本発明の親子式AV装置、親機、子機、及び子機収納装置の一実施の形態について、図面とともに説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の一実施の形態による親子式AV装置の構成図である。
本発明の一実施の形態による親子式AV装置1は、親機100と、子機200と、子機200を着脱可能に収納保持する子機収納装置としてのクレードル300とを備えて構成されている。子機200は、非使用時はクレードル300に載置されて装着され、使用時はユーザによりクレードル300から取り外されて携行可能になっている。なお、図1では、クレードル300は、親機100の筐体と別筐体で構成されて親機100に接続された構成として表わされているが、親機100と一体的に構成されて親機100と同一筐体であってもよい。
図2は、本発明の一実施の形態による親子式AV装置の一実施例としての親子式テレビジョン受信機における親機及びクレードルの実施例の構成図である。
本実施例の親機100は、チューナ102,外部機器信号入力I/F(interface)104,信号切替手段106,信号処理手段108,無線送受信手段110,表示部112,スピーカ114,制御手段116,リモコン信号入力I/F118,電源制御手段120,バックアップ電源121,主電源SW(スイッチ)122,及びリモコン操作器124を有する。
チューナ102は、アンテナ103を介して受信されるテレビジョン放送波から制御手段116の選局指示によって指定されたテレビジョン放送チャンネルを選局受信し、当該選局受信したテレビジョン放送チャンネルの高周波放送信号を復調してビデオ信号からなる映像・音声信号を情報信号として出力する。
外部機器信号入力I/F104は、例えばVTR,DVDプレーヤ(DVD再生機),CATVチューナ等といった図示せぬ映像記録機器(外部機器に対応)から供給されるRF(Radio Frequency)信号やビデオ信号が入力され、制御手段116の出力指示によって当該映像記録機器から供給されたRF信号やビデオ信号を再生してビデオ信号からなる映像・音声信号を情報信号として出力する。
信号切替手段106は、制御手段116からの選局指示又は出力指示によってチューナ102又は外部機器信号入力I/F104から供給される映像・音声信号(情報信号)を、制御手段116から供給される出力先指示に応じて、信号処理手段108、又は表示部112及びスピーカ114に供給出力する。
信号処理手段108は、例えば映像信号をMPEG(Moving Picture Image Coding Experts Group )方式で画像圧縮する等して、信号切替手段106から供給された映像・音声信号に無線通信のために適した信号処理を施して映像・音声信号の送信データを生成し、無線送受信手段110に供給する。
表示部112は、LCD又はPDP等によって構成された、移動の際におけるユーザによる携行が難しい非可搬の表示器(例えば、大型、大画面の表示器)とその駆動回路とを備えて構成され、親機出力部として、選局受信したテレビジョン放送チャンネル等の映像(テキストデータの表示も含む)を表示する。
スピーカ114は、表示部112とともに親機出力部として、選局受信したテレビジョン放送チャンネル等の音声を音声出力する。
無線送受信手段110は、信号処理手段108から供給される映像・音声信号の送信データや後述する制御手段116により管理される親機100の状態情報の送信データを、例えばIEEE802.11a、802.11b、802.11g、あるいはブルートゥース(Bluetooth)等といった所定の近距離無線通信規格に基づき生成し、無線送信出力する。また、無線送受信手段110は、所定の近距離無線通信規格によって子機200から発信された子機200の状態情報の送信データを受信し、制御手段116に供給する。
リモコン信号入力I/F118は、リモコン操作器124からユーザの操作に基づき発信される親機100に対する指示入力や設定入力を受信し、制御手段116に供給する。
電源制御手段120は、商用電源から親機100各部のそれぞれ駆動電源を生成して当該各部に供給するとともに、付設のバックアップ電源121にも電源を供給する。そして、電源制御手段120は、制御手段116からの供給制御指示によって、表示部112及びスピーカ114により構成される親機出力部、信号処理手段108及び無線送受信手段110により構成される受信テレビジョン放送や外部機器による映像及び音声の送信手段、等に対し、生成した駆動電源の供給を制御できる構成になっている。主電源SW122は、その操作によって、電源制御手段120と商用電源との間の電気的接続を導通・遮断する。バックアップ電源121は、主電源SW122で電源制御手段120と商用電源との間の電気的接続が遮断された後から親機100が必要な処理を終了するまでの間、電源制御手段120等の必要部分へ電源を供給する。
リモコン操作器124は、リモコン電源SW126,選局SW(チャンネルキー)128,入力メディア選択SW130等といった操作片や、これら操作片の操作に基づく指示・設定信号を送信するためのリモコン送信部(図示省略)を備える。
制御手段116は、リモコン操作器124からリモコン信号入力I/F118を介して入力される指示・設定信号、クレードル300から供給される後述の子機着脱検出信号に基づいて、上述した親機各部の作動を制御する。
一方、子機収納装置としてのクレードル300は、本実施例では、親機筺体とは別筺体で構成され、親機筺体に信号接続されて設けられている。クレードル300は、子機200に備えられ子機各部に駆動電源を供給するための充電池を充電するための充電手段340と、子機200のクレードル300に対する着脱を検出する着脱検出手段342とを備えている。クレードル300は、子機200が装着されると、充電手段340が子機200に備えられた充電池250を充電する構成になっている。
図3は、本発明の一実施の形態による親子式AV装置の一実施例としての親子式テレビジョン受信機における子機の実施例の構成図である。
本実施例の子機200は、無線送受信手段210,信号処理手段208,表示部212,スピーカ214,制御手段216,電源制御手段220,子機電源スイッチ(SW)222,充電池250を有する。
無線送受信手段210は、親機100から所定の近距離無線通信規格によって送信された映像・音声信号や当該親機の状態情報に関する送信信号を受信し、その映像・音声信号の受信データを信号処理手段208に供給するとともに、親機100の状態情報の受信データを制御手段216に供給する。また、無線送受信手段210は、制御手段216により管理された当該子機の状態情報の送信データを所定の近距離無線通信規格によって送信出力する。
信号処理手段208は、無線送受信手段210から供給される映像・音声信号の受信データに信号処理して施して、映像・音声信号を復元して表示部212及びスピーカ214に供給する。
表示部212は、LCD又はPDP等によって構成され、移動の際にユーザが携行し易いように親機100の表示部112に比して小型(小型画面)の表示器と、その駆動回路とを備えて構成されている。表示部212は、子機出力部として、親機100により選局受信されて送信されたテレビジョン放送チャンネル等の映像を表示出力する。
スピーカ214は、表示部212とともに子機出力部として、親機100により選局受信されて送信されたテレビジョン放送チャンネル等の音声を音声出力する。
