JP2006053194A - ベルト装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

ベルト装置及びこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 画像形成等に用いるベルトを正確に速度制御し、また、ベルト速度の影響により生ずる可視像の重ね合わせズレを抑えることができるベルト装置及びこれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 第1スケールシール10aの継目に第2スケールシール84aを設けると共に第2スケールシール84aの目盛を検知する第2スケールセンサ83を設け、第1スケールシール10aの継目部分においては第2スケールシール84aを第2スケールセンサ83で検知し、第2スケールセンサ83で検知した検知信号に基づいて中間転写ベルト10の駆動制御を行う。
【選択図】 図11

Description

本発明は、ベルトの全周に亘って形成されたスケールをセンサで読み取り、その読み取った情報から実際のベルト位置を検出してその実際のベルト位置に応じてベルト位置を補正制御するとともに、第1スケールの継目に対しては第2スケールを第2スケールセンサで検知し、その結果に基づいて制御を行うベルト装置及びこれを備えた画像形成装置に関する。
近年、複写機やプリンタ等の画像形成装置としては、市場からの要求にともない、フルカラーの画像を形成可能なものが多くなってきている。このようなカラー画像を形成可能な画像形成装置には、例えば複数の感光体を並べて配置すると共にその各感光体に対応させて異なる色のトナーで現像をする現像装置をそれぞれ設け、各感光体上にそれぞれ単色トナー画像を形成し、その単色のトナー画像をベルト状あるいはドラム状の中間転写体上に順次転写していくことによりフルカラーの合成カラー画像を形成する、いわゆるタンデム型のものがある。
このタンデム型の画像形成装置には、一直線上にそれぞれ配置した各色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K))用の感光体上のトナー画像を、回動するシート搬送ベルト上に担持されて搬送されるシート(記録紙)上に各色用の転写装置により順次転写していき、そのシート上にフルカラーの画像を形成する直接転写方式のものと、複数の各色用の感光体上のトナー画像を回動する中間転写ベルト上に順次重ね合わせていくように転写していき、その中間転写ベルト上の画像を2次転写装置によりシート上に一括転写する間接転写方式のものとがある。
このようなタンデム型のカラー画像形成装置で、中間転写ベルトを使用しているものでは、各感光体上に形成した異なる色のトナー画像を中間転写ベルト上に重ね合わせてカラー画像を形成するため、その各色の画像の重ね合わせ位置が互いにずれてしまうと、画像上において色ずれや微妙な色合いに変化が生じてしまうようになるので画像品質が低下してしまう。したがって、その各色のトナー画像の位置ずれ(色ずれ)は重要な問題となる。
そこで、従来の転写ベルトを使用したカラーの画像形成装置には、例えば特許文献1に記載されているように、画像形成タイミングを制御する技術が提案されている。特許文献1では、ベルト全周に設けたスリットを読み取る位置センサと転写ベルト1回転に1回同じ位置を検出するゼロ点センサを設け、このゼロ点センサで検知されて原点マークを基準に画像形成を開始する。また、ゼロ点センサとスケールの切れ目位置とを対応付けしている。また、特許文献2には、ベルトの全周に設けた回析格子を有するスケールとそれを読み取るセンサとを2組設けることにより他方のスリットの未形成部分(継目)を補完するように配置する技術が開示されている。
特開2002−123056公報 特開平8−152917号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、画像形成開始が常にベルトの同じ位置となるため、
1)ベルトが早く劣化する
2)ベルトの駆動開始位置が常に同位置なのでベルト曲がりぐせが付き転写に悪影響を与える
3)ベルトの停止位置によっては一枚目の画像出力時間が長くなる
等の欠点がある。
また、特許文献2の技術では、スケールの継目がセンサで検知した直後から第2センサ信号への移行を行う補正制御を行うためその補正制御間に速度が変動するという問題が生じる。
このようにベルト上又はベルトと同期して駆動する多数の目盛を形成したスケールをセンサで読み取り、その読み取った情報からベルトの位置を検出し、その検出結果をフィードバック制御してベルトを正確な位置になるように制御する構成の場合、ベルト自体の成形上の誤差やスケール形成上の誤差、また、ベルトが弾性体の場合の機械組み付け上の伸び、縮みによりスケール貼り付け時にスケールの継目部分は、間が開いたり、スケールが重なったりしてしまい正常なベルト位置制御ができなくなるということがあった。
そこで、本発明は、上述した実情を考慮してなされたもので、ベルトの継目部分に第2スケールと第2スケールセンサを設け、その発生するスケール信号を基準にスケールの継目を補完制御し、正確に速度制御することができるベルト装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数の張架部材により張架されて無端移動されるベルト部材と、前記ベルト部材の片面上に周方向に沿って配設され且つ所定の周方向ピッチの目盛を有する第1スケールと、前記第1スケールの目盛を検知する第1スケールセンサと、前記第1スケールセンサからの検知信号により前記ベルト部材の駆動を制御する制御部と、を備えたベルト装置において、前記第1スケールの周方向両端部の一方に第1スケールと同一ピッチの目盛を有した第2スケールを連設すると共に前記第2スケールの目盛を検知する第2スケールセンサを設け、前記第1スケール周方向両端部の継目部分においては前記第2スケールを前記第2スケールセンサで検知し、前記第2スケールセンサで検知した検知信号に基づいて前記制御部が前記ベルト部材の駆動制御を行うことを特徴とする。
請求項2の発明は、前記第2スケールは前記第1スケールと同時に加工されることにより各スケールの目盛が同一ピッチに設定されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明では、前記第2スケールは前記第1スケールより短いベルト装置を主要な特徴とする。
また、請求項4に記載の発明では、請求項1のベルト装置を搭載した画像形成装置を主要な特徴とする。
