JP2006050802A - 通知システムおよびそのシステムに用いられる車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 安全かつ速やかに修理作業を行なうために、コンデンサの放電状態を作業者に通知する。
【解決手段】 ECUは、診断ツールが接続されると(S1000にてYES)、異常検出ルーチンを実行するステップ(S1100)と、IGスイッチがオンでかつエンジンがオフであると(S1200にてYES)、電圧を検知するステップ(S1400)と、ダイアグコードを診断ツールに送信するステップ(S1500)とを含む、プログラムを実行する。診断ツールの制御回路は、ダイアグコードを受信して(S2100にてYES)、コンデンサの蓄電状態に基づいて、作業が可能であると(S2400にてYES)、作業可能を表示するステップ(S2500)と、作業が可能でないと(S2400にてNO)、作業待ちを表示するステップ(S2600)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】 図3
【解決手段】 ECUは、診断ツールが接続されると(S1000にてYES)、異常検出ルーチンを実行するステップ(S1100)と、IGスイッチがオンでかつエンジンがオフであると(S1200にてYES)、電圧を検知するステップ(S1400)と、ダイアグコードを診断ツールに送信するステップ(S1500)とを含む、プログラムを実行する。診断ツールの制御回路は、ダイアグコードを受信して(S2100にてYES)、コンデンサの蓄電状態に基づいて、作業が可能であると(S2400にてYES)、作業可能を表示するステップ(S2500)と、作業が可能でないと(S2400にてNO)、作業待ちを表示するステップ(S2600)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、車両に搭載された高電圧機器に対する作業時に、速やかに作業が可能であることを通知する通知システムおよびそのシステムに用いられる車両の制御装置に関する。
ハイブリッド車や電気自動車において、ブレーカ装置および高電圧機器を、客室および荷室から隔絶した空間に配置し、保守用リッドを覆って閉空間内に収容するように構成されている。高電圧機器の保守および点検に際しては、高電圧に対する安全性の確保のために、十分な安全対策が必要不可欠になる。
このような問題に鑑みて、特開平7−274302号公報(特許文献1)は、運転席のキースイッチの操作により、インバータ回路から直流高電圧回路を切離し、かつ切離した後にインバータ回路の内部にある静電容量に直流電圧が蓄電されていないようにする補助制動および補助動力装置を開示する。この補助制動および補助動力装置は、車両の主動力装置である内燃機関の回転軸に直結されたかご形誘導機と、蓄電手段と、かご形誘導機の多相交流回路と蓄電手段の直流回路とを双方向に電気エネルギを変換して結合するインバータ回路と、このインバータ回路を制御する制御回路とを備える。補助制動および補助動力装置には、このインバータ回路の直流回路側にコンデンサが接続される。補助制動および補助動力装置は、蓄電手段とインバータ回路とを接続する通路に開閉回路が介挿される。制御回路は、運転席のキースイッチの操作に伴う装置起動制御の中でこの開閉回路を閉成状態に制御する手段と、キースイッチ操作に伴う装置停止制御の中でこの開閉回路を開放状態に制御する手段とを備える。
特許文献1に開示される補助動力装置によると、運転席のキースイッチの操作により、自動的にインバータ回路から直流高電圧回路を開閉回路により切離し、切離した後にインバータ回路の直流回路側のコンデンサに直流高電圧が蓄積されていないようにすることができるので、安全な状態で臨時的な点検あるいは整備を実施することができる。
特開平7−274302号公報
しかしながら、特許文献1において、キースイッチのオフ時にインバータに設けられるコンデンサを放電させることができるとしても、保守点検時には、作業者がインバータに対して作業する際には、制御回路の異常等を考慮して安全を確保する必要がある。そのため、コンデンサの放電が確実に完了していることを判断するため、コンデンサの放電時間に対応する待機時間が必要になるという問題がある。待機時間が発生すると、ユーザの待ち時間の増加、および作業者の待ち時間の増加による工賃の発生という問題がある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、安全かつ速やかに修理作業を行なうために、コンデンサの放電状態を作業者に通知する通知システムおよびそのシステムに用いられる車両の制御装置を提供することである。
