JP2006062094A - シームレスベルトおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高弾性率で厚み精度の非常に良いシームレスベルトを安価に成形し、画像形成装置に用いられる中間転写体において、高速化になっても画像ムラのない優れた中間転写体を提供することを目的とする。
【解決手段】 環状ダイス2より押出された中空状樹脂溶液4を筒状金型1内面に塗布し溶媒を乾燥して形成されたシームレスベルトであって、該中空状樹脂溶液4内部に気体3を注入して膨張させるとともに、前記筒状金型1の中心と前記環状ダイス2の中心とをずらすことによって厚みが制御されたことを特徴とする。ここで、前記シームレスベルトの厚みバラツキが15μm以下であり、引張弾性率が2000Mpa以上であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シームレスベルトその製造方法およびそれによって作製されたシームレスベルトに関するものであり、特に、画像形成装置を備えた電子写真複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等に用いる転写搬送体、中間転写体、転写定着体、定着体に使用されるシームレスベルトに有用である。
電子写真方式を応用した画像形成装置は、無機又は有機光導電性感光体からなる潜像担持体上に一様な電荷を形成し、画像信号を変調したレーザーや発光ダイオード光等で静電潜像を形成した後、帯電したトナーで前記静電潜像を現像して可視化したトナー像とする。
そして、上記トナー像を、中間転写体を介して、あるいは直接記録紙等の転写材に静電的に転写することにより所要の再生画像を得る。特に、上記像担持体に形成したトナー像を中間転写体に一次転写し、さらに中間転写体のトナー像を記録紙に二次転写する中間転写方式が知られている。
前記中間転写方式を用いた画像形成装置に用いられる無端ベルトの材料としては、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアルキレンフタレート、PC/ポリアルキレンフタレート(PAT)のブレンド材料、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等の熱可塑性樹脂からなる半導電性のシームレスベルト等が提案され、シームレスベルトの製造方法としては、多面的な検討の基に以下のようないくつかの提案がされている。
(1)環状ダイスの先端から押出し機の押出しにより吐出された円筒状溶融物に気体を吹き込むことにより成形する方法(例えば特許文献1参照)。
(2)樹脂溶液を弾丸状または球体状の走行により円筒状金型内面に、またドーナツ状の走行により円筒状金型外面に塗布する方法が提案されている(例えば特許文献2または3参照)。
(3)ディスペンサーを用いて樹脂溶液を円筒状金型の内面或いは外面にスパイラル状に塗布する方法が提案されている(例えば特許文献4または5参照)。
(4)数ポイズの樹脂状液を噴霧しながら金型内面に塗布した後遠心成形により成形を行なう方法が提案されている(例えば特許文献6参照)。
(5)丸ダイスから押出された樹脂溶液を筒状金型内面に塗布を行なう方法が提案されている(例えば特許文献7または8参照)。
(6)樹脂溶液の中空状の層を形成しつつ、円筒状金型に内接する押出筒金型から樹脂溶液を該円筒状金型内部に押出すとともに、該中空筒状層の内部に気体を注入しながら塗布を行う方法が提案されている(例えば特許文献9参照)。
特開平3−89357号公報 特許第1873138号公報 特開平3−180309号公報 特開2002−18872号公報 特許第3011204号公報 特開2000−263568号公報 特開昭63−176141号公報 特開2002−264151号公報 特開2003−32087号公報
近年画像形成装置の高速化・高画質化や紙の種類を選ばないというトレンドから、中間転写体を用いる新規な画像形成装置として、各色毎の現像器を備えた複数の像担持体を中間転写体上に直列に配置し、各色毎に感光体上の顕画像を中間転写体上に転写した後、一括して紙等の被転写体へ転写するタンデム式中間転写方式のカラー画像形成装置等が検討されている。
ここで、紙等の被転写紙に顕画像を転写する方式として、転写ドラム上に紙等の被転写紙を巻き付け、感光体上の顕画像を各色毎に被転写紙に転写する転写ドラム方式や感光体上の顕画像を各色毎に中間転写体に転写した後、一括して被転写紙に中間転写体上の顕画像を転写する中間転写体方式等が知られている。