本発明のベルト装置によれば、第1スケールの周方向両端部のうちの一方に一部が重なるように第2スケールを平行に設けると共に、第2スケールの目盛を検知する第2スケールセンサを設け、第1スケールの継目部分においては第2スケールを第2スケールセンサで検知し、第2スケールセンサで検知した検知信号に基づいて前記ベルト部材の駆動制御を行うので、ベルトの速度変動を防止することができる。
また、第2スケールと第1スケールの目盛部分の形成加工を同時に行うことにより第1スケールの継目部分での第1スケールと第2スケール間のベルト回転方向の目盛ズレを無くし、これにより第1センサの検知信号から第2センサの検知信号に移行する際、補正制御なく第2センサの検知信号に移行できるので、速度変動を押さえることができる。また、スケールは2本を全周に設けるのではなく、第1スケールの継目部分をカバーできる分だけ第2スケールを設ければ良いので、コストアップを極力押さえることができる。
また、本発明の画像形成装置によれば、上記ベルト装置を搭載することにより目盛ピッチ異常箇所に起因する目盛検知ピッチの変動をベルト速度変動に起因するものと誤認させてしまうことによって生ずる可視像の重ね合わせズレによる画像位置ズレや、画像ブレを抑えることができるという優れた効果がある。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。本発明を実施するための最良の形態としては、本発明に係るベルト装置を備えた画像形成装置として、複数の感光体が並行配設されたタンデム型のカラーレーザー複写機(以下、単に「複写機」という)を示す。まず、本複写機の基本的な構成について説明する。
[全体構成]
図1は、本発明を実施するための最良の形態である複写機の概略構成図である。この複写機はプリンタ部100、これを載せる給紙装置200、プリンタ部100の上に固定されたスキャナ300などを備えている。また、このスキャナ300の上に固定された原稿自動搬送装置(以下、ADFという)400なども備えている。
プリンタ部100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のプロセスカートリッジ18Y、18C、18M、18Kからなる画像形成ユニット20を備えている。各符号の数字の後に付されたY、C、M、Kは、言うまでもなく、イエロー、シアン、マゼンタ、黒用の部材であることを示している(以下同様)。プロセスカートリッジ(18Y,C,M,K)の他には、光書込ユニット21、中間転写ユニット17、2次転写装置22、レジストローラ対49、給紙カセット44、ベルト定着方式の定着ユニット25などが配設されている。
[光書込ユニット]
上記光書込ユニット21は、図示しない光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の感光体の表面にレーザー光を照射する。
[プロセスカートリッジ]
図2は、上記プロセスカートリッジ(18Y,C,M,K)のうち、イエロー用のプロセスカートリッジ18Yと、シアン用のプロセスカートリッジ18Cとの概略構成を示す拡大図である。なお、他のプロセスカートリッジ18M,Kについても、トナーの色が異なる点以外はそれぞれ同じ構成となっているので、これらの説明については省略する。図2において、像生成部たるプロセスカートリッジ18Yは、ドラム状の感光体40、帯電器60、現像器61、ドラムクリーニング装置63、除電器64などを有している。
上記帯電器60は、交流電圧が印加される帯電ローラを感光体40Yに摺擦させることで、ドラム表面を一様帯電せしめる。帯電ローラに代えて帯電ブラシ等の他の部材を接触させてもよい。また、接触帯電方式のものに代えて、非接触帯電方式のスコロトロンチャージャを用いてもよい。帯電処理が施された感光体40Yの表面には、上記光書込ユニット21によって変調及び偏向されたレーザー光Lが照射される。すると、ドラム表面にY用の静電潜像が形成される。形成されたY用の静電潜像は現像器61によって現像されてYトナー像となる。
像担持体たる感光体40Yは、例えばアルミニウム等からなる素管に、感光性を発揮する有機感光材からなる感光層が被覆されたドラム状のものである。ドラム状のものに代えて、ベルト状のものを採用してもよい。現像器61は、ケーシング70内に現像部67と攪拌部66とを有している。現像部67には、ケーシング70の開口から周面の一部を露出させる現像スリーブ65や、ドクターブレード73などが設けられている。
筒状の現像スリーブ65は、非磁性材料からなり、その表面がサンドブラスト処理等によって十点平均表面粗さRz10〜30[μm]程度まで粗面化せしめられたものである。この粗面化により、現像剤搬送能力が高められている。粗面化の代わりに、表面に微小の溝を設けてもよい。現像スリーブ65は、図示しない駆動手段によって回転せしめられるようになっている。このように回転駆動せしめられる現像スリーブ65の内部には、マグネットローラ72がスリーブに連れ回らないように固定されている。このマグネットローラ72は、その周方向に分かれる複数の磁極を有している。これら磁極の影響により、現像スリーブ65の周囲上には複数の磁界が形成される。
現像器61の攪拌部66には、2つの搬送スクリュウ68、トナー濃度センサ(以下、Tセンサという)71などが設けられており、磁性キャリアと、マイナス帯電性のYトナーとを含む図示しない二成分現像剤が収容されている。この二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という)は、2つの搬送スクリュウ68によって図中奥行き方向に撹拌搬送されて摩擦帯電せしめられる。この攪拌搬送の際、現像スリーブ65の表面に対してその軸線方向に接触する。すると、スリーブ表面から攪拌部66内に向けて伸びている磁界の影響によって現像スリーブ70の表面に担持され、スリーブ表面の回転に伴って攪拌部66内から汲み上げられる。そして、スリーブ表面の回転に伴ってドクターブレード73との対向位置まで搬送される。この対向位置において、現像剤は、現像スリーブ65とドクターブレード73との間隙(500μm程度)をすり抜ける際に層厚が規制されるとともに、トナーの摩擦帯電が助長される。