第1の発明に係る通知システムは、車両に搭載された制御装置と制御装置に通信可能に接続される通知装置とを含む通知システムである。車両には、電荷を蓄える蓄電機構と、電荷を放電する放電回路とを含む高電圧機器が搭載される。制御装置は、高電圧機器を制御するための制御手段と、蓄電機構の電圧を検知するための検知手段と、検知された電圧に応じた信号を通知装置に送信するための送信手段とを含む。通知装置は、送信された信号を受信するための受信手段と、受信した信号に基づいて、高電圧機器に対する作業についての情報を出力するための出力手段とを含む。
第1の発明によると、制御装置は、高電圧機器(たとえば、インバータ)を制御するための手段と、蓄電機構(たとえば、コンデンサ)の電圧を検知するための検知手段と、検知された電圧に応じた信号を通知装置に送信するための手段とを含む。通知装置は、受信した信号に基づいて、インバータに対する作業についての情報を出力する。これにより、インバータに異常が発生して、コンデンサ等のインバータを構成する高電圧部品を交換あるいは修理する作業が必要となる場合において、制御装置は、検知された電圧に応じた信号を通知装置に送信する。通知装置において、受信した信号に応じて、インバータに対する作業についての情報を出力することができる。すなわち、通知装置は、コンデンサに電荷が残存していなければ、インバータに対する作業が可能であることを示す情報を出力することができる。そのため、作業者は、速やかに作業をすることができる。一方、コンデンサに電荷が残存していれば、放電回路によりコンデンサの電荷が放電されるまで、インバータに対する作業を待機する必要があることを示す情報を出力することができる。したがって、安全かつ速やかに修理作業を行なうために、コンデンサの放電状態を作業者に通知する通知システムを提供することができる。
第2の発明に係る通知システムにおいては、第1の発明の構成に加えて、送信手段は、検知された電圧が予め定められた値以下であると、予め定められた第1の信号を送信するための手段を含む。出力手段は、送信された第1の信号に基づいて、作業が可能であることを示す情報を出力するための手段を含む。
第2の発明によると、送信手段は、検知された蓄電機構(たとえば、コンデンサ)の電圧が予め定められた値以下であると、予め定められた第1の信号を送信する。出力手段は、送信された第1の信号に基づいて、作業が可能であることを示す情報を出力する。これにより、検知されたコンデンサの電圧が予め定められた値以下であると、コンデンサに電荷が残存していないとして、通知装置において、高電圧機器(たとえば、インバータ)に対する作業が可能であることを示す情報が出力することができる。そのため、作業者は、安全かつ速やかに作業をすることができる。
第3の発明に係る通知システムにおいては、第1または2の発明の構成に加えて、送信手段は、検知された電圧が予め定められた値以上であると、予め定められた第2の信号を送信するための手段を含む。出力手段は、送信された第2の信号に基づいて、予め定められた時間が経過した後に作業が可能であることを示す情報を出力するための手段を含む。
第3の発明によると、送信手段は、検知された蓄電機構(たとえば、コンデンサ)の電圧が予め定められた値以上であると、予め定められた第2の信号を送信する。出力手段は、送信された第2の信号に基づいて、予め定められた時間が経過した後に作業が可能であることを示す情報を出力する。これにより、検知されたコンデンサの電圧が予め定められた値以上であると、コンデンサに電荷が残存しているとして、通知装置において、予め定められた時間が経過した後に高電圧機器(たとえば、インバータ)に対する作業が可能であることを示す情報が出力される。そのため、作業者は、予め定められた時間待機することにより、安全に作業をすることができる。
第4の発明に係る通知システムにおいては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、制御装置は、検知手段の異常を検知するための手段をさらに含む。送信手段は、検知された異常に対応した予め定められた第2の信号を送信するための手段を含む。出力手段は、送信された第2の信号に基づいて、予め定められた時間が経過した後に作業が可能であることを示す情報を出力するための手段を含む。
