JP2006051730A - 樹脂成形品の成形方法及び成形装置 - Google Patents

樹脂成形品の成形方法及び成形装置 Download PDF

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慎悟 新見
Mitsuharu Kaneko
満晴 金子
Takahiro Tochioka
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Abstract

【課題】 樹脂層間に接着剤を注入して両者を接着することで樹脂積層体を得るに際し、接着剤注入ノズルの下方位置の表皮材部分が損傷することを抑制しつつ両樹脂層間に接着剤を充填し、且つ上記表皮材部分の表面側に窪みが生じることを抑制する。
【解決手段】 表皮材層2を下型11に、ノズル挿入孔8hを有するボス部8が設けられた基材層3を上型12にそれぞれセットし、ノズル挿入孔8hの挿入側開口部分に注入ノズル21に対するガイド部8gよりも所定寸法大きい大径部9を形成しておき、注入ノズル21の先端部が表皮材層2の近傍まで前進した状態で、注入ノズル21の先端部の外周面から間隙部Kに接着剤を注入した後、注入ノズル21をノズル挿入孔8hの挿入側の開口部分まで後退させながら、注入ノズル21の先端面からノズル挿入孔8h内に接着剤を注入することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、樹脂層間に接着剤を注入して両樹脂層を接着することで、これら両樹脂層が積層されて成る成形品を得る樹脂成形品の成形方法、及びかかる成形方法に用いられる成形装置に関する。
従来、樹脂成形品の成形方法の一種として、一対の金型の各型面に樹脂層をセットし、両金型を閉じ合わせた上で両樹脂層間に接着剤(接着性を有する溶融樹脂)を注入することで両樹脂層を接着し、これら両樹脂層が積層されて成る成形品を得る成形方法は一般に良く知られており、例えば、自動車のインストルメントパネルやドアトリムなど、比較的大面積の樹脂製パネル材の製造に適用されるようになって来ている(例えば、特許文献1参照)。かかる成形法を適用することにより、例えば、強度,剛性,触感,意匠性など、種々の要求を併せて満たすことも可能になる。
このような積層体から成る樹脂成形品の具体的な成形方法としては、例えば図11(a)〜(c)に示す方法が知られている。
この従来の成形法では、図11(a)に示されるように、まず、一対の金型の一方の金型111(例えば下型)の型面111fに表皮材層102をセットするとともに、他方の金型112(例えば上型)の型面112fにコア材103(基材)をセットした上で両金型111,112を閉じ合わせる。この型閉じ状態で、表皮材層102とコア材103との間に所定寸法の間隙部K1が形成されるように設定されている。このように両金型111,112を閉じ合わせた後に、上型112に設けたノズル挿入空間部112hおよびコア材103に設けたノズル挿入孔103hから、接着性を有する溶融樹脂としてのホットメルトM1を注入するための注入ノズル121を挿入する。
この注入ノズル121の先端部には、ラジアル方向に伸長し外周面に開口する多数のノズル孔143が設けられており、注入ノズル121を表皮材層102の近傍まで前進させ、これらノズル孔143が表皮材層102とコア材103との間に形成された上記間隙部K1に位置するように、注入ノズル121の位置が設定される。そして、注入ノズル121のノズル孔143からホットメルトM1を噴出させ、上記間隙部K1内にホットメルトM1を充填する。この場合、ホットメルトM1は、表皮材層102およびコア材103に略平行に注入される。
従来、注入ノズル先端部に下方に開口するノズル孔を設けて表皮材層に対し略垂直方向から注入を行っていた場合には、注入ノズルの下方に対応する表皮材部分に熱および注入圧による損傷が生じ易く、例えば、絞付きの表皮材の場合にはその意匠性が損なわれる、などの不具合が見られるのであるが、上記のように、ホットメルトM1を表皮材層102およびコア材103に略平行に注入することにより、かかる不具合の発生を抑制できる。
以上のようにしてホットメルトM1の注入を終えた後、図11(b)に示されるように、注入ノズル121は後退させられ上方へ引き抜かれるが、通常、この時点ではホットメルトM1は未だ完全には冷却凝固しておらず、特に、注入ノズル121の先端部付近のホットメルトM1はその周囲に比して温度が高く、流動性も完全には失われていない。そして、注入ノズル121先端部の下面(先端面)にはホットメルトM1が粘着力をもって密着している。
従って、図11(c)に示されるように、注入ノズル121を引き抜く際には、その引き抜き動作に伴ってノズル121下方の(主として、ノズル挿入孔103h内の)ホットメルトM1が上方へ引っ張られ、その結果、ノズル下方位置に対応する表皮材層102の表面側に窪み102cが生じるという問題がある。尚、ホットメルトの温度が十分に(流動性が完全になくなる温度まで)低下してからノズルの引き抜きを行うようにすることも考えられるが、これでは、成形サイクルタイムが長くなり過ぎ、生産性が大幅に低下することになる。
特開2000−263647号公報
以上のような従来技術での問題に対して、例えば図12(a)〜(c)に示すような成形方法が考えられている。
この成形方法では、注入ノズルの引き抜き動作に伴ってノズル下方のホットメルトが上方へ引っ張られる上述の現象に対して、上型212の型面212fにセットされる基材203の背面側にボス部208を一体的に設け、このボス部208に注入ノズル221を挿入するためのノズル挿入孔208hが設けられている。このノズル挿入孔208hの縦壁は、上述の従来技術の場合に比して、長さN2だけ長くなっている。注入ノズル221は、上型212に設けたノズル挿入空間部212hおよび基材203のボス部208に設けたノズル挿入孔208hから挿入される。
ホットメルトM2は、注入ノズル221のノズル孔243から、表皮材層202と基材203との間の間隙部K2に注入され、更に、上記ノズル挿入孔208h内に注入される。このノズル挿入孔208h内のホットメルトM2は、注入ノズル221先端部の下面と上記ノズル挿入孔208hの縦壁の内面に粘着力を持って密着するが、この場合には、上述の従来技術に比して、上記縦壁内面との密着面積が非常に大きくなっている。従って、図12(b)及び(c)に示されるように、ホットメルトM2注入後に注入ノズル221を引き抜く際には、ホットメルトM2と上記縦壁内面との密着部分にせん断力が作用し、ノズル221下方の(ノズル挿入孔208h内の)ホットメルトM2が上方へ引っ張られる際の大きな抵抗となる。この結果、従来技術における場合のように、ノズル221の下方位置に対応する表皮材層202の表面側に窪みが生じることが抑制される。
