JP2006051894A - 車両用空調装置 - Google Patents

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友樹 井澤
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正志 井上
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Tomoyasu Osaki
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Abstract

【課題】メンテナンス性を向上させることのできる車両用空調装置を提供すること。
【解決手段】車両用空調装置1に設ける加湿ユニット30に透湿チューブ130を備え、透湿チューブ130により貯水部135と通風路128とを区画する。この透湿チューブ130は、筐体部121に一体に形成される固定側透湿チューブ固定部151と、筐体部121に着脱可能な着脱側透湿チューブ固定部141とによって、筐体部121の内側に着脱可能に設けられている。水が溜められる貯水部135は、透湿チューブ130の内側に位置し、貯水部135の水によって加湿させられる空気が通る通風路128は、透湿チューブ130の外側に位置している。この貯水部135と通風路128を洗浄する際には、着脱側透湿チューブ固定部141を外すことにより、容易に透湿チューブ130を外して洗浄できる。この結果、メンテナンス性が向上する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、加湿ユニット及び車両用空調装置、車両用空調装置の制御方法、並びに車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムに関するものである。特に、この発明は、停車時の車内環境を向上させることができ、且つ、簡便に車内環境の向上を維持することができる加湿ユニット及び車両用空調装置、車両用空調装置の制御方法、並びに車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムに関するものである。
従来の車両用空調装置は、車両の運転時、即ち、エンジンの作動時に冷媒経路に組み込まれている圧縮機をエンジンの回転によって作動させて車両用空調装置内を流れる冷媒を圧縮し、この冷媒と空気とで熱交換を行うことにより、空気の温度を下げ、車内の温度を下げている。しかし、車両用空調装置を搭載する車両の駐車時などエンジンの停止時には前記圧縮機を作動させることができないため、車両の停車時には車両用空調装置を冷房として使用することができず、車内の温度を下げることができなかった。そこで、従来の車両用空調装置では、駐車時の車内の温度を下げるために、蓄冷材を用いているものがある。
例えば、特許文献1では、車両用空調装置の空気通路内に蓄冷材を設けている。この蓄冷材は、エンジンが作動している際の圧縮機の作動によって冷媒が冷却され、この冷媒と熱交換することによって冷やされた空気によって、蓄冷材は冷却される。駐車時などエンジンが作動していないときに空気調和装置を作動させた場合は、送風機で発生した風がこの蓄冷材の近傍を通過する際に、冷却された蓄冷材との間で熱交換がされて、冷風となって空気通路を通過する。この冷風が車内に吹き出されて車内を冷却する。また、特許文献1には、加湿水槽が設けられており、この加湿水槽に溜められた水を霧化して車内に吹き出すことにより、霧化した水が蒸発する際に周囲の熱を奪ってさらに車内を冷却している。霧化した水は、このように蒸発することによって車内を冷却すると共に、車内を加湿する作用も有する。
特開平9−86154号公報
しかしながら、上記の車両用空調装置では、加湿水槽の水は、全て霧化しない限り加湿水槽の中に溜まったままである。このように水が溜まったままである場合には、カビなどが発生する虞があるので、加湿しないときには水は溜めない方が良いが、この加湿水槽内の水を排水する際には、加湿水槽を分解しなければならないので、容易に排水することができなかった。また、加湿水槽内の水は車内に吹き出されるものなので、加湿水槽内は定期的に洗浄し、清潔に保つ方が好ましいが、洗浄する際には分解しなければならない。しかし、加湿水槽は車両用空調装置と一体に形成されているため、分解が困難であり、洗浄が困難なものとなっていた。これらのように、従来の車両用空調装置では、メンテナンス性が良好でないため、清潔な水で加湿し続けることが困難なものとなっていた。また、このように車両用空調装置で車内を加湿した場合には、窓ガラスを曇らせる虞があるので、走行中の加湿は控える方が好ましかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、メンテナンス性を向上させることを第1の目的とし、車両走行時の安全性の向上を図ることを第2の目的とする加湿ユニット及び車両用空調装置、車両用空調装置の制御方法、並びに車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明に係る加湿ユニットは、水を透過する透湿手段と、前記透湿手段を内設する筐体部と、前記透湿手段を前記筐体部に着脱可能に固定する固定手段と、前記筐体部内に設けられた貯水部と、前記前記筐体部内に設けられ、且つ、前記透湿手段によって前記貯水部と区切られている通風路と、前記通風路の一方の端部に位置する入風口と、前記通風路の他方の端部に位置する送風口と、を具備することを特徴とする。
この発明では、透湿手段によって筐体部内が貯水部と通風路とに区切られている。透湿手段は水分を透過するので、貯水部に水を溜めると、貯水部内の水分は透湿手段を透過し、通風路内に入る。この通風路内に入風路から空気を送り込むと、透湿手段を透過した水分により通風路内を通過する空気が加湿される。これにより、送風路からは加湿された空気が送り出される。このように、貯水部内の水分を少量ずつ通風路内に送り込む透湿手段は、固定手段によって筐体部に着脱可能に固定されている。透湿手段は、上述したように水分が透過するため、貯水部側の面及び通風路側の面は水に接触している場合が多く、このためカビが発生したり、水垢で汚れたりし易いが、透湿手段は固定手段で筐体部に着脱可能に固定されているため、容易に筐体部から外すことができる。このため、透湿手段が汚れた場合でも、容易に洗浄することができる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。
また、この発明に係る加湿ユニットは、さらに、給水手段が備えられており、前記給水手段は、前記貯水部に接続されていることを特徴とする。
この発明では、貯水部に給水手段が接続されているため、貯水部内の水が減少した場合でも、貯水部に容易に給水することができる。これにより、常に貯水部内の水の残量を確認し、水が減少した場合にこまめに給水する煩わしさを減少させることができる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。
また、この発明に係る加湿ユニットは、前記給水手段には、水を溜める給水部と、前記給水部が有する給水口を着脱可能に固定する給水部固定部と、が設けられていることを特徴とする。
この発明では、給水部を給水部固定部から着脱可能にしているので、給水部に水を入れる際に、給水部を給水部固定部から外して給水部のみを水道の蛇口付近に持っていくことができ、給水部に水を入れることができる。これにより、給水部に水を入れる際に、容易に水を入れることができる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。
また、この発明に係る加湿ユニットは、前記給水部固定部は、前記給水口を固定する部分である着脱部の向きを変えられるように形成されており、前記給水部は、前記給水部固定部へ固定時には前記給水口が上方に位置する向きで前記着脱部に固定され、前記貯水部への給水時には前記給水口が下方に位置する向きになるように前記着脱部の向きを変え、前記給水口が下方に位置する向きで給水することを特徴とする。
この発明では、着脱部の向きが変えられるように形成されているので、給水部を給水部固定部に固定する際と、給水部の使用時とで向きを変えることができ、給水部を給水部固定部に固定する際には、給水部の給水口が上方に位置した状態で固定できる向きにする。これにより、給水口が、貯水部への給水と、給水部に水を入れる際の入り口とを兼ねている場合に、給水口が上方に位置した状態で給水部を給水部固定部に固定できるようにすることにより、給水部内の水をこぼさずに給水部固定部に固定することができる。また、貯水部への給水時には、このようにして固定した給水部の給水口が下方に位置する向きにする。これにより、給水ポンプ等の装置を使用せずに、重力の作用によって給水部内の水を給水口から出して貯水部に給水することができる。これらにより、給水部の水の出入口を給水口のみとし、給水ポンプ等が不要になるので、構成を簡素化できる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。
また、この発明に係る加湿ユニットは、前記給水部から前記貯水部への給水時における前記給水口は、前記貯水部の下端部よりも上方に位置していることを特徴とする。
この発明では、給水時における給水口を、貯水部の下端部よりも上方に位置させているので、給水ポンプ等の給水装置を使用せずに、給水部内の全ての水を給水部から排出することができる。これにより、給水部内の水をより確実に貯水部に給水することができ、貯水部に水を給水する煩わしさをより確実に軽減することができる。この結果、メンテナンス性を、より向上させることができる。
また、この発明に係る加湿ユニットは、さらに、前記貯水部内の水を排水する排水口が設けられており、前記貯水部と前記排水口との間には、排水弁が設けられていることを特徴とする。
この発明では、貯水部内の水を排水する排水口が設けられており、さらに、貯水部と排水口との間には排水弁が設けられているので、貯水部内に水を溜めておく必要がないときは、排水弁を開けて貯水部内の水を排水することができる。貯水部内の水は、長時間溜めておくとカビが発生したりして貯水部内の汚れの原因になるので、使用しないときは排水して貯水部内は空にしておく方がよい。そこで、貯水部内の水を排水する排水口を設け、車内を加湿しないときは排水弁を開いて貯水部内の水を排水することにより、貯水部内を清潔に保ち易くなる。これにより、貯水部内を洗浄する回数を減らすことができる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。
また、この発明に係る加湿ユニットは、さらに、前記送風口と連通した強制排水部と、前記貯水部と前記強制排水部とを連通する強制排水用孔と、が設けられており、前記強制排水部には、前記強制排水部を密閉或いは開放する開閉部が設けられていることを特徴とする。
この発明では、貯水部内の水を排水する際に、強制排水部の開閉部を閉じて強制排水部を密閉し、この状態で入風口から通風路内に空気を送り込むことにより、通風路内の空気は送風口から強制排水部内に送り出される。この強制排水部は開閉部によって密閉されているので、送風口から空気が送り出されることにより強制排水部内の圧力は高まる。この強制排水部は貯水部と連通しているため、強制排水部内の圧力が高められると、その空気は貯水部内に入る。このようにして強制排水部からの空気によって、貯水部内に溜められた水は強制的に排水口から排水される。これにより、車内を加湿しないときの貯水部内の水を、より確実に排水することができ、貯水部内をより確実に清潔に保つことができるので、貯水部内を洗浄する回数を激減することができる。この結果、メンテナンス性を、さらに向上させることができる。
また、この発明に係る加湿ユニットは、前記透湿手段は、チューブ状の形状で形成された透湿チューブにより形成されており、前記固定手段は、少なくとも前記透湿チューブの一方の端部を着脱可能に固定し、且つ、前記筐体部と着脱可能に固定される着脱側固定手段を有していることを特徴とする。
この発明では、透湿手段として透湿チューブを使用し、また、固定手段を、透湿チューブと着脱可能に形成するのみでなく、着脱側固定手段を設けて、筐体部とも着脱可能にしている。これにより、貯水部を洗浄する際に、透湿チューブを固定する着脱側固定手段も筐体部から外すことができるので、より洗浄し易くなる。この結果、メンテナンス性を、さらに向上させることができる。
また、この発明に係る加湿ユニットは、前記貯水部は、前記透湿チューブの内側に位置し、前記通風路は、前記透湿チューブの外側に位置しており、前記入風口及び前記送風路は、前記固定手段に設けられていることを特徴とする。
この発明では、透湿チューブ内を貯水部としているので、貯水部内を洗浄する際に貯水部全体を筐体部から外すことができる。これにより、貯水部を、より容易に洗浄することができる。この結果、メンテナンス性を、さらに向上させることができる。
また、この発明に係る加湿ユニットは、前記貯水部は、前記透湿チューブの外側に位置し、前記通風路は、前記透湿チューブの内側に位置しており、前記入風口及び前記送風路は、前記透湿チューブの端部に位置していることを特徴とする。
この発明では、透湿チューブ内を通風路とし、筐体部内の透湿チューブの外側の部分を貯水部としている。これにより、前記給水手段を貯水部に接続する際に、筐体部に接続するのみで、給水手段と貯水部とを接続することができる。これにより、貯水部を洗浄する場合で給水手段と貯水部とを着脱する際に、容易に着脱することができる。この結果、メンテナンス性を、さらに向上させることができる。
また、この発明に係る車両用空調装置は、運転時に風を発生させる送風機と、運転時に発生した水を排出するドレンと、が設けられており、請求項1〜10のいずれか1項に記載の加湿ユニットを、一体で着脱可能に固定し、且つ、前記送風機で発生した風が前記入風口に入る位置に固定することを特徴とする。
この発明では、上述した加湿ユニットを車両用空調装置に着脱可能に固定している。これにより、加湿ユニットを洗浄する場合に、容易に車両用空調装置から外して洗浄することができる。また、車両用空調装置にはドレンが設けられているので、加湿ユニットの貯水部の水を排水する際に、車両用空調装置内に排水することによりドレンから排水させることができる。これらの結果、加湿ユニットを設けた車両用空調装置のメンテナンス性を向上させることができる。
また、この発明に係る車両用空調装置は、前記送風機で発生させた風の流路には蓄冷手段が設けられており、前記送風機で発生させた風は、前記蓄冷手段との間で熱交換を行うことを特徴とする。
この発明では、蓄冷手段を設けた車両用空調装置に加湿ユニットを設けている。蓄冷手段は、エンジン停止時に車両用空調装置で車内を冷却するために設けられている。また、加湿ユニットで車内を加湿する場合には、窓ガラスが曇る虞があるので、加湿する際には駐車時のみとする方が好ましい。これらのように、蓄冷材の使用条件と加湿ユニットの使用条件とは重なるため、蓄冷材を設けた車両用空調装置に加湿ユニットを設けることにより、効率よく加湿ユニットを使用することができる。この結果、加湿ユニットを有効的に使用することができる。
また、この発明に係る車両用空調装置の制御方法は、加湿ユニットを作動させる際に車両が停止しているかを判断する車両停止判断手順と、前記車両停止判断手順で前記車両が走行していると判断された場合には、前記加湿ユニットを作動させない加湿ユニット作動規制手順と、を含むことを特徴とする。
この発明では、加湿ユニットを作動させる際に、車両停止判断手順によって車両が走行しているかを判断し、当該車両停止判断手順で車両が走行していると判断した場合には、加湿ユニット作動規制手順によって加湿ユニットを作動させないので、加湿ユニットは作動しない。これにより、車両の走行中に加湿ユニットを作動させようとしても、走行中には加湿ユニットが作動することを抑制できるので、車両走行時の窓ガラスの曇りを抑制することができる。この結果、車両走行時の安全性の向上を図ることができる。また、本発明に係る車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムによれば、前述の車両用空調装置の制御方法がコンピュータを利用して実現できる。
また、この発明に係る車両用空調装置の制御方法は、前記車両停止判断手順は、前記車両に搭載されるエンジンの作動状態を要素として判断することを特徴とする。
この発明では、車両停止判断手順で車両が走行していることを判断するための要素としてエンジンの作動状態によって判断しているので、より確実に車両が走行していることを判断できる。これにより、より確実に車両走行時の窓ガラスの曇りを抑制することができる。この結果、車両走行時の安全性の向上を、より確実に図ることができる。また、本発明に係る車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムによれば、前述の車両用空調装置の制御方法がコンピュータを利用して実現できる。