第4の発明によると、制御装置は、検知手段の異常を検知する。送信手段は、検知された異常に対応した予め定められた第2の信号を送信する。出力手段は、送信された第2の信号に基づいて、予め定められた時間が経過した後に作業が可能であることを示す情報を出力する。これにより、検知手段の異常が検知された場合においては、検知される蓄電機構(たとえば、コンデンサ)の電圧が正しい値を出力しているか否か不明であり、コンデンサに電荷が残存しているかどうか不明である。したがって、通知装置において、予め定められた時間が経過した後に高電圧機器(たとえば、インバータ)に対する作業が可能であることを示す情報が出力される。そのため、作業者は、予め定められた時間待機することにより、安全に作業をすることができる。
第5の発明に係る通知システムにおいては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、制御装置は、通知装置との通信の異常を検知するための手段をさらに含む。送信手段は、検知された異常に対応した予め定められた第2の信号を送信するための手段を含む。出力手段は、送信された第2の信号に基づいて、予め定められた時間が経過した後に作業が可能であることを示す情報を出力するための手段を含む。
第5の発明によると、制御装置は、通知装置との通信に異常があることを検知する。送信手段は、検知された異常に対応した予め定められた第2の信号を送信する。出力手段は、送信された第2の信号に基づいて、予め定められた時間が経過した後に作業が可能であることを示す情報を出力する。これにより、制御装置と通知装置との間の通信の異常が検知される場合においては、検知される蓄電機構(たとえば、コンデンサ)の電圧が正しい値を出力しているか否か不明であり、コンデンサに電荷が残存しているかどうか不明である。したがって、通知装置において、予め定められた時間が経過した後に高電圧機器(たとえば、インバータ)に対する作業が可能であることを示す情報が出力される。そのため、作業者は、予め定められた時間待機することにより、安全に作業をすることができる。
第6の発明に係る通知システムにおいては、第1〜5のいずれかの発明の構成に加えて、信号は、ダイアグコードに対応する信号である。
第6の発明によると、信号は、ダイアグコードに対応する信号である。たとえば、高電圧機器(たとえば、インバータ)に異常が発生した場合、制御装置は、検知された蓄電機構(たとえば、コンデンサ)の電圧値を含む、高電圧機器の異常に対応するダイアグコードを通知装置に対して送信する。通知装置は、送信されたダイアグコードを受信して、検知されたコンデンサの電圧に基づいて、インバータに対する作業が可能であるか否かを示す情報を出力する。これにより、作業者は、通知装置において出力された情報に基づいて、高電圧機器に対する作業が速やかにすることができるか否かを判断することができる。
第7の発明に係る通知システムにおいては、第1〜6のいずれかの発明の構成に加えて、高電圧機器は、車両をモータ駆動するための電源装置である。蓄電機構とは、電源装置に接続されたコンデンサである。
第7の発明によると、高電圧機器は、車両をモータ駆動するための電源装置(たとえば、インバータ)である。蓄電機構とは、インバータに接続されたコンデンサである。インバータに異常が発生する場合において、インバータに設けられるコンデンサに蓄えられる電荷が残存しているいか否かを検知することにより、インバータに対する作業を安全かつ速やかに行なえるか否かを判断することができる。
第8の発明に係る車両の制御装置において、通知システムは、車両に搭載された制御装置と制御装置に通信可能に接続される通知装置とを含む。車両には電荷を蓄える蓄電機構と電荷を放電する放電回路とを含む高電圧機器が搭載される。通知装置は、送信された信号を受信するための受信手段と、受信した信号に基づいて、高電圧機器に対する作業についての情報を出力するための出力手段とを含む。制御装置は、高電圧機器を制御するための制御手段と、蓄電機構の電圧を検知するための検知手段と、検知された電圧に応じた信号を送信するための送信手段とを含む。
第8の発明によると、制御装置は、高電圧機器(たとえば、インバータ)を制御するための制御手段と、蓄電機構(たとえば、コンデンサ)の電圧を検知するための検知手段と、検知された電圧に応じた信号を送信する。これにより、インバータに異常が発生して、コンデンサ等のインバータを構成する高電圧部品を交換あるいは修理する作業が必要となる場合において、制御装置は、検知された電圧に応じた信号を通知装置に送信することができる。そのため、通知装置において、受信した信号に応じて、インバータに対する作業が速やかにすることができるか否かについての情報を出力することができる。したがって、安全かつ速やかに修理作業を行なうために、コンデンサの状態を作業者に通知することができる車両の制御装置を提供することができる。
