JP2006059237A - 大域的最適化装置の操作方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 各種プラント、装置の最適制御等に用いられる大域的最適化装置の操作を高速化し、速やかに最適値を得る。
【解決手段】大域的最適化装置の操作方法であって、ポテンシャル関数
の真の最小値
の取り得る領域Ω全体をサーベイ探索する前に、
を力学システムの座標と見做し、その量子力学的トンネル効果を使うことにより真の最小値
を計算する大域最適化操作手順において、該力学システムのプランク定数に相当する部分に置換されるべき設計定数HTと、力学システムの時間発展を規定する時間微分方程式における該力学システムの散免の変化率を規定する摩擦係数γとを具備することを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
【選択図】 図1
【解決手段】大域的最適化装置の操作方法であって、ポテンシャル関数
の真の最小値
の取り得る領域Ω全体をサーベイ探索する前に、
を力学システムの座標と見做し、その量子力学的トンネル効果を使うことにより真の最小値
を計算する大域最適化操作手順において、該力学システムのプランク定数に相当する部分に置換されるべき設計定数HTと、力学システムの時間発展を規定する時間微分方程式における該力学システムの散免の変化率を規定する摩擦係数γとを具備することを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、各種プラント、装置の最適制御、シミュレーション、数値解析等の各種理工学的課題の解決に適用される大域的最適化技術に関するものである。
局所的最少点を複数個有するような誤差関数に対する大域的最小点を量子トンネル効果を利用して検索するための計算手順が発表されている。ここでは遺伝アルゴリズム等の従来の最適化手法においては、局所的最小点にトラップされ易いことを避けるために量子力学的なトンネル効果を利用している。
すなわち、局所的最小点にトラップされた場合でも、物理システムはいずれは真のエネルギ最小点に遷移するので、時間さえ掛ければ大域的最小点にトンネル効果を利用して遷移することができる。このアルゴリズムを用いれば遺伝アルゴリズムのような従来の最適化では真の最小点を得ることが不可能な場合でも原理的には大域解を求めることができ、その応用範囲は飛躍的に拡がる。
すなわち、図2に示すような居所的最少点を複数個有するような誤差関数を対象とし、任意点
から出発した力学的システムがシュレディンガ方程式に従って時間発展することにより、図2に示す
のような局所的最小点にトラップされることなく量子学的トンネル効果によって原理的にはいずれ大域的最小点
に到達する。
から出発した力学的システムがシュレディンガ方程式に従って時間発展することにより、図2に示す
のような局所的最小点にトラップされることなく量子学的トンネル効果によって原理的にはいずれ大域的最小点
に到達する。
しかし、この従来技術においては量子トンネル効果をシステムに生起させる必要があるためシュレディンガ方程式を解かねばならず、どの程度の時間、該方程式を積分すれば真の大域的最小点に到達できるか、が自明ではない。このため、例えばリアルタイムでの大域最適点を必要とされる場合等ではおのずと最適化のために費やされる時間は制限されているので、その時間だけシュレディンガ方程式を積分して到達した解が大域解になっているという保証がない。要するに従来技術は遺伝アルゴリズム等を凌駕する良い性質を持っているが、その長所を生かすためにアルゴリズム設計者がチューニングできるようなパラメータを有しないという第一の課題がある。
また、上記従来技術においては探索空間Ωに拘束条件が付帯している場合、シュレディンガ方程式を設定できないので、量子トンネル効果を使えないという第二の課題がある。
上記課題を解決するため、本願で特許請求される発明は下記のとおりである。
(1)大域的最適化装置の操作方法であって、ポテンシャル関数
の真の最小値
の取り得る領域Ω全体をサーベイ探索する前に、
を力学システムの座標と見做し、その量子力学的トンネル効果を使うことにより真の最小値
を計算する大域最適化操作手順において、該力学システムのプランク定数に相当する部分に置換されるべき設計定数HTと、力学システムの時間発展を規定する時間微分方程式における該力学システムの散免の変化率を規定する摩擦係数γとを具備することを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
(2)(1)の設計定数HTが、該力学システムに対する量子的揺らぎ力の作用がその2乗HT 2に比例して計算算出されることを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
(3)(1)の設計定数HTが、ポテンシャル障壁を量子学トンネル効果で透過する割合が、exp(−定数/HT)に比例するような量として規定されていることを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
(4)(1)の摩擦係数γが、該力学システムのエネルギ散免率の比例定数として規定されていることを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
(1)大域的最適化装置の操作方法であって、ポテンシャル関数
の真の最小値
の取り得る領域Ω全体をサーベイ探索する前に、
