JP2006050751A - ハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 加速状態でのバッテリ過充放電電力の補償時、過充放電電力補償を達成しながら、加速感不足により運転者へ与える違和感を防止することができるハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置を提供すること。
【解決手段】 エンジンEとバッテリ4を電源とする少なくとも2つのモータジェネレータMG1,MG2を動力源とし、該動力源とタイヤへの出力部材のうち2つの回転速度が決まれば残りの全ての回転速度が決まる2自由度の差動装置を有する変速機を備えたハイブリッド車において、バッテリ4の充放電電力を検出または推定するバッテリ電力検出手段63と、車両の加速状態を推定または検出する加速状態検出手段65と、加速状態でバッテリ電力が過充放電状態となった場合、バッテリ過充放電電力を補償すると共に、車両進行方向の加速度が減少しないように、エンジントルクとモータジェネレータトルクを補正するトルク補正手段64と、を設けた。
【選択図】 図5

Description

本発明は、エンジンとバッテリを電源とする少なくとも2つのモータジェネレータを動力源とするハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置に関する。
従来、エンジンと2つのモータジェネレータを動力源とするハイブリッド変速機が知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなモータジェネレータを動力源に持つハイブリッド変速機では、モータジェネレータと電力を授受するバッテリにて過充放電電力が生じた場合や、モータジェネレータの機械的動作可能領域を超えた場合、モータトルクを制限する。このモータトルク制限制御は、第1モータトルクT1と第2モータトルクT2を軸とする2次元平面を考え、この2次元平面上に、バッテリ充放電電力がバッテリ定格電力に収まり、モータトルクが機械的動作可能領域に収まるようなT1,T2の領域(実現可能領域)を設定する。そして、T1,T2の目標値が、実現可能領域を超えるとき、実現可能領域内にT1,T2の目標値を修正することでなされる。
特開2003−269596号公報
従来のハイブリッド変速機において、バッテリ定格電力やモータの機械的動作可能領域を超えないようにモータトルクT1,T2の目標値を修正するとき、変速速度と駆動力のうち駆動力の方が運転者の希望する優先順位が高いため、駆動力の変化が最も小さくなるように変速速度を変化させる補正により過充電電力の補償がなされる。
しかしながら、例えば、加速状態で走行中に過放電となり、この時にモータパワーを減らした場合、過放電電力の補償はできるものの、車両加速度が低下して加速感が不足することになり、運転者に違和感を与えてしまう、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、加速状態でのバッテリ過充放電電力の補償時、過充放電電力補償を達成しながら、加速感不足により運転者へ与える違和感を防止することができるハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置では、エンジンとバッテリを電源とする少なくとも2つのモータジェネレータを動力源とし、該動力源とタイヤへの出力部材のうち2つの回転速度が決まれば残りの全ての回転速度が決まる2自由度の差動装置を有する変速機を備えたハイブリッド車において、
前記バッテリの充放電電力を検出または推定するバッテリ電力検出手段と、
車両の加速状態を推定または検出する加速状態検出手段と、
加速状態でバッテリ電力が過充放電状態となった場合、バッテリ過充放電電力を補償すると共に、車両進行方向の加速度が減少しないように、エンジントルクとモータジェネレータトルクを補正するトルク補正手段と、
を設けた。
よって、本発明のハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置にあっては、トルク補正手段において、加速状態でバッテリ電力が過充放電状態となった場合、バッテリ過充放電電力を補償すると共に、車両進行方向の加速度が減少しないように、エンジントルクとモータジェネレータトルクが補正される。すなわち、バッテリ過充放電電力に対する制限の考え方として、駆動力優先による制限に代え、基本的に変速速度を一定に保つ変速比優先による制限を採用し、かつ、過充放電電力を補償する際、車両進行方向の加速度減少を抑えるようにした。この結果、加速状態でのバッテリ過充放電電力の補償時、過充放電電力補償を達成しながら、加速感不足により運転者へ与える違和感を防止することができる。
以下、本発明のハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、ハイブリッド車の駆動系構成を説明する。
図1は実施例1のバッテリ電力補償制御装置が適用されたハイブリッド車の駆動系を示す全体システム図である。実施例1におけるハイブリッド車の駆動系は、図1に示すように、エンジンEと、第1モータジェネレータMG1と、第2モータジェネレータMG2と、出力ギヤOG(出力部材)と、駆動力合成変速機TM(変速機)と、を有する。
前記エンジンEは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、後述するエンジンコントローラ1からの制御指令に基づいて、スロットルバルブのバルブ開度等が制御される。
前記第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2は、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータジェネレータであり、後述するモータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流を印加することによりそれぞれ独立に制御される。