第9の発明に係る車両の制御装置においては、第8の発明の構成に加えて、信号は、ダイアグコードに対応する信号である。
第9の発明によると、信号は、ダイアグコードに対応する信号である。たとえば、高電圧機器(たとえば、インバータ)に異常が発生した場合、制御装置は、検知された蓄電機構(たとえば、コンデンサ)の電圧値を含む、高電圧機器の異常に対応するダイアグコードを通知装置に対して送信する。通知装置は、送信されたダイアグコードを受信して、検知されたコンデンサの電圧に基づいて、インバータに対する作業が可能であるか否かを示す情報を出力する。これにより、作業者は、通知装置において出力された情報に基づいて、高電圧機器に対する作業が速やかにすることができるか否かを判断することができる。
第10の発明に係る車両の制御装置においては、第8または9の発明の構成に加えて、高電圧機器は、車両をモータ駆動するための電源装置である。蓄電機構とは、電源装置に接続されたコンデンサである。
第10の発明によると、高電圧機器は、車両をモータ駆動するための電源装置(たとえば、インバータ)である。蓄電機構とは、インバータに接続されたコンデンサである。インバータに異常が発生する場合において、インバータに設けられるコンデンサに蓄えられる電荷が残存しているいか否かを検知することにより、インバータに対する作業を安全かつ速やかに行なえるか否かを判断することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
本実施の形態に係る通知システムは、車両の制御装置であるECU(Electronic Control Unit)(図示せず)と、通知装置である診断ツール200とから構成される。図1に示すように、診断ツール200に設けられるツール側接続端子202は、インストルメントパネル100に設けられるECU側接続端子204に接続される。ECU側接続端子204は、ECUに接続される。このようにして、診断ツール200は、ECUと通信可能に接続される。診断ツール200は、複数のボタン等から構成される操作部206と、各種の情報を表示する表示部208とを含む。
診断ツール200は、車両に異常が発生した場合に、異常が発生した個所を特定する装置である。すなわち、作業者は、診断ツール200を操作することにより、車両に発生した異常現象と、ECUから受信したダイアグコードとに基づいて、不具合個所(部品)を特定する。
図2に示すように、本実施の形態に係る通知システムが搭載される車両は、ECU102と、モータ104と、インバータ106と、コンデンサ110と、放電回路108と、バッテリ112、システムメインリレー(以下、システムメインリレーをSMRと記載する。)114,116と、電圧センサ118と、IG(Ignition)スイッチ120とを含む。
本実施の形態に係る通知システムが搭載される車両は、コンデンサ等の高電圧部品が設けられるインバータが搭載され、モータ104とエンジン(図示せず)との協働により駆動力を発生するハイブリッド自動車であるが、高電圧機器が搭載される車両であれば、特に限定されるものではない。たとえば、車両は、電気自動車であってもよいし、燃料電池自動車であってもよい。
モータ104は、車両に駆動力を発生する。モータ104は、インバータ106を介して、バッテリ112に接続される。インバータ106は、バッテリ112の直流電流を交流電流に変換する。バッテリ112は、蓄電機構であれば特に限定されるものではなく、たとえば、キャパシタであってもよい。
IGスイッチ120は、運転者により操作される。運転者がキー(図示せず)を操作することにより、車両が所望の状態になるように選択できる。
バッテリ112の両端に接続される電源ライン122,124には、SMR114,116がそれぞれ設けられる。SMR114,116は、ECU102の制御を受けて、バッテリ112からインバータ106への電源ライン122、124を、接続および遮断のいずれかの状態に切り換えるリレー回路である。ECU102は、たとえば、運転者により車両がモータ104による走行可能状態になるようにIGスイッチ120に指示されると、SMR114,116が接続状態になるように制御する。SMR114,116がそれぞれ接続状態になると、バッテリ112の電力は、インバータ106に供給される。