を力学システムの座標と見做し、その量子力学的トンネル効果を使うことにより真の最小値
を計算する大域最適化操作手順において、該力学システムのプランク定数に相当する部分に置換されるべき設計定数HTと、力学システムの時間発展を規定する時間微分方程式における該力学システムの散免の変化率を規定する摩擦係数γとを具備することを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
(2)(1)の設計定数HTが、該力学システムに対する量子的揺らぎ力の作用がその2乗HT 2に比例して計算算出されることを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
(3)(1)の設計定数HTが、ポテンシャル障壁を量子学トンネル効果で透過する割合が、exp(−定数/HT)に比例するような量として規定されていることを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
(4)(1)の摩擦係数γが、該力学システムのエネルギ散免率の比例定数として規定されていることを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
(5)大域的最適化装置の操作方法であって、ポテンシャル関数
の真の最小値
の取り得る領域Ω全体をサーベイ探索する前に、
を力学システムの座標と見做し、その量子力学的トンネル効果を使うことにより真の最小値
を計算する大域最適化操作手順において、探索空間Ωに拘束条件が付帯している際はこの拘束条件を、該力学システムのプランク定数に相当する部分に置換されるべき設計定数HTと、力学システムの時間発展を規定する時間微分方程式における該力学システムの散免の変化率を規定する摩擦係数γとともに入力し、この入力式に応じて該装置で交換関係の代数とそれに基づくハミルトニアン演算子が構成され波動方程式が作成され、これに基づき大域最適化演算が行われることを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
の真の最小値
の取り得る領域Ω全体をサーベイ探索する前に、
を力学システムの座標と見做し、その量子力学的トンネル効果を使うことにより真の最小値
を計算する大域最適化操作手順において、探索空間Ωに拘束条件が付帯している際はこの拘束条件を、該力学システムのプランク定数に相当する部分に置換されるべき設計定数HTと、力学システムの時間発展を規定する時間微分方程式における該力学システムの散免の変化率を規定する摩擦係数γとともに入力し、この入力式に応じて該装置で交換関係の代数とそれに基づくハミルトニアン演算子が構成され波動方程式が作成され、これに基づき大域最適化演算が行われることを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
本願の請求項1〜4の発明によれば、操作者が誤差関数の特性を予め評価した上でHR,γを設定する自由度を持ち、また、このパラメータ設定によって可能な限り速やかに最適値に到達することを可能にする。
また、本願の請求項5の発明によれば、探索空間Ωの上に付帯条件(例えばX1 2+X2 2+・・・・XN 2=γ2等の等式で表現される付帯条件)が付せられている場合であっても、探索空間の上の点
が、あたか自由に動き得るものとして取り扱うことができ、したがって計算量が低減される。
また、探索空間上の付帯条件を満足しつつ揺らぎを利用するので、真の最適解への到達能力が向上する。
が、あたか自由に動き得るものとして取り扱うことができ、したがって計算量が低減される。
また、探索空間上の付帯条件を満足しつつ揺らぎを利用するので、真の最適解への到達能力が向上する。
図1は、上記第1〜4の発明における実施例図である。図1において、
は複数個の局所的最小値を有するポテンシャル関数である。
の真の最小値
の取り得る領域Ω全体をサーベイ探索する前に、最適化アルゴリズムにおける力学的システムのプランク定数に相当する部分に置換されるべき設計定数HTと、力学システムの時間発展を規定する時間微分方程式における力学システムの散免の変化率を規定する摩擦係数γと、初期状態
を入力する。
は複数個の局所的最小値を有するポテンシャル関数である。
の真の最小値
の取り得る領域Ω全体をサーベイ探索する前に、最適化アルゴリズムにおける力学的システムのプランク定数に相当する部分に置換されるべき設計定数HTと、力学システムの時間発展を規定する時間微分方程式における力学システムの散免の変化率を規定する摩擦係数γと、初期状態
を入力する。
なお、HTは該力学システムに対する量子的揺らぎ力の作用がその2乗HT 2に比例して計算算出される。またHTはポテンシャル障壁を量子学トンネル効果で透過する割合がexp(−定数/HT)に比例するような量として規定されているものとする。
また、摩擦係数γは該力学システムのエネルギ散免率の比例定数として規定されているものである。最適化演算では一定の時間Cの間に摩擦つき量子トンネル効果によって点
に到達する。これが、すなわち
の最小値を与えるか否かを判定し、もし最小値であると判定されれば本アルゴリズムは解
を出力する。もしそうでないと判断されれば、得られた
を
とし、HT、γをいずれも増量して再度摩擦つき量子トンネルによる新の最小値サーベイを続行する。ここで真の最小値か否かの判断は、
よりできるだけ遠距離数点をその個数lも含め乱数を用いて選出し、これを
であればOKと判断し、
ならNOと判断するものである。
に到達する。これが、すなわち
