JP2006061745A - 生ゴミ処理機 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用上の利便性を向上でき、広い設置面積を必要としないうえ、浸水による動作不良や故障が生じ難くする。
【解決手段】バイオ基材を収容する処理槽21を有し、処理槽21の投入口14aを上部前側または前部上側に設けた処理機本体10と、垂直方向に延びる回転軸28、および、回転軸28から突出する撹拌翼を有し、処理槽21において投入口14aから離れるように内部後側に配置し、生ゴミとバイオ基材とを撹拌する撹拌部材26と、処理機本体10における撹拌部材26の上方に配設した撹拌部材駆動手段(モータ27)とを備えた構成とする。
【選択図】図1
【解決手段】バイオ基材を収容する処理槽21を有し、処理槽21の投入口14aを上部前側または前部上側に設けた処理機本体10と、垂直方向に延びる回転軸28、および、回転軸28から突出する撹拌翼を有し、処理槽21において投入口14aから離れるように内部後側に配置し、生ゴミとバイオ基材とを撹拌する撹拌部材26と、処理機本体10における撹拌部材26の上方に配設した撹拌部材駆動手段(モータ27)とを備えた構成とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、主に家庭で使用するバイオ方式の生ゴミ処理機に関するものである。
この種の生ゴミ処理機は、好気性のバイオ菌を基材に担持させたバイオ基材によって生ゴミを発酵させて分解するもので、処理機本体の処理槽内に、回動可能な撹拌手段が配設されるとともに、前記処理槽の外部に、内部を加熱するための加熱手段が配設されている。そして、前記加熱手段によって処理槽の内部を所定温度範囲内に維持しながら、投入した生ゴミを前記撹拌手段によってバイオ基材と撹拌することによって処理を行うものである。
本発明の生ゴミ処理機に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
この特許文献1では、回転軸を水平方向に配置することにより広い設置面積を必要とする生ゴミ処理機の問題点に鑑みて、小型で撹拌効率の良い縦型の撹拌部材を用いた生ゴミ処理機が提供されている。前記撹拌部材は、前記処理槽の底に配設した駆動手段であるモータに接続されるボス(回転軸)を備え、該ボスに放射状に突出する第1から第3のアームを突設するとともに、各アームに撹拌翼を設けたものである。
第1アームに設けた第1撹拌翼は、回転方向に向けて下向きに傾斜するように設けられている。これにより、処理槽の底近傍のバイオ基材を押し上げるようにして撹拌するものである。
第2アームに設けた第2撹拌翼は、該第1撹拌翼と同様に、回転方向に向けて下向きに傾斜するように設けられ、第2アームの寸法により前記第1撹拌翼より径方向外側に位置するように構成されている。これにより、処理槽の底において、外周壁近傍のバイオ基材を押し上げるようにして撹拌するものである。
第3アームに設けた第3撹拌翼は、回転方向に向けて山形をなすように一対の翼片を備えている。具体的には、これら翼片は平板状をなし、その面が垂直方向に延びるように配置されるとともに、回転方向の前側で互いに連結されている。これにより、前記第1および第2撹拌翼で押し上げたバイオ基材を、処理槽の中央および外周部に押し分けるように撹拌するものである。
しかしながら、この生ゴミ処理機では、撹拌部材を駆動させるモータが処理機本体の底に取り付けられているため、水分を多く含んだ生ゴミを投入口から投入した際に、その滴が隙間から処理機本体の外装体と処理槽との間に浸入すると、動作不良や故障の原因になるという問題がある。
本発明では、使用上の利便性を向上でき、広い設置面積を必要としないうえ、浸水による動作不良や故障が生じ難い生ゴミ処理機を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明の生ゴミ処理機は、バイオ基材を収容する処理槽を有し、該処理槽の投入口を上部前側または前部上側に設けた処理機本体と、垂直方向に延びる回転軸、および、該回転軸から突出する撹拌翼を有し、前記処理槽において前記投入口から離れるように内部後側に配置し、生ゴミとバイオ基材とを撹拌する撹拌部材と、前記処理機本体における前記撹拌部材の上方に配設した撹拌部材駆動手段とを備えた構成としている。