電源制御手段220は、充電池250から子機各部のそれぞれ駆動電源を生成して供給する。そして、本実施例では、電源制御手段220は、子機200がクレードル300に収納保持された状態では、その保持開始によって当該子機200の各部への駆動電源の供給を停止する構成になっている。また、電源制御手段220は、子機200がクレードル300から取り外されたときには、充電池250から生成した子機各部の駆動電源を子機各部に供給開始する構成になっている。さらに、電源制御手段220は、制御手段216からの指示又は次に述べる子機電源SW222の操作により、子機各部への駆動電源の供給を停止又は再開できる構成にもなっている。
子機電源SW222は、子機200がクレードル300から取り外されて電源制御手段220により子機各部へ駆動電源の供給が行われている状態で、電源制御手段220から子機各部への駆動電源の供給を停止又は再開する際に操作される操作片である。充電池250は、子機200がクレードル300に装着された状態で、クレードル300に備えられた充電手段に302によって充電され、子機各部に駆動電力を供給する。そして、制御手段210は、上述した子機各部の作動を制御する。
その上で、本実施例の親子式テレビジョン受信機では、親機100の制御手段116及び子機200の制御手段216は、それぞれCPU,メモリ等を有して構成され、親機100及び子機200は、それぞれの制御手段116,216によって図4に示すように視聴制御される構成になっている。その視聴制御に当たって、親機100及び子機200の制御手段116,216には、作動状態を記憶保持する状態記憶エリアや直前までの視聴情報(例えば、ユーザが視聴選択したテレビジョン放送チャンネルの選局情報等)を記憶保持する視聴情報記憶エリア等が備えられている。この状態記憶エリアや視聴情報記憶エリアは、例えば、電源停止時も記憶保持可能なメモリ(例えば、フラッシュメモリ等)に構成されている。
図4は、図2及び図3に示した親機100及び子機200の状態遷移表である。
本実施例の親子式テレビジョン受信機における親機100の制御手段116,子機200の制御手段216は、図4に示した状態遷移表にしたがって、次のような視聴制御を行う。
図4において、表中の符号A〜Iは、親機100及び子機200の状態記憶エリアに記憶される親機100及び子機200の作動状態(作動状態の種別)を示したものである。また、図4において、表中の符号S11〜S15は、各作動状態A〜Iにおける親機100及び子機200の個別状態を示し、同じく符号S21〜S28は、各作動状態A〜Iにおいて親機100及び子機200が監視する個別状態を示す。そして、表中の作動状態A〜Iと状態項目S11〜S15とのマトリックスで規定される各欄A-S11〜I-S15は、その作動状態A〜Iにおける親機100又は子機200の個別状態内容を表わし、作動状態A〜Iと状態項目S21〜S28とのマトリックスで規定される各欄A-S21〜I-S28は、その作動状態A〜Iにおける親機100又は子機200の作動状態A〜Iの遷移先を表わす。
以下、各作動状態A〜I毎に分けて、親機100及び子機200の作動状態の遷移について説明する。
<作動状態G>
作動状態Gは、親機100の主電源SW122がオフ操作された状態(欄G-S11)で、子機200がクレードル300に装着されている状態(G-S12)を示している。この作動状態Gは、本実施例の親子式テレビジョン受信機における親機100及び子機200の非使用時の通常状態(通常の非作動状態)に相当する。
作動状態Gでは、親機100は主電源SW122がオフ(OFF)状態になっているため、親機100の電源制御手段120と商用電源との間の電気的接続は遮断され、電源オフ状態になっている(G-S11)。したがって、親機各部へは電源制御手段120を介して駆動電源が供給されず、親機出力部を構成する表示部112も非表示状態(非作動状態)になっている(G-S14)。また、子機200も、クレードル300に装着状態になっているため(G-S12)、電源オフ状態になっている(G-S13)。したがって、子機各部へは電源制御手段220を介して充電池250から駆動電源が供給されず、子機出力部を構成する表示部212も非表示状態(非作動状態)になっている(G-S15)。
この作動状態Gでは、親機100は、ユーザによる主電源SW122のオン(ON)操作待ち状態になっている(G-S23)。また、子機200は、ユーザによるクレードル300から取り外され待ち状態になっている(G-S21)。
この作動状態Gで、親機100の主電源SW122がユーザによりオン操作されると(G-S23)、電源制御手段120と商用電源との間が接続され、電源制御手段120を介して親機100の制御手段116へ駆動電源が供給される。制御手段116は、この駆動電源の供給により、着脱検出手段342からの検出信号に基づき、子機200がクレードル300に装着されている作動状態Gであることを確認した場合は、状態記憶エリアに記憶されている作動状態Gに代えて作動状態Aを更新記憶し、作動状態Aに対応する処理を行う。なお、この場合において、制御手段116は、この駆動電源の供給により、着脱検出手段342からの検出信号に基づき、子機200がクレードル300に装着されていないことによって作動状態Gであることが確認できない場合は、後述するように、作動状態Iにおいて主電源SW122のオン操作された場合(I-S23)の作動状態C、又は後述の作動状態Hにおいて主電源SW122のオン操作された場合(H-S23)の作動状態Dを状態記憶エリアに更新記憶し、作動状態C又はDに対応する処理を行うことになる。
これに対し、この作動状態Gで、子機200がクレードル300からユーザによって取り外されると(G-S21)、本実施例の子機200は、電源制御手段220を介して供給される充電池250からの駆動電源により、表示部212及びスピーカ214からなる子機出力部を除いた各部が一旦、作動状態になり、無線送受信手段210を介して子機電源SWオン情報を送信出力する。しかしながら、この作動状態Gでは、ユーザによって親機100の主電源SW122はオン操作されておらず親機100は電源オフ状態になっている。そのため、子機200は、後述の作動状態Iを状態記憶エリアに更新記憶するとともに、ユーザの子機電源SW222のオフ操作によらず制御手段216が一旦オンした電源をオフする。この場合において、制御手段216は、親機100の電源オフ状態を、例えば、前述した一旦作動状態になって子機電源SWオン情報を送信出力したのに対応して、所定時間以上、無線送受信手段210を介して親機100からの送信信号が受信できないことによって判別する。
そして、この作動状態Gで、子機200がクレードル300からユーザにより取り外された状態は(G-S21)、後述する作動状態Iと同一状態になる。
<作動状態A>
作動状態Aは、子機200がクレードル300に装着されている状態で(G-S11〜G-S15)、親機100の主電源SW122がオン操作された状態を示している(G-S23)。この作動状態Aは、主電源SW122のオン操作による、親機100を使用した通常の視聴状態に対応する。
作動状態Aでは、親機100は、主電源SW122のオン操作によって(A-S11)、親機100の電源制御手段120と商用電源との間の電気的接続がなされ、電源制御手段120を介して駆動電源の供給を受け、親機出力部を構成する表示部112は表示状態(作動状態)になっている(A-S14)。
また、子機200は、クレードル300に装着状態になっているので(A-S12)、子機各部には電源制御手段220を介して電源が供給されないオフ・充電状態になっており(A-S13)、子機出力部を構成する表示部212は非表示状態になっている(A-S15)。
