JP2006050771A - 直流電動モータ用ブラシ及びその製造法 - Google Patents

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Shigeharu Konno
重治 紺野
Michio Ogami
三千男 大上
Fukumi Akatsu
福美 赤津
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Abstract

【課題】 高温下で摩耗の少ない直流電動モータ用ブラシを提供すると共に高温下で摩耗の少ない直流電動モータ用ブラシの製造法を提供する。
【解決手段】 黒鉛を含むカーボン材、カーボンチューブの中に金属原子及び/又はフラーレンを包摂したカーボンチューブ包摂体、銅粉及び樹脂を含有してなる直流電動モータ用ブラシ並びに黒鉛を含むカーボン材、カーボンチューブの中に金属原子及び/又はフラーレンを包摂したカーボンチューブ包摂体、銅粉及び樹脂を含有する混合粉に、リード線を埋設した後成形し、還元ガス又は不活性雰囲気中で焼成することを特徴とする直流電動モータ用ブラシの製造法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、回転電機などに用いられる摩耗の少ない、直流電動モータ用ブラシ及びその製造法に関する。
従来、金属黒鉛質ブラシは、特許文献1に記載されているように、銅粉と樹脂(結合剤)をコーキングした天然黒鉛を主成分とし、これに鉛、錫等を添加したものを混合し、成形した後、焼成して作製していた。
また、耐摩耗性を向上させるため、特許文献2に記載されているように、二硫化モリブデン、二硫化タングステン等の硫化金属粉を少量添加したものが知られている。
特公平06−066147号公報 特公平06−007505号公報
しかしながら上記に示すブラシは、ブラシ温度が高くなると黒鉛潤滑が不足し、ブラシ摩耗が増大するという欠点があった。
また、硫化金属粉を多くすると比抵抗が増加し、電気損失が増大するという欠点があった。
請求項1及び2記載の発明は、高温下で摩耗の少ない直流電動モータ用ブラシを提供するものである。
請求項3記載の発明は、高温下で摩耗の少ない直流電動モータ用ブラシの製造法を提供するものである。
本発明は、黒鉛を含むカーボン材、カーボンチューブの中に金属原子及び/又はフラーレンを包摂したカーボンチューブ包摂体、銅粉及び樹脂を含有してなる直流電動モータ用ブラシに関する。
また、本発明は、カーボンチューブ包摂体が、直径が2nm以下及び長さが100nm以下である直流電動モータ用ブラシに関する。
さらに、本発明は、黒鉛を含むカーボン材、カーボンチューブの中に金属原子及び/又はフラーレンを包摂したカーボンチューブ包摂体、銅粉及び樹脂を含有する混合粉に、リード線を埋設した後成形し、還元ガス又は不活性雰囲気中で焼成することを特徴とする直流電動モータ用ブラシの製造法に関する。
請求項1及び2記載の直流電動モータ用ブラシは、高温下で使用しても摩耗の少ない直流電動モータ用ブラシである。
請求項3記載の方法により得られる直流電動モータ用ブラシは、高温下で使用しても摩耗の少ない直流電動モータ用ブラシである。
本発明になる直流電動モータ用ブラシは、カーボンチューブ包摂体が整流子面とブラシ面の間に介在し、摺動時にミクロな転がり作用が生じる。このため、摩耗の形態は転がり摩耗となり、摩擦係数が低く、ブラシ摩耗が低減するものと考えられる。
特に、ブラシ温度が150℃に上昇すると、ブラシと整流子間に生成されていた酸化膜の潤滑性が低下し、摩擦変動が大きくなるが、カーボンファイバを含有したブラシは、上記の理由により摩擦変動が小さくなるものと考えられる。
本発明において、黒鉛の含有量は、ブラシ全組成物中に20〜80重量%の範囲が好ましく、40〜60重量%の範囲がさらに好ましい。
また、カーボンチューブ包摂体の含有量は、ブラシ全組成物中に0.01〜10重量%の範囲が好ましく、0.1〜5重量%の範囲がさらに好ましい。
なお、銅粉及び樹脂バインダの含有量は、特に制限はなく、そのときの条件に応じて適宜選定して添加される。
ブラシの主成分となる黒鉛は、天然黒鉛、人造黒鉛のいずれでもよい。また黒鉛の粒径についても特に制限はないが、平均粒径が10〜200μm程度のものを用いることが好ましい。平均粒径は、レーザー散乱型粒度分布測定装置により測定することができる。