しかしながら、この成形方法を適用した場合でも、図12(c)に示されるように、下型211の型面211fにセットした表皮材層202の表面側の窪み202cの発生を十分に抑制することは、なかなかに難しいという問題があった。また、ノズル挿入孔208hの特に上部においてホットメルトの充填不足が生じることを防止するために、ノズル引き抜きの終期においてもホットメルトM2の注入を行う必要があるが、ノズル孔243がノズル221先端部の外周面に開口する構造であるので、ボス部208からのホットメルトM2の漏れが生じ易いという難点もあった。
この発明は、上記技術的課題に鑑みてなされたもので、注入ノズルの下方に対応する表皮材部分に熱および注入圧による損傷が生じることを抑制しつつ、積層されるべき両樹脂層(表皮材層とコア材層)の間に接着性溶融樹脂を充填でき、しかも、ノズル下方位置に対応する表皮材の表面側に窪みが生じることをより有効に抑制できるようにすることを、基本的な目的とする。
このため、本願請求項1の発明(以下、第1の発明という)に係る成形方法は、第1樹脂層を第1型面にセットする一方、注入ノズル挿入空間を有するボス部が一体的に立設された第2樹脂層を第2型面にセットし、両樹脂層間に上記注入ノズルの先端部から接着性溶融樹脂を注入して上記両樹脂層を接着することで、これら両樹脂層が積層されて成る成形品を得る樹脂成形品の成形方法であって、上記ボス部の注入ノズル挿入空間の挿入側の開口部分に、上記注入ノズルの外径部に対するガイド部よりも所定寸法大きい大径部を形成しておき、上記注入ノズルの先端部が上記第1樹脂層の近傍まで前進した状態で、上記注入ノズルの先端部の外周面から両樹脂層間に上記接着性溶融樹脂を注入する第1注入ステップと、上記第1注入ステップの後に、上記注入ノズルを上記注入ノズル挿入空間の挿入側の開口部分まで後退させながら、上記注入ノズルの先端面から上記注入ノズル挿入空間内に上記接着性溶融樹脂を注入する第2注入ステップと、を備えたことを特徴としたものである。
本願請求項2の発明(以下、第2の発明という)は、上記第1の発明において、上記大径部の底面は、上記注入ノズルの抜脱方向と実質的に直交するように設定されていることを特徴としたものである。
本願請求項3の発明(以下、第3の発明という)は、上記第1又は第2の発明において、上記注入ノズルの先端部には、外周面に開口する第1ノズル孔と先端面に開口する第2ノズル孔が設けられており、上記第1注入ステップでは上記第1ノズル孔が開き上記第2ノズル孔は閉じられた状態で注入が行われ、上記第2注入ステップでは上記第2ノズル孔が開き上記第1ノズル孔は閉じられた状態で注入が行われることを特徴としたものである。
本願請求項4の発明(以下、第4の発明という)は、上記第1〜第3の発明の何れか一において、上記第1樹脂層は上記樹脂成形品の表皮層を成し、上記第2樹脂層は上記樹脂成形品の基材層を成すことを特徴としたものである。
本願請求項5の発明(以下、第5の発明という)は、上記第4の発明において、上記第1樹脂層の上記第2樹脂層との接着面側には発泡層が設けられていることを特徴としたものである。
本願請求項6の発明(以下、第6の発明という)は、上記第1〜第5の発明の何れか一において、上記注入ノズル挿入空間の反挿入側の開口部には、反挿入側に向かって拡径するテーパ面部が設けられており、上記注入ノズルの先端部から注入された接着性溶融樹脂は、上記テーパ面部により上記注入ノズルの径方向に案内されることを特徴としたものである。
また、本願請求項7の発明(以下、第7の発明という)に係る成形装置は、第1樹脂層を第1型面にセットする一方、注入ノズル挿入空間を有するボス部が一体的に立設された第2樹脂層を第2型面にセットし、両樹脂層間に上記注入ノズルの先端部から接着性溶融樹脂を注入して上記両樹脂層を接着することで、これら両樹脂層が積層されて成る成形品を得る樹脂成形品の成形装置であって、先端部の外周面に開口する第1ノズル孔と先端面に開口する第2ノズル孔とが設けられた注入ノズルと、上記注入ノズルの先端部が上記第1樹脂層の近傍まで前進した前進位置と、上記注入ノズルの先端部が上記ボス部の注入ノズル挿入空間の挿入側の開口部分まで後退した後退位置との間を含むストローク範囲で、上記注入ノズルを駆動する注入ノズル駆動手段と、上記第1ノズル孔の開閉状態と上記第2ノズル孔の開閉状態とを、連動して切り換える開閉切換手段と、上記両樹脂層間に上記接着性溶融樹脂を注入する第1注入ステップでは、上記注入ノズルを上記前進位置に位置させた状態で上記第1ノズル孔から上記接着性溶融樹脂を注入させる一方、上記第1注入ステップの後に上記注入ノズル挿入空間内に上記接着性溶融樹脂を注入する第2注入ステップでは、上記注入ノズルを上記注入ノズル挿入空間の挿入側の開口部分まで後退させながら上記第2ノズル孔から上記接着性溶融樹脂を注入させるように制御する制御手段と、を備えたことを特徴としたものである。
本願請求項8の発明(以下、第8の発明という)は、上記第7の発明において、上記注入ノズルは、上記接着性溶融樹脂を上記注入ノズル先端部側へ供給する供給路を有するノズル本体と、該ノズル本体の外周部にその軸方向へ摺動自在に嵌合する外筒とを備え、上記第1ノズル孔は上記外筒の先端部の外周面に開口する一方、上記第2ノズル孔は上記外筒の先端面に開口しており、上記外筒が上記ノズル本体に対して軸方向へ相対移動することにより、上記第1ノズル孔と第2ノズル孔とが択一的に開かれる、ことを特徴としたものである。
本願請求項9の発明(以下、第9の発明という)は、上記第8の発明において、上記外筒には、上記ノズル本体が外筒に対し抜脱方向へ相対移動した際に、上記ノズル本体に係合して所定量を超える相対移動を規制する規制部が設けられ、上記ノズル本体が上記外筒に対し抜脱方向へ上記所定量だけ相対移動し、上記規制部によって上記規制が行なわれた状態で、上記第2ノズル孔が開き上記第1ノズル孔は閉じられる、ことを特徴としたものである。
本願請求項10の発明(以下、第10の発明という)は、上記第9の発明において、上記規制部によって上記ノズル本体の外筒に対する抜脱方向への相対移動が規制された状態で、上記ノズル本体を更に抜脱方向へ移動させることにより、上記外筒が上記ノズル本体と共に抜脱方向へ移動することを特徴としたものである。
本願請求項11の発明(以下、第11の発明という)は、上記第7〜第10の発明の何れか一において、上記第2樹脂層の上記ボス部の注入ノズル挿入空間の挿入側の開口部分に、上記注入ノズルの外径部に対するガイド部よりも所定寸法大きい大径部が形成されていることを特徴としたものである。