このうち、タンデム式中間転写方式は、前記転写方式に比べ画像形成速度の向上が実現でき、また転写ドラム方式のように被転写体を選ばないというメリットから、今後の有望な転写方式として検討されている。しかしながら、この転写方式における中間転写体は、従来の中間転写ベルトに比べその径が大きく、独立した4色の現像器を備えるため、各色毎の色ズレの精度等の高精度な装置設計が必要となる。そのため、このような画像形成装置に搭載される中間転写体としては、高い弾性率や厚み精度が要求される。
こうした要求に対して、上記の(1)〜(6)の提案方法では、いくつかの課題を検討することが必要となる場合があった。
(1)で成形されるシームレスベルトは、熱可塑性の樹脂を使用することから弾性率が低く、また円筒状溶融物に気体を吹き込むことにより成形されるため、冷却速度を周方向で均一に保つことが難しく周長や厚み精度を高精度に保つことが困難であった。
(2)に示された成形方法により得られたシームレスベルトは、弾丸状・球体状或いはドーナツ状の走行により厚み精度決まるため、常に高精度な厚み精度のものを作成することが困難であり、また余分な樹脂溶液が必要なことから生産性に劣っていた。
(3)等により成形されるシームレスベルトは、厚み精度や余分な樹脂溶液を使用しないので有効な方式である。しかし、最近タンデム式中間転写方式を用いて更に高画質化・高速化の方向へ進んでいる。そのため、従来の転写電流が現状のものに比べて大きくなり、ベルトの微小区間での抵抗差が、画像ムラの原因となる可能性が生じてきた。つまり、スパイラル状で塗布を行うと、そのスパイラル部分で微小な抵抗差が生じ、画像ムラに結びつく可能性があった。
(4)等により成形されるシームレスベルトも、厚み精度や余分な樹脂溶液を使用しないので有効な方式である。しかし、使用される樹脂溶液が10ポイズ以下と低い粘度のため乾燥時にハジキがおこり易いため、界面活性剤等の添加を行いまた乾燥速度を遅くしなければならないため、非常に生産性が劣るものであった。
(5)等により成形されるシームレスベルトは、丸ダイスから吐出された溶液樹脂を円筒状金型塗布に行うため、丸ダイスと円筒状金型とのクリアランスを精度よく制御する必要があった。クリアランスが広すぎると丸ダイスから吐出された樹脂溶液が金型内面に塗布されず、またクリアランスが狭すぎると円周方向で厚みバラツキが出やすくなることから、常に高精度な厚み精度のものを作成するには、高い制御精度を保持することが必要であった。
(6)等により成形されるシームレスベルトは、厚み精度は均一なものが得られる。しかし、円筒状金型に内接する押出筒状金型を使用するため、円筒状金型を出し入れするための装置の精度を非常に高くする必要があるばかりでなく、円筒状金型内面にキズが入りやすくなり実用的ではなかった。
本発明は、こうした従来技術における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、高弾性率で厚み精度の非常に良いシームレスベルトを安価に成形するばかりでなく、タンデム式中間転写型画像形成装置に用いられる中間転写体においても、高弾性率で厚み精度の非常に良くベルト表面の微小区間の抵抗差をなくし、高速化になっても画像ムラのない優れた中間転写体を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、以下に示すシームレスベルトの製造方法およびそれによって作製されたシームレスベルトにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明は、環状ダイスより押出された中空状樹脂溶液を筒状金型内面に塗布し溶媒を乾燥して形成されたシームレスベルトであって、該中空状樹脂溶液内部に気体を注入して膨張させるとともに、前記筒状金型の中心と前記環状ダイスの中心とをずらすことによって厚みが制御されたことを特徴とする。本発明者は、シームレスベルトの形成において中空状樹脂を膨張させて樹脂溶液を金型内面に塗出し、さらに筒状金型を環状ダイスの中心からずらして厚みを調整することによって、金型内面に短時間に塗布し、高弾性率で非常に厚み精度の良いベルトが得られることを見出した。さらに、半導電性シームレスベルトとして使用するに際しては、微小区間での抵抗差あるいは表面抵抗比が小さい均一な特性を有するベルトを形成することができ、高速化になっても画像ムラのない優れた中間転写体を提供することができる。
