JP2006056002A - 機能素子およびその製造方法、流体吐出装置、並びに印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の振動板11と、その各振動板11を変形可能に支持する各支持部17aと、前記各振動板11を静電力により変形させて流体に圧力変化を与える、または流体の圧力変化により前記振動板11を変形させて静電容量を検出する電極対とを有する機能素子において、前記各支持部11を環状となるように配する。
【選択図】図7
Description
このような環状に支柱列が配されていれば、例えば振動板を円形状または方形状等に形成した場合であっても、その振動板の形状に対応して複数の支柱が配列されることになる。すなわち、複数の支柱が振動板を支持することになるので、その振動板の反発力を十分に確保し得るようになる。しかも、支柱列の描く環が振動板の形状に対応するため、例えば振動板が円形状であれば多重円形状に各支柱を配したり、あるいは螺旋状に各支柱を配するといったことが可能となり、支柱の存在によって振動板の撓みが部分毎に分割される場合であっても、その分割の単位が多重円形状あるいは螺旋状等といった振動板の形状に則したものとなる。つまり、振動板の形状に則した分割単位毎にその振動板を撓ませ得るようになるので、その振動板を効率よく振動させ得るようになる。
これらのことから、本発明を用いれば、例えばインク液の液滴を吐出して画像を印刷する場合において、振動板の短辺長を大きくして印刷画像上での面内密度を高くすることで、インク液吐出の高密度化に容易に対応することができる。さらには、流体であるインク液に圧力変化を与えるための振動板を効率よく振動させ得るので、消費電力を増加させず、しかもインク液の吐出性能を落とすことなく、そのインク液の吐出を行うことが可能となる。したがって、印刷画像の高画質化や印刷出力の高速化等といった要求に十分に対応することが可能となる。
つまり、本発明を用いれば、高密度配置に容易に対応し得るとともに、高密度配置した場合であっても効率のよい流体吐出特性を得ることができるようになる。
はじめに、機能素子の説明に先立ち、その機能素子を用いて構成された流体吐出装置および印刷装置について説明する。
一方、ラインヘッド方式のものでは、図1(b)に示すように、用紙1をその主走査方向に送るローラ2と、その用紙1の副走査方向に沿ってインク液の吐出口がライン状に配されたインクジェットヘッド5とを備えている。そして、用紙1を移動させつつ、インクジェットヘッド5の各吐出口から用紙1にインク液を吐出することで、印刷出力を行うようになっている。
なお、上述したインクジェットプリンタ装置の構成は、印刷装置の一例であり、液滴を吐出させるヘッド部と印刷対象物の相対位置を変化させることで印刷を行うことができれば、この構成にはこだわらない。
なお、これらの図では基板側が共通電極、振動板側が各々独立に駆動される複数の個別電極を記載しているが、基板側と振動板側の電極構成が逆であっても構わない。
次に、以上のような構成のインクジェットヘッドにおいて用いられる機能素子、すなわち本発明に係る機能素子について、さらに詳しく説明する。機能素子は、既に説明したように、振動アクチュエータとしての機能を備えた素子の全てを含むが、その一例としてインクジェットヘッドにおいて用いられるもの、すなわち図6〜8に示すようなものがある。図6は本発明に係る機能素子の概略構成の一例を示す説明図であり、図7はその要部構成の一例を示す説明図であり、図8はその配置例を示す説明図である。
次に、以上のように構成された機能素子の製造方法について説明する。ただし、ここでは、機能素子の製造手順の概要についてのみ説明し、その製造の過程で用いる薄膜形成技術の詳細については、従来と略同様であり、公知技術を利用することができるため、その説明を省略する。
上述した実施の形態の説明では、機能素子をインクジェットヘッドに用いた場合、すなわち流体吐出装置がインクジェットヘッドであり、印刷装置がインクジェットプリンタ装置である場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、本発明に係る機能素子は、インクジェットヘッドを始めとする流体吐出装置だけでなく、マイクロポンプ、μTAS(Micro Total Analysis Systems)、DNAチップ、熱拡散装置、スピーカ素子、ダイアフラム型センサ(例えば、マイク、圧力センサ)等にも適用可能である。また、本発明に係る流体吐出装置は、インクジェットヘッドの他にも、有機電界発光素子等の高分子または低分子有機材料の塗布装置、プリント基板配線用の印刷装置、ハンダバンプ印刷装置、三次元モデリング装置、DNAチップ、μTASとして薬液その他の液体をpl(ピコリットル)以下の微小単位にて精度良くコントロールして供給する供給ヘッド、さらには気体を微小量精度良くコントロールして供給する供給ヘッド等に適用することができる。
なお、整流弁は流路抵抗に異方性を有するものであればこの方式に限定されるものではない。
次いで、本発明に係る他の実施の形態として、本発明をスピーカーに適用した場合を例に挙げる。図11は、本発明が適用されたスピーカーの要部構成の一例を示す模式図である。
Claims (26)
- 複数の振動板と、
当該各振動板を変形可能に支持する各支持部と、
前記各振動板を静電力により変形させて流体に圧力変化を与える、または流体の圧力変化により前記振動板を変形させて静電容量を検出する電極対とを有する機能素子において、
前記各支持部が環状となるように配されている
ことを特徴とする機能素子。 - 前記各支持部が複数の支柱からなり、当該支柱のうちの最近傍同士のものを結んで描かれる支柱列が環状となるように配されている
ことを特徴とする請求項1記載の機能素子。 - 前記各支持部が連続する壁体からなり、当該壁体が環状となるように配されている