この生ゴミ処理機では、処理機本体の上部前側または前部上側に生ゴミの投入口を設けているため、ユーザの投入作業性の向上を図ることができる。また、縦型の撹拌部材を使用しているため、処理機本体の横断面形状を小型化することができる。しかも、この撹拌部材を投入口から離れるように後側に配置しているため、投入口から処理槽内を臨んだ際には、撹拌部材が殆ど露出しない。そのため、安全性を向上できる。さらに、撹拌部材の駆動手段は、撹拌部材の上方に配設しているため、浸水した水が蓄積して短絡する可能性がなく、動作不良や故障が生じることを抑制できる。
この生ゴミ処理機では、前記処理機本体の投入口を、設置面から60から70cmの高さに配置することが好ましい。このようにすれば、苦しくなるような無理な姿勢をすることなく生ゴミを投入できるため、更に利便性を向上できる。
また、前記処理機本体を平面視矩形状に形成することが好ましい。このようにすれば、設置場所周辺に無駄なデッドスペースを作ることを防止できる。
さらに、前記処理槽は、その底面を略正方形状とするとともに、前面の少なくとも上部を前記投入口の前端に向けて前向きに傾斜させることが好ましい。このようにすれば、撹拌部材によってバイオ基材および生ゴミを均一かつ効率的に撹拌することができる。
さらにまた、前記撹拌翼は、複数の羽根部材からなることが好ましい。このようにすれば、撹拌部材の生産性を向上できる。
本発明の生ゴミ処理機では、処理機本体の上部前側または前部上側に生ゴミの投入口を設けているため、ユーザの投入作業性を向上できる。また、縦型の撹拌部材を使用しているため、処理機本体の横断面形状を小型化することができる。しかも、この撹拌部材を投入口から離れるように後側に配置し、投入口から処理槽内を臨んだ際に撹拌部材が殆ど露出しない構成としているため、安全性を向上できる。さらに、撹拌部材の駆動手段は、処理機本体において投入口から離れるように後側の上方に配設しているため、処理槽内から生じる水分の浸水による動作不良や故障を抑制できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る生ゴミ処理機を示す。この生ゴミ処理機は、内部の処理槽21に好気性の酵母菌からなるバイオ菌をおがくずなどの基材に担持させたバイオ基材を収容し、投入した生ゴミをバイオ基材と撹拌することによって処理を行うバイオ方式であり、大略、処理機本体10と、該処理機本体10の上部を開閉可能に閉塞する蓋体65とからなる。
前記処理機本体10は、その外装体11の内部に処理槽21を配設することにより、該処理槽21内の処理部と処理槽21外の部品配設部とに区画したものである。
前記外装体11は、幅25.5cm、奥行き43.0cmの略四角筒状(平面視矩形状)をなす枠体12の底に底板13が配設されるとともに、上部に蓋枠14が配設されたものである。前記枠体12の後面(図1中右側)には、後述する処理槽21の排出口22から突出した筒部23を露出させる開口部12aが設けられている。そして、この枠体12の前面(図1中左側)と前記開口部12aが設けられた後面には、前カバー15と後カバー16とが着脱可能に配設されている。処理機本体10の上面を構成する前記蓋枠14には、その前側に生ゴミの投入口14aが設けられ、その開口縁には下向きに突出するリブが設けられている。また、枠体12の内部には、処理槽21の上端に位置するように仕切板17が配設されている。この仕切板17は、処理槽21の上端前部に位置するように開口部17aが設けられ、該開口部17aと前記蓋枠14の投入口14aとの間にはダクト部材18が配設されている。前記投入口14aの近傍に位置するこのダクト部材18の後面側には吸気口19が設けられ、この吸気口19に後述する排気手段を構成する排気ダクト58が接続されている。なお、前記仕切板17と蓋枠14との間の空間は、蓋体65のロック手段および撹拌部材26の駆動手段であるモータ27、および、処理槽21内の空気を機外に排気する排気手段などを配設する配設部を構成する。
また、前記底板13の四隅には、移動用のローラ20が取り付けられている。これにより、処理機本体の底と設置する床面Fとの間には、ローラ20の寸法分の隙間Sが形成される。この隙間Sは、4cmから10cmの範囲内が好ましく、本実施形態では約7cmとしている。ここで、4cmより小さくした場合には、大人の足(足首から下の部分)を隙間Sに進入できない可能性があり、10cmより大きくした場合には転動する異物が容易に進入可能となるためである。