本願の第1の発明に係る成形方法によれば、第1注入ステップで第1樹脂層と第2樹脂層の間に接着性溶融樹脂を注入する際には、注入ノズルの先端部が第1樹脂層の近傍まで前進した状態で、上記注入ノズルの先端部の外周面から注入されるので、従来、注入ノズル先端部に下方に開口するノズル孔を設けて第1樹脂層に対し略垂直方向から注入していた場合のように、注入ノズルの下方に対応する第1樹脂層部分に熱および注入圧による損傷が生じるなどの不具合を十分に抑制できる。そして、かかる第1注入ステップの後に行う第2注入ステップでは、注入ノズルを注入ノズル挿入空間の挿入側の開口部分まで後退させながら、上記注入ノズルの先端面から注入ノズル挿入空間内に上記接着性溶融樹脂を注入するので、注入ノズルの後退によって上記注入ノズル挿入空間内に生じた空間部に、接着性溶融樹脂を確実かつ効率良く注入することができるとともに、注入ノズルの先端面から注入する接着性溶融樹脂で第1樹脂層を第1型面に押圧しながら注入ノズルが後退するので、注入ノズル後退時の力を、接着性溶融樹脂の粘着力によって対向する第1樹脂層に作用させることなく、注入ノズルを後退させることができる。
更に、上記ボス部の注入ノズル挿入空間の挿入側の開口部分に、上記注入ノズルの外径部に対するガイド部よりも所定寸法大きい大径部が形成されているので、ボス部の注入ノズル挿入空間部内の接着性溶融樹脂は、注入ノズル先端部の下面と注入ノズル挿入空間の縦壁の内面のみならず上記大径部の底面にも粘着力をもって密着する。従って、接着性溶融樹脂の注入後に注入ノズルを引き抜く際には、接着性溶融樹脂の上記縦壁内面に対する密着部分にせん断力が作用するだけでなく、上記大径部の底面に対する密着部分に引張力が作用し、注入ノズル挿入空間部内の接着性溶融樹脂が上方へ引っ張られる際には、より大きな抵抗が生じる。その結果、ノズル下方位置に対応する第1樹脂層の表面側に窪みが生じることがより有効に抑制される。これにより、成形サイクルタイムをむやみに延長することなく、第1樹脂層の表面側について、窪みが生じることにより、外観不良が生じたり表面性状の低下を招くことを抑制できる。
本願の第2の発明によれば、基本的には上記第1の発明と同様の作用効果を奏することができる。特に、上記大径部の底面は注入ノズルの抜脱方向と実質的に直交するように設定されているので、接着性溶融樹脂の上記大径部の底面に対する密着部分に作用する引張力は、ノズル抜脱時に注入ノズル挿入空間部内の接着性溶融樹脂が上方へ引っ張られる際にはより有効な抵抗となり、ノズル下方位置に対応する第1樹脂層の表面側に窪みが生じることを、より一層有効に抑制できる。
本願の第3の発明によれば、基本的には上記第1又は第2の発明と同様の作用効果を奏することができる。特に、上記注入ノズルの先端部には外周面に開口する第1ノズル孔と先端面に開口する第2ノズル孔が設けられており、上記第1注入ステップでは、第1ノズル孔が開き第2ノズル孔は閉じられた状態で注入が行われるので、第1樹脂層と第2樹脂層の間に接着性溶融樹脂を注入する際には、注入ノズルの下方に対応する第1樹脂層部分に熱および注入圧による損傷が生じるなどの不具合を有効に抑制できる。また、第1注入ステップの後に行う第2注入ステップでは、第2ノズル孔が開き第1ノズル孔は閉じられた状態で注入が行われるので、注入ノズルの後退によって注入ノズル挿入空間内に生じた空間部に、接着性溶融樹脂をより確実かつ効率良く注入することができる。また、接着性溶融樹脂が注入ノズル挿入空間からボス部の外部に漏れ出て、第2樹脂層の外観性を損なうことを抑制できる。
本願の第4の発明によれば、基本的には上記第1〜第3の発明の何れか一と同様の作用効果を奏することができる。特に、上記第1樹脂層は樹脂成形品の表皮層を成す一方、第2樹脂層は上記樹脂成形品の基材層を成しており、外観性や表面性状が特に重視される表皮層について、その表面側に窪みが生じることを抑制できる。また、注入ノズル挿入空間を有するボス部は基材層に設けられることになるので、この点においても表皮層の外観性の低下を防止できる。
本願の第5の発明によれば、基本的には上記第4の発明と同様の作用効果を奏することができる。特に、上記第1樹脂層の第2樹脂層との接着面側には発泡層が設けられており、両樹脂層間に接着性溶融樹脂を注入する際には、注入ノズルの先端部の外周面から注入されることにより、この発泡層が接着性溶融樹脂の熱および注入圧力で損傷することが抑制される。従って、上記第1樹脂層について、その表面側の外観不良や表面性状の低下を抑制しつつ、発泡層を設けることによるクッション性の向上効果を維持することができる。
本願の第6の発明によれば、基本的には上記第1〜第5の発明の何れか一と同様の作用効果を奏することができる。特に、上記注入ノズル挿入空間の反挿入側の開口部には、反挿入側に向かって拡径するテーパ面部が設けられており、注入ノズルの先端部から注入された接着性溶融樹脂は、上記テーパ面部により注入ノズルの径方向に案内されるので、上記第1注入ステップで第1樹脂層と第2樹脂層の間に注入ノズルの先端部の外周面から接着性溶融樹脂を注入する際に、注入位置が両樹脂層間でなく第2樹脂層側に偏っている場合でも、接着性溶融樹脂を上記テーパ面部に沿って注入ノズルの略径方向に案内し、上記両樹脂層間に導くことができ、支障なく両樹脂層に略沿うようにして接着性溶融樹脂を注入することができる。
また、本願の第7の発明に係る成形装置によれば、先端部の外周面に開口する第1ノズル孔と先端面に開口する第2ノズル孔とが設けられた注入ノズルと、第1ノズル孔の開閉状態と上記第2ノズル孔の開閉状態とを、連動して切り換える開閉切換手段とが備えられ、上記両樹脂層間に上記接着性溶融樹脂を注入する第1注入ステップでは、上記注入ノズルを上記前進位置に位置させた状態で上記第1ノズル孔から接着性溶融樹脂を注入させるので、従来、注入ノズル先端部に下方に開口するノズル孔を設けて第1樹脂層に対し略垂直方向から注入していた場合のように、注入ノズルの下方に対応する第1樹脂層部分に熱および注入圧による損傷が生じるなどの不具合を確実に抑制できる。そして、かかる第1注入ステップの後に行う第2注入ステップでは、上記注入ノズルを上記注入ノズル挿入空間の挿入側の開口部分まで後退させながら上記第2ノズル孔から上記接着性溶融樹脂を注入させるので、注入ノズルの後退によって上記注入ノズル挿入空間内に生じた空間部に、接着性溶融樹脂を確実かつ効率良く注入することができる。
また、上記注入ノズルの先端部には外周面に開口する第1ノズル孔と先端面に開口する第2ノズル孔が設けられており、上記第1注入ステップでは、第1ノズル孔が開き第2ノズル孔は閉じられた状態で注入が行われるので、第1樹脂層と第2樹脂層の間に接着性溶融樹脂を注入する際には、注入ノズルの下方に対応する第1樹脂層部分に熱および注入圧による損傷が生じるなどの不具合を有効に抑制できる。また、第1注入ステップの後に行う第2注入ステップでは、第2ノズル孔が開き第1ノズル孔は閉じられた状態で注入が行われるので、注入ノズルの後退によって注入ノズル挿入空間内に生じた空間部に、接着性溶融樹脂をより確実かつ効率良く注入することができるとともに、注入ノズルの先端面から注入する接着性溶融樹脂で第1樹脂層を第1型面に押圧しながら注入ノズルが後退するので、注入ノズル後退時の力を、接着性溶融樹脂の粘着力によって対向する第1樹脂層に作用させることなく、注入ノズルを後退させることができる。また、接着性溶融樹脂が注入ノズル挿入空間からボス部の外部に漏れ出て、第2樹脂層の外観性を損なうことを抑制できる。
