JP2006052335A - 組立式炭窯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】主要部分をステンレス製として屋外設置可能とし、臨機応変にいつでもどこでも設置及び本格的な炭焼きをすることができるステンレス製組立式炭窯装置を提供する。
【解決手段】窯本体1は、側壁面を密封するステンレス製板状壁材2と、その上方に位置し天上壁面の外形を形成する2重構造のステンレス製中空ドームと、前記板状壁材の内側と前記前後壁面とにレンガ積みして後、一部熱風口又は煙出口を残して前後方向から着脱自在の蓋をするステンレス製前蓋8及び後蓋を有して成り、前記中空ドームの上方には、その中空部分に上砂を投入可能の土砂投入口11を設け、前記前蓋の前面で一部開口部に対応しては、焚口FR及び空気取入口Aを備えた焚口セットを着脱自在に設けたことを特徴とする組立式炭窯装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、軽量、安価で組立て容易、しかも主要部分の多くにステンレスを採用して恒久的に繰り返し利用可能とし、素人でも容易、短時間に設置又は場所変更でき、必要に応じていつでも誰でも容易に失敗なしに高品質の炭を焼くことができる組立式炭窯装置に関する。
炭窯は、一般に農家又は林業家或いは炭焼き専門業者の手によって土(赤土)を練り上げて作られる。炭窯は、その容積によって1回の処理量が定まるので、本格的な炭焼きを行うには比較的大型に作られなければならない。そのため、赤土を練り、硬めるのは良いが、特に天上面を形成するのが大変で、下手をするとすぐ崩れてしまう。内部構造も焚口をうまく作らねばならず、大変な作業である。しかも、土製の炭窯は雨に弱く、別途屋根を作らねばならず、その作業が大変であった。
一方で、近年、炭を専業で作り販売するというのとは別に、余材を炭にしたいという突発的な需要が生じた。例えば、一般農家、林業家において間伐雑木を炭にしたい、道路工事で山側から切り出した雑木を炭にしたい、あるいは竹林を処分したので竹炭を作りたい等である。量的には必ずしも大量でなく、しかも時々に生ずるので、炭窯の専門知識が無い人は作れない。また仮に知識はあっても炭窯作りの手間が大変である。また、土製の窯は山から山への移動ができないので、一時的な使用で終り、大変な無駄となる等々の問題点があった。
そこで、組立式の簡易なものが提案されてきた。実開昭63‐11543号公報(移動式簡易炭焼窯)は、本体及び天蓋を組立式とし、2重鉄板内に土、砂、人工断熱材等の断熱材を入れるようにしたものである。このようにすれば、簡易設置によって、保温、断熱を図ることができる。
しかし、実開昭63‐11543号公報に示される移動式簡易炭焼窯は、その図(第1図)に示されるように、本格的炭窯をそのまま模擬し、焚口を窯本体内に設けた構造であるので、移動不可能ではないが、設置も移動も実際には困難であり、必ずしも実用的でないという問題点があった。また、材料が鉄板であるので、1回、2回の炭焼きですぐ壊れてしまうという問題点もあった。さらに本体が円筒形にされているので処理量が小さく、一般的な需要に応えられなかった。
実公昭63‐13651号公報(木材炭化炉の構造)は、円筒形の窯本体を構成するため、内外一対の弧状板を間隔を保って形成し、その内部に土砂を入れて熱の拡散を防止するようにしたものである。全体を吊り上げで移動可能ではあるが、耐久性、処理容量等については実開昭63‐11543号公報のものと同様の問題が残る。
特許第3445162号公報(炭焼き窯)は、超小型の実用的炭焼き窯であり、円筒形の珪そう土の中味をくり抜いて窯本体を作り、これに天上を形成する遮蔽体を覆せるようにし、その隙間に流動物体を入れて密封できるようにしたものである。家庭的なものとして少しの炭を作るのに利用でき、素人でも炭が焼けるというアイデア品である。しかし、焚口は蓋を開けて上から火種を落とし込む等とされており、焚口が無く、少なくとも量的に本格的な炭焼きはできず、一般的な炭焼き窯として普及できない。