の最小値を与えるか否かを判定し、もし最小値であると判定されれば本アルゴリズムは解
を出力する。もしそうでないと判断されれば、得られた
を
とし、HT、γをいずれも増量して再度摩擦つき量子トンネルによる新の最小値サーベイを続行する。ここで真の最小値か否かの判断は、
よりできるだけ遠距離数点をその個数lも含め乱数を用いて選出し、これを
であればOKと判断し、
ならNOと判断するものである。
次に、上記課題2を解決するための第5の発明の実施例を図2および図3により説明する。図2のような拘束条件が探索空間Ωの上に付せられている。このような場合の演算手順は図3に示す通りである。まず操作者は付帯条件を等式拘束条件として入力する。この入力式に応じて装置内では変換関係の代数とそれに基づくハミルトニアン演算子が構成され波動方程式が作られる。この波動方程式にはHT 2に比例する揺らぎが含まれているので、対象とする評価関数の最小点を図4のようになトンネル効果によって探索することができる。
Claims (5)
- 大域的最適化装置の操作方法であって、ポテンシャル関数
の真の最小値
の取り得る領域Ω全体をサーベイ探索する前に、
を力学システムの座標と見做し、その量子力学的トンネル効果を使うことにより真の最小値
を計算する大域最適化操作手順において、該力学システムのプランク定数に相当する部分に置換されるべき設計定数HTと、力学システムの時間発展を規定する時間微分方程式における該力学システムの散免の変化率を規定する摩擦係数γとを具備することを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。 - 請求項1の設計定数HTが、該力学システムに対する量子的揺らぎ力の作用がその2乗HT 2に比例して計算算出されることを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
- 請求項1の設計定数HTが、ポテンシャル障壁を量子学トンネル効果で透過する割合が、exp(−定数/HT)に比例するような量として規定されていることを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
- 請求項1の摩擦係数γが、該力学システムのエネルギ散免率の比例定数として規定されていることを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
- 大域的最適化装置の操作方法であって、ポテンシャル関数
の真の最小値
の取り得る領域Ω全体をサーベイ探索する前に、
を力学システムの座標と見做し、その量子力学的トンネル効果を使うことにより真の最小値
を計算する大域最適化操作手順において、探索空間Ωに拘束条件が付帯している際はこの拘束条件を、該力学システムのプランク定数に相当する部分に置換されるべき設計定数HTと、力学システムの時間発展を規定する時間微分方程式における該力学システムの散免の変化率を規定する摩擦係数γとともに入力し、この入力式に応じて該装置で交換関係の代数とそれに基づくハミルトニアン演算子が構成され波動方程式が作成され、これに基づき大域最適化演算が行われることを特徴とする大域的最適化装置の操作方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004242226A JP2006059237A (ja) | 2004-08-23 | 2004-08-23 | 大域的最適化装置の操作方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004242226A JP2006059237A (ja) | 2004-08-23 | 2004-08-23 | 大域的最適化装置の操作方法 |
Publications (1)
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JP2004242226A Pending JP2006059237A (ja) | 2004-08-23 | 2004-08-23 | 大域的最適化装置の操作方法 |
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JP (1) | JP2006059237A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019159782A (ja) * | 2018-03-13 | 2019-09-19 | 株式会社デンソー | 連続最適化問題の大域的探索装置及びプログラム |
-
2004
- 2004-08-23 JP JP2004242226A patent/JP2006059237A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019159782A (ja) * | 2018-03-13 | 2019-09-19 | 株式会社デンソー | 連続最適化問題の大域的探索装置及びプログラム |
WO2019176647A1 (ja) * | 2018-03-13 | 2019-09-19 | 株式会社デンソー | 連続最適化問題の大域的探索装置及びプログラム |
JP6993909B2 (ja) | 2018-03-13 | 2022-01-14 | 株式会社デンソー | 連続最適化問題の大域的探索装置及びプログラム |
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