親機100では、このような作動状態Aに対応する処理として、その制御手段116が次の処理を行う。
親機100では、制御手段116が、チューナ102から供給される選局受信したテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号を、親機出力部としての表示部112及びスピーカ114側に供給する切替指示を、信号切替手段106に供給する。また、制御手段116は、子機200がクレードル300に装着されたオフ・充電状態になっているので、信号処理手段108及び無線送受信手段110に対する駆動電源の供給停止指示を電源制御手段120に供給し、これらを作動停止させる。そして、制御手段116は、視聴情報記憶エリアに記憶された選局情報に基づく選局指示を、チューナ102に供給する。
この結果、親機100では、前回、ユーザが主電源SW122のオフ操作を行った際に選局指示していたテレビジョン放送チャンネルがチューナ102によって選局受信され、その映像が表示状態(作動状態)になっている表示部112に表示される。
これにより、子機200がクレードル300に装着されている状態で(G-S12)、親機100の主電源SW122のオン操作を行った作動状態Aでは、ユーザは親機100の表示部112を使用した通常のテレビジョン放送の視聴が行える。
そして、親機100の制御手段116は、この作動状態Aでは、ユーザによって子機200がクレードル300から取り外されたか(A-S21)、主電源SW122がオフ操作されたか(A-S25)、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作されたか(A-S26)、を監視している。
その際、親機100の制御手段116は、クレードル300から子機200が取り外されたことを(A-S21)、クレードル300に設けられた着脱検知検出手段342からの取り外し検出信号の入力に基づき検出すると、状態記憶エリアに作動状態Aに代えて作動状態Dを更新記憶し、後述する作動状態Dに対応する処理を行う。
また、親機100の制御手段116は、主電源SW122がオフ操作されたことを(A-S25)、制御手段116自身に対する駆動電源の遮断を、例えば電源制御手段220からの電源供給オフ信号の供給等に基づいて検出すると、ユーザが直前まで視聴していたテレビジョン放送チャンネルの選局情報等の視聴情報を視聴情報記憶エリアに更新記憶する。そして、制御手段116は、前述した作動状態Gに戻る。主電源SW122のオフ操作からここまでの電源供給はバックアップ電源121を利用する。この作動状態Gは、前述した親機各部への駆動電源の供給がなくなり、親機出力部を構成する表示部112が非表示状態(非作動状態)になっている状態である。したがって、作動状態Aで主電源SW122がオフ操作されることは、ユーザによる親機100の表示部112を使用した通常のテレビジョン放送の視聴が終了することを表わしている。
また、親機100の制御手段116は、リモコン操作器124のリモコン電源SWがオフ操作されたことを(A-S26)、リモコン信号入力I/F118を介してのリモコン電源オフ信号の入力により検出すると、ユーザが直前まで視聴していたテレビジョン放送チャンネルの選局情報等の視聴情報を視聴情報記憶エリアに更新記憶する。そして、制御手段116は、状態記憶エリアに作動状態Aに代えて作動状態Fを更新記憶し、後述の作動状態Fに対応する処理を行う。なお、この作動状態Aで、リモコン操作器124のリモコン電源SWがオフ操作されることは、ユーザによる親機100の表示部112を使用した通常のテレビジョン放送の視聴が一時中断されることを表わしている。
なお、子機200は、この作動状態Aに対応する処理として、作動状態Gで説明したと同様な、クレードル300から取り外され待ち状態になっている(G-S21)。
<作動状態D>
作動状態Dは、作動状態Aで説明した親機100の表示部112を用いた通常の視聴状態で(A-S11〜A-S15)、子機200がクレードル300から取り外された場合の状態を示している(A-S21)。この作動状態Dは、親機100の表示部112で視聴していたテレビジョン放送チャンネルを、可搬式の子機200によって継続視聴する状態に対応する。
作動状態Dでは、子機200がクレードル300から取り外されたことを検出した親機100の制御手段116は、作動状態Dに対応する処理として、次のような処理を行う。
制御手段116は、子機200のクレードル300からの取り外しによって着脱検知検出手段342から取り外し検出信号が供給されると、電源制御手段120からの表示部112及びスピーカ114に対する駆動電源の供給を停止させ、表示部112及びスピーカ114からなる親機出力部の作動を停止させる(D-S11,D-S14)。
その一方で、制御手段116は、電源制御手段120による信号処理手段108及び無線送受信手段110に対する駆動電源の供給を開始させ、信号処理手段108及び無線送受信手段110を作動状態にする。そして、制御手段116は、信号切替手段106に対し、チューナ102から供給される選局受信したテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号を信号処理手段108側に供給する切替指示を出力する。
これにより、親機100では、チューナ102によって選局受信されたテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号が、信号切替手段106によって、表示部112及びスピーカ114側に代えて、信号処理手段108側に供給される。これにより、チューナ102によって選局受信されたテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号は、信号処理手段108で信号処理を施された後、無線送受信手段110から送信出力される。なお、本実施例では、制御手段116によって、無線送受信手段110からは、その際に状態記憶エリアに記憶されている状態情報(すなわち、この場合は作動状態D)も、この映像・音声信号の送信信号に加えられて送信される構成になっている。
一方、この作動状態Dでは、クレードル300から取り外された子機200では、前述したように、電源制御手段220を介して供給される充電池250からの駆動電源により、表示部212及びスピーカ214からなる子機出力部を除いた各部が一旦作動状態になり、無線送受信手段210を介して子機電源SWオン情報を送信出力する。
そして、この作動状態Dの場合は、前述した作動状態Gの個別状態G-S21とは異なり、上述した当該子機200のクレードル300からの取り外しにより、親機100の無線送受信手段110からは、選局受信したテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号や状態情報の送信信号が送信出力されるので、子機200では、この一旦作動後の所定時間以内に、この親機100からの送信信号を無線送受信手段210を介して受信できることになる。この結果、子機200は、親機100からの送信信号をこの所定時間以内に受信すると、制御手段216は自身をも含めた子機各部への充電池250からの駆動電源の供給を継続させ、さらに表示部212及びスピーカ214からなる子機出力部にも駆動電源の供給を開始し、オン状態になる(D-S13)。