特許第2932271号公報(炭焼窯における空気遮断構造)は、炭を焼き終えるときに、焚口の密閉をするとき利用できる空気遮断構造に関するもので、窯本体の前面上下方向にレールを設け、このレールに沿って前面との間に中空部を形成できるカバーを設け、形成された空間に土砂を入れ、空気遮断するというものである。また、天上蓋が開閉自在となっており、その隙間を土砂で埋められる構造となっている。通常、前面に設けた焚口を密閉するには、土を練り隙間埋めをしていたのに対し、カバー内に土砂を入れることのみで密封できるので、薪の搬入及び炭の取出しに必要な開口を広く取ることができ、かつ、それを破壊することなく繰り返し利用できるという利点がある。しかし、窯本体は、通常炉材で構成されているので重量大であり、組立式でもないので、山から山への移動等はほとんど不可能である。天上部分を開閉する形であり、焚口にレールまで設けねばならないという制約がある。
実開昭63‐11543号公報、第1頁、第1図 実公昭63‐13651号公報、第1頁、第1図 特許第3445162号公報、第1頁、図1 特許第2932271号公報、第1頁、図1
上記従来技術に鑑みて、本発明は、軽量、安価で組立て容易な組立式であり、専門家でなくとも容易、短時間で炭窯を設置でき、しかも設置場所の変更までも可能とし、炭焼き専門家でなくとも、必要に応じていつでも誰でも容易に高品質の炭焼きをすることができ、耐久性大で、本格的な炭焼きをすることができる組立式炭窯装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決することができる本発明の組立式炭窯装置は、側壁及び前後壁並びに天上壁面を備えた窯本体と、その前面に備えられた焚口及び空気取入口と、その後方に備えられた煙突部とを有する組立式の炭窯装置であって、
前記窯本体は、前記側壁面を密封するステンレス製板状壁材と、その上方に位置し前記天上壁面の外形を形成する2重構造のステンレス製中空ドームと、
前記板状壁材の内側と前記前後壁面とにレンガ積みして後、一部熱風口又は煙出口を残して前後方向から蓋をした形のステンレス製前蓋及び後蓋を有して成り、
前記中空ドームの上方には、その中空部分に上砂を投入可能の土砂投入口を設け、
前記前蓋の前面で前記熱風口に対応しては、焚口及び空気取入口を備えた焚口セットを着脱自在に設けたことを特徴とする。着脱は組立時にのみ行うものである。この種着脱はボルト等による固定で十分である。
前記後蓋は、製品取出し口を形成するために、前記窯本体に対し着脱自在に構成されることを特徴とする。
前記焚口セットは、土砂投入可能の中空部を有し、この中空部の上方には、前方開口形の焚口を設け、下方には前記空気取入口を形成する開閉蓋と風量調節具を設けたことを特徴とする。
前記煙出口には、煙突ジョイント部材を設け、このジョイント部材に接続される煙突筒には木酢又は竹酢を採取可能の酢採取口を設けたことを特徴とする。酢採取口とは別途に、煙突ジョイント部材の最下端にはドレン管を設けておくことが好ましい。このようにすれば窯内部に水分が溜まるのを防止できる。
前記ジョイント部材には、煙突筒を外した状態で土砂を投入し空気遮断可能の立上り部を設けたことを特徴とする。
以上の構成により、組立資材は、ステンレス製板状壁材と、同ステンレス製の中空ドームと、ステンレス製の前蓋及び後蓋と、レンガと、焚口セットと、そして煙突である。前蓋は溶接固定することもある。後蓋は着脱自在とし、この部分を製品取出し口とするのが好ましい。
土砂は、現場調達可能であるが、中空ドーム内に投入する土砂として断熱ないし保温性能が良好な材料、又は空気遮断能力の高い土砂を予め準備しておいてもよい。空気遮断のためには、土と砂の混合物や砂の上に土を被せることとして、それに必要な砂のみを提供することもできる。土砂としては自然に存する土砂でなくとも、石炭灰その他の土砂用工業資材を用いることもできる。
