JP2006053380A - 液晶配向膜形成用組成物及び液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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JP2006053380A JP2004235237A JP2004235237A JP2006053380A JP 2006053380 A JP2006053380 A JP 2006053380A JP 2004235237 A JP2004235237 A JP 2004235237A JP 2004235237 A JP2004235237 A JP 2004235237A JP 2006053380 A JP2006053380 A JP 2006053380A
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敬 蛭間
Hidekazu Moriyama
英和 森山
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Abstract

【課題】
液滴吐出装置により吐出した場合に、ノズル部分に析出した液晶配向膜形成材料の詰まりが生じることがなく、しかも基板表面に対するぬれ性及びレベリング性に優れる液晶配向膜形成用組成物、この組成物を液滴吐出装置により基板表面に塗布して液晶配向膜を形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】
液滴吐出装置により液晶配向膜を形成するための液晶配向膜形成用組成物であって、式:RNCOR(R及びRは、それぞれ独立してメチル基又はエチル基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。)で示されるアミド化合物を溶媒全体に対して10重量%以上含有する溶媒に、液晶配向膜形成用材料が溶解してなることを特徴とする液晶配向膜形成用組成物、この液晶配向膜形成用組成物を、液滴吐出装置を用いて基板表面に塗布して液晶配向膜を形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、液晶配向膜形成用組成物及び液晶表示装置の製造方法に関する。
従来、液晶表示装置の液晶配向膜を形成する方法の一つとして、液滴吐出装置を用いる方法が知られている。
この方法は、ポリイミドやポリアミック酸等の液晶配向膜形成用材料を適当な溶媒に溶解した溶液(液晶配向膜形成用組成物)を液滴吐出装置により基板に吐出し、これを乾燥して塗膜とし、この塗膜に液晶配向能を付与して液晶配向膜を形成するものである。この液滴吐出装置を用いる方法は、所望の位置に所望の厚みの液晶配向膜を正確に形成することができ、使用する液晶配向膜形成用組成物が少量でよいこと等から、近年注目されている。
液晶配向膜形成用組成物としては、例えば、液晶配向膜形成用材料をブチルセロソルブ等の溶媒に溶解させたものが知られている(特許文献1)。
しかしながら、これらの溶媒を用いる組成物は基板表面へのぬれ性に優れるものの、ブチルセロソルブ等はポリイミドやポリアミック酸等の液晶配向膜形成用材料に対して貧溶媒であるため、液晶配向膜形成用材料の固形物が析出しやすく、液滴吐出装置により吐出した場合に、ノズル部分に析出した液晶配向膜形成材料の詰まりが生じることがあり、問題となっていた。
特開2001−295195号公報
本発明は、上記した従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、液滴吐出装置により吐出した場合に、ノズル部分に析出した液晶配向膜形成材料の詰まりが生じることがなく、しかも基板表面に対するぬれ性及びレベリング性に優れる液晶配向膜形成用組成物、この組成物を液滴吐出装置により基板表面に塗布して液晶配向膜を形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリイミドやポリアミック酸等の液晶配向膜材料を、N,N−ジメチルアセトアミドを主成分とする溶媒に溶解させることにより液晶配向膜形成用組成物を得た。そして、この組成物を使用すると、液滴吐出装置により吐出した場合にノズル部分に液晶配向膜形成材料の詰まりが生じることがないこと、並びにこの組成物は基板表面に対するぬれ性及びレベリング性に優れ、基板上に均質で平坦な液晶配向膜を効率よく形成することができることを見出し、本発明を完成するに到った。
かくして本発明の第1によれば、液滴吐出装置により液晶配向膜を形成するための液晶配向膜形成用組成物であって、式:RNCOR(R及びRは、それぞれ独立してメチル基又はエチル基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。)で示されるアミド化合物を溶媒全体に対して10重量%以上含有する溶媒に、液晶配向膜形成用材料が溶解してなることを特徴とする液晶配向膜形成用組成物が提供される。
本発明の液晶配向膜形成用組成物においては、前記溶媒が、アミド化合物を組成物全体に対して10〜50重量%含有する溶媒であることが好ましい。
本発明の液晶配向膜形成用組成物においては、前記アミド化合物として、N,N−ジメチルアセトアミドを用いることが好ましい。
本発明の液晶配向膜形成用組成物は、表面張力が20〜50mN/mの溶液であることが好ましい。
本発明の液晶配向膜形成用組成物は、粘度が0〜50mPa・sの溶液であることが好ましい。
本発明の液晶配向膜形成用組成物においては、前記液晶配向膜形成用材料が、式(I)
Figure 2006053380
(式中、Pは4価の有機基であり、Qは2価の有機基を表す。)で示される繰り返し単位、及び式(II)
Figure 2006053380
(式中、Pは4価の有機基であり、Qは2価の有機基を表す。)で示される繰り返し単位から選ばれる少なくとも一種を有する重合体であることが好ましい。
本発明の液晶配向膜形成用組成物は、液晶配向膜形成用材料が均一に溶解したものであるので、液滴吐出装置によりこのものを基板表面に塗布してもノズルに析出物による詰まりが生じることがない。
本発明の液晶配向膜形成用組成物は基板表面に対するぬれ性及びレベリング性に優れる。従って、このものを液滴吐出装置により基板表面に塗布することにより、表面が平滑な塗膜を得ることができる。また塗膜端部の隆起が低減されるので、高品質な液晶配向膜を効率よく形成することができる。
本発明の第2によれば、本発明の液晶配向膜形成用組成物を、液滴吐出装置を用いて基板表面に塗布して液晶配向膜を形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法が提供される。