また、この発明に係る車両用空調装置の制御方法は、前記加湿ユニットの作動中に前記車両が走行中であるかを判断する加湿時車両走行判断手順と、前記加湿ユニットの作動中に前記車両が長時間使用されていないことを判断する加湿時車両不使用判断手順と、前記加湿時車両走行判断手順で前記車両が走行していると判断された場合、または前記加湿時車両不使用判断手順で前記車両が長時間使用されていないと判断された場合に、前記加湿ユニットを停止させる加湿ユニット停止手順と、を含むことを特徴とする。
この発明では、加湿ユニットの作動中に、加湿時車両走行判断手順によって車両が走行しているかを判断し、当該加湿時車両走行判断手順で車両が走行していると判断した場合には、加湿ユニット停止手順によって加湿ユニットの作動を停止させる。これにより、加湿ユニットの作動中に車両を走行させようとしても、車両が走行した場合には加湿ユニットの作動が停止するので、車両走行時の窓ガラスの曇りを抑制することができる。この結果、車両走行時の安全性の向上を図ることができる。また、加湿時車両不使用判断手順によって車両が長時間使用されていないことを判断し、当該加湿時車両不使用判断手順によって車両が長時間使用されていないと判断した場合には、加湿ユニット停止手順によって加湿ユニットの作動を停止させる。これにより、加湿ユニットの作動中に車両を長時間使用していない場合、つまり、加湿ユニットは作動しているが、車両は完全に使用していないと判断した場合には、加湿ユニットの作動が停止するので、車両を使用していないのに加湿することによる無駄な電力の消費を抑制したり、不必要に送風機が作動することを抑制したりすることができる。この結果、車両に装備されるバッテリーなどの電源や送風機など、加湿ユニットの作動に関わる部品の長寿命化を図ることができる。また、本発明に係る車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムによれば、前述の車両用空調装置の制御方法がコンピュータを利用して実現できる。
また、この発明に係る車両用空調装置の制御方法は、前記加湿時車両走行判断手順は、前記車両の速度を判断要素として判断することを特徴とする。
この発明では、加湿時車両走行判断手順で車両が走行していることを判断するための要素として、車両の速度によって判断しているので、より確実に車両が走行していることを判断できる。これにより、より確実に車両走行時の窓ガラスの曇りを抑制することができる。この結果、車両走行時の安全性の向上を、より確実に図ることができる。また、本発明に係る車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムによれば、前述の車両用空調装置の制御方法がコンピュータを利用して実現できる。
また、この発明に係る車両用空調装置の制御方法は、前記加湿時車両不使用判断手順は、前記加湿ユニットの使用時間を判断要素として判断することを特徴とする。
この発明では、加湿時車両不使用判断手順で車両が長時間使用されていないことを判断するために要素として、加湿ユニットの作動時間によって判断している。つまり、この加湿ユニットの作動しているのは車両が停止している場合であり、加湿ユニットが作動している時間が長時間である場合には、長時間車両が停止していることになるので、車両は完全に停止していると判断される。これにより、より確実に車両が長時間停止していることを判断することができ、車両を不使用時の加湿によって無駄な電力の消費を抑制したり、不必要に送風機が作動することを抑制したりすることができる。この結果、より確実に加湿ユニットの作動に関わる部品の長寿命化を図ることができる。また、本発明に係る車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムによれば、前述の車両用空調装置の制御方法がコンピュータを利用して実現できる。
また、この発明に係る車両用空調装置の制御方法は、車両が走行中であるかを判断する車両走行判断手順と、加湿ユニットが長時間停止しているかを判断する長時間停止判断手順と、前記車両走行判断手順で前記車両が走行していると判断された場合、または前記長時間停止判断手順で前記加湿ユニットが長時間停止していると判断された場合に、加湿ユニットが有する貯水部内の水を排水する自動排水手順と、を含むことを特徴とする。
この発明では、車両走行判断手順によって車両が走行しているかを判断し、当該車両走行判断手順によって車両が走行していると判断した場合には、自動排水手順によって加湿ユニット貯水部内の水を排水する。車内の加湿は窓ガラスを曇らせる虞があるため、車両が走行している場合には車内は加湿しない方が好ましく、加湿ユニットは停止させた方が好ましい。また、貯水部内に水を長時間溜めておくとカビ等の発生の原因になるので、車両走行時に加湿ユニットを停止した場合には、貯水部内の水は排水した方がよい。これらのため、車両走行判断手順によって車両が走行していると判断した場合には、自動排水手順によって加湿ユニット貯水部内の水を排水する。これにより、貯水部内を清潔に保つことができ、貯水部内を洗浄する回数を減らすことができる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。また、長時間停止判断手順によって加湿ユニットが長時間停止しているかを判断し、当該長時間停止判断手順によって加湿ユニットが長時間停止していると判断した場合には、自動排水手順によって加湿ユニット貯水部内の水を排水する。上述したように、貯水部内に水を長時間溜めておくとカビ等の発生の原因になるので、加湿ユニットを長時間停止している場合には、貯水部内の水は排水した方がよい。このため、長時間停止判断手順によって加湿ユニットが長時間停止していると判断した場合には、自動排水手順によって加湿ユニット貯水部内の水を排水する。これにより、貯水部内を清潔に保つことができ、貯水部内を洗浄する回数を減らすことができる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。また、本発明に係る車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムによれば、前述の車両用空調装置の制御方法がコンピュータを利用して実現できる。
また、この発明に係る車両用空調装置の制御方法は、前記車両走行判断手順は、前記車両の速度を判断要素として判断することを特徴とする。
この発明では、車両走行判断手順で車両が走行していることを判断するための要素として車両の速度によって判断しているので、より確実に車両が走行していることを判断できる。これにより、より確実に車両走行時に貯水部内の水を排水することができる。この結果、より確実にメンテナンス性を向上させることができる。また、本発明に係る車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムによれば、前述の車両用空調装置の制御方法がコンピュータを利用して実現できる。
また、この発明に係る車両用空調装置の制御方法は、前記長時間停止判断手順は、前記加湿ユニットの停止時間を判断要素として判断することを特徴とする。
この発明では、長時間停止判断手順で加湿ユニットが長時間使用されていないことを判断するために要素として、加湿ユニットの停止時間によって判断しているので、より確実に加湿ユニットが長時間停止していることを判断できる。これにより、より確実に、加湿ユニットが長時間停止している際の貯水部内の水を排水することができる。この結果、より確実にメンテナンス性を向上させることができる。また、本発明に係る車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムによれば、前述の車両用空調装置の制御方法がコンピュータを利用して実現できる。
また、この発明に係る車両用空調装置は、前記車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムを実行する制御装置を備えることを特徴とする。
この発明では、車両空調装置に、前記車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムを実行する制御装置を備えることにより、車両走行時には加湿ユニットを作動させない、或いは加湿ユニットを停止することができる。これにより、車両が走行している際に加湿ユニットが作動することにより、車両走行中の窓ガラスが曇ることを抑制することができる。この結果、車両走行時の安全性の向上を図ることができる。また、車両走行時や加湿ユニットが長時間停止している場合には、貯水部内の水を排水することができる。これにより、貯水部内に長時間水が溜まっていることに起因するカビ等の発生を抑制することができ、洗浄などの回数を減らすことができる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。また、車両空調装置に、車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムを実行する制御装置を備えることにより、メンテナンス性を向上させることができ、車両走行時の安全性の向上を図ることができる、高品質な車両用空調装置を得ることができる。
本発明にかかる加湿ユニット及び車両用空調装置は、メンテナンス性を向上させることができる、という効果を奏する。また、本発明にかかる加湿ユニット及び車両用空調装置は、車両走行時の安全性の向上を図ることができる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる加湿ユニット及び車両用空調装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本発明の実施例1に係る車両用空調装置の要部断面図である。同図に示す車両用空調装置1は空調装置本体部10と送風機11とを備えており、空調装置本体部10の内部には、送風機11で発生した風を流す流路13が設けられている。前記流路13は、前記送風機11で発生した風が流れる方向に直交する方向の断面形状が矩形状となる筒状の形状で形成されており、また、筒状の途中で折れ曲がって「へ」の字状の形状で形成されている。前記送風機11は、この流路13の一方の端部に位置しており、流路13の他方の端部には、吹出口15が形成されている。前記送風機11は、流路13に対してこのような位置で、さらに、当該送風機11が有する吹出部12が流路13の方向を向く向きにして配置されている。また、この流路13内には、蓄冷手段となる蓄冷材14と、加湿ユニット30とが設けられている。このため、送風機11を作動させたときに発生する風は、蓄冷材14と加湿ユニット30との双方を通過する。このように形成された車両用空調装置1が車両(図示省略)に搭載される際には、前記吹出口15が車両の室内に開口するようにして搭載される。
図2は、図1に示した加湿ユニット単体の正面図である。前記加湿ユニット30は、空気を加湿する本体部100、本体部100に水を供給する給水手段、加湿ユニット30を前記空調装置本体部10に着脱可能に固定する固定板70によって形成されている。このうち給水手段は、給水部40と、この給水部40を固定する給水部固定部60を有しており、給水部固定部60は、後述するように前記固定板70に対して回転可能に形成されている。また、給水部40は、固定板70に設けられた固定バンド76により固定されている。また、前記固定板70には後述するジョイント部80が設けられており、給水部固定部60はフレキシブルチューブ90によってジョイント部80と接続され、本体部100はジョイントチューブ95によってジョイント部80に接続されている。これらにより、給水部40と本体部100とは、間接的に接続されている。
図3は、図2に示した本体部の斜視図である。図4は、図3に示した本体部から、強制排水部を取り除いた状態の斜視図である。図5は、図4のA−A断面図である。図6は、図5のB−B矢視図である。前記本体部100は、内側に透湿手段となる透湿チューブ130を有するチューブユニット120と、チューブユニット120の上方に設けられた強制排水部110と、チューブユニット120の下方に位置し、内側に給水チューブ210等を有する給排水ユニット170とによって構成されている。前記強制排水部110は略直方体の形状で形成されており、上部には矩形状の形状に開口された開口部112を有している。また、強制排水部110には開閉部111が設けられており、当該開閉部111は、前記開口部112の形状よりも若干小さい形状の板状の形状で形成されて、開口部112付近に設けられている。また、この開閉部111は、矩形の4辺のうちの1つの辺付近に回転軸を有して回動可能に形成されており、前記開口部112を開閉可能に形成されている。
また、本体部100の強制排水部110を取り除いた状態の上部の面、つまりチューブユニット120の上面142を上方から見た場合の形状は、前記強制排水部110の略直方体の形状に合うような略長方形の形状で形成されており、この上面142には強制排水用孔143と送風口144とが形成されている。前記強制排水用孔143は円形の形状の孔で複数形成されており、この円形の強制排水用孔143は、6つが上面142の形状である長方形の長手方向に沿って1列に並んで形成されている。また、送風口144は、上面142の4つの各角部付近から、当該角部を形成する2辺に沿った2方向に連続して形成されるL字状の孔として形成されており、送風口144はこの形状で上面142に4つ形成されている。また、前記給排水ユニット170には、側方に向けて円筒形の形状で突出した給水接続部174が形成されている。
前記チューブユニット120内には透湿手段となる透湿チューブ130が複数設けられており、当該チューブユニット120及び前記給排水ユニット170を断面で見ると、チューブ状の形状で形成された透湿チューブ130を6本有しており、それぞれチューブの穴の向きが上下方向となる向きで設けられている。この透湿チューブ130は、チューブユニット120の外形形状を形成する筐体部121の内側に設けられており、詳細には、固定手段として形成される透湿チューブ固定部140によって透湿チューブ130は筐体部121に着脱可能に固定されている。この透湿チューブ固定部140は、着脱側固定手段となる着脱側透湿チューブ固定部141と、固定側透湿チューブ固定部151とからなり、固定側透湿チューブ固定部151は、筐体部121と一体となって筐体部121の下方に形成されている。このような形態で設けられる透湿チューブ130の内側は貯水部135として形成されており、筐体部121内で、且つ、透湿チューブ130の外側の部分は、通風路128として形成されている。つまり、貯水部135と通風路128とは、透湿チューブ130によって区切られている。
前記着脱側透湿チューブ固定部141は、筐体部121の上方部分にスクリュー148によって固定されており、筐体部121と着脱可能な略長方形の板状の形状を基に形成されている。筐体部121には、この着脱側透湿チューブ固定部141を固定するスクリュー148用の螺孔122が上部に形成された筐体部リブ123が設けられており、この筐体部リブ123は、筐体部121の内側の4つの壁面の各壁面に設けられている。この筐体部リブ123の形状は、筐体部121の内側方向に凸となる突起が、筐体部121の、着脱側透湿チューブ固定部141が固定される部分から、前記固定側透湿チューブ固定部151が形成される部分まで上下方向に連続した形状で形成されている。
これらのように、筐体部121に筐体部リブ123及び螺孔122が形成されることにより、スクリュー148によって固定される筐体部121と着脱側透湿チューブ固定部141との間には、着脱側透湿チューブ固定部用シールパッキン124が設けられている。また、このようにスクリュー148によって筐体部121に固定した際の着脱側透湿チューブ固定部141の、筐体部121の内側に面する側の面の反対側の面は、上述したチューブユニット120の上面142として形成されている。即ち、前記強制排水用孔143と前記送風口144とは、この着脱側透湿チューブ固定部141に形成されている。このように筐体部121に固定された着脱側透湿チューブ固定部141に形成されている送風口144は前記通風路128と連通しており、これにより、送風口144は通風路128の端部に位置している。
図7は、着脱側透湿チューブ固定部単体の断面図である。前記着脱側透湿チューブ固定部141には、筐体部121に固定した際に筐体部121の内側方向に面する面、つまり、前記上面142の反対側の面に、着脱側透湿チューブ係合部145が前記強制排水用孔143と同様に6つが一列に並んで形成されている。この着脱側透湿チューブ係合部145の形状は、外径が前記透湿チューブ130の内径とほぼ同一となる円筒形の形状で、上面142の反対方向に凸となるように突出して形成されている。また、円筒形の内側の孔は、この着脱側透湿チューブ係合部145から前記上面142まで貫通しており、着脱側透湿チューブ係合部145付近よりも前記上面142付近の方が径が大きく形成されている。また、この孔は上述した強制排水用孔143として形成されており、これにより、着脱側透湿チューブ係合部145と強制排水用孔143とは、それぞれ対になって形成されている。