ことを特徴とする請求項1記載の機能素子。 - 前記電極対が複数設けられているとともに、各電極対が独立して駆動または検出可能である
ことを特徴とする請求項1記載の機能素子。 - 複数設けられた前記電極対は、環状の前記支柱列に沿って多重環を描くように配置されている
ことを特徴とする請求項4記載の機能素子。 - 複数設けられた前記電極対のそれぞれを独立して駆動するとともに、当該駆動を行う前記電極対の数を切り換えることで、前記振動板が前記流体に与える仕事量を調節する駆動手段
を備えることを特徴とする請求項4記載の機能素子。 - 複数設けられた前記電極対のそれぞれを独立して駆動するとともに、当該駆動のタイミングを各電極対で相違させることで、前記振動板が前記流体に与える仕事の特定位置での位相を一致させる駆動手段
を備えることを特徴とする請求項4記載の機能素子。 - 複数の振動板と、
当該各振動板を変形可能に支持する各支持部と、
前記各振動板を静電力により変形させて流体に圧力変化を与える、または流体の圧力変化により前記振動板を変形させて静電容量を検出する電極対とを有する機能素子の製造方法において、
前記各支持部を形成するのにあたり、当該各支持部が環状となるように配する
ことを特徴とする機能素子の製造方法。 - 前記各支持部を複数の支柱によって構成し、当該支柱のうちの最近傍同士のものを結んで描かれる支柱列が環状となるように前記複数の支柱を配する
ことを特徴とする請求項8記載の機能素子の製造方法。 - 前記各支持部を連続する壁体によって構成し、当該壁体が環状となるように配する
ことを特徴とする請求項8記載の機能素子の製造方法。 - 複数の前記電極対をそれぞれが独立して駆動または検出可能となるように配設する
ことを特徴とする請求項8記載の機能素子の製造方法。 - 複数の前記電極対を、環状の前記支柱列に沿って多重環を描くように配置する
ことを特徴とする請求項11記載の機能素子の製造方法。 - 複数の振動板と、当該各振動板を変形可能に支持する各支持部と、前記各振動板を静電力により変形させて流体に圧力変化を与える電極対とを有する機能素子を用いて構成された流体吐出装置において、
前記各支持部が環状となるように配されている
ことを特徴とする流体吐出装置。 - 前記各支持部が複数の支柱からなり、当該支柱のうちの最近傍同士のものを結んで描かれる支柱列が環状となるように配されている
ことを特徴とする請求項13記載の流体吐出装置。 - 前記各支持部が連続する壁体からなり、当該壁体が環状となるように配されている
ことを特徴とする請求項13記載の流体吐出装置。 - 前記電極対が複数設けられているとともに、各電極対が独立して駆動可能である
ことを特徴とする請求項13記載の流体吐出装置。 - 複数設けられた前記電極対は、環状の前記支柱列に沿って多重環を描くように配置されている
ことを特徴とする請求項16記載の流体吐出装置。 - 複数設けられた前記電極対のそれぞれを独立して駆動するとともに、当該駆動を行う前記電極対の数を切り換えることで、前記振動板が前記流体に与える仕事量を調節する駆動手段
を備えることを特徴とする請求項16記載の流体吐出装置。 - 複数設けられた前記電極対のそれぞれを独立して駆動するとともに、当該駆動のタイミングを各電極対で相違させることで、前記振動板が前記流体に与える仕事の特定位置での位相を一致させる駆動手段
を備えることを特徴とする請求項16記載の流体吐出装置。 - 複数の振動板と、当該各振動板を変形可能に支持する各支持部と、前記各振動板を静電力により変形させて流体に圧力変化を与える電極対とを有する機能素子を、流体吐出装置として用いて媒体上への印刷を行うように構成された印刷装置において、
前記各支持部が環状となるように配されている
ことを特徴とする印刷装置。 - 前記各支持部が複数の支柱からなり、当該支柱のうちの最近傍同士のものを結んで描かれる支柱列が環状となるように配されている
ことを特徴とする請求項20記載の印刷装置。 - 前記各支持部が連続する壁体からなり、当該壁体が環状となるように配されている
ことを特徴とする請求項20記載の印刷装置。 - 前記電極対が複数設けられているとともに、各電極対が独立して駆動可能である
ことを特徴とする請求項20記載の印刷装置。 - 複数設けられた前記電極対は、環状の前記支柱列に沿って多重環を描くように配置されている
ことを特徴とする請求項23記載の印刷装置。 - 複数設けられた前記電極対のそれぞれを独立して駆動するとともに、当該駆動を行う前記電極対の数を切り換えることで、前記振動板が前記流体に与える仕事量を調節する駆動手段
を備えることを特徴とする請求項23記載の印刷装置。 - 複数設けられた前記電極対のそれぞれを独立して駆動するとともに、当該駆動のタイミングを各電極対で相違させることで、前記振動板が前記流体に与える仕事の特定位置での位相を一致させる駆動手段
を備えることを特徴とする請求項23記載の印刷装置。
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---|---|---|---|---|
JP2002191180A (ja) * | 2000-10-16 | 2002-07-05 | Xerox Corp | 静電駆動素子の劣化を防ぐ方法および装置 |
JP2003259662A (ja) * | 2002-02-27 | 2003-09-12 | Ricoh Co Ltd | 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置 |
JP2004195967A (ja) * | 2002-12-18 | 2004-07-15 | Eastman Kodak Co | 静電気的駆動の少量放出装置 |
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