したがって、親機100から送信されるテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号の送信信号は、子機200の無線送受信手段210によって受信され、信号処理手段208によって映像信号及び音声信号に処理復元され、表示部212及びスピーカ214に供給される。また、その際に映像・音声信号の送信信号に加えられて送信される親機100の状態情報(すなわち、作動状態D)も、子機200によって受信される。そして、送信された親機100の状態情報(作動状態D)は、子機200の制御部216によって子機200の状態記憶エリアに更新記憶される。
これにより、可搬式の子機200がクレードル300に収納保持された状態で、ユーザが親機100で所望のテレビジョン放送チャンネルを視聴している場合に、ユーザは子機200をクレードル300から取り外すだけで(D-S12)、親機100で視聴していたテレビジョン放送チャンネルの映像を子機200の表示部212で継続視聴できる(D-S15)。
さらに、本実施例の親子式テレビジョン受信機では、子機200による継続視聴が開始された後は、親機100は、表示部112及びスピーカ114からなる親機出力部のみを作動停止させた第1の待機状態になるので(D-S11,D-S14)、親機100の省エネ化も自動的にはかれる。
また、この作動状態Dでは、親機100の制御手段116は、ユーザにより、クレードル300に子機200が戻され装着されたか(D-S22)、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオン操作されたか(D-S24)、主電源SW122がオフ操作されたか(D-S25)、子機200からのユーザによる子機電源SW222のオフ操作に基づき送信される子機電源SWオフ情報を受信したか(D-S28)、を監視している。また、子機200の制御手段216は、親機100からの状態情報(作動状態D)の受信により、子機電源SW222がユーザによりオフ操作されたかを監視している(D-S28)。
そして、親機100の制御手段116は、クレードル300に子機200が戻され装着されたことを(D-S22)、クレードル300に設けられた着脱検知検出手段342からの装着検出信号の入力により検出した場合は、状態記憶エリアに作動状態Dに代えて作動状態Aを更新記憶し、前述した作動状態Aに対応する処理を行う。
この作動状態Aは、前述したように、親機100の主電源SW122がオン操作され、子機200がクレードル300に装着されている状態である。すなわち、主電源SW122のオン操作による親機100による通常の視聴状態である。
このことは、親機100で視聴していたテレビジョン放送チャンネルに関しての子機200による継続視聴が終了し、ユーザが子機200をクレードル300に戻した場合は、子機200の電源がオフされ、親機100の表示部112を使用した通常のテレビジョン放送の視聴が自動的に復帰再開されることを表わしている。
また、親機100の制御手段116は、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオン操作されたことを(D-S24)、リモコン信号入力I/F118を介してのリモコン電源オン信号の入力により検出すると、状態記憶エリアに作動状態Dに代えて作動状態Bを更新記憶し、作動状態Bに対応する処理を行う。
また、親機100の制御手段116は、主電源SW122がオフ操作されたことを(D-S25)、例えば制御手段116自身に対する駆動電源の遮断に基づき検出すると、ユーザが直前まで視聴していたテレビジョン放送チャンネルの選局情報等の視聴情報を視聴情報記憶エリアに更新記憶する。そして、制御手段116は、状態記憶エリアに作動状態Dに代えて作動状態Hを更新記憶し、無線送受信手段110を介して親機100の状態情報(すなわち、作動状態H)を子機200へ送信出力した上で、作動状態Hに対応する処理を行う。主電源SW122のオフ操作からここまでの電源供給はバックアップ電源121を利用する。
これにより、親機100から送信されるテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号の送信信号を受信している子機200では、この親機100からの状態情報(作動状態H)が無線送受信手段210を介して受信されることになる。そして、この親機100の状態情報(作動状態H)を受信した子機200の制御手段216は、状態記憶エリアに作動状態Hを記憶するとともに、親機100の電源が切断された又は親機100からの送信信号が届かない旨のエラーメッセージを表示部212に表示させたり、音声出力部214から発声させたりして出力する。その上で、子機200の制御手段216は、作動状態Hに対応する処理を行う。したがって、子機200の表示部を用いてテレビジョン放送を視聴している最中に、親機100の電源が切断された場合であっても、ユーザはその状態を子機200側で把握することができる。
また、親機100の制御手段116は、子機200からのユーザによる子機電源SW222のオフ操作に基づき送信される子機電源SWオフ情報をその無線送受信手段110により受信すると(D-S28)、ユーザが直前まで視聴していたテレビジョン放送チャンネルの選局情報等の視聴情報を視聴情報記憶エリアに更新記憶し、状態記憶エリアに作動状態Dに代えて作動状態Eを更新記憶し、作動状態Eに対応する処理を行う。
そのために、子機200の制御手段216は、その子機電源SW222のオフ操作されたことを、例えば制御手段216自身に対する駆動電源の遮断に基づき検出すると、状態記憶エリアに作動状態Dに代えて作動状態Eを更新記憶するとともに、子機電源SWオフ情報を無線送受信手段210から送信出力する構成になっている。ここまでの処理を終えて子機200は制御手段216以外の子機各部が停止した子機の待機状態となる。子機の待機状態では、制御手段216は低消費電力のいわゆるスリープモードとなり、子機電源SW222のオン操作待ちとなる。
したがって、ユーザは、子機200を用いてテレビジョン放送の継続視聴中、子機200の子機電源SW222のオフ操作を行えば、その継続視聴の一時中断をクレードル300から取り外された状態で行うことができる。
<作動状態F>
作動状態Fは、作動状態Aで説明した親機100の表示部112を用いた視聴状態で(A-S11〜A-S15)、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作された場合の状態(A-S26)を示している。この作動状態Fは、親機100の表示部112で視聴していたテレビジョン放送チャンネルを、視聴中断した状態に対応する。
作動状態Fでは、電源オン状態(A-S11)にある親機100は、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作されたことを(A-S26)、リモコン信号入力I/F118を介しての電源オフ信号の入力により検出すると、その制御手段116は、作動状態Fに対応する処理として、次のような処理を行う。
親機100の制御手段116は、リモコン操作器124からの電源オフ信号が供給されると、制御手段116自身及びリモコン信号入力I/F118以外の各部、すなわちチューナ102,信号切替手段106,信号処理手段108,無線送受信手段110,表示部112,及びスピーカ114への電源制御手段110からの電源供給を停止し、これらを作動停止させる(F-S11)。これにより、親機100では、表示部206及びスピーカ208からなる親機出力部からの映像及び音声出力は停止され(F-S14)、制御手段116及びリモコン信号入力I/F118以外の親機各部が停止した、いわゆる通常のリモコンオフ状態(第3の待機状態)になる。その際には、信号処理手段108及び無線送受信手段110もその作動を停止させられる。なお、クレードル300に設けられた充電手段340及び着脱検出手段342は、本実施例の場合は作動停止状態にはなっていない。