また、この着脱側透湿チューブ固定部141の着脱側透湿チューブ係合部145が形成されている側の面には、着脱側透湿チューブ係合部145の周囲に補強リブ146が形成されている。この補強リブ146は、前記着脱側透湿チューブ係合部145が突出している方向と同方向に突出しており、着脱側透湿チューブ係合部145が突出している方向から当該着脱側透湿チューブ固定部141を見た際に、6つ形成されている着脱側透湿チューブ係合部145全体の周囲を囲むように4方向に形成された側壁によって形成されている。
また、この着脱側透湿チューブ固定部141には、前記スクリュー148を挿通させて当該着脱側透湿チューブ固定部141を前記筐体部121に固定するための孔であるスクリュー挿通孔149が4つ形成されている。さらに、当該着脱側透湿チューブ固定部141には上述した送風口144が4つ形成されており、送風口144及びスクリュー挿通孔149は、着脱側透湿チューブ固定部141を貫通して形成されている。各スクリュー挿通孔149は、4つ形成された前記送風口144のうち、互いに隣り合う送風口144と送風口144との間に形成されている。
図8は、図5のC−C断面図である。図9は、固定側透湿チューブ固定部を下方から見た状態を示す斜視図である。前記筐体部121の下方に位置し、筐体部121と一体となって形成される前記固定側透湿チューブ固定部151は、前記着脱側透湿チューブ固定部141に形成された着脱側透湿チューブ係合部145と同じ間隔で6つが並んで形成された固定側透湿チューブ係合部152が形成されている。また、固定側透湿チューブ固定部151には、着脱側透湿チューブ固定部141に形成された送風口144と同様な位置及び同様な形状で形成された入風口153が形成されている。この入風口153は、前記通風路128と連通しており、これにより入風口153は、通風路128の、前記送風口144が位置している側の端部と反対側の端部に位置している。
図10は、図9のD部詳細図である。図11は、図10のE−E断面図である。図12は、図11のF−F断面図である。前記固定側透湿チューブ係合部152は、外部円筒部154と内部円筒部156と円筒部接続部158とにより構成されており、固定側透湿チューブ固定部151の下方に突出して形成されている。この固定側透湿チューブ係合部152の詳細な形状は、外部円筒部154は内径が前記透湿チューブ130の外径とほぼ同一の径で形成されており、内部円筒部156は外径が透湿チューブ130の内径とほぼ同一の径で形成されている。また、内部円筒部156の下端部157は外部円筒部154の下端部155よりも下方に位置しており、内部円筒部156と外部円筒部154とは、下端部157と下端部155とが2箇所で円筒部接続部158によって接続されることにより、一体に形成されている。
図13は、図5のG−G断面図である。図14は、図13に示す中間仮固定部材の斜視図である。前記チューブユニット120内の、着脱側透湿チューブ固定部141と固定側透湿チューブ固定部151との中間部付近には、中間仮固定部材160が設けられている。この中間仮固定部材160は、軟質の樹脂材料やゴム材料など、軟質の材料によって、板状の形状で形成されている。また、前記筐体部121の断面の内部の形状と同等の形状で形成されており、前記筐体部リブ123が設けられている位置に該当する部分には、筐体部リブ123の断面形状とほぼ同等の形状の逃げ部161が形成されている。また、中間仮固定部材160には、透湿チューブ仮固定部162と通風口163とが形成されている。透湿チューブ仮固定部162は、透湿チューブ130の外径とほぼ同じ径で、さらに、着脱側透湿チューブ固定部141が有する着脱側透湿チューブ係合部145等と同様の間隔で形成された6つの円形のうちの3つずつがつながって、一つの孔となって形成された形状で形成されている。また、通風口163は、着脱側透湿チューブ固定部141に形成された送風口144とほぼ同様な形状で、ほぼ同様な位置に形成された4つの孔によって形成されている。
前記給排水ユニット170は図5に示すように、給排水ケース171の中に給水チューブ210と、分岐チューブ211と、集合パイプ220と、排水チューブ240とが設けられており、給排水ケース171の下方には下部給排水ケース190が設けられている。給排水ケース171の上部は、上方から見た断面の形状が前記筐体部121より大きい形状で形成されており、この部分の給排水ケース171と筐体部121との間には、給排水ケース用シールパッキン175が設けられている。また、この給排水ケース171には、前記ジョイントチューブ95が接続される給水接続部174が設けられており、給水接続部174は、円筒形の形状で給排水ケース171の外側方向と内側方向との両方向に突出して形成されている。前記ジョイントチューブ95は、この給水接続部174の外側部分に接続され、給水接続部174の内側部分には前記給水チューブ210の一方の端部が接続される。給水チューブ210の他方の端部は、前記集合パイプ220に接続される。
図15は、集合パイプの詳細図である。この集合パイプ220は、略円筒形の形状で、円筒形の穴の向きが上下方向となる向きに形成されており、上側の端部は前記分岐チューブ211と接続される分岐チューブ接続部221として形成されており、下側の端部は前記排水チューブ240と接続される排水チューブ接続部222として形成されている。この分岐チューブ接続部221及び排水チューブ接続部222には、分岐チューブ211或いは排水チューブ240を接続した際に、分岐チューブ211或いは排水チューブ240の端部と当接することにより接続方向のストッパーの役目をするチューブストッパー223が設けられている。このチューブストッパー223は、分岐チューブ接続部221及び排水チューブ接続部222の形状である円筒形の径よりも大きい径の円板状の形状で形成されている。また、分岐チューブ接続部221には、チューブストッパー223の付近に、略直方体の形状で形成された位置決めリブ224が設けられている。一方、この分岐チューブ接続部221に接続される前記分岐チューブ211の接続部分の端部には、前記位置決めリブ224の幅よりも若干広い幅で形成された溝である位置決め溝212が形成されている。分岐チューブ211を分岐チューブ接続部221に接続する際には、この位置決め溝212が前記位置決めリブ224に係合する向きにして接続することにより、分岐チューブ211は、集合パイプ220を形成する円筒形の周方向における向きの位置合わせをして接続することができる。
また、集合パイプ220の形状である円筒形の上下方向の中間付近、即ち、分岐チューブ接続部221と排水チューブ接続部222との中間付近には、前記給水チューブ210が接続される給水チューブ接続部225が形成されている。この給水チューブ接続部225は、前記給水接続部174が形成されている方向の側方に向けて突出した円筒形の形状で形成されている。さらに、この集合パイプ220には、前記給排水ケース171にスクリュー228によって当該集合パイプ220を固定する部分である集合パイプ固定部226が形成されている。この集合パイプ固定部226には、スクリュー孔227が形成されている。
前記集合パイプ220は前記チューブユニット120の下方に位置し、前記分岐チューブ211は、この集合パイプ220と、集合パイプ220の上方に位置する固定側透湿チューブ固定部151との間に設けられ、この双方に接続されている。ここで、集合パイプ220に形成されている分岐チューブ接続部221は1つであるのに対して、固定側透湿チューブ固定部151に形成され、分岐チューブ211が接続される部分である固定側透湿チューブ係合部152は6つ形成されているため、分岐チューブ211は集合パイプ220と固定側透湿チューブ係合部152との間で6つに分岐している。この6つに分岐した分岐チューブ211は、分岐したそれぞれのチューブの端部に分岐部接続部213が形成されており、この分岐部接続部213は、6つの固定側透湿チューブ係合部152にそれぞれ接続される。この分岐部接続部213の内径は、固定側透湿チューブ係合部152が有する前記外部円筒部154の外径とほぼ同じ大きさの径で形成されている。
図16は、分岐部接続部の単体の断面図である。分岐チューブ211の、前記固定側透湿チューブ係合部152に接続する部分である分岐部接続部213は、内側部分にシール用リブ214がされている。このシール用リブ214は、分岐部接続部213の内側部分、即ち分岐部接続部213の穴の中に形成されており、穴の中心方向に突出するリブが連続して全周にわたって形成された形状、或いは、中央部分に穴の開いた円板状の形状で形成されている。シール用リブ214は、この形状で分岐部接続部213において、分岐部接続部213の穴の形成方向に複数設けられている。また、分岐チューブ211はゴム材料で形成されており、このシール用リブ214も同様にゴム材料で形成されている。
前記集合パイプ220の排水チューブ接続部222には、排水チューブ240の一方の端部が接続されており、排水チューブ240の他方の端部は、後述する下部給排水ケース190の排水口192に設けられた排水口側排水チューブ接続部193に接続されている。また、この排水チューブ240には、集合パイプ220側の端部と排水口192側の端部との間に排水弁、即ち、排水バルブ245が設けられている。この排水バルブ245は、電気信号により開閉される。
図17は、図5のH−H断面図である。前記下部給排水ケース190は、前記給排水ケース171の下方に位置しており、この位置で給排水ケース171に固定されている。この下部給排水ケース190は、上方から見た場合に略長方形の形状で形成されており、下部給排水ケース190の下側の面である下部給排水ケース底面191は、長方形の短い方のうちの1辺が、対向する辺よりも下方に位置するように、下部給排水ケース底面191全体が傾いて形成されている。前記排水口192は、この下部給排水ケース底面191の最も下方に位置している部分付近に形成されている。この排水口192は、円筒状の形状で形成されており、円筒の穴が上下方向を向く向きで、前記下部給排水ケース底面191よりも下方に突出して形成されている。また、排水口192の円筒の穴は前記下部給排水ケース底面191と連通して形成されている。さらに、排水口192の下部給排水ケース底面191側の端部と排水口192の下端との間には、前記排水口側排水チューブ接続部193が形成されている。この排水口側排水チューブ接続部193は、円筒形の形状で、排水口192から側方に突出して形成されており、排水口192に連通している。前記排水チューブ240の、集合パイプ220に接続される側の端部と反対側の端部は、この排水口側排水チューブ接続部193に接続されている。
前記下部給排水ケース底面191には、長方形の形状で形成された下部給排水ケース入風口194が開口しており、下部給排水ケース底面191の上側の面、つまり、前記排水口192が突出している側の面と反対側の面で、下部給排水ケース入風口194の周囲には、止水壁195が設けられている。この止水壁195は、下部給排水ケース入風口194の形状に沿って下部給排水ケース入風口194の周囲に、下部給排水ケース底面191から上方に突出した壁として形成されている。下部給排水ケース底面191の4辺の若干内側には、前記給排水ケース171の内側の形状よりも若干小さい形状で上方に突出した壁である嵌合壁196が形成されている。この嵌合壁196は、下部給排水ケース底面191における4辺の若干内側の全周に形成されている。また、下部給排水ケース190の、下部給排水ケース底面191には、スクリュー孔198が形成された下部給排水ケース固定部197が4つ形成されている。この下部給排水ケース190を前記給排水ケース171に固定する際には、スクリュー孔198が形成されている下部給排水ケース固定部197を利用してスクリュー(図示省略)で給排水ケース171に固定する。その際に、給排水ケース171と下部給排水ケース190との間には、下部給排水ケース用シールパッキン199を介在させて固定する。
図18は、集合パイプを給排水ケースに固定する前の状態を示す図である。前記給排水ケース171は2分割されて第1給排水ケース172と第2給排水ケース173とに分かれている。第1給排水ケース172には、前記集合パイプ220に形成された前記集合パイプ固定部226に対応する位置に集合パイプ固定凸部176が設けられており、この集合パイプ固定凸部176には螺孔177が形成されている。前記集合パイプ220は、前記給水チューブ210、前記分岐チューブ211及び前記排水チューブ240が接続された状態で、スクリュー228を集合パイプ固定部226のスクリュー孔227に通し、当該スクリュー228を集合パイプ固定凸部176の螺孔177に螺合することにより、第1給排水ケース172に固定される。また、給排水ケース用シールパッキン175は、給排水ケース171の上方部分に貼り付ける。
図19は、集合パイプを給排水ケースに固定した状態を示す図である。給水チューブ210は、このように集合パイプ220を第1給排水ケース172に固定した状態で、前記給水接続部174に接続する。また、分岐チューブ211の分岐部接続部213は、チューブユニット120の固定側透湿チューブ係合部152の外部円筒部154に接続する。その後、チューブユニット120を第1給排水ケース172と第2給排水ケース173とで挟み込む。チューブユニット120の筐体部121の下方には、側面に筐体部突起部125が形成されており、第1給排水ケース172と第2給排水ケース173とには、それぞれ上部に前記筐体部突起部125に対応する位置に、当該筐体部突起部125と係合する筐体部突起部係合部178が形成されている。また、第1給排水ケース172と第2給排水ケース173との合わせ部付近には、双方に給排水ケース固定部179が形成されている。また、第1給排水ケース172と第2給排水ケース173の下方部分には、前記下部給排水ケース190に形成された下部給排水ケース固定部197に対応する位置に、給排水ケース側下部排水ケース固定部180が形成されている。
図20は、第1給排水ケースと第2給排水ケースの合わせ面の詳細図である。また、第1給排水ケース172と第2給排水ケース173との合わせ部には、風シール構造が形成されており、第1給排水ケース172には、溝状の形状からなる凹側風シール181が形成されており、第2給排水ケース173には、リブ状の形状からなり、前記凹側風シール181に挿入可能な凸側風シール182が形成されている。このように形成された給排水ケース171を組み立てるには、前記筐体部突起部125と、第1給排水ケース172及び第2給排水ケース173の双方に形成された筐体部突起部係合部178を係合させる。それと同時に、第1給排水ケース172と第2給排水ケース173とを合わせる際に第1給排水ケース172に形成された凹側風シール181に、第2給排水ケース173に形成された凸側風シール182が入り込むようにする。その後、スクリュー(図示省略)によって第1給排水ケース172及び第2給排水ケース173の給排水ケース固定部179同士が固定されることにより、第1給排水ケース172と第2給排水ケース173とは一体に形成され、さらに、給排水ユニット170とチューブユニット120とは一体に形成される。
図21は、給水部固定部の斜視図である。前記給水部固定部60は、略円柱形の形状で形成されており、円柱の側面のうち、当該円柱の一方の端部に片寄った部分は平面状に形成されている。この平面状の部分には着脱部61が形成されており、着脱部61は、所定の大きさを有し、上記の平面と直交する方向に開けられた螺孔により形成されている。また、着脱部61の周囲には矩形の板状のゴムパッキン62が設けられており、ゴムパッキン62の、着脱部61が形成されている部分に該当する部分には、円形の孔が開けられている。また、当該給水部固定部60の形状である円柱形の軸を中心として、前記着脱部61が形成されている方向から約90°回転させた位置には、フレキシブルチューブ接続部63が形成されている。このフレキシブルチューブ接続部63は、略円筒形の形状で形成されており、給水部固定部60を、当該給水部固定部60の形状である円柱の軸方向に見た場合に、前記着脱部61の形成方向から約90°回転させた方向に突出して形成されている。このフレキシブルチューブ接続部63に開けられている孔と、前記着脱部61とは、給水部固定部60の内部で連通している。