本発明の液晶表示装置の製造方法においては、前記液晶配向膜を形成する工程の前に、基板表面を親液化処理する工程を有することが好ましい。
本発明の液晶表示装置の製造方法によれば、本発明の液晶配向膜形成用組成物を用いることにより高品質の液晶表示装置を低コストで効率よく製造することができる。
また、前記液晶配向膜を形成する工程の前に、基板表面を親液化する処理を施すことにより、液晶配向膜形成用組成物のぬれ性がさらに向上し、均一、平坦でかつ密着性に優れる液晶配向膜を、基板上に形成することができる。
以下、本発明の、1)液晶配向膜形成用組成物、及び2)液晶表示装置の製造方法について詳細に説明する。
1)液晶配向膜形成用組成物
本発明の液晶配向膜形成用組成物は、液滴吐出装置により液晶配向膜を形成するためのものであって、式:RNCOR(R及びRは、それぞれ独立してメチル基又はエチル基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。)で示されるアミド化合物を、組成物全体に対して10〜50重量%含有する溶媒に、液晶配向膜形成用材料が溶解してなることを特徴とする。
(1)液晶配向膜形成用材料
本発明の組成物に用いる液晶配向膜形成用材料としては、特に制限されず、従来公知の液晶配向膜形成用材料が使用できる。例えば、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリアミック酸エステル、ポリエステル、ポリアミド、ポリシロキサン、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体、ポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、優れた液晶配向能を有する配向膜を形成できること等から、前記式(I)で示される繰り返し単位、及び前記式(II)で示される繰り返し単位から選ばれる少なくとも一種を有する重合体であることが好ましい。
前記重合体としては、(a)前記式(I)で示される繰り返し単位を有するポリアミック酸、(b)前記式(II)で示される繰り返し単位を有するイミド化重合体、(c)前記式(I)で示される繰り返し単位を有するアミック酸プレポリマーと、上記式(II)で示される繰り返し単位を有するイミドプレポリマーとを有してなるブロック共重合体等が挙げられる。これらは単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。二種以上を組み合わせて用いる場合には、ポリアミック酸とイミド化重合体とを混合して用いることが好ましい。
(a)ポリアミック酸
ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させることにより得ることができる。
ポリアミック酸の合成に用いるテトラカルボン酸二無水物としては、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、シス−3,7−ジブチルシクロオクタ−1,5−ジエン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボニル−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−ジ無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3'−(テトラヒドロフラン−2',5'−ジオン)、下記式(1)及び(2)で示される化合物等の脂環式テトラカルボン酸二無水物;
Figure 2006053380
(式中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又はアルキル基を表し、R及びRは、それぞれ独立して芳香環を有する2価の有機基を表す。)
ブタンテトラカルボン酸二無水物等の脂肪族テトラカルボン酸二無水物;
ピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4'−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4'−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4'−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3',4,4'−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4'−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4'−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、下記式(3)〜(6)で表されるステロイド骨格を有する芳香族テトラカルボン酸二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。これらは1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
Figure 2006053380
ポリアミック酸の合成に用いるジアミンとしては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエタン、4,4'−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、2,2'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、4,4'−ジアミノベンズアニリド、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4'−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4'−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,3'−ジアミノベンゾフェノン、3,4'−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4'−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2',5,5'−テトラクロロ−4,4'−ジアミノビフェニル、2,2'−ジクロロ−4,4'−ジアミノ−5,5'−ジメトキシビフェニル、3,3'−ジメトキシ−4,4'−ジアミノビフェニル、1,4,4'−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4'−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2'−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4'−ジアミノ−2,2'−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4'−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジアミン;
