記ベルトが引き出されたと判断するようにしてもよい。
また、前記エアバッグ展開制御方法は、前記ベルトの引出量が前記第一閾値α以上である場合であって、前記ベルトの引出量が所定の第三閾値γ未満である場合に前記エアバッグを完全な状態に膨張展開し、前記ベルトの引出量が前記第三閾値γ以上である場合に前記エアバッグを前記完全な状態よりも内圧が低くなるように膨張展開するようにしてもよい。
上述した本発明に係るエアバッグ展開制御システム及びエアバッグ展開制御方法によれば、一つの制御パラメータ(ベルト引出量)に基づいてエアバッグの膨張展開を制御するようにしたことから、複雑な演算をする必要がなく、演算処理の負荷を軽減することができる。また、本発明では、着座センサや位置センサ等の他の制御パラメータを必要としないことから、配置するセンサの個数を低減することができ、車体重量の増加や価格の高騰を抑制することもできる。
本発明の第一実施形態に係るエアバッグ展開制御方法を示すフロー図である。 図1に示したエアバッグ展開制御方法の説明図であり、(A)は衝突事象Aの場合、(B)は衝突事象Bの場合、を示している。 本発明の一実施形態に係るエアバッグ展開制御システムを示す全体構成図であり、(A)は初期状態、(B)はベルト装着状態、を示している。 本発明の一実施形態に係るエアバッグ展開制御システムを示す全体構成図であり、(A)は衝突事象Aの場合、(B)は衝突事象Bの場合、を示している。 図1に示したエアバッグ展開制御方法の説明図であり、(A)は衝突事象C後にエアバッグ展開オフ状態を維持する場合、(B)は衝突事象C後にエアバッグ展開オン状態に切り換える場合、を示している。 本発明の一実施形態に係るエアバッグ展開制御システムを示す全体構成図であり、(A)は衝突事象Cの場合、(B)は衝突事象C後にエアバッグ展開オン状態に切り換える場合、を示している。 本発明の第二実施形態に係るエアバッグ展開制御方法を示すフロー図である。 図7に示したエアバッグ展開制御方法の説明図であり、衝突事象Dの場合を示している。 本発明の一実施形態に係るエアバッグ展開制御システムを示す全体構成図であり、衝突事象Dの場合を示している。
以下、本発明の実施形態について図1〜図9を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の第一実施形態に係るエアバッグ展開制御方法を示すフロー図である。図2は、図1に示したエアバッグ展開制御方法の説明図であり、(A)は衝突事象Aの場合、(B)は衝突事象Bの場合、を示している。図3は、本発明の一実施形態に係るエアバッグ展開制御システムを示す全体構成図であり、(A)は初期状態、(B)はベルト装着状態、を示している。図4は、本発明の一実施形態に係るエアバッグ展開制御システムを示す全体構成図であり、(A)は衝突事象Aの場合、(B)は衝突事象Bの場合、を示している。
本発明の一実施形態に係るエアバッグ展開制御システム1は、図3(A)〜図4(B)に示したように、車両衝突時に乗員11の前方で膨張展開されるエアバッグ21を含むエアバッグ装置2と、乗員11をシート12に拘束するベルト31を含むシートベルト装置3と、ベルト31の引出量を検出する引出量検出センサ4と、車両の衝突を検知する衝突検知センサ5と、衝突検知センサ5の出力に基づいてエアバッグ装置2に膨張展開信号を発信する制御装置6と、を備えている。
図示したように、運転席に本システムを採用した場合、エアバッグ装置2はステアリングホイール13内に配置される。図示しないが、助手席に本システムを採用した場合には、エアバッグ装置2はインストルメントパネル内に配置される。エアバッグ装置2は、エアバッグ21にガスを供給するインフレータ(図示せず)を備えている。したがって、エアバッグ装置2に発信される膨張展開信号は、具体的には、インフレータを作動させる点火信号である。
シートベルト装置3は、例えば、ベルト31を巻き取るリトラクタ32と、ベルト31を車内に案内するガイドアンカー33と、シート12の側面に配置されたバックル34と、ベルト31に挿通されバックル34に嵌着されるトング35と、ベルト31の先端を車体に固定するベルトアンカー(図示せず)と、を備えている。