前記給水部固定部60を形成する円柱の端部のうち、前記着脱部61に近い方の端部の反対側の端部には、回転軸64が形成されている。この回転軸64は、給水部固定部60の円柱の径よりも小さい径で、給水部固定部60の円柱の形成方向と同方向に形成された円柱状の形状で形成されている。この回転軸64の円柱の中心軸と、給水部固定部60の円柱の中心軸とは、同一直線上に位置している。また、回転軸64の円柱の端部のうち、給水部固定部60側の端部と反対側の端部には、軸方向固定部65が設けられている。この軸方向固定部65は、矩形状の板の1つの辺から、さらに矩形状の板が突出して形成された形状で形成されており、この突出した部分は係止部66として形成されている。この係止部66が形成されている方向は、給水部固定部60を軸方向に見た場合に、前記着脱部61が形成されている方向と同一の方向、即ち、例えば着脱部61が上向きの状態のときは、係止部66も軸方向固定部65における上部に位置するように形成されている。
図22は、図21の給水部固定部を固定板に回転可能に固定した状態を示す図である。前記固定板70には、前記回転軸64の形状である円柱の径よりも若干大きい径の円形の孔で形成される回転軸挿通孔71が形成されている。前記回転軸64は、この回転軸挿通孔71に挿通され、固定板70の外面72には給水部固定部60が位置し、内面73には軸方向固定部65が位置している。この固定板70の内面73の軸方向固定部65の近傍には2つの係止突起部が設けられており、回転軸挿通孔71よりも上方には給水時係止突起部74、回転軸挿通孔71よりも下方には取付時係止突起部75が設けられている。また、この給水時係止突起部74と取付時係止突起部75とは、双方とも内面73からの距離が前記軸方向固定部65よりも突出して形成されている。また、回転軸挿通孔71の下方には、ジョイント部80が設けられている。このジョイント部80は、円筒形の形状で形成されており、固定板70の外面72及び内面73に両面において突出している。
図23は、図22のJ−J矢視図であり、着脱部が上向きになっている場合の軸方向固定部の状態を示す図である。前記給水時係止突起部74と取付時係止突起部75とは、前記回転軸64を軸として給水部固定部60を回転させた場合に、前記軸方向固定部65に形成されている係止部66と当接する位置に設けられている。前記係止部66は軸方向固定部65において着脱部61の方向と同じ方向に位置しているので、例えば前記給水部固定部60を回転させて、前記着脱部61の向きが上向きになった場合には、前記係止部66も上方に位置するようになる。ここで、前記給水時係止突起部74は回転軸挿通孔71よりも上方に設けられているため、このように係止部66が上方に位置した場合には、係止部66と給水時係止突起部74とは当接する。これにより、軸方向固定部65は回転が停止し、軸方向固定部65と一体に形成されている給水部固定部60も、着脱部61が上向きになった状態で回転が停止する。
図24は、図22のJ−J矢視図であり、着脱部が下向きになっている場合の軸方向固定部の状態を示す図である。また、給水部固定部60を回転させて、前記着脱部61の向きを下向きにすると、前記係止部66も下方に位置するようになる。ここで、前記取付時係止突起部75は回転軸挿通孔71よりも下方に設けられているため、このように係止部66が下方に位置した場合には、係止部66と取付時係止突起部75とは当接する。これにより、軸方向固定部65は回転が停止し、軸方向固定部65と一体に形成されている給水部固定部60も、着脱部61が下向きになった状態で回転が停止する。
図25は、給水部固定部にフレキシブルチューブを接続した状態を示す図である。前記給水部固定部60に形成されているフレキシブルチューブ接続部63に接続されるフレキシブルチューブ90は、中央部分が蛇腹状になっており、この部分は自由に曲げることができる。このように形成されるフレキシブルチューブ90の一方の端部を、給水部固定部60のフレキシブルチューブ接続部63に接続する。また、フレキシブルチューブ90の他方の端部は、固定板70に形成されているジョイント部80に接続する。給水部固定部60に形成されている着脱部61は、前記フレキシブルチューブ接続部63と連通しているため、前記のようにフレキシブルチューブ90の一方の端部をフレキシブルチューブ接続部63に接続し、他方の端部を固定板70のジョイント部80に接続することにより、着脱部61とジョイント部80とは連通した状態になる。
図26は、図2の給水部の斜視図である。前記給水部40は、内側が空洞になっている略円筒形の形状で形成され、透明な材料からなる給水部本体部41を有し、給水部本体部41の形状である円筒形の一方の端部には前記給水部固定部60に形成された着脱部61と螺合可能な給水口45が、給水部本体部41から突出して設けられている。この給水口45は端部が開口しており、これにより給水部本体部41は外部に対して、給水口45の部分で開口している。また、給水口45が設けられている側の端部の反対側の端部には、密閉キャップ50とゴムパッキン51とが設けられている。さらに、給水部本体部41の、密閉キャップ50寄りの部分にはバンド固定部42が形成されており、このバンド固定部42は、所定の幅を有し、給水部本体部41の形状である円筒形の径よりも小さい径で形成されて段差を有して形成されている。
図27は、図26のK−K断面図であり、密閉キャップが閉じた状態を示す図である。前記密閉キャップ50は、給水部本体部41から突出して形成されている大気開放部46を覆うように大気開放部46の外側に位置しており、大気開放部46と螺合している。また、前記ゴムパッキン51は、大気開放部46の付け根付近、つまり、大気開放部46の給水部本体部41側の部分に設けられている。また、この大気開放部46には大気開放孔47が形成されており、この大気開放孔47は、給水部本体部41の内部に連通している。またさらに、大気開放部46の端部、つまり、大気開放部46における給水部本体部41と接続されている側の反対側の部分は、大気開放部46の他の部分よりも径が大きくなっており、この部分は密閉キャップ抜け防止部48として形成されている。また、大気開放部46と螺合している密閉キャップ50を閉め込んだ場合には、密閉キャップ50と給水部本体部41との間には前記ゴムパッキン51が位置し、密閉キャップ50の内部は外部と遮断される。
図28は、図27の密閉キャップが開いた状態を示す図である。図29は、密閉キャップが開いた状態を示す斜視図である。前記密閉キャップ50を緩めると、大気開放部46は密閉キャップ50の外部に対して開放され、大気開放部46は密閉キャップ50の外部に露出される。この大気開放部46には、大気開放孔47が設けられているので、密閉キャップ50を緩めることにより、大気開放孔47は密閉キャップ50の外部に露出される。ここで、この大気開放部46は給水部本体部41の内部に連通しているので、密閉キャップ50を緩めて大気開放部46を密閉キャップ50の外部に露出することにより、給水部本体部41の内部は大気開放孔47を介して外部に開放される。また、大気開放部46には、前記密閉キャップ抜け防止部48が形成されているため、密閉キャップ50を緩めた場合でも、密閉キャップ50は密閉キャップ抜け防止部48に引っ掛かるので、大気開放部46から外れることがない。
図30は、図25のU−U矢視図であり、フレキシブルチューブが接続された給水部固定部に給水部を取付ける状態を示す図である。このように形成される給水部40は、前記フレキシブルチューブ90が接続された前記給水部固定部60に固定される。ここで、このフレキシブルチューブ90には蛇腹状に形成された部分があるので、自由に折り曲げることができる。このため、フレキシブルチューブ90をフレキシブルチューブ接続部63に接続した状態でも、給水部固定部60は、前記軸方向固定部65の係止部66が給水時係止突起部74または取付時係止突起部75に当接する範囲で、前記回転軸64を回転の軸にして自由に回転させることができる。このように形成される給水部固定部60に前記給水部40を固定する際には、給水部固定部60に形成される着脱部61が下方を向くように給水部固定部60を回転させる。なお、給水部固定部60がこの状態のときは、前記軸方向固定部65の係止部66は、固定板70の取付時係止突起部75に当接している(図24参照)。また、このような状態の給水部固定部60に給水部40を取り付ける際には、給水部40内に給水口45から水を入れて、給水口45が上方に位置する向きにして、給水口45と着脱部61とを螺合して取り付ける。
図31は、図25のU−U矢視図であり、給水時の状態を示す図である。給水口45が上方に位置する向きで着脱部61に取付けられた給水部40内の水を、前記貯水部135内に給水する際には、給水部40が給水部固定部60に取付けられた状態で前記回転軸64を中心として180°回転させる。これにより、給水部40は給水口45が下方に位置する向きになる。さらに、この状態で、固定板70に設けられた固定バンド76をバンド固定部42に巻くことにより、給水部40は給水口45が下方に位置する向きで固定される。また、このように給水部固定部60を回転させる場合でも、給水部固定部60のフレキシブルチューブ接続部63と固定板70のジョイント部80とを接続するフレキシブルチューブ90は、上述したように自由に曲げることができるので、給水部固定部60は自由に回転させることができる。なお、給水部40の給水口45が下方に位置した状態、つまり、前記着脱部61が上方を向いている状態のときは、前記軸方向固定部65の係止部66は、固定板70の給水時係止突起部74に当接している(図23参照)。また、このように給水部40を、給水口45が下方に位置する向きにすることにより、給水部40内の水は給水口45から出て、着脱部61、フレキシブルチューブ接続部63、フレキシブルチューブ90、ジョイント部80を通って、貯水部135の方向に流れる。その際に、前記着脱部61の周囲にはゴムパッキン62が設けられているので、給水部40はゴムパッキン62と密着し、給水部40内の水は外部に漏れることがない。また、このように、給水部40の向きを、給水口45が下方に位置する状態にした場合には、給水口45は前記貯水部135の下端、つまり、前記透湿チューブ130の下端よりも上方に位置している。さらに、この状態の給水部40内に入っている水の上面、即ち水面は、前記貯水部135の上端、つまり、前記透湿チューブ130の上端よりも下方に位置している。
図32は、固定板と本体部とを接続する前の状態を示す図である。前記本体部100の、前記固定板70に面する側の面には、側方に突出した板が下方に折り曲げられた形状で形成され、断面形状がL字状となるフック105が形成されている。また、給排水ユニット170に設けられている前記給水接続部174の下方には、螺合部183が設けられている。この螺合部183は、側方に突出した円筒形の形状で形成されており、内側には、螺孔が形成されている。前記固定板70の内面73の周囲には、固定板用シールパッキン77が貼り付けられている。また、内面の73上方で、前記フック105に対応する位置には、当該フック105を引掛けることができる形状の引掛部78が形成されている。また、前記ジョイント部80が設けられている部分の下方には、スクリュー挿通孔79が形成されている。また、前記ジョイントチューブ95は、固定板70の内面73に突出したジョイント部80と給排水ユニット170に形成された給水接続部174とを接続する。このジョイントチューブ95は、前記フレキシブルチューブ90と同様に途中の形状が蛇腹状の形状で形成されているので、若干曲げることができる。また、固定板70の周囲には、スクリュー挿通孔が形成された固定板固定部81が複数設けられている。
図33は、固定板に本体部との接続時の状態を示す図である。前記本体部100と固定板70とを接続する際には、まず、ジョイントチューブ95を前記ジョイント部80及び給水接続部174に接続する。その後、本体部100の上方部分と固定板70の上方部分とを接近させ、前記フック105を前記引掛部78に引掛ける。そして、前記螺合部183を固定板70の内面73に当接させ、スクリュー185を外面72側からスクリュー挿通孔79に挿通させてスクリュー185と螺合部183とを螺合する。これにより、固定板70は、本体部100と一体に固定することができる。
図34は、加湿ユニットを空調装置本体部に搭載する際の位置関係を示す図である。前記空調装置本体部10には、前記本体部100が当該空調装置本体部10に収納することのできる大きさで、且つ、前記固定板70の大きさよりも小さい大きさの開口部である加湿ユニット収納用開口部16が形成されている。この加湿ユニット収納用開口部16は長方形の形状で形成されており、各辺の外方には、螺孔17が形成されている。この螺孔17は、前記固定板70の固定板固定部81に対応する位置に形成されており、上記のように固定板70と本体部100を一体に固定した後に、固定板固定部81と螺孔17とをスクリュー(図示省略)で固定することにより、加湿ユニット30は空調装置本体部10に収納され、固定される。
図35は、加湿ユニットを空調装置本体部に収納する前の状態を示す図である。前記加湿ユニット収納用開口部16付近の空調装置本体部10の内部には、給排水ユニット170が位置する部分の近傍に補助固定部18が設けられている。また、空調装置本体部10の内部における、加湿ユニット30の前記本体部100の側面101が位置する部分には側面干渉防止材19が形成されており、前記補助固定部18には補助固定部干渉防止材20が形成されている。このように形成される空調装置本体部10に対して、加湿ユニット30は、加湿ユニット収納用開口部16から空調装置本体部10内に挿入され、その向きは、本体部100から加湿ユニット収納用開口部16に挿入される向きで挿入される。
図36は、加湿ユニットを空調装置本体部に収納した直後の状態を示す図である。図37は、加湿ユニットを空調装置本体部に収納し、固定する状態示す図である。図38は、図37のL−L断面図である。加湿ユニット収納用開口部16に対して本体部100から加湿ユニット収納用開口部16に入る向きで加湿ユニット30を挿入すると、本体部100の側面101は、前記側面干渉防止材19に当接する。このように加湿ユニット30を加湿ユニット収納用開口部16に挿入する場合には、前記下部給排水ケース190側が前記送風機11側に位置する向きで挿入する。この向きで挿入後、加湿ユニット30を下方に移動させると、加湿ユニット30は、補助固定部18に形成された補助固定部干渉防止材20に接触する。この補助固定部18及び補助固定部干渉防止材20は、前記下部給排水ケース190の底面を避けるようにして、下部給排水ケース190の上方付近に設けられ、この部分に位置する補助固定部干渉防止材20に加湿ユニット30は接触する。このように、加湿ユニット30が側面干渉防止材19及び補助固定部干渉防止材20に接触した状態で、当該加湿ユニット30はスクリュー31によって空調装置本体部10に固定される。その際に、加湿ユニット30はスクリュー31で固定されるのみでなく、補助固定部干渉防止材20を介して補助固定部18によっても支えられている。
図39は、各機器と制御部との接続関係を示した図である。また、上記の強制排水部110の開閉部111や排水バルブ245、及び送風機11は、制御装置となる制御部260に接続されている。さらに、この制御部260には、車内に設けられ、加湿ユニット30の作動スイッチとなる加湿スイッチ261、前記加湿スイッチがONにされてから経過した時間、或いはOFFにされてから経過した時間を計る加湿スイッチタイマ262、当該車両用空調装置を搭載する車両のエンジンが作動しているか否かを検出するエンジンセンサ263、オートマック車におけるシフトレバーのシフトレンジを検出するシフトレンジセンサ264、及び当該車両用空調装置を搭載する車両の走行中の車速を検出する車速センサ265が接続されている。また、この制御部260には、記憶部(図示省略)及び処理部(図示省略)が設けられている。前記記憶部には、本発明に係る車両用空調装置1の制御方法を実現するコンピュータプログラムが格納されている。ここで、記憶部は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、又はフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ(CD−ROM等のような読み出しのみが可能な記憶媒体)や、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。
また、上記コンピュータプログラムは、コンピュータシステムにすでに記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、本発明に係る車両用空調装置1の制御方法を実現できるものであってもよい。また、前記処理部の機能を実現するための上記コンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより本発明に係る制御方法を実行してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