また、本発明は、前記シームレスベルトの厚みバラツキが15μm以下であり、引張弾性率が2000Mpa以上であることを特徴とする。シームレスベルトを画像形成装置内に組み込んで稼動した場合においても安定した鮮明な画像を得るためには、引張弾性率およびベルトの厚みバラツキを所定範囲にし、ベルトの寸法安定性を確保することが重要であることを見出したもので、後述する製造方法によってこうした特性を確保することで、高速化になっても画像ムラのない優れた中間転写体を提供することができる。
さらに、前記シームレスベルトの表面抵抗率の常用対数値が7〜14(logΩ/□)の範囲にある半導電性ベルトにおいて、5mmピッチで表面抵抗を測定した時の両隣の表面抵抗比が1.5以下であることを特徴とする。シームレスベルトを画像形成装置内に組み込んで稼動した場合に安定した鮮明な画像を得るためには、ベルトの表面抵抗率および表面抵抗比を所定範囲にし、微小区間での抵抗差をなくすことが重要であることを見出したもので、後述する製造方法によってこうした特性を確保することで、高速化になっても画像ムラのない優れた中間転写体を提供することができる。
本発明は、環状ダイスより押出された中空状樹脂溶液を筒状金型内面に塗布し溶媒を乾燥してベルトを形成するシームレスベルトの製造方法であって、該中空状樹脂溶液内部に気体を注入して膨張させるとともに、前記筒状金型の中心と前記環状ダイスの中心とをずらすことにより厚み制御を行うことを特徴とする。このように中空状樹脂を膨張させて樹脂溶液を金型内面に塗出し、さらに筒状金型を環状ダイスの中心からずらして厚みを調整することで、金型内面に短時間に塗布し、高弾性率で非常に厚み精度の良いベルトが得られることを見出した。また、こうした方法を用いてシームレスベルトを作製することよって、ベルトの微小区間での抵抗差および表面抵抗比を小さくすることができることを見出した。つまり、こうした製造方法によって、高弾性率で厚み精度の非常に良いシームレスベルトを安価に成形するとともに、高弾性率で厚み精度の非常に良くベルト表面の微小区間の抵抗差をなくし、高速化になっても画像ムラのない優れた中間転写体を提供することができる。
このとき、前記樹脂溶液の樹脂分の濃度が10〜40重量%の範囲にあり、B型粘度計による粘度が、5〜1000(Pa・s)であることが好適である。中空状の樹脂を均等に塗布し、高弾性率で厚み精度の高いシートベルトを形成するためには、樹脂溶液の樹脂分の濃度および粘度が所定の範囲内であることが必要であることを見出したもので、こうした条件の樹脂溶液を使って上記の製造方法を用いることで、優れた中間転写体を提供することができる。
また、前記環状ダイスの内リングが可動式となっており、該内リングを調整することで厚み制御を行なうことが好適である。ベルトの厚みは、環状ダイスからの樹脂溶液の押出量、筒状金型内径、環状ダイスあるいは筒状金型の移動速度および気体注入量によって調整可能であるが、さらに環状ダイスからの押出幅を調整することで、精度の高い厚み制御が可能となり、引張弾性率などの厳格な要求特性の確保を、容易かつ簡便な方法によって実現することができる。また、中空状樹脂を膨張させても樹脂溶液は筒状金型内面に塗布されるため、ベルトの周方向の環状ダイスと筒状金型の径の比、いわゆるブロー比が一定となることから、均一な周長や非常に厚み精度の良いベルトを得ることができる。
さらに、前記環状ダイスと筒状金型内径の比が3以下であることを好適である。ブロー比が、所定値を超え大きすぎると塗布開始時に気体を注入した時に中空状樹脂溶液が破裂し内面に塗布することができなくなることを見出したもので、ベルトの周方向のブロー比を均一にすることで、高精度な厚み精度を達成することができる。
以上のように、本発明では、高弾性率で厚み精度の非常に良い均一性の高いシームレスベルトを安価に成形することができる。従って、タンデム式中間転写型画像形成装置などに用いられる中間転写体においても、高弾性率で厚み精度の非常に良く、ベルト表面の微小区間の抵抗差をなくし、高速化になっても画像ムラのない優れた中間転写体を提供することができる。さらに、こうした均一な周長や非常に厚み精度の良いシームレスベルトを、比較的容易かつ簡便に作製することができる製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明のシームレスベルトは、少なくとも溶液状の樹脂素材を作製する工程、環状ダイスより押出された中空状樹脂溶液を筒状金型内面に塗布する際に、該中空状樹脂溶液内部に気体を注入しながら該筒状金型内面に塗布を行なう工程、及び乾燥、或いはイミド化反応を行う工程を経て作製されるシームレスベルトである。