窯容量0.5〜5m3として、ステンレス合計重量230〜1000kg、レンガ250〜1500kg、ロストル30〜100kg、焚口セット10〜20kg、土砂50〜100kg、煙突筒2〜3m1本、その支持棒1本、その他取付金具等の荷姿にて、トラックで容易に搬送できる。因みに、容量0.5〜1m3のもので総重量は500〜1000kgである。小さなものは2回に荷を分けて軽四自動車で搬送可能である。
煙突、レンガ及び焚口セット及び土砂を残して工場で全てを組立て、現場にてレンガ積みし、次いで煙突と焚口セットとを組立てることができる。一般には、現場到着後、整地した設置場所上に壁材と中空ドームを組立て、その内部にレンガ積みし、前蓋固定式のものにあっては後蓋を、前蓋着脱式のものにあっては前蓋及び後蓋を取付け、前蓋前面に焚口セットを取付け、中空ドームの上方に設けた土砂投入口から土砂を投入し、煙突を取付けて、設定完了し、以後炭焼きできる。
炭は、通常通り高品質に作ることができる。一般的な炭焼き方式を示したカタログを添付しておけば、素人であっても専門家同様の炭焼きができる。
炭焼き終了時点において、火を落とし火止めのために空気遮断する場合には、焚口から土砂を入れ、また煙突筒を外してジョイント部材に土砂を入れ、容易に対応できる。土砂を抜けばその土砂まで再利用できるので、無駄が全く生じない。
ジョイント部材には酢採取口を設けているので、必要に応じ木酢や竹酢を採取できる。
設置場所の変更をしたい場合は、中空ドームから土砂を抜き、又は抜かず、前記の組立て手順と逆に分解して再設置できる。1〜2人役で十分である。設置工数は極小であり、組立済みのものにあっては10〜30分程度で済む。しかも素人でも容易に設置できる。窯構造は専門家によって設計されているので、素人であっても本格的な炭焼きを行うことができる。耐久性も毎年利用して10〜20年以上を保証することができる。主要部分はステンレスとし、耐食性を持たせているので、屋根も不要で、耐久性大である。
本発明によれば、組立資材は、ステンレス製板状壁材と、同ステンレス製の中空ドームと、ステンレス製の前蓋及び後蓋と、レンガと、焚口セットと、煙突1本、そして所要量の土砂であるので、搬送容易で、低コストで設置することができる。
組立は、側面及び前後の壁面にレンガを積み、蓋取付け式のものにあっては前蓋及び後蓋を取付けて、前蓋に焚口セットを、後蓋の煙突口にジョイント部材及び煙突筒を付け、中空ドームに設けた土砂投入口から土砂を投入することで容易、短時間に設置できる。設置場所の変更にも容易に対応できる。
完成された炭窯は、0.5〜5m3、或いはそれ以上の大きさで本格的な炭焼きを行うことができ、商業ペースに合わせた炭焼きを行うことができる。煙突には酢採取口を設けているので、必要に応じ木酢や竹酢を採取できる。
中空ドームに土砂を投入して天上壁面を形成するので、十分な断熱を行うことができ、崩れる恐れもない。土砂を抜けば重量も軽い。天上面のみ2重構造とするので、コスト面での効果も高い。
焚口セット及び煙突ジョイント部材の立上り部には土砂投入可能としているので、前後共に土砂の投入のみで空気遮断でき、土砂を抜くことで復帰できる。組立後、焚口セットは前蓋を固定されたままであるので、空気遮断の度に取外す等の手間は要らない。
屋外対応可能のよう、主要部分をステンレスで製作しているので、屋根を作る必要はなく、かつ耐久性が大である。
本発明の組立式炭窯装置によれば、本格的な炭焼きにも対応可能の軽量、安価で組立て容易な組立式炭窯であり、専門家でなくとも容易、短時間で設置でき、しかも設置場所の変更までも可能とし、炭焼き専門家でなくとも、必要に応じていつでも誰でも容易に高品質の炭焼きを行うことができる。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最適の形態を説明する。図1〜図9に本発明の一実施形態を示す。図1は装置の組立後における全体構成を示す斜視図、図2〜図9は各部品(資材)の構成と組立方式を示す説明図である。
図1に示すように、本発明の組立式炭窯装置1は、側壁面S1、S2及び前後壁面F、R並びに天上壁面Cを備えた断面矩形の窯本体Bと、その前壁面Fに備えた焚口FR及び空気取入口Aと、その後方Rに備えた煙突部SMとを有する組立式の炭窯装置である。
