JP2006052563A - 防虫ネット - Google Patents

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弘水 木根渕
Chiaki Tashiro
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Abstract

【課題】従来の防虫ネット同様に網戸や農業ハウスに展張して用いることができ、そのとき、小さな虫が入りづらく、かつ、軽量で目ずれの少ない防虫ネットを提供する。
【解決手段】毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントからなることを特徴とする防虫ネット。
【選択図】図1

Description

本発明は、網戸や農業ハウス等で用いられる防虫ネットに関する。
消費者の健康・自然志向を受け、日本の農業は高付加価値化を目指している。このような代表的な例として、無農薬栽培が挙げられ、例えば、防虫ネットを用いて作物付近に虫を近づけないことにより、無農薬栽培を実現している。
防虫ネットには、一般に、熱可塑性樹脂を素材とした、繊度150〜750デニール程度のモノフィラメントを16〜45メッシュ程度の平織にして形成されたネット地が使用されている。
用いられる熱可塑性樹脂としてはポリ塩化ビニール、ポリエチレン、ポリプロピレンあるいはポリエステルなどが使用されてきた。近年、環境のへの影響等や軽量、安価であることなどからポリオレフィンが広く用いられるようになってきた。
また、コナジラミ、アザミウマ等の小さな害虫が侵入するのを防ぐにはできるだけ密にモノフィラメントを編織しなければならず、その分、コストアップとなり、また、ネット自体の重量が重くなっていて、取り扱い、特に、農業用ハウスに展張する際の作業者の負担が大きくなっていた。
さらに、モノフィラメントを平織により形成されたネット地では目ずれが起こりやすく、このとき、本来の防虫性能が得られなくなるという問題が生じ、この問題の予防のため特開昭60−28547号公報(特許文献1)では熱溶着性複合モノフィラメントの交点が熱溶着された防虫ネットが提案されている。しかしながら、この公報記載の技術では、特殊で、高価な紡糸設備が必要となる上に、単に目ずれの問題が解決しただけで、小さな害虫の侵入防止には、やはり生産性を悪化させる、密な編織を行うことが求められていた。
特開昭60−28547号公報
本発明は、上記した従来の問題点を改善する、すなわち、従来の防虫ネット同様に網戸や農業ハウスに展張して用いることができ、そのとき、小さな虫が入りづらく、かつ、軽量で目ずれの少ない防虫ネットを提供することを目的とする。
本発明の防虫ネットは上記課題を解決するため、請求項1に記載の通り、毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントからなる防虫ネットである。
本発明の防虫ネットによれば、従来の防虫ネット同様に網戸や農業ハウスに展張して用いることができ、そのとき、従来の防虫ネットに比べ、小さな虫が入りづらく、かつ、軽量で目ずれの少ない防虫ネットが可能となる。
本発明の防虫ネットにおいて、毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントを用いることが必要である。
毛羽立たせるポリオレフィン製モノフィラメントとしては、ポリオレフィンを用いて公知の製造方法である溶融紡糸法などにより紡糸、延伸、熱処理して得たものを用いる。
ここで、ポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、高密度ポリエチレンなどが挙げられる。ポリオレフィンのメルトフロート(以下、MFRと略記)は、0.1〜20g/10minが成形性、及び、防虫ネットとして求められる強度を満たすので好ましく、0.5〜5g/10minがさらに好ましい。
このようにして形成されるモノフィラメントの単糸繊度は100〜1000デニール、好ましくは150〜750デニールである。100デニールよりも細いと毛羽立せさせたときの強度が防虫ネットとして充分でなくなるおそれがあり、1000デニールよりも太いと透明性(透光性)が低下するとともに、防虫ネットとして求められる、密な編織が困難となるおそれがある。
本発明で用いる、毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントは、このようなポリオレフィン製モノフィラメントを原料として、例えば、砥石やヤスリ(紙ヤスリを含む)、あるいは、例えば真鍮やナイロンからなるブラシを用い、これらに接触させ、あるいはこれらを往復動させ、回転させながら接触させる等により毛羽立たせることができる。あるいは、延伸等により少なくとも一部をフィブリル化させて毛羽立たせる等の手段により得ることもできる。ここで、ポリオレフィン製以外の繊維のモノフィラメント、例えばポリエステル製モノフィラメント、あるいは、ポリアミド製モノフィラメント等を用いた場合、回転する砥石やブラシを用いても毛羽立たせることが困難で、その結果、本発明の効果が得られにくい。また、モノフィラメントではなく、複数本のフィラメントからなる多本束フィラメント(いわゆるストランド)、ヤーン(紡績糸)を用いた場合には均一に毛羽立たせることができず、このとき、やはり本発明の効果が得られない。