スリーブ表面とドクターブレード73との間隙をすり抜けた現像剤は、スリーブ表面の回転に伴って、感光体40Yに対向する現像領域に至る。この現像領域では、マグネットローラ72がスリーブ法線方向に強い磁力を発揮して、現像剤を穂立ちさせて磁気ブラシを形成する。形成された磁気ブラシは、その先端を感光体40Yに摺擦させながら移動して、感光体40Y上のY用の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体40Y上にトナー像たるYトナー像が形成される。
現像によってYトナーを消費した現像剤は、現像剤担持体たる現像スリーブ72の回転に伴って現像器61内に戻る。そして、器内に形成されている反発磁界や重力の影響を受けてスリーブ表面から離脱して、現像部67より低い位置に配設された攪拌部66内に戻される。
上記攪拌部66内において、2つの搬送スクリュウ68の間には仕切壁69が設けられている。この仕切壁69により、攪拌部66内が2つに仕切られている。2つの搬送スクリュウ68のうち、図中右側に配設されている方は、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、現像剤を図中手前側から奥側へと搬送しながら現像スリーブ72に供給する。図中奥端まで搬送された現像剤は、仕切壁69に設けられた図示しない開口部を通って図中左側の搬送スクリュウ68に受け渡される。そして、この搬送スクリュウ68の回転駆動により、今度は図中側から手前側へと搬送された後、仕切壁69に設けられた図示しないもう一方の開口部を通って図中右側の搬送スクリュウ68上に戻る。このようにして、現像剤は攪拌部66内を循環搬送せしめられる。
透磁率センサからなるTセンサ71は、図中右側の搬送スクリュウ68の下方に設けられ、その上を搬送される現像剤の透磁率に応じた値の電圧を出力する。現像剤の透磁率は、トナー濃度とある程度の相関を示すため、Tセンサ71はYトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。この出力電圧の値は、図示しない制御部に送られる。制御部は、RAM等を備えており、この中にTセンサ71からの出力電圧の目標値であるY用Vtrefを格納している。
また、他の現像器に搭載された図示しないTセンサからの出力電圧の目標値であるM用Vtref、C用Vtref、K用Vtrefのデータも格納している。Y用Vtrefは、図示しないYトナー供給装置の駆動制御に用いられる。具体的には、上記制御部は、Y用のTセンサ71からの出力電圧の値をY用Vtrefに近づけるように、図示しないYトナー供給装置を駆動制御して現像器61の攪拌部66内にYトナーを補給させる。この補給により、現像器61内の現像剤のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。他のプロセスカートリッジの現像器についても、同様のトナー補給制御が実施される。
[ドラムクリーニング装置]
Y用の感光体40Y上に形成されたYトナー像は、後述の中間転写ベルト(ベルト部材)10に中間転写される。中間転写後の感光体40Yの表面は、ドラムクリーニング装置63によって転写残トナーがクリーニングされる。ドラムクリーニング装置63は、ファーブラシ、回収ローラ77、スクレーパブレード78、回収スクリュウ79、クリーニングブレード75などを備えている。
上記ファーブラシ76は、芯材にアクリルカーボン製の起毛が無数に植毛されたローラ状ブラシである。そして、図示しない無数の起毛の先端を感光体40Yに順次摺擦させるように、感光体40Yとの対向部でカウンタ方向の表面移動となる図中反時計回りに回転駆動される。回収ローラ77は、ファーブラシ76に接触するように、ブラシとの対向部でカウンタ方向の表面移動となる図中反時計回りに回転駆動されながら、図示しない電源から正極性のクリーニングバイアスの印加を受ける。
感光体40Y上の転写残トナーは、ファーブラシ76の起毛によって掻き取られてファーブラシ76内に捕捉された後、このクリーニングバイアスの影響を受けて回収ローラ77表面に静電的に付着して回収される。回収された転写残トナーは、回収ローラ77に当接するスクレーパブレード78によってローラ表面から掻き取られて、回収スクリュウ79上に落下する。図示しない駆動手段によって回転駆動される回収スクリュウ79は、このように落下してくる転写残トナーを受け取ってトナーリサイクル装置89に送る。
上記ファーブラシ76で捕捉し切れなかった転写残トナーは、ブラシよりもドラム回転方向下流側に配設されたクリーニングブレード75によって掻き取られて、ファーブラシ76に捕捉されるようになる。このクリーニングブレード75は、例えばポリウレタンゴム製などの弾性材料から構成されている。
Y用のプロセスカートリッジ18Yにおいて、ドラムクリーニング装置63によってクリーニングされた感光体40Yは、除電器64によって除電される。そして、帯電器60によって一様帯電せしめられて、初期状態に戻る。以上のような一連のプロセスは、他のプロセスカートリッジ(18C,M,K)についても同様である。
[中間転写ユニット]
図3は、上記画像形成ユニット20、中間転写ユニット17、2次転写装置22と、レジストローラ対49、定着ユニット25を示す拡大構成図である。中間転写ユニット17は、中間転写ベルト10やベルトクリーニング装置90などを有している。また、張架ローラ(張架部材)14、駆動ローラ(張架部材)15、2次転写バックアップローラ(張架部材)16、4つの中間転写バイアスローラ(62Y,C,M,K)、3つの接地ローラ74なども有している。
中間転写ベルト10は、図4に示すように、ベルトループ内側からベース層11、弾性層12、表面層13を有している。ベース層11は、例えば伸びの少ないフッ素系樹脂や、伸びの大きなゴム材料に帆布など伸びにくい材料を含有又は積層せしめた層である。表面層13は、フッ素系樹脂など、表面エネルギーが低くてトナーと良好な離型性を発揮する材料からなる層である。
弾性層12は、例えばフッ素系ゴムやアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムなどの弾性材料からなる層で、ベルト全体にある程度の弾性を発揮させるために設けられている。弾性層12を設ける理由は次に説明する理由による。即ち、古くは、中間転写ベルト10を樹脂材料からなる一層構造としていたが、本複写機のように4色トナー像を形成するものでは、かかる一層構造であると文字の中抜けやベタ部のエッジ抜けといった現象が発生し易くなる。これらの抜けの発生にはトナー同士の凝集力が関与している。