前記窯本体Bは、図1〜図5、図8に示すように、前記側壁面S1、S2の外形を形成するステンレス製板状壁材2、3と、その上方に位置し前記天上壁面を形成する2重構造のステンレス製中空ドーム4と、前記前後壁面に対し耐火レンガ5を積んで後、前後方向から着脱自在の形で蓋をするステンレス製前蓋8(図5)と後蓋9(図8)とを有して成る。図2に示すように、後蓋9は、壁面支持アングルRA以下は積まず、この下方に形成された製品取出し口32から炭原料としての薪を搬入して後に積まれ、その後に後蓋9が取付けられる。このように後蓋9側を製品取出し口とする場合、前蓋8側は、開く必要がないので溶接止めすることもできる。本例では、前蓋8はボルト止めの例で示す。
図4に詳細に示すように、前記中空ドーム4は2重構造となっており、その内部に土砂10を投入可能のよう、上方には蓋11c(図5等)付の土砂投入口11が設けられている。
板状壁材2、3は、中空ドーム4の外側及び底板12(図4)と一体的に形成される。地中を掘って設置することとすれば底板不要であるが、底板12まで一体的としているので、強度保持でき、かつ地中を掘らずに地上にそのまま設置できる。
底板12の上には、ロストル13(図2、図4)を配置可能とする。ロストル13の材料は、ステンレスでなくとも鉄筋組又は鋳物等でも良い。
板状壁材2、3と、底板12と、土砂投入口11を備えた中空ドーム4は一体的に形成することができる。中空ドーム4部分を別体として、これに板状壁材2、3を組付け可能とすることもできる。本例では、以下、一体的に形成されているものとし、これら1体品をハウスフレームHF(図中参照符号付けず)と呼ぶ。
図2、図3、図4に示すように、ハウスフレームHFの側壁面S1、S2の内部と、前後壁面F、Rには耐火レンガ5を積み上げる。このためのレンガ5は、組立資材として所要形状を定め予め準備しておく。各レンガには組立番号を付けておくのが好ましい。このようにすれば、レンガ積みは単にレンガ5を配列するのみで良く、迅速に組立てることができる。前壁面Fの熱風口6(図4)も予め形成しておく。後壁面Rの煙出口7も同様である。
レンガ積みは、例えば側壁面S1、S2に次いで前面又は後面の順で行なう。前壁面F及び後壁面RについてはハウスフレームHFの外側から作業できる。前壁面を溶接止めで作る場合には内側から積まねばならない。図2に示すように、すぐに炭焼きを始める場合には、後壁面Rの壁面支持アングルRA下のレンガ5は積まずに置く。
図5に前蓋8の構成を示す。前蓋8は、ハウスフレームHFの前面に設けたフランジ14に合わせた形状とされており、その上方には熱風口6に合わせた熱炎口15を有する座金16が設けられている。フランジ14には、結合用のボルト穴17が穿設されている。座金15には、図6、図7に示す焚口セット18を固定するための焚口セット取付けボトル19が設けられている。また、下方には焚口セット18の台座となる焚口セット取付けアングル20が設けられている。
図8に後蓋9の構成を示す。後蓋9は、図3に示したレンガ積み後の後壁面Rを密閉する形とされている。この蓋9は、図2に示したレンガ5を積まずに済ませた開口部から炭原料である薪を搬入後にレンガ5を積み、その後蓋される。ハウスフレームHF側のフランジに合わせた形状のフランジ21を有し、そのボルト穴22にボルトを通してハウスフレームHF側と接続される。
後蓋9の下端には、その立上げ部分の先端が開口された煙突ジョイント部材23が設けられ、その最底部からドレン管24が外方に向けて突出されている。
後蓋9に取付けられた煙突ジョイント部材23の高さは、窯本体の高さの1/2程度とされ、図8に示す状態、即ち煙突を外した状態でその開口部から土砂を投入可能である。土砂の投入により空気遮断することができる。