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族及び脂環式ジアミン;
2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジアミノ−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミン等の、分子内に2つの1級アミノ基及び該1級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミン;式(7)
Figure 2006053380
(式中、R10〜R13は、それぞれ独立して炭素数1〜12の炭化水素基を表し、p、rはそれぞれ独立して1〜3の整数であり、qは1〜20の整数である。)で示されるジアミノオルガノシロキサン等が挙げられる。
これらのジアミンは一種単独であるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明の液晶配向膜形成用組成物にプレチルト角発現性を持たせる場合には、上記式(I)におけるQ及び/又は上記式(II)におけるQの一部又は全部が、下記式(8)及び(9)で表される少なくとも一種の基であることが好ましい。
Figure 2006053380
(式中、Xは、単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−S−又はアリーレン基であり、R14は、炭素数10〜20のアルキル基、炭素数4〜40の脂環式骨格を有する1価の有機基又は炭素数6〜20のフッ素原子を有する1価の有機基である。)
Figure 2006053380
(式中、X、Xはそれぞれ独立して、単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−S−又はアリーレン基であり、R15は、炭素数4〜40の脂環式骨格を有する2価の有機基である。)
上記式(8)において、R14で表される炭素数10〜20のアルキル基としては、例えば、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基、n−エイコシル基等が挙げられる。
また、上記式(8)におけるR14及び上記式(9)におけるR15で表される炭素数4〜40の脂環式骨格を有する有機基としては、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロデカン等のシクロアルカン由来の脂環式骨格を有する基;コレステロール、コレスタノール等のステロイド骨格を有する基;ノルボルネン、アダマンタン等の有橋脂環式骨格を有する基等が挙げられる。なお、上記脂環式骨格を有する有機基は、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子や、フルオロアルキル基、好ましくはトリフルオロメチル基で置換された基であってもよい。
さらに、上記式(8)におけるR14で表される炭素数6〜20のフッ素原子を有する有機基としては、例えば、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等の炭素数6以上の直鎖状アルキル基;シクロヘキシル基、シクロオクチル基等の炭素数6以上の脂環式炭化水素基;フェニル基、ビフェニル基等の炭素数6以上の芳香族炭化水素基等の有機基における水素原子の一部又は全部を、フッ素原子又はトリフルオロメチル基等のフルオロアルキル基で置換した基が挙げられる。
また、上記式(8)及び(9)におけるX〜Xのアリーレン基としては、フェニレン基、トリレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。
上記式(8)で表される基を有するジアミンの具体例としては、ドデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、下記式(10)〜(15)で表される化合物を好ましいものとして挙げることができる。
Figure 2006053380
また、上記式(9)で表される基を有するジアミンの具体例としては、下記式(16)〜(18)で表されるジアミンを好ましいものとして挙げることができる。
Figure 2006053380
特定ジアミンの全ジアミン量に対する使用割合は、発現させたいプレチルト角の大きさによっても異なるが、TN型、STN型液晶表示素子の場合には0〜5モル%、垂直配向型液晶表示素子の場合には5〜100モル%が好ましい。
ポリアミック酸は、上述したテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを、適当な有機溶媒中において、通常−20℃〜+150℃、好ましくは0〜100℃の温度条件下で反応させることにより製造することができる。
テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの使用割合は、ジアミンのアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.2当量となる割合である。
ポリアミック酸の合成反応に用いる有機溶媒としては、合成されるポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミド等の非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノール等のフェノール系溶媒を例示することができる。
また、有機溶媒の使用量(α)は、通常、テトラカルボン酸二無水物及びジアミン化合物の総量(β)が、反応溶液の全量(α+β)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。
なお、上記有機溶媒には、ポリアミック酸の貧溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類等を、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用することができる。