前記処理部は、メモリ及びCPUにより構成されている。送風機11を作動或いは停止させる際には、予め設定されている条件及び車両用空調装置1の使用時の状況に基づいて、処理部が前記コンピュータプログラムを当該処理部に組み込まれたメモリに読み込んで演算する。同様に、排水バルブ245の開閉は、予め設定されている条件及び車両用空調装置1の使用時の状況に基づいて、処理部が前記コンピュータプログラムを当該処理部に組み込まれたメモリに読み込んで演算する。その際に処理部は、適宜記憶部へ演算途中の数値を格納し、また格納した数値を取り出して演算を実行する。なお、この処理部は、前記コンピュータプログラムの代わりに専用のハードウェアにより実現されるものであってもよい。
この実施例1に係る車両用空調装置1は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。空調装置本体部10に固定された状態の加湿ユニット30を使用する場合には、まず、給水部40に給水口45から水を入れる。その際に、前記密閉キャップ50は閉め込んで、大気開放孔47を密閉する。この水の入った給水部40を、給水口45が上向きになる向きで前記給水部固定部60の着脱部61に固定する。さらに、着脱部61に固定したら給水部固定部60を給水部40ごと180°回転させ、給水部40を上方に移動させて固定バンド76で給水部40のバンド固定部42を固定する。これにより、給水部40は給水口45が下向きの状態で固定される。この状態では、給水口45は透湿チューブ130の下端よりも上方に位置している。このため、前記密閉キャップ50を緩めて大気開放孔47を露出させると、給水部40の外部の空気が大気開放孔47から給水部40内に入り、給水部40内の水は給水口45から排出される。この排出された水は、給水部固定部60に接続されたフレキシブルチューブ90を通って、固定部材のジョイント部80、ジョイント部80に接続されたジョイントチューブ95、ジョイントチューブ95が接続された給排水ユニット170の給水接続部174に順に供給される。さらに、給水接続部174から、給水チューブ210、集合パイプ220、分岐チューブ211を通って、透湿チューブ130に供給される。この透湿チューブ130の内部は貯水部135として形成されているので、つまり、給水部40内の水は貯水部135に供給される。なお、このように貯水部135に水を供給する際には、前記排水バルブ245は閉じられている。
一方、加湿ユニット30は、空調装置本体部10の内部に収納され、固定されており、空調装置本体部10の内部は、前記送風機11で発生した風の流路13となっている。この送風機11は、当該車両用空調装置1を搭載する車両の室内に設けられた前記加湿スイッチ261に連動して、後述する制御方法により作動或いは停止する。また、当該加湿ユニット30は、下部給排水ケース190が送風機11側に位置する向きで空調装置本体部10に固定されている。また、この空調装置本体部10の内部である流路13には、蓄冷材14が設けられている。この状態で送風機11を作動させると、その作動により発生した風は、流路13を通って蓄冷材14と接触するので、その風は蓄冷材14との間で熱交換を行う。このため、蓄冷材14の温度が低い場合には、送風機11を作動させることにより発生した風が蓄冷材14の近傍を通過する際に熱交換がされて風が冷やされる。即ち、風が冷やされて冷風になる。この空調装置本体部10には、吹出口15が形成されており、吹出口15は車両の車内に開口されているので、冷風が車内に吹き出される。
また、前記流路13には加湿ユニット30が設けられているので、送風機11で発生した風は、加湿ユニット30の方向にも送られる。この加湿ユニット30は、下部給排水ケース190が送風機11側に位置する向きで形成されており、下部給排水ケース190には下部給排水ケース入風口194が設けられているので、送風機11で発生した風は、下部給排水ケース入風口194から下部給排水ケース190内に入る。さらに、この風の進行方向には、チューブユニット120が位置しており、チューブユニット120の下部給排水ケース190側の面には、入風口153が形成されている。このため、風は入風口153からチューブユニット120内、つまり、入風口153から通風路128内に入る。この通風路128は、前記透湿チューブ130と接触しており、透湿チューブ130の内部は、水が溜められた貯水部135として形成されている。また、透湿チューブ130は、水を浸透させるので、貯水部135内の水は透湿チューブ130の外側、つまり、通風路128側に浸透する。このため、通風路128を通る風に対して貯水部135から浸透してきた水が蒸発し、この風は加湿される。このように、入風口153から通風路128内に入った風は、加湿されつつ中間仮固定部材160の通風口163を通り、前記送風口144から通風路128の外に出る。その後、この加湿された風は強制排水部110の開口部112を通って加湿ユニット30から出る。このようにして加湿ユニット30によって加湿された風も前記流路13を通過するので、蓄冷材14の近傍を通過する際には熱交換されて冷風になる。さらに、この加湿された冷風も上記の加湿ユニット30を通過しない冷風と同様に吹出口15から車内に吹き出されるので、車内冷やしつつ加湿することができる。
また、貯水部135内の水及び給水部40内の水を排水する場合には、前記排水バルブ245を開く。これにより、貯水部135内の水は分岐チューブ211、集合パイプ220、排水チューブ240を通って、排水口192から加湿ユニット30の外部に排水される。給水部40内の水も、給水時と同じ経路で集合パイプ220まで来た水が集合パイプ220、排水チューブ240を通って、排水口192から加湿ユニット30の外部に排水される。
図40は、図3のM−M断面図であり、開口部を閉じた状態を示す図である。また、このように排水をする場合には、前記排水バルブ245を開くとともに強制排水を行う。この強制排水は、通常は前記開口部112が開口された状態になるように開いている開閉部111を閉じることにより、開口部112が閉じられる。これにより、強制排水部110内は密閉される。この状態で、上述したように送風機11で加湿ユニット30に対して風を送り、送風口144から風を吹き出させると、この送風口144は強制排水部110内に形成されており、強制排水部110内は密閉されているため、強制排水部110内の空気圧が高くなる。この強制排水部110には、強制排水用孔143が開口しているので、強制排水部110内の空気圧が高くなった場合には、強制排水部110内の空気は強制排水用孔143に入る。この強制排水用孔143は前記透湿チューブ130内、即ち、貯水部135内につながっているため、強制排水用孔143から入った空気は、貯水部135内に入る。このように、貯水部135内に強制排水用孔143側から圧力の高い空気が入ることにより、貯水部135内の水は、より早く貯水部135内から出て分岐チューブ211の方向に移動し、上述した経路で排水口192から加湿ユニット30の外部に排水される。このように、強制排水部110の開閉部111を閉じた状態で送風機11から風を送ることにより、貯水部135内の水は強制排水される。
また、給水部40から供給される水は各チューブ類を通過して透湿チューブ130に給水されているが、各チューブ類同士の接続が甘いときなどは、これらのチューブ類の中を流れる水が漏れる虞がある。そのような場合には、その水は下部給排水ケース190の下部給排水ケース底面191方向に落下する。この下部給排水ケース底面191は、前記排水口192付近が低くなるように傾斜が付いているので、下部給排水ケース底面191に落下した水は、排水口192方向に流れて、排水口192から排水される。また、この下部給排水ケース底面191には止水壁195が設けられているため、下部給排水ケース底面191を流れる水は、下部給排水ケース入風口194から排水されることはない。このため、チューブ類の接続部等から漏れた水は前記送風機11の方向に排水されるようなことはなく、排水口192から排水される。
図41は、排水口とドレンの位置関係を示した図である。また、前記空調装置本体部10にはドレン21が設けられており、この空調装置本体部10に対して上述した位置に加湿ユニット30を設けることにより、排水口192がドレン21の上方に位置するように固定される。このため、上記のように加湿ユニット30の排水口192から水を排水した場合には、その水はドレン21の方向に向かい、空調装置本体部10のドレン21から排水される。
加湿ユニット30を使用している場合には、前記貯水部135内には水が溜まっているためカビなどによって汚れが生じ易い。また、通風路128も加湿された空気が通るため、同様に汚れが生じ易い。このように加湿ユニット30が汚れた場合には、分解して洗浄をする。その手順は、前記固定板70を固定しているスクリュー31を外し、加湿ユニット30を空調装置本体部10から抜き取る。このようにして、加湿ユニット30単体にしてから、強制排水部110のフック105と固定板70の引掛部78を外し、ジョイントチューブ95も外す。その後、強制排水部110を外してから、着脱側透湿チューブ固定部141を外す。これにより、透湿チューブ130が露出するので、透湿チューブ130を着脱側透湿チューブ固定部141の着脱側透湿チューブ係合部145、及び固定側透湿チューブ固定部151の固定側透湿チューブ係合部152から外して、透湿チューブ130と筐体部121内を洗浄する。これにより、貯水部135内、及び通風路128を洗浄することができる。
洗浄後、組立てる場合には、逆の手順で組立てる。その際に、透湿チューブ130は前記中間仮固定部材160の透湿チューブ仮固定部162を挿通後、固定側透湿チューブ係合部152に接続されるので、その後に着脱側透湿チューブ係合部145に接続する際には、中間仮固定部材160によって仮固定されて整列されている。これにより、容易に着脱側透湿チューブ係合部145に接続することができる。
次に、当該車両用空調装置1の制御方法について説明する。図42は、加湿ユニットスイッチをONにした際の制御パターンを示すフロー図である。上記のように作動する車両用空調装置1の加湿ユニット30を作動させる際、つまり、車内の加湿をする際には、車内に設けられている前記加湿スイッチ261をONにする(ステップS101)。そうすると、車両停止判断手順が、車両が停止しているかを判断し、車両が停止していると判断した場合にのみ加湿をする。この車両停止判断手順を詳細に説明すると、まず、前記エンジンセンサ263がエンジンの作動状態を検出する(ステップS102)。このエンジンセンサ263は、例えばイグニッションスイッチの状態などによってエンジンの作動状態を検出してもよく、エンジンのON/OFFの作動状態を見ることのできる手段であれば、どのようなものでもよい。次に、エンジンセンサ263によって検出したエンジンがOFFであるか、つまり停止しているかを判断する(ステップS103)。エンジンが停止している場合には、車両は停止していると判断され、送風機11は作動する(ステップS104)。つまり、加湿ユニット30が作動して、車内が加湿される。
一方、前記エンジンセンサ263によって検出したエンジンが停止していない場合には、さらに、前記シフトレンジセンサ264によって、選択されているシフトレンジを検出する(ステップS105)。このシフトレンジセンサ264によって検出したシフトレンジがPレンジ、即ち駐車レンジであるかを判断し(ステップS106)、Pレンジである場合には車両は停止していると判断され、送風機11は作動する(ステップS104)。一方、選択されたシフトレンジがPレンジではないと判断された場合には、エンジンが作動し、選択されているシフトレンジがPレンジ以外のレンジになっているので、車両は走行していると判断される。この場合、加湿ユニット作動規制手順として、前記加湿スイッチ261がONになっているにも関わらず、送風機11を非作動にする(ステップS107)。これにより、加湿ユニット30は作動せず、車内は加湿されない。
図43は、加湿ユニット作動中の制御パターンを示すフロー図である。加湿ユニット30の作動中、つまり、送風機11の作動中には、加湿時車両走行判断手順及び加湿時車両不使用判断手順によって加湿ユニット30を作動し続けるかどうかを判断する。具体的には、加湿時走行判断手順では、加湿ユニット30の作動中に、まず前記車速センサ265によって車速を検出する(ステップS201)。この車速センサ265は、スピードメーター、或いはスピードメーターにつながる経路から検出してもよいが、赤外線センサ等により、路面との相対的な速度を検出する方が好ましい。この車速センサ265によって検出された車速が20km/h以上と判断された場合には(ステップS202)、車両は走行していると判断され、加湿ユニット停止手順に移行する。加湿ユニット停止手順では前記送風機11を停止する(ステップS203)。これにより、加湿ユニット30には風が送られないので送風機11からの風を加湿することが出来ず、加湿ユニット30は作動が停止する。
前記車速センサ265で検出した車速が20km/h未満である場合には、次に、前記シフトレンジセンサ264によって、選択されているシフトレンジを検出する(ステップS204)。このシフトレンジセンサ264によって検出したシフトレンジがDレンジ、即ち走行レンジであるかを判断し(ステップS205)、Dレンジである場合には、車両は走行している、或いは車両を走行させる意思があると判断され、加湿ユニット停止手順によって送風機11は停止する(ステップS203)。前記シフトレンジセンサ264によって検出したシフトレンジがDレンジでない場合には、次に、加湿時車両不使用判断手順で、前記加湿スイッチタイマ262によって加湿スイッチ261がONにされてからの経過時間を検出する(ステップS206)。加湿スイッチタイマ262によって加湿スイッチ261のON後の時間が2時間経過していると判断された場合には(ステップS207)、車両が不使用であると判断され、加湿ユニット停止手順によって送風機11は停止する(ステップS203)。加湿スイッチタイマ262によって検出した時間が2時間未満である場合には、休憩時等による通常の加湿ユニット30の使用であると判断され、送風機11は作動し続け、加湿ユニット30は作動し続けて再び車速センサ265による車速の検出から始める。
図44は、排水に関する制御パターンを示すフロー図である。当該加湿ユニット30には排水バルブ245が設けられており、この排水バルブ245を開くと、前記貯水部135内の水を排水することができる。この貯水部135内には、水を溜めておくとカビなどの発生により汚れ易いため、加湿しないときはなるべく排水する方がよい。このため、当該車両用空調装置1では、車両走行判断手順で、車両が走行中であると判断された場合には、車両の走行中には加湿はしない方が好ましいため、自動排水手順で排水をする。また、長時間停止判断手順で、加湿ユニット30が長時間停止していると判断された場合には、貯水部135内には長時間水を溜めない方が好ましいため、自動排水手順で排水をする。
具体的には、車両走行判断手順で、まず前記エンジンセンサ263でエンジンの作動状態を検出する(ステップS301)。次に、エンジンセンサ263で検出したエンジンがONであるかを判断し(ステップS302)、エンジンがONの場合、つまり、エンジンが作動中である場合には、前記車速センサ265で車速を検出する(ステップS303)。次に、この車速センサ265で検出した車速が20km/h以上であるかを判断し(ステップS304)、車速が20km/h以上の場合には、自動排水手順で排水制御をする(ステップS305)。この排水制御は、前記排水バルブ245を開けるとともに、強制排水部110の開閉部111を閉じて、前記送風機11を作動させ、前記排水口192から強制排水をする。
前記車両走行判断手順で車両が走行していると判断されなかった場合、つまり、前記エンジンセンサ263で検出したエンジンがOFFの場合、或いは前記車速センサ265で検出した車速が20km/h未満の場合には、長時間停止判断手順に移行する。長時間停止判断手順では、まず、加湿スイッチ261のON/OFFを検出する(ステップS306)。次に、検出した加湿スイッチ261がOFFであるかを判断し(ステップS307)、加湿スイッチ261がOFFの場合、つまり、加湿ユニット30が使用されていない場合には、次にその不使用の時間を検出する。具体的には、まず加湿スイッチタイマ262で加湿スイッチ261のOFF後の時間を検出する(ステップS308)。次に、加湿スイッチタイマ262で検出した加湿スイッチ261のOFF後の時間が2時間を経過しているかを判断し(ステップS309)、2時間を経過している場合には、自動排水手順で前記排水制御をする(ステップS305)。前記長時間停止判断手順で加湿ユニット30が長時間停止していると判断されなかった場合、つまり、加湿スイッチ261がONの場合や、加湿スイッチ261がOFFの場合でもOFF後2時間経過していない場合には、現在の状態を維持し続け、再びエンジンの作動状態の検出から始める。