具体的には、4色トナー像中の各色トナー層は重ね合わせの中間転写工程から一括2次転写工程までを経由する間に、各ニップに進入することで繰り返し圧力を受け、その度にトナー同士の凝集力が高められる。すると、2次転写直前ではトナー同士の凝集力が相当に高められており、中抜けやエッジ抜けを発生させ易くなるのである。そこで、弾性層12を設けてベルト全体にある程度の弾性を発揮させるようにするのである。そうすると、各ニップでの加圧によるトナー同士の凝集を軽減して、中抜けやエッジ抜けの発生を抑えることができる。
また、近年においては、フルカラー画像を普通紙のみならず、和紙や意図的に凹凸が設けられた表面凹凸紙などの特殊紙にも出力したいという要求が高まっている。しかしながら、これらの特殊紙では、その表面の凹凸に起因して各ニップにおける感光体やベルトとの密着性が低くなるため、転写不良を引き起こし易い。弾性層12を設けると、ベルト表面を特殊紙の表面形状に沿わせて柔軟に変形させることが可能なため、特殊紙とベルトとの密着性を高めて特殊紙での転写不良の発生を抑えることもできる。
中間転写ベルト10は、先に示した図3において、上述した張架ローラ14を含む10本のローラによってテンション張架されている。そして、図示しないベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ15の回転によって図中時計回りに無端移動せしめられる。4つの中間転写バイアスローラ(62Y,C,M,K)は、それぞれ中間転写ベルト10のベース層側(内周面側)に接触するように配設され、図示しない電源から中間転写バイアスの印加を受ける。
また、中間転写ベルト10をそのベース層側から感光体(40Y,C,M,K)に向けて押圧してそれぞれ中間転写ニップを形成する。各中間転写ニップには、上記中間転写バイアスの影響により、感光体と中間転写バイアスローラとの間に中間転写電界が形成される。Y用の感光体40Y上に形成された上述のYトナー像は、この中間転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト10上に中間転写される。このYトナー像の上には、C、M、K用の感光体40C,M,K上に形成されたC、M、Kトナー像が順次重ね合わせて中間転写される。この重ね合わせの中間転写により、中間転写ベルト10上には多重トナー像たる4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
このような構成の本複写機では、光書込ユニット21、画像形成ユニット20、中間転写バイアスローラ(62Y,C,M,K)などによって像重ね合わせ手段が構成されている。
ベルト部材たる中間転写ベルト10において、各中間転写ニップの間に位置する部分には、それぞれベース層側から接地ローラ74が当接している。これら接地ローラ74は、導電性の材料で構成されている。そして、各中間転写ニップで中間転写バイアスローラ(62Y,C,M,K)からベルトに伝わった中間転写バイアスによる電流を、他の中間転写ニップやプロセスカートリッジにリークさせるのを阻止している。
中間転写ベルト10上に重ね合わせ転写された4色トナー像は、後述の2次転写ニップで図示しない転写紙に2次転写される。2次転写ニップ通過後の中間転写ベルト10の表面に残留する転写残トナーは、図中左側の駆動ローラ15との間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置90によってクリーニングされる。なお、図3では、ベルトクリーニング装置90として、上述のドラムクリーニング装置63と同様にファーブラシ方式とクリーニングブレード方式とを併用させたものの例を示した。但し、何れか一方の方式によるものでもよい。
[2次転写装置]
中間転写ユニット17の図中下方には、2本の張架ローラ23によって紙搬送ベルト24を張架している2次転写装置22が配設されている。紙搬送ベルト24は、少なくとも何れか一方の張架ローラ23の回転駆動に伴って、図中反時計回りに無端移動せしめられる。2本の張架ローラ23のうち、図中右側に配設された一方のローラは、上記中間転写ユニット17の2次転写バックアップローラ16との間に、中間転写ベルト10及び紙搬送ベルト24を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ユニット17の中間転写ベルト10と、2次転写装置22の紙搬送ベルト24とが接触する2次転写ニップが形成されている。そして、この一方の張架ローラ23には、トナーと逆極性の2次転写バイアスが図示しない電源によって印加される。この2次転写バイアスの印加により、2次転写ニップには中間転写ユニット17の中間転写ベルト10上の4色トナー像をベルト側からこの一方の張架ローラ23側に向けて静電移動させる2次転写電界が形成される。後述のレジストローラ対49によって中間転写ベルト10上の4色トナー像に同期するように2次転写ニップに送り込まれた転写紙には、この2次転写電界やニップ圧の影響を受けた4色トナー像が2次転写せしめられる。なお、このように一方の張架ローラ23に2次転写バイアスを印加する2次転写方式に代えて、転写紙を非接触でチャージさせるチャージャを設けてもよい。
[レジストローラ対]
上記2次転写ニップよりもベルト移動方向上流側には、レジストローラ対49が配設されている。後述の給紙装置200からプリンタ部100内に給紙された図示しない転写紙は、このレジストローラ対49のローラ間に挟まれる。一方、上記中間転写ユニット17において、中間転写ベルト10上に形成された4色トナー像は、ベルトの無端移動に伴って上記2次転写ニップに進入する。レジストローラ対49は、ローラ間に挟み込んだ転写紙を2次転写ニップにて4色トナー像に密着させ得るタイミングで送り出す。これにより、2次転写ニップでは、中間転写ベルト17上の4色トナー像が転写紙に密着する。そして、転写紙上に2次転写されて、白色の転写紙上でフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された転写紙Pは、紙搬送ベルト24の無端移動に伴って2次転写ニップを出た後、紙搬送ベルト24上から定着ユニット25に送られる。なお、レジストローラ49については、接地してもよいし、転写紙から受ける紙粉の除去のためにバイアスを印加してもよい。また、DCバイアスではなく、ACバイアスにDCバイアスを重畳したものでもよい。
[定着ユニット]