本願の第8の発明によれば、基本的には上記第7の発明と同様の作用効果を奏することができる。特に、上記注入ノズルは、接着性溶融樹脂を注入ノズル先端部側へ供給する供給路を有するノズル本体と、該ノズル本体の外周部にその軸方向へ摺動自在に嵌合する外筒とを備え、上記外筒がノズル本体に対して軸方向へ相対移動することにより、上記外筒の先端部の外周面に開口する第1ノズル孔と、上記外筒の先端面に開口する第2ノズル孔とが択一的に開かれるので、比較的簡単な構成で、上記第1ノズル孔の開閉状態と上記第2ノズル孔の開閉状態とを連動して切り換えることができ、成形装置の構造を簡略化することができる。
本願の第9の発明によれば、基本的には上記第8の発明と同様の作用効果を奏することができる。特に、上記外筒には、ノズル本体が外筒に対し抜脱方向へ相対移動した際に、当該ノズル本体に係合して所定量を超える相対移動を規制する規制部が設けられており、上記ノズル本体が外筒に対し抜脱方向へ上記所定量だけ相対移動し、上記規制部によって上記規制が行なわれた状態で、上記第2ノズル孔が開き上記第1ノズル孔は閉じられるので、比較的簡単な構成で、第1ノズル孔の開閉状態と第2ノズル孔の開閉状態とを連動して切り換えることができる。
本願の第10の発明によれば、基本的には上記第9の発明と同様の作用効果を奏することができる。特に、上記規制部によってノズル本体の外筒に対する抜脱方向への相対移動が規制された状態で、上記ノズル本体を更に抜脱方向へ移動させることにより、上記外筒がノズル本体と共に抜脱方向へ移動するので、ノズル本体の抜脱動作を利用して外筒を抜脱方向へ移動させることができ、注入ノズル及びその駆動機構をより簡素化することができる。
本願の第11の発明によれば、基本的には上記第7〜第10の何れか一の発明と同様の作用効果を奏することができる。特に、上記ボス部の注入ノズル挿入空間の挿入側の開口部分に、上記注入ノズルの外径部に対するガイド部よりも所定寸法大きい大径部が形成されているので、ボス部の注入ノズル挿入空間部内の接着性溶融樹脂は、注入ノズル先端部の下面と注入ノズル挿入空間の縦壁の内面のみならず上記大径部の底面にも粘着力をもって密着する。従って、接着性溶融樹脂の注入後に注入ノズルを引き抜く際には、接着性溶融樹脂の上記縦壁内面に対する密着部分にせん断力が作用するだけでなく、上記大径部の底面に対する密着部分に引張力が作用し、注入ノズル挿入空間部内の接着性溶融樹脂が上方へ引っ張られる際には、より大きな抵抗が生じる。その結果、ノズル下方位置に対応する第1樹脂層の表面側に窪みが生じることがより有効に抑制される。これにより、成形サイクルタイムをむやみに延長することなく、第1樹脂層の表面側について、窪みが生じることにより、外観不良が生じたり表面性状の低下を招くことを抑制できる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る成形方法により成形される樹脂成形品の基本構造について説明する。図8は、上記樹脂成形品の基本的な断面構造を示す説明図である。この図に示すように、本実施形態に係る樹脂成形品1は、複数の樹脂層を積層して成るパネル状の積層体であり、該樹脂成形品1の表面側を構成する表皮材層2と、裏面側を構成する基材層3と、これら両層2,3を接着する接着剤層4とで構成されている。上記表皮材層2は、より好ましくは、表面を構成するスキン材層5とクッション性を有する発泡材層6とで構成されている。
尚、上記表皮材層2としては、より好ましくは、公知の所謂パウダースラッシュ成形により、また、基材層3としては、より好ましくは公知の射出成形により、予め所定形状に成形されたものが用いられている。また、上記樹脂成形品は、例えば、自動車の車室前部に配設されるインストルメントパネルであり、上記表皮材層2及び基材層3は、リサイクルを容易に行えるように、例えばポリプロピレン系の材料で統一されている。
以下に、上記樹脂成形品1の成形方法および成形装置について説明する。
図1は、本実施形態に係る成形装置の全体構成を概略的に示す部分断面説明図である。この図に示すように、上記成形装置10は、上記表皮材層2がセットされる下型11と上記基材層3がセットされる上型12とで成る一対の金型を備えている。可動型としての上型12は、図示しない駆動手段により上下方向に移動可能に支持されており、固定型としての下型11に対して接離可能とされている。
上記基材層3の裏面側の所定部位には、後述する注入ノズル21を挿通させる挿通孔8hを有するボス部8が形成されており、上型12にはこのボス部8を収容する収容凹部12cが設けられるとともに、ボス部8の挿通孔8hに対応して上型12にもノズル挿通用の挿通孔12hが形成されている。
尚、上記表皮材層2及び基材層3が本願請求項に記載した第1樹脂層及び第2樹脂層にそれぞれ相当し、下型11の型面11f(成形面)及び上型12の型面12fが本願請求項に記載した第1型面及び第2型面にそれぞれ相当している。
上型12の外方には、下型11の型面11fにセットされた表皮材層2と上型12の型面12fにセットされた基材層3の間に形成される間隙部Kに、接着剤(接着性溶融樹脂:所謂ホットメルト)を注入するための接着剤注入装置20が配置されている。該接着剤注入装置20は、上型12に設けたノズル挿通孔12hに上下摺動可能に挿通された注入ノズル21(以下、適宜、単にノズルという。)と、該ノズル21への接着剤の供給を制御するアプリケータ22と、該アプリケータ22及び上記ノズル21を昇降させる昇降機構23と、接着剤を蓄える接着剤タンク24(後述する図10参照)とを備えている。
尚、上記ノズル21は、その上端部分がナット部材26を介して上記アプリケータ22の下部に取り付けられている。また、上記昇降機構23は、ブラケット13,14,15を介して上型12の外面により支持されている。この昇降機構23は、従来公知のものと同様のもので、その内部構造等は具体的には図示しなかったが、アプリケータ22及びノズル21を昇降させるために、例えばエアシリンダを備えている。この代わりに、油圧シリンダや電動モータ等を利用するようにしても良い。
図10は、上記接着剤注入装置20の制御機構の概略を説明するためのブロック構成図である。この図に示すように、上記アプリケータ22は、接着剤タンク24内の接着剤を注入ノズル21側へ移送するポンプ22aと、ノズル21側への接着剤の供給を制御する電磁弁22bとを備えている。