図3(A)に示したように、乗員11がシート12に着座しておらず、ベルト31が完全に巻き取られた状態(ベルトアンカーからリトラクタ32までの間のベルト31が弛んでいない状態)を初期状態(ベルト引出量P=0)とする。また、図3(B)に示したように、乗員11がシート12に着座しベルト31を装着した状態(トング35をバックル34に嵌着した状態)をベルト装着状態(ベルト引出量P=Ps)とする。
引出量検出センサ4は、例えば、リトラクタ32に配置されており、ベルト31を巻き取るスプール(図示せず)の回転数を検出するセンサである。かかるセンサは、例えば、スプールの回転に呼応して回転するリングと、このリングの回転数を計数する演算部と、を備えている。なお、引出量検出センサ4は、スプールの回転数を検出することができれば、他の構成のセンサを採用してもよい。
衝突検知センサ5は、例えば、車体に配置されたサテライトセンサである。サテライトセンサは、車体に生じた衝撃を検出するセンサである。車両が衝突した際、衝突検知センサ5は、車体に生じた衝撃値を検出して制御装置6に送信する。なお、衝突検知センサ5には、市販されている他のセンサを使用することができる。
制御装置6は、例えば、インストルメントパネル内に配置されたECU(Electronic control unit:電子制御ユニット)である。制御装置6は、衝突検知センサ5と電気的に接続されており、衝突検知センサ5から送信された衝撃値が所定の閾値以上である場合にエアバッグ装置2に対して膨張展開信号を発信する。なお、「電気的に接続」とは、有線で接続されている場合と無線で接続されている場合の両方を含む意味である。
また、制御装置6は、引出量検出センサ4にも電気的に接続されている。制御装置6は、引出量検出センサ4から送信されたスプールの回転数に基づいてベルト31の引出量(ベルト引出量P)を算出し、そのベルト引出量Pに基づいてエアバッグ21の膨張展開を制御する。以下、図1に基づいて、本発明の第一実施形態に係るエアバッグ展開制御方法について説明する。
本発明の第一実施形態に係るエアバッグ展開制御方法は、車両が衝突した際に、ベルト引出量Pが所定の第一閾値α以上である場合にエアバッグ21を膨張展開し、ベルト引出量Pが第一閾値α未満である場合にエアバッグ21を膨張展開せず、その後、エアバッグ21を膨張展開していない状態でベルト31が引き出された場合であってベルト引出量Pが所定の第二閾値β以上である場合にエアバッグ21を膨張展開し、ベルト引出量Pが第二閾値β未満である場合にエアバッグ21を膨張展開しない状態を維持する。
ベルト格納状態(Step1)において、図3(A)に示したように、ベルト31を装着していない状態、すなわち、ベルト31が完全に巻き取られた状態を初期状態とし、このときのベルト引出量Pを基準値として、ベルト引出量P=0に設定する。
ベルト装着状態(Step2)において、図3(B)に示したように、乗員11がシート12に着座し、ベルト31を装着した状態をベルト装着状態し、そのときのベルト引出量PをPsとする。図2(A)に示したように、ベルト装着状態におけるベルト引出量Psは、例えば、図示したベルト装着領域内に含まれる。ベルト装着領域の下限値Pfは、小柄な乗員(例えば、成人女性の5%タイル)を想定して設定され、ベルト装着領域の上限値Pmは、大柄な乗員(例えば、成人男性の95%タイル)を想定して設定される。なお、ベルト装着領域の範囲は、任意に設定することができる。
制御装置6は、ベルト引出量Psがベルト装着領域に含まれている場合には、乗員11がベルト31を装着した状態であると判断し、ベルト引出量Psがベルト装着領域に含まれていない場合には、乗員11がベルト31を装着していない状態であると判断することができる。したがって、本実施形態に係るエアバッグ展開制御方法では、乗員11がシート12に着座したか否かを検出する着座センサやシート12の位置を検出する位置センサを省略することができる。
