JP2006052160A - ドライアイ治療用眼科組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ドライアイ治療効果に優れた眼科組成物を提供する。
【解決手段】 カルボキシメチルセルロースナトリウムを有効成分として含有することを特徴とする眼科組成物はドライアイの治療効果に優れ、眼乾燥防止作用を有し、乾燥による角膜上皮障害を抑制することができる。
【選択図】 なし
【解決手段】 カルボキシメチルセルロースナトリウムを有効成分として含有することを特徴とする眼科組成物はドライアイの治療効果に優れ、眼乾燥防止作用を有し、乾燥による角膜上皮障害を抑制することができる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、優れた効果を有するドライアイ治療用の眼科組成物に関する。
涙液は、角膜、結膜からなる眼球表面を覆って、角結膜の湿潤性を保持し乾燥を防ぐと同時に、角膜表面を平滑に保ち、鮮明な像を見るための透明な光学透光体として機能している。また、ウイルスや細菌などの感染を防ぐための抗体に代表される数多くの成分を含んでいる。更に、異物混入時や、角結膜の細胞老廃物に対しては、それらを洗い流す役割を果たしている。加えて無血管組織である角膜への酸素、水分、栄養分の供給源として、あるいは角結膜障害時(角膜や結膜の障害)には、種々の生理活性物質の供給源となって、積極的に創傷治癒へ貢献している(非特許文献1)。
近年、このように重要な役割を担う涙液が異常をきたし、眼が乾く、眼が疲れる等の症状を訴えるドライアイ 患者が増加している。ドライアイの原因として、スティーブンス・ジョンソン症候群、シェーグレン症候群等の内因性疾患、長期連用する薬剤の副作用、パソコン等のVDT作業による瞬目回数の減少、エアコンの普及による室内湿度の低下等が考えられている。また、コンタクトレンズ使用者において、ドライアイの症状が増加傾向にあることもよく知られている。
ところで、ドライアイの治療方法としては、人工涙液により、不足している涙液を外部から補充する方法や、粘性剤等を配合することによって人工涙液の結膜嚢内滞留時間を延長させる方法等が知られている。しかしながら、実際の涙液中には、前述の様な種々の生理活性物質が数多く存在し、眼球表面の恒常性維持および機能回復(障害治癒)に貢献しているため、人工涙液等による水分補給では、ドライアイの治療には不十分であった。
Ocular Surfaceの診断と治療,24−30(1993)
そこで本発明は、ドライアイ治療に有効な眼科組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、課題解決のために鋭意検討の結果、カルボキシメチルセルロースナトリウムがドライアイの治療に有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明者は、かかる知見に基づいて開発されたものである。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(6)に掲げる眼科組成物である。
(1)カルボキシメチルセルロースナトリウムを含有するドライアイ治療用眼科組成物、
(2) カルボキシメチルセルロースナトリウムが25℃、1%水溶液の粘度が20mPa・s〜8000mPa・sである(1)に記載の眼科組成物、
(3) カルボキシメチルセルロースナトリウムのエーテル化度が0.6〜1.0である(1)又は(2)に記載の眼科組成物、
(4)さらに、非イオン性界面活性剤を0.001〜5%(w/v)で含有する(1)乃至(3)に記載のドライアイ治療用眼科組成物、
(5)さらに、エデト酸又はその塩を0.0001〜1%(w/v)含有する(1)乃至(4)に記載のドライアイ治療用眼科組成物、
(6)眼科組成物が、点眼薬、眼軟膏薬、コンタクトレンズ装着液、洗眼薬又はコンタクトレンズ用剤である(1)乃至(5)に記載のドライアイ治療用眼科組成物。
なお、本明細書中、特に言及しない場合、%はw/v%を意味するものとする。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(6)に掲げる眼科組成物である。
(1)カルボキシメチルセルロースナトリウムを含有するドライアイ治療用眼科組成物、
(2) カルボキシメチルセルロースナトリウムが25℃、1%水溶液の粘度が20mPa・s〜8000mPa・sである(1)に記載の眼科組成物、
(3) カルボキシメチルセルロースナトリウムのエーテル化度が0.6〜1.0である(1)又は(2)に記載の眼科組成物、
(4)さらに、非イオン性界面活性剤を0.001〜5%(w/v)で含有する(1)乃至(3)に記載のドライアイ治療用眼科組成物、
(5)さらに、エデト酸又はその塩を0.0001〜1%(w/v)含有する(1)乃至(4)に記載のドライアイ治療用眼科組成物、
(6)眼科組成物が、点眼薬、眼軟膏薬、コンタクトレンズ装着液、洗眼薬又はコンタクトレンズ用剤である(1)乃至(5)に記載のドライアイ治療用眼科組成物。
なお、本明細書中、特に言及しない場合、%はw/v%を意味するものとする。
本発明の眼科組成物は、カルボキシメチルセルロースナトリウムを含有する、優れたドライアイ治療効果を有する組成物である。
