JP2006057870A - 冷却庫 - Google Patents

Abstract

【課題】 庫内の構成要素が設計上の制約を受けることなく、扉開閉検知手段を配置することが可能な冷却庫を提供する。
【解決手段】 冷凍室３０の本体扉３１の裏面には、冷凍室３０の前面開口３４をぐるりと取り囲む形で、本体１０に当接するガスケット３５が装着される。扉開閉検知手段６０は、本体扉３１上縁部におけるガスケット３５装着箇所近傍に備えられる。扉開閉検知手段６０は、リードスイッチ６１と、このリードスイッチ６１を本体扉３１の開閉に伴ってＯＮ／ＯＦＦさせるマグネット６２とを備える。リードスイッチ６１は本体１０の仕切り部１１内部に、マグネット６２は本体扉３１内部に埋設される。本体扉３１のガスケット３５装着箇所には、扉の内側に向かって窪んだ凹部３６が設けられる。マグネット６２は、この凹部３６に装着されるとともに、ガスケット３５でカバーされている。
【選択図】 図２

Description

本発明は、家庭用または業務用の冷却庫に関する。

冷却庫は、その庫内を閉塞する扉に対して、扉の開放を検知する扉開放検知手段を備えている。この扉開閉検知手段により、庫内灯や送風機等の構成要素のＯＮ／ＯＦＦが制御される。扉開閉検知手段には、リードスイッチとマグネットとを用いたものや、押しボタン式のものが広く知られている。

扉開閉検知手段のうち、リードスイッチとマグネットとを用いたものは、リードスイッチが冷却庫本体に、マグネットが扉に設けられている。そして、扉の開閉に伴い、マグネットがその磁力によりリードスイッチをＯＮ／ＯＦＦさせる。このような扉開閉検知手段を用いた冷却庫の一例を特許文献１に見ることができる。
特開平４−１２６９８７号公報（第３頁、図１）

特許文献１に記載の冷蔵庫（冷却庫）では、庫内を上下に区分する区画壁の内部にリードスイッチが、前面扉の庫内側に設けられた扉ポケットの底部の内部に磁石（マグネット）が配置されている。ここで、マグネットの磁力によりリードスイッチをＯＮ／ＯＦＦさせるためには、扉を閉鎖した時に、リードスイッチがマグネットの磁力の影響を受けるような位置に、各々を配置しなければならない。しかしながら、特許文献１に記載の冷蔵庫のリードスイッチとマグネットの配置方法では、これらの機能部材が扉閉鎖時に接近することを考慮に入れて、区画壁や扉ポケットの形状を設計しなければならない。したがって、庫内の構成要素の形状が制約を受け、自由な構成で設計することができなくなる恐れがある。

本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、庫内の構成要素が設計上の制約を受けることなく、扉開閉検知手段を配置することが可能な冷却庫を提供することを目的とする。

上記の課題を解決するため、本発明では、冷却庫本体と、該本体の庫内を閉塞する扉に装着され、前記本体に当接するガスケットと、前記扉の開閉を検知する扉開閉検知手段とを備えた冷却庫において、次のように構成する。

（１）前記扉開閉検知手段は、前記本体に備えられたリードスイッチと、前記扉に備えられ、扉の開閉に伴いリードスイッチをＯＮ／ＯＦＦさせるマグネットとを備え、該マグネットは、前記扉の、前記ガスケット装着箇所に埋設されるとともに、ガスケットでカバーされることとした。この構成によると、庫内の区画壁や仕切り、扉ポケット等の構成要素がどのような形状や配置であっても、扉開閉検知手段を配置することができる。したがって、庫内の構成要素に設計上の制約を設けることなく、扉開閉検知手段を配置することが可能となる。

（２）前記構成の冷却庫において、前記扉の、前記ガスケット装着箇所に、扉の内側に向かって窪んだ凹部を設け、前記マグネットは、前記凹部に装着されるとともに、ガスケットでカバーされていることとした。この構成によると、マグネットを、扉の外側から容易に取り付けることができ、マグネットの取り付け状態が一見して把握できるので、マグネットの付け忘れを防止することができる。したがって、扉開閉検知手段を、容易に、且つ確実に設けることが可能となる。

（３）前記構成の冷却庫において、前記扉は、基体部と、該基体部の庫内側に設けられたドアライナーとを備え、該ドアライナーに、本体側に向かって突出するように設けられた隆起部に、前記マグネットが備えられることとした。この構成によると、扉のガスケット装着箇所が本体側に向かって隆起している場合にも、この隆起部にマグネットを収納し、ガスケットでカバーすることができ、ガスケット装着箇所が隆起している等、庫内の構成要素がどのような形状や配置であっても、扉開閉検知手段を配置することが可能である。