この作動状態Fで、ユーザがリモコン操作器124のリモコン電源SW126を再操作すれば(F-S24)、制御手段116は、リモコン信号入力I/F118を介してリモコン操作器124からの電源オン信号を受信する。これにより、制御手段116は、状態記憶エリアに作動状態Fに代えて作動状態Aを更新記憶し、前述した作動状態Aに対応する処理を行う。したがって、親機100では、表示部112でリモコン操作器124のリモコン電源SW126によるオフ操作時に表示部112で視聴していたテレビジョン放送チャンネルの視聴が再開される。
また、この作動状態Fで、ユーザにより主電源SW122がオフ操作された場合は(F-S25)、親機100の電源制御手段120と商用電源との間の電気的接続が遮断され、制御手段116及びリモコン信号入力I/F118も作動停止する。その際、制御手段116は、主電源SW122がオフ操作されたことを(F-S25)、例えば制御手段116自身に対する駆動電源の遮断に基づき検出すると、状態記憶エリアに作動状態Fに代えて作動状態Gを更新記憶し、前述した作動状態Gに戻る。主電源SW122のオフ操作からここまでの電源供給はバックアップ電源121を利用する。
また、この作動状態Fで、クレードル300に装着状態になっている子機200が(F-S12)、ユーザにより取り外されると(F-S21)、子機200は、電源制御手段220を介して充電池250から供給される電力により、表示部206及びスピーカ208からなる子機出力部を除いた各部が一旦作動状態になる。しかし、この場合は、親機100は信号処理手段108及び無線送受信手段110がその作動を停止しているだけなので、子機200は、前述した作動状態Gにおけるクレードル300から子機200を取り外した状態と同一になる。そのため、この場合は、子機200の制御手段216は、作動状態Eを状態記憶エリアに更新記憶するとともに、子機200自身は子機電源SW222によらず子機200を電源オフする(F-S21)。
これに対し、親機100は、前述した作動状態Gとは異なり、制御手段116は作動状態にあるので、クレードル300から子機200が取り外されたことを(F-S21)、クレードル300に設けられた着脱検知検出手段342からの取り外し検出信号の入力に基づき検出することが可能である。これにより、制御手段116は状態記憶エリアに作動状態Fに代えて作動状態Eを更新記憶し、後述する作動状態Eに対応する処理を行う。
<作動状態E>
作動状態Eは、作動状態Dで説明した親機100で視聴していたテレビジョン放送チャンネルを子機200によって継続視聴している状態で(D-S11〜D-S15)、子機200に備えられた子機電源SW222をオフ操作して視聴停止した場合の状態(D-S28)を示す。また、作動状態Eは、作動状態Fで説明した親機100の表示部112で視聴していたテレビジョン放送チャンネルをユーザがリモコン操作器124のリモコン電源SW126をオフ操作してその視聴を一時中断した状態で(F-S11〜F-S15)、クレードル300から子機200が取り外された場合の状態(F-S21)を示している。この作動状態Eは、親機100は主電源SW122がオン操作された状態にあるものの、親機100又はクレードル300から取り外された状態の子機200のいずれによっても、現在、テレビジョン放送の視聴が行われていない状態に対応する。
作動状態Eでは、親機100の制御手段116は、作動状態Eに対応する処理として、次のような処理を行う。
親機100の制御手段116は、自身、リモコン信号入力I/F118及び無線送受信手段110以外の各部、すなわちチューナ102,信号切替手段106,信号処理手段108,表示部112,及びスピーカ114への電源制御手段110からの駆動電源の供給を停止し、これらを作動停止させる(E-S11)。これにより、親機100は、リモコン操作器124及び子機200との間の通信機能だけが作動可能な第2の待機状態になる。なお、この第2の待機状態は、前述したリモコンオフ状態(第3の待機状態)と、無線送受信手段110が作動停止していない点が異なる。
これにより、親機100の表示部112は非表示状態になっている(E-S14)。また、クレードル300から取り外されている子機200も、作動状態DのD-S28又は作動状態FのF-S21で説明したようにオフ状態になっているため(E-S12,E-S13)、その表示部212も非表示状態になっている(E-S15)。
この作動状態Eでは、親機100の制御手段116は、ユーザにより、クレードル300に子機200が戻され装着されたか(E-S22)、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオン操作されたか(E-S24)、主電源SW122がオフ操作されたか(E-S25)、ユーザによる子機電源SW222のオン操作に基づき子機200から送信される子機電源SWオン情報を受信したか(E-S27)を監視している。
また、子機200は、クレードル300への装着待ち(E-S22)、その子機電源SW222のオン操作待ち状態になっている(E-S27)。その上で、子機200は、その子機電源SW222がオン操作されると、前述したように、電源制御手段220を介して供給される充電池250からの駆動電源により、表示部212及びスピーカ214からなる子機出力部を除いた各部が一旦作動状態になり、無線送受信手段210を介して子機電源SWオン情報を送信出力するようになっている。
この作動状態Eで、親機100の制御手段116は、クレードル300に子機200が装着されたことを(E-S22)、クレードル300に設けられた着脱検知検出手段342からの装着検出信号の入力に基づき検出すると、状態記憶エリアに作動状態Eに代えて作動状態Fを更新記憶し、前述した作動状態Fに対応する処理を行う。すなわち、子機200がクレードル300に装着されたことにより、親機100の制御手段116は、無線送受信手段110の作動を停止し、親機100の表示部112で視聴していたテレビジョン放送チャンネルをリモコン操作器124の子機電源SW222によって視聴中断した、通常のリモコンオフ状態(第3の待機状態)になる。
また、親機100の制御手段116は、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオン操作されたことを(E-S24)、リモコン信号入力I/F118を介しての電源オン信号により検出すると、状態記憶エリアに作動状態Eに代えて作動状態Cを更新記憶し、作動状態Cに対応する処理を行う。
また、親機100の制御手段116は、主電源SW122がオフ操作されたことを(E-S25)、例えば制御手段116自身に対する駆動電源の遮断に基づき検出すると、ユーザが最新に視聴していたテレビジョン放送チャンネルの選局情報等の視聴情報を視聴情報記憶エリアに更新記憶し、状態記憶エリアに作動状態Eに代えて作動状態Iを更新記憶し、作動状態Iに対応する処理を行う。主電源SW122のオフ操作からここまでの電源供給はバックアップ電源121を利用する。