前記駆動力合成変速機TMは、ラビニョウ型遊星歯車列PGR(差動装置、遊星歯車列)と、ローブレーキLBと、を有し、前記ラビニョウ型遊星歯車列PGRは、第1サンギヤS1と、第1ピニオンP1と、第1リングギヤR1と、第2サンギヤS2と、第2ピニオンP2と、第2リングギヤR2と、互いに噛み合う第1ピニオンP1と第2ピニオンP2とを支持する共通キャリアPCと、によって構成されている。つまり、ラビニョウ型遊星歯車PGRは、第1サンギヤS1と、第1リングギヤR1と、第2サンギヤS2と、第2リングギヤR2と、共通キャリアPCと、の5つの回転要素を有する。この5つの回転要素に対する入出力部材の連結関係について説明する。
前記第1サンギヤS1には、第1モータジェネレータMG1が連結されている。前記第1リングギヤR1は、ローブレーキLBを介してケースに固定可能に設けられている。前記第2サンギヤS2には、第2モータジェネレータMG2が連結されている。前記第2リングギヤR2には、エンジンクラッチECを介してエンジンEが連結されている。前記共通キャリアPCには、出力ギヤOGが直結されている。なお、出力ギヤOGからは、図外のディファレンシャルやドライブシャフトを介して左右の駆動タイヤに駆動力が伝達される。
上記連結関係により、図2に示す共線図上において、第1モータジェネレータMG1(第1サンギヤS1)、エンジンE(第2リングギヤR2)、出力ギアOG(共通キャリアPC)、ローブレーキLB(第1リングギヤR1)、第2モータジェネレータMG2(第2サンギヤS2)の順に配列され、ラビニョウ型遊星歯車列PGRの動的な動作を簡易的に表せる剛体レバーモデルを導入することができる。
ここで、「共線図」とは、差動歯車のギヤ比を考える場合、式により求める方法に代え、より簡単で分かりやすい作図により求める方法で用いられる速度線図であり、縦軸に各回転要素の回転数(回転速度)をとり、横軸に各回転要素をとり、各回転要素の間隔をサンギヤとリングギヤの歯数比に基づく共線図レバー比になるように配置したものである。
前記エンジンクラッチECとローブレーキLBは、後述する油圧制御装置5からの油圧により締結される多板摩擦クラッチと多板摩擦ブレーキであり、エンジンクラッチECは、図2の共線図上において、エンジンEと共に第2リングギヤR2の回転速度軸と一致する位置に配置され、ローブレーキLBは、図2の共線図上において、第1リングギヤR1の回転速度軸(出力ギヤOGの回転速度軸と第2サンギヤS2の回転速度軸との間の位置)に配置される。
次に、ハイブリッド車の制御系を説明する。
実施例1におけるハイブリッド車の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、油圧制御装置5と、統合コントローラ6と、アクセル開度センサ7と、車速センサ8と、エンジン回転数センサ9と、第1モータジェネレータ回転数センサ10と、第2モータジェネレータ回転数センサ11と、第2リングギヤ回転数センサ12と、を有して構成されている。
前記エンジンコントローラ1は、アクセル開度センサ7からのアクセル開度APとエンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Neを入力する統合コントローラ6からの目標エンジントルク指令等に応じ、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、例えば、図外のスロットルバルブアクチュエータへ出力する。
前記モータコントローラ2は、レゾルバによる両モータジェネレータ回転数センサ10,11からのモータジェネレータ回転数N1,N2を入力する統合コントローラ6からの目標モータジェネレータトルク指令等に応じ、第1モータジェネレータMG1のモータ動作点(N1,T1)と、第2モータジェネレータMG2のモータ動作点(N2,T2)と、をそれぞれ独立に制御する指令をインバータ3へ出力する。なお、このモータコントローラ2からは、バッテリ4の充電状態をあらわすバッテリS.O.Cの情報が統合コントローラ6に対して出力される。
前記インバータ3は、前記第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2との各ステータコイルに接続され、モータコントローラ2からの指令により独立した三相交流を作り出す。このインバータ3には、力行時に放電し回生時に充電するバッテリ4が接続されている。
前記油圧制御装置5は、統合コントローラ6からの油圧指令を受け、エンジンクラッチECと、ローブレーキLBと、の締結油圧制御及び解放油圧制御を行う。この締結油圧制御及び解放油圧制御には、滑り締結制御や滑り解放制御による半クラッチ制御も含む。
前記統合コントローラ6は、アクセル開度センサ7からのアクセル開度APと、車速センサ8からの車速VSPと、エンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Neと、第1モータジェネレータ回転数センサ10からの第1モータジェネレータ回転数N1と、第2モータジェネレータ回転数センサ11からの第2モータジェネレータ回転数N2と、第2リングギヤ回転数センサ12からの第2リングギヤ入力回転速度ωin等の情報を入力し、所定の演算処理を行う。そして、エンジンコントローラ1、モータコントローラ2、油圧制御装置5に対し演算処理結果にしたがって制御指令を出力する。
なお、統合コントローラ6とエンジンコントローラ1、および、統合コントローラ6とモータコントローラ2とは、情報交換のためにそれぞれ双方向通信線14、15により接続されている。
次に、ハイブリッド車の走行モードについて説明する。
実施例1のハイブリッド車における走行モードとしては、電気自動車無段変速モード(以下、「EVモード」という。)と、電気自動車固定変速モード(以下、「EV-LBモード」という。)と、ハイブリッド車固定変速モード(以下、「LBモード」という。)と、ハイブリッド車無段変速モード(以下、「E-iVTモード」という。)と、を有する。
前記「EVモード」は、図2(a)の共線図に示すように、二つのモータジェネレータMG1.MG2のみで走行する無段変速モードであり、エンジンEは停止でエンジンクラッチECは解放である。