さらに、樹脂としては、フェノール樹脂、フラン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、特にフェノール樹脂は、レゾール又はノボラック樹脂若しくはこれらを混合して用いることができる。なお、レゾール、ノボラック樹脂は、液状、固形状、粉状等いずれのものを用いても差し支えない。
上記のフェノール樹脂は、特性に応じて各種変性剤で変性された変性フェノール樹脂、例えば、レゾルシン変性フェノール樹脂、クレゾール変性フェノール樹脂、アルキル変性フェノール樹脂、カシュー変性フェノール樹脂、芳香族炭化水素樹脂変性フェノール樹脂、メラミン変性フェノール樹脂、油変性フェノール樹脂、フラン変性フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂等を用いることができる。
本発明の直流電動モータ用ブラシに含有されるカーボンチューブ包摂体は、直径が2n
以下、好ましくは0.4〜2nmの範囲、さらに好ましくは0.4〜1nmの範囲及び長さが100nm以下、好ましくは0.5〜20nmの範囲のものを用いることが望ましい。直径が2nmを超え、かつ長さが100nmを超えるものを用いると、モータのコンミテータへの研削性が増加すると同時に、ブラシ自身の摩耗が大きくなる傾向がある。
なお、カーボンチューブ包摂体の直径及び長さは、走査形電子顕微鏡を用いて測定することができる。
本発明において、カーボンチューブの中に包摂する金属原子は、 、 、 、 等が挙げられる。またフラーレンは、燃焼法、アーク放電法等によって生成される球殻状炭素分子を指し、特に、炭素分子の結合による5員環及び6員環からなる複数の環状炭素体の組み合わせによって構成された球殻状分子、楕円球殻状分子を指すものであり、代表的なものとして、C60、C70、C240等が挙げられる。
なお、カーボンチューブの中に金属原子及び/又はフラーレンを包摂する手段については特に制限はない。
以下、本発明の実施例を説明する。
実施例1
直径が0.4〜1nmの範囲及び長さが100nm以下のカーボンチューブ包摂体(カーボンチューブに対して試薬フラーレン単離体のC60を50重量%包摂)1.0重量%、天然黒鉛粉(日本黒鉛工業(株)製、商品名CB−150)80.5重量%、二硫化モリブデン粉(クライマックス社製、商品名MoTF)2.0重量%及びフェノール樹脂のワニス(日立化成工業(株)製、商品名VP−13N)16.5重量%を均一に混練、乾燥、粉砕、分級して平均粒径が200μmの造粒黒鉛を得た。
次に、上記で得た造粒黒鉛60重量部と電解銅粉(福田金属箔紛(株)製、商品名CE−25)40重量部をV型混合機で均一に混合し、この混合粉を金型に充填し、さらに所定の位置にリード線を埋設した後、単軸の粉末成形機で294MPaの圧力で成形し、次いでNH分解ガスの雰囲気炉中で800℃の温度で焼成して直流電動モータ用ブラシを得た。
実施例2
直径が0.4〜1nmの範囲及び長さが100nm以下のカーボンチューブ包摂体(カーボンチューブに対してScC84を70重量%包摂)0.2重量%、天然黒鉛粉(日本黒鉛工業(株)製、商品名CB−150)83.3重量%及びフェノール樹脂のワニス(日立化成工業(株)製、商品名VP−13N)16.5重量%を均一に混練、乾燥、粉砕、分級して平均粒径が200μmの造粒黒鉛を得た。
次に、上記で得た造粒黒鉛60重量部と電解銅粉(福田金属箔紛(株)製、商品名CE−25)40重量部をV型混合機で均一に混合し、この混合粉を金型に充填し、さらに所定の位置にリード線を埋設した後、単軸の粉末成形機で294MPaの圧力で成形し、次いでNH分解ガスの雰囲気炉中で750℃の温度で焼成して直流電動モータ用ブラシを得た。
実施例3
直径が0.4〜1nmの範囲及び長さが100nm以下のカーボンチューブ包摂体(カーボンチューブに対して試薬フラーレン単離体のC70を60重量%包摂)1.0重量%、天然黒鉛粉(日本黒鉛工業(株)製、商品名CB−150)80.5重量%、二硫化モリブデン粉(クライマックス社製、商品名MoTF)2.0重量%及びフェノール樹脂のワニス(日立化成工業(株)製、商品名VP−13N)16.5重量%を均一に混練、乾燥、粉砕、分級して平均粒径が200μmの造粒黒鉛を得た。