以上の車両用空調装置1は、水を透過する透湿チューブ130によって貯水部135と通風路128とを区切っている。つまり、筐体部121内に透湿チューブ130を設け、透湿チューブ130の内側を貯水部135とし、筐体部121内において透湿チューブ130の外側を通風路128としている。また、この透湿チューブ130は、着脱側透湿チューブ固定部141と固定側透湿チューブ固定部151とによって筐体部121に固定されており、着脱側透湿チューブ固定部141は筐体部121から着脱可能になっているので、着脱側透湿チューブ固定部141を筐体部121から外すことにより、透湿チューブ130も筐体部121から外すことができる。また、このように、透湿手段として透湿チューブ130を使用することによって、固定手段となる着脱側透湿チューブ固定部141及び固定側透湿チューブ固定部151に対して容易に透湿手段を着脱することができる。この透湿チューブ130内は貯水部135として形成されているので水に接していることが多く、通風路128、つまり、筐体部121内は加湿した空気が流れるので、透湿チューブ130及び筐体部121共にカビなどの汚れが生じ易い。その際でも、透湿チューブ130は容易に筐体部121から外せるように形成されており、前記のように着脱側透湿チューブ固定部141を筐体部121から外すことにより透湿チューブ130も筐体部121内から容易に取り出すことができ、透湿チューブ130、及び筐体部121の双方を、容易に洗浄できる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。
また、前記貯水部135内には、給水部40が接続されているため、加湿ユニット30を使用中に貯水部135内の水が減少した場合でも、自動的に給水部40から水を貯水部135に送ることができる。これにより、貯水部135内の水が減少した場合にこまめに水を補給する必要がなく、貯水部135内に水を補給する煩わしさを減少させることができる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。
また、給水部40を給水部固定部60から着脱可能にしているので、給水部40に水を入れる際に、給水部40を給水部固定部60から外して、給水部40のみを水道の蛇口付近に持って行くことができ、給水部40に水を入れることができる。このため、給水部40に水を入れる際に、他の容器を用意し、その容器に水を入れて車両用空調装置1の付近に持ってきて給水部40に水を入れる必要がなくなる。これにより、給水部40に水を入れる際に、容易に水を入れることができる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。また、給水部本体部41が透明な材料により形成されているので、給水部40内の水を外部より容易に確認できる。この結果、メンテナンス性が向上する。また、給水部40内の水を外部より容易に確認できるので、加湿時の水切れを抑制できる。この結果、より確実に車内を加湿することができる。
また、給水部40には給水口45が設けられており、この給水口45は給水部40内への水の入口と水を外に出す出口の役割をするとともに、給水部40を給水部固定部60に取付ける取付部の役割も果たす。また、給水部固定部60には給水口45と接続される着脱部61が形成されているが、給水部固定部60は着脱部61の向きを変えられるように形成されている。これにより、給水部40を給水部固定部60に取付ける場合には、給水口45が上方に位置する向きで給水部40を給水部固定部60に取付けられるように、着脱部61を下向きにする。水が入った給水部40は、この状態で着脱部61に取付ける。このため、給水部40内の水をこぼさずに、容易に給水部40を給水部固定部60に取付けることができる。また、給水部40内の水を貯水部135に給水する場合には、給水口45が下方に位置する向きに給水部40の向きを変えるために、着脱部61を上向きにする。これにより、給水部40内の水は、給水ポンプ等の装置を使用せずに、重力の作用によって給水口45から出て貯水部135に給水される。これらにより、給水部40の水の出入口を給水口45のみとし、給水ポンプ等が不要になるので、構成を簡素化できる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。
また、給水部40から貯水部135への給水時には、給水口45を貯水部135の下端、つまり、透湿チューブ130の下端よりも上方に位置させている。このため、給水ポンプ等の給水装置を使用せずに、重力の作用によって給水部40内の全ての水を給水部40から排出することができる。これにより、給水部40内の水をより確実に貯水部135に給水することができ、貯水部135に水を給水する煩わしさをより確実に軽減することができる。この結果、メンテナンス性を、より向上させることができる。
また、加湿ユニット30の下方には前記貯水部135内の水を排水する排水口192が設けられており、さらに、貯水部135と排水口192との間には排水バルブ245が設けられている。このため、加湿ユニット30で空気を加湿する際には、排水バルブ245を閉めることにより、貯水部135内に水を溜めて空気を加湿することができ、貯水部135内を空にする場合には、排水バルブ245を開くことにより、貯水部135内の水は排水口192から排水される。その際に、前記給水部40は貯水部135と接続されているため、このように排水バルブ245を開くことにより、給水部40内の水も排水される。これらの貯水部135及び給水部40は、加湿ユニット30の使用時には水が溜められているが、長時間水を溜めておくと、カビなどにより汚れが生じ易い。このため、加湿ユニット30を使用しないときには、排水バルブ245を開いて貯水部135内及び給水部40内の水を排水することにより、貯水部135内及び給水部40内を清潔に保ち易くなる。これにより、貯水部135及び給水部40を洗浄する回数を減らすことができる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。
また、前記送風口144付近には当該送風口144と連通した強制排水部110が設けられており、前記貯水部135における前記送風口144側の端部、つまり、上側の端部には、当該貯水部135と強制排水部110とを連通する強制排水用孔143が設けられている。さらに、強制排水部110には、当該強制排水部110を密閉或いは開放する開閉部111が設けられている。このため、加湿ユニット30の通常の作用、つまり、送風機11からの風を加湿する際には、前記開閉部111を開くことにより、加湿した空気を空調装置本体部10の流路13に送ることができる。一方、上述したように排水バルブ245を開いて貯水部135内の水を排水する際には、開閉部111を閉じることにより強制排水部110は密閉され、送風機11からの風が送風口144から強制排水部110内に送られた際に、強制排水部110内の空気圧は高くなる。このため、この圧力の高い空気は強制排水用孔143から貯水部135内に入り、貯水部135内の水を排水口192の方向に押し出そうとするので、貯水部135内に溜められた水は強制的に排水口192から排水される。これにより、車内を加湿しないときの貯水部135内の水を、より確実に排水することができ、貯水部135内をより確実に清潔に保つことができる。従って、貯水部135内を洗浄する回数を激減させることができる。この結果、メンテナンス性を、さらに向上させることができる。
また、加湿ユニット30を空調装置本体部10に着脱する際に、一体で着脱可能にしている。このため、加湿ユニット30を洗浄する際に、容易に空調装置本体部10から外すことができ、加湿ユニット30の洗浄後は一体で容易に空調装置本体部10に装着して固定することができる。また、空調装置本体部10には車両用空調装置1用のドレン21が設けられているので、加湿ユニット30の排水口192から排水する際に、空調装置本体部10内に排水することにより、加湿ユニット30用のドレンの経路を新たに設けなくても、空調装置本体部10内に排水することにより、車両用空調装置1用のドレン21から排水することができる。これらの結果、加湿ユニット30を設けた車両用空調装置1のメンテナンス性を向上させることができる。
また、前記加湿ユニット30は、蓄冷材14が備えられている車両用空調装置1に設けられている。この蓄冷材14は、車両のエンジンを停止している際、つまり、車両が停止している際に車内を冷却する場合に、送風機11からの風を当該蓄冷材14との間で熱交換をして風を冷やす役割をする。これにより、エンジン停止時でも、車内に冷風を吹出すことができる。また、加湿ユニット30で送風機11からの風を加湿すると、車内の湿度が高くなるため、窓ガラスが曇る虞があるので、加湿ユニット30による加湿は、車両の停止時に行うのが好ましい。これらのように、蓄冷材14の使用条件と加湿ユニット30の使用条件とは重なるため、蓄冷材14を設けた車両用空調装置1に加湿ユニット30を設けることにより、効率よく加湿ユニット30を使用することができる。この結果、加湿ユニット30を有効的に使用することができる。
また、加湿ユニット30を作動させる際に、車両停止判断手順で車両が走行しているかを判断し、車両が停止していると判断したときのみ加湿ユニット30を作動させ、車両が走行していると判断した場合には、加湿ユニット作動規制手順によって加湿ユニット30が作動しないようにしている。これにより、車両の走行中に加湿ユニット30を作動させようとしても、走行中に加湿ユニット30が作動することを抑制できる。従って、車両走行時に加湿されることによる窓ガラスの曇りを抑制することができる。この結果、車両走行時の安全性の向上を図ることができる。
また、前記車両停止判断手順で車両が走行しているかを判断する要素として、エンジンの作動状態、及びシフトレンジで判断している。これにより、より確実に車両が走行していることを判断でき、より確実に車両走行時の窓ガラスの曇りを抑制することができる。この結果、車両走行時の安全性の向上を、より確実に図ることができる。
また、加湿ユニット30の作動中に加湿時車両走行判断手順で車両が走行していると判断された場合には、加湿ユニット停止手順で加湿ユニット30の作動を停止、つまり、前記送風機11を停止している。これにより、加湿ユニット30の作動中に車両を走行させようとした場合でも、走行中に加湿ユニット30が作動することを抑制できる。従って、車両走行時に加湿されることによる窓ガラスの曇りを抑制することができる。この結果、車両走行時の安全性の向上を図ることができる。
また、加湿時車両不使用判断手順で車両が長時間不使用であると判断された場合も同様に、加湿ユニット停止手順で加湿ユニット30の作動を停止している。これにより、長時間車両が使用されていない状態での加湿ユニット30の作動を抑制できる。このため、長時間使用されていない車両の車内を加湿することによる無駄な電力の消費を抑制したり、不必要に送風機11が作動することを抑制したりすることができる。この結果、車両に装備されるバッテリーなどの電源や送風機11など、加湿ユニット30の作動に関わる部品の長寿命化を図ることができる。
また、前記加湿時車両走行判断手順で車両が走行しているかを判断する要素として、エンジンの作動状態、及びシフトレンジで判断している。これにより、より確実に車両が走行していることを判断でき、より確実に車両走行時の窓ガラスの曇りを抑制することができる。この結果、車両走行時の安全性の向上を、より確実に図ることができる。また、前記加湿時車両不使用判断手順で車両が長時間不使用かを判断する要素として、加湿スイッチ261がONになってからの時間で判断している。加湿スイッチ261がONになってからの時間は、換言すると加湿ユニット30の使用時間であり、この加湿ユニット30の使用時間を判断要素とすることにより、より確実に車両が長時間不使用であるかを判断することができる。即ち、加湿ユニット30は車両の停止時のみであり、この加湿ユニット30が作動しているということは、車両が停止しているということである。従って、加湿ユニット30が長時間使用されているということは、車両が長時間不使用であるということであるので、加湿ユニット30の使用時間を判断要素とすることにより、車両の停止時間を判断することができる。このため、加湿スイッチ261がONになってからの時間を判断要素とすることにより、不使用の車両で加湿ユニット30が長時間作動し続け、車内を加湿し続けることを抑制できる。この結果、加湿ユニット30の作動に関わる部品の長寿命化を、より確実に図ることができる。
また、車両走行判断手順で車両が走行していると判断された場合、及び長時間停止判断手順で加湿ユニット30が長時間停止していると判断された場合には、自動排水手順で排水制御し、貯水部135内の水を排水口192から排水している。貯水部135内に水が溜まっていると、上述したようにカビなどが発生して汚れ易くなるため、不要の場合には貯水部135内の水は排水した方よい。一方、車両の走行中には、加湿ユニット30は作動しないため、貯水部135内の水は不要であり、加湿ユニット30を長時間停止している場合でも、加湿をしないため貯水部135内の水は不要である。このため、車両走行判断手順で車両が走行していると判断された場合、及び長時間停止判断手順で加湿ユニット30が長時間停止していると判断された場合には、自動排水手順で排水制御し、貯水部135内の水を排水口192から排水することにより、カビなどの発生を抑え、貯水部135内を汚れ難くする。これにより、加湿ユニット30を洗浄する頻度を低減させることができる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。
また、車両走行判断手順で車両が走行しているかを判断する要素として、エンジンの作動状態、及び車速で判断している。これにより、より確実に車両が走行していることを判断でき、より確実に車両走行時の貯水部内の水を排水することができるので、洗浄の頻度を、より確実に低減させることができる。この結果、メンテナンス性を、より確実に向上させることができる。
また、長時間停止判断手順で加湿ユニットが長時間停止しているかを判断する要素として、加湿スイッチ261のOFF後の時間で判断している。これにより、より確実に加湿ユニット30の停止時間を判断でき、より確実に車両走行時の貯水部135内の水を排水することができるので、洗浄の頻度を、より確実に低減させることができる。この結果、メンテナンス性を、より確実に向上させることができる。
この車両用空調装置は、実施例1に係る車両用空調装置と略同様の構成であるが、透湿チューブの内側を通風路としている点に特徴がある。他の構成は実施例1と同様なので、その説明を省略するとともに、同一の符号を付す。図45は、本発明の実施例2に係る車両用空調装置に設けられる加湿ユニットの正面図である。実施例2に係る車両用空調装置に設けられる加湿ユニット300は、実施例1に係る車両用空調装置1に設けられる加湿ユニット30と同様に、固定板310の外面311側に回動可能に取付けられた給水部固定部313、給水部314が着脱可能に取付けられる。また、固定板310の内面312側には、本体部330が着脱可能に固定されている。前記給水部固定部313にはフレキシブルチューブ320が接続されており、フレキシブルチューブ320は固定板310に設けられたジョイント部(図示省略)に接続され、さらに、ジョイント部と本体部330とは、ジョイントチューブ325によって接続されている。また、このように形成される加湿ユニット300は、本体部330が空調装置本体部(図示省略)の内側に位置するようにして空調装置本体部に固定されている。
図46は、図45に示した加湿ユニットの本体部から強制排水部を取り除いた状態の斜視図である。前記加湿ユニット300の本体部330では、チューブユニット340の上面372を上方から見た場合の形状は、実施例1のチューブユニット120と同様に、強制排水部の略直方体の形状に合うような略長方形の形状で形成されている。また、この上面372には強制排水用孔371と送風口370とが形成されている。
前記送風口370は、上方に突出した略円筒形の中心の孔によって複数形成されており、この送風口370は、6つが上面372の形状である長方形の長手方向に沿って1列に並んで形成されている。また、強制排水用孔371は、6つの送風口370が並んでいる方向に沿った長い孔の形状で形成されており、6つ並んだ送風口370の両脇に2つ形成されている。また、このチューブユニット340には、側方に向けて円筒形の形状で突出した給水接続部342が形成されている。
図47は、図46のN−N断面図である。前記チューブユニット340内には、実施例1のチューブユニット120と同様に透湿手段となる透湿チューブ350が6本設けられており、その向きは、それぞれ透湿チューブ350の穴の向きが上下方向となる向きで形成されている。この透湿チューブ350は、筐体部341の内側に設けられており、詳細には、実施例1の透湿チューブ130と同様に、透湿チューブ固定部360によって透湿チューブ350は筐体部341に着脱可能に固定されている。この透湿チューブ固定部360は、着脱側透湿チューブ固定部361と、固定側透湿チューブ固定部381とからなり、固定側透湿チューブ固定部381は、筐体部341と一体となって筐体部341の下方に形成されている。このような形態で設けられる透湿チューブ350の内側は通風路351として形成されており、筐体部341内で、且つ、透湿チューブ350の外側の部分は、貯水部345として形成されている。つまり、実施例1のチューブユニット120と同様に貯水部345と通風路351とは、透湿チューブ350によって区切られているが、貯水部345と通風路351とは、透湿チューブ350の外側と内側とで入れ替わっている。