前記「EV-LBモード」は、図2(b)の共線図に示すように、ローブレーキLBを締結した状態で、二つのモータジェネレータMG1,MG2のみで走行する固定変速モードであり、エンジンEは停止でエンジンクラッチECは解放である。第1モータジェネレータMG1から出力Outputへの減速比、及び、第2モータジェネレータMG2から出力Outputへの減速比が大きいので駆動力が大きく出るモードである。
前記「LBモード」は、図2(c)の共線図に示すように、ローブレーキLBを締結した状態で、エンジンEとモータジェネレータMG1,MG2で走行する固定変速モードであり、エンジンEは運転でエンジンクラッチECは締結である。エンジンEとモータジェネレータMG1,MG2から出力Outputへの減速比が大きいので駆動力が大きく出るモードである。
前記「E-iVTモード」は、図2(d)の共線図に示すように、エンジンEとモータジェネレータMG1,MG2で走行する無段変速モードであり、エンジンEは運転でエンジンクラッチECは締結である。
そして、前記4つの走行モードのモード遷移制御は、統合コントローラ6により行われる。すなわち、統合コントローラ6には、要求駆動力Fdrv(アクセル開度APにより求められる。)と車速VSPとバッテリS.O.Cによる三次元空間に、図3に示すような前記4つの走行モードを割り振った走行モードマップが予め設定されていて、車両の停止時や走行時には、要求駆動力Fdrvと車速VSPとバッテリS.O.Cの各検知値により走行モードマップが検索され、要求駆動力Fdrvと車速VSPにより決まる車両動作点やバッテリ充電量に応じて最適な走行モードが選択される。なお、図3は三次元走行モードマップをバッテリS.O.Cが充分な容量域のある値で切り取ることにより、要求駆動力Fdrvと車速VSPとの二次元によりあらわした走行モードマップの一例である。
前記走行モードマップの選択により、「EVモード」と「EV-LBモード」との間においてモード遷移を行う場合、図4に示すように、ローブレーキLBの締結・解放が行われる。「E-iVTモード」と「LBモード」との間においてモード遷移を行う場合、図4に示すように、ローブレーキLBの締結・解放が行われる。また、「EVモード」と「E-iVTモード」との間においてモード遷移を行う場合、図4に示すように、エンジンEの始動・停止と共にエンジンクラッチECの締結・解放が行われる。「EV-LBモード」と「LBモード」との間においてモード遷移を行う場合、図4に示すように、エンジンEの始動・停止と共にエンジンクラッチECの締結・解放が行われる。
次に、バッテリ電力補償制御装置について説明する。
実施例1のバッテリ電力補償制御装置は、図5のブロック線図に示すように、目標変速速度設定手段61と、駆動制御手段62と、バッテリ電力検出手段63と、トルク補正手段64と、加速状態検出手段65と、を前記統合コントローラ6内にプログラムの形で有する。
前記目標変速速度設定手段61は、前記エンジンEと両モータジェネレータMG1,MG2の何れかの回転速度を変速制御量と考え、変速制御量と出力部材回転速度との比を実変速比として、実変速比と目標変速比との偏差に応じて目標変速速度を決める。
ここで、「目標変速比」は、目標値生成部(上位コントローラ)にて生成された目標入力回転速度と、車速センサ8による駆動力合成変速機TMからの実出力回転速度(=車速)により求められる。また、「実変速比」は、エンジン回転数センサ9と第1モータジェネレータ回転数センサ10と第2モータジェネレータ回転数センサ11との何れかにより得られる駆動力合成変速機TMへの実入力回転速度と、車速センサ8による駆動力合成変速機TMからの実出力回転速度(=車速)により求められる。
前記駆動制御手段62は、目標変速速度設定手段61からの目標変速速度に基づき、目標変速速度で変速比を変化させると共に、出力ギヤOUTからタイヤへ伝達される駆動力を所望の値(=目標駆動力)にするように目標エンジントルクと目標モータトルクを演算する。
前記バッテリ電力検出手段63は、バッテリ電流検出値に基づき、前記バッテリ4の充放電電力(=バッテリS.O.C)を検出する。
前記トルク補正手段64は、前記バッテリ電力検出手段63からのバッテリ電力と、前記駆動制御手段62からの目標エンジントルクおよび目標モータトルクと、前記加速状態検出手段65からの加速状態情報を入力し、車両が加速状態でバッテリ電力が定格電力域から外れて過充放電状態となった場合、バッテリ過充放電電力を補償すると共に、車両進行方向の加速度が減少しないように、前記エンジンEへのエンジントルクと2つのモータジェネレータMG1,MG2への目標モータトルクとを補正する。
前記加速状態検出手段65は、車両の加速状態を推定または検出する手段で、走行抵抗トルクを推定する走行抵抗トルク推定部を有し、前記駆動制御手段62からの目標駆動力絶対値が、前記走行抵抗トルク推定部により推定された走行抵抗トルク絶対値を上回るとき、加速状態であると検出する。
次に、作用を説明する。
[トルク補正処理]
図6は実施例1の統合コントローラ6において実行されるトルク補正処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する。なお、このサブルーチン処理は、所定の制御周期により繰り返し実行される。
ステップS1では、バッテリ4が過充電状態であるか否かが判断され、Yesの場合はステップS2へ移行し、Noの場合はステップS6へ移行する。
ここで、「バッテリ4の過充電」は、例えば、バッテリ電力PBがバッテリ定格上限電力値を超えたことで判断される。
ステップS2では、ステップS1でのバッテリ過充電判断に引き続き、加速状態であるか否かが判断され、Yesの場合はステップS3へ移行し、Noの場合はステップS5へ移行する。
ここで、「加速状態」の判断は、例えば、加速状態検出手段65において、目標駆動力絶対値が走行抵抗トルク絶対値を上回るときに加速状態であると判断される。
ステップS3では、ステップS2での加速状態判断に引き続き、過充電電力に応じてモータパワーが増えるようにモータトルクを補正し、ステップS4へ移行する。
ここで、「過充電電力」は、バッテリ電力PBからバッテリ定格上限電力値を差し引くことで演算される。