ベルト装着状態において、衝突検知センサ5が衝突を検知した場合(Step3)、制御装置6は、ベルト引出量Pが第一閾値α以上であるか否かを判断する(Step4)。ここで、第一閾値αは、図2(A)に示したように、ベルト装着領域の上限値Pmよりも大きい値に設定される。例えば、第一閾値αは、上限値Pm+30〜100mmの間に設定される。
図2(A)に示したように、衝突事象Aにおけるベルト引出量Paが第一閾値α以上である場合には、図4(A)に示したように、エアバッグ21を膨張展開させる(Step5)。このとき、エアバッグ21は、図4(A)に示したように、フル展開(エアバッグを完全な状態に膨張展開すること)される。なお、本明細書において、エアバッグ21を膨張展開させることを「エアバッグ展開オン」と称することとする。
一方、図2(B)に示したように、衝突事象Bにおけるベルト引出量Pbが第一閾値α未満である場合には、図4(B)に示したように、エアバッグ21を膨張展開させない(Step6)。なお、本明細書において、エアバッグ21を膨張展開させないことを「エアバッグ展開オフ」と称することとする。
すなわち、本実施形態に係るエアバッグ展開制御方法では、図4(A)に示したように、車両衝突時における乗員11の前方への移動量が大きい場合には、既に乗員11に大きな負荷が生じていることから、直ちにエアバッグ21を膨張展開させるようにしている。一方、図4(B)に示したように、車両衝突時における乗員11の前方への移動量が小さい場合には、乗員11に大きな負荷が生じていない軽微な衝突と考えられることから、この段階ではエアバッグ21を膨張展開させないようにしている。
次に、エアバッグ展開オフ(Step6)の状態において、ベルト引出変化量ΔPが所定の設定値εを超えたか否かを判断する(Step7)。ここで、図5(A)及び図6(A)に示したように、車両衝突時におけるベルト引出量PがPcである衝突事象Cが生じた場合を想定する。
いま、ベルト引出量Pc<第一閾値αであることから、エアバッグ展開オフ状態である。この状態からベルト31が更に引き出された場合には、乗員11が前方に移動していることを意味していることから、エアバッグ21を膨張展開させた方がよい場合がある。
そこで、制御装置6は、車両衝突時におけるベルト引出量Pcからどれだけベルト31が引き出されたか否かを引出量検出センサ4の信号に基づいて算出する。車両衝突後に引き出されたベルト31の変化量をベルト引出変化量ΔPと称することとする。このベルト引出変化量ΔPが設定値εを超えていない場合には、図5(A)に示したように、エアバッグ21を膨張展開させないエアバッグ展開オフ状態を維持する(Step8)。
一方、図5(B)に示したように、ベルト引出変化量ΔPが設定値εを超えた場合には、ベルト引出量P(ここでは、ベルト引出量Pc+ベルト引出変化量ΔP)が所定の第二閾値β以上であるか否かを判断する(Step9)。第二閾値βは、第一閾値αよりも小さい値に設定される。例えば、第二閾値βは、ベルト装着領域の上限値Pm−30〜100mmの間に設定される。
ベルト引出変化量ΔPが設定値εを超えた場合であっても、全体のベルト引出量P(ベルト引出量Pc+ベルト引出変化量ΔP)が少ない場合には、乗員11に生じている負荷は小さいものと考えられ、エアバッグ21を膨張展開させる必要はない。
そこで、本実施形態では、車両衝突時におけるベルト引出量Pが少なくエアバッグ展開オフ状態に設定されている場合であっても、ベルト引出変化量ΔPが設定値εを超え、かつ、全体のベルト引出量Pが第二閾値β以上である場合に、エアバッグ21を膨張展開し(Step10)、エアバッグオン状態に切り換えるようにしている。なお、このとき、エアバッグ21は、図6(B)に示したように、フル展開(エアバッグを完全な状態に膨張展開すること)される。
一方、ベルト引出変化量ΔPが設定値εを超えた場合であっても、全体のベルト引出量Pが第二閾値β未満である場合には、エアバッグ21を膨張展開せず(Step8)、エアバッグオフ状態を維持するようにしている。