上記定着ユニット25は、定着ベルト26を2本のローラによって張架しながら無端移動せしめるベルトユニットと、このベルトユニットの一方のローラに向けて押圧される加圧ローラ27とを備えている。これら定着ベルト26と加圧ローラ27とは互いに当接して定着ニップを形成しており、上記紙搬送ベルト24から受け取った転写紙をここに挟み込む。ベルトユニットにおいける2本のローラのうち、加圧ローラ27から押圧される方のローラは、内部に図示しない熱源を有しており、これの発熱によって定着ベルト26を加圧する。加圧された定着ベルト26は、定着ニップに挟み込まれた転写紙を加熱する。この加熱やニップ圧の影響により、フルカラー画像が転写紙に定着せしめられる。
先に示した図1において、定着ユニット25を通過した転写紙Pは、排紙ローラ対56を経て機外へと排出されてスタック部57にスタックされるか、あるいは、定着ユニット25の下方に配設された紙反転ユニットに送られる。紙反転ユニットに送られた場合には、上下反転された後に2次転写ニップに再搬送されて、もう一方の面にも4色トナー像が2次転写される。そして、定着ユニット25を経由してから機外へと排出される。なお、転写紙Pを定着ユニット25から排紙ローラ対56に送るのか、あるいは紙反転ユニットに送るのかは、切換爪55による紙搬送路の切替によって行われる。
[全体構成]
図示しない原稿のコピーがとられる際には、例えばシート原稿の束が原稿自動搬送装置400の原稿台30に上セットされる。但し、その原稿が本状に閉じられている片綴じ原稿である場合には、コンタクトガラス32上にセットされる。このセットに先立ち、複写機本体に対して原稿自動搬送装置400が開かれ、スキャナ300のコンタクトガラス32が露出される。この後、閉じられた原稿自動搬送装置400によって片綴じ原稿が押さえられる。
このようにして原稿がセットされた後、図示しないコピースタートスイッチが押下されると、スキャナ300による原稿読取動作がスタートする。但し、原稿自動搬送装置400にシート原稿がセットされた場合には、この原稿読取動作に先立って、自動搬送装置400がシート原稿をコンタクトガラス32まで自動移動させる。原稿読取動作では、まず、第1走行体33と第2走行体34とがともに走行を開始し、第1走行体33に設けられた光源から光が発射される。そして、原稿面からの反射光が第2走行体34内に設けられたミラーによって反射せしめられ、結像レンズ35を通過した後、読取センサ36に入射される。読み取りセンサ36は、入射光に基づいて画像情報を構築する。
このような原稿読取動作と並行して、各プロセスカートリッジ(18Y,C,M,K)内の各機器や、中間転写ユニット17、2次転写装置22、定着ユニット25がそれぞれ駆動を開始する。そして、読取センサ36によって構築された画像情報に基づいて、光書込ユニット21が駆動制御されて、各感光体(40Y,C,M,K)上に、Y、C、M、Kトナー像が形成される。これらトナー像は、中間転写ベルト10上に重ね合わせ転写された4色トナー像となる。
また、原稿読取動作の開始とほぼ同時に、給紙装置200内では給紙動作が開始される。この給紙動作では、給紙ローラ42の1つが選択回転せしめられ、ペーパーバンク43内に多段に収容される給紙カセット44の1つから転写紙が送り出される。送り出された転写紙は、分離ローラ45で1枚ずつ分離されて給紙路46に進入した後、搬送ローラ47によってプリンタ部100内の給紙路48に給紙される。このような給紙カセット44からの給紙に代えて、手差しトレイ51からの給紙が行われる場合もある。
この場合、給紙ローラ50が選択回転せしめられて手差しトレイ51上の転写紙を送り出した後、分離ローラ52が転写紙を1枚ずつ分離してプリンタ部100の手差し給紙路53に給紙する。プリンタ部100内の給紙路48あるいは手差し給紙路53に給紙された転写紙は、レジストローラ対49、上記2次転写ニップを経由して4色トナー像が2次転写せしめられる。そして、定着ユニット25を経由した後、機外へと排出される。
なお、タンデム型の電子写真方式でカラー画像を形成する場合には、直接転写方式のものよりも、間接転写方式のものを採用することが望ましい。具体的には、電子写真方式のタンデム型には、転写紙等の記録体に対して直接転写を行うものと、間接転写を行うものとがある。直接転写方式のタンデム型とは、例えば図13に示すように、各色のプロセスカートリッジ(18Y,M,C,K)からなる画像形成ユニット20との対向位置に紙搬送ユニット28を備えている。そして、この紙搬送ユニット28によって搬送している転写紙等の記録体に対して各色トナー像を直接的に重ね合わせ転写する方式である。この方式では、記録体の搬送経路を直線的に構成しようとすると、図示のように画像形成ユニット20の両脇に定着手段や紙搬送ユニット28への給紙手段を設けなければならず、本体の平面積を大きくしてしまうという欠点がある。
また、できるだけ大型化させないように定着手段を紙搬送ユニット28に接近して配置すると、両者間で記録体を撓ませるスペースを確保することができず、両者の搬送速度差等によって不良画像を生じる虞がある。一方、間接転写方式のタンデム型とは、本実施形態に係る複写機のように、各単色トナー像を中間転写体に重ね合わせ転写して多色トナー像を得た後、記録体に一括転写する方式である。この方式では、画像形成ユニット20と2次転写装置22との間に中間転写体を介在させることで、給紙手段や定着手段を画像形成ユニット20の上下方向に配設して、平面積の大型化を抑えることができる。
次に、実施形態に係るプリンタの特徴的な構成について説明する。図5は、上記中間転写ユニット17の要部と、その周囲とを示す要部構成図である。Y用の感光体40Yの図中左側方には、第1スケールセンサ80が配設されている。この第1スケールセンサ80は、中間転写ベルト10の表面に設けられた後述の第1スケールとしての第1スケールシール内の目盛を検知するものである。
中間転写ベルト10を無端移動せしめる張架ローラ14には、図示しないギヤ等からなる駆動伝達系を介してベルト駆動モータ81が接続されている。ベルト駆動モータ81が駆動伝達系を介して張架ローラ14を回転駆動せしめることで、張架ローラ14に張架される中間転写ベルト10が無端移動せしめられる仕組みである。かかる構成では、ベルト駆動モータ81の駆動を制御する制御部82が、ベルト部材たる中間転写ベルト10の駆動を制御するベルト駆動制御手段としての役割を果たしている。