ステップS4では、ステップS3でのモータトルク補正に引き続き、モータパワー増加分に等しくエンジンパワーが減るように、エンジントルク制限値を超えない範囲でエンジントルクを減らし、ステップS11へ移行する。
ステップS5では、ステップS2での非加速状態判断に引き続き、過充電電力に応じてエンジントルクを減らす目標エンジントルクの補正をし、ステップS11へ移行する。
ステップS6では、ステップS1での過充電ではないとの判断に引き続き、バッテリ4が過放電状態か否かが判断され、Yesの場合はステップS7へ移行し、Noの場合はサブルーチン終了へ移行する。
ここで、「バッテリ4の過放電」は、例えば、バッテリ電力PBがバッテリ定格下限電力値未満となったことで判断される。
ステップS7では、ステップS6でのバッテリ過放電判断に引き続き、ステップS2と同様に、加速状態であるか否かが判断され、Yesの場合はステップS8へ移行し、Noの場合はステップS9へ移行する。
ステップS8では、ステップS7での加速状態判断に引き続き、過放電電力に応じエンジントルク制限値を超えない範囲でエンジントルクを増やす補正をし、ステップS11へ移行する。
ここで、「過放電電力」は、バッテリ定格下限電力値からバッテリ電力PBを差し引くことで演算される。
ステップS9では、ステップS7での非加速状態判断に引き続き、過放電電力に応じてモータパワーが減るようにモータトルクを補正し、ステップS10へ移行する。
ステップS10では、ステップS9でのモータトルク補正に引き続き、モータパワー減少分に等しくエンジンパワーが増えるように、エンジントルク制限値を超えない範囲でエンジントルクを増やし、ステップS11へ移行する。
ステップS11では、ステップS4またはステップS5またはステップS8またはステップS10のエンジントルク増減処理に引き続き、エンジントルク制限値を超えるトルク増減が要求されるとき、エンジントルクの補正不足分を算出し、ステップS12へ移行する。
ステップS12では、ステップS11でのエンジントルクの補正不足分算出に引き続き、エンジントルクの補正不足分を、変速速度を変えることで補償するように、モータトルク補正量を算出し、サブルーチン終了へ移行する。
[本発明のトルク補正の考え方]
バッテリ充放電電力PBは、次式で表される。
B=ω1T1+ω2T2+Pml …(1)
ここで、ω1は第1モータジェネレータ回転速度、ω2は第2モータジェネレータ回転速度、T1は第1モータジェネレータトルク、T2は第2モータジェネレータトルク、Pmlはモータロスである。
バッテリ充放電電力PBをΔP変化させるT1とT2の変化量を、それぞれΔT1とΔT2とすると次式が得られる。
ΔP=ω1ΔT1+ω2ΔT2 …(2)
但し、式(2)だけでは、バッテリ充放電電力PBをΔP変化させるΔT1とΔT2は一意に決まらない。しかし、入力回転加速度とモータトルクの関係、もしくは、出力回転速度とモータトルクの関係を用いることで、ΔT1とΔT2を一意に決めることができる。
慣性モーメントの大きさから、出力回転加速度に対して入力回転加速度は十分に速いため、入力回転加速度は変速速度に相当する。一方、出力回転加速度は駆動トルクに相当する。入力回転加速度dωi/dtの動特性は、次式で表される。
dωi/dt=b11・TR+b13・TE+b14・T1+b15・T2 …(3)
dここで、b11からb15は慣性モーメント等で決まる定数である。
入力回転加速度dωi/dtを変化させないように、つまり、変速速度を変化させないように第1モータジェネレータトルクT1と第2モータジェネレータトルクT2のトルク配分を変えるためには、次式の関係を満たせばよい。
0=b14・ΔT1+b15・ΔT2 …(4)
よって、式(2)と式(4)を連立して解けば、入力回転加速度dωi/dt(=変速速度)を変化させずに、バッテリ充放電電力をΔP変化させるΔT1とΔT2が一意に決まる。
一方、実施例1でハイブリッド無段変速モードである「E-iVTモード」を選択している時のパワーフローは、図7に示すように、下記の式で表される。
B=PO−PE+PI …(5)
但し、PBはバッテリ充放電電力、POは出力パワー、PEはエンジンパワー、PIは変速機パワーである。
前進時の場合で説明する。従来の自動変速機(AT)や無段変速機(CVT)やハイブリッド変速機では、キックダウンでのロー変速時にはPI>0、アクセル足離しでのハイ変速時にはPI<0となる。
キックダウン時には、PO>0かつPI>0であるので、上記式(5)からバッテリ充放電電力PBは過放電になりやすい。放電電力を減らすと駆動力は減るので、過放電電力を補償すると加速力が鈍り、運転者の希望する加速力が得られない可能性がある。
本発明は、上記のように、例えば、「E-iVTモード」でのキックダウン時には過放電になり易いし、過放電電力を単純にモータトルク減少補正により補償すると加速力が鈍り、運転者の希望する加速力が得られないという点に着目し、加速状態でバッテリ電力が過充放電状態となった場合、バッテリ過充放電電力を補償すると共に、車両進行方向の加速度が減少しないように、エンジントルクとモータジェネレータトルクの補正を行うものである。
[過放電時のトルク補正作用]
例えば、「E-iVTモード」による高負荷での加速走行中、両モータジェネレータMG1,MG2による力行量が回生量を上回る状態が続き、バッテリ電力PBが過放電状態になった場合、図6のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS11→ステップS12へと進む流れとなる。
すなわち、ステップS8では、過放電電力ΔPに応じてエンジントルクを増やすように目標エンジントルクが補正される。但し、ステップS8において、モータトルク補正補償分を加算して得られた目標エンジントルクが、エンジントルク制限値を超えると、目標エンジントルクはエンジントルク制限値とされる。
次のステップS11では、ステップS8にてエンジントルク制限値を超えるトルク増加が要求された場合、エンジントルク補正不足分を算出する。そして、ステップS12では、エンジントルクの補正不足分を、変速速度を変えることで補償するように、モータトルク補正量を算出することになる。