（１）扉開閉検知手段は、本体に備えられたリードスイッチと、扉に備えられ、扉の開閉に伴いリードスイッチをＯＮ／ＯＦＦさせるマグネットとを備え、該マグネットは、扉のガスケット装着箇所に埋設されるとともに、ガスケットでカバーされることとしたので、庫内の区画壁や仕切り、扉ポケット等の構成要素がどのような形状や配置であっても、扉開閉検知手段を配置することができる。したがって、庫内の構成要素に設計上の制約を設けることなく、扉開閉検知手段を配置することが可能となる。

以下、本発明の実施形態を図１〜図３に基づき説明する。

最初に、本発明の第１の実施形態に係る冷却庫について、図１、及び図２を用いてその構成を説明する。図１は冷却庫の垂直断面左側面図、図２は冷凍室の扉開閉検知手段周辺を示す部分拡大垂直断面図である。図１、及び図２において、左方が冷却庫の前面側、右方が背面側である。

図１に示すように、冷却庫１は、断熱構造の本体１０の内部を仕切り部１１により上下に２分し、上方の区画を冷蔵室２０、下方の区画を冷凍室３０としている。冷蔵室２０と冷凍室３０の庫内は、前面開口部分に設けられた断熱構造の本体扉２１、３１によってそれぞれ閉塞される。本体扉２１は下縁に窪み状の手掛け部２２を有し、本体扉３１は上縁に窪み状の手掛け部３２を有している。これらの手掛け部に手を掛けることにより、本体扉を開くことができる。

冷蔵室２０は、複数の棚２３により複数段に仕切られている。本体扉２１の内面には、ボトル類や飲料の紙パックなどを収納するラック２４が上下２段にわたり取り付けられている。冷蔵室２０の中で最も下の部分には、独立の断熱区画４０が設けられ、断熱構造の区画本体４１を備えている。

冷凍室３０には、計４個の冷凍容器３３ａ、３３ｂ、３３ｃ、３３ｄが上下に重なる形で収納されている。冷凍容器３３ａ、３３ｂ、３３ｃ、３３ｄは、それぞれ前面側から見た左右両側の縁部によって冷凍室３０の内面に支持されており、前方にスライドさせて引き出すことができる。

本体１０の背面下部のコーナー部には、圧縮機室１２が形成され、ここに圧縮機１３が配置されている。本体１０の背面壁の前面側、すなわち冷蔵室２０と冷凍室３０の奥の壁の前面側には、庫内を上下に貫通するダクト１４が形成されている。ダクト１４の下端には、圧縮機１３で圧縮した冷媒を膨脹させて周囲の空気から熱を奪う熱交換器１５が配置されている。なお、圧縮機１３で圧縮された冷媒の持つ熱を庫外に放熱させる図示しない放熱回路が、本体１０の壁の中に張り巡らされている。

ダクト１４の中で、熱交換器１５の上方にあたる箇所には送風機１６が設置されている。送風機１６を運転すると、ダクト１４の下端の吸込口１７から冷凍室３０内の空気が吸い込まれる。吸い込まれた空気は、熱交換器１５を通る間に冷却されて冷気となる。冷気は吹出口１８を通じて冷凍室３０に、吹出口１９を通じて冷蔵室２０に、それぞれ吹き出される。ダクト１４の適所に設けられた図示しないダンパが、吹出口１８と吹出口１９からの冷気吹出量を調整する。冷蔵室２０内の空気は、図示しない戻りダクトを通じて吸込口１７に戻される。

冷蔵室２０下部の断熱区画４０は、それ以外の冷蔵室空間と異なる温度帯で使用することが可能である。例えば、断熱区画４０の内部温度を、冷蔵温度帯と冷凍温度帯に切り替えて使用される。本体４１の内部にはダクト１４よりダンパ部４２を通じて所要量の冷気が吹き込まれる。

冷蔵室２０と冷凍室３０の前面側上部には、それぞれ扉の開閉を検知する扉開閉検知手段５０、６０が備えられている。これらの扉開閉検知手段は互いに同様の構成であるので、冷凍室３０に対して設けられた扉開閉検知手段６０を例として、図２を用いてその詳細を以下に説明する。

冷凍室３０の本体扉３１の裏面には、冷凍室３０の前面開口３４をぐるりと取り囲む形で、本体１０に当接するガスケット３５が装着されている。本体扉３１が閉じられた時、その上縁部において、図２に示すように、ガスケット３５は本体１０の仕切り部１１に当接する。

本体扉３１の開閉を検知する扉開閉検知手段６０は、本体扉３１上縁部におけるガスケット３５装着箇所近傍に備えられている。扉開閉検知手段６０は、リードスイッチ６１と、このリードスイッチ６１を本体扉３１の開閉に伴ってＯＮ／ＯＦＦさせるマグネット６２とを備えている。リードスイッチ６１は、ガスケット３５が当接する箇所の、仕切り部１１内部に埋設されている。マグネット６２は、ガスケット３５装着箇所の、本体扉３１内部に埋設されている。この本体扉３１のガスケット３５装着箇所には、扉の内側に向かって窪んだ凹部３６が設けられている。マグネット６２は、この凹部３６に装着されるとともに、ガスケット３５でカバーされている。