また、前記給水接続部342は、円筒形の形状で形成されており、筐体部341の側壁344から外方に向けて突出して形成されている。この円筒形の内側の穴は筐体部341の内側と連通しており、当該給水接続部342の上下方向の位置は、前記固定側透湿チューブ固定部381近傍の前記着脱側透湿チューブ固定部361寄りの位置に形成されている。このため、給水接続部342の内側の穴は貯水部345に連通している。
前記着脱側透湿チューブ固定部361は、筐体部341の上方部分にスクリュー378によって固定されており、筐体部341と着脱可能な略長方形の板状の形状を基に形成されている。筐体部341の上方部分には、この着脱側透湿チューブ固定部361を固定するスクリュー378の螺孔346が形成された上面固定部343が設けられている。
これらのように、筐体部341に上面固定部343及び螺孔346が形成されることにより、スクリュー378によって固定される筐体部341と着脱側透湿チューブ固定部361との間には、着脱側透湿チューブ固定部用シールパッキン375が設けられている。また、このようにスクリュー378によって筐体部341に固定した際の着脱側透湿チューブ固定部361の、筐体部341の内側に面する側の面の反対側の面は、上述したチューブユニット340の上面372として形成されている。即ち、前記強制排水用孔371と前記送風口370とは、この着脱側透湿チューブ固定部361に形成されている。また、この着脱側透湿チューブ固定部361には、筐体部341に固定した際に筐体部341の内側方向に面する面、つまり、前記上面372の反対側の面に、着脱側透湿チューブ係合部362が前記送風口370と同様に6つが一列に並んで形成されている。
図48は、図46のP部詳細図である。図49は、図48のQ−Q断面図である。図50は、図49のR−R断面図である。この着脱側透湿チューブ係合部362は、実施例1の固定側透湿チューブ係合部152と同様な形状で形成されており、当該固定側透湿チューブ係合部152の上下方向の向きを変えた形状で形成されている。即ち、着脱側透湿チューブ係合部362は、外部円筒部363と内部円筒部365と円筒部接続部367とにより構成されており、着脱側透湿チューブ固定部361の上方に突出して形成されている。この着脱側透湿チューブ係合部362の詳細な形状は、外部円筒部363は内径が前記透湿チューブ350の外径とほぼ同一の径で形成されており、内部円筒部365は外径が透湿チューブ350の内径とほぼ同一の径で形成されている。また、内部円筒部365の上端部366は外部円筒部363の上端部364よりも上方に位置しており、内部円筒部365と外部円筒部363とは、上端部366と上端部364とが2箇所で円筒部接続部367によって接続されることにより、一体に形成されている。また、内部円筒部365の内側の孔は、上述した送風口370として形成されている。また、このように送風口370は、透湿チューブ350が接続される着脱側透湿チューブ係合部362に設けられており、透湿チューブ350の内側は通風路351として形成されているので、送風口370は通風路351と連通しており、送風口370は通風路351の端部に位置している。
また、この着脱側透湿チューブ固定部361には、前記スクリュー378を挿通させて当該着脱側透湿チューブ固定部361を前記筐体部341に固定するための孔であるスクリュー挿通孔373が4つ形成されている。さらに、当該着脱側透湿チューブ固定部361には上述した強制排水用孔371が4つ形成されており、強制排水用孔371及びスクリュー挿通孔373は、着脱側透湿チューブ固定部361を貫通して形成されている。各スクリュー挿通孔373は、着脱側透湿チューブ固定部361の形状である長方形の長手方向において、2つ形成された前記強制排水用孔371の各端部付近に形成されている。
前記固定側透湿チューブ固定部381は筐体部341の内側の下方に筐体部341と一体に形成されている。この固定側透湿チューブ固定部381は、上方から見た場合に略長方形の形状で形成されており、長方形の辺のうち、短い方向の2辺のうちの1辺が、対向する1辺よりも下方に位置するように、固定側透湿チューブ固定部381全体が傾いて形成されている。この固定側透湿チューブ固定部381の最も下方に位置している部分付近には、排水口390が形成されている。この排水口390は、円筒状の形状で形成されており、円筒の穴が上下方向を向く向きで、前記固定側透湿チューブ固定部381よりも下方に突出して形成されている。また、排水口390の円筒の穴は固定側透湿チューブ固定部381の上側の面と連通して形成されている。また、この排水口390には、排水バルブ405が設けられた排水チューブ400が接続されている。この排水チューブ400は、前記排水口390が形成されている方向と同方向、即ち、下方に向けて設けられている。なお、この排水バルブ405は、実施例1の車両用空調装置1に設けられる排水バルブ245と同様に、制御部260に接続されている。
この固定側透湿チューブ固定部381には、筐体部341の内側方向に面する面、つまり、固定側透湿チューブ固定部381の上側の面には、前記着脱側透湿チューブ固定部361に形成された着脱側透湿チューブ係合部362と同じ間隔で6つが並んで形成された固定側透湿チューブ係合部382が形成されている。また、固定側透湿チューブ固定部381には、着脱側透湿チューブ固定部361に形成された送風口370と同様な位置及び同様な形状で形成された入風口385が形成されている。この入風口385は、前記通風路351と連通しており、これにより入風口385は、通風路351の、前記送風口370が位置している側の端部と反対側の端部に位置している。この固定側透湿チューブ係合部382の形状は、外径が前記透湿チューブ350の内径とほぼ同一となる円筒形の形状で、筐体部341の内側方向に凸となるように突出して形成されている。また、円筒形の内側の孔は、この固定側透湿チューブ係合部382から、固定側透湿チューブ固定部381の下側の面まで貫通しており、この孔が前記入風口385として形成されている。また、固定側透湿チューブ固定部381は上述したように傾いて形成されているため、6つ形成される固定側透湿チューブ係合部382の上下方向の位置も異なった位置に形成されている。また、この固定側透湿チューブ係合部382と前記着脱側透湿チューブ係合部362とに接続される6本の透湿チューブ350も全て長さが異なっており、前記排水口390に最も近い位置に設けられる透湿チューブ350が最も長くなっている。
前記筐体部341の下方には、ドレンパン410が設けられている。このドレンパン410の底面であるドレンパン底面411は、前記固定側透湿チューブ固定部381が傾いている方向と同方向に傾いて形成されている。このドレンパン底面411の最も下方に位置している部分付近には、ドレンパン排水口413が形成されている。このドレンパン排水口413は、円筒状の形状で形成されており、円筒の穴が上下方向を向く向きで、当該ドレンパン底面411よりも下方に突出して形成されている。また、ドレンパン排水口413の円筒の穴はドレンパン底面411と連通して形成されている。前記排水チューブ400は、このドレンパン排水口413の上方に位置している。
また、ドレンパン底面411には、長方形の形状で形成されたドレンパン入風口412が開口しており、ドレンパン底面411の上側の面、つまり、前記ドレンパン排水口413が突出している側の面と反対側の面で、ドレンパン入風口412の周囲には、ドレンパン止水壁414が設けられている。このドレンパン止水壁414は、ドレンパン入風口412の形状に沿ってドレンパン入風口412の周囲に、ドレンパン底面411から上方、或いは固定側透湿チューブ固定部381の方向に突出した壁として形成されている。
図51は、図47のS−S矢視図である。また、このドレンパン入風口412は、当該ドレンパン410を下方、つまり、前記ドレンパン排水口413が突出している方向から見た場合に、前記固定側透湿チューブ係合部382が設けられている位置とずれた位置に形成されている。詳細には、前記固定側透湿チューブ係合部382は、6つが一列に並んで形成されているが、ドレンパン入風口412は、前記の方向から見た場合に、その並んでいる列からずれた位置に形成されている。つまり、ドレンパン入風口412は、固定側透湿チューブ係合部382と重ならない位置に形成されている。このドレンパン410を筐体部341に固定する際には、ドレンパン410と筐体部341との双方に設けられている固定部(図示省略)を利用して、スクリュー(図示省略)で固定する。その際に、筐体部341とドレンパン410との間には、ドレンパン用シールパッキン420を介在させて固定する。
この実施例2に係る車両用空調装置は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。給水部314内の水は、給水部固定部313、フレキシブルチューブ320、ジョイント部(図示省略)、ジョイントチューブ325を通って、給水接続部342から本体部330に供給される。詳細には、給水接続部342は前記筐体部341の内側、つまり、貯水部345に連通しているので、給水部314からの水は貯水部345に供給される。なお、このように、貯水部345に給水部314内の水を供給する際には、前記排水バルブ405は閉じられる。この状態で、実施例1の車両用空調装置1に設けられる送風機11と同様な送風機(図示省略)を作動させると、前記ドレンパン入風口412から本体部330内に風が入る。
さらに、ドレンパン入風口412の上方には固定側透湿チューブ固定部381に形成された入風口385が位置されているので、送風機からの風は入風口385から透湿チューブ350内、即ち、通風路351内に入る。この透湿チューブ350の外側には貯水部345が位置しており、透湿チューブ350は水を浸透するため、透湿チューブ350の外側の水は透湿チューブ350の内側に少しずつ入ってくる。つまり、貯水部345の水が通風路351に入る。このため、通風路351を通る前記送風機からの風は貯水部345からの水により加湿される。この加湿された風は前記送風口370から出て、実施例1の車両用空調装置1と同様に空調装置本体部の流路(図示省略)を通って流路で蓄冷材(図示省略)によって冷やされて、吹出口(図示省略)から出て車内を加湿する。
また、加湿ユニット300の貯水部345内の水及び給水部314内の水を排水する場合には、前記排水バルブ405を開く。前記固定側透湿チューブ固定部381は排水口390側が低くなるように傾いて形成されているので、このように排水バルブ405を開くことにより、貯水部345内の水、及びフレキシブルチューブ320等を介して貯水部345に接続されている給水部314内の水は、排水口390から排水される。この排水口390から排水された水は、その下方にあるドレンパン排水口413から排水される。さらに、このドレンパン排水口413から排水された水は、実施例1の車両用空調装置1と同様に、空調装置本体部10に設けられたドレン21から排水される(図41参照)。
また、このように排水する際には、実施例1の車両用空調装置1と同様に、強制排水を行う。この強制排水は、強制排水部110の開閉部111を閉じて強制排水部110を密閉し(図40参照)、送風口370から送り出された空気が強制排水用孔371に入って貯水部345の水を押し出すことによって行われる。つまり、透湿チューブ350の内側を通って強制排水部110に送り出された空気が、着脱側透湿チューブ固定部361に形成されている強制排水用孔371から、貯水部345である筐体部341の内側に入ることにより、筐体部341の内側にある水を排水口390から押し出して強制排水は行われ、より早く排水される。
また、前記透湿チューブ350は水を透過するため、前記入風口385からは水が流れ落ちる虞があるが、この流れ落ちた水はドレンパン410に溜まる。また、このドレンパン410にはドレンパン排水口413が設けられており、ドレンパン底面411はドレンパン排水口413付近が最も低くなるように傾いて形成されているため、ドレンパンに溜まった水はドレンパン排水口413の方向に流れ、ドレンパン排水口413から排水される。また、このドレンパン410にはドレンパン入風口412が設けられているが、このドレンパン排水口413は前記固定側透湿チューブ係合部382とずれた位置に形成されている。従って、前記入風口385から流れ落ちた水が、そのままドレンパン入風口412から外に出ることを抑制できる。また、ドレンパン底面411におけるドレンパン入風口412の周囲には、ドレンパン止水壁414が設けられているので、ドレンパン底面411を流れる水がドレンパン入風口412から外に出ることを抑制できる。このドレンパン入風口412の外側の下方には送風機が位置しているが、このように入風口385から流れ落ちた水がドレンパン入風口412から外に出ることはないので、入風口385からの水が送風機を濡らすことを抑制できる。
この加湿ユニット300の貯水部345や通風路351が汚れた場合には、実施例1の車両用空調装置1の加湿ユニット30と同様に、加湿ユニット300を一体で空調装置本体部から外す。さらに、本体部330を固定板310から外し、強制排水部110を外す。その後、着脱側透湿チューブ固定部361を筐体部341から外すことにより、筐体部341内から透湿チューブ350を取り出すことができる。この状態で、筐体部341の内側や透湿チューブ350を洗浄する。これにより、貯水部345内、及び通風路351を洗浄することができる。洗浄後、組立てる場合には、分解した手順と逆の手順で組立てる。
以上の車両用空調装置は、筐体部341内における透湿チューブ350の外側の部分を貯水部345としている。このため、給水接続部342を筐体部341の側壁344に設けるのみで、外部から貯水部345に水を供給することができる。これにより、構造が簡単になり、洗浄をする際の分解及び組立てが容易になる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。
図52は、本発明の実施例3に係る車両用空調装置に設けられる加湿ユニットの一部正面図である。なお、実施例1、2に係る車両用空調装置に設けられる加湿ユニット30、300は、貯水部135、345に水を供給する給水手段の一部として、給水専用の給水部40、314を用いているが、この給水部40、314の代わりに、市販の清涼飲料水等の容器として使用されているペットボトル465を用いてもよい。このように、給水部40、314の代わりにペットボトル465を用いる場合には、固定板460に形成される固定バンド470に穴開け部480が設けられる。また、ペットボトル465を給水部固定部461に取付ける際には、給水部40、314を給水部固定部60、313に取付ける場合と同様に、ペットボトル465の飲み口(図示省略)を、着脱部(図示省略)に取付ける。その後、給水部固定部461を回転させて、ペットボトル465の飲み口が下方に位置する向きにし、穴開け部480が設けられた固定バンド470でペットボトル465を固定する。
図53は、図52のT部詳細断面図である。図54は、図53のT部斜視図である。前記穴開け部480は、摘み部481と突出部482とが設けられており、固定バンド470でペットボトル465を固定した際に、突出部482がペットボトル465側に位置し、摘み部481が外側に位置する。また、この摘み部481と突出部482は、一体で固定バンド470に対して回転可能となっており、突出部482の先端には、複数の鋭角の刃からなる先端刃483が形成されている。また、突出部482の内側には、先端刃483から摘み部481の方向にかけて連通した穴である大気開放穴484が形成されている。この穴開け部480が設けられている固定バンド470でペットボトル465を固定した後に、穴開け部480の先端刃483をペットボトル465に当接させ、摘み部481を回転させると突出部482も一体となって回転する。突出部482の先端刃483はペットボトル465と当接しているので、このように突出部482が回転することにより先端刃483も回転し、この先端刃483によってペットボトル465には穴が開けられて突出部482はペットボトル465の中に入る。