本発明の眼科組成物に用いるカルボキシメチルセルロースナトリウムは、公知の高分子化合物である。当業者が通常眼科組成物に用いるカルボキシメチルセルロースナトリウムを特に制限なく用いることができるが、本発明においては、好ましくは、25℃、1%水溶液の粘度が20mPa・s〜8000mPa・sのものが用いられ、より好ましくは100mP・s〜6000mPa・s、特に好ましくは150mPa・s〜3000mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウムを用いる。また、エーテル化度は、好ましくは0.6〜1.0、より好ましくは0.6〜0.9、特に好ましくは0.7〜0.9を用いる。
なお、カルボキシメチルセルロースナトリウムは市販のものを利用することができ、例えば第一工業製薬株式会社から販売されているセロゲン(登録商標)シリーズPR-S(25℃、1%水溶液の粘度が20mPa・s〜40mPa・s、エーテル化度0.70〜0.85)、P−715A(25℃、1%水溶液の粘度が80mPa・s〜140mPa・s、エーテル化度0.60〜0.70)、F−SC(25℃、1%水溶液の粘度が300mPa・s〜400mPa・s、エーテル化度0.70〜0.85)、AGガムM(25℃、1%水溶液の粘度が900mPa・s〜1500mPa・s、エーテル化度0.70〜0.85)等、ダイセル化学工業株式会社から販売されているCMCダイセルシリーズ、日本製紙カミカル株式会社から販売されているサンローズFシリーズ等が利用できる。
本発明において眼科組成物中のカルボキシメチルセルロースナトリウムの含有量は、好ましくは0.001〜10%、より好ましくは0.005〜5%、特に好ましくは0.01〜3%程度である。
本発明のドライアイ治療効果は、非イオン性界面活性剤を配合した場合に顕著になる。
本発明に用いる非イオン性界面活性剤としては、通常当業者が眼科組成物に利用しうるものを用いることができ、例えばポリオキシエチレン(以下、POEともいう。)−ポリオキシプロピレン(以下、POPともいう。)ブロックコポリマー (例えば、ポロクサマー407 、ポロクサマー235 、ポロクサマー188 など) ;ポロキサミンなどのエチレンジアミンのPOE-POPブロックコポリマー付加物;モノラウリル酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート20) ,モノオレイン酸POE(20)ソルビタン (ポリソルベート80) ,POEソルビタンモノステアレート(ポリソルベート60),POEソルビタントリステアレート(ポリソルベート65) などのPOEソルビタン脂肪酸エステル類;POE硬化ヒマシ油5 ,POE硬化ヒマシ油10 ,POE硬化ヒマシ油20 ,POE硬化ヒマシ油40 ,POE硬化ヒマシ油50、POE硬化ヒマシ油60 ,POE硬化ヒマシ油100などのPOE硬化ヒマシ油類;POE(9) ラウリルエーテルなどのPOEアルキルエーテル類;POE(20)POP(4) セチルエーテルなどのPOE・POPアルキルエーテル類;POE(10)ノニルフェニルエーテルなどのPOEアルキルフェニルエーテル類などが挙げられる。なお、括弧内の数字は付加モル数を示す。
なかでも好ましくは、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、POEソルビタン脂肪酸エステル類又はPOE硬化ヒマシ油類から選ばれる非イオン性界面活性剤であり、特に好ましくは、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60である。
本発明の眼科組成物において非イオン性界面活性剤の含有量は、界面活性剤の種類などによって異なるので一概に規定できないが、通常0.001〜5%、好ましくは0.001〜1%、より好ましくは0.005〜0.5%程度で用いられる。
本発明のドライアイ治療効果は、眼科組成物にエデト酸またはその塩を配合した場合に、更に顕著となる。また、エデト酸またはその塩と非イオン性界面活性剤を組み合わせて配合した場合に更に顕著になる。
かかるエデト酸またはその塩としては、例えば、エデト酸(エチレンジアミン四酢酸,EDTA)、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)などが例示できる。これらは、1種又は2種以上配合でき、薬理学的に又は生理学的に許容される塩(例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム等)として使用してもよい。なかでも好ましくは、エチレンジアミン四酢酸またはその塩であり、例えばエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水和物(以下、エデト酸ナトリウムともいう。)である。
本発明の眼科組成物中におけるエデト酸またはその塩の含有量は分子量や種類などによって異なるので一概に規定できないが、好ましくは0.0001〜1%、より好ましくは0.0005〜0.5%、特に好ましくは0.001〜0.3%程度である。
本発明の眼科組成物中におけるこれらの成分は、総量として、0.01〜5%配合するのが好ましく、特に好ましくは0.05〜3%程度である。