さらに、本実施形態では、前記ローラ20による高さを含めた前記処理機本体10の全高T、言い換えれば、該処理機本体10の上面に設けた投入口14aの床面(設置面)Fからの高さは、60から70cmの範囲内になるように構成している。ここで、この生ゴミ処理機を頻繁に使用する年齢層である成人女性の身長は約146cmから156cmである。そして、これらの女性が前屈みなどの苦しくなるような無理な姿勢をすることなく生ゴミを投入できる高さを検討した結果、前記範囲を見出し、本実施形態では、この範囲内の約61cmから67cmに投入口14aが位置するように設定している。
前記処理槽21は、図1に示すように、上側の開口に向けて徐々に広がる底面を閉塞した略逆台形筒状をなすものである。この処理槽21は、その底面を略正方形状とするとともに、上部前面21aを前記投入口14aの前端であるダクト部材18の前面を覆うように前方に傾斜させた形状をなす。また、処理槽21の背面下部には、外部に連通する排出口22が設けられ、その開口縁には外向きに突出するとともに、前記枠体12の開口部12a内に配置される筒部23が突設されている。この筒部23の先端には、ネジ締めにより蓋24が着脱可能に取り付けられている。さらに、処理槽21の底面には、下向きに窪んだ受部25が設けられ、この受部25に撹拌手段を構成する撹拌部材26の下端が回転可能に取り付けられる。
前記撹拌部材26は金属製であり、その回転軸28の下端を前記受部25に配置するとともに、仕切板17を貫通させた上端に駆動手段であるモータ27を接続した縦型のもので、前記処理槽21内に配置することにより、処理機本体10の投入口14aから離れるように後面側に配置され、生ゴミを投入するための投入口14aから臨んでも殆ど見えないように構成されている。具体的には、この撹拌部材26は、図2に示すように、垂直方向に延びる回転軸28に、撹拌翼を構成する第1羽根部材29と、第2羽根部材35と、下端羽根部材41と、一対の弾性部材48A,48Bとを固着し、生産性を向上させたものである。
前記第1羽根部材29は、回転軸28に対して後述する下端羽根部材41の上方に固着され、前記処理槽21において、バイオ基材および生ゴミを許容量一杯に収容した状態で中央下部に位置するものである。具体的には、この第1羽根部材29は、前記回転軸28に固着するための略正方形状をなす第1連結部30に対して、略180度の位置に一対の第1羽根部31A,31Bを対向配置したものである。
前記第1羽根部31A,31Bは、回転時にバイオ基材を押し上げながら外向きに押し出すように撹拌するもので、それぞれ第1連結板32A,32Bと、第1傾斜板33A,33Bと、第1側板34A,34Bとからなる。
前記第1連結板32A,32Bは、前記第1連結部30と後述する第1傾斜板33A,33Bおよび第1側板34A,34Bとを一体に連続するもので、前記第1連結部30に対するなす角が約30度となるように回転軸28から外側縁に向けてそれぞれ上下逆向きに傾斜するように屈曲されている。前記第1傾斜板33A,33Bは、前記第1連結板32A,32Bの突出により前記回転軸28から径方向外向きに突出するとともに、モータ27による回転方向前側に向けて下向きに傾斜するように、前記第1連結板32A,32Bに対して約135度の角度で屈曲されている。前記第1側板34A,34Bは、前記第1連結板32A,32Bに対して略90度屈曲させて設けることにより、前記各第1傾斜板33A,33Bにおいて回転方向後側の外側縁から上向きに突設するとともに、回転方向後側に向けて径方向外向きに傾斜するように形成されるものである。
前記第2羽根部材35は、回転軸28に対して前記第1羽根部材29の上方に固着され、前記処理槽21において、バイオ基材および生ゴミを許容量一杯に収容した状態で中央上部に位置するものである。具体的には、この第2羽根部材35は、前記第1羽根部材29と同様に、回転軸に固着するための略正方形状をなす第2連結部36に対して、略180度の位置に一対の第2羽根部37A,37Bを対向配置したものである。
前記第2羽根部37A,37Bは、回転時にバイオ基材を押し上げながら内向きに掻き込むように撹拌するもので、第1羽根部31A,31Bと同様に、それぞれ第2連結板38A,38Bと、第2傾斜板39A,39Bと、第2側板40A,40Bとからなる。
