JP2006053423A - 顕微鏡観察装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 液体による装置のトラブルを回避して液浸法による基板の観察を効率よく行える顕微鏡観察装置を提供する。
【解決手段】 観察対象の基板10Aを固定的に支持する試料台11と、液浸系の対物レンズ14と、対物レンズの先端と基板との間に液体20を供給する供給手段16,17と、供給手段により供給された液体のうち基板から落下する液体21を受ける液体受け手段22〜24とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体ウエハや液晶基板などの観察に用いられる顕微鏡観察装置に関する。
半導体回路素子や液晶表示素子の製造工程では、半導体ウエハや液晶基板(総じて「基板」という)に形成された回路パターンの欠陥や異物などの観察が、顕微鏡観察装置を用いて行われる。顕微鏡観察装置とは、基板を自動搬送する機構と光学顕微鏡システムとを結びつけたものである。光学顕微鏡システムの対物レンズは乾燥系であり、この対物レンズと観察対象の基板との間は空気などの気体で満たされる(例えば特許文献1を参照)。そして、より高い分解能での観察を実現するために、観察波長を紫外域とすることが提案されている。
特開2001−118896号公報
ところで、乾燥系の対物レンズを用いた装置では、対物レンズの開口数を“1”より大きくすることができないため、分解能の向上に限界がある。そこで、周知の液浸法を採用し、乾燥系の対物レンズに代えて液浸系の対物レンズを用いることが考えられる。この場合には、液浸系の対物レンズの先端と観察対象の基板との間が水などの液体で満たされ、液体の屈折率(>1)に応じて対物レンズの開口数を“1”より大きくすることができ、分解能を向上させることができる。
しかし、対物レンズを単に乾燥系から液浸系に交換するだけでは、上記の製造工程における基板の観察を効率よく行うことはできない。その観察を効率よく行うためには、液浸系の対物レンズの先端と基板との間に液体を供給する機構が必要であり、さらに、供給した液体による装置のトラブルを回避するための工夫も必要である。
本発明の目的は、液体による装置のトラブルを回避して液浸法による基板の観察を効率よく行える顕微鏡観察装置を提供することにある。
請求項1に記載の顕微鏡観察装置は、観察対象の基板を固定的に支持する試料台と、液浸系の対物レンズと、前記対物レンズの先端と前記基板との間に液体を供給する供給手段と、前記供給手段により供給された前記液体のうち前記基板から落下する液体を受ける液体受け手段とを備えたものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の顕微鏡観察装置において、前記試料台の下方に設けられ、前記試料台を移動可能に支持するステージを備え、前記液体受け手段は、前記試料台と前記ステージとの間に設けられる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の顕微鏡観察装置において、前記試料台は、上面で前記基板を支持すると共に、該上面の外径が前記基板の外径より小さく、前記液体受け手段は、前記基板の外縁部に沿った環状の溝部材を含み、前記溝部材の外径は、前記基板の外径より大きく、前記溝部材の内径は、前記基板の外径より小さく、前記溝部材の内径側の上端は、前記試料台の前記上面より下方に位置するものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の顕微鏡観察装置において、前記基板を搬送する際に前記基板を支持するアーム部材を備え、前記溝部材の外径側の上端のうち少なくとも一部は、前記試料台の前記上面より下方に位置し、前記溝部材の内径側の上端および外径側の前記少なくとも一部の上端と前記上面との高低差には、前記アーム部材を挿入可能な隙間が確保されているものである。