成形装置10には、例えばマイクロコンピュータを主要部として構成された制御装置CU(コントローラ)が備えられており、上記接着剤注入装置20のポンプ22a,電磁弁22b及び昇降機構23は、何れも上記コントローラCUに対し信号授受可能に接続されている。
図9(a)及び(b)は上記ノズル21の内部構造を拡大して示す断面説明図である。これらの図に示すように、ノズル21は、略円柱状のノズル本体31と、このノズル本体31の外周部に上下方向へ摺動自在に嵌合された中空円筒状の外筒41とを備えている。上記ノズル本体31の上端部が、前述のナット部材26を介してアプリケータ22の下部に固定されている。
ノズル本体31は、その中心軸に沿った中心通路32を有しており、該中心通路32の上端側はアプリケータ22内に連通している。一方、この中心通路32の下端側は、略直角に分岐した複数の横分岐通路33を形成している。これら横分岐通路33は、ラジアル方向に伸長し、ノズル本体31の外周面に開口している。また、各横分岐通路33は、その途中部で更に略直角に分岐した縦分岐通路34を備えている。これら縦分岐通路34は、ノズル本体部31の長手方向に伸長し、その下端面に開口している。
一方、上記外筒41は、その周壁42aをラジアル方向に貫通して外周面に開口する複数の横貫通孔43と、底壁42bの中心部において上下方向に貫通して下端面に開口する縦貫通孔44とを備えている。上記外筒41の底壁42bの内面には、ノズル本体31の縦分岐通路34よりも内側で、且つ、縦貫通孔44を取り囲むリング状の溝部45が形成されており、この溝部45に、リング状のシール部材40(所謂、”Oリング”)が装着されている。
ノズル本体31が外筒41に対して相対的に下降し、その下端面が上記シール部材40に当接した状態(図9(a)の状態)で、ノズル本体31の各横分岐通路33と外筒41の各横貫通孔43とが略一致し連通するように、横分岐通路33及び横貫通孔43の位置及び寸法関係等が設定されている。この状態では、各縦分岐通路34と縦貫通孔44とは、シール部材40により連通が遮断されている。従って、中心通路32から供給される接着剤は、図9(a)において矢印で示されるように、横分岐通路33を通って横貫通孔43から、外筒41の外周面に対し垂直方向に(つまり、水平に)噴出する。
また、外筒41には、その周壁42aの内面側に、軸方向に伸長する少なくとも一対の長溝部46が形成されており、ノズル本体31の外周部には、その軸方向における略中間部位に、上記各長溝部46に上下方向へ摺動可能に嵌合する突起部36が一体的に設けられている。更に、外筒41の周壁42aには、平面視において上記長溝部46に対応する部位に、横方向に貫通する貫通孔47が設けられ、各貫通孔47には、ノズル本体31の突起部36の上方への一定量を超える移動を規制するストッパ48が嵌合されている。尚、外筒41の上端部には、外筒41の外周面から所定幅だけ外方へ張り出す所定厚さの鍔部41dが設けられている。
ノズル本体31が外筒41に対して相対的に上昇し、ノズル本体31の突起部36が外筒41のストッパ48に当接し係止された状態(図9(b)の状態)では、ノズル本体31の各横分岐通路33と外筒41の各横貫通孔43の連通が遮断されるように、横分岐通路33及び横貫通孔43並びに突起部36及びストッパ48の位置及び寸法関係等が設定されている。この状態では、ノズル本体31の下端面はシール部材40から離間しているので、ノズル本体31の各縦分岐通路34と外筒41の縦貫通孔44とが連通している。従って、中心通路32から供給される接着剤は、図9(b)において矢印で示されるように、横分岐通路33及び縦分岐通路34を通って縦貫通孔44から、外筒41の下端面に対し垂直方向に(つまり、垂直下方に)噴出する。
このように、注入ノズル21は、接着剤を注入ノズル21の先端部側へ供給する中心通路32を有するノズル本体31と、該ノズル本体31の外周部にその軸方向へ摺動自在に嵌合する外筒41とを備え、この外筒41がノズル本体31に対して軸方向へ相対移動することにより、外筒41の先端部の外周面に開口する各横貫通孔43と、外筒41の先端面に開口する縦貫通孔44とが択一的に開かれるので、比較的簡単な構成で、上記横貫通孔43の開閉状態と縦貫通穴44の開閉状態とを連動して切り換えることができる。
特に、上記外筒41には、ノズル本体31が外筒41に対し上昇した際(つまり、抜脱方向へ相対移動した際)に、当該ノズル本体31の突起部36に係合して所定量を超える相対移動を規制する規制部としてのストッパ48が設けられており、上記ノズル本体31が外筒41に対し抜脱方向へ上記所定量だけ相対移動し、上記ストッパ48によって上記規制が行なわれた状態で、上記縦貫通穴44が開き上記横貫通孔43は閉じられるので、比較的簡単な構成で、横貫通孔43の開閉状態と縦貫通孔44の開閉状態とを連動して切り換えることができる。
また、本実施形態では、前述のように、上記基材層3の裏面側の所定部位に、注入ノズル21を挿通させる挿通孔8h(注入ノズル挿入空間)を有するボス部8が形成されている。そして図7の拡大断面図に示すように、この挿入孔8hの挿入側(図7における上側)の開口部分には、ノズル21の外径部に対するガイド部8g(内径D2)よりも所定寸法だけ大径に設定された大径部9(内径D1)が設けられている。この大径部9の底面9fは、注入ノズル21の挿入及び抜脱方向と実質的に直交するように設定されており、該底面9fの内周部が上記ガイド部8gの上端部と繋がっている。
一方、上記挿通孔8hの反挿入側(図7における下側)の開口部分には、反挿入側に向かって拡径する傾斜面部8kが形成されている。
更に、上記ボス部8に設けたノズル挿通孔8hのガイド部8gの内径(D2)とノズル21の外径との間の隙間(クリアランス)は、上記ガイド部8gにノズル21の摺動動作を許容する範囲で極力小さく設定されており、この隙間から溶融状態の接着剤Mが漏れ出ることが極力抑制されるように設定されている。
また、前述のように、上型12には上記ボス部8を収容する収容凹部12cが設けられるとともに、ボス部8の挿通孔8hに対応して上型12にもノズル挿通用の挿通孔12hが形成されている(図1参照)。この挿入孔12hの挿入側の開口部分には、上記ノズル外筒41の鍔部41dを受け合う上側凹部12bが形成されている。
上型12を下型11に対して閉じ合わせた後、注入ノズル21を下降させ、図2に示すように、ノズル外筒41の鍔部41dの下端面が上型12の上側凹部12bの底面に当接する最下降位置に達すると、ノズル21の先端部が下型11の型面11fにセットされた表皮材層2の近傍に位置し、且つ、ノズル外筒41の各横貫通孔43が、基材層3の上記傾斜面部8kに対向するように設定されている。