かかる貧溶媒の具体例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(ジアセトンアルコール)、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール等のアルコール系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−イソプロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;
乳酸エチル、乳酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル等のエステル系溶媒;
ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン等のハロゲン系溶媒;
n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;等を挙げることができる。
以上のようにして、ポリアミック酸を含む反応液が得られる。そして、この反応液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥することによりポリアミック酸を単離することができる。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解させ、次いで貧溶媒で析出させる工程を1回又は数回行うことにより、ポリアミック酸を精製することができる。
(b)イミド化重合体
イミド化重合体は、上記ポリアミック酸を脱水閉環させることにより得ることができる。なお、イミド化重合体は、繰り返し単位の100%が脱水閉環していなくてもよく、全繰り返し単位におけるイミド環を有する繰り返し単位の割合(以下、「イミド化率」ともいう。)が100%未満のものであってもよい。
イミド化重合体は、上記ポリアミック酸の一部又は全部を脱水閉環することにより合成することができる。好ましいイミド化率が40モル%以上、特に好ましくは70モル%以上である。イミド化率が40モル%以上の重合体を用いることによって、残像消去時間の短い液晶配向膜が形成可能な液晶配向膜形成用組成物が得られる。
ポリアミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、又は(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤及び脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。上記(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温度は、好ましくは50〜200℃であり、より好ましくは60〜170℃である。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるイミド化重合体の分子量が低下することがある。
一方、上記(ii)のポリアミック酸の溶液中に脱水剤及び脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸等の酸無水物を用いることができる。
脱水剤の使用量は、所望するイミド化率によるが、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.01〜20モルとするのが好ましい。
脱水閉環触媒としては、ピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミン等の3級アミンを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとするのが好ましい。イミド化率は上記の脱水剤、脱水閉環剤の使用量が多いほど高くすることができる。なお、脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。
脱水閉環反応の反応温度は、好ましくは0〜180℃であり、より好ましくは10〜150℃である。また、このようにして得られる反応溶液に対し、ポリアミック酸の精製方法におけるのと同様の操作を行うことにより、得られたイミド化重合体を精製することができる。
本発明で用いる重合体は、分子量が調節された末端修飾型のものであってもよい。この末端修飾型の重合体を用いることにより、本発明の効果が損われることなく液晶配向膜形成用組成物の塗布適性等を改善することができる。
このような末端修飾型の重合体は、ポリアミック酸を合成する際に、酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物等を反応系に添加することにより合成することができる。ここで、酸一無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物等を挙げることができる。また、モノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミン等を挙げることができる。また、モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネート等を挙げることができる。
(c)ブロック共重合体
前記(c)のブロック共重合体は、末端にアミノ基又は酸無水物基を有するアミック酸プレポリマーと、末端に酸無水物基又はアミノ基を有するイミドプレポリマーとをそれぞれ合成し、各プレポリマーの末端のアミノ基と酸無水物基を結合させることにより、得ることができる。
アミック酸プレポリマーは、上述したポリアミック酸の合成方法と同様の方法により合成することができる。また、イミドプレポリマーは、上述したイミド化重合体の合成方法と同様にして合成することができる。なお、末端に有する官能基の選択は、ポリアミック酸合成時のテトラカルボン酸二無水物とジアミンの量を調整することにより行うことができる。
本発明の液晶配向膜形成用組成物は、式:RNCOR(R及びRは、それぞれ独立してメチル基又はエチル基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。)で示されるアミド化合物(以下、単に「アミド化合物」ということがある。)を溶媒全体に対して10〜50重量%含有する溶媒に、液晶配向膜形成用材料が溶解してなることを特徴とする。
本発明に用いるアミド化合物において、前記式中、R及びRは、それぞれ独立してメチル基又はエチル基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。
アミド化合物の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドが挙げられる。これらのうち、液晶配向膜形成用材料の溶解性に特に優れ、レベリング性に優れる液晶配向膜形成用組成物を得ることができることから、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドの使用が好ましく、N,N−ジメチルアセトアミドの使用が特に好ましい。