請求項5に記載の顕微鏡観察装置は、観察対象の基板を固定的に支持する試料台と、前記試料台を移動可能に支持するステージと、液浸系の対物レンズと、前記対物レンズの先端と前記基板との間に所定量の液体を供給する供給手段と、前記供給手段により供給される前記液体の前記基板における広がり範囲を考慮して、前記基板の観察可能範囲を制限する制限手段と、前記制限手段により制限された前記観察可能範囲を考慮して前記ステージを制御し、前記観察可能範囲の中の予め定めた観察点を前記対物レンズの視野内に位置決めする位置決め手段とを備えたものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の顕微鏡観察装置において、前記制限手段により制限された前記観察可能範囲のうち、前記対物レンズの視野中心に位置決め可能な範囲の半径R0は、前記基板の半径R1と、前記液体の広がり範囲の半径R2とを用い、次の式(1)を満足するものである。
R0 ≦ R1−R2 …(1)
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の顕微鏡観察装置において、前記液体の広がり範囲の半径R2は、前記対物レンズの先端の半径R3と、表面張力により前記対物レンズの先端から食み出し可能な幅Aとを用い、次の式(2)を満足するものである。
R2 = R3+A …(2)
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の顕微鏡観察装置において、前記幅Aは、前記対物レンズの作動距離δを用い、次の式(3)を満足するものである。
δ/2 ≦ A ≦ 2δ …(3)
本発明の顕微鏡観察装置によれば、液体による装置のトラブルを回避して液浸法による基板の観察を効率よく行うことができる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態の顕微鏡観察装置10には、図1に示す通り、観察対象の基板10Aを支持するステージ(11〜13)と、液浸観察部(14,15)と、液浸媒質の液体20を供給/回収する機構(16〜19)と、不要な液体21を回収する機構(22〜24)とが設けられる。また、顕微鏡観察装置10には、図示省略したが、制御部や、基板10Aを自動搬送する機構、プリアライメント機構、TTL方式のオートフォーカス機構なども設けられる。基板10Aは、半導体ウエハや液晶基板である。顕微鏡観察装置10は、半導体回路素子や液晶表示素子の製造工程において、基板10Aに形成された回路パターンの欠陥や異物などの観察(外観検査)に用いられる。回路パターンは、例えばレジストパターンである。
ステージ(11〜13)の説明を行う。ステージ(11〜13)は、試料台11とZステージ12とXYステージ13とで構成される。試料台11は、Zステージ12により鉛直方向に移動可能、XYステージ13により水平面内で移動可能に支持されている。基板10Aは、例えば現像装置から搬送されて試料台11の上面に載置され、例えば真空吸着により固定的に支持される。試料台11の上面の外径は、基板10Aの外径より小さい。
基板10Aを自動搬送する機構(不図示)には、例えば図2に示すようなアーム部材25が設けられる。アーム部材25は、基板10Aを搬送する際に基板10Aを支持する部材である。アーム部材25の先端部はU字状であり、試料台11と干渉することなく基板10Aの受け渡しができるようになっている。
なお、ステージ(11〜13)のうちZステージ12は、基板10Aの焦点合わせ時に、試料台11を鉛直方向に移動させる。焦点合わせ動作は、不図示の制御部がオートフォーカス機構を用いて行う。Zステージ12には、付属の回転ステージ(θステージ)が設けられている。回転ステージは、基板10Aの中心位置を検出する際に、試料台11を回転させる。中心位置の検出は、不図示の制御部がプリアライメント機構を用いて行う。XYステージ13は、基板10Aの予め定めた観察点を液浸観察部(14,15)の視野内に位置決めする際、試料台11を水平面内で移動させる。XYステージ13のベース部材は顕微鏡観察装置10の本体に固定されている。