ここで、駆動力を変えることなく、変速速度のみを変えるモータトルク補正量の演算は、下記のようになされる。
まず、モータトルクの補正は、E-iVT回転系の運動エネルギをEとしたとき、過放電電力ΔPは、
ΔP=(∂E/∂ωi)・Δdωi/dt+(∂E/∂ωo)・Δdωo/dt …(6)
の式で与えられ、式(6)を満たすように、Δdωi/dtとΔdωo/dtを決めて変速制御量と駆動力制御量を補正すればよい。
しかし、ここでは、上記の式(6)において、Δdωo/dt=0(駆動力dωo/dtの変化無し)とした、
ΔP=(∂E/∂ωi)・Δdωi/dt …(6')
の式を用い、エンジントルク補正不足分ΔPに応じて、入力回転加速度変化量Δdωi/dtを決めて、変速制御量を補正することで行われる。
例えば、「E-iVTモード」による高負荷での定速または減速走行中、両モータジェネレータMG1,MG2による力行量が回生量を上回る状態が続き、バッテリ電力PBが過放電状態になった場合、図6のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS6→ステップS7→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS12へと進む流れとなる。
すなわち、ステップS9では、過放電電力ΔPに応じてモータパワーが減るようにモータトルクが補正される。
ここでは、変速速度が変わらない補正を行うため、上記の式(6)において、Δdωi/dt=0(変速速度dωi/dtの変化無し)とした、
ΔP=(∂E/∂ωo)・Δdωo/dt …(6")
の式を用い、過放電電力ΔPに応じて、出力回転加速度変化量Δdωo/dtを決めて、モータパワーが減るようにモータトルクを補正する。
次のステップS10では、モータパワー減少分に等しくエンジンパワーが増えるように、エンジントルク制限値を超えない範囲でエンジントルクを増やす。つまり、ステップS9でのモータトルク補正により駆動力が減少する分をエンジントルクを増すことで補う。
次のステップS11では、ステップS10にてエンジントルク制限値を超えるトルク増加が要求された場合、エンジントルク補正不足分を算出する。そして、ステップS12では、エンジントルクの補正不足分を、変速速度を変えることで補償するように、上記のように、モータトルク補正量を算出することになる。
[過放電時のトルク・パワー制限方法]
次に、過放電時に「モータパワーを減らした場合」と、「エンジンパワーを増やした場合」と、「エンジンパワーを減らした場合」と、について、バッテリ電力・エンジンパワー・変速速度・駆動力の各特性を説明する。なお、各特性において、破線は補償を行わない場合の特性を示し、実線もしくは1点鎖線は補償を行ったときの特性を示す。
・モータパワーを減らした場合
「E-iVTモード」での走行中、図8に示すように、時刻t1で過放電と判断され、時刻t1から時刻t2までの間、モータパワーを減らした場合、バッテリ電力特性に示すように、迅速に過放電電力を補償することができる。しかし、駆動力特性に示すように、モータパワーを減らした分、駆動力が減り、車両が減速してしまう。
・エンジンパワーを増やした場合
「E-iVTモード」での走行中、図9に示すように、時刻t1で過放電と判断され、時刻t1から時刻t2までの間、エンジンパワーを増やした場合、バッテリ電力特性に示すように、エンジンパワーを増したことに伴いトルクバランスを保つようにモータパワーが減ることで過放電電力を補償(ただし、エンジン応答遅れ分、過放電電力補償が遅れる。)することができる。しかし、駆動力特性に示すように、エンジンパワーを増加とモータパワーの減少により駆動力はほぼ変わらない。
・エンジンパワーを減らした場合
「E-iVTモード」での走行中、図10に示すように、時刻t1で過放電と判断され、時刻t1から時刻t2までの間、エンジンパワーを減らした場合、バッテリ電力の実線特性に示すように、エンジンパワーを減らしたことに伴いトルクバランスを保つようにモータパワーが増えることで過放電電力が増える。そこで、バッテリ電力の1点鎖線特性に示すように、過放電電力を補償できるようにモータパワーを減らすと、駆動力の1点鎖線特性に示すように、エンジンパワーとモータパワーの減少により駆動力が低下し、車両の減速度が大きくなる。
以上のことから、「過放電電力の補償」は、図8に示すように、モータパワーを減らす方法を採用するのが応答性が良くて最も好ましい。また、「駆動力制御」は、図9に示すように、エンジンパワーを増す方法を採用するのが最も好ましい。つまり、実施例1は、加速状態での過放電時には図9に示すエンジンパワーを増す方法を採用し、非加速状態での過放電時には図8と図9の両者を組み合わせた方法を採用した。
したがって、実施例1のバッテリ電力補償制御装置では、加速状態での過放電時において、過放電電力に応じてエンジントルクを増やしたため、過放電電力補償を達成しながら、加速感不足により運転者へ与える違和感を防止することができる。
また、非加速状態での過放電時において、過放電電力に応じてモータパワーを減らすと共に、モータパワー減少分に等しくエンジンパワーを増やしたため、過放電電力補償を達成しながら、車両の飛び出しにより運転者へ与える違和感を防止することができる。
[過充電時のトルク補正作用]
例えば、「E-iVTモード」による低負荷での加速走行中、両モータジェネレータMG1,MG2による力行量より回生量が上回る状態が続き、バッテリ電力PBが過充電状態になった場合、図6のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS11→ステップS12へと進む流れとなる。
すなわち、ステップS3では、過充電電力ΔPに応じてモータパワーが増えるようにモータトルクが補正される。
ここでは、変速速度が変わらない補正を行うため、上記の式(6)において、Δdωi/dt=0(変速速度dωi/dtの変化無し)とした、
ΔP=(∂E/∂ωo)・Δdωo/dt …(6")
の式を用い、過充電電力ΔPに応じて、出力回転加速度変化量Δdωo/dtを決めて、モータパワーが増えるようにモータトルクを補正する。