上述した設定値εは、例えば、30〜100mmの間に設定される。なお、図5(A)に示したケースでは、ベルト引出量Pcが第一閾値αよりも十分に小さい値であることから、設定値εは第一閾値αを超えない位置に設定されるが、ベルト引出量Pcが第一閾値αに接近した値である場合には、設定値εは第一閾値αを超えた位置に設定されていてもよい。
本実施形態では、Step7において、パラメータとして、ベルト31の引出量(具体的には、ベルト引出変化量ΔP)に基づいてベルト31が引き出されたか否かを判断しているが、ベルト31の引出速度や引出加速度に基づいてベルト31が引き出されたか否かを判断するようにしてもよい。この場合も、引出速度や引出加速度が、所定の設定値を超えていない場合にはエアバッグ展開オフ状態を維持し(Step8)、所定の設定値を超えた場合にStep9に移行する。
上述した第一実施形態に係るエアバッグ展開制御方法によれば、一つの制御パラメータ(ベルト引出量)に基づいてエアバッグ21の膨張展開を制御することができることから、複雑な演算をする必要がなく、演算処理の負荷を軽減することができる。また、着座センサや位置センサ等の他の制御パラメータを必要としないことから、配置するセンサの個数を低減することができ、車体重量の増加や価格の高騰を抑制することもできる。
次に、本発明の第二実施形態に係るエアバッグ展開制御方法について、図7〜図9を参照しつつ説明する。ここで、図7は、本発明の第二実施形態に係るエアバッグ展開制御方法を示すフロー図である。図8は、図7に示したエアバッグ展開制御方法の説明図であり、衝突事象Dの場合を示している。図9は、本発明の一実施形態に係るエアバッグ展開制御システムを示す全体構成図であり、衝突事象Dの場合を示している。なお、上述した第一実施形態に係るエアバッグ展開制御方法と同じStep1〜Step10については、重複した説明を省略する。
図7に示した第二実施形態に係るエアバッグ展開制御方法は、ベルト引出量Pが第一閾値α以上である場合(Step4,Yes)であって、ベルト引出量Pが所定の第三閾値γ未満である場合にエアバッグ21を完全な状態に膨張展開(フル展開)し(Step5)、ベルト引出量Pが第三閾値γ以上である場合にエアバッグ21を完全な状態よりも内圧が低くなるように膨張展開(ソフト展開)する(Step12)ようにしたものである。
図8に示したように、第三閾値γは、第一閾値αよりも大きい値に設定されており、例えば、第一閾値α+150〜250mmの間に設定される。ここで、車両衝突時におけるベルト引出量PがPdである衝突事象Dが生じた場合を想定する。いま、ベルト引出量Pd≧第一閾値αであることから、エアバッグ展開オン状態である。
このとき、ベルト引出量Pd≧第三閾値γである場合には、図9に示したように、乗員11が大きく前方に移動していることを意味していることから、エアバッグ21をフル展開させた場合にはエアバッグ21によって乗員11に与える負荷が大きくなってしまう場合があり得る。
そこで、本実施形態では、エアバッグ21を完全な状態に膨張展開させるフル展開と、エアバッグ21を完全な状態よりも内圧が低くなるように膨張展開するソフト展開とを区別し、ベルト引出量Pが第一閾値α以上第三閾値γ未満の場合にフル展開し、ベルト引出量Pが第三閾値γ以上の場合にソフト展開するように制御している。
車両衝突時におけるベルト引出量Pが第三閾値γ以上であるか否かを判断する処理(Step11)は制御装置6が行う。また、エアバッグ21をフル展開させる場合には、インフレータの燃料の全量を燃焼させてガスを発生させ、エアバッグ21をソフト展開させる場合には、インフレータの燃料の一部のみを燃焼させてガスを発生させるようにすればよい。
また、複数のインフレータを備えているエアバッグ装置2の場合には、全てのインフレータを作動させることによってエアバッグ21をフル展開させ、一部のインフレータを作動させることによってエアバッグ21をソフト展開させるようにしてもよい。