液浸観察部(14,15)の説明を行う。液浸観察部(14,15)には、対物レンズ14と接眼レンズ15とが設けられる。対物レンズ14および接眼レンズ15は、各々、顕微鏡観察装置10の本体に固定されている。対物レンズ14は、液浸系の対物レンズであり、その先端(下面)と基板10Aとの間が液浸媒質(液体20)で満たされたときに、光学系の収差が補正されるように設計されている。対物レンズ14の先端が、液体20に触れる部分となる。さらに、顕微鏡観察装置10の本体内部(対物レンズ14と接眼レンズ15との間)には、図示省略した照明光源などが設けられる。観察波長は、例えば可視域や紫外域である。
液浸観察部(14,15)では、接眼レンズ15の視野位置に基板10Aの拡大像(パターン像)が形成され、この像により基板10Aの観察が行われる。また、対物レンズ14の先端と基板10Aとの間を満たす液体20の屈折率(>1)に応じて、対物レンズ14の開口数を“1”より大きくすることができ、乾燥系の装置(対物レンズの開口数≦1)と比較して分解能を確実に向上させることができる。
ちなみに、分解能は、対物レンズ14の開口数NAと、観察波長λと、定数kとを用いて、「分解能=k×λ/NA」と表される。定数kの値には、2線間の分解能を議論する場合、通常“0.5”が用いられる。また、対物レンズ14の開口数NAは、対物レンズ14の開き角θと、対物レンズ14と基板10Aとの間の媒質の屈折率nとを用いて、「NA=n×sinθ」と表される。このように、分解能は、対物レンズ14と基板10Aとの間の屈折率nの増加に逆比例して小さくなる(向上する)。
液体20を供給/回収する機構(16〜19)の説明を行う。この機構(16〜19)には、液体供給装置16と吐出ノズル17と吸引ノズル18と液体回収装置19とが設けられる。吐出ノズル17と吸引ノズル18は対物レンズ14の周囲に一体的に固定され、その先端が対物レンズ14の先端近傍に配置される。
液体供給装置16は、液体タンクや加圧ポンプなどを備え、所定量の液体20を吐出ノズル17に送り出す。その結果、吐出ノズル17の先端から吐出した所定量の液体20は、対物レンズ14の先端と基板10Aとの間(空間)に到達する。このように、液体供給装置16により吐出ノズル17を介して液体20が供給され、表面張力により「液滴」を形成する。液体20の供給は、液浸観察の前に、不図示の制御部が自動的に行う。
ここで、図3を参照して、対物レンズ14の先端と基板10Aとの間に供給された液体20の表面の形状について説明する。液体20の表面とは、対物レンズ14の先端と基板10Aとの間の露出面のことである。表面張力により、液体20の表面の形状は、その面積が最小の球形になろうとする。したがって、液体20の基板10Aにおける広がり範囲の直径Bは、対物レンズ14の先端の直径dより大きくなる。
さらに、表面張力により対物レンズ14の先端から食み出し可能な幅Aは、対物レンズ14の作動距離δに依存し、近似的に次の式(11)を満足すると考えられる。また、上記の幅Aと液体20の広がり範囲の直径Bと対物レンズ14の先端の直径dとは、次の式(12)を満足する。式(12)の“B/2”は液体20の広がり範囲の半径(請求項のR2)を表し、“d/2”は対物レンズ14の先端の半径(請求項のR3)を表している。
δ/2 ≦ A ≦ 2δ …(11)
B/2 = d/2+A …(12)
液体回収装置19(図1)は、液体タンクや吸引ポンプなどを備え、対物レンズ14の先端と基板10Aとの間の液体20を吸引ノズル18を介して周りの空気と一緒に吸引する。つまり、液体20を基板10Aから除去する。吸引された液体20は例えばフィルタにより空気とは選別され、液体タンクに集められる。このように、吸引ノズル18を介して液体回収装置19により液体20が回収される。液体20の回収は、液浸観察の後で、不図示の制御部が自動的に行う。
本実施形態では、液浸媒質の液体20として例えば純水を使用する。純水は、半導体製造工程などで容易に大量入手できるものである。また、基板10A上のフォトレジストに対する悪影響がないため、基板10Aの非破壊検査が可能となる。また、純水は環境に対する悪影響もなく、不純物の含有量が極めて低いため、基板10Aの表面を洗浄する作用も期待できる。
