JP2006062337A - 金型のエジェクタ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 リターンピンの働きをエジェクタピンで兼用して金型を簡素化にすることにより小型化し、低コストで実現できる金型のエジェクタ装置を提供することことを目的とする。
【解決手段】 金型に射出成形品を離型させるためのエジェクタピンを設け、このエジェクタピンにリターンピンの働きを兼用させることにより、金型を開く際に、ロッドによりエジェクトプレートを押圧してエジェクトピンを押し出し、射出成形品を離型する。
【選択図】 図1
【解決手段】 金型に射出成形品を離型させるためのエジェクタピンを設け、このエジェクタピンにリターンピンの働きを兼用させることにより、金型を開く際に、ロッドによりエジェクトプレートを押圧してエジェクトピンを押し出し、射出成形品を離型する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、射出成形品をエジェクタピンで金型から押し出す際に、リターンピンとエジェクタピンとを兼用にしたエジェクタピンを備えた金型のエジェクタ装置に関する。
従来は、特許文献1に示されるように、図3において、金型は固定側型板100と可動側型板101からなる。エジェクタ板102,103はエジェクタピン104を突き出す役割をもっている。成形サイクルにおいて、型板100,101の型開きを感知するセンサー105と、エジェクタピン104が成形品106を突き出す時に、成形品106と可動側型板101間に発生する離型抵抗力を測定するための荷重センサー107と、エジェクタピンの突き出し方向に突き出しを可能にする駆動装置108を備える。作動時は図4に示すように、エジェクタプレート102,103を成形品を金型から離型される方向に駆動するために、エジェクタロッド109を移動するようになっている。
また、特許文献2に示されるように、図5において、プラスチック成形金型は固定側型板120、可動側型板121、キャビティ122の形状に沿った射出成形品を可動側型板121から押し出すエゼクターピン123、リターンピン124、リターンバネ125およびエゼクターピン123を進退可能に保持するエゼクタープレート126、可動側取付板127、エゼクターロッド128等から構成される。
前記従来には、以下の問題点がある。特許文献1においては、センサーおよび駆動装置、駆動装置を駆動するためのECUを有するため、成形品の突き出し時の離型バランスはよくなるものの、駆動装置の構造が複雑になり、コスト高になるという問題点がある。
また、特許文献2においては、エゼクターピン123はキャビティ122の最大寸法より内側に位置し、リターンピン124はキャビティ122より外側に位置する。このため、金型の固定側型板120、可動側型板121等が大きくなるという問題点がある。
そこで、本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、その目的はリターンピンとエジェクタピンとを兼用して金型を簡単にして小型化し、低コストで実現できる金型のエジェクタ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、射出成形品を成形させるための金型と、該金型から射出成形品を離型させるためのエジェクタピンと、該エジェクタピンを支持するエジェクタプレートと、該エジェクタプレートと前記金型の間に挿入され前記エジェクタピンを前記金型から離間させる方向に付勢する弾発材と、前記エジェクタプレートを前記金型から前記射出成形品を離間させる方向に駆動するエジェクタロッドとからなり、射出成形品を離型させる際に前記エジェクタロッドにより前記エジェクタプレートを押圧して前記エジェクタピンを前記弾発材の付勢力に抗して駆動し、前記金型より射出成形品を離型させることを特徴とする。
本発明により、エジェクタピンにリターンピンの働きを兼用させ、射出成形品の突き出しとエジェクタピンが金型から離間させる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の金型のエジェクタ装置において、前記エジェクタプレートを貫通して前記金型に固設されるピンの後端部に軸部より大きい径大部を備えたストップピンを更に備え、前記エジェクタプレートが前記金型から離間時に脱落しないようにしたことを特徴とする。
本発明により、エジェクトピンが金型から離間するときにエジェクトプレートが下降しストップピンの径大部に当接するので、必要以上にエジェクタピンおよびエジェクトプレートが移動しないように作動する。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の金型のエジェクタ装置において、前記弾性体によりエジェクタピンの径大部及びエジェクタプレートを同時に押圧するようにしたことを特徴とする。
