JP2006057641A - 電磁式燃料噴射弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料噴射弁のノズルボディの先端側に、噴射孔上流に位置する燃料旋回子が配置され、固定コアとノズルボディは、固定コアの一端外周とノズルボディの一端内周とに圧入,溶接された非磁性の筒状シールリングを介して結合される。燃料旋回子の内周とシールリングの内周が弁体付きの可動子のストローク動作を摺動案内するガイドになっている。燃料旋回子はノズルボディ側の受け面とオリフィスプレートの間に挾持されて、該燃料旋回子の外周とノズルボディ内周との間に環状の燃料通路が形成され、この環状の燃料通路を介して燃料旋回子の下端面に設けた通路溝に燃料が流れる。戻しばねと可動子との間に該可動子と独立して軸方向に可動な質量体を介在させ、この質量体と前記可動子の間に板ばねを介在させた。
【選択図】 図1
Description
(1)2点支持ガイド方式の低コスト化と心出し精度(同軸精度)を図るために、燃料旋回子を有する燃料噴射弁において、固定コアのノズルボディ側の一端外周とノズルボディの一端内周とに圧入,溶接した非磁性の筒状シールリングを利用し、このシールリングの内周と燃料旋回子の内周とで弁ストローク動作時の可動子を摺動案内する2点支持ガイドを構成する。
(2)燃料噴射弁の組立の容易化,部品の簡略化を図るために、電磁コイル及びヨークは、固定コアの周りに該固定コアの上から通して装着され、且つヨークは電磁コアの外周に上から被さるようにしてノズルボディと結合可能となる構造とした。このヨークの上部の一部に電磁コイルの端子取出し窓が形成され、ヨークの上端内面が前記電磁コイルを押し付けて該コイルを固定している。
(3)燃料旋回子の組付けの容易性,燃料噴射特性,応答性を高める手段としては、次のような手段を提案する。
(4)2次噴射防止のために、可動子の閉弁動作の衝撃を緩和する液体ダンパ構造を実現し得る構造としては、次のような手段を提案する。
(5)2次噴射防止のために、可動子の弁座やストッパに対する衝突動作(跳ね返り)を緩和する手段としては、戻しばねと可動子との間に該可動子と独立して軸方向に可動な質量体を介在させたり、さらに、この質量体と前記可動子の間に板ばねを介在させたものを提案する。
ワラー21の外周とノズルボディ18の先端内周との間には、環状の燃料流路22が形成される。この環状の燃料通路22は、面取り27がなくとも十分な燃料通路を確保できるものであり、この環状の燃料通路22及び23を介してスワラー21の旋回形成用の溝26に燃料が流れる構造とした。
ることも可能である。
(1)電磁コイル2の通電が遮断されると、戻しばね7に蓄積された荷重により可動子5は閉じ方向に移動して弁座31に当接する。このとき、既述した可動質量体9及び板ばね50のダンパ作用により、弁体16の跳ね返りが抑えられ、2次噴射を有効に防止できる。
(2)また、弁の開閉動作時には、可動コアの上部外周14aの全周が円周でシールリング18の内周に摺動案内されるので、燃料はこの摺動案内面にはほとんど逃げることなく、すべてオリフィス15を介して可動コア14内側の通路12と外側の通路13との間で燃料が流通するので、固定コア1下端面(ストッパ)と可動コア14端面との間には適度な液体ダンパ作用が働き、ストッパへの可動子5の衝撃緩和及び上記した閉弁時の可動子5の跳ね返り抑制に貢献することができる。
(3)可動子5の2点支持ガイドは、スワラー21内周とシールリング8の内周で行う。したがって、ノズルボディ自身は、従来のようなガイド機能を持たなくなったために、ノズルボディに高精度が研磨仕上げを要求されず、旋盤加工が容易なシールリングにより高精度なガイド機能を保証できる。そのため、ロングノズルインジェクタであっても、低コストで2点支持ガイドを実現することができる。