また、親機100の制御手段116は、ユーザによる子機電源SW222のオン操作に基づき子機200から送信される子機電源SWオン情報を受信したことが(E-S27)、無線送受信手段110を介して入力されると、チューナ102,信号切替手段106,及び信号処理手段108を作動させて、第2の待機状態を前述した第1の待機状態にするとともに、視聴情報記憶エリアに記憶された選局情報に基づく選局指示を、チューナ102に供給する。そして、制御手段116は、状態記憶エリアに作動状態Eに代えて作動状態Dを更新記憶し、前述の作動状態Dに対応する処理を行う。すなわち、子機200によりテレビジョン放送の視聴している作動状態Dにおいて、子機200の子機電源SW222をオフ操作して視聴を中断した場合であっても、子機200の子機電源SW222のオン操作によって(E-S27)、子機200による視聴を再開することができる。
<作動状態I>
作動状態Iは、親機100の主電源SW122がオフ操作された状態で(I-S11)、子機200がクレードル300から取り外されている状態で(I-S12)、かつ子機200もオフ操作された状態を示している(I-S13)。
作動状態Iでは、親機100は主電源SW122がオフ状態になっているため、親機100の電源制御手段120と商用電源との間の電気的接続は遮断された状態になっている(I-S11)。したがって、親機各部へは電源制御手段120を介して駆動電源が供給されず、親機出力部を構成する表示部112も非表示状態(非作動状態)になっている(I-S14)。また、子機200も、クレードル300から取り外された状態ではあっても(I-S12)、電源オフ状態になっている(I-S13)。したがって、子機各部へは電源制御手段220を介して充電池250から駆動電源が供給されず、子機出力部を構成する表示部212も非表示状態になっている(I-S15)。
この作動状態Iでは、親機100は、ユーザによる主電源SW122のオン操作待ち状態になっている(I-S23)。また、子機200は、ユーザによるクレードル300への装着待ち状態(I-S22)、又はユーザによる子機電源SW222のオン操作待ち状態になっている(G-S27)。
この作動状態Iで、親機100の主電源SW122がユーザによりオン操作されると(I-S23)、電源制御手段120と商用電源との間が接続され、電源制御手段120を介して親機100の制御手段116へ駆動電源が供給される。親機100の制御手段116は、この駆動電源の供給により、着脱検出手段342からの検出信号に基づき、子機200がクレードル300に装着されていない状態であることを確認し、さらに取り外された子機200がオフ状態であることを確認した上で、状態記憶エリアに記憶されている作動状態Iに代えて作動状態Cを更新記憶し、作動状態Cに対応する処理を行う。この場合において、制御手段116は、子機200の電源オフ状態を、例えば、無線送受信手段110を介して子機200に状態情報の送信指示を送信し、この送信指示に対応して、所定時間経過しても、無線送受信手段110を介して子機200からの状態情報が受信できないことによって判別する。なお、この確認によって、親機100の制御手段116は、子機200がクレードル300に装着されていない状態で、さらに取り外された子機200がオン状態であるである場合は、状態記憶エリアに記憶されている作動状態Iに代えて、作動状態Hにおいて主電源SW122のオン操作された場合(H-S23)の作動状態Dを更新記憶し、作動状態Dに対応する処理を行う。
また、この作動状態Iで、子機200がクレードル300に装着されると(I-S22)、前述した作動状態Gに戻る。
また、この作動状態Iで、ユーザによって子機200の子機電源SW222のオン操作が行われ、子機200が作動状態になると(I-S27)、子機200は、電源制御手段220を介して供給される充電池250からの駆動電源により、表示部212及びスピーカ214からなる子機出力部を除いた各部が作動状態になり、無線送受信手段210を介して子機電源SWオン情報を送信出力する。しかしながら、この作動状態Iでは、ユーザによって親機100の主電源SW122はオン操作されておらず親機100は電源オフ状態にあるので、子機200の制御手段216は、親機100の電源が入っていない旨のエラーメッセージを表示部212に表示させたり、音声出力部214から発生させたりして出力する。そして、制御手段216は、作動状態Iに代えて作動状態Hを状態記憶エリアに更新記憶する。なお、この場合においては、制御手段216は、親機100の主電源オフ状態を、例えば、前述した一旦作動状態になって子機電源SWオン情報を送信出力したのに対応して、所定時間以上、無線送受信手段210を介して親機100からの送信信号が受信できないことによって判別する。また、制御手段216は、作動状態GのG-S21欄に示す場合と異なり、ユーザの子機電源SW222のオフ操作によらなければ制御手段216が電源オフせず、子機200は作動状態のままになっている。
<作動状態H>
作動状態Hは、親機100の主電源SW122がオフ操作された状態で(H-S11)、子機200がクレードル300に装着されていない状態で(H-S12)、かつ子機200はオン操作により電源オン状態(作動状態)になっている状態を示している(H-S13)。
作動状態Hでは、親機100は主電源SW122がオフ状態になっているため、親機100の電源制御手段120と商用電源との間の電気的接続は遮断された状態になっている(H-S11)。したがって、親機各部へは電源制御手段120を介して駆動電源が供給されず、親機出力部を構成する表示部112も非表示状態(非作動状態)になっている(H-S14)。これに対して、子機200は、クレードル300から取り外された状態で(H-S12)、電源オン状態になっている(H-S13)。したがって、子機各部へは電源制御手段220を介して充電池250から駆動電源が供給され、子機出力部を構成する表示部212も作動されているが、親機100からは映像・音声信号の送信信号が送信出力されないので、無表示状態になっている(H-S15)。
この作動状態Hでは、親機100は、ユーザによる主電源SW122のオン操作待ち状態になっている(H-S23)。また、子機200は、ユーザによるクレードル300への装着待ち状態(H-S22)、又はユーザによる子機電源SW222のオフ操作待ち状態になっている(H-S27)。
この作動状態Hで、親機100の主電源SW122がユーザによりオン操作されると(H-S23)、電源制御手段120と商用電源との間が接続され、親機100の制御手段116へ駆動電源が供給される。親機100の制御手段116は、この駆動電源の供給により、着脱検出手段342からの検出信号に基づき、子機200がクレードル300に装着されていない状態であることを確認し、さらに取り外されている子機200がオン状態であることを確認した上で、状態記憶エリアに記憶されている作動状態Hに代えて作動状態Dを更新記憶し、作動状態Dに対応する処理を行う。この場合において、制御手段116は、子機200の電源オン状態を、例えば、無線送受信手段110を介して子機200に状態情報の送信指示を送信し、この送信指示に対応して、所定時間以内に、無線送受信手段110を介して子機200からの状態情報(すなわち、作動状態H)を受信することによって判別する。なお、この確認によって、親機100の制御手段116は、子機200がクレードル300に装着されていない状態で、さらに取り外された子機200がオフ状態で子機200からの状態情報(作動状態H)が受信できない場合は、状態記憶エリアに記憶されている作動状態Hに代えて、作動状態Iにおいて主電源SW122のオン操作された場合(I-S23)の作動状態Cを更新記憶し、作動状態Cに対応する処理を行う。