前記第2連結板38A,38Bは、前記第2連結部36と後述する第2傾斜板39A,39Bおよび第2側板40A,40Bとを一体に連続するもので、前記第2連結部36に対するなす角が約30度となるように回転軸28から外側縁に向けてそれぞれ上下逆向きに傾斜するように屈曲されている。前記第2傾斜板39A,39Bは、前記第2連結板38A,38Bの突出により前記回転軸28から径方向外向きに突出するとともに、モータ27による回転方向前側に向けて下向きに傾斜するように、前記第2連結板38A,38Bに対して約135度の角度で屈曲されている。前記第2側板40A,40Bは、前記第2連結板38A,38Bに対して略90度屈曲させて設けることにより、前記各第2傾斜板39A,39Bにおいて回転方向後側の外側縁から上向きに突設するとともに、回転方向後側に向けて径方向内向きに傾斜するように形成されるものである。
前記下端羽根部材41は、回転軸28に対して下端に固着され、前記処理槽21の底に位置するものである。この下端羽根部材41は、前記受部25の上端縁に載置される円板部42aと受部25内に回転可能に内嵌される突出部42bとを備え、回転軸28の下端に固着される装着部42に対して、略180度の位置に一対の第3羽根部43A,43Bを対向配置したものである。
前記第3羽根部43A,43Bは、回転時にバイオ基材を押し上げるように撹拌するもので、第3連結板44A,44Bと、第3傾斜板45A,45Bと、第3側板46A,46Bと、第4傾斜板47A,47Bとからなる。
前記第3連結板44A,44Bは、前記装着部42と連続するもので、本実施形態では該装着部42に対して面一に径方向外向きに突出するように構成されている。前記第3傾斜板45A,45Bは、前記第3連結板44A,44Bの突出により前記回転軸28から径方向外向きに突出するとともに、モータ27による回転方向前側に向けて下向きに傾斜するように、前記第3連結板44A,44Bに対して約135度の角度で屈曲されている。前記第3側板46A,46Bは、前記第3連結板44A,44Bに対して略90度屈曲させて設けることにより、前記各第3傾斜板45A,45Bにおいて回転方向後側の外側縁から上向きに突設するとともに、第3連結板44A,44Bの突出方向に対する回転軌跡との接線と略平行に傾斜するように形成されるものである。前記第4傾斜板47A,47Bは、モータ27による回転方向前側に向けて下向きに傾斜するように、前記第3連結板44A,44Bに対して約135度の角度で屈曲されている。具体的には、回転方向前側である第3連結板44A,44Bとの連結端を最上端位置とし、回転方向後側に向けて上向きに傾斜されている。そして、本実施形態では、一方の第3羽根部43Aを構成する第4傾斜板47Aは、第3連結板44Aの外側半分の領域からのみ突出され、他方の第3羽根部43Bを構成する第4傾斜板47Bは、第3連結板44Bの内側半分の領域からのみ突出されている。
前記弾性部材48A,48Bは、図1および図2に示すように、前記第2羽根部材35の上方と、バイオ基材内に埋没する位置である第2羽根部材35と第1羽根部材29の間において、前記回転軸28に対して径方向外向きに突出するように固着されるものである。そして、上側の弾性部材48Aは、前記処理槽21において、バイオ基材および生ゴミを許容量一杯に収容した状態でバイオ基材の上面を均す役割をなし、下側の弾性部材48Bは、断面四角形状をなす処理槽21のコーナー部分をも確実に撹拌する役割をなす。具体的には、これら弾性部材48A,48Bは、前記回転軸29に固着したバネ48aと、該バネ48aの先端に取り付けたゴム製の当接部材48bとからなる。そのうち、当接部材48bは先端が略球状に面取りされるとともに、基部にバネ48aの内周部に内嵌固定するための円柱状取付部が設けられている。また、この当接部材48bは、横断面が四角形状をなす処理槽21の取付高さに対応する略全内面に当接(摺接)するもので、その取付部位の処理槽21の内面までの距離の違いにより各弾性部材48A,48Bで軸方向の長さを相違させている点でのみ相違している。
前記部材29,35,41,48A,48Bからなる撹拌部材26は、回転軸28の一番下側である一段目には前記下端羽根部材41が配設される。二段目に配設される第1羽根部材29は、下端羽根部材41の第3羽根部43A,43Bに対して、第1羽根部31A,31Bが略90度の間隔で周方向に回転した位置に配置されるように固着される。また、三段目に配設される第2羽根部材35は、二段目の第1羽根部材29の第1羽根部31A,31Bに対して、第2羽根部37A,37Bが90度の間隔で周方向に回転した位置に配置されるように固着される。しかも、二段目の第1羽根部材29の第1羽根部31Aの回転方向後側に、三段目の第2羽根部材35の第2羽根部37Aが位置するように固着される。さらに、一番上側に配設される第1弾性部材48Aは、三段目の第2羽根部材35の下向きに傾斜した第2羽根部37Aと平行で同一方向に突出するように固着される。そして、第1羽根部材29と第2羽根部材35との間に配設される第2弾性部材48Bは、三段目の第2羽根部材35の上向きに傾斜した第2羽根部37Bと平行で同一方向に突出するように固着される。