不要な液体21を回収する機構(22〜24)の説明を行う。不要な液体21とは、液体供給装置16により供給された液体20のうち基板10Aの外に流れ出し、基板10Aから落下するものである。この機構(22〜24)は、不要な液体21がZステージ12やXYステージ13に落下するのを阻止する(液体21を受ける)ための機構であり、水受け皿22と、水抜き穴23と、ドレーン配管24とで構成される。
水受け皿22は、図4(a),(b)に示す通り、基板10Aの外縁部に沿った環状の溝部材(ドーナッツ型)であり、図1に示す通り、Zステージ12の上面に取り付けられている。また、水受け皿22の寸法(図4)は、基板10Aの直径Dに対して次の式(13)を満足し、外径S2が基板10Aの外径Dより大きく、内径S1が基板10Aの外径Dより小さくなっている。
S1 < D < S2 …(13)
さらに、水受け皿22の内径側の上端22Aと外径側の上端22Bは、共に、試料台11の上面より下方に位置する。また、水受け皿22の上端22A,22Bと試料台11の上面との高低差t(>0)には、図2のアーム部材25を挿入可能な隙間(クリアランス)が確保されている。つまり、高低差tは、アーム部材25の厚さより大きい。
そして、水受け皿22の底面に水抜き穴23が設けられ、水抜き穴23にドレーン配管24の一端が接続されている。ドレーン配管24は、XYステージ13(図1)の可動部を介して顕微鏡観察装置10の外部に導かれる。XYステージ13の可動部において、ドレーン配管24は、不図示の真空吸着用の配管やステージ(11〜13)用の電気配線などと一緒に引き回される。このように一緒に引き回すことで、スペースを節約できる。
なお、水受け皿22は、Zステージ12の上面に固定されるため、Zステージ12とXYステージ13により試料台11が移動した場合でも、それに伴って試料台11に対する位置関係を変えることなく一緒に移動する。
次に、本実施形態の顕微鏡観察装置10における基板10Aの観察動作を説明する。基板10Aの観察動作は、不図示の制御部による自動制御である。
制御部は、基板10Aの観察動作の開始に先立ち、液体20の広がり範囲(図3の直径B)を考慮して、基板10Aの観察可能範囲を制限する。仮に基板10Aの全面を観察可能範囲とすると(制限なし)、基板10Aの外縁部では、液体20を対物レンズ14の先端と基板10Aとの間に安定して保持できず、液体20が基板10Aの外に流れ出してしまう(図1の不要な液体21参照)。このため、基板10Aの外縁部での液浸観察を良好に行うのは難しい。
そこで、制御部は、図5に示すように、基板10Aの観察可能範囲10B(外側の点線枠内に相当)を全面より狭い範囲に制限する。このとき、制限された観察可能範囲10Bの中で、対物レンズ14の視野中心(光軸上)に位置決め可能な範囲10C(内側の点線枠に相当)の半径R0は、基板10Aの半径D/2と、液体20の広がり範囲の半径B/2とを用い、次の式(14)を満足する。
R0 ≦ D/2−B/2 …(14)
基板10Aの範囲10C内であれば、対物レンズ14の視野中心に位置決めしても、対物レンズ14の先端と基板10Aとの間の液体20が基板10Aの外に流れ出すことはない。つまり、液体20を安定して保持できる。このため、基板10Aの観察可能範囲10B内の液浸観察を良好に行える。
制御部は、上記のようにして基板10Aの観察可能範囲10Bの制限処理を行った後、基板10Aの観察動作を開始する。
まず、観察対象の基板10Aを図2のアーム部材25によりステージ(11〜13)に搬送し、試料台11の上面に固定させる。そして、Zステージ12に付属する回転ステージ(不図示)により試料台11を回転させながら、プリアライメント機構(不図示)により基板10Aの外形を検出し、基板10Aの中心位置を検出する。
次に、基板10Aの中心位置の検出結果を基準とし、制限された観察可能範囲10Bを考慮してXYステージ13を制御する。具体的には、XYステージ13の可動範囲を「観察可能範囲10Bの中の範囲10Cが対物レンズ14の視野中心に位置決めされる範囲」に制限して(ソフトリミットの設定)、XYステージ13を制御する。基板10Aの範囲10Cに対応するXYステージ13の可動範囲は、液体20を安定して保持できる(つまり安全に動作可能な)範囲である。その結果、基板10Aの観察可能範囲10Bの中の予め定めた観察点を、液浸観察部(14,15)の対物レンズ14の視野内に位置決めすることができる。