本発明のシームレスベルトを、中間転写体や転写搬送用ベルトして用いる場合には、ベルトの厚みおよびベルト内部の均一性が必要となる。こうした高度な特性を確保するためには、中空状樹脂を膨張させて樹脂溶液を金型内面に塗出し、さらに筒状金型を環状ダイスの中心からずらして厚みを調整することによって、金型内面に短時間に塗布して得られた、高弾性率で非常に均一性の高いベルトが最適であることを見出した。こうしたベルトによって、高速化になっても画像ムラのない優れた中間転写体を提供することができる。
具体的には、ベルトの厚みバラツキが15μm以下であることが好ましい。ベルトの厚みバラツキが15μmを超えた場合には、転写位置のズレが無視できず画像ムラを生じることとなる。
また、本発明のシームレスベルトを中間転写体や転写搬送用ベルトして用いる場合には高弾性率が必要であり、具体的には、JIS K7127に準じて測定した周万向の引張弾性率が2000MPa以上であることが好ましい。引張弾性率が2000MPaよりも低くなると、ベルトの伸び率が高くなり寸法安定性が乏しくなるために、画像形成装置内に組み込んで稼動すると、徐々にベルトが伸びてしまい画像ムラを生じることとなる。
このように、引張弾性率およびベルトの厚みバラツキを所定範囲にし、ベルトの寸法安定性を確保することによって、安定した鮮明な画像を得ることができ、高速化になっても画像ムラのない優れた中間転写体を提供することができる。
また、本発明のシームレスベルトは環状ダイスより押出された中空状樹脂溶液を筒状金型内面に塗布する際に、該中空状樹脂溶液内部に気体を注入しながら該筒状金型内面に塗布を行なう工程を含むため、樹脂素材が溶液に可溶なものを用いる必要がある。そのため、中間転写体や転写搬送用ベルトして用いる場合にはポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、全芳香族ポリアミド樹脂等を用いることができる。また、これらをブレンドして使用しても差し支えない。本発明のシームレスベルトを転写定着体や定着用ベルトして用いる場合には、耐熱強度が必要になることから、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂が好ましい。更に好ましくは熱硬化性のポリイミド樹脂が好ましい。
本発明を中間転写体・転写搬送体・転写定着体として使用する場合には、半導電性を得るために樹脂中に各種導電材料を添加する必要がある。具体的には、カーボンブラック、アルミニウム、ニッケル、酸化錫、チタン酸カリウム等の無機化合物やポリアニリンやポリピロールなどに代表される導電性高分子を用いることができる。特に、抵抗制御や抵抗低下の観点からは、各種導電材料を均一に分散させることが重要である。そのため、カーボンブラック等を用いる場合は、分散性の良いカーボンブラックの選定や分散方法を適宜選択する必要がある。また、導電性高分子などを用いる場合には、樹脂素材が溶解されている溶媒と同じものに溶解することが望ましい。これら各種導電材料の含有量は、導電材料の種類に応じて適宜選択することができるが、樹脂に対して5〜50重量%程度が好ましく、より好ましくは7〜40重量%である。この含有量が5重量%未満であると、電気抵抗の均一性が低下し、耐久使用時の表面抵抗率の低下が大きくなる場合がある。一方、50重量%を超えると、所望の抵抗値が得られ難く、また、成型物として脆くなるため好ましくない。
このように作製されたシームレスベルトは、表面抵抗率の常用対数値が7〜14(logΩ/□)の範囲にあるとともに、5mmピッチで表面抵抗を測定した時の両隣の表面抵抗比が1.5以下であることが好ましい。本発明に係る製造方法によって、こうした範囲の表面抵抗率および表面抵抗比を確保することができ、微小区間での抵抗差をなくし、高速化になっても画像ムラのない優れた中間転写体を提供することができる。
表面抵抗率の常用対数値が7よりも低くなると、トナーのチリ(飛び散り)が起こり画質が粗くなってしまうおそれがある一方、表面抵抗の常用対数値が14よりも高すぎると、転写時の電荷がベルトに残り画像ムラをおこすおそれがあるため、適正な範囲内にあることが望まれる。特に、画像形成装置等において、像保持体から中間転写体にトナー像が転写されるとき、中間転写体は絶縁体的な働きをして形成された電荷が有効にトナーに働く一方、中間転写体へ転写されたトナーが持っている静電気は転写効率や画像に大きな影響を与えることがあり、中間転写体にわずかな導電性を保持させることができれば、記録紙等に転写する前にこの静電気は中間転写体を介してアースに逃げて、転写における静電気の影響はほとんどなくなる。その場合の表面抵抗率の常用対数値は、7〜14(logΩ/□)の範囲であるのが好ましい。なお、ここでいう表面抵抗率は後述する<評価方法>における測定値を基準とする。