(4)ノズルボディ18の内周に手間を要する研磨作業(ガイド形成)を省略できる反面、それに代わって、どのようにして同軸精度を出すかが課題であったが、既述した組立工程を経て、シールリング18の圧入,溶接により固定コア1とノズルボディ18とを高い同軸精度を保持しつつ比較的簡便に出すことができ、組立作業の合理化、低コスト化を図ることができた。
(5)また、部品全体の組立も、第3図で示したように、ノズルボディ18をベースにして、その他の部品をコネクタモールドを除き、同一方向から組付けることが可能となり、作業の簡便化,自動化に貢献することができる。
(6)スワラー21は、隙間嵌めであるが、オリフィスプレート19により固定されるために、その移動を防止し、しかも、スワラー21の外周全体が環状の燃料通路となるので、通路抵抗を小さくし、また、スワラー21の下端部等に滞留しやすかった気泡を逃げやすくし、スムーズな燃料噴射を可能にする。
(7)スワラー21は、隙間嵌めであるが、取り付け時に心出し治具をセットするまでは、他の部材の物理的な拘束を受けないので、芯出しの自由度がある。また、オリフィスプレート19を溶接した場合でも、その熱から受ける熱膨張も、スワラー21の外周にある隙間で吸収されるので、スワラー21に熱変形が生じるのを防止できる。
(8)スワラー21の下端面には、燃料旋回形成用の溝24の上流位置に環状段差による環状流路23が存在し、これが燃料溜りとして機能することで、燃料噴射時の噴射応答性を高めることができる。
Claims (17)
- 中心から外径方向に向けて中空の固定コア、電磁コイル、ヨークが配置され、ヨークの下部に取付けたノズルボディに弁体を有する可動子を内装し、この可動子が戻しばねの力を受けて弁座側に付勢されている電磁式燃料噴射弁において、
前記ノズルボディの先端側に、噴射孔上流に位置する燃料旋回子が配置され、前記固定コアと前記ノズルボディは、固定コアのノズルボディ側の一端外周とノズルボディの一端内周とに圧入,溶接された非磁性の筒状シールリングを介して結合され、
前記燃料旋回子の内周と前記シールリングの内周が前記可動子のストローク動作を摺動案内するガイドになっていることを特徴とする電磁式燃料噴射弁。 - 前記ヨークと前記ノズルボディも圧入,溶接により結合されている請求項1記載の電磁式燃料噴射弁。
- 前記シールリングは、一端にフランジを有して、フランジと反対側の筒部一端が前記固定コアの外周一端に圧入,溶接され、前記フランジが前記ノズルボディの上端に設けた環状段差部に圧入,溶接され、
前記ヨークと前記ノズルボディはいんろう係合方式で圧入された後溶接されている請求項2記載の電磁式燃料噴射弁。 - 中空筒形の固定コアの周りに電磁コイル、ヨークが配置され、ヨークの下部には、弁体を有する可動子を内装したノズルボディが取付けられ、この可動子が戻しばねの力を受けて弁座側に付勢されている電磁式燃料噴射弁において、
前記電磁コイル及びヨークは、前記固定コアの周りに該固定コアの上から通して装着される構造であり、且つ前記ヨークは前記電磁コアに上から被さるようにしてノズルボディ上端に結合可能となる構造をなし、このヨークの上部の一部に電磁コイルの端子取出し窓が形成され、ヨークの上端内面が前記電磁コイルを押し付けて該コイルを固定していることを特徴とする電磁式燃料噴射弁。 - 前記ヨークは、その上端の口径が絞られて、その上端内周が前記固定コアの外周に溶接,圧入,かしめのいずれかにより結合している請求項4記載の電磁式燃料噴射弁。
- 固定コアの周りに電磁コイル,ヨークが配置され、ヨークの下部には、弁体を有する可動子を内装したノズルボディが取付けられ、この可動子が戻しばねの力を受けて弁座側に付勢されている電磁式燃料噴射弁において、
前記固定コアと前記ノズルボディは、固定コアの一端外周とノズルボディの一端内周とにまたがって配置された非磁性の円筒状シールリングを介して結合され、 前記シールリングの内周が前記可動子のガイドになっており、