図1に示すように、前記処理槽21の下部外周面には、処理槽21内のバイオ基材を所定温度範囲内に維持するための加熱手段としてヒータ49が配設されている。また、外装体11を構成する枠体12の前面と処理槽21との間には、蓋体65を自動開放するために進入物である人体の足の進入を検出する検出手段である測距センサ50と、該測距センサ50を床面Fから所定高さに配置するためのケース56とが配設されるとともに、後述する制御基板82が配設されている。
前記測距センサ50は、図3に示すように、収納ケース51に一対のレンズ52a,52bを配設するとともに、内部に発光素子53と受光素子54とを実装した基板55を配設したものである。前記発光素子53は、赤外発光ダイオード(LED)からなり、その投射方向は、床面Fに対して略垂直になるように構成している。前記受光素子54は、前記発光素子53が投射した赤外線の反射光を受光することにより、進入物の有無を検出するもので、本実施形態では、ホトダイオード(PD)を応用した光スポツト位置検出用のセンサであるPSD(Position Sensitive Photodetector=半導体位置検出素子)を使用している。この測距センサ50は、前記発光素子53による照射光量により検出可能な範囲(距離)Lが予め設定されたものである。そして、本実施形態では、その検出可能範囲L外に床面Fが位置するように配置して、床面Fとの間に進入物の有無を検出する構成としている。
前記ケース56は、前記測距センサ50の検出範囲L外に床面Fが位置するように、該測距センサ50を処理機本体10の底板13から所定高さに配設するためのもので、前記発光素子53からの投射光が拡散することを考慮して略断面台形筒状としている。このケース56の上端には、前記測距センサ50を固定するための取付部57が設けられている。また、このケース56の内面は、投射光が乱反射することを防止するために濃色(本実施形態では黒色)に着色されている。
前記ダクト部材18に接続する排気手段は、前記撹拌部材26のモータ27を迂回するように配設した排気ダクト58と、該排気ダクト58の内部に配設した第1送風手段である第1送風ファン59とを備え、本実施形態では、前記処理槽21内に第2送風手段である第2送風ファン60を更に設けたものである。また、本実施形態では、前記排気ダクト58の内部には、排気する空気に含まれた臭分を分解除去する脱臭手段61が更に配設されている。
具体的には、前記排気ダクト58は、図1および図4に示すように、前記ダクト部材18において一側(図3中上側)設けた吸気口19に接続されるもので、後述する加熱源を備えた脱臭手段61を配設するために、排気する空気の冷却区間を設けるために略L字形状に構成されている。なお、前記排気ダクト58には、機内に開口した吸気口19の近傍および機外に開口した排気部58aに集塵用のフィルタ(図示せず)が配設されている。
前記第1送風ファン59は、前記排気ダクト58内において、機外に開口する排気部58aの近傍に位置するように配設したプロペラ形状の羽根を備えた周知のものである。
前記第2送風ファン60は、前記吸気口19の下部である処理槽21内のバイオ基材の上方の空気層領域に空気拡散用として配設したたプロペラ形状の羽根を備えた周知のものである。この第2送風ファン60は、その送風方向がバイオ基材に向かうように、前記仕切板17の下面に所定間隔をもって配設されている。
前記脱臭手段61は、前記排気ダクト58内において第1送風ファン59の上流側である吸気口19の近傍に配設されている。具体的には、この脱臭手段61は、機内側から機外側に向けて順次配設した加熱ヒータ62と、加熱温度の検出手段であるサーミスタ63と、触媒64とを備え、前記排気手段のファン59,60と連動させて動作されるものである。
前記加熱ヒータ62は、触媒64が220℃から280℃の温度になるように加熱するもので、サーミスタ63の検出値に基づいて後述するマイコン83がオン、オフ制御する。前記サーミスタ63は、前記触媒64の温度を検出し、その検出温度に基づいたデータをマイコン83に出力するものである。前記触媒64は、Fe-Cr-Alステンレス構造体からなるハニカム状の基材に白金を担持させ、イオウ系やアンモニア系などの臭分を化学的に反応させてCO2やH2Oに変化させるものである。