次に、Zステージ12を制御して試料台11を移動させ、不図示のオートフォーカス機構を用いて、対物レンズ14の先端と基板10Aとの間隔がほぼ所望の間隔(対物レンズ14の作動距離δ)となる位置まで移動させる。その後、液体供給装置16を制御して、吐出ノズル17を介して、対物レンズ14の先端と基板10Aとの間に所定量の液体20を供給する。このとき、液体20は安定して保持される(液滴を形成)。さらに、オートフォーカス機構により、精密な焦点合わせを行った後、液浸観察可能となる。この状態で、観察者は、接眼レンズ15を介して、基板10Aの観察点の液浸観察を行う。
そして観察者から「液浸観察終了」の指示を受け取ると、制御部は、液体回収装置19を制御して、吸引ノズル18を介して、対物レンズ14の先端と基板10Aとの間から液体20を回収する。つまり、基板10Aに「液滴」が残らないようにする。基板10Aの観察可能領域10Bの中に他の観察点がある場合には、上記の動作を繰り返す。全ての観察点についての液浸観察が終わると、図2のアーム部材25により基板10Aをステージ(11〜13)から回収して、基板10Aの観察動作を終了する。
上記したように、本実施形態の顕微鏡観察装置10では、基板10Aの観察可能領域10Bを全面より狭い範囲に制限し(図5)、この観察可能範囲10Bを考慮してXYステージ13を制御するため、対物レンズ14の先端と基板10Aとの間の液体20が基板10Aの外に流れ出すことはない。したがって、液体20による装置のトラブル(例えばZステージ12やXYステージ13の電気系のトラブルや錆など)を回避して、液浸法による基板10Aの観察を効率良く行える。
さらに、何らかの異常により、XYステージ13が暴走したり、対物レンズ14の先端と基板10Aとの間に液体20が所定量より多く供給されてしまった際に、液体20が基板10Aの外に流れ出しても(図1の不要な液体21参照)、上記した機構(22〜24)により液体21を回収することができる。つまり、水受け皿22に流れ落ちた液体21は、水抜き穴23とドレーン配管24を介して装置外に排出される。したがって、不要な液体21がZステージ12やXYステージ13に落下するのを阻止でき、装置のトラブルを回避できる。
また、本実施形態の顕微鏡観察装置10では、基板10Aの観察可能領域10Bに応じたソフトリミットをXYステージ13の可動範囲に設定すると共に、不要な液体21を回収する機構(22〜24)を設けたため、装置のトラブルを確実に回避して液浸法による基板10Aの観察を効率良く行える。
さらに、本実施形態の顕微鏡観察装置10では、液浸観察の際、液体20の供給と回収を自動制御で行うため、作業者に対する負担が殆どなく、高スループットで基板10Aの観察を行うことができる。
(変形例)
なお、上記した実施形態では、基板10Aの観察点ごとに液体20を供給/回収する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。基板10Aの次の観察点までの距離が近い場合には、現在の観察点に供給されている液体20を回収することなく、XYステージ13(つまり基板10A)を移動させてもよい。基板10Aの表面がある程度の疎水性を持ち、対物レンズ14の先端がある程度の親水性を持つ場合には、液体20が対物レンズ14の側に付着し続けようとする。このため、XYステージ13(つまり基板10A)を移動させても、液体20を対物レンズ14の先端に付着させておくことができ、次の観察点に到着したときに同じ液体20を利用して観察を行える。この場合には、基板10Aの観察可能領域10Bに応じたソフトリミットをXYステージ13の可動範囲に設定する際、XYステージ13の移動時の加速度分も見込んで、観察可能範囲10Bのマージンを設定することが好ましい。