図6は、中間転写ベルト10の端部を示す拡大平面図である。中間転写ベルト10の一方の端部付近(図5の手前側の端部付近)には、ベルト表面の全周に渡って第1スケールシール10aが貼り付けられている(裏面でも構わない)。中間転写ベルト10のシール貼り付け領域は、ベルト幅方向における非画像領域となっており、各色トナー像は、この領域よりもベルト中央側に転写される。第1スケールシール10aには、シール表面のバックグラウンドとなる低反射率部10bが形成されている。また、シール長さ方向に所定ピッチで設けられた複数の高反射率部10cがスリット状に形成されている。中間転写ベルト10が無端移動せしめられると、低反射率部10bと、高反射率部10cとが、上述の第1スケールセンサ80により交互に検知されるようになっている。
なお、本複写機では、中間転写ベルト10がその駆動開始から終了までの間に、1周未満の無端移動量で、トナー像重ね合わせの中間転写と、一括2次転写とを完了し得る長さに形成されている。よって、転写紙1枚にフルカラー画像を出力する間に、中間転写ベルト10を1周以上無端移動させずに(1周走行する以前に)、転写紙1枚へのフルカラー画像の出力を終えることができる。
図7は、上記第1スケールセンサ80の出力電圧と、上記第1スケールシール10aとの関係を説明するための模式図である。第1スケールセンサ80は、発光素子80aと受光素子80bとを有する反射型フォトセンサからなる。発光素子80aから発せられた光は、第1スケールシール10aの表面で反射して受光素子80bによって受光される。第1スケールセンサ80は、受光素子80bの受光量に応じた値の電圧を、上記モータ駆動部(図5の82)に出力する。
図示しない中間転写ベルトが設計基準速度で等速に無端移動せしめられているときには、第1スケールセンサ80による目盛検知ピッチがT秒となる。具体的には、第1スケールセンサ80は、目盛たる高反射率部10cでの光反射に基づくHigh電圧をt1秒間出力した後、低反射率部10bでの光反射に基づくLow電圧をt2秒間出力するといった出力変化を繰り返す。そうすると、High電圧の立ち上がり部の発生間隔が目盛検知ピッチとなり、本例では「t1+t2=T秒」となる。
この目盛検知ピッチは、高反射率部10cを目盛として考えた場合の時間間隔であるが、低反射率部10bを目盛として考えても同様の値になる。具体的には、目盛たる低反射率部10bに基づくLow電圧の出力がt2秒間行われた後、高反射率部10cに基づくHigh電圧の出力がt1秒間行われ、Low電圧の立ち下がり部の出現間隔がT秒になる。よって、図示しない中間転写ベルトが設計基準速度で等速に無端移動せしめられる限り、第1スケールセンサ80による目盛検知ピッチがT秒となる。
図示しない中間転写ベルトの無端移動速度(以下、ベルト速度という)がベルト厚み偏差などに起因して変動すると、目盛検知ピッチがT秒から変動する。目盛検知ピッチがT秒よりも長くなった場合には、ベルト速度が設計基準速度よりも遅くなったことになる。また、目盛検知ピッチがT秒よりも短くなった場合には、ベルト速度が設計基準速度よりも速くなったことになる。
図8は、先に図5に示した制御部82によって実施されるベルト駆動のフィードバック制御を示すフローチャートである。この制御では、まず、先に図7に示した第1スケールセンサ80からの出力電圧値に基づいて、目印検知ピッチPrが演算される(ステップ1:以下「ステップ」をSと記す)。この演算は、上述したHigh電圧の立ち上がり部、あるいはLow電圧の立ち下がり部の発生間隔をカウントすることによって行われる。演算された目盛検知ピッチPrについては、ピッチ基準値Pb(本例では上述したT秒)と同じであるか否かが判断される(S2)。
演算された目盛検知ピッチPrがピッチ基準値Pb(本例では上述したT秒)と同じである場合には(S2でY)、ベルト速度変動が起こっていない。このため、次の目盛検知ピッチPrを得るべく、制御フローがリターンせしめられる。一方、同じでない場合には(S2でN)、ベルト速度変動が起こっている。そこで、ベルト速度を設計基準速度に戻すべく、「Pr−Pb」の解に応じた比率で上記ベルト駆動モータ81の回転速度が増減される(S3)。このように、ベルト駆動のフィードバック制御では、目盛検知ピッチPrとピッチ基準値Pbとの比較結果をベルト駆動モータ81の駆動制御にフィードバックさせることで、ベルト速度変動を抑えている。
なお、「Pr−Pb」の解がプラスの値になった場合には、その値に応じた比率でベルト駆動モータ81の回転速度が低下しているので、制御部82はベルト速度を設計基準速度まで増速するための制御を行う。また、「Pr−Pb」の解がマイナスの値になった場合には、その値に応じた比率でベルト駆動モータ81の回転速度が過剰に上昇しているので、ベルト速度を設計基準速度まで減速させる制御を行う。以上のようなフィードバック制御を実施する制御部82は、目盛検知手段たる第1スケールセンサ80による検知結果に基づいてベルト部材の駆動を制御するベルト駆動制御手段としての役割を果たしている。そして、ベルト速度変動を抑えることで、それに起因する各色トナー像の重ね合わせズレを抑えることができる。
ところが、図示しない中間転写ベルト本体の周長に偏差があると、どうしても目盛ピッチ異常箇所が生じてしまう。例えばベルト周長が基準長よりも長くなってしまうと、図9に示すように、第1スケールシール10aのベルト周方向の貼り合わせ開始点となる先端sと、貼り合わせ終了点となる後端eとが、ピッタリと繋ぎ合わされなくなる。そして、先端sと後端eとの間にギャップが形成されてしまい、第1スケールシール10a内で最も先端s側に位置する高反射率部10cと、最も後端e側に位置する高反射率部10cとの間隔が基準値よりも大きくなる。すると、上述のHigh電圧の立ち上がり部や、Low電圧の立ち下がり部の発生タイミングがそのギャップの長さ分だけ遅れる。
この結果、本来であればベルト周方向の高反射率部10cの長さL1と、これに隣設する低反射率部10b部分の長さL2との合計(L3)に対応する目盛検知ピッチPrとなるべきところが、これよりもギャップ分だけ長い検知ピッチとなる。よって、最も先端s側に位置する高反射率部10cと、最も後端e側に位置する高反射率部10cとの間は、ベルト速度が変動していないにもかかわらず、目盛検知ピッチPrを変動させてしまう目盛ピッチ異常箇所である。
第1スケールシール10aの目盛ピッチ異常箇所は、ベルト速度の低下を上記制御部82に誤認させて上述のフィードバック制御に反映させてしまう。そして、規定速度よりも遅いと判定される結果、制御部はベルト速度を基準よりも速めて却って速度変動を助長してしまうことになる。図9ではベルト周長が基準よりも長くなった例について説明したが、ベルト周長が基準よりも短くなると、第1スケールシール10aの先端s側と後端e側とが重なった目盛ピッチ異常箇所となる。かかる目盛ピッチ異常箇所では、ベルト速度が基準速度よりも上昇していると誤認させて、同様にベルト速度変動を助長させてしまう。