また、この作動状態Hで、子機200がクレードル300に装着されると(H-S22)、子機200は、その電源が接続され、前述した作動状態Gに戻る。そして、この場合、子機200は、クレードル300への装着によって、オフ状態になる。
また、この作動状態Hで、ユーザによって子機200の子機電源SW222のオフ操作が行われ、子機200が非作動状態になると(H-S28)、子機200の制御手段216は、子機電源SW222のオフ操作を例えば制御手段216自身に対する駆動電源の遮断に基づき検出すると、作動状態Hに代えて作動状態Iを状態記憶エリアに更新記憶する。ここまでの処理を終えて子機200は制御手段216以外の子機各部が停止した子機の待機状態となる。子機の待機状態では、制御手段216は低消費電力のいわゆるスリープモードとなり、子機電源SW222のオン操作待ちとなる。
<作動状態C>
作動状態Cは、作動状態Eで説明した、親機100は主電源SW122がオン操作された状態にあるものの、親機100又はクレードル300から取り外された状態の子機200のいずれによっても、現在、テレビジョン放送の視聴が行われていない状態で(E-S11〜E-S15)、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオン操作された場合の状態(E-S24)を示している。また、作動状態Cは、作動状態Iで説明した、親機100がオフ状態で、子機200がクレードル300から取り外されているオフ状態で(I-S11〜I-S15)、親機100の主電源SW122がオン操作された場合の状態(E-S24)も示している。この作動状態Cは、子機200がクレードル300から取り外されているオフ状態で、ユーザが親機100の表示部112を使用してテレビジョン放送の視聴を視聴しようとした場合に対応する。
作動状態Cでは、リモコン操作器124のリモコン電源SW126のオン操作、又は主電源SW122のオン操作によって電源オン状態になった親機100の制御手段116は、作動状態Cに対応する処理として次のような処理を行う。
制御手段116は、チューナ102から供給される選局受信したテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号を親機出力部としての表示部112及びスピーカ114側に供給する切替指示を、信号切替手段106に供給する。また、制御手段116は、子機200がクレードル300に取り外されたオフ状態になっているので、信号処理手段108及び無線送受信手段110に対してその作動停止指示を供給する。そして、制御手段116が、視聴情報記憶エリアに記憶された選局情報に基づく選局指示を、チューナ102に供給する。
この結果、親機100では、前回、ユーザが主電源SW122のオフ操作を行った際に選局指示していたテレビジョン放送チャンネルがチューナ102によって選局受信され、その映像が表示状態(作動状態)になっている表示部112に表示される(C-S14)。
これにより、子機200がクレードル300から取り外されている状態であっても(C-S12)、子機200が非作動状態(非視聴状態)であれば(C-S13,C-S15)、ユーザがリモコン電源SW126又は主電源SW122により親機100のオン操作を行った場合は、ユーザは親機100の表示部112を使用した通常のテレビジョン放送の視聴が行える(C-S14)。
そして、親機100の制御手段116は、この作動状態Cで、ユーザによって子機200がクレードル300から装着されたか(C-S22)、主電源SW122がオフ操作されたか(C-S25)、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作されたか(C-S26)、子機200がオン状態になったか(C-S27)、を監視している。
この作動状態Cで、制御手段116は、子機200がクレードル300から装着されたことを(C-S22)、着脱検知手段342によって検出すると、状態記憶エリアに作動状態Cに代えて作動状態Aを更新記憶し、前述した作動状態Aに対応する処理を行う。
また、作動状態Cで、制御手段116は、主電源SW122がオフ操作されたことを(C-S25)、例えば制御手段116自身に対する駆動電源の遮断に基づき検出すると、状態記憶エリアに作動状態Cに代えて作動状態Iを更新記憶し、前述した作動状態Iに対応する処理を行う。主電源SW122のオフ操作からここまでの電源供給はバックアップ電源121を利用する。
また、作動状態Cで、制御手段116は、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作されたことを(C-S26)、リモコン信号入力I/F118を介しての電源オフ信号入力により検出すると、状態記憶エリアに作動状態Cに代えて作動状態Eを更新記憶し、前述した作動状態Eに対応する処理を行う。
また、作動状態Cで、制御手段116は、子機200がオン状態になったことを(C-S27)、ユーザによる子機電源SW222のオン操作に基づき子機200から送信される子機電源SWオン情報の受信により検出すると、状態記憶エリアに作動状態Cに代えて作動状態Bを更新記憶し、この作動状態Bに対応する処理を行う。
<作動状態B>
作動状態Bは、作動状態Dで説明した子機200によって親機100で視聴していたテレビジョン放送チャンネルを継続視聴している状態で(D-S11〜D-S15)、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオン操作された場合の状態(D-S24)を示している。また、作動状態Bは、作動状態Cで説明した親機100の表示部112を用いて視聴を行っている場合に、クレードル300から取り外されてオフ状態になっている子機200の子機電源SW222をオン操作した場合の状態(C-S27)にも対応している。この作動状態Bは、親機100又は子機200のいずれか一方でテレビジョン放送を視聴している場合に、現在視聴に用いていない親機100又は子機200のいずれか他方で視聴操作の開始操作を行った状態に対応する。
作動状態Bでは、表示部212及びスピーカ214からなる親機出力部のみを作動停止させた第1の待機状態にある親機100は、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオン操作されたことを(D-S24)、リモコン信号入力I/F118を介しての電源オン信号の入力により検出した場合は、その制御手段116は、作動状態Bに対応する処理として、次のような処理を行う。
制御手段116は、表示部112及びスピーカ114に対しての電源制御手段120からの駆動電源の供給を行うとともに、信号切替手段106に対し、信号処理手段108に加えて、テレビジョン放送チャンネルの映像信号及び音声信号を表示部112及びスピーカ114にも供給する指示を供給する。これにより、親機100では、表示部112及びスピーカ114からも子機200で視聴しているテレビジョン放送チャンネルの映像及び音声が出力される(B-S14)。
これにより、ユーザが子機200によってテレビジョン放送を視聴(継続視聴)している場合であっても、別のユーザは親機100における第1の待機状態を解除して表示部112及びスピーカ114を作動させることにより、親機100と子機200との両方で同じテレビジョン放送チャンネルの映像及び音声を視聴することができる。