次に、上記で得た造粒黒鉛60重量部と電解銅粉(福田金属箔紛(株)製、商品名CE−25)40重量部をV型混合機で均一に混合し、この混合粉を金型に充填し、さらに所定の位置にリード線を埋設した後、単軸の粉末成形機で294MPaの圧力で成形し、次いでNH分解ガスの雰囲気炉中で750℃の温度で焼成して直流電動モータ用ブラシを得た。
比較例1
天然黒鉛粉(日本黒鉛工業(株)製、商品名CB−150)82重量%及びフェノール樹脂のワニス(日立化成工業(株)製、商品名VP−11N)18重量%を均一に混練、乾燥、粉砕、分級して平均粒径が100μmの造粒黒鉛を得た。
次に、上記で得た造粒黒鉛60重量部と電解銅粉(福田金属箔紛(株)製、商品名CE−25)40重量部をV型混合機で均一に混合し、この混合粉を金型に充填し、さらに所定の位置にリード線を埋設した後、単軸の粉末成形機で294MPaの圧力で成形し、次いでNH分解ガスの雰囲気炉中で750℃の温度で焼成して直流電動モータ用ブラシを得た。
次に、実施例1〜3及び比較例1で得られた直流電動モータ用ブラシについて、図1に示す直径が160mm(φ)の銅スリップリングを用いた摩擦係数測定試験機で、ブラシ温度と摩擦変動の関係を調べた。その結果を図2に示す。
また、80Wの電動ファンモーターにブラシを装着して、80℃に加熱した高温槽に入れて、ブラシの摩耗評価を行った結果を図3に、80Wの電動ファンモーターにブラシを装着して、大気中で25±5℃の条件でブラシの摩耗評価を行った結果を図4に示す。
なお、摩擦係数は、以下に示す方法で算出した。
図1に示す直径が160mm(φ)の銅スリップリング1は、奥行き側で別に連結されているモータ(図示せず)によって回転するようになっており、該銅スリップリング1の面を#600の研磨機で磨いた後、ブラシホルダ2にブラシ3を設置し、バネ4を介してバネ圧Pで押圧して固定した。一方、ブラシ3に熱電対5を固定し、これを介して銅スリップリング1に内蔵したヒータ6への電力を制御してブラシ温度を一定に保持した。
上記のような状態のもとで、モータの回転数1420min−1、ブラシへの電流9Aの条件で、回転に伴って加わる力Fをブラシ3に連結されたロードセルで測定し、F/Pにより摩擦係数(μ)を算出した。また図2に示すモータを上記に示す条件で20時間回転させ、回転終了前の10分間についてブラシ3の温度が60℃、80℃、120℃、160℃及び180℃のときの摩擦係数(μ)の上下の幅(変動)を図示したものである。なお、図1において7は電源である。
また、摩耗評価は、上記の条件でモータを100時間回転し、ブラシの回転前の寸法と100時間回転後の寸法の差からブラシの摩耗量を求めた。
図2に示されるように、本発明の実施例になる直流電動モータ用ブラシは、比較例1の直流電動モータ用ブラシに比較して、160℃以上の高温で摩擦変動が小さいことが明らかである。
また、図3及び図4に示されるように、本発明の実施例になる直流電動モータ用ブラシは、比較例1の直流電動モータ用ブラシに比較して、80℃の雰囲気でのブラシ摩耗及び大気中でのブラシ摩耗が少ないことが明らかである。
摩擦係数測定試験機の概略図である。 実施例1〜3と比較例1で得られた直流電動モータ用ブラシのブラシ温度と摩擦変動を示すグラフである。 80℃の雰囲気での電動ファンモーターにおけるブラシ摩耗を示すグラフである。 大気中での電動ファンモーターにおけるブラシ摩耗を示すグラフである。
符号の説明
1 銅スリップリング
2 ブラシホルダ
3 ブラシ
4 バネ
5 熱電対
6 ヒータ
7 電源

Claims (3)

  1. 黒鉛を含むカーボン材、カーボンチューブの中に金属原子及び/又はフラーレンを包摂したカーボンチューブ包摂体、銅粉及び樹脂を含有してなる直流電動モータ用ブラシ。
  2. カーボンチューブ包摂体が、直径が2nm以下及び長さが100nm以下である直流電動モータ用ブラシ。
  3. 黒鉛を含むカーボン材、カーボンチューブの中に金属原子及び/又はフラーレンを包摂したカーボンチューブ包摂体、銅粉及び樹脂を含有する混合粉に、リード線を埋設した後成形し、還元ガス又は不活性雰囲気中で焼成することを特徴とする直流電動モータ用ブラシの製造法。
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