そこで、本複写機では、以下に説明するように、これらの誤認を回避するための工夫がなされている。図10は、本複写機の電気回路の一部を示すブロック図である。同図において、制御部82は、図示しないRAM等のデータ記憶手段を有しており、上述のフィードバック制御が可能になるように、第1スケールセンサ80やベルト駆動モータ81が接続されている。また、後述の第2スケールセンサ83も接続されている。
更に、上記スキャナ部の読取センサ36による読取結果に基づいた光書込、現像、重ね合わせ中間転写などによって4色トナー像を形成せしめる制御が可能になるように、光書込ユニット21や画像形成ユニット20も接続されている。よって、制御部82は、ベルト駆動制御手段としての役割を果たすとともに、光書込ユニット21や画像形成ユニット20等からなる像重ね合わせ手段を制御する重ね合わせ制御手段としての役割も果たしている。なお、ベルト駆動制御手段と、重ね合わせ制御手段とを、それぞれ別に設けてもよい。
図11は、上記中間転写ユニット17(中間転写ベルト10)の一部を上側から示す拡大平面図である。同図では、図5に示した駆動ローラ15によるベルト張架部分とその周囲におけるユニット部分とを拡大して示している。図11において、図中左端のベルト部分は、図示しない張架ローラによって張架されながら、図中左側から右側へと移動する。この移動の際、そのベルト部分はY用の中間転写ニップ(図示せず)に進入するのに先立ち、第1スケールセンサ80との対向位置を通過して、第1スケールシール10a内の目盛(低反射率部10bや高反射率部10c)を検知させる。
中間転写ベルト10の表面において、第1スケールシール10aの先端sと後端eとの間にはベルト周長の偏差に起因してギャップ(スケール継目)が形成されている。このギャップが存在している位置には、第1スケールシール10aよりも短い第2スケールとしての第2スケールシール84aが設けてある。第2スケールシール84aは第1スケールシール10aと一部分が一体となっている。つまり、短尺の第2スケールシール84aは第1スケールシール10aの先端sから所定幅後方(右方向)に向かって重複して平行に一体化されている。第1スケールシールと第2スケールシールとの連結部は全体として見るとクランク状になっており、第2スケールシール84aはその一部が第1スケールシール10aの後端eの一部と平行に延びている。
第1スケールシール10aの低反射率部10bや高反射率部10cの加工成形と同時に第2スケールシール84aの低反射率部84bや高反射率部84cも同時に加工成形される。そのため両スケールが一体となっている部分の低反射率部10bと84b、高反射率部10cと84cは誤差なく加工されている。
ベルト幅方向において、第1スケールセンサ80の隣(周方向同一位置)には第2スケール検知手段たる第2スケールセンサ83が配設されている。つまり、第1スケールセンサ80と第2スケールセンサ83とは第1スケールシール10aを挟んで幅方向に対向配置されている。この第2スケールセンサ83も反射型フォトセンサからなり、その検知信号を第2スケールシール84aが通過する際の光反射率の変化に基づいて、速度(又は位置)を検知することができる。
図12は、上記制御部82によって実施されるプロセス制御の一部を示すフローチャートである。このプロセス制御では、まず、操作者によるコピースタート命令等に基づいてベルト駆動が開始された後(S1)、ベルト速度が安定化するまで制御の進行が中断される(S2)。ベルト駆動開始直後はベルト速度が設計基準速度まで上昇していないため、すぐに上述のフィードバック制御を行うことができない。このため、ベルト駆動開始直後にベルト速度の安定化が待機されるのである。
安定化の判断については、例えばベルト駆動開始直後から上述の立ち上がり部や立ち下がり部が所定回数検知されることによって行われる。また、例えば、所定時間の経過を待つことによって行われる。ベルト速度が安定化すると(S2でY)、先に図8に示したフィードバック制御が開始される(S3)。そして、上記光書込ユニット(21)による光書込が回避された後(S4)、各色トナー像の重ね合わせ転写が終了するまで待機される(S5)。
重ね合わせ転写が終了すると(S5でY)、残り出力ジョブについて有るか否かが判断される(S6)。1枚限りのコピーやプリントアウト(以下、1枚出力という)が命令されている場合には、残り出力ジョブが存在しない(S6でN)。よって、ベルト駆動が停止されて一連の制御フローが終了する。ジョブが有れば(S6でY)で図示しない基準信号を基に書込みを開始する。
上記のような大きな流れでベルト駆動は制御される。ベルト駆動のフィードバック制御は第1スケールシール10aを第1スケールセンサ80で読み取りその信号を基にフィードバックし規程の目標速度になるように制御する。しかし、図11で説明したように第1スケールシールの継目は無信号となる。実施例の図11では1パルス分の抜けしかないが、高精度制御になるとピッチが200μmとなり通常第1スケールシールを貼り付けた場合の誤差は2から5mm程度有るため10パルスから25パルス程度は抜けることになる。そのため第1スケールシールの継目部分は無制御状態かまたは補完制御することになり実際の中間転写ベルト10の速度をフィードバックして制御することはできない。そのため本発明では第1スケールシール10a継目部分(空白部分)をも正確に制御するために第2スケールシール84aを設ける。第2スケールシール84aが第2スケールセンサで検知されると制御部82は規程の間隔後に第2スケールセンサの信号によるフィードバック制御に切換える。
第2スケールシール84aは第1スケールシール10aの先端s(後端eでもよい)と所定長に亘って一体となっていて、第1スケールシール10aの低反射率部10bや高反射率部10cの加工成形と同時に第2スケールシール84aの低反射率部84bや高反射率部84cも同時に加工成形される。そのため両スケールが一体となっている部分の低反射率部10bと84b、高反射率部10cと84cはベルト10の回転方向に対して誤差なく加工されている。そのため第1スケールセンサ80からの信号を第2スケールセンサ83に補正制御することなく切換えることができる。