前記煙突ジョイント部材23には、図9に示す煙突筒25を接続可能となっている。煙突筒25は、斜め上方に立上がる筒本体25aと、これを把持するための取手25bと、煙突支持棒25cとを有し、エルボ部25dと接続されている。エルボ部25dにも小さな取手25eが取りつけられている。エルボ部25dの上方で下面には、木酢や竹酢を採取可能の酢採取管25fが取付けられている。煙突ジョイント部材23の開放端口部にエルボ部25dの下端を差し込むことにより、図1に示した状態で組付けることができる。煙突支持棒25cを用いて固定支持する。
図6及び図7に示すように、本発明で用いる焚口セット18は、図5で示した取り付け座金16及び取付けアングル20に対応する取付け座金26、取付けアングル27を有し、座金26には熱炎口15と対応する熱炎口28を備えている。
焚口セット18は、熱炎口28を背面側とする「カマド」として構成され、中空部分の中間部に焚口29を備え、下面に風量調節具30付の空気取入口31が形成されている。側面から見て直角三角形の斜面に直交する形で焚口29を設け、斜面最下部前方に空気取入口31を備えた形状である。焚口29の面積は、内部に焚付け用の薪等を放り込めるよう、十分な大きさとされる。
前記風量調節具30は、蝶番付の開閉蓋を有し、この下端を前後移動可能の金具で開度調節する形である。密閉状態では、開閉蓋31aが開かぬようロック可能である。
焚口セット18は、図5に示した前蓋8の前面に、各座金16、26、アングル20、27を夫々合わせた形で、ボルト締結できる。熱炎口15、28間は、他の接合部分と同様に耐熱パッキン等を用いてシールする。
焚口セット18は、図1に示すように取付け可能であり、この状態で焚口29に薪等燃料を入れ熱炎口15、28から熱炎を入れて内部の薪に火を付けることができる。また、火を落すとき、焚口29の開口部から土砂を入れて空気遮断することができる。炭焼き終了後は、開閉蓋31aを開けて投入土砂を取出し、繰り返し利用することもできる。土砂の取出しは、必要に応じ灰出し棒を用いて掻き出すことができる。
以上の構成により、本発明の組立式炭窯装置1は、部品(資材)として、板状壁材2、3と、中空ドーム4と、底板12から成るステンレス製のハウスフレームHFと、ロストル13と、耐火レンガ5と、前蓋8と、後蓋9と、焚口セット18と、煙突ジョイント部材23と、エルボ部25d付の煙突筒25とで構成できる。土砂10は、資材として予め準備しておいてもよく、現場調達しても良い。
これら部品(資材)は、図9に示す煙突部分を除き予め工場で全ての組立てを終えたものを現場に搬入してもよく、また、各部品を別々として現場で組立てることもできる。一般には、ハウスフレームHFと、耐火レンガ5と、前蓋8、後蓋9を組立てずに現場搬入し、現場で組立てる。レンガは予め工場にて設置し、番号を書いているが、運送時に落下するので取り外して、現場で再設置するのが好ましい。
以上の構成による組立式炭窯装置(0.66m3タイプ)の各構成部材の重量例を示すと次の表1の通りである。
Figure 2006052335
一般的な組立手順を示すと、まず、現場の整地をし、その上にハウスフレームHFを置き、板状壁材2、3の内側に耐火レンガ5を積む。
次にロストル13を入れ、前壁面Fの内側にレンガ積みを行う。図2に示すように、後方の壁面支持アングルRAの下面は原料の搬入口及び製品取出し口32となるので、この部分にはレンガ5を積まず、かつ後蓋9を閉じずに残しておく。
次いでは、土砂投入口11の蓋11cを開けて土(砂)を詰め込みこの蓋11cを閉じる。これにより、天上面を形成する中空ドーム4の保温性、断熱性が確保される。
前蓋8には、取付けアングル20の上に焚口セット18の取付けアングル27を載せ、ボルト固定して焚口セット18を取付ける。後蓋9はまだ取付けずに横に置いてある。前蓋8及び後蓋9の側方に土砂10を所要量、例えば夫々30kg位積んでおく。
以上の組立作業終了後に炭焼きすることができる。原料の搬入は、図2に示す製品取出し口32から行う。原料の搬入後、製品取出し口32に耐火レンガ5を積み、後蓋9を取付け、エルボ部25dを煙突ジョイント部材25dに差し、煙突支持棒25cで筒本体25aを支持し、炭焼きの準備を完了する。