前記蓋体65は、前記処理機本体10を構成する蓋枠14の上面に回動可能に取り付けられるとともに、付勢手段であるヒンジスプリング66により開放方向に付勢されたものである。なお、このヒンジ接続部分の近傍には、下向きに円弧状に突出する押圧部材67が設けられ、該押圧部材67によりスイッチ68をオン、オフすることにより、蓋体65の開放および閉塞状態を検出できるように構成している。また、この蓋体65の前部には、図4に示すように、下向きに突出した係止受部69が設けられ、この係止受部69がロック手段によってロックおよびアンロックされる。
前記ロック手段は、前記蓋枠14に回動可能に取り付けられ、前記係止受部69に係止する爪部72aを設けたロック部材70からなる。具体的には、このロック部材70は、蓋体65に軸着する軸受部71より上方に突出するように先端に爪部72aを設けた係止部72が設けられている。また、軸受部71には、略L字形状に突出して下向きに延びる作用部73が設けられている。この作用部73は、スプリング74によって常にロック部材70によりロック位置である上向きに付勢されている。また、この作用部73には、前記測距センサ50による人体の検出により蓋体65を自動開放させる蓋体開放手段を構成するソレノイド75のロッド75aがリンク部材76を介して連結されている。さらに、作用部73の前部に位置するように蓋枠14には、手動式のロック解除操作部77がスプリングによって外向きに付勢された状態で配設されている。なお、符号78は、蓋体65を自動および手動のいずれでも開放不可能とする強制ロック部材である。
このように構成された生ゴミ処理機には、図5に示すように、前記処理槽21内に収容されたバイオ基材によって生ゴミを分解する処理機能の状態を検出するための基材状態検出手段として、処理槽21内の温度、バイオ基材の温度、および、外気の温度を検出する3個の温度センサ79〜81が配設されている。処理槽用温度センサ79は、処理槽21内におけるバイオ基材の上部の空間温度に配設されている。基材用温度センサ80は、処理槽21内における底に配設されている。外気用温度センサ81は、処理機本体10の外装体11に配設されている。
そして、制御基板82に実装された制御手段であるマイコン83は、予め設定されたプログラムに従って動作される。具体的には、このマイコン83は、商用電源からの電力が電源回路部84により直流電圧に変換され、この直流電圧が印加されることにより動作する。そして、蓋体開放手段の役割をなし、前記測距センサ50により人体を含む物体が検出可能な範囲内に近づいたことを検出すると、前記ソレノイド75を動作させ、係止部72による係止受部69の係止を解除することにより、ヒンジスプリング66の付勢力によって蓋体65を自動開放させる。また、スイッチ68により蓋体65が閉塞されたことを検出すると、その閉塞時を制御の開始点として前記送風ファン59,60および脱臭手段61を動作させる。同時に、時間計時タイマ85により時間の計測を開始し、前記ヒータ49のオン、オフ、および、撹拌部材26の回転の制御を開始する。さらに、所定時間毎に基材状態検出手段である前記温度センサ79〜81による検出値に基づいてバイオ基材の処理機能の状態を判断する基材状態判断手段の役割をなし、判断結果に基づいて前記ヒータ49のオン、オフ、および、撹拌部材26の回転数を制御するとともに、操作パネル86の表示部にバイオ基材の処理機能の状態を表示する。
このように構成した生ゴミ処理機では、この生ゴミ処理機では、処理機本体10の上部前側に生ゴミの投入口14aを設けているため、ユーザの投入作業性の向上を図ることができる。 しかも、この投入口14aは設置する床面Fからの高さTを60から70cmの範囲内に位置させているため、苦しくなるような無理な姿勢をすることなく生ゴミを投入できる。
また、縦型の撹拌部材26を使用しているため、処理機本体10の横断面形状を小型化することができる。そして、この処理機本体10を平面視矩形状に形成しているため、設置場所周辺に無駄なデッドスペースを作ることを防止できる。しかも、この撹拌部材26を投入口14aから離れるように処理機本体10において後側に配置しているため、投入口14aから処理槽21内を臨んだ際には、撹拌部材26が殆ど露出しない。そのため、安全性を向上できる。さらに、この撹拌部材26の駆動手段を、処理機本体10の上部に配設しているため、処理槽21内で生じた水分が浸水して蓄積されることにより短絡する可能性がなく、動作不良や故障が生じることを抑制できる。