また、上記した実施形態では、基板10Aの観察可能領域10Bに応じたソフトリミットをXYステージ13の可動範囲に設定し、不要な液体21を回収する機構(22〜24)を補助的に使ったが、本発明はこれに限定されない。ソフトリミットを設定せず、上記の機構(22〜24)のみを設けた場合でも、装置のトラブルを回避して液浸法による基板10Aの観察を効率良く行える。逆に、上記の機構(22〜24)を省略し、ソフトリミットのみを設定した場合でも、液体20を基板10Aの外縁部に近づけないようにすれば、装置のトラブルを回避して液浸法による基板10Aの観察を効率良く行える。
さらに、上記した実施形態では、液浸系の対物レンズ14を顕微鏡観察装置10の本体に固定したが、本発明はこれに限定されない。液浸系の対物レンズ14をレボルバに取り付け、他の乾燥系の対物レンズと切り換え可能にしても良い。そして、乾燥系の対物レンズに切り換えて観察する際には、上記したXYステージ13のソフトリミットを解除することが好ましい。
また、上記した実施形態では、試料台11の上面の外径が基板10Aの外径より小さい例を説明したが、本発明はこれに限定されない。試料台の上面の外径が基板10Aの外径以上である場合にも、本発明を適用できる。この場合には、水受け皿22の外径S2を試料台の上面の外径より大きく、内径S1を試料台の上面の外径より小さくすることが好ましい。
さらに、水受け皿22の形状は、次のようにしてもよい。平面形状は、円形に限らず、矩形でもよい。外径側の上端22B(図4参照)の高さを均一にし、その全体が試料台11の上面より下方に位置するようにしたが、上端22Bに段差を付けても良い。この場合、上端22Bのうち低い部分のみを試料台11の上面より下方に位置させ、残りの高い部分を試料台11の上面以上の高さとすることができる。上端22Bの低い部分は、試料台11との高低差t(>0)を図2のアーム部材25の厚さより大きくすることで、基板10Aの搬送経路として利用できる。上端22Bの高い部分は、不要な液体21が周囲に飛散するのを防止するための壁として利用できる。
また、上記した実施形態では、接眼レンズ15による液浸観察の例を説明したが、本発明はこれに限定されない。撮像素子とモニタを設け、モニタの表示画像により液浸観察を行っても構わない。接眼レンズ15による液浸観察と撮像素子およびモニタによる液浸観察との双方を行えるようにしても良いし、何れか一方でも良い。ただし、観察波長を紫外域とする場合には、接眼レンズを省略して撮像素子とモニタを設けることが好ましい。また、観察波長を紫外域とする場合には、顕微鏡観察装置10の本体の内部を窒素充填することが好ましい。対物レンズ14と基板10Aとの間の光路は窒素充填されないが、液体20の供給された後で紫外光による観察を行うため、その紫外光が周囲の空気(酸素)と光化学反応を起こすことはない。
さらに、上記した実施形態では、吐出ノズル17と吸引ノズル18を対物レンズ14の周囲に一体的に固定したが、外付けでもよい。また、水受け皿22をZステージ12の上面に固定したが、XYステージ13の可動部に固定してもよい。この場合には、試料台11に対する水平面内での位置関係を変えることなく、水受け皿22を移動させることができる。さらに、ドレーン配管24をXYステージ13の可動部において真空吸着用の配管などと一緒に引き回したが、一緒に引き回さなくても構わない。
さらに、上記した実施形態では、液体20として例えば純水を用いたが(水浸系)、本発明はこれに限定されない。その他、純水よりも屈折率の高い油(例えば液浸オイルやシリコンオイルなど)を液体20として用いてもよい(油浸系)。この場合、液体20を対物レンズ14の先端に付着させながらXYステージ13(つまり基板10A)を移動させるには、基板10Aの表面がある程度の親水性を持ち、対物レンズ14の先端がある程度の疎水性を持つことが好ましい。
また、液体20として純水よりも表面張力の小さい液体(例えば界面活性剤を添加した液体、アルコール類、これらと純水との混合物)を用いることもできる。この場合には、基板10Aの回路パターンが微細な場合でも、液体20を回路パターンの凹部に確実に浸透させることができ、良好に観察できる。
さらに、上記した実施形態では、液浸系での観察後、基板10Aから液体20を除去するために、吸引ノズル18と液体回収装置19とを用いて液体20を回収したが、本発明はこれに限定されない。何らかの乾燥手段(例えば減圧乾燥など)を用いて、液体20を除去してもよい。