次のステップS4では、モータパワー増加分に等しくエンジンパワーが減るように、エンジントルク制限値を超えない範囲でエンジントルクを減らす。つまり、ステップS3でのモータトルク補正により駆動力が増加する分をエンジントルクを減らすことで補う。
次のステップS11では、ステップS4にてエンジントルク制限値を超えるトルク減少が要求された場合、エンジントルク補正不足分を算出する。そして、ステップS12では、エンジントルクの補正不足分を、上記のように変速速度を変えることで補償するように、モータトルク補正量を算出することになる。
例えば、「E-iVTモード」による低負荷での定速または減速走行中、両モータジェネレータMG1,MG2による力行量より回生量が上回る状態が続き、バッテリ電力PBが過充電状態になった場合、図6のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS5→ステップS11→ステップS12へと進む流れとなる。
すなわち、ステップS5では、過充電電力ΔPに応じてエンジントルクを減らすように目標エンジントルクが補正される。
次のステップS11では、ステップS5にてエンジントルク制限値を超えるトルク減少が要求された場合、エンジントルク補正不足分を算出する。そして、ステップS12では、エンジントルクの補正不足分を、上記のように変速速度を変えることで補償するように、モータトルク補正量を算出することになる。
[過充電時のトルク・パワー制限方法]
次に、過充電時に「エンジンパワーを減らした場合」と、「モータパワーを増やした場合」と、「エンジンパワーを増やした場合」と、について、バッテリ電力・エンジンパワー・変速速度・加速度の各特性を説明する。なお、各特性において、破線は補償を行わない場合の特性を示し、実線もしくは1点鎖線は補償を行ったときの特性を示す。
・エンジンパワーを減らした場合
「E-iVTモード」での走行中、図11に示すように、時刻t1で過充電と判断され、時刻t1から時刻t2までの間、エンジンパワーを減らした場合、バッテリ電力特性に示すように、エンジントルクの遅れ分の遅れ分だけ遅れるが過放電電力を補償することができる。そして、加速度特性に示すように、エンジンパワーを減らしたことに伴いトルクバランスを保つようにモータパワーが増すことで、エンジンパワーを減少とモータパワーの増加により加速度はほぼ変わらない。
・モータパワーを増やした場合
「E-iVTモード」での走行中、図12に示すように、時刻t1で過充電と判断され、時刻t1から時刻t2までの間、モータパワーを増やした場合、バッテリ電力特性に示すように、迅速に過放電電力を補償することができる。しかも、加速度特性に示すように、モータパワーの増加により加速度は増える。
・エンジンパワーを増やした場合
「E-iVTモード」での走行中、図13に示すように、時刻t1で過充電と判断され、時刻t1から時刻t2までの間、エンジンパワーを増やした場合、バッテリ電力の実線特性に示すように、エンジンパワーを増やしたことに伴いトルクバランスを保つようにモータパワーが減ることで過充電電力が増える。そこで、バッテリ電力の1点鎖線特性に示すように、過充電電力を補償できるようにモータパワーを増やすと、加速度の1点鎖線特性に示すように、エンジンパワーとモータパワーの増加により、車両の加速度が大きく増える。
以上のことから、「過充電電力の補償」は、図12に示すように、モータパワーを増やす方法を採用するのが応答性が良くて最も好ましい。また、「駆動力制御」は、図11に示すように、エンジンパワーを減らす方法を採用するのが最も好ましい。つまり、実施例1は、加速状態での過充電時には図12と図11の両者を組み合わせた方法を採用し、非加速状態での過充電時には図11による方法を採用した。
したがって、実施例1のバッテリ電力補償制御装置では、加速状態での過充電時において、過充電電力に応じてモータパワーを増やすと共に、モータパワー増加分に等しくエンジンパワーを減らしたため、過充電電力補償を達成しながら、加速感不足により運転者へ与える違和感を防止することができる。
また、非加速状態での過充電時において、過充電電力に応じてエンジントルクを減らしたため、過充電電力補償を達成しながら、車両の飛び出しにより運転者へ与える違和感を防止することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) エンジンEとバッテリ4を電源とする少なくとも2つのモータジェネレータMG1,MG2を動力源とし、該動力源とタイヤへの出力部材のうち2つの回転速度が決まれば残りの全ての回転速度が決まる2自由度の差動装置を有する変速機を備えたハイブリッド車において、前記バッテリ4の充放電電力を検出または推定するバッテリ電力検出手段63と、車両の加速状態を推定または検出する加速状態検出手段65と、加速状態でバッテリ電力が過充放電状態となった場合、バッテリ過充放電電力を補償すると共に、車両進行方向の加速度が減少しないように、エンジントルクとモータジェネレータトルクを補正するトルク補正手段64と、を設けたため、加速状態でのバッテリ過充放電電力の補償時、過充放電電力補償を達成しながら、加速感不足により運転者へ与える違和感を防止することができる。
(2) 前記動力源の何れかの回転速度を変速制御量と考え、変速制御量と出力部材回転速度との比を実変速比として、実変速比と目標変速比との偏差に応じて目標変速速度を決める目標変速速度設定手段61と、前記目標変速速度で変速比を変化させると共に、出力部材からタイヤへ伝達される駆動力を所望の値にするように目標エンジントルクと目標モータトルクを決める駆動制御手段62と、を設け、前記トルク補正手段64は、加速状態で、かつ、バッテリの過充放電時、バッテリ過充放電電力を補償すると共に、車両進行方向の加速度が減少しないように、エンジントルクとモータトルクの補正量を演算し、補正量に応じて目標エンジントルクと目標モータトルクを補正するため、加速状態でのバッテリの過充放電電力の補償時、目標エンジントルクと目標モータトルクの補正により、過充放電電力補償を達成しながら、加速感不足により運転者へ与える違和感を防止することができる。