本発明により、弾性体の弾発力によりエジェクトピンおよびエジェクトプレートを常に押圧する。
上記、請求項1に記載の発明の効果として、エジェクトピンがリターンピンを兼用しているので、射出成形品の外形寸法内にエジェクトピンの配置が収まり金型全体を小型化できる。また、エジェクトプレートが1枚になるので、さらに小型化できる。
また、請求項2に記載の発明の効果として、ストップピンの径大部によりストッププレートの下降位置が抑制されるので金型の構造が簡単になる。
また、請求項2に記載の発明の効果として、ストップピンの径大部によりストッププレートの下降位置が抑制されるので金型の構造が簡単になる。
本発明の実施例について、詳細に説明する。
[実施例1]
まず、本発明の実施例1について、図面を用いて詳細に説明する。図1において、金型は図示しない射出成形機に取り付けられる。金型は可動型1と固定型2との双方または一方に射出成形される形状に彫り込まれて重ね合わせ、射出成形される形状をなすキャビティ3が形成される。
[実施例1]
まず、本発明の実施例1について、図面を用いて詳細に説明する。図1において、金型は図示しない射出成形機に取り付けられる。金型は可動型1と固定型2との双方または一方に射出成形される形状に彫り込まれて重ね合わせ、射出成形される形状をなすキャビティ3が形成される。
可動型1は射出成形機に固定された可動側取付板4に固定される。固定型2はスペーサブロック5とともに複数のボルト9で固定されるとともに、固定側取付板6に固定される。固定側取付板6は図示しない射出成形機のロッドに案内されて、図1においては上下方向に移動される。移動方向は上下方向に限定されず、金型の取付方向により左右方向に移動するように変更することもできる。
固定型2には、その上面2aにキャビティ3が彫り込まれている。キャビティ3の底面側には複数の箇所に孔7が固定型2の移動方向に貫通されている。固定型2の底面2bには孔7と同心の座ぐり8がその底面を平らにして設けられている。
スペーサブロック5および固定側取付板6には、ほぼ中央に孔10が貫通されている。孔10内にはエジェクトプレート11が挿入され、上下方向に移動可能になっている。エジェクトプレート11の中央には孔12が貫通され、下端面より座ぐり13が形成されている。
エジェクトプレート11を貫通してストップピン14が挿入され固定型2にねじ込まれ固定されている。ストップピン14は全体が棒状でその先端部には固定型2にねじ込み固定できるねじ部15が刻設されている。ストップピン14の下端部はその軸部より大径の径大部16が形成されている。
エジェクトプレート11には、貫通された孔7に対向する位置に複数の座ぐり17が設けられる。座ぐり17と孔7間にエジェクトピン18が貫挿される。エジェクトピン18は軸部が棒状で下端部が径大部19になっている。ばね20は円筒コイル状で内部にエジェクトピン18を貫通して固定型2の下面2bとエジェクトプレート11の間に挿入される。
ばね20は、その断面が矩形であり、その下端面によりエジェクトプレート11の径大部19の上面とエジェクトプレート11の上面を同時に押圧している。この結果、エジェクトプレート11が下方へ下がった場合でもエジェクトピン18には付勢力が作用している。エジェクトプレート11の下面に対向する位置にロッド21が隙間を設けて上下方向に移動可能に設けられている。さらに、ロッド21の上端部に凹所22が設けられる。
次に作用について、図1を用いて詳細に説明する。まず、射出成形前には、可動型1と固定型2とが重ね合わさって気密を保ち、キャビティ3が形成されている。エジェクタピン18およびエジェクトプレート11はばね20の付勢力により下方へ移動するが、ストップピン14の径大部16でその移動が抑止される。なおこのとき、ロッド21はエジェクタプレート11により若干下方に離れた位置にある。次に樹脂やアルミニウムなどの溶湯が図示しない射出シリンダにより高圧力でキャビティ3内に射出され、キャビティ3の形状に沿った射出成形品が成形される。
つづいて、可動側取付板4を上方にL1移動させると、ロッド21が上方へ移動し、エジェクタプレート11が上昇する。この結果、ばね20が圧縮され、エジェクタピン18がキャビティ3内を貫通して射出成形品を離型させる方向に距離L2移動することになる。
エジェクタピン18がリターンピンの働きを兼ねているので、リターンピンが不要となり小型化できる。また、複数のばね20によりエジェクタピン18を金型から離型する方向に相対的に移動させるため、滑らかに運動できる。
[実施例2]
つぎに、実施例2について、図2を用いて詳細に説明する。実施例1とは可動型を固定型とし、固定型を可動型に変更した点が異なる。固定型1aおよび可動型2aである点が実施例1と異なる。また、ロッド21が実施例1より後退した位置にある点が異なる。これら以外は実施例1と同じである。