液晶配向膜形成用材料を溶解する溶媒として、アミド化合物を主成分とするものを用いることにより、次のような効果を得ることができる。
(ア)液滴吐出装置を使用する場合に、ノズル部分に詰まりが発生することがなくなる。
(イ)液滴吐出装置による吐出性を向上させることができる。すなわち、アミド化合物を含有しない従来の液晶配向膜形成用組成物の場合、吐出周波数が3kHzを超えると吐出不良(吐出ダウン、インクの着弾精度の低下等)が生じるが、本発明の液晶配向膜形成用組成物を用いることにより、吐出周波数を10kHzに設定しても、吐出不良を起こすことがなくなる。また、同じ吐出周波数で比較すると、本発明の液晶配向膜形成用組成物を使用する場合には、着弾精度をより向上させることができる。
(ウ)N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド化合物は、従来使用されているγ−ブチロラクトンやブチルセロソルブに比して一般的に沸点が低いので、塗布から乾燥までの時間を短縮させることができ、結果として作業効率の向上を図ることができる。
本発明においては、アミド化合物を他の有機溶媒と混合して用いることができる。
用いる他の有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成反応に用いられるものとして例示したものが挙げられる。また、ポリアミック酸の合成反応の際に併用することができるものとして例示した貧溶媒も適宜選択して併用することができる。
また、本発明の液晶配向膜形成用組成物には、基板表面に対する接着性を向上させる観点から、官能性シラン含有化合物又はエポキシ基含有化合物が含有されていてもよい。用いる官能性シラン含有化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
また、エポキシ基含有化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N',N',−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N',−テトラグリシジル−4、4'−ジアミノジフェニルメタン等を好ましいものとして挙げることができる。
これら官能性シラン含有化合物やエポキシ基含有化合物の配合割合は、重合体100重量部に対して、通常、40重量部以下、好ましくは30重量部以下である。
本発明の液晶配向膜形成用組成物における固形分濃度は、粘性、揮発性等を考慮して選択されるが、好ましくは1〜10重量%の範囲である。本発明の液晶配向膜形成用組成物は、液滴吐出装置により基板表面に塗布され、液晶配向膜となる塗膜が形成されるが、固形分濃度が1重量%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得ることができず、固形分濃度が10重量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得ることができず、また、液晶配向膜形成用組成物の粘性が増大して塗布特性が劣るものとなる。
本発明の液晶配向膜形成用組成物において、アミド化合物の含有量は特に制限されないが、通常組成物全体に対して10重量%以上である。アミド化合物の含有量が10重量%未満の場合、液体自体の表面張力低減不足により、インクの吐出が不安定になるからである。
一方、アミド化合物の含有量が多すぎる場合には、表面張力が低くなりすぎて基板上に塗布した後にインクの流れ出しが発生しやすくなり、また従来の液晶配向膜形成用組成物(インク)よりも沸点が低いため、液体の蒸発速度が促進され、乾燥後の塗膜ムラに繋がるおそれがある。従って、アミド化合物の含有量は、組成物全体に対して10重量%〜50重量%であるのが好ましい。本発明の液晶配向膜形成用組成物においては、アミド化合物以外の溶媒を50重量%以上加えることで乾燥速度の抑制を行うのが好ましい。
また、アミド化合物の溶媒全体に対する含有量は、10〜100重量%である。アミド化合物をこのような範囲で含有する液晶配向膜形成用組成物は、液晶配向膜形成用材料が溶媒中に均一に溶解し、固形分が析出することがない。従って、液滴吐出装置を使用して塗布する場合に、ノズルの部分で詰まりが生じることがなくなる。
本発明の液晶配向膜形成用組成物は、液晶配向膜形成用材料を前記溶媒に溶解することにより得られる。液晶配向膜形成用材料を前記溶媒に溶解するときの温度は、通常、0〜200℃、好ましくは20〜60℃である。
以上のようにして得られる本発明の液晶配向膜形成用組成物の表面張力は特に制限されないが、20〜50mN/m(20℃)であるのが好ましい。表面張力が20〜50mN/m(20℃)の範囲にある配向膜形成用組成物は、基板表面へのぬれ性に優れ、液滴吐出装置により、均一な厚みの塗膜を効率よく形成することができる。
アミド化合物の溶媒全体に対する含有量と溶媒の表面張力との間には相関関係があるので、溶媒中のアミド化合物の含有量を変化させることにより、溶媒の表面張力を、20〜50mN/m(20℃)の範囲において、所望の値に設定することができる。
本発明の液晶配向膜形成用組成物の粘度は、特に制限されないが、0〜50mPa・s(20℃)であることが好ましい。この範囲に粘度を調整することにより流動性に優れる液晶配向膜形成用組成物が得られ、液滴吐出装置による吐出性が安定する。
従来の液晶配向膜形成用組成物を用いる場合には、基板端部において塗膜表面の隆起が著しく、その部分が広範囲に液晶配向膜として使用することができず、歩留まりが低下する原因となっていた。本発明の液晶配向膜形成用組成物によれば、基板端部においても塗膜表面の隆起が少なく、その部分が広範囲に液晶配向膜として使用することができるので、歩留まりを大幅に向上させることができる。また、本発明の液晶配向膜形成用組成物はレベリング性に優れるので、均一な厚みで、かつ表面が平坦な塗膜を形成できるので、高品質な配向膜を形成でき、結果として高品質な液晶表示装置を製造することができる。
2)液晶表示装置の製造方法
本発明の液晶表示装置の製造方法は、本発明の液晶配向膜形成用組成物を、液滴吐出装置を用いて基板表面に塗布して液晶配向膜を形成する工程を有することを特徴とする。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、例えば、図1に示す液晶表示装置の製造ラインを用いて実施することができる。
図1に示すように、液晶表示装置製造ラインIは、各工程においてそれぞれ用いられる洗浄装置1、親液化処理装置2、液滴吐出装置3a、乾燥装置4、焼成装置5、ラビング装置6、液滴吐出装置3b、液滴吐出装置3c、貼り合せ装置7、各装置を接続するベルトコンベアA、ベルトコンベアAを駆動させる駆動装置8、及び液晶表示装置製造ラインI全体の制御を行う制御装置9により構成されている。