また、電源ライン122,124は、コンデンサ110を介して接続される。コンデンサ110には、放電回路108が並列に接続される。放電回路108には、たとえば、抵抗体が用いられる。コンデンサ110には、電圧センサ118が設けられる。電圧センサ118は、コンデンサ110の電圧を検知する。電圧センサ118は、検知される電圧に応じた検知信号をECU102に送信する。
SMR114,116がそれぞれ接続状態になると、バッテリ112の電力は、インバータ106に供給されるとともに、コンデンサ110に電荷が蓄えられる。SMR114,116が遮断状態になると、コンデンサ110への充電は停止する。コンデンサ110は、放電回路108と接続されるため、コンデンサ110に蓄えられる電荷は、放電回路108を構成する抵抗体において熱エネルギーに変換されるため、時間が経過するとともに減少していく。
ECU102は、インバータ106に対して制御信号を送信して、モータ104に供給される電力を制御する。ECU102は、IGスイッチ120がオフされるとともに、モータ104に供給される電力を制御して、コンデンサ110の電荷を放電する、いわゆるディスチャージ制御を行なう。ディスチャージ制御については、周知の技術を用いればよいため、その詳細は説明しない。
ここで、車両に搭載されるインバータに異常が発生して、異常が発生した車両を修理する場合を想定すると、修理作業を行なう作業者は、作業前に診断ツール200を接続する。診断ツール200とECU102とが接続されると、通信が可能な状態になる。ECU102は、各種センサ類から送信される信号に基づいて、各部品に異常があるか否かを示すダイアグコードを生成する。診断ツール200は、ECU102から送信されるダイアグコードを受信する。診断ツール200は、制御回路(図示せず)を含む、診断ツール200の制御回路は、作業者の操作部206への操作により、受信されたダイアグコードに基づく車両の状態についての情報を表示部208に表示する。
インバータ106のような高電圧機器に異常が発生する場合は、インバータ106に設けられるコンデンサ110の電荷が蓄えられている状態であると、作業者は安全に作業をすることができない。すなわち、IGスイッチ120のオフ時にディスチャージ制御をしても、インバータ106に異常が発生しているような場合において、作業時にコンデンサ110の電荷が放電されているか否か判断することができない。そこで、本発明に係る通知システムは、コンデンサ110の電圧に応じて、診断ツール200に作業者がインバータに対する作業についての情報を出力することを特徴とする。
図3を参照して、本実施の形態に係る通知システムを構成する制御装置であるECU102および診断ツール200の制御回路で実行されるプログラムについて説明する。
ステップ(以下、ステップをSと記載する。)1000にて、ECU102は、診断ツール200が接続されたか否かを判断する。ECU102は、たとえば、ECU102と診断ツール200との間における信号の授受により、診断ツール200が接続されたか否かを判断する。診断ツール200が接続されると(S1000にてYES)、処理はS1100に移される。もしそうでないと(S1000にてNO)、処理は診断ツール200が接続されるまで待機する。
S1100にて、ECU102は、異常検出ルーチンを実行させる。異常検出ルーチンについては、後述する。S1200にて、ECU102は、IGスイッチ120がオンでかつエンジンが停止状態であるか否かを判断する。ECU102は、IGスイッチ120から送信される信号に基づいて、ECU102がオンであるか否かを判断する。ECU102は、たとえば、エンジンECU(図示せず)から送信される信号に基づいて、エンジンが停止状態であるか否かを判断してもよいし、エンジンに設けられる各種センサからの情報に基づいて、エンジンが停止状態であるか否かを判断してもよい。IGスイッチ120がオンでかつエンジンが停止状態であると(S1200にてYES)、処理はS1400に移される。もしそうでないと(S1200にてNO)、処理はS1300に移される。
S1300にて、ECU102は、IGスイッチ120がオフからオンになったか否かを判断する。IGスイッチ120がオフからオンになると(S1300にてYES)、処理はS1400に移される。もしそうでないと(S1300にてNO)、処理はIGスイッチ120がオフからオンになるまで待機する。