さらにまた、前記処理槽21は、その底面を略正方形状とするとともに、上部前面21aを投入口14aの前端に向けて前向きに傾斜させているため、撹拌部材26の羽根部29,35,41が位置する領域は正方形状をなす。そのため、バイオ基材および生ゴミを偏り無く均一かつ効率的に撹拌することができる。
しかも、本実施形態では、測距センサ50を介してマイコン83により蓋体65を自動開放可能に構成しているため、更に利便性の向上を図ることができる。そして、前記測距センサ50は、処理槽21と床面Fとの間の隙間に進入したユーザの足を検出するため、処理機本体10の近辺を通行しただけで蓋体65が開放してしまうという問題を防止できる。
なお、本発明の生ゴミ処理機は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、処理機本体10の上面を構成する蓋枠14の前側に投入口14aを設けたが、枠体12の前部上側に投入口14aを設けてもよい。また、処理槽21は、上部前面21aのみを前向きに傾斜させたが、底面から傾斜させてもよい。
10…処理機本体
11…外装体
14a…投入口
21…処理槽
21a…上部前面
26…撹拌部材
27…モータ(駆動手段)
28…回転軸
31A,31B…第1羽根部
37A,37B…第2羽根部
43A,43B…第3羽根部
48A,48B…弾性部材
49…ヒータ(加熱手段)
65…蓋体
83…マイコン(制御手段)
11…外装体
14a…投入口
21…処理槽
21a…上部前面
26…撹拌部材
27…モータ(駆動手段)
28…回転軸
31A,31B…第1羽根部
37A,37B…第2羽根部
43A,43B…第3羽根部
48A,48B…弾性部材
49…ヒータ(加熱手段)
65…蓋体
83…マイコン(制御手段)
Claims (5)
- バイオ基材を収容する処理槽を有し、該処理槽の投入口を上部前側または前部上側に設けた処理機本体と、
垂直方向に延びる回転軸、および、該回転軸から突出する撹拌翼を有し、前記処理槽において前記投入口から離れるように内部後側に配置し、生ゴミとバイオ基材とを撹拌する撹拌部材と、
前記処理機本体における前記撹拌部材の上方に配設した撹拌部材駆動手段と
を備えたことを特徴とする生ゴミ処理機。 - 前記処理機本体の投入口を、設置面から60から70cmの高さに配置したことを特徴とする請求項1に記載の生ゴミ処理機。
- 前記処理機本体を平面視矩形状に形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の生ゴミ処理機。
- 前記処理槽は、その底面を略正方形状とするとともに、前面の少なくとも上部を前記投入口の前端に向けて前向きに傾斜させていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の生ゴミ処理機。
- 前記撹拌翼は、複数の羽根部材からなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の生ゴミ処理機。
Priority Applications (1)
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JP2004243519A JP2006061745A (ja) | 2004-08-24 | 2004-08-24 | 生ゴミ処理機 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004243519A JP2006061745A (ja) | 2004-08-24 | 2004-08-24 | 生ゴミ処理機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006061745A true JP2006061745A (ja) | 2006-03-09 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2004243519A Pending JP2006061745A (ja) | 2004-08-24 | 2004-08-24 | 生ゴミ処理機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006061745A (ja) |
-
2004
- 2004-08-24 JP JP2004243519A patent/JP2006061745A/ja active Pending
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