また、作動状態Bでは、信号処理手段108及び無線送受信手段110を作動停止させて表示部212及びスピーカ214からテレビジョン放送チャンネルの映像及び音声を出力している親機100は、クレードル300から取り外されてオフ状態になっている子機200の子機電源SW222をオン操作されたことを(C-S27)、子機200から送信される子機電源SWオン情報の受信により検出した場合は、その制御手段116は、作動状態Bに対応する処理として、次のような処理を行う。
制御手段116は、信号処理手段108及び無線送受信手段110に対しての電源制御手段120からの駆動電源の供給を行うとともに、信号切替手段106に対し、表示部112及びスピーカ114に加えて、テレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号を信号処理手段108にも供給する指示を供給する。この結果、親機100では、信号処理手段108を介して無線送受信手段110からも親機200で視聴中のテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号の送信信号が出力される。
これにより、ユーザが親機100によってテレビジョン放送を視聴(通常視聴)している場合であっても、別のユーザは、クレードル300から取り外され、オフ状態になっている子機200を作動させることにより、親機100と子機200との両方で同じテレビジョン放送チャンネルの映像及び音声を視聴することができる。
また、この作動状態Bでは、親機100の制御手段116は、ユーザにより、クレードル300に子機200が戻され装着されたか(B-S22)、主電源SW122がオフ操作されたか(B-S25)、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作されたか(B-S26)、子機200からのユーザによる子機電源SW222のオフ操作に基づき送信される子機電源SWオフ情報を受信したか(B-S28)、を監視している。
そして、親機100の制御手段116は、クレードル300に子機200が戻され装着されたことを(B-S22)、クレードル300に設けられた着脱検知検出手段342からの装着検出信号の入力に基づき検出すると、状態記憶エリアに作動状態Bに代えて作動状態Aを更新記憶し、前述した作動状態Aに対応する処理を行う。このことは、前述した主電源SW122のオン操作による親機100による通常の視聴状態に戻ることを表わしている。
また、親機100の制御手段116は、主電源SW122がオフ操作されたことを(B-S25)、例えば制御手段116自身に対する駆動電源の遮断に基づき検出すると、ユーザが直前まで視聴していたテレビジョン放送チャンネルの選局情報等の視聴情報を視聴情報記憶エリアに更新記憶する。そして、制御手段116は、状態記憶エリアに作動状態Bに代えて作動状態Hを更新記憶し、無線送受信手段110を介して親機100の状態情報(すなわち、作動状態H)を送信出力する。主電源SW122のオフ操作からここまでの電源供給はバックアップ電源121を利用する。これにより、親機100から送信されるテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号の送信信号を受信している子機200では、この親機100からの状態情報(作動状態H)が無線送受信手段210を介して受信されることになる。そして、この親機100の作動状態Hを受信した子機200の制御手段216は、状態記憶エリアに作動状態Hを記憶するとともに、親機100の電源が切断された又は親機100からの送信信号が届かない旨のエラーメッセージを表示部212に表示さたり、音声出力部214から発生させたりして出力する。
また、親機100の制御手段116は、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作されたことを(B-S26)、リモコン信号入力I/F118を介しての電源オフ信号の入力により検出すると、状態記憶エリアに作動状態Bに代えて作動状態Dを更新記憶し、作動状態Dに対応する処理を行う。なお、この作動状態Dは、前述したように、表示部212及びスピーカ214からなる親機出力部のみを作動停止させた第1の待機状態である。すなわち、親機100と子機200との両方で同じテレビジョン放送チャンネルの映像及び音声を視聴している状態で、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作すれば、親機100は、元の子機200によってテレビジョン放送を視聴していた作動状態Dの第1の待機状態に戻り、子機200によるテレビジョン放送の視聴がその後も継続可能になる。
また、親機100の制御手段116は、子機200からユーザによる子機電源SW222のオフ操作に基づき送信される子機電源SWオフ情報をその無線送受信手段110により受信すると(B-S28)、状態記憶エリアに作動状態Bに代えて作動状態Cを更新記憶し、作動状態Cに対応する処理を行う。ここまでの処理を終えて子機200は制御手段216以外の子機各部が停止した子機の待機状態となる。子機の待機状態では、制御手段216は低消費電力のいわゆるスリープモードとなり、子機電源SW222のオン操作待ちとなる。このことは、親機100で視聴していた所望のテレビジョン放送チャンネルに関しての子機200による継続視聴が終了し、親機100の表示部112を使用したテレビジョン放送の視聴が継続されることを表わしている。
<視聴作用>
次に、上述したような視聴制御構成を備えた本実施例の親子式テレビジョン受信機を用いたテレビジョン放送の視聴について説明する。
子機200がクレードル300に装着された状態で、親機100が電源オフ状態にある親機100及び子機200の非使用時の通常状態、すなわち図4の作動状態Gにある場合、ユーザは親機100の主電源SW122をオン操作すれば、作動状態Aで示した親機100の表示部112及びスピーカ114を用いた通常のテレビジョン放送の視聴が行える。この親機100の表示部112及びスピーカ114を用いた通常のテレビジョン放送の視聴を行っている場合は、親機100における子機200との通信を行うための信号処理手段108及び無線送受信手段110は、子機200がクレードル300に装着されて作動停止状態(オフ充電状態)になっているので、作動停止しており、消費電力の節減がはかれるようになっている。
このような親機100の表示部を用いた通常のテレビジョン放送の視聴中に、ユーザが親機100が置かれた場所から親機100の表示部112を視認することができない場所に移動しなければならない場合は、クレードル300から子機200を取り外して移動先に携行するだけで、直前まで親機100の表示部112及びスピーカ114を用いて視聴していたテレビジョン放送チャンネルを、作動状態Dで説明したように、子機200の起動操作なくして継続して移動先で視聴することができる。その際には、視聴に使用されなくなる親機100は、その表示部112及びスピーカ114が自動的に作動停止されるので、消費電力の節減がはかれるようになっている。
また、ユーザが移動先で子機200を用いた上記テレビジョン放送の継続視聴を子機200の子機電源SW222をオフ操作して停止しても、作動状態Eで説明したように、親機100は無線送受信手段110が機能し続けているので、子機200の子機電源SW222をオン操作すれば、子機200による視聴を再開できる。
また、このように子機200がクレードル300から取り外された視聴停止状態(オフ状態)で、ユーザにより親機100の視聴操作が行われた場合には、作動状態Cで説明したように、親機100の表示部112及びスピーカ114を用いたテレビジョン放送の