本発明に用いる液滴吐出装置の例を図2に示す。図2は、インクジェット式の吐出装置3aの構成の概略を示す図である。
この吐出装置3aは、基板上に吐出物を吐出するインクジェットヘッド22を備えている。このインクジェットヘッド22は、ヘッド本体24及び吐出物を吐出する多数のノズルが形成されているノズル形成面26を備えている。このノズル形成面26のノズルから吐出物、即ち、基板上に液晶配向膜を形成するための液晶配向膜形成用組成物が吐出される。
吐出装置3aは、基板を載置するテーブル28を備えている。このテーブル28は、所定の方向、例えば、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動可能に設置されている。また、テーブル28は、図中矢印で示すようにX軸に沿った方向に移動することにより、ベルトコンベアAにより搬送される基板をテーブル28上に載置して吐出装置3a内に取り込む。
また、インクジェットヘッド22には、ノズル形成面26に形成されているノズルから吐出される吐出物である液晶配向膜形成用組成物を収容しているタンク30が接続されている。即ち、タンク30とインクジェットヘッド22とは、吐出物を搬送する吐出物搬送管32によって接続されている。
この吐出物搬送管32は、吐出物搬送管32の流路内の帯電を防止するための吐出物流路部アース継手32aとヘッド部気泡排除弁32bとを備えている。このヘッド部気泡排除弁32bは、後述する吸引キャップ40により、インクジェットヘッド22内の吐出物を吸引する場合に用いられる。即ち、吸引キャップ40によりインクジェットヘッド22内の吐出物を吸引するときは、このヘッド部気泡排除弁32bを閉状態にし、タンク30側から吐出物が流入しない状態にする。そして、吸引キャップ40で吸引すると、吸引される吐出物の流速が上がり、インクジェットヘッド22内の気泡が速やかに排出されることになる。
吐出装置3aは、タンク30内に収容されている吐出物の収容量、即ち、タンク30内に収容されている液晶配向膜材料の液面34aの高さを制御するための液面制御センサ36を備えている。この液面制御センサ36は、インクジェットヘッド22が備えるノズル形成面26の先端部27とタンク30内の液面34aとの高さの差h(以下、水頭値という)を所定の範囲内に保つ制御を行う。液面34aの高さを制御することで、タンク30内の吐出物34が所定の範囲内の圧力でインクジェットヘッド22に送られることになる。そして、所定の範囲内の圧力で吐出物34を送ることで、インクジェットヘッド22から安定的に吐出物34を吐出することができる。
また、インクジェットヘッド22のノズル形成面26に対向して一定の距離を隔てて、インクジェットヘッド22のノズル内の吐出物を吸引する吸引キャップ40が配置されている。この吸引キャップ40は、図3中に矢印で示すZ軸に沿った方向に移動可能に構成されており、ノズル形成面26に形成された複数のノズルを囲むようにノズル形成面26に密着し、ノズル形成面26との間に密閉空間を形成してノズルを外気から遮断できる構成となっている。
なお、吸引キャップ40によるインクジェットヘッド22のノズル内の吐出物の吸引は、インクジェットヘッド22が吐出物34を吐出していない状態、例えば、インクジェットヘッド22が、退避位置等に退避しており、テーブル28が破線で示す位置に退避しているときに行われる。
また、この吸引キャップ40の下方には、流路が設けられており、この流路には、吸引バルブ42、吸引異常を検出する吸引圧検出センサ44及びチューブポンプ等からなる吸引ポンプ46が配置されている。また、この吸引ポンプ46等で吸引され、流路を搬送されてきた吐出物34は、廃液タンク48内に収容される。
以下に述べる本実施形態では、液滴吐出装置3b〜3cは、吐出する材料が異なることを除き、吐出装置3aと同じ構成のものを使用している。
次に、本発明を、図3に示す液晶表示装置を製造する場合を例にとって詳細に説明する。図3は、本実施形態により製造される液晶表示装置の断面の概略を示す図である。
図3に示す液晶表示装置は、パッシブマトリクス方式の半透過反射型カラー液晶表示装置である。液晶表示装置50は、ガラス、プラスチック等からなる矩形平板形状の下基板52aと、上基板52bとがシール材及びスペーサ(図示せず)を介して対向配置され、この下基板52aと上基板52bとの間に液晶層56が挟持されている。
下基板52aと液晶層56との間には、下基板52aの側から複数のセグメント電極58及び液晶配向膜60が形成されている。セグメント電極58は、図3に示すように、ストライプ状に形成されており、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide、以下、「ITO」という。)等の透明導電膜により形成されている。また、液晶配向膜60は、液晶配向膜形成用材料により形成されている。
また、上基板52bと液晶層56との間には、上基板52b側から順に、カラーフィルタ62、オーバーコート膜66、コモン電極68及び液晶配向膜70が形成されている。カラーフィルタ62は、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色素層62r、62g、62bから構成されており、カラーフィルタ62を構成する各色素層62r、62g、62bの間(境界)には、樹脂ブラックや光の反射率が低いクロム(Cr)等の金属により構成されるブラックマトリクス64が形成されている。なお、カラーフィルタ62を構成する各色素層62r、62g、62bは下基板52aに形成されているセグメント電極58に対向して配置されている。
オーバーコート膜66は、各色素層62r、62g、62b間の段差を平坦化すると共に各色素層の表面を保護するものであり、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコン酸化膜等の無機膜により形成されている。
コモン電極68は、ITO等の透明導電膜から形成されており、下基板52aに形成されているセグメント電極58と直交する位置にストライプ状に形成されている。
また、液晶配向膜70は、ポリイミド樹脂等により形成されている。
図3に示す液晶表示装置は、図4に示すように、(S10)〜(S19)の各ステップを経て製造することができる。以下、各ステップを順に説明する。
(S10)
まず、液晶配向膜を形成する基板を用意する。