また、5mmピッチで表面抵抗を測定した時の両隣の表面抵抗比が1.5を超えると、画像形成装置等において、画像ムラを発生する可能性が高くなり、こうした微小区間での表面抵抗差を厳密に制御することで、カラー画像形成における高画質化・高速化に対応することができる。特にタンデム式中間転写方式を用いた装置においては、非常に有効となる。なお、ここでいう表面抵抗比は後述する<評価方法>における測定値を基準とする。
本発明の溶液状の樹脂素材は、B型粘度計で測定した溶液粘度が5〜1000(Pa・s)であることが好適である。溶液粘度が5(Pa・s)未満になると初期乾燥の工程内において、僅かなゴミや異物が混入すると、それを起点に溶液樹脂がはじきその部分が薄くなるという不良が多発する。そのため、乾燥速度を遅くしなければならなくなるばかりでなく、ゴミや異物の混入を防ぐために装置が大掛かりとなり生産性が著しく劣ってしまう。一方、溶液粘度が1000(Pa・s)を超えると溶液樹脂が広がりにくくなり、均一な厚みがでないという問題点がある。
また、このとき、前記樹脂溶液の樹脂分の濃度が10〜40重量%の範囲にあることが好適である。本発明において、中空状の樹脂を均等に塗布し、高弾性率で厚み精度の高いシートベルトを形成するための最適条件であり、10重量%未満では均等な中空状の樹脂溶液の形成が困難となり、40重量%を越えると中空状樹脂溶液内部に気体を注入し膨張させる効果が得られ難くなる。
本発明の製造方法は、上記樹脂溶液を円筒状の第1金型の内面に塗布する工程を有する。環状ダイスより押出された中空状樹脂溶液を筒状金型内面に塗布する際に、該中空状樹脂溶液内部に気体を注入し、膨張させることにより、該筒状金型内面に塗布を行なう。この時、前記環状ダイスを前記筒状金型下部へ挿入し、該筒状金型あるいは環状ダイスの少なくとも一方を移動しながら、前記樹脂溶液を塗布することが好適である。この時、環状ダイスより押出された中空状樹脂溶液に気体を注入しながら該筒状金型内面に塗布を行う。中空状樹脂溶液への気体の注入は、環状ダイスの中心部分或いは筒状金型下部より注入を行っても良い。
具体的に本発明に係る樹脂の成型装置の一例を、図1に示す。つまり、筒状金型、樹脂溶液の押出部を有する環状ダイス、該筒状金型あるいは環状ダイスのいずれに設けられた気体の注入部を主たる構成要素とする装置であって、該筒状金型あるいは環状ダイスの少なくとも一方を移動し中空筒状の層を形成しつつ、樹脂溶液を筒状金型内部に押し出すとともに、該中空筒状層の内部に気体を注入し筒状金型内面に樹脂溶液を塗布することを特徴とする。ここでは、円筒状の環状ダイスを移動体とする場合を例示する。
装置の主たる構成要素は、図1(A)に示すように、底部を有する筒状金型1、樹脂溶液4の押出部5を有し該筒状金型1内を移動可能な環状ダイス2、および筒状金型1の底部に設けられた気体3の注入部6である。中空筒状の層を形成しつつ樹脂溶液4を該筒状金型1の内部に押し出すとともに、該中空部に該気体3を注入し該筒状金型1の内面に該樹脂溶液4を塗布する本装置によって、塗布スジ・うねり・樹脂溶液残りのない、均一な特性を有する円筒状樹脂成型体を作製することができる。
(1)予め所定の樹脂溶液4を準備する。
(2)環状ダイス2を筒状金型1の下部に設置し、樹脂液吐出ポンプ(図示せず)からの配管を接続し、前記ポンプに樹脂溶液4を投入する。
(3)前記ポンプを稼動し、環状ダイス2に設けられた押出部5を介して成型された樹脂溶液4を筒状金型1内部に押出投入する。このとき、樹脂溶液4は筒状金型1内で、円筒状の層を形成する。
(4)樹脂溶液4の筒状金型1内部に押出投入に合わせて、注入部6を介して微量の気体3を注入する。これにより、樹脂溶液4を筒状金型1内面に塗布することが可能となる。
(5)筒状の樹脂溶液4が任意の長さに達したところで、樹脂溶液4の押出投入を停止するとともに、環状ダイス2を停止する。樹脂溶液4の停止時期および環状ダイス2を停止位置は、ベルトの成型幅によって任意に設定する。
ここで、筒状金型を移動体とする場合にあっても、同様な操作によって、良好なベルトを得ることができる。また、筒状金型と環状ダイスとを同時に移動する場合にも、同様であるが、この場合にはさらに、一方を移動速度の微調整に用いることも可能となり、より高精細な塗布が可能となる。
注入する気体は、入手容易であることから空気が用いることが通常であるが、樹脂成型時の反応性や気体の熱容量が影響する場合にあっては、窒素やアルゴンあるいはヘリウムなどの安定性の高い他の気体も使用可能である。