S1400にて、ECU102は、電圧センサ118から送信される信号に基づいて、電圧を検知する。S1500にて、ECU102は、ダイアグコードを出力する。このとき、ダイアグコードには、検知された電圧値についての信号を含む。
一方、診断ツール200の制御回路は、以下のプログラムを実行する。
S2000にて、診断ツール200の制御回路は、ECU102に接続されたか否かを判断する。ECU102に接続されると(S2000にてYES)、処理はS2100に移される。もしそうでないと(S2000にてNO)、処理はECU102が接続されるまで待機する。
S2100にて、診断ツール102の制御回路は、ECU102からダイアグコードを受信するか否かを判断する。ダイアグコードを受信すると(S2100にてYES)、処理はS2200に移される。もしそうでないと(S2100にてNO)、処理はダイアグコードを受信するまで待機する。
S2200にて、診断ツール102の制御回路は、システム異常ありコードを受信するか否かを判断する。システム異常ありコードは、ECU102から出力されるダイアグコードに含まれてもよいし、別途送信される信号であってもよい。また、診断ツール102の制御回路は、システム異常なしコードを受信するか否かを判断してもよい。システム異常ありコードおよびシステム異常なしコードについては後述する。システム異常ありコードを受信すると(S2200にてNO)、処理はS2300に移される。もしそうでないと(システム異常なしコードを受信すると)(S2200にてYES)、処理はS2600に移される。
S2300にて、診断ツール200の制御回路は、インバータ106に対する作業についての情報が出力される画面の切り換え入力があるか否かを判断する。作業者の操作部206への入力に基づいて、診断ツール200の制御回路は、画面の切り換えの入力があるか否かを判断する。画面の切り換え入力があると(S2300にてYES)、処理はS2400に移される。もしそうでないと(S2300にてNO)、処理は画面の切り換え入力があるまで待機する。
S2400にて、診断ツール200の制御回路は、コンデンサ110の蓄電状態に基づいて作業が可能であるか否かを判断する。診断ツール200の制御回路は、ダイアグコードに含まれる検知されたコンデンサ110の電圧値を示す信号に基づいて、コンデンサ110が予め定められた電圧以下であるか否かを判断する。診断ツール200の制御回路は、コンデンサ110の電圧が予め定められた電圧以下であると、作業が可能であると判断する。一方、診断ツール200の制御回路は、コンデンサ110の電圧が予め定められた電圧以上であると、作業を待機する必要があると判断する。コンデンサの蓄電状態に基づいて作業が可能であると(S2400にてYES)、処理はS2500に移される。もしそうでないと(S2400にてNO)、処理はS2600に移される。
S2500にて、診断ツール200の制御回路は、作業可能の表示を行なう。S2600にて、診断ツール200の制御回路は、作業待ちの表示を行なう。作業待ちの表示は、たとえば、待ち時間を出力してもよいし、単に作業待ちが必要であることを示す情報を出力してもよい。本実施の形態において、診断ツール200の制御回路は、表示部208に作業可能の表示を行なうが特にこれに限定されるものではない。たとえば、診断ツール200の制御回路は、音声により、作業者に作業が可能であることを出力してもよい。
次に、図4を参照して、ECU102で実行される異常検出ルーチンのプログラムの制御構造について説明する。
S3000にて、ECU102は、ECU102に異常があるか否か判断する。ECU102は、たとえば、自己診断プログラムを実行することにより異常があるか否かを判断する。ECU102に異常があると(S3000にてYES)、処理はS3500に移される。もしそうでないと(S3000にてNO)、処理はS3100に移される。
S3100にて、ECU102は、診断ツール200に異常があるか否かを判断する。ECU102は、たとえば、診断ツール200から送信される信号に基づいて、診断ツールに異常があるか否かを判断する。診断ツール200に異常があると(S3100にてYES)、処理はS3500に移される。もしそうでないと(S3100にてNO)、処理はS3200に移される。
S3200にて、ECU102は、診断ツール200との通信回線に異常があるか否かを判断する。通信回線に異常があると(S3200にてYES)、処理はS3500に移される。もしそうでないと(S3200にてNO)、処理はS3300に移される。