この状態では、ノズル本体31の下端面がシール部材40に当接し(図9(a)参照)、ノズル本体31の各横分岐通路33と外筒41の各横貫通孔43とが略一致し連通している。そして、この状態で中心通路32から接着剤を供給することにより、接着剤は、図9(a)において矢印で示されるように、横分岐通路33を通って横貫通孔43から、外筒41の外周面に対し垂直方向に(つまり、水平に)噴出する。
上述のように、ノズル外筒41の各横貫通孔43は基材層3の傾斜面部8kに対向しているので、横貫通孔43から噴出した接着剤は、図3において矢印で示すように、傾斜面部8kに衝突した後、その傾斜に沿って略径方向へ案内されることで表皮材層2と基材層3の間隙部Kに導かれ、この間隙部K内へ略水平方向に注入されるようになっている。
以上のように構成された成形装置10による樹脂成形品1の成形工程について、主として、図2〜図6の一連の説明図を参照しながら説明する。
まず、上下の金型12,11が開かれた状態で、下型11の型面11fに表皮材層2を、上型12の型面12fに基材層3を、それぞれセットする。このとき、基材層3の裏面側に形成したボス部8が、上型12の型面12fに形成した収容凹部12c内に収容されるようにセットされる。その後、図示しない駆動手段で上型12を下降させ、下型11に対して閉じ合わせる。
そして、アプリケータ22及び昇降機構23を含む接着剤注入装置20の制御が開始される。上記の金型11,12の開閉制御および接着剤注入装置20の作動制御は、何れも前述のコントローラCUにより行われる。
まず、上記昇降機構23が駆動され、注入ノズル21及びアプリケータ22が下降(前進)させられ、注入ノズル21が、上型12のノズル挿通孔12h及び基材層3のボス部8の挿通孔8hを通って挿入される。そして、図2に示すように、ノズル外筒41の鍔部41dの下端面が上型12の上側凹部12bの底面に当接する最下降位置に達し、更にノズル本体31が外筒41に対して相対的に下降し、その下端面がシール部材40に当接すると(図9(a)参照)、ノズル21の下降動作が停止される。
このとき、前述のように、ノズル21の先端部は表皮材層2の近傍に位置し、且つ、ノズル外筒41の各横貫通孔43は基材層3の傾斜面部8kに対向している。また、ノズル本体31の各横分岐通路33と外筒41の各横貫通孔43とが略一致し連通している。
そして、この状態で、アプリケータ22の電磁弁22bが大きく開かれ、ノズル本体31の中心通路32から溶融状態の接着剤が短時間に大量に供給される。これにより、接着剤Mは、図3において矢印で示されるように、各横分岐通路33を通って各横貫通孔43から、外筒41の外周面に対し垂直方向に(つまり、水平に)噴出し、噴出した接着剤Mは、傾斜面部8kの傾斜に沿って略径方向へ案内されることで表皮材層2と基材層3の間隙部Kに導かれ、この間隙部K内へ略水平方向に注入される。この注入工程が、本願請求項に記載した第1注入ステップに相当している。
前述のように、注入ノズル21の先端部には、その外筒41の外周面に開口する横貫通孔43と先端面に開口する縦貫通孔44が設けられており、この第1注入ステップでは、各横貫通孔43が開き縦貫通孔44は閉じられた状態で注入が行われるので、表皮材層2と基材層3の間に接着剤Mを注入する際には、注入ノズル21の下方に対応する表皮材層2部分に熱および注入圧による損傷が生じるなどの不具合を有効に抑制することができるのである。
この場合、特に、表皮材層2の基材層3との接着面側には発泡材層6が設けられており、両樹脂層2,3間に接着剤Mを注入する際には、上記のようにして注入されることにより、この発泡材層6が接着剤M(接着性溶融樹脂)の熱および注入圧力で損傷することが抑制される。従って、上記表皮材層2について、その表面側の外観不良や表面性状の低下を防止しつつ、発泡材層6を設けることによるクッション性の向上効果を維持することができる。
また、基材層3の上記ノズル挿入孔8hの反挿入側の開口部には、反挿入側に向かって拡径する傾斜面部8kが設けられており、注入ノズル21の横貫通孔43から注入された接着剤Mは、上記傾斜面部8kにより注入ノズル21の略径方向に案内されるので、第1注入ステップで表皮材層2と基材層3の間に接着剤Mを注入する際に、注入位置が両樹脂層2,3間でなく基材層3側に偏っている場合でも、接着剤Mを上記傾斜面部8kに沿って注入ノズル21の略径方向に案内し、上記両樹脂層2,3間に導くことができる。従って、注入ノズル21の外筒41の横貫通孔43の底面からの高さ位置を比較的高く設定しても、接着剤Mを両樹脂層2,3間に注入することができるので、外筒41の底壁を厚く設定してその耐圧強度を高めることも可能である。
上記間隙部K内への接着剤Mの注入・充填は、予め設定された第1の所定時間が経過するまで行われる。この所定時間は、間隙部Kの容積および単位時間当たりの接着剤供給量に基づいて設定される。尚、この溶融状態の接着剤Mが冷却凝固して前述の樹脂成形品1(図8参照)の接着剤層4を形成する。
このようにして、表皮材層2と基材層3の間隙部K内への接着剤Mの注入・充填が終了すると、アプリケータ22の電磁弁22bは絞られ、ノズル本体31に供給される接着剤Mの単位時間当たりの供給量を少なくするとともに、昇降機構23が駆動されて注入ノズル21及びアプリケータ22が上昇(後退)させられる。このとき、上昇初期においては、外筒41は静止したままでノズル本体31のみが上昇し、ノズル本体31の突起部36が外筒41のストッパ48に当接し係止されると(図9(b)参照)、その後は、ノズル本体31の上昇動作に伴って外筒41も一体的に上昇する。そして、ノズル外筒41の下端面が基材ボス部8の開口部に達すると、ノズル21の上昇動作が停止される。
前述のように、この状態では、ノズル本体31の下端面はシール部材40から離間しているので、ノズル本体31の各縦分岐通路34と外筒41の縦貫通孔44とが連通しており、従って、中心通路32から供給される接着剤は、図9(b)において矢印で示されるように、横分岐通路33及び縦分岐通路34を通って縦貫通孔44から、外筒41の下端面に対し垂直方向に(つまり、垂直下方に)噴出する。
これにより、図4に示すように、基材層3に設けたボス部8の挿入孔8h及び大径部9内のノズル21の後退によって生じた空間部への接着剤の注入・充填が、ノズル21の後退と共に行われる。この注入工程が、本願請求項に記載した第2注入ステップに相当している。
このノズル後退と共に行われる空間部内への接着剤の注入・充填は、予め設定された第2の所定時間が経過するまで行われる。この所定時間は、注入ノズル21が後退に要する時間と一致することが望ましく、注入ノズル21の後退速度とアプリケータ22の電磁弁22bの開閉度は、上記時間が一致するように設定される。