原料としての薪の搬入は、製品取出し口32から行う。箱形部分には良い材料を立てて入れ、支持アングルRA上の半ドーム内は灰になる可能性が高いので、余り良くない残材を寝かせた形で入れるようにする。このため、支持アングルRAは格子状に組まれている。
後蓋9の取付けは多数のボルトを締結しなければならないが、レンチやインパクト等のボルト締結工具を準備しておけば、容易迅速に処理できる。レンガ積みも、定形サイズのものを順次並べるだけであるので簡単に処理できる。側部の開口であるので、天上面の開口のように、特別の仕掛けやクレーン等は不要である。
炭焼きは、焚口セット18の焚口29から小さな薪や焚付けを放り込み火を付け、風量調節具30を用いて風量調節する。火は、熱炎口15、28を通じて、窯内部に配置した薪の上部に燃え移り、着火する。
薪の略全体に火が回ると煙突筒25から白色の煙が出る。この煙は、窯内部の燃焼状況に応じて色が変化する。煙が黄色から青色じみて見え始め、最後には紫がかった透明色となる。これにより、炭化の度合が解る。所要時間は容量により異なるが、0.66m3タイプのもので約1日である。
炭化が十分進行した頃を見図らって、風量調節具30を操作して開閉蓋31aを閉じ、焚口29から土砂を投入する。煙突筒25及びエルボ部25dを外し、ジョイント部材23の中にも土砂を投入する。これにより、窯本体を空気遮断でき密封状態とできる。土砂によるので容易、完全である。密封するが、内部圧力の変化に応じて息をするのは構わない。空気の流通を完全に阻害すれば良い。この限りにおいて、土砂は粘土などでなくても砂又は土混じりの砂で十分である。焚き付けて後空気遮断するまでの時間は、窯容量に応じて異なるが、窯容量、内部材料に応じて定数があるので、そのころ合いを見て管理する。
窯全体が冷えて後、後蓋9を外し、製品取出し口32からレンガ5を取り除き、製品(炭)を取り出すことができる。通常の土窯と同様の本格的、高品質の炭焼きを行うことができる。底部にドレン管を設けているので窯の底に水分が溜まることがなく、均一な炭焼きができる。表2に示したように繰り返しの炭焼きができる。
0.66m3タイプの組立式炭窯装置の実施例を示す。
Figure 2006052335
表2に示されるように、火入れ、炭焼き(1日)、冷却窯出し(1日)のサイクルは2日以上である。窯出しは冷却後いつ行ってもよく翌土曜日に行ってもよい。このように、サイクルを1週間にすることにより、会社勤めの方であっても休日を利用して炭焼きすることができる。
正午に火を入れ、翌日の正午に火止め(空気遮断)できるようにしたことについては大きな意義がある。即ち、本実施形態に係る組立式炭窯装置では、容量を0.66m3とし、火入れから火止めまでの時間を24時間程度としたので、24時間後を火止めの目処とすることができ、火止めのタイミングが適切化でき、素人であっても容易、確実に炭焼きすることができる。
焚口セット18の中空部に投入した土砂は、開閉蓋31aを開けて取出すことができる。またジョイント部材25に投入した土砂は、後蓋9の取外しで取出すことができる。再度薪を詰め、繰り返し炭焼きできる。ホームフレームHFはオールステンレスであり、前蓋8及び後蓋9、焚口セット18等の主要部分もステンレス製としているので、耐食性が高い。特別に屋根を作る必要はない。
本発明の組立式炭窯装置1は、移動容易である。窯全体をレッカで吊上げ、別の整地場所に移動することもできる。レンガ5を外し、再組立てすることもできる。これら移動に要する手間は、比較的簡単であり、低コスト、低労働で行うことができる。
一般に、炭焼きの必要性は、時々に場所々々に生じる。また、山毎に生ずる。例えば1つの山で伐採を行い、翌年次の山で別の伐採が行われるような場合、山毎への移動が必要となる。自宅の庭にも設置できる。
窯を移動する時は、レンガにチョークで番号を書いてから取出し、組立てる時の参考にすれば良い。0.66m3タイプのものは総重量700kgであるので、レンガ及び土砂を別荷とすれば、本体部分の重量は350kg以下とすることができる。本体をレッカー又は三脚組みのチェーンブロックで吊り上げ荷台に搭載すれば、軽四トラック2往復での搬送ができる。