本発明の眼科組成物としては、眼粘膜に適用されうる組成物であれば特に制限されない。具体的には、点眼薬(剤)(コンタクトレンズ装用中に使用できる人工涙液型点眼薬(剤)を含む)、洗眼薬(剤)(コンタクトレンズ装用中に使用できる洗眼薬(剤)を含む)、眼軟膏薬、コンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズ用剤(洗浄液、保存液、消毒液、マルチパーパスソリューション等)等の眼科組成物を挙げることができる。これらの中で、好ましくは点眼薬(剤)、洗眼薬(剤)である。ここで、コンタクトレンズは、ハードコンタクトレンズ、ソフトコンタクトレンズ、酸素透過性ハードコンタクトレンズ、カラーコンタクトレンズを含む。
本発明の眼科組成物は、種々の成分(薬理活性成分や生理活性成分を含む)を組み合わせて含有するのに適している。眼科組成物に通常用いられる充血除去成分、眼調節薬成分、抗炎症薬成分または収斂薬成分、抗ヒスタミン薬成分又は抗アレルギー薬成分、ビタミン類、アミノ酸などが例示できる。具体的には、以下に挙げる成分が例示できる。
充血除去成分:例えば、α−アドレナリン作動薬、具体的にはエピネフリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸ナファゾリン、塩酸フェニレフリン、塩酸メチルエフェドリン、酒石酸水素エピネフリン、硝酸ナファゾリンなど。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
眼筋調節薬成分:例えば、アセチルコリンと類似した活性中心を有するコリンエステラーゼ阻害剤、具体的にはメチル硫酸ネオスチグミン、トロピカミド、ヘレニエン硫酸アトロピンなど。
抗炎症薬成分または収斂薬成分:例えば、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、アラントイン、イプシロン−アミノカプロン酸、インドメタシン、塩化リゾチーム、硝酸銀、プラノプロフェン、アズレンスルホン酸ナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、ジクロフェナクナトリウム、ブロムフェナクナトリウム、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリンなど。
抗ヒスタミン薬成分又は抗アレルギー薬成分:例えば、アシタザノラスト、アンレキサノクス、イブジラスト、トラニラスト、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸レボカバスチン、フマル酸ケトチフェン、クロモグリク酸ナトリウム、ペミロラストカリウム、マレイン酸クロルフェニラミンなど。
ビタミン類:例えば、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、塩酸ピリドキシン、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、リン酸ピリドキサール、シアノコバラミン、パンテノール、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、アスコルビン酸、酢酸トコフェロールなど。
アミノ酸:例えば、アミノエチルスルホン酸(タウリン)、グルタミン酸、アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム、グルタミン酸ナトリウムなど。
局所麻酔薬成分:例えば、クロロブタノール、塩酸オキシブプロカイン、塩酸コカイン、塩酸コルネカイン、塩酸ジブカイン、塩酸テトラカイン、塩酸パラブチルアミノ安息香酸ジエチルアミノエチル、塩酸ピペロカイン、塩酸プロカイン、塩酸プロパラカイン、塩酸ヘキソチオカイン、塩酸リドカインなど。
眼筋調節薬成分:例えば、アセチルコリンと類似した活性中心を有するコリンエステラーゼ阻害剤、具体的にはメチル硫酸ネオスチグミン、トロピカミド、ヘレニエン硫酸アトロピンなど。
抗炎症薬成分または収斂薬成分:例えば、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、アラントイン、イプシロン−アミノカプロン酸、インドメタシン、塩化リゾチーム、硝酸銀、プラノプロフェン、アズレンスルホン酸ナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、ジクロフェナクナトリウム、ブロムフェナクナトリウム、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリンなど。
抗ヒスタミン薬成分又は抗アレルギー薬成分:例えば、アシタザノラスト、アンレキサノクス、イブジラスト、トラニラスト、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸レボカバスチン、フマル酸ケトチフェン、クロモグリク酸ナトリウム、ペミロラストカリウム、マレイン酸クロルフェニラミンなど。
ビタミン類:例えば、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、塩酸ピリドキシン、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、リン酸ピリドキサール、シアノコバラミン、パンテノール、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、アスコルビン酸、酢酸トコフェロールなど。