この結果、図5に示すように、ボス部8の挿入孔8hの挿入側の開口部に設けた大径部9の上端まで接着剤が満たされる。このように、第1注入ステップの後に行う第2注入ステップでは、注入ノズル21の縦貫通穴44が開き各横貫通孔43は閉じられた状態で注入が行われるので、注入ノズル21の後退によって注入ノズル挿入空間8h内に生じた空間部に、接着剤Mをより確実かつ効率良く注入することができる。また、注入ノズル21の先端部から吐出する接着剤Mで表皮材層2を下型11の型面11fに押圧しながら注入ノズル21が後退するので、注入ノズル21後退時の力を、接着剤Mの粘着力によって対向する表皮材層2に作用させることなく、注入ノズル21を後退させることができる。
なお、第2注入ステップでの接着剤Mの注入は、注入ノズル21が後退して生じた空間を注入ノズル21の後退に合わせて順次低圧力で充填することによって行われるため、接着剤Mがノズル挿入孔8hからボス部8の外部に漏れ出ることが有効に抑制される。
また、この第2注入ステップでの接着剤Mの注入を上記縦貫通孔44から確実に行うことができるので、基材層3のボス部8に設けたノズル挿通孔8hのガイド部8gの内径(D2)と注入ノズル21の外径(つまり外筒41の外径)との間の隙間(クリアランス)は、上記ガイド部8gにノズル21の摺動動作を許容する範囲で極力小さく設定でき、この隙間から溶融状態の接着剤Mが漏れ出ることが有効に抑制される。従って、接着剤Mがノズル挿入孔8hからボス部8の外部に漏れ出て、基材層3の外観性を損なうことを有効に抑制できる。
以上のようにして、接着剤の注入を終えた後、図6に示すように、上型12が駆動されて上昇し、これに伴って注入ノズル21も上昇するが、このとき、ストッパ48によってノズル本体31の外筒41に対する抜脱方向への相対移動が規制された状態で、ノズル本体31を更に抜脱方向へ移動させることにより、上記外筒41がノズル本体31と共に抜脱方向へ移動する。つまり、ノズル本体31の抜脱動作を利用して外筒41を抜脱方向へ移動させることができるので、注入ノズル21及びその駆動機構をより簡素化することができる。
本実施形態では、前述のように、基材層3に設けた上記ボス部8のノズル挿入孔8hの挿入側の開口部分に、注入ノズル21の外径部(つまり外筒41の外径部)に対するガイド部8gよりも所定寸法だけ内径寸法が大きい大径部9が形成されているので、ボス部8のノズル挿入孔8h内の接着剤Mは、注入ノズル21の先端部の下面(つまり外筒41の下面)とノズル挿入孔8hの縦壁の内面のみならず上記大径部9の底面9fにも粘着力をもって密着する。
従って、接着剤Mの注入後に注入ノズル21を引き抜く際には、接着剤Mの上記縦壁内面に対する密着部分にせん断力が作用するだけでなく、上記大径部9の底面9fに対する密着部分にも引張力が作用し、ノズル挿入孔8h内の接着剤Mが上方へ(ノズル抜脱方向へ)引っ張られる際には、より大きな抵抗が生じる。その結果、ノズル下方位置に対応する表皮材層2の表面側に窪みが生じることがより有効に抑制される。これにより、成形サイクルタイムをむやみに延長することなく、表皮材層2の表面側について、窪みが生じることにより、外観不良が生じたり表面性状の低下を招く等の不具合が発生することを抑制できるのである。
この場合において、上記第1注入ステップで表皮材層2と基材層3の間に接着剤Mを注入する際には、注入ノズル21の先端部が表皮材層2の近傍まで前進した状態で、上記注入ノズル21の先端部から(つまり、外筒41の各横貫通孔43から)注入されるので、従来、注入ノズル21の先端部に下方に開口するノズル孔を設けて表皮材層に対し略垂直方向から注入していた場合のように、注入ノズルの下方に対応する表皮材層部分に熱および注入圧による損傷が生じるなどの不具合は有効に抑制される。また、例えば、絞付きの表皮材の場合などにおいても、その意匠性が損なわれる等の不具合が生じることも抑制できる。
そして、かかる第1注入ステップの後に行う第2注入ステップでは、注入ノズル21をノズル挿入孔8hの挿入側の開口部分まで後退させながら、上記注入ノズル21の先端部から(つまり、外筒41の縦貫通孔44から)ノズル挿入孔8h内に接着剤Mを注入するので、注入ノズル21の後退によってノズル挿入孔8h内に生じた空間部に、接着剤Mを確実かつ効率良く注入することができる。
この場合、上記大径部9の底面9fは注入ノズル21の抜脱方向と実質的に直交するように設定されているので、接着剤Mの大径部底面9fに対する密着部分に作用する引張力は、ノズル抜脱時にノズル挿入孔8h内の接着剤Mが上方へ引っ張られる際にはより有効な抵抗となり、ノズル下方位置に対応する表皮材層2の表面側に窪みが生じることを、より一層有効に抑制できる。特に、外観性や表面性状が重視される表皮材層2について、その表面側に窪みが生じることを抑制できるのである。また、ノズル挿入孔8hを有するボス部8は基材層3に設けられているので、この点においても表皮材層2の外観性の低下を招くことはない。
本発明は、樹脂層間に接着剤を注入して両樹脂層を接着することで、これら両樹脂層が積層されて成る成形品を得るに際して、接着剤の注入ノズルの下方に対応する表皮材部分に熱および注入圧による損傷が生じることを抑制しつつ、積層されるべき両樹脂層(表皮材層とコア材層)の間に接着性溶融樹脂を充填でき、しかも、ノズル下方位置に対応する表皮材の表面側に窪みが生じることをより有効に抑制でき、樹脂積層体でなるパネル材の成形に適用でき、例えば、自動車のインストルメントパネルやドアトリムなどの成形にも応用可能である。
尚、本発明は、以上の実施態様に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更や改良を加え得るものであることは言うまでもない。
本発明の実施形態に係る樹脂成形品の成形装置の全体構成を概略的に示す部分断面説明図である。 上記樹脂成形品の成形方法を説明するための一連の工程説明図の一部で、注入ノズルの挿入状態を示す部分断面説明図である。 上記樹脂成形品の成形方法を説明するための一連の工程説明図の一部で、第1注入ステップを示す部分断面説明図である。 上記樹脂成形品の成形方法を説明するための一連の工程説明図の一部で、第2注入ステップを示す部分断面説明図である。 上記樹脂成形品の成形方法を説明するための一連の工程説明図の一部で、接着剤の注入終了状態を示す部分断面説明図である。 上記樹脂成形品の成形方法を説明するための一連の工程説明図の一部で、接着剤の注入終了後の型開き状態を示す部分断面説明図である。 上記樹脂成形品の基材に設けたボス部を拡大して示す断面説明図である。 本実施形態に係る成形方法により成形される樹脂成形品の基本的な断面構造を示す説明図である。 注入ノズルの内部構造を拡大して示す図で、(a)はノズル本体の上昇状態を示す断面説明図、(b)はノズル本体の下降状態を示す断面説明図である。 上記成形装置の接着剤注入装置の制御機構を概略的に示すブロック構成図である。 従来例に係る成形方法を示す一連の説明図で、(a)はホットメルト注入状態を示す断面説明図、(b)はホットメルト注入終了状態を示す断面説明図、(c)は注入ノズル抜脱状態を示す断面説明図である。 基材のボス部を設けた成形方法を示す一連の説明図で、(a)はホットメルト注入状態を示す断面説明図、(b)はホットメルト注入終了状態を示す断面説明図、(c)は注入ノズル抜脱状態を示す断面説明図である。