基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラス等のガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート等のプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In−SnO)からなるITO膜等を用いることができる。これらの透明導電膜のパターニングには、フォト・エッチング法や予めマスクを用いる方法が用いられる。本実施形態においては、セグメント電極58が形成された下基板52aを用いる。
次に、この基板の配向膜を形成する表面を洗浄する(S10)。すなわち、セグメント電極58が形成された下基板52aが、ベルトコンベアAにより洗浄装置1まで搬送され、ベルトコンベアAにより搬送された下基板52aが洗浄装置1内に取り込まれ、アルカリ系洗剤、純水等を用いて下基板52aが洗浄された後、所定の温度及び時間、例えば、80〜90℃で5〜10分間、乾燥処理が行われる。
洗浄及び乾燥が行われた下基板52aは、ベルトコンベアAにより親液化処理装置2まで搬送される。
(S11)
次に、洗浄及び乾燥が行われた基板表面が親液化処理される(S11)。即ち、ベルトコンベアAにより親液化処理装置2まで搬送された基板、例えば、下基板52aが、親液化処理装置2内に取り込まれ、紫外線照射又はプラズマ処理により表面が親液化処理される。親液化処理を施すことにより、液晶配向膜形成用組成物のぬれ性がさらに向上し、均一、平坦でかつ密着性に優れる液晶配向膜を、基板上に形成することができる。
(S12)
次に、S11において親液化処理された基板上に液晶配向膜形成用組成物が塗布される(S12)。即ち、まず、ベルトコンベアAにより液滴吐出装置3aまで搬送された基板、例えば、下基板52aが、テーブル28に載置されて液滴吐出装置3a内に取り込まれる。液滴吐出装置3a内においては、タンク30内に収容されている液晶配向膜形成用組成物がノズル形成面26のノズルを介して吐出され、下基板52a上に液晶配向膜形成用組成物が塗布される。
(S13)
次に、基板に塗布された液晶配向膜形成用組成物を仮乾燥する処理が行われる(S13)。即ち、ベルトコンベアAにより乾燥装置4まで搬送された基板、例えば、下基板52aが乾燥装置4内に取り込まれ、例えば、60〜200℃で仮乾燥が行われる。
塗布された液晶配向膜形成用組成物の仮乾燥が行われた下基板52aは、ベルトコンベアAへと移され、ベルトコンベアAにより焼成装置5へと搬送される。
(S14)
次に、仮乾燥が行われた液晶配向膜形成用組成物を焼成する処理が行われる(S14)。即ち、ベルトコンベアAにより焼成装置5まで搬送された基板、例えば、下基板52aが焼成装置5内に取り込まれ、例えば、180〜250℃に焼成する処理がなされる。
なお、ポリアミック酸を含有する液晶配向膜形成用組成物を使用する場合には、この焼成する処理によって脱水閉環が進行し、よりイミド化された塗膜となる場合がある。
形成される塗膜の膜厚は、通常0.001〜1μmであり、好ましくは0.005〜0.5μmである。
以上のようにして、図5に示すように、液晶配向膜形成用組成物の塗膜60aが形成された下基板52aを得る。
この下基板52aは、ベルトコンベアAへと移され、ベルトコンベアAによりラビング装置6へと搬送される。
(S15)
次に、基板上に形成された液晶配向膜形成用組成物の塗膜60aのラビング処理が行われる(S15)。即ち、ベルトコンベアAによりラビング装置6まで搬送された基板、例えば、下基板52aがラビング装置6内に取り込まれ、例えばナイロン、レーヨン、コットン等の繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦るラビング処理を行う。これにより、図6に示すように、液晶分子の配向能が塗膜に付与されて液晶配向膜60が形成される。
また、本発明の液晶配向膜形成用材料により形成された液晶配向膜に、例えば特開平6−222366号公報や特開平6−281937号公報に示されているような、紫外線を部分的に照射することによってプレチルト角を変化させるような処理、あるいは特開平5−107544号公報に示されているような、ラビング処理を施した液晶配向膜表面にレジスト膜を部分的に形成し、先のラビング処理と異なる方向にラビング処理を行った後にレジスト膜を除去して、液晶配向膜の液晶配向能を変化させるような処理を行うことによって、液晶表示素子の視界特性を改善することもできる。
(S16)
液晶配向膜60が形成された下基板52aは、ベルトコンベアAへと移され、ベルトコンベアAにより液滴吐出装置3bまで搬送され、液滴吐出装置3b内に取り込まれる。液滴吐出装置3bにおいては、図7(a)、(b)に示すように、ラビング処理された液晶配向膜60上の液晶表示領域Bを取り囲むように、シール層形成用溶液が塗布される(S16)。図7において、59aは、シール層形成用溶液の塗膜である。なお、図7(a)は工程上面図であり、図7(b)は水平方向から見た工程断面図である。
ここで、シール層形成用溶液としては、下基板と上基板とを接合するための接着剤として従来使用されているものと同様のものを使用することができる。例えば、電離放射線硬化性樹脂等を含有する液滴(電離放射線硬化性樹脂組成物)、熱硬化性樹脂等を含有する液滴(熱硬化性樹脂組成物)が挙げられ、作業性に優れることから電離放射線硬化性樹脂組成物の使用が好ましい。熱硬化性樹脂組成物や電離放射線硬化性樹脂組成物としては、特に制限されず、従来公知のものを使用することができる。
(S17)
次に、シール層形成用溶液が塗布された基板は、ベルトコンベアAへと移され、ベルトコンベアAにより、液滴吐出装置3cまで搬送された基板が液滴吐出装置3c内に取り込まれる。液滴吐出装置3cにおいては、図8に示すように、前記シール層形成用溶液の塗膜59aで囲まれた液晶層形成領域Aに、液晶材料56が塗布される(S17)。
ここで、液晶材料56としては、特に制限されず、従来公知のものが使用できる。
液晶モードとしては、TN(Twisted Nematic)型、STN(Super Twisted Nematic)型、HAN(Hybrid Alignment Nematic)型、VA(Vertical Alignment)型、MVA(Multiple Vertical Alignment)型、IPS(In Plane Switching)型、OCB(Optical Compensated Bend)型等が挙げられる。
また、液晶材料はスペーサーを含有するものであってもよい。スペーサーは液晶層の厚さ(セルギャップ)を一定に保持するための部材である。スペーサーの材料としては特に制限されず、従来公知のものを使用することができる。
また、液晶材料とは別個に、液晶材料を塗布する前、あるいは塗布した後にスペーサーを含む機能液を塗布してもよい。
(S18)