S3300にて、ECU102は、電圧センサ118に異常があるか否かを判断する。ECU102は、たとえば、電圧センサ118から送信される信号に基づいて、電圧センサ118に異常があるか否かを判断する。電圧センサ118に異常があると(S3300にてYES)、処理はS3500に移される。もしそうでないと(S3300にてNO)、処理はS3400に移される。
S3400にて、ECU102は、システム異常なしコードを生成する。S3500にて、ECU102は、システム異常ありコードを生成する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る通知システムの動作について説明する。
インバータ106に異常を有する車両において、修理作業を行なう作業者がECU側接続端子204に診断ツール200を接続すると(S1000にてYES、S2000にてYES)、異常検出ルーチンが開始される(S1100)。ECU102に異常がなく(S3000にてNO)、診断ツール200に異常がなく(S3100にてNO)、通信回線に異常がなく(S3200にてNO)、電圧センサ118に異常がないと(S3300にてNO)、システム異常なしコードを生成する。もし1つでも異常があると、システム異常ありコードを生成する(S3500)。
ここで、車両が、IGスイッチ120がオンでかつエンジンがオフの状態であると(S1200にてYES)、電圧センサ118によりコンデンサ110の電圧が検知される(S1400)。そして、検知された電圧値を含むダイアグコードが診断ツール200に送信される(S1500)。
一方、診断ツール200において、ECU102から送信されるダイアグコードが受信され(S2100にてYES)、システム異常ありコードが受信されずあるいはシステム異常なしコードを受信して(S2200にてNO)、インバータ106に対する作業が可能であるか否かの情報を示す画面への切り換え入力があると(S2300にてYES)、診断ツール200の表示部208には、インバータ106に対する作業についての情報が表示される。すなわち、検知されたコンデンサの電圧が予め定められた値以下であると、作業が可能あるため(S2400にてYES)、表示部208に速やかに作業が可能であることを示す情報が表示される。一方、検知されたコンデンサの電圧が予め定められた値以上であると、表示部208に作業待ちの表示がされる。また、システム異常ありコードが受信されると(S2200にてYES)、表示部208に作業待ちの表示がされる。
以上のようにして、本実施の形態に係る通知システムによると、インバータに異常が発生して、コンデンサ等のインバータを構成する高電圧部品を交換あるいは修理する作業が必要となる場合において、ECUは、検知された電圧に応じた信号を診断ツールに送信する。診断ツールにおいて、受信した信号に応じて、インバータに対する作業についての情報を出力することができる。すなわち、診断ツールは、コンデンサに電荷が残存していなければ、インバータに対する作業が可能であることを示す情報を出力することができる。そのため、作業者は、速やかに作業をすることができる。一方、コンデンサに電荷が残存していれば、放電回路によりコンデンサの電荷が放電されるまで、インバータに対する作業を待機する必要があることを示す情報を出力することができる。したがって、安全かつ速やかに修理作業を行なうために、コンデンサの放電状態を作業者に通知する通知システムおよびそのシステムを用いた車両の制御装置を提供することができる。
なお、コンデンサは電力平滑用途のものとして説明したが、キャパシタ(電気二重層コンデンサ)であってもよい。通常の平滑用コンデンサより電気容量の大きなキャパシタを搭載した車両であれば、電気容量が大きい分だけ放電により時間を要することから、本発明をより効果的に活用でき、作業の効率が向上する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 インストルメントパネル、102 ECU、104 モータ、106 インバータ、108 放電回路、110 コンデンサ、112 バッテリ、114,116 システムメインリレー、118 電圧センサ、120 IGスイッチ、200 診断ツール、202 ツール側接続端子、204 ECU側接続端子、206 操作部、208 表示部。
Claims (10)
- 車両に搭載された制御装置と前記制御装置に通信可能に接続される通知装置とを含む通知システムであって、前記車両には、電荷を蓄える蓄電機構と、前記電荷を放電する放電回路とを含む高電圧機器が搭載され、