アミノ酸:例えば、アミノエチルスルホン酸(タウリン)、グルタミン酸、アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム、グルタミン酸ナトリウムなど。
局所麻酔薬成分:例えば、クロロブタノール、塩酸オキシブプロカイン、塩酸コカイン、塩酸コルネカイン、塩酸ジブカイン、塩酸テトラカイン、塩酸パラブチルアミノ安息香酸ジエチルアミノエチル、塩酸ピペロカイン、塩酸プロカイン、塩酸プロパラカイン、塩酸ヘキソチオカイン、塩酸リドカインなど。
また、本発明の眼科組成物には、発明の効果を損なわない範囲でその用途や形態に応じて、常法に従い、様々な成分や添加物を適宜選択し、一種またはそれ以上を併用して含有させてもよい。それらの成分または添加物として、例えば、半固形剤や液剤などの調製に一般的に使用される担体(水、水性溶媒、水性または油性基剤など)、増粘剤、糖類、界面活性剤、防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤、pH調節剤、等張化剤、香料または清涼化剤、緩衝剤、などの各種添加剤を挙げることができる。
以下に本発明の眼科組成物に使用される代表的な成分を例示するが、これらに限定されない。
増粘剤:例えば、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸、マクロゴール、ヒアルロン酸ナトリウムなど。
糖類:例えば、グルコース、シクロデキストリンなど。
糖アルコール類:例えば、キシリトール、ソルビトール、マンニトールなど。
界面活性剤:例えば、上記した非イオン性界面活性剤以外にも、アルキルジアミノエチルグリシンなどのグリシン型両性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩(具体的には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムなどの陽イオン界面活性剤など。なお、括弧内の数字は付加モル数を示す。
防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤:例えば、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、安息香酸ナトリウム、エタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、硫酸オキシキノリン、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、ビグアニド化合物(具体的には、ポリヘキサメチレンビグアニドなど)、グローキル(ローディア社製 商品名)など。
pH調整剤:例えば、塩酸、ホウ酸、イプシロン−アミノカプロン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ砂、トリエタノールアミン、モノエタノールアミンなど。
等張化剤:例えば、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、グリセリン、プロピレングリコールなど。
香料又は清涼化剤:例えば、上記したメントール、カンフル、ボルネオール以外の、ゲラニオール、リュウノウ、ウイキョウ油、スペアミント油、ハッカ水、ハッカ油、ペパーミント油、ベルガモット油、ユーカリ油、ローズ油など。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
安定剤:ジブチルヒドロキシトルエン、トロメタモール、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、トコフェロール、ピロ亜硫酸ナトリウム、モノエタノールアミン、モノステアリン酸アルミニウムなど。
増粘剤:例えば、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸、マクロゴール、ヒアルロン酸ナトリウムなど。
糖類:例えば、グルコース、シクロデキストリンなど。
糖アルコール類:例えば、キシリトール、ソルビトール、マンニトールなど。
界面活性剤:例えば、上記した非イオン性界面活性剤以外にも、アルキルジアミノエチルグリシンなどのグリシン型両性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩(具体的には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムなどの陽イオン界面活性剤など。なお、括弧内の数字は付加モル数を示す。
防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤:例えば、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、安息香酸ナトリウム、エタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、硫酸オキシキノリン、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、ビグアニド化合物(具体的には、ポリヘキサメチレンビグアニドなど)、グローキル(ローディア社製 商品名)など。