次に第1スケールシール10aの継目を過ぎてからの第1スケールシール10aと第2スケールシール84aは第1スケールシール10aの張り方によって低反射率部10bと84b、高反射率部10cと84cにずれが発生する。そのため第2スケールセンサ83から第1スケールセンサ80の信号への切換えには極力速度変動をなくすために第1スケールセンサ80と第2スケールセンサ信号を同時に制御部82が入力して監視しながら速度補正を行う。
このように、本発明に係るベルト装置を備えた複写機(画像形成装置)では、第1スケールの継目に第2スケールを設けると共に第2スケールの目盛を検知する第2スケールセンサ83を設け、第1スケールの継目部分においては第2スケールを第2スケールセンサ83で検知し、第2スケールセンサ83で検知した検知信号に基づいて中間転写ベルト(ベルト部材)10の駆動制御を行うので、中間転写ベルト10の速度変動を防止することができる。
また、これにより、目盛ピッチ異常箇所に起因する目盛検知ピッチの変動をベルト速度変動に起因するものと誤認させてしまうことによって生ずる可視像の重ね合わせズレによる画像位置ズレや、画像ブレを抑えることができる。
また、第2スケールと第1スケールの目盛部分の形成加工を同時に行うことにより第1スケールの継目部分での第1スケールと第2スケール間のベルト回転方向の目盛ズレを無くし、これにより第1センサの検知信号から第2センサの検知信号に移行する際、補正制御なく第2センサの検知信号に移行できるので、速度変動を押さえることができる。また、スケールは2本を全周に設けるのではなく、第1スケールの継目部分をカバーできる分だけ第2スケールを第2スケールの先端部(後端部でもよい)と平行に設ければ良いので、コストアップを極力押さえることができる。
これまで、上記第1スケールシール10aの貼付によって目盛を設けた中間転写ベルト10を用いた複写機について説明したが、印刷やレーザー加工などの他の方法によって中間転写ベルト10に目盛を設けてもよい。また、基準よりも長い周長であるが故にピッチ異常箇所の目盛検知ピッチをピッチ基準値よりも長くするベルトを用いた例について説明したが、ピッチ基準値よりも短くするベルトを用いた画像形成装置にも本発明の適用が可能である。
また、第1スケールセンサ80、第2スケールセンサ83としてそれぞれ反射型フォトセンサを用いた例について説明したが、本発明の目盛検知手段がこれらに限られるわけではない。例えば、透過型フォトセンサに目盛たる貫通孔を検知させるなど、反射光の検知とは異なる方法で目盛を検知するものを用いてもよい。また、目盛検知ピッチ(Pr)に基づいてフィードバック制御を実施する複写機について説明したが、目盛検知ピッチから求めたベルト速度Vに基づいてフィードバック制御を実施させるようにしてもよい。
なお、タンデム型の電子写真方式ではなく、像担持体等からなる像生成部を1つだけ用いて重ね合わせ転写を実施するシングル型の電子写真方式を採用してもよい。但し、シングル型の電子写真方式では、4色トナー像等の多重像を完成させるまでの中間転写ベルト等のベルト部材を何周もさせる必要があるため、タンデム型に比べて画像形成時間を長期化させることになる。また、シングル型の電子写真方式では、多重像を完成させるまでにベルト部材を何周もさせて、目盛ピッチ異常箇所を繰り返し検知させることになる。
本発明の実施例では速度制御するように記載したが位置制御を行っても良い。
本発明を実施するための最良の形態である複写機の概略構成図である。 本発明の複写機のY用のプロセスカートリッジと、C用のプロセスカートリッジとの概略構成を示す拡大図。 本発明の複写機の画像形成ユニット、中間転写ユニット、2次転写装置と、レジストローラ対、及び定着ユニットを示す拡大構成図。 本発明の複写機の中間転写ベルトを示す拡大断面図。 本発明の中間転写ユニットの要部と、その周囲とを示す要部構成図。 本発明の中間転写ベルトの端部を示す拡大平面図。 本発明の複写機のスケールセンサの出力電圧と、スケールシールとの関係を説明するための模式図。 本発明の複写機の制御部によって実施されるベルト駆動のフィードバック制御を示すフローチャート。 先端と後端との繋ぎ目にギャップが生じている中間転写ベルトを示す拡大平面図。 本発明の複写機の電気回路の一部を示すブロック図。 本発明の中間転写ユニットの一部を上側から示す拡大平面図。 本発明の制御部によって実施されるプロセス制御の一部を示すフローチャート。 間接転写方式のタンデム画像形成装置の要部構成を示す図。
符号の説明
10 中間転写ベルト(ベルト部材)、10a 第1スケールシール(目盛群)、10b 低反射率部(目盛)、10c 高反射率部(目盛)、14 張架ローラ(張架部材)、15 駆動ローラ(張架部材)、16 2次転写バックアップローラ(張架部材)、17 中間転写ユニット、18Y,C,M,K プロセスカートリッジ(像生成部)、20 画像形成ユニット、22 2次転写装置、25 定着ユニット、28 紙搬送ユニット、40Y,C,M,K 感光体、62Y,C,M,K 中間転写バイアスローラ(張架部材)、74 接地ローラ(張架部材)、80 第1スケールセンサ、81 ベルト駆動モータ、82 制御部(ベルト駆動制御手段、重ね合わせ制御手段)、83 第2スケールセンサ、84a 第2スケールシール、100 プリンタ部、200 給紙装置、300 スキャナ、400 原稿自動搬送装置(ADF)

Claims (4)

  1. 複数の張架部材により張架されて無端移動されるベルト部材と、前記ベルト部材の片面上に周方向に沿って配設され且つ所定の周方向ピッチの目盛を有する第1スケールと、前記第1スケールの目盛を検知する第1スケールセンサと、前記第1スケールセンサからの検知信号により前記ベルト部材の駆動を制御する制御部と、を備えたベルト装置において、
    前記第1スケールの周方向両端部の一方に第1スケールと同一ピッチの目盛を有した第2スケールを連設すると共に前記第2スケールの目盛を検知する第2スケールセンサを設け、前記第1スケール周方向両端部の継目部分においては前記第2スケールを前記第2スケールセンサで検知し、前記第2スケールセンサで検知した検知信号に基づいて前記制御部が前記ベルト部材の駆動制御を行うことを特徴とするベルト装置。
  2. 前記第2スケールは前記第1スケールと同時に加工されることにより各スケールの目盛が同一ピッチに設定されていることを特徴とする請求項1記載のベルト装置。
  3. 前記第2スケールは前記第1スケールより短いことを特徴とする請求項1、又は2に記載のベルト装置。
  4. 請求項1、2又は3のベルト装置を搭載したことを特徴とする画像形成装置。
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