つぎに、実施例2について、図2を用いて詳細に説明する。実施例1とは可動型を固定型とし、固定型を可動型に変更した点が異なる。固定型1aおよび可動型2aである点が実施例1と異なる。また、ロッド21が実施例1より後退した位置にある点が異なる。これら以外は実施例1と同じである。
次に、作用について、図2を用いて詳細に説明する。射出成形前に固定型1aと可動型2aとが重ね合わさり気密を保って、キャビティ3が形成される。複数のエジェクタピン18はばね20の付勢力とストップピン14により最も下の位置に保持される。なおこのとき、ロッド21はエジェクタプレート11から大きく離れた位置にある。次に樹脂やアルミニウムなどの溶湯が図示しない射出シリンダにより高圧力でキャビティ3内に射出され、キャビティ3の形状に沿った成形品が成形される。
続いて、可動側取付板6aを下方に距離L1移動させる、即ち型開きさせることにより可動型2aおよびスペーサブロック5がともに下降する。ロッド21は移動しないので、エジェクタプレート11の下面がロッド21の上端面に当接してエジェクタプレート11の移動が抑止され、エジェクタプレート11がその位置に維持される。この結果、ばね20がさらに圧縮され、エジェクタピン18がキャビティ3内を貫通して射出成形品を離型させる方向に距離L2移動する。L1>L2の関係に設定することにより、射出成形品を取り出しやすくなる。
実施例1に比べ、実施例2は可動型を移動させるのみであるから金型、ロッドの移動装置が簡単になり、小型になるという効果がある。
1,2a:可動型
2,1a:固定型
18:エジェクタピン
11:エジェクタプレート
21:ロッド
20:ばね(弾発材)
2,1a:固定型
18:エジェクタピン
11:エジェクタプレート
21:ロッド
20:ばね(弾発材)
Claims (3)
- 成形品を成形させるための金型と、該金型から射出成形品を離型させるためのエジェクタピンと、該エジェクタピンを支持するエジェクタプレートと、該エジェクタプレートと前記金型の間に挿入され前記エジェクタピンを前記金型から離間させる方向に付勢する弾発材と、前記エジェクタプレートを前記金型から前記射出成形品を離間させる方向に駆動するエジェクタロッドとからなり、前記射出成形品を離型させる際に前記エジェクタロッドにより前記エジェクタプレートを押圧して前記エジェクタピンを前記弾発材の付勢力に抗して駆動して、前記金型より前記射出成形品を離型させることを特徴とする金型のエジェクタ装置。
- 前記エジェクタプレートを貫通して前記金型に固設されるピンの後端部に軸部より大きい径大部を備えたストップピンを更に備え、前記エジェクタプレートが前記金型から離間時に脱落しないようにしたことを特徴とする請求項1に記載の金型のエジェクタ装置。
- 前記弾性体によりエジェクタピンの径大部及びエジェクタプレートを同時に押圧するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の金型のエジェクタ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004278427A JP2006062337A (ja) | 2004-08-26 | 2004-08-26 | 金型のエジェクタ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=36109215
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JP2004278427A Pending JP2006062337A (ja) | 2004-08-26 | 2004-08-26 | 金型のエジェクタ装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102974806A (zh) * | 2012-11-29 | 2013-03-20 | 浙江天能动力能源有限公司 | 一种用于蓄电池铅零件的浇铸模具 |
WO2020133107A1 (zh) * | 2018-12-27 | 2020-07-02 | 泰睿美精密器件(深圳)有限公司 | 一种顶出机构 |
CN115447078A (zh) * | 2022-09-16 | 2022-12-09 | 杭州中瑧科技有限公司 | 一种分离注塑件的模具 |
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2004
- 2004-08-26 JP JP2004278427A patent/JP2006062337A/ja active Pending
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