pH調整剤:例えば、塩酸、ホウ酸、イプシロン−アミノカプロン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ砂、トリエタノールアミン、モノエタノールアミンなど。
等張化剤:例えば、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、グリセリン、プロピレングリコールなど。
香料又は清涼化剤:例えば、上記したメントール、カンフル、ボルネオール以外の、ゲラニオール、リュウノウ、ウイキョウ油、スペアミント油、ハッカ水、ハッカ油、ペパーミント油、ベルガモット油、ユーカリ油、ローズ油など。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
安定剤:ジブチルヒドロキシトルエン、トロメタモール、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、トコフェロール、ピロ亜硫酸ナトリウム、モノエタノールアミン、モノステアリン酸アルミニウムなど。
本発明の眼科組成物は、必要に応じて、生体に許容される範囲内の浸透圧に調整して用いる。浸透圧は、100〜1200mOsm、好ましくは100〜600mOsm、特に好ましくは150〜400mOsm程度であり、生理食塩液に対する浸透圧比は、通常、0.4〜4.1、好ましくは0.3〜2.1、特に好ましくは0.5〜1.4程度である。
本発明の眼科組成物は、必要に応じて、生体に適用可能な範囲内のpHに調整して用いる。pHは、通常、pH4.0〜10.0、好ましくは5.0〜9.0、特に好ましくは5.5〜8.5である。pHの調整は、緩衝剤、前記pH調整剤などを用いて行うことができる。
本発明の眼科組成物は、公知の方法により製造でき、必要により、ろ過滅菌処理工程や、容器への充填工程等を加えることができる。
以下に、試験例及び実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、表中の各実施例は、単位をg/100mlとして記載するものとする。また、表中、「点眼薬」とあるのは点眼薬(剤)、「洗眼薬」とあるのは洗眼薬(剤)、「人工点」とあるのは人工涙液型点眼薬(剤)、「装着液」とあるのは、コンタクトレンズ装着液、「CL用剤」とあるのはコンタクトレンズ用剤をそれぞれ意味するものとする。
試験例1 強制開瞼ドライアイモデル試験
ウサギ強制開瞼ドライアイモデルを用いて角膜上皮障害抑制効果を検討した。
[試験対象]
カルボキシメチルセルロースナトリウム(第一工業製薬株式会社 セロゲン(登録商標)PR-S)を0.5%となるように、生理食塩水に溶解させた試験液を調整した。対照としては生理食塩水を用いた。
[試験方法]
眼に異常のない日本白色種雄性ウサギ5匹に、全身麻酔を施し、両眼に開瞼器を装着して強制的に開瞼させ、開瞼直後から30分間隔で6回(直後、30、60、90、120、150分後)、被験液又は生理食塩液を1眼につき150μlずつ点眼投与した。開瞼180分後に1%メチレンブル―溶液を点眼して、強制開瞼により生じた角膜上皮障害部位を染色し、生理食塩液で洗眼した。麻酔致死後、角膜を切除し、ホルムアミド1mlにて一晩抽出し、翌日660nmにおける吸光度を測定した。生理食塩水についても、同様に処理した。
ウサギ強制開瞼ドライアイモデルを用いて角膜上皮障害抑制効果を検討した。
[試験対象]
カルボキシメチルセルロースナトリウム(第一工業製薬株式会社 セロゲン(登録商標)PR-S)を0.5%となるように、生理食塩水に溶解させた試験液を調整した。対照としては生理食塩水を用いた。
[試験方法]
眼に異常のない日本白色種雄性ウサギ5匹に、全身麻酔を施し、両眼に開瞼器を装着して強制的に開瞼させ、開瞼直後から30分間隔で6回(直後、30、60、90、120、150分後)、被験液又は生理食塩液を1眼につき150μlずつ点眼投与した。開瞼180分後に1%メチレンブル―溶液を点眼して、強制開瞼により生じた角膜上皮障害部位を染色し、生理食塩液で洗眼した。麻酔致死後、角膜を切除し、ホルムアミド1mlにて一晩抽出し、翌日660nmにおける吸光度を測定した。生理食塩水についても、同様に処理した。
試験の結果、0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム試験液を点眼した眼の吸光度は0.290±0.032である。これは、生理食塩水を点眼した対照液投与眼の0.548±0.131(mean±s.e. n=5)に比べて有意に低かった。カルボキシメチルセルロースナトリウムは、眼乾燥防止作用を有し、乾燥による角膜上皮障害を抑制することを示している。すなわち、カルボキシメチルセルロースナトリウムを含有する試験液にドライアイ治療効果が確認された。
Claims (3)
- カルボキシメチルセルロースナトリウムを含有するドライアイ治療用眼科組成物。
- さらに、非イオン性界面活性剤を含有する請求項1に記載のドライアイ治療用眼科組成物。
- 眼科組成物が、点眼薬、眼軟膏薬、コンタクトレンズ装着液、洗眼薬又はコンタクトレンズ用剤である請求項1又は2に記載のドライアイ治療用眼科組成物。
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Cited By (7)
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