符号の説明
1 樹脂成形品
2 表皮材層(第1樹脂層)
3 基材層(第2樹脂層)
4 接着剤層
6 発泡材層
8 ボス部
8g ガイド部
8h ノズル挿入孔
8k 傾斜面部
9 大径部
9f (大径部の)底面
10 成形装置
11 下型
11f 下型の型面(第1型面)
12 上型
12f 上型の型面(第2型面)
20 接着剤注入装置
21 注入ノズル
22 アプリケータ
22b 電磁弁
23 昇降機構
24 接着剤タンク
31 ノズル本体
32 中心通路
33 横分岐通路
34 縦分岐通路
36 突起部
40 シール部材
41 外筒
43 横貫通孔
44 縦貫通孔
48 ストッパ
CU コントローラ
K 間隙部
M 接着剤(接着性溶融樹脂)

Claims (11)

  1. 第1樹脂層を第1型面にセットする一方、注入ノズル挿入空間を有するボス部が一体的に立設された第2樹脂層を第2型面にセットし、両樹脂層間に上記注入ノズルの先端部から接着性溶融樹脂を注入して上記両樹脂層を接着することで、これら両樹脂層が積層されて成る成形品を得る樹脂成形品の成形方法であって、
    上記ボス部の注入ノズル挿入空間の挿入側の開口部分に、上記注入ノズルの外径部に対するガイド部よりも所定寸法大きい大径部を形成しておき、
    上記注入ノズルの先端部が上記第1樹脂層の近傍まで前進した状態で、上記注入ノズルの先端部の外周面から両樹脂層間に上記接着性溶融樹脂を注入する第1注入ステップと、
    上記第1注入ステップの後に、上記注入ノズルを上記注入ノズル挿入空間の挿入側の開口部分まで後退させながら、上記注入ノズルの先端面から上記注入ノズル挿入空間内に上記接着性溶融樹脂を注入する第2注入ステップと、
    を備えたことを特徴とする樹脂成形品の成形方法。
  2. 上記大径部の底面は、上記注入ノズルの抜脱方向と実質的に直交するように設定されていることを特徴とする請求項1記載の樹脂成形品の成形方法。
  3. 上記注入ノズルの先端部には、外周面に開口する第1ノズル孔と先端面に開口する第2ノズル孔が設けられており、上記第1注入ステップでは上記第1ノズル孔が開き上記第2ノズル孔は閉じられた状態で注入が行われ、上記第2注入ステップでは上記第2ノズル孔が開き上記第1ノズル孔は閉じられた状態で注入が行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂成形品の成形方法。
  4. 上記第1樹脂層は上記樹脂成形品の表皮層を成し、上記第2樹脂層は上記樹脂成形品の基材層を成すことを特徴とする請求項1〜3の何れか一に記載の樹脂成形品の成形方法。
  5. 上記第1樹脂層の上記第2樹脂層との接着面側には発泡層が設けられていることを特徴とする請求項4記載の樹脂成形品の成形方法。
  6. 上記注入ノズル挿入空間の反挿入側の開口部には、反挿入側に向かって拡径するテーパ面部が設けられており、上記注入ノズルの先端部から注入された接着性溶融樹脂は、上記テーパ面部により上記注入ノズルの径方向に案内されることを特徴とする請求項1〜5の何れか一に記載の樹脂成形品の成形方法。
  7. 第1樹脂層を第1型面にセットする一方、注入ノズル挿入空間を有するボス部が一体的に立設された第2樹脂層を第2型面にセットし、両樹脂層間に上記注入ノズルの先端部から接着性溶融樹脂を注入して上記両樹脂層を接着することで、これら両樹脂層が積層されて成る成形品を得る樹脂成形品の成形装置であって、
    先端部の外周面に開口する第1ノズル孔と先端面に開口する第2ノズル孔とが設けられた注入ノズルと、
    上記注入ノズルの先端部が上記第1樹脂層の近傍まで前進した前進位置と、上記注入ノズルの先端部が上記ボス部の注入ノズル挿入空間の挿入側の開口部分まで後退した後退位置との間を含むストローク範囲で、上記注入ノズルを駆動する注入ノズル駆動手段と、
    上記第1ノズル孔の開閉状態と上記第2ノズル孔の開閉状態とを、連動して切り換える開閉切換手段と、
    上記両樹脂層間に上記接着性溶融樹脂を注入する第1注入ステップでは、上記注入ノズルを上記前進位置に位置させた状態で上記第1ノズル孔から上記接着性溶融樹脂を注入させる一方、上記第1注入ステップの後に上記注入ノズル挿入空間内に上記接着性溶融樹脂を注入する第2注入ステップでは、上記注入ノズルを上記注入ノズル挿入空間の挿入側の開口部分まで後退させながら上記第2ノズル孔から上記接着性溶融樹脂を注入させるように制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする樹脂成形品の成形装置。
  8. 上記注入ノズルは、上記接着性溶融樹脂を上記注入ノズル先端部側へ供給する供給路を有するノズル本体と、該ノズル本体の外周部にその軸方向へ摺動自在に嵌合する外筒とを備え、
    上記第1ノズル孔は上記外筒の先端部の外周面に開口する一方、上記第2ノズル孔は上記外筒の先端面に開口しており、
    上記外筒が上記ノズル本体に対して軸方向へ相対移動することにより、上記第1ノズル孔と第2ノズル孔とが択一的に開かれる、
    ことを特徴とする請求項7記載の樹脂成形品の成形装置。
  9. 上記外筒には、上記ノズル本体が外筒に対し抜脱方向へ相対移動した際に、上記ノズル本体に係合して所定量を超える相対移動を規制する規制部が設けられ、
    上記ノズル本体が上記外筒に対し抜脱方向へ上記所定量だけ相対移動し、上記規制部によって上記規制が行なわれた状態で、上記第2ノズル孔が開き上記第1ノズル孔は閉じられる、
    ことを特徴とする請求項8記載の樹脂成形品の成形装置。
  10. 上記規制部によって上記ノズル本体の外筒に対する抜脱方向への相対移動が規制された状態で、上記ノズル本体を更に抜脱方向へ移動させることにより、上記外筒が上記ノズル本体と共に抜脱方向へ移動することを特徴とする請求項9記載の樹脂成形品の成形装置。
  11. 上記第2樹脂層の上記ボス部の注入ノズル挿入空間の挿入側の開口部分に、上記注入ノズルの外径部に対するガイド部よりも所定寸法大きい大径部が形成されていることを特徴とする請求項7〜10の何れか一に記載の樹脂成形品の成形装置。
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