前記制御装置は、
前記高電圧機器を制御するための制御手段と、
前記蓄電機構の電圧を検知するための検知手段と、
前記検知された電圧に応じた信号を前記通知装置に送信するための送信手段とを含み、
前記通知装置は、
前記送信された信号を受信するための受信手段と、
前記受信した信号に基づいて、前記高電圧機器に対する作業についての情報を出力するための出力手段とを含む、通知システム。 - 前記送信手段は、前記検知された電圧が予め定められた値以下であると、予め定められた第1の信号を送信するための手段を含み、
前記出力手段は、前記送信された第1の信号に基づいて、前記作業が可能であることを示す情報を出力するための手段を含む、請求項1に記載の通知システム。 - 前記送信手段は、前記検知された電圧が予め定められた値以上であると、予め定められた第2の信号を送信するための手段を含み、
前記出力手段は、前記送信された第2の信号に基づいて、予め定められた時間が経過した後に前記作業が可能であることを示す情報を出力するための手段を含む、請求項1または2に記載の通知システム。 - 前記制御装置は、前記検知手段の異常を検知するための手段をさらに含み、
前記送信手段は、前記検知された異常に対応した予め定められた第2の信号を送信するための手段を含み、
前記出力手段は、前記送信された第2の信号に基づいて、予め定められた時間が経過した後に前記作業が可能であることを示す情報を出力するための手段を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の通知システム。 - 前記制御装置は、前記通知装置との通信の異常を検知するための手段をさらに含み、
前記送信手段は、前記検知された異常に対応した予め定められた第2の信号を送信するための手段を含み、
前記出力手段は、前記送信された第2の信号に基づいて、予め定められた時間が経過した後に前記作業が可能であることを示す情報を出力するための手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の通知システム。 - 前記信号は、ダイアグコードに対応する信号である、請求項1〜5のいずれかに記載の通知システム。
- 前記高電圧機器は、前記車両をモータ駆動するための電源装置であって、
前記蓄電機構とは、前記電源装置に接続されたコンデンサである、請求項1〜6のいずれかに記載の通知システム。 - 車両に搭載された制御装置と前記制御装置に通信可能に接続される通知装置とを含む通知システムであって、前記車両には電荷を蓄える蓄電機構と前記電荷を放電する放電回路とを含む高電圧機器が搭載され、前記通知装置は、前記送信された信号を受信するための受信手段と、前記受信した信号に基づいて、前記高電圧機器に対する作業についての情報を出力するための出力手段とを含み、
前記制御装置は、
前記高電圧機器を制御するための制御手段と、
前記蓄電機構の電圧を検知するための検知手段と、
検知された電圧に応じた信号を送信するための送信手段とを含む、車両の制御装置。 - 前記信号は、ダイアグコードに対応する信号である、請求項8に記載の車両の制御装置。
- 前記高電圧機器は、前記車両をモータ駆動するための電源装置であって、
前記蓄電機構とは、前記電源装置に接続されたコンデンサである、請求項8または9に記載の車両の制御装置。
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JP2004229125A JP2006050802A (ja) | 2004-08-05 | 2004-08-05 | 通知システムおよびそのシステムに用いられる車両の制御装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015503477A (ja) * | 2011-12-24 | 2015-02-02 | フオルクスヴアーゲン アクチエンゲゼルシヤフトVolkswagenAG | 高電圧システムにおける無電圧状態を確認する方法および高電圧システム |
WO2016103329A1 (ja) * | 2014-12-22 | 2016-06-30 | 三菱電機株式会社 | 車両用制御装置のインターロック機構 |
-
2004
- 2004-08-05 JP JP2004229125A patent/JP2006050802A/ja not_active Withdrawn
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