また、近年、ある建設会社が道路工事する場合、山の斜面から雑木を切り出さねばならない場合がある。従来、この切り出した材木は産業廃棄物として処理せざるを得なかった。しかるに本発明の組立式炭窯装置は、手軽に迅速にどこへでも設置できるので、該当工事現場の近くや会社の庭に設置し、炭焼きし、高品質の炭に転換して、資材の有効利用を図り、もって資源再生の一環を荷負うことができる。
以上示した実施形態では炭窯本体への原料搬入を後蓋9を取外すことで行ったが、前蓋8側としてもよく、側面S1、S2等に設けた扉からであっても良い。また、蓋全体をフランジで止める例を示したが、一側面に設けたヒンジに対して開閉自在に構成することもできる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができ、各種態様で実施することができる。
装置の組立後における全体構成を示す斜視図である。 ブロック積み(中間)の状態を後壁面から見た斜視図である。 ブロック積み(完全)の状態を後壁面から見た斜視図である。 ブロック積み後の正面図である。 前蓋の構成を示すと共にブロック積み後に窯本体に前蓋を取付けた状態を示す斜視図である。 取付け前における焚口セットの構成を示す斜視図である。 図6の焚口セットを背面側から見た斜視図である。 ブロック積み後に後蓋を取付けた状態を示す斜視図である。 煙突ジョイント部材に接続される煙突筒の構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 組立式炭窯装置
2,3 ステンレス製板状壁材
4 中空ドーム
5 耐火レンガ
6 熱風口
7 煙出口
8 前蓋
9 後蓋
10 土砂
11 土砂投入口
11c 土砂投入口の蓋
12 底板
13 ロストル
14、21 フランジ
15、28 熱炎口
16、26 焚口セット取付け座金
17、22 ボルト穴
18 焚口セット
19 焚口セット取付けボルト
20、27 焚口セット取付けアングル
23 煙突ジョイント部材
24 ドレン管
25 煙突筒
25a 筒本体
25b、25e 取手
25c 煙突支持棒
25d エルボ部
25f 酢採取管
30 風量調節具
31a 開閉蓋
32 製品取出し口
S1、S2 側壁面
A、31 空気取入口
F 前壁面
R 後壁面
C 天上壁面
B 窯本体
FR、29 焚口
RA 壁面支持アングル

Claims (5)

  1. 側壁及び前後壁並びに天上壁面を備えた窯本体と、その前面に備えられた焚口及び空気取入口と、その後方に備えられた煙突部とを有する組立式炭窯装置であって、
    前記窯本体は、前記側壁面を密封するステンレス製板状壁材と、その上方に位置し前記天上壁面の外形を形成する2重構造のステンレス製中空ドームと、
    前記板状壁材の内側と前記前後壁面とにレンガ積みして後、一部熱風口又は煙出口を残して前後方向から蓋をした形のステンレス製前蓋及び後蓋を有して成り、
    前記中空ドームの上方には、その中空部分に上砂を投入可能の土砂投入口を設け、
    前記前蓋の前面で前記熱風口に対応しては、焚口及び空気取入口を備えた焚口セットを着脱自在に設けたことを特徴とする組立式炭窯装置。
  2. 前記後蓋は、製品取出し口を形成するために前記窯本体に対し着脱自在に構成されることを特徴とする請求項1記載の組立式炭窯装置。
  3. 前記焚口セットは、土砂投入可能の中空部を有し、この中空部の上方には、前方開口形の焚口を設け、下方には前記空気取入口を形成する開閉蓋と風量調節具を設けたことを特徴とする請求項1記載の組立式炭窯装置。
  4. 前記煙出口には、煙突ジョイント部材を設け、このジョイント部材に接続される煙突筒には木酢又は竹酢を採取可能の酢採取口を設けたことを特徴とする請求項1記載の組立式炭窯装置。
  5. 前記ジョイント部材には、前記煙突筒を外した状態で土砂を投入し空気遮断可能の立上り部を設けたことを特徴とする請求項3記載の組立式炭窯装置。
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