(3) 前記トルク補正手段64は、トルク補正によるバッテリ過充放電電力の補償時、変速速度が変わらないようにするため、変速比変化の違和感を防止することができると共に、過充放電電力補償時でも所望のパワー状態になるための変速を妨げることがない。
(4) 前記トルク補正手段64は、バッテリ4の過充放電電力に応じ、過放電時にはエンジントルクを増やし、過充電時にはモータパワーを増やすため、加速状態でのバッテリの過充放電電力の補償時、車両進行方向の加速度増加を抑制可能としながら、過放電時か過充電時かにかかわらず、有効に過充放電電力を補償することができる。
(5) 前記トルク補正手段64は、過充電時にモータパワーを増やすとき、モータトルクの補正パワー分だけエンジンパワーを減らすため、加速状態でのバッテリの過充放電電力の補償時における車両進行方向の加速度の増加を抑制することができる。
(6) 前記トルク補正手段64は、エンジントルクを増減するとき、補正後のエンジントルクがエンジントルク制限値を超える場合には、エンジントルク制限値を補正後の目標エンジントルクとし、過充電電力補償量の不足分を変速速度を変えて補うようにモータトルクを補正するため、エンジントルクの制限があっても、車両進行方向の加速度の増減を抑制しながら過充放電電力を補償することができる。
(7) 前記加速状態検出手段は、走行抵抗トルクを推定する走行抵抗トルク推定部を有し、目標駆動力絶対値が走行抵抗トルク絶対値を上回るとき、加速状態であると検出するため、車両の加速状態を駆動制御手段62からの目標駆動力情報を利用しながら、精度良く検出することができる。
(8) 前記差動装置は、共線図上に4つ以上の回転要素が配列され、各回転要素のうちの内側に配列される2つの回転要素の一方にエンジンからの入力を、他方に駆動系統への出力ギヤOGをそれぞれ割り当てると共に、前記内側の回転要素の両外側に配列される2つの回転要素にそれぞれ第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2とを連結したラビニョウ型遊星歯車列PGRであり、前記トルク補正手段64は、エンジンEと第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2とを動力源とする「E-iVTモード」を選択しての走行中、加速状態でバッテリ電力が過充放電状態となった場合、バッテリ過充放電電力を補償すると共に、車両進行方向の加速度が減少しないように、エンジントルクとモータジェネレータトルクの補正を行うため、バッテリパワーの収支を抑えた燃費効率の良い「E-iVTモード」を維持したままでバッテリ4の過充放電電力をバッテリ定格電力に収めることができる。すなわち、ハイブリッド車において、バッテリ4の劣化を促進することなく、「E-iVTモード」での走行頻度が最大限に確保されることで、良好な燃費効率や走行性能の確保に大きく寄与する。
以上、本発明のハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、トルク補正手段として、加速状態でのバッテリ過充放電時、バッテリ過充放電電力の補償を達成しながら、駆動力の増加が可能な好ましい例を示した。しかし、トルク補正手段としては、加速状態でバッテリ電力が過充放電状態となった場合、バッテリ過充放電電力を補償すると共に、車両進行方向の加速度が減少しないように、エンジントルクとモータジェネレータトルクを補正する手段であれば、例えば、駆動力の減速側への変化のみを抑制するような手段であっても本発明に含まれる。
実施例1では、加速状態検出手段として、目標駆動力絶対値が走行抵抗トルク絶対値を上回るときに加速状態であると判断する手段の例を示したが、この加速状態検出手段に限られるものではなく、例えば、前後加速度センサからのセンサ信号や、車速センサ8からの車速センサ値を微分した値等、を用いて加速状態を判断する手段を用いても良い。
実施例1では、2自由度のラビニョウ型遊星歯車列を有する駆動力合成変速機を採用したハイブリッド車への適用例を示したが、1つのエンジンと少なくとも2つのモータジェネレータを動力源とし、2自由度の差動装置を有する変速機を備えたハイブリッド車であれば、実施例1で示す以外の差動装置を採用したハイブリッド車にも適用することができる。
実施例1のバッテリ電力補償制御装置が適用されたハイブリッド車を示す全体システム図である。 実施例1のバッテリ電力補償制御装置が適用されたハイブリッド車に採用されたラビニョウ型遊星歯車列による各走行モードをあらわす共線図である。 実施例1のバッテリ電力補償制御装置が適用されたハイブリッド車での走行モードマップの一例を示す図である。 実施例1のバッテリ電力補償制御装置が適用されたハイブリッド車での4つの走行モード間におけるモード遷移経路を示す図である。 実施例1のバッテリ電力補償制御装置を示すブロック線図である。 実施例1の統合コントローラにおいて実行されるトルク補正処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のハイブリッド車における「E-iVTモード」でのエンジンパワーとバッテリパワーと変速機パワーと出力パワーの流れを示す図である。 過放電時にモータパワーを減らす補償を行った場合のバッテリ電力・エンジンパワー・変速速度・駆動力の各特性を示すタイムチャートである。 過放電時にモータパワーを増やす補償を行った場合のバッテリ電力・エンジンパワー・変速速度・駆動力の各特性を示すタイムチャートである。 過放電時にエンジンパワーを減らす補償を行った場合のバッテリ電力・エンジンパワー・変速速度・駆動力の各特性を示すタイムチャートである。 過充電時にエンジンパワーを減らす補償を行った場合のバッテリ電力・エンジンパワー・変速速度・加速度の各特性を示すタイムチャートである。 過充電時にモータパワーを増やす補償を行った場合のバッテリ電力・エンジンパワー・変速速度・加速度の各特性を示すタイムチャートである。 過充電時にエンジンパワーを増やす補償を行った場合のバッテリ電力・エンジンパワー・変速速度・加速度の各特性を示すタイムチャートである。
符号の説明