次に、液晶材料56が塗布された基板は、図9(a)に示すように、貼り合せ装置の真空チャンバー90a内に搬送され、チャンバー9a内を真空にした後、下定盤80a上に吸引固定される。一方、カラーフィルタ62、ブラックマトリクス64、オーバーコート膜66、コモン電極68及び液晶配向膜70(これらの図示は省略されている)が形成された基板(上基板)52bを上定盤80b上に吸引固定し、下基板52aと上基板52bとを貼り合せる(S18)。
下基板52aと上基板52bとを貼り合せる際の位置合せは、具体的には、下基板52aと上基板52bに予め設けてあるアラインメントマークをカメラで認識させながら、行うことができる。このとき位置合せ精度を上げるため、下基板52aと上基板52bの間隔を0.2〜0.5mm程度にして位置合せを行うのが好ましい。
(S19)
次に、下基板52aと上基板52bとを貼り合せた積層物の硬化処理が行われる。硬化処理は、硬化装置を使用して行われる(S19)。硬化装置としては、電離放射線の照射装置や加熱装置等が挙げられるが、本実施形態では紫外線照射装置82を使用する。すなわち、図9(b)に示すように、紫外線照射装置82により紫外線を照射して、シール層59aを硬化させる。
次いで、チャンバー9a内の減圧を大気圧に開放し、下基板52a及び上基板52bの吸着を開放する。
その後は、液晶セルの外表面、すなわち、液晶セルを構成するそれぞれの基板の他面側に、偏光板を、その偏光方向が当該基板の一面に形成された液晶配向膜のラビング方向と一致又は直交するように貼り合せる。ここで、液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させたH膜と称される偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板又はH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。
以上のようにして、図3に示す液晶表示装置を製造することができる。
得られる液晶表示装置は、液滴吐出装置3cにより、本発明の液晶配向膜形成用組成物を塗布して形成された液晶配向膜を有するものであるので、高品質で低コストな液晶表示装置である。
本実施形態においては、S15において、ラビング処理を施す方法により液晶配向膜を形成しているが、例えば、特開2004−163646号公報に開示されている、偏光された放射線を照射する方法等により液晶配向能を施すこともできる。
また、本実施形態においては、S17において、液晶材料を液滴吐出装置3cを使用して塗布することにより液晶層を形成しているが、液晶配向膜が形成された基板を2枚作製し、それぞれの液晶配向膜におけるラビング方向が直交又は逆平行となるように、2枚の基板を、間隙(セルギャップ)を介して対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面及びシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填し、注入孔を封止して液晶層を形成するようにしてもよい。
実施の形態に係る液晶表示装置製造ラインの一例を示す図である。 実施の形態に係るインクジェット式吐出装置の概略図である。 実施の形態に係る液晶表示装置の断面の概略図である。 実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法のフローチャートである。 実施の形態に係る液晶表示装置の製造過程の基板の端面図である。 実施の形態に係る液晶表示装置の製造過程の基板の端面図である。 実施の形態に係る液晶表示装置の製造過程の基板の端面図である。 実施の形態に係る液晶表示装置の製造過程の基板の端面図である。 実施の形態に係る液晶表示装置の製造過程の基板の端面図である。
符号の説明
I…液晶表示装置製造ライン、1…洗浄装置、2…親液化処理装置、3a、3b、3c…吐出装置、4…乾燥装置、5…成装置、6…ラビング装置、8…駆動装置、9…制御装置、22…インクジェットヘッド、24…ヘッド本体、26…ノズル形成面、28…テーブル、30…タンク、32…吐出物搬送管、32a…吐出物流路部アース継手、32b…ヘッド部気泡排除弁、34…吐出物、34a…液面、36…液面制御センサ、40…吸引キャップ、42…吸引バルブ、44…吸引圧検出センサ、46…吸引ポンプ、48…廃液タンク、50…液晶表示装置、52a…下基板、52b…上基板、56…液晶層、58…セグメント電極、59…シール層、59a…シール剤の塗膜、60,70…液晶配向膜、62…カラーフィルター、62r,62g,62b…色素層、64…ブラックマトリクス、66…オーバーコート膜、68…コモン電極、80a…下定盤、80b…上定盤、82…紫外線照射装置、90a…真空チャンバー、A…液晶層形成領域

Claims (8)

  1. 液滴吐出装置により液晶配向膜を形成するための液晶配向膜形成用組成物であって、式:RNCOR(R及びRは、それぞれ独立してメチル基又はエチル基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。)で示されるアミド化合物を組成物全体に対して10重量%以上含有する溶媒に、液晶配向膜形成用材料が溶解してなることを特徴とする液晶配向膜形成用組成物。
  2. 前記溶媒が、アミド化合物を組成物全体に対して10〜50重量%含有する溶媒である請求項1記載の液晶配向膜形成用組成物。
  3. 前記アミド化合物が、N,N−ジメチルアセトアミドである請求項1または2に記載の液晶配向膜形成用組成物。
  4. 表面張力が20〜50mN/mの溶液である請求項1〜3のいずれかに記載の液晶配向膜形成用組成物。
  5. 粘度が0〜50mPa・sの溶液である請求項1〜4のいずれかに記載の液晶配向膜形成用組成物。
  6. 前記液晶配向膜形成用材料が、
    式(I)
    Figure 2006053380
    (式中、Pは4価の有機基であり、Qは2価の有機基を表す。)で示される繰り返し単位、および式(II)
    Figure 2006053380
    (式中、Pは4価の有機基であり、Qは2価の有機基を表す。)で示される繰り返し単位から選ばれる少なくとも一種を有する重合体である請求項1〜5のいずれかに記載の液晶配向膜形成用組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の液晶配向膜形成用組成物を、液滴吐出装置を用いて基板表面に塗布して液晶配向膜を形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法。
  8. 前記液晶配向膜を形成する工程の前に、基板表面を親液化処理する工程を有する請求項7に記載の液晶表示装置の製造方法。
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