このようにペットボトル465に穴が開けられ、突出部482がペットボトル465の中に入ることにより、穴開け部480に設けられた大気開放穴484はペットボトル465の中と連通する。このため、ペットボトル465内の水を給水する際に、ペットボトル465内が外部に対して開放されているので、スムーズに給水することができる。この結果、市販の清涼飲料水等の容器として使用されているペットボトル465を使用することにより、加湿ユニット450専用の給水部40、314が無い場合などでも、貯水部135、345に給水することができる。また、穴開け部480を設けることにより、給水部40、314の代用としてペットボトル465を用いた場合でも、より確実に給水することができる。なお、このように市販のペットボトル465を用いる際には、給水部固定部461の着脱部はペットボトル465の飲み口と係合できる形状にしておく方がよい。つまり、給水部40、314の形状をペットボトル465の飲み口とほぼ同形状にするとよい。
図55は、ジョイント部パッキンを用いた固定板と本体部とを接続する前の状態を示す図である。図56は、図55の固定板と本体部とを接続した状態を示す図である。また、実施例1、2の車両用空調装置では、固定板のジョイント部と本体部の給水接続部とを、ジョイントチューブによって接続しているが、ジョイント部490には円筒形のジョイント部パッキン491を設け、ジョイントチューブを使用しないでジョイント部490と給水接続部492とを接続してもよい。固定板70のジョイント部490には、このようにジョイント部パッキン491を設け、給水接続部492は、外部形状は本体部100の側面493に形成された穴の形状にし、固定板70と本体部100とを接続する際にはジョイント部パッキン491を給水接続部492の周囲の側面493に当接させる。これにより、固定板70と本体部100とを接続する際に、ジョイントチューブを接続しないでこれらを接続することができるので、容易に固定板70と本体部100とを接続することができる。この結果、さらにメンテナンス性が向上する。
また、前記排水口からの排水は、電気信号により開閉される排水バルブを開閉することにより行っているが、排水バルブは手動により開閉してもよい。また、前記加湿時車両走行判断手順、車両走行判断手順では、車両が走行をしているか否かの判断の基準として、車速が20km/h以上の場合に車両がしているものとしているが、判断の基準となる車速は20km/h以外でもよい。また、加湿時車両不使用判断手順での車両が使用されていない時間、長時間停止判断手順での加湿ユニットを作動させていない時間の判断基準として2時間を基準としているが、これらの基準は2時間以外の時間でもよい。また、透湿能力は透湿チューブ本数により、変化させる事が可能であり、本数については透湿能力により選定可能である。本明細書中においては、6本で説明しているが、これに限られるものではない。
また、強制排水をする際には、強制排水部110の開閉部111で開口部112を閉じて、送風機11からの風を強制排水部110内に送り込むことにより、強制排水部110内の空気圧を上昇させ、強制排水用孔143にこの空気を入れて貯水部135内の水を排水口192から排水しているが、加熱手段を設けて送風機11からの風を暖めてもよい。具体的には、送風機11からの風の流れの方向において前記入風口153の上流側、或いは強制排水部110内に加熱手段となるヒータを設けて送風機11からの風を加熱し、強制排水用孔143には温風を送ってもよい。このように強制排水用孔143に温風を送り、貯水部135内に温風を送り込むことにより、貯水部135内の水を排水すると共に、さらに、貯水部135内を乾燥させることができる。また、上記のように入風口153の上流側にヒータを設けた場合には、通風路128内にも温風が送り込まれるので、通風路128内も乾燥させることができる。このように、強制排水時に送り込まれる風の流れの方向における貯水部135の上流側、または通風路128の上流側に加熱手段となるヒータを設けることにより、強制排水時に貯水部135や通風路128を乾燥させることができる。この結果、より確実にカビの発生を抑制できるので、洗浄する回数をさらに減らすことができ、メンテナンス性をさらに向上させることができる。
また、上述した車両用空調装置の制御方法は、車両停止判断手順及び加湿時走行判断手順での車両が走行しているか否かの判断は、オートマチックトランスミッション車の構造を考慮したものであるが、マニュアルトランスミッション車でも車両停止判断手順及び加湿時走行判断手順での車両が走行しているか否かの判断を行ってもよい。その場合、シフトレバーがニュートラルの位置にある場合は車両には停止していると判断し、シフトレバーがニュートラルの以外の位置にある場合には車両は走行中であるものと判断してもよい。また、車両停止判断手順、加湿時車両走行判断手順、加湿時車両不使用判断手順、車両走行判断手順、長時間停止判断手順での各判断方法は、上述した方法以外の方法で判断してもよい。
以上のように、本発明にかかる加湿ユニット及び車両用空調装置、車両用空調装置の制御方法、並びに車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムは、加湿ユニットが設けられた車両用空調装置に有用であり、特に、蓄冷材を有した車両用空調装置に適している。
本発明の実施例1に係る車両用空調装置の要部断面図である。 図1に示した加湿ユニット単体の正面図である。 図2に示した本体部の斜視図である。 図3に示した本体部から、強制排水部を取り除いた状態の斜視図である。 図4のA−A断面図である。 図5のB−B矢視図である。 着脱側透湿チューブ固定部単体の断面図である。 図5のC−C断面図である。 固定側透湿チューブ固定部を下方から見た状態を示す斜視図である。 図9のD部詳細図である。 図10のE−E断面図である。 図11のF−F断面図である。 図5のG−G断面図である。 図13に示す中間仮固定部材の斜視図である。 集合パイプの詳細図である。 分岐部接続部の単体の断面図である。 図5のH−H断面図である。 集合パイプを給排水ケースに固定する前の状態を示す図である。 集合パイプを給排水ケースに固定した状態を示す図である。 第1給排水ケースと第2給排水ケースの合わせ面の詳細図である。 給水部固定部の斜視図である。 図21の給水部固定部を固定板に回転可能に固定した状態を示す図である。 図22のJ−J矢視図であり、着脱部が上向きになっている場合の軸方向固定部の状態を示す図である。 図22のJ−J矢視図であり、着脱部が下向きになっている場合の軸方向固定部の状態を示す図である。 給水部固定部にフレキシブルチューブを接続した状態を示す図である。 図2の給水部の斜視図である。 図26のK−K断面図であり、密閉キャップが閉じた状態を示す図である。 図27の密閉キャップが開いた状態を示す図である。 密閉キャップが開いた状態を示す斜視図である。 図25のU−U矢視図であり、フレキシブルチューブが接続された給水部固定部に給水部を取付ける状態を示す図である。 図25のU−U矢視図であり、給水時の状態を示す図である。 固定板と本体部とを接続する前の状態を示す図である。 固定板に本体部との接続時の状態を示す図である。 加湿ユニットを空調装置本体部に搭載する際の位置関係を示す図である。 加湿ユニットを空調装置本体部に収納する前の状態を示す図である。 加湿ユニットを空調装置本体部に収納した直後の状態を示す図である。 加湿ユニットを空調装置本体部に収納し、固定する状態示す図である。 図37のL−L断面図である。 各機器と制御部との接続関係を示した図である。 図3のM−M断面図であり、開口部を閉じた状態を示す図である。 排水口とドレンの位置関係を示した図である。 加湿ユニットスイッチをONにした際の制御パターンを示すフロー図である。 加湿ユニット作動中の制御パターンを示すフロー図である。 排水に関する制御パターンを示すフロー図である。 本発明の実施例2に係る車両用空調装置に設けられる加湿ユニットの正面図である。 図45に示した加湿ユニットの本体部から強制排水部を取り除いた状態の斜視図である。 図46のN−N断面図である。 図46のP部詳細図である。 図48のQ−Q断面図である。 図49のR−R断面図である。 図47のS−S矢視図である。 本発明の実施例3に係る車両用空調装置に設けられる加湿ユニットの一部正面図である。 図52のT部詳細断面図である。 図53のT部斜視図である。 ジョイント部パッキンを用いた固定板と本体部とを接続する前の状態を示す図である。 図55の固定板と本体部とを接続した状態を示す図である。
符号の説明
1 車両用空調装置
10 空調装置本体部
11 送風機
13 流路
14 蓄冷材
16 加湿ユニット収納用開口部
21 ドレン
30 加湿ユニット
40 給水部
45 給水口
46 大気開放部
47 大気開放孔
50 密閉キャップ
60 給水部固定部
61 着脱部
64 回転軸
65 軸方向固定部
70 固定板
76 固定バンド
78 引掛部
90 フレキシブルチューブ
95 ジョイントチューブ
100 本体部
110 強制排水部
111 開閉部
112 開口部
120 チューブユニット
121 筐体部
128 通風路
130 透湿チューブ
135 貯水部
140 透湿チューブ固定部
141 着脱側透湿チューブ固定部
143 強制排水用孔
144 送風口
145 着脱側透湿チューブ係合部
151 固定側透湿チューブ固定部
152 固定側透湿チューブ係合部
153 入風口
160 中間仮固定部材
163 通風口
170 給排水ユニット
171 給排水ケース
174 給水接続部
190 下部給排水ケース
191 下部給排水ケース底面
192 排水口
194 下部給排水ケース入風口
210 給水チューブ
211 分岐チューブ
220 集合パイプ
240 排水チューブ
245 排水バルブ
260 制御部
300 加湿ユニット
310 固定板
313 給水部固定部
314 給水部
320 フレキシブルチューブ
325 ジョイントチューブ
330 本体部
340 チューブユニット
341 筐体部
342 給水接続部
345 貯水部
350 透湿チューブ
351 通風路
360 透湿チューブ固定部
361 着脱側透湿チューブ固定部
362 着脱側透湿チューブ係合部
370 送風口
371 強制排水孔
381 固定側透湿チューブ固定部
382 固定側透湿チューブ係合部
385 入風口
390 排水口
400 排水チューブ
405 排水バルブ
410 ドレンパン
411 ドレンパン底面
412 ドレンパン入風口
413 ドレンパン排水口
450 加湿ユニット
460 固定板
461 給水部固定部
465 ペットボトル
470 固定バンド
480 穴開け部
490 ジョイント部
492 給水接続部

Claims (22)

  1. 水を透過する透湿手段と、
    前記透湿手段を内設する筐体部と、
    前記透湿手段を前記筐体部に着脱可能に固定する固定手段と、
    前記筐体部内に設けられた貯水部と、
    前記前記筐体部内に設けられ、且つ、前記透湿手段によって前記貯水部と区切られている通風路と、
    前記通風路の一方の端部に位置する入風口と、
    前記通風路の他方の端部に位置する送風口と、
    を具備することを特徴とする加湿ユニット。
  2. さらに、給水手段が備えられており、
    前記給水手段は、前記貯水部に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の加湿ユニット。
  3. 前記給水手段には、水を溜める給水部と、
    前記給水部が有する給水口を着脱可能に固定する給水部固定部と、
    が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の加湿ユニット。
  4. 前記給水部固定部は、前記給水口を固定する部分である着脱部の向きを変えられるように形成されており、
    前記給水部は、前記給水部固定部へ固定時には前記給水口が上方に位置する向きで前記着脱部に固定され、前記貯水部への給水時には前記給水口が下方に位置する向きになるように前記着脱部の向きを変え、前記給水口が下方に位置する向きで給水することを特徴とする請求項3に記載の加湿ユニット。
  5. 前記給水部から前記貯水部への給水時における前記給水口は、前記貯水部の下端部よりも上方に位置していることを特徴とする請求項3または4に記載の加湿ユニット。
  6. さらに、前記貯水部内の水を排水する排水口が設けられており、
    前記貯水部と前記排水口との間には、排水弁が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の加湿ユニット。
  7. さらに、前記送風口と連通した強制排水部と、
    前記貯水部と前記強制排水部とを連通する強制排水用孔と、
    が設けられており、
    前記強制排水部には、前記強制排水部を密閉或いは開放する開閉部が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の加湿ユニット。
  8. 前記透湿手段は、チューブ状の形状で形成された透湿チューブにより形成されており、
    前記固定手段は、少なくとも前記透湿チューブの一方の端部を着脱可能に固定し、且つ、前記筐体部と着脱可能に固定される着脱側固定手段を有していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の加湿ユニット。
  9. 前記貯水部は、前記透湿チューブの内側に位置し、
    前記通風路は、前記透湿チューブの外側に位置しており、
    前記入風口及び前記送風路は、前記固定手段に設けられていることを特徴とする請求項8に記載の加湿ユニット。
  10. 前記貯水部は、前記透湿チューブの外側に位置し、
    前記通風路は、前記透湿チューブの内側に位置しており、
    前記入風口及び前記送風路は、前記透湿チューブの端部に位置していることを特徴とする請求項8に記載の加湿ユニット。
  11. 運転時に風を発生させる送風機と、
    運転時に発生した水を排出するドレンと、
    が設けられており、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の加湿ユニットを、一体で着脱可能に固定し、且つ、前記送風機で発生した風が前記入風口に入る位置に固定することを特徴とする車両用空調装置。
  12. 前記送風機で発生させた風の流路には蓄冷手段が設けられており、
    前記送風機で発生させた風は、前記蓄冷手段との間で熱交換を行うことを特徴とする請求項11に記載の車両用空調装置。
  13. 加湿ユニットを作動させる際に車両が停止しているかを判断する車両停止判断手順と、
    前記車両停止判断手順で前記車両が走行していると判断された場合には、前記加湿ユニットを作動させない加湿ユニット作動規制手順と、
    を含むことを特徴とする車両用空調装置の制御方法。
  14. 前記車両停止判断手順は、前記車両に搭載されるエンジンの作動状態を要素として判断することを特徴とする請求項13に記載の車両用空調装置の制御方法。
  15. 前記加湿ユニットの作動中に前記車両が走行中であるかを判断する加湿時車両走行判断手順と、
    前記加湿ユニットの作動中に前記車両が長時間使用されていないことを判断する加湿時車両不使用判断手順と、
    前記加湿時車両走行判断手順で前記車両が走行していると判断された場合、または前記加湿時車両不使用判断手順で前記車両が長時間使用されていないと判断された場合に、前記加湿ユニットを停止させる加湿ユニット停止手順と、
    を含むことを特徴とする車両用空調装置の制御方法。
  16. 前記加湿時車両走行判断手順は、前記車両の速度を判断要素として判断することを特徴とする請求項15に記載の車両用空調装置の制御方法。
  17. 前記加湿時車両不使用判断手順は、前記加湿ユニットの使用時間を判断要素として判断することを特徴とする請求項15または16に記載の車両用空調装置の制御方法。
  18. 車両が走行中であるかを判断する車両走行判断手順と、
    加湿ユニットが長時間停止しているかを判断する長時間停止判断手順と、
    前記車両走行判断手順で前記車両が走行していると判断された場合、または前記長時間停止判断手順で前記加湿ユニットが長時間停止していると判断された場合に、加湿ユニットが有する貯水部内の水を排水する自動排水手順と、
    を含むことを特徴とする車両用空調装置の制御方法。
  19. 前記車両走行判断手順は、前記車両の速度を判断要素として判断することを特徴とする請求項18に記載の車両用空調装置の制御方法。
  20. 前記長時間停止判断手順は、前記加湿ユニットの停止時間を判断要素として判断することを特徴とする請求項18または19に記載の車両用空調装置の制御方法。
  21. 請求項13〜20のいずれか1項に記載の車両用空調装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とする車両用空調装置の制御用コンピュータプログラム。
  22. 請求項21に記載の車両用空調装置の制御用コンピュータプログラムを実行する制御装置を備えることを特徴とする請求項11または12に記載の車両用空調装置。
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