ここで、樹脂液吐出ポンプは、広く一般的に公知されている機材を用いることができる。
上記筒状金型としては、従来からシームレス状ベルトの製造に用いられているものであればどのようなものでも差し支えなく、材質としてはその耐熱性の観点から、金属、ガラス、セラミック等の各種のものが挙げられる。
本発明での製造方法では、環状ダイスと筒状金型内面の距離は、任意に設定することができる。しかし、環状ダイスと筒状金型内面の距離が0.5mm以下になると丸ダイスと同様にギャップを制御することが難しくなり、常に厚み精度を良くすることが困難であった。本発明では、環状ダイスより押出された中空状樹脂溶液を筒状金型内面に塗布する際に、該中空状樹脂溶液内部に気体を注入し、膨張させることにより、該筒状金型内面に塗布を行なうため、環状ダイスと筒状金型内面の距離は、任意に設定することができる。そのため、シームレスベルトの径を変えるには筒状金型の径を変更することにより簡便に可能となる。なお、この場合において、環状ダイスと筒状金型内面の距離は少なくとも1mm以上あげることが好ましい。
一方、ブロー比は、3以下であることが好ましい。さらに好ましくは、2以下であることが好ましい。ブロー比が大きすぎると塗布開始時に気体を注入した時に中空状樹脂溶液が破裂し内面に塗布することができなくなるためである。
また、高精度な厚み精度を達成するには、環状ダイス先端のスリット出口を周方向で均一にしてやることが重要である。環状ダイスからの樹脂溶液の押出量、筒状金型内径、環状ダイスの移動速度および気体注入量に加え、環状ダイスからの樹脂溶液の押出幅を調整することで、精度の高いベルトの厚み制御が可能となる。
具体的には、図1(B)に示すように、環状ダイス2の設けられている押出口5を内リング7と外リング8によって形成し、内リング7を環状ダイス2の中心側に移動することによって厚みを拡大する調整が可能であり、逆に外側に移動することによって厚みを縮小する調整が可能である。内リング7の外径変更は、リングの交換あるいはリングの取り付け・取り外しなど任意の方法によって簡便かつ容易に行うことが可能である。
なお、外リング8を可動式にする方法もあるが、上記のような環状ダイス2と筒状金型1内面の距離の制限を考慮する必要があり、内リング7の調整の方が容易である点において有用性が高い。また、環状ダイス2の厚みが非常に大きくなるばかりでなく、外リング8を調整するボルト等が環状ダイス2の外側にでるため、筒状金型1に比べて環状ダイス2をかなり小さくする必要がある。そのため、樹脂溶液のブロー比を大きくなりすぎるため、筒状金型1の径変更が難しくなるばかりでなく、塗布初期に中空状樹脂溶液4が破裂する可能性が大きくなる。こうした構成により、樹脂溶液4が吐出するスリットの広さを調整し、高精度の厚みバラツキを達成することができる。
一方、高精度な厚み精度を達成するためには、上記に示すように内リング7を可動式にすることにより樹脂溶液が吐出するスリットの広さを調整することが非常に重要である。しかし、その調整には非常に時間がかかるばかりでなく、熟練を要する。そこで、本発明者は、図2に示すように、筒状金型1を環状ダイス2の中心からずらすことにより、短時間で厚み調整を行うことが可能であることを見出した。具体的には、厚みの薄い方に筒状金型1の中心をずらすことによりその部分の厚みが厚くなり、均一な厚み精度のものが得られる。また、筒状金型1を移動させる方法に代えて、環状ダイス2を移動させる方法あるいは両者を最適位置に調整することも可能である。
本発明では、このようにして筒状金型上に均一に塗布した樹脂溶液を加熱乾燥することにより自己支持できるまで初期乾燥を行う。上記加熱温度は適用した溶媒を蒸発させることができる温度であれば特に制限はなく適宜に断定できるが、80〜230℃であると好ましい。加熱時の所要時間は加熱温度に応じて適宜設定され、通常、10〜60分程度である。この時230℃以上で急激に加熱すると樹脂溶液中の溶媒が急激に蒸発するために微小ボイドが発生し、80℃以下で長時間加熱すると製造上時間がかかりすぎて生産性が低くなるため好ましくない。
次に、初期乾燥の終了した樹脂は、更に高い温度にて処理を行うことにより、樹脂ベルトを得ることができる。上記加熱温度は残存溶媒の除去、閉環水の除去、或いはイミド化反応を進めるのに適用した温度であれば特に制限はなく溶媒種・モノマー種等に応じて適宜に断定できるが、一般には200〜500℃以下であると好ましい。更に高い温度での処理の方法としては、筒状金型上に貼りついた状態で加熱を行ってもよく、該金型から樹脂ベルトを剥離した後樹脂ベルトの内径よりも小さい外径を有する第2金型を、上記樹脂ベルトの内部に挿入し、次いで樹脂ベルトを第2金型ごと加熱しても構わない。上記筒状金型から樹脂ベルトを剥離する方法としては、例えば金型端部の周壁に予め設けられた微小貫通孔に空気を圧送する方法等が挙げられる。なお、筒状金型周面に予めシリコーン樹脂等による離型処理を施しておけば、樹脂ベルトの剥離作業性が向上するため好ましい。