上述した第一実施形態及び第二実施形態では、シート12がフロントシート(前部座席)である場合について説明しているが、本発明は、エアバッグ装置2及びシートベルト装置3を備えているリアシート(後部座席)に対しても適用することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1 エアバッグ展開制御システム
2 エアバッグ装置
3 シートベルト装置
4 引出量検出センサ
5 衝突検知センサ
6 制御装置
11 乗員
12 シート
13 ステアリングホイール
21 エアバッグ
31 ベルト
32 リトラクタ
33 ガイドアンカー
34 バックル
35 トング

Claims (8)

  1. 車両衝突時に乗員の前方で膨張展開されるエアバッグを含むエアバッグ装置と、
    乗員をシートに拘束するベルトを含むシートベルト装置と、
    前記ベルトの引出量を検出する引出量検出センサと、
    車両の衝突を検知する衝突検知センサと、
    該衝突検知センサの出力に基づいて前記エアバッグ装置に膨張展開信号を発信する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記衝突検知センサから衝突信号を受信した際に、前記ベルトの引出量が所定の第一閾値α以上である場合に前記エアバッグを膨張展開し、前記ベルトの引出量が前記第一閾値α未満である場合に前記エアバッグを膨張展開しないように制御し、その後、前記エアバッグを膨張展開していない状態で前記ベルトが引き出された場合であって前記ベルトの引出量が所定の第二閾値β以上である場合に前記エアバッグを膨張展開するように制御する、
    ことを特徴とするエアバッグ展開制御システム。
  2. 前記制御装置は、前記ベルトの引出量、引出速度又は引出加速度の何れか一つのパラメータに基づいて、前記エアバッグを膨張展開していない状態で前記ベルトが引き出されたか否かを判断する、ことを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ展開制御システム。
  3. 前記制御装置は、前記パラメータが所定の設定値を超えた場合に前記ベルトが引き出されたと判断する、ことを特徴とする請求項2に記載のエアバッグ展開制御システム。
  4. 前記制御装置は、前記ベルトの引出量が前記第一閾値α以上である場合であって、前記ベルトの引出量が所定の第三閾値γ未満である場合に前記エアバッグを完全な状態に膨張展開し、前記ベルトの引出量が前記第三閾値γ以上である場合に前記エアバッグを前記完全な状態よりも内圧が低くなるように膨張展開する、ことを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ展開制御システム。
  5. 車両が衝突した際に、シートベルト装置のベルトの引出量が所定の第一閾値α以上である場合にエアバッグ装置のエアバッグを膨張展開し、前記ベルトの引出量が前記第一閾値α未満である場合に前記エアバッグを膨張展開せず、
    その後、前記エアバッグを膨張展開していない状態で前記ベルトが引き出された場合であって前記ベルトの引出量が所定の第二閾値β以上である場合に前記エアバッグを膨張展開する、
    ことを特徴とするエアバッグ展開制御方法。
  6. 前記ベルトの引出量、引出速度又は引出加速度の何れか一つのパラメータに基づいて、前記エアバッグを膨張展開していない状態で前記ベルトが引き出されたか否かを判断する、ことを特徴とする請求項5に記載のエアバッグ展開制御方法。
  7. 前記パラメータが所定の設定値を超えた場合に前記ベルトが引き出されたと判断する、ことを特徴とする請求項6に記載のエアバッグ展開制御方法。
  8. 前記ベルトの引出量が前記第一閾値α以上である場合であって、前記ベルトの引出量が所定の第三閾値γ未満である場合に前記エアバッグを完全な状態に膨張展開し、前記ベルトの引出量が前記第三閾値γ以上である場合に前記エアバッグを前記完全な状態よりも内圧が低くなるように膨張展開する、ことを特徴とする請求項5に記載のエアバッグ展開制御方法。
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