本発明の防虫ネットでは、このように毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントを用いるため、従来の防虫ネットと同様の編織密度、同じ目付で形成されていても、より細かい虫の侵入を防止することができ、また表面の毛羽によって目ずれが防止されるので、安定した防虫効果を得ることができる。
本発明の防虫ネットで用いる、毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントはさらに、その表面にアクリル系塗料の塗膜が形成されていることが望ましい。
このように表面にアクリル系塗料の塗膜が形成されていることにより、ポリオレフィン製モノフィラメント表面に形成された毛羽が保護され、その結果、防虫ネットへの編織作業時の毛羽保護効果が得られるので、編織作業で毛羽が失われるのを防止し、かつ、毛羽によって編織作業が困難となるのを防止すると共に、実際の防虫ネットとして用いた場合の、毛羽による効果をより長く保つことができる。
ここで、アクリル形塗料以外の塗料を用いた場合、充分な耐候性が得られず、耐久性が低くなったり、あるいは、焼却した場合に有害な物質(ダイオキシン類など)が発生するおそれがある。
さらに、アクリル系塗料は、加熱により容易に軟化・溶融するので、このような被覆層を有するポリオレフィン製モノフィラメントを編織してネット上とした後に加熱処理により、目ずれが発生しにくい、すなわち、安定した防虫性能を有する防虫ネットとすることができる。
このとき用いるアクリル系塗料としては、アクリル樹脂を主成分とするものであって、水性塗料(エマルジョン塗料を含む)あるいは溶剤型塗料であってもよい。
アクリル樹脂としては、アクリル酸アルキルエステルやメタアクリル酸アルキルエステルの単独重合体および共重合体、並びにこれらの少なくとも1種と架橋性官能基を含有するα、β−エチレン性不飽和単量体とを共重合して得られる変性エチレン性不飽和単量体とを共重合して得られる変性アクリル酸アルキルエステル共重合体、メタ変性アクリル酸アルキルエステル共重合体などが用いられる。
上記塗料により、毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメント糸の表面に塗膜を形成する方法としては、毛羽立てたモノフィラメントの周囲を広範囲に覆うことが好ましい。塗布方法としては、スプレー法、浸漬法、ブラッシング法、タッチロール法が採用でき、塗膜の厚みは塗布作業性、経済性、外観等から乾燥時の膜厚として1μm以上10μm以下であることが好ましく、3μm以上5μm以下であることがより好ましい。
なお、塗膜を形成する前には、塗料との密着を良くするために、予め毛羽立てたモノフィラメントの表面に対してコロナ放電処理またはプラズマ処理等の表面処理を施すことが好ましい。
このような、表面にアクリル系塗料の塗膜が形成されている、あるいは、塗膜が形成されていない、毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントを用いてネットを形成する。ネットは通常は織って作製するが、このとき上記モノフィラメントを経緯糸のいずれか一方、好ましくは両方に用いて、網目が10〜45メッシュを基準として平織や絡み織、ラッセル織などによりネットを形成する。
ネット形成後、表面にアクリル系塗料の塗膜が形成されている、毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントを用いたネットの場合には、必要に応じて加熱処理を行い、ネットの交点、即ち、ネットを形成するモノフィラメント同士の接触点のアクリル系塗料を軟化ないし溶融させて熱融着させる。この工程により防虫ネットの目ずれが完全に防止されるので、安定した防虫効果を長期に亘って得ることができる。
また、表面にアクリル系塗料の塗膜が形成されていない、毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントを用いたネットの場合には、交点部分のモノフィラメントあるいはモノフィラメントの毛羽立ち部分を、軟化ないし溶融させて熱融着させて、同様の効果を得ることができる。
<実施例1>
以下に本発明の防虫ネットの実施例について具体的に説明する。ポリエチレン(MFR=0.8g/10min)からなる繊度400デニールのモノフィラメント(断面:円)を10m/minのスピードで供給しながら、1500rpmで回転している直径10cmの砥石(粒:WA、粒度:80、結合度:P)に、接触させて毛羽立てた。このときの、表面が毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントの顕微鏡写真を図1に示す。