本実施形態の顕微鏡観察装置10の全体構成を示す側面図である。 搬送機構のアーム部材25の一例を示す図である。 液体20の表面の形状と広がり範囲を説明する図である。 水受け皿22の形状を示す側面図(a)および斜視図(b)である。 基板10Aの観察可能範囲10Bを説明する図である。
符号の説明
10 顕微鏡観察装置
10A 基板
11 試料台
12 Zステージ
13 XYステージ
14 対物レンズ
15 接眼レンズ
16 液体供給装置
17 吐出ノズル
18 吸引ノズル
19 液体回収装置
20 液体
21 不要な液体
22 水受け皿
23 水抜き穴
24 ドレーン配管
25 アーム部材

Claims (8)

  1. 観察対象の基板を固定的に支持する試料台と、
    液浸系の対物レンズと、
    前記対物レンズの先端と前記基板との間に液体を供給する供給手段と、
    前記供給手段により供給された前記液体のうち前記基板から落下する液体を受ける液体受け手段とを備えた
    ことを特徴とする顕微鏡観察装置。
  2. 請求項1に記載の顕微鏡観察装置において、
    前記試料台の下方に設けられ、前記試料台を移動可能に支持するステージを備え、
    前記液体受け手段は、前記試料台と前記ステージとの間に設けられる
    ことを特徴とする顕微鏡観察装置。
  3. 請求項1に記載の顕微鏡観察装置において、
    前記試料台は、上面で前記基板を支持すると共に、該上面の外径が前記基板の外径より小さく、
    前記液体受け手段は、前記基板の外縁部に沿った環状の溝部材を含み、
    前記溝部材の外径は、前記基板の外径より大きく、
    前記溝部材の内径は、前記基板の外径より小さく、
    前記溝部材の内径側の上端は、前記試料台の前記上面より下方に位置する
    ことを特徴とする顕微鏡観察装置。
  4. 請求項3に記載の顕微鏡観察装置において、
    前記基板を搬送する際に前記基板を支持するアーム部材を備え、
    前記溝部材の外径側の上端のうち少なくとも一部は、前記試料台の前記上面より下方に位置し、
    前記溝部材の内径側の上端および外径側の前記少なくとも一部の上端と前記上面との高低差には、前記アーム部材を挿入可能な隙間が確保されている
    ことを特徴とする顕微鏡観察装置。
  5. 観察対象の基板を固定的に支持する試料台と、
    前記試料台を移動可能に支持するステージと、
    液浸系の対物レンズと、
    前記対物レンズの先端と前記基板との間に所定量の液体を供給する供給手段と、
    前記供給手段により供給される前記液体の前記基板における広がり範囲を考慮して、前記基板の観察可能範囲を制限する制限手段と、
    前記制限手段により制限された前記観察可能範囲を考慮して前記ステージを制御し、前記観察可能範囲の中の予め定めた観察点を前記対物レンズの視野内に位置決めする位置決め手段とを備えた
    ことを特徴とする顕微鏡観察装置。
  6. 請求項5に記載の顕微鏡観察装置において、
    前記制限手段により制限された前記観察可能範囲のうち、前記対物レンズの視野中心に位置決め可能な範囲の半径R0は、前記基板の半径R1と、前記液体の広がり範囲の半径R2とを用い、次の式(1)を満足する
    R0 ≦ R1−R2 …(1)
    ことを特徴とする顕微鏡観察装置。
  7. 請求項6に記載の顕微鏡観察装置において、
    前記液体の広がり範囲の半径R2は、前記対物レンズの先端の半径R3と、表面張力により前記対物レンズの先端から食み出し可能な幅Aとを用い、次の式(2)を満足する
    R2 = R3+A …(2)
    ことを特徴とする顕微鏡観察装置。
  8. 請求項7に記載の顕微鏡観察装置において、
    前記幅Aは、前記対物レンズの作動距離δを用い、次の式(3)を満足する
    δ/2 ≦ A ≦ 2δ …(3)
    ことを特徴とする顕微鏡観察装置。
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