このようにして得られたシームレスベルトは、高弾性率で厚み精度の非常に良く、5mmピッチで表面抵抗を測定した時の両隣の抵抗の比が1.5以下であり、微小区間で表面抵抗差が非常に小さい。そのため、このベルトをカラープリンタ等の中間転写ベルトとして使用しても、色ムラもなく非常に良好である。
以下、具体的実施例により本発明をさらに説明する。また、実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。なお、本発明がかかる実施例、評価方法に限定されるものでないことはいうまでもない。
<評価方法>
(1)表面抵抗(全体)
半導電性ベルトの24点の表面について、ハイレスタUP、MCP−HT450(三菱化学社製、プローブ:UR)にて印加電圧100V、10秒後、測定条件25℃での表面抵抗率を求めた。
(2)表面抵抗比(微小区間)
半導電性ベルトを幅方向に5mm間隔で、ハイレスタUP、MCP−HT450(三菱化学社製、プローブ:UA)にて印加電圧100V、10秒後、測定条件25℃での表面抵抗率を調べ、それぞれ両隣の表面抵抗率の比を求め、一番大きいものを表面抵抗比とした。
(3)厚み・厚みバラツキ
ベルトの周方向10点・幅方向5点の計50点を測定しその平均値を求めた。また、厚みバラツキは、測定したデータの最大値と最小値の偏差とした。
<実施例1>
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に、カーボンブラック(SPECIAL BLACK4、デグサ社製)を添加し、ボールミルで8時間攪拌してカーボンブラック分散NMP液を得た。このカーボンブラック分散NMP液に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、4,4’−ジアミノフェニルエーテルを等モル数溶解し、窒素雰囲気下において室温で5時問攪拌しながら反応させた後、粘度調整を行い、カーボンブラックを分散したポリアミド酸溶液(固形分20重量%、23℃におけるB型粘度計による溶液粘度300Pa・s)を得た。
このポリアミド酸溶液240gを環状ダイス(外径285mm、長さ700mm)より押出された中空状樹脂溶液を筒状金型内面(内径300mm、長さ500mm)に塗布する際に、図1で示されるような装置を用いて、該中空状樹脂溶液内部に気体を注入し膨張させることにより、該筒状金型内面に塗布を行った。この時、筒状金型は環状ダイスのセンタに位置して行った。
次に130℃で20分間加熱した後、残存溶媒の除去、脱閉環水の除去、およびイミド化の完結反応を行うために360℃まで30分で昇温加熱した後、室温まで冷却した。得られたベルトの両端の不要部分を切断し、シームレスベルトを得た。
このベルトをタンデム式中間転写型画像形成装置の中間転写ベルトとして搭載し、画像形成を行ったところ、色ムラもなく良好な画像が得られた。
<実施例2>
ポリアミド酸の原料モノマーである3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物をピロメリツト酸二無水物に変更した以外は、実施例1と同様にしてカーボンブラックが分散されたポリアミド酸溶液(固形分20重量%、23℃におけるB型粘度計による溶液粘度350Pa・s)を得た。
筒状金型サイズを変更(内径330mm、長さ500mm)し、ポリアミド酸溶液270gを金型内面に塗布した以外は実施例1と同様に行った。
次に130℃で20分間加熱した後、残存溶媒の除去、脱閉環水の除去、およびイミド化の完結反応を行うために340℃まで30分で昇温加熱した後、室温まで冷却した。得られたベルト両端の不要部分を切断し、半導電性ベルトを得た。
このベルトをタンデム式中間転写型画像形成装置の中間転写ベルトとして搭載し、画像形成を行ったところ、色ムラもなく良好な画像が得られた。
<実施例3>
筒状金型サイズを変更(内径370mm、長さ500mm)し、ポリアミド酸溶液300gを金型内面に塗布した以外は実施例2と同様に行った。
このベルトをタンデム式中間転写型画像形成装置の中間転写ベルトとして措載し、画像形成を行ったところ、色ムラもなく良好な画像が得られた。
<実施例4>