前記可動子は、中空円筒形の可動コアを有し、この可動コアの上部側外周がストローク動作時に前記シールリングの内周に摺動案内され、その下部側外周とノズルボディ内周間には燃料通路が確保され、この燃料通路と前記可動コア内部に形成された燃料通路を、可動コアに設けた通孔を介して連通させていることを特徴とする電磁式燃料噴射弁。 - 前記可動コアの下部側外周を上部側外周よりも径を小さくして下部側外周とノズルボディ内周間の燃料通路を広くし、この下部側外周のあるコア壁に前記通孔が配設してある請求項6記載の電磁式燃料噴射弁。
- ノズルボディと、噴射孔を有するオリフィスプレートと、燃料旋回子とが別部材により成形され、前記ノズルボディの燃料噴射側一端に前記燃料旋回子と前記オリフィスプレートを装着するための受け面付きの内周が設けられ、前記燃料旋回子は前記ノズルボディの前記受け面に受け止められるようにして前記ノズルボディの内周に隙間嵌めされ、前記オリフィスプレートは前記燃料旋回子を押し付けるようにして前記内周に圧入,溶接されていることを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
- ノズルボディと、噴射孔を有するオリフィスプレートと、燃料旋回子とが別部材により成形され、前記ノズルボディの燃料噴射側一端に前記燃料旋回子と前記オリフィスプレートを装着するための受け面付きの内周が設けられ、前記燃料旋回子は前記ノズルボディの前記受け面と前記オリフィスプレートの間に挾持されて、該燃料旋回子の外周とノズルボディ内周との間に環状の燃料通路が形成され、この環状の燃料通路を介して燃料旋回子の下端面に設けた通路溝に燃料が流れる構造にしたことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
- 前記燃料旋回子の上端面とこれを受ける前記ノズルボディの受け面との間に燃料を燃料旋回子の外周に導くための案内溝が形成されている請求項8又は9記載の電磁式燃料噴射弁。
- 前記案内溝は、前記燃料旋回子の上端面及び/又は前記ノズルボディの受け面に形成されている請求項10記載の電磁式燃料噴射弁。
- 前記燃料旋回子の硬度は前記オリフィスプレートよりも大きくしてある請求項8ないし11のいずれか1項記載の電磁式燃料噴射弁。
- 前記燃料旋回子の下端面に設けた旋回発生用の通路溝には、前記オリフィスプレート側の一部が入り込んでいる請求項8ないし12のいずれか1項記載の電磁式燃料噴射弁。
- 燃料噴射孔の上流側に燃料旋回子を配置した電磁式燃料噴射弁において、
前記燃料旋回子の下端面には、燃料旋回形成用の通路溝と、該通路溝に上流側で通じる環状流路とが形成されていることを特徴とする電磁式燃料噴射弁。 - 前記環状流路は、前記燃料旋回子の一端面の外周縁に環状の段差をつけることで形成している請求項14記載の電磁式燃料噴射弁。
- 中心から外径方向に向けて中空の固定コア、電磁コイル、ヨークが配置され、ヨークの下部に取付けたノズルボディに弁体を有する可動子を内装し、この可動子が戻しばねの力を受けて弁座側に付勢されている電磁式燃料噴射弁において、
前記戻しばねと前記可動子との間に該可動子と独立して軸方向に可動な質量体を介在させたことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。 - 中心から外径方向に向けて中空の固定コア、電磁コイル、ヨークが配置され、ヨークの下部に取付けたノズルボディに弁体を有する可動子を内装し、この可動子が戻しばねの力を受けて弁座側に付勢されている電磁式燃料噴射弁において、
前記戻しばねと前記可動子との間に該可動子と独立して軸方向に可動な質量体を介在させ、この質量体と前記可動子の間に板ばねを介在させたことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
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