このようにして得た、表面が毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントに対してコロナ放電処理を施した後に、アクリル系塗料(トクシキ社製AR−550、溶剤系塗料(溶剤:メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール)をタッチロール法により、乾燥時の塗膜の厚みが5μmとなるように塗布後、乾燥した。
得られたアクリル系塗料の塗膜が形成されている、表面が毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントを経緯ともに9.45本/cmの打込み密度で平織のネットAを作製した。このときの目合いは0.4mmであった。この目合いはコジラミの侵入を防ぐに充分なものであった。
このようにして得たネットAを、熱ロール型加熱機を用い、温度:145℃で加熱しモノフィラメントの交点部分を熱融着させ、これをロール状に巻き取った。このときのモノフィラメントの交点の接着状況について、ネットAを経緯のそれぞれのフィラメントの方向に沿って30cm角に切り取り、その対角を掴んで斜め方向に動かして目ずれの発生の有無を調べてみたが、目ずれは発生しなかった。
<実施例2>
実施例1同様にしてポリエチレン製の表面が毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントを得て、経緯ともに9.45本/cmの打込み密度で平織のネットBを作製した。このときの目合いは0.4mmであった。
このようにして得たネットB(アクリル系塗料による塗膜は形成されていない)を経緯のそれぞれのフィラメントの方向に沿って30cm角に切り取り、その対角を掴んで斜め方向に動かして目ずれの発生の有無を調べてみた。その結果、目ずれが多少生じたが、目合いが0.5mmを越えるような目ずれはおきなかった。
<実施例3>
実施例1同様にして、ただし、回転式のナイロンブラシに接触させて、毛羽立たせたポリオレフィン製モノフィラメント(その顕微鏡写真を図2に示す)を用いて、目合いが0.45mmのネットCを得ることができた。この目合いはコジラミの侵入予防には充分であった。
このネットCについてネットA同様の目ずれの発生の有無について評価を行ったが、ネットA同様に目ずれは生じなかった。
<比較例1>
実施例1同様にポリエチレンからなる繊度400デニールのモノフィラメントを用い、経緯ともに9.45本/cmの打込み密度で平織のネットDを作製した。このネットCの目付は上記ネットAと同じであったが、目合いは0.8mmであった。この目合いはコジラミの侵入を防ぐに不充分なものであった。
また、このようにして得たネットDの目ずれの発生の有無をネットA同様にして評価したところ、大きな目ずれが生じ、コジラミより大きな害虫の通過が可能となった。
<比較例2>
実施例1同様にポリエチレンからなる繊度400デニールのモノフィラメントを用い、目合いが0.4mmになるようにして平織のネットEを作製した。このネットEの目付は上記ネットAの2倍であった。また、このようにして得たネットEの目ずれの発生の有無をネットA同様にして評価したところ、大きな目ずれが生じた。
本発明の防虫ネットは従来の防虫ネット同様に網戸や農業ハウスに展張して用いることができ、そのとき、小さな虫が入りづらく、かつ、軽量で、さらに、取り扱いによっても目ずれの発生の少ない防虫ネットとなる。
砥石により表面が毛羽立たせられたポリオレフィン製モノフィラメントの顕微鏡写真である(モノフィラメント後方より照明)。 ナイロンブラシにより表面が毛羽立たせられたポリオレフィン製モノフィラメントの顕微鏡写真である。

Claims (4)

  1. 毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントからなることを特徴とする防虫ネット。
  2. 上記表面が毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントの表面にアクリル系塗料の塗膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の防虫ネット。
  3. 表面にアクリル系塗料の塗膜が形成された、毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメント糸を編織してなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の防虫ネット。
  4. 表面が毛羽立っているポリオレフィン製モノフィラメントを編織してネットを形成し、その後、ネットの交点部分を熱融着させてなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載された防虫ネット。
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