E エンジン
MG1 第1モータジェネレータ
MG2 第2モータジェネレータ
OG 出力ギヤ(出力部材)
TM 駆動力合成変速機(変速機)
PGR ラビニョウ型遊星歯車列(差動装置)
EC エンジンクラッチ
LB ローブレーキ
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 油圧制御装置
6 統合コントローラ
61 目標変速速度設定手段
62 駆動制御手段
63 バッテリ電力検出手段
64 トルク補正手段
65 加速状態検出手段
7 アクセル開度センサ
8 車速センサ
9 エンジン回転数センサ
10 第1モータジェネレータ回転数センサ
11 第2モータジェネレータ回転数センサ
12 第2リングギヤ回転数センサ

Claims (8)

  1. エンジンとバッテリを電源とする少なくとも2つのモータジェネレータを動力源とし、該動力源とタイヤへの出力部材のうち2つの回転速度が決まれば残りの全ての回転速度が決まる2自由度の差動装置を有する変速機を備えたハイブリッド車において、
    前記バッテリの充放電電力を検出または推定するバッテリ電力検出手段と、
    車両の加速状態を推定または検出する加速状態検出手段と、
    加速状態でバッテリ電力が過充放電状態となった場合、バッテリ過充放電電力を補償すると共に、車両進行方向の加速度が減少しないように、エンジントルクとモータジェネレータトルクを補正するトルク補正手段と、
    を設けたことを特徴とするハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置。
  2. 請求項1に記載されたハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置において、
    前記動力源の何れかの回転速度を変速制御量と考え、変速制御量と出力部材回転速度との比を実変速比として、実変速比と目標変速比との偏差に応じて目標変速速度を決める目標変速速度設定手段と、
    前記目標変速速度で変速比を変化させると共に、出力部材からタイヤへ伝達される駆動力を所望の値にするように目標エンジントルクと目標モータトルクを決める駆動制御手段と、を設け、
    前記トルク補正手段は、加速状態で、かつ、バッテリの過充放電時、バッテリ過充放電電力を補償すると共に、車両進行方向の加速度が減少しないように、エンジントルクとモータトルクの補正量を演算し、補正量に応じて目標エンジントルクと目標モータトルクを補正することを特徴とするハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置。
  3. 請求項1または2に記載されたハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置において、
    前記トルク補正手段は、トルク補正によるバッテリ過充放電電力の補償時、変速速度が変わらないようにすることを特徴とするハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載されたハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置において、
    前記トルク補正手段は、バッテリの過充放電電力に応じ、過放電時にはエンジントルクを増やし、過充電時にはモータパワーを増やすことを特徴とするハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置。
  5. 請求項4に記載されたハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置において、
    前記トルク補正手段は、過充電時にモータパワーを増やすとき、モータトルクの補正パワー分だけエンジンパワーを減らすことを特徴とするハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載されたハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置において、
    前記トルク補正手段は、エンジントルクを増減するとき、補正後のエンジントルクがエンジントルク制限値を超える場合には、エンジントルク制限値を補正後の目標エンジントルクとし、過充電電力補償量の不足分を変速速度を変えて補うようにモータトルクを補正することを特徴とするハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載されたハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置において、
    前記加速状態検出手段は、走行抵抗トルクを推定する走行抵抗トルク推定部を有し、目標駆動力絶対値が走行抵抗トルク絶対値を上回るとき、加速状態であると検出することを特徴とするハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載されたハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置において、
    前記差動装置は、共線図上に4つ以上の回転要素が配列され、各回転要素のうちの内側に配列される2つの回転要素の一方にエンジンからの入力を、他方に駆動系統への出力部材をそれぞれ割り当てると共に、前記内側の回転要素の両外側に配列される2つの回転要素にそれぞれ第1モータジェネレータと第2モータジェネレータとを連結した遊星歯車列であり、
    前記トルク補正手段は、エンジンと、第1モータジェネレータと第2モータジェネレータのうち少なくとも一方と、を動力源とするハイブリッド車モードでの加速走行中、バッテリ電力が過充放電状態となった場合、バッテリ過充放電電力を補償すると共に、車両進行方向の加速度が減少しないように、エンジントルクとモータジェネレータトルクの補正を行うことを特徴とするハイブリッド車のバッテリ電力補償制御装置。
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