厚みが薄い部分の方向に、筒状金型センタを2mm動かした以外は、実施例1と同様に行った。
このベルトをタンデム式中間転写型画像形成装置の中間転写ベルトとして搭載し、画像形成を行ったところ、色ムラもなく良好な画像が得られた。
<比較例1>
実施例1のポリアミド酸溶液240gを筒状金型(内径300mm、長さ500mm)の内面に図3及び4で示されるような装置を用いて塗布を行った。ポンプからディスペンサーまでの配管の内径を4mm、ディスペンサーの幅30mm、ワニス出口スリット0.5mmより2.5cc/secの吐出量でスパイラル状に供給した。この時、金型に塗布されたワニスが1mm重なるように塗布を行った。
次に1500rpmで10分間回転させた後、130℃で20分間加熱した後、残存溶媒の除去、脱閉環水の除去、およびイミド化の完結反応を行うために360℃まで30分で昇温加熱した後、室温まで冷却し、シームレスベルトを得た。
得られたベルトをタンデム式中間転写型画像形成装置の中間転写ベルトとして搭載し、画像形成を行ったところ、色ムラが生じた。
ここで用いた装置は、図3に示すように、ポンプ16によって圧送された樹脂溶液を、配管14を介してディスペンサー12の吐出口13から円筒状の金型11の内面に塗布することで、金型面に均等に塗布することができる。ここで、吐出圧力は、例えば、図3のようにディスペンサー12の吐出口の近傍に設けられた圧力計15によって測定する。さらには、その圧力計15の出力を制御部(図示せず)に導入し、ポンプ16の吐出圧力を制御することも可能である。なお、吐出口13は、通常図4に示すように出口断面を長方形状にする。
<比較例2>
実施例1で得られたカーボン分散液にポリアリレート樹脂を溶解した(固形分15重量%)。この樹脂溶液を実施例1と同様にして金型内面に塗布を行った。次に130℃で20分間加熱した後、250℃まで60分で昇温加熱した後、室温まで冷却した。得られたベルト両端の不要部分を切断し、半導電性ベルトを得た。このベルトをタンデム式中間転写型画像形成装置の中間転写ベルトとして搭載し画像形成を行ったところ、色ズレがおこった。
以上の各実施例および比較例における、ベルトの表面抵抗率[Ω/□]、表面抵抗比[−]、ベルトの厚み[μm]、ベルトの厚みバラツキ[μm]、引張弾性率[MPa]、は表1のとおりであった。
Figure 2006062094
本発明に係る方法を実施するための装置を例示する説明図 上記装置における筒状金型と環状ダイスとの位置関係を示す説明図 塗布工程における塗工方法の一例を示す説明図 塗布装置の吐出口の一例を示す説明図
符号の説明
1 筒状金型
2 環状ダイス
3 気体
4 樹脂溶液
5 押出部
6 気体注入部
7 内リング
8 外リング

Claims (7)

  1. 環状ダイスより押出された中空状樹脂溶液を筒状金型内面に塗布し溶媒を乾燥して形成されたシームレスベルトであって、該中空状樹脂溶液内部に気体を注入して膨張させるとともに、前記筒状金型の中心と前記環状ダイスの中心とをずらすことによって厚みが制御されたことを特徴とするシームレスベルト。
  2. 前記シームレスベルトの厚みバラツキが15μm以下であり、引張弾性率が2000Mpa以上であることを特徴とする請求項1記載のシームレスベルト。
  3. 前記シームレスベルトの表面抵抗率の常用対数値が7〜14(logΩ/□)の範囲にある半導電性ベルトにおいて、5mmピッチで表面抵抗を測定した時の両隣の表面抵抗比が1.5以下であることを特徴とする請求項1または2記載のシームレスベルト。
  4. 環状ダイスより押出された中空状樹脂溶液を筒状金型内面に塗布し溶媒を乾燥してベルトを形成するシームレスベルトの製造方法であって、該中空状樹脂溶液内部に気体を注入して膨張させるとともに、前記筒状金型の中心と前記環状ダイスの中心とをずらすことにより厚み制御を行うことを特徴とするシームレスベルトの製造方法。
  5. 前記樹脂溶液の樹脂分の濃度が10〜40重量%の範囲にあり、B型粘度計による粘度が、5〜1000(Pa・s)であることを特徴とする請求項4記載のシームレスベルトの製造方法。
  6. 前記環状ダイスの内リングが可動式となっており、該内リングを調整することで厚み制御を行なうことを特徴とした請求項4または5記載のシームレスベルトの製造方法。
  7. 前記環状ダイス外径と筒状金型内径の比が3以下であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のシームレスベルトの製造方法。
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