このようにして、扉開閉検知手段６０は、リードスイッチ６１と、このリードスイッチ６１を本体扉３１の開閉に伴ってＯＮ／ＯＦＦさせるマグネット６２とを備え、このマグネット６２は、本体扉３１のガスケット３５装着箇所に埋設されるとともに、ガスケット３５でカバーされるので、庫内の区画壁や仕切り、扉ポケット等の構成要素がどのような形状や配置であっても、扉開閉検知手段６０を配置することができる。したがって、庫内の構成要素に設計上の制約を設けることなく、扉開閉検知手段６０を配置することが可能となる。

さらに、本体扉３１のガスケット３５装着箇所に、本体扉３１の内側に向かって窪んだ凹部３６を設け、マグネット６２は、この凹部３６に装着されるとともに、ガスケット３５でカバーされているので、マグネット６２を、本体扉３１の外側から容易に取り付けることができる。また、マグネット６２の取り付け状態が一見して把握できるので、マグネット６２の付け忘れを防止することができる。したがって、扉開閉検知手段６０を、容易に、且つ確実に設けることが可能となる。

次に、本発明の第２の実施形態に係る冷却庫の扉開閉検知手段周辺の詳細な構成について、図３を用いて説明する。図３は、冷凍室の扉開閉検知手段周辺を示す部分拡大垂直断面図である。なお、この実施形態の基本的構成は、前記図１、及び図２に示す第１の実施形態と同じであるので、第１の実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付し、説明は省略するものとする。

図３に示す第２の実施形態においては、冷凍庫３０の本体扉３１は、基体部３１ａと、この基体部３１ａの庫内側に設けられたドアライナー３１ｂとを備えている。ドアライナー３１ｂには、本体扉３１の輪郭形状に対応する形状の、本体１０側に向かって突出する隆起部３７が形設されている。この隆起部３７の先端にガスケット３５が装着されている。本体扉３１が閉じられた時、その上縁部においてガスケット３５は、本体１０の仕切り部１１に当接する。

隆起部３７の先端には、本体扉３１の内側に向かって窪んだ凹部３６が設けられている。扉開閉検知手段６０のマグネット６２は、この凹部３６に装着されるとともに、ガスケット３５でカバーされている。

このようにして、本体扉３１は、基体部３１ａと、この基体部３１ａの庫内側に設けられたドアライナー３１ｂとを備え、このドアライナー３１ｂに、本体１０側に向かって突出するように設けられた隆起部３７に、扉開閉検知手段６０のマグネット６２が備えられているので、本体扉３１のガスケット３５装着箇所が本体側に向かって隆起している場合にも、この隆起部３７にマグネット６２を収納し、ガスケット３５でカバーすることができる。したがって、ガスケット３５装着箇所が隆起している等、庫内の構成要素がどのような形状や配置であっても、扉開閉検知手段６０を配置することが可能である。

以上、本発明の各実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。

本発明は家庭用又は業務用の冷却庫全般に利用可能である。

本発明の第１の実施形態に係る冷却庫の垂直断面左側面図である。 図１の冷凍室の扉開閉検知手段周辺を示す部分拡大垂直断面図である。 本発明の第２の実施形態に係る冷却庫の扉開閉検知手段周辺を示す部分拡大垂直断面図である。

符号の説明

１ 冷却庫
１０ 本体
２０ 冷蔵室
３０ 冷凍室
２１ 本体扉
３１ 本体扉
３１ａ 基体部
３１ｂ ドアライナー
３５ ガスケット
３６ 凹部
３７ 隆起部
５０、６０ 扉開閉検知手段
６１ リードスイッチ
６２ マグネット

Claims (3)

1. 冷却庫本体と、該本体の庫内を閉塞する扉に装着され、前記本体に当接するガスケットと、前記扉の開閉を検知する扉開閉検知手段とを備えた冷却庫において、
   前記扉開閉検知手段は、前記本体に備えられたリードスイッチと、前記扉に備えられ、扉の開閉に伴いリードスイッチをＯＮ／ＯＦＦさせるマグネットとを備え、該マグネットは、前記扉の、前記ガスケット装着箇所に埋設されるとともに、ガスケットでカバーされていることを特徴とする冷却庫。
2. 前記扉の、前記ガスケット装着箇所に、扉の内側に向かって窪んだ凹部を設け、前記マグネットは、前記凹部に装着されるとともに、ガスケットでカバーされていることを特徴とする請求項１に記載の冷却庫。
3. 前記扉は、基体部と、該基体部の庫内側に設けられたドアライナーとを備え、該ドアライナーに、本体側に向かって突出するように設けられた隆起部に、前記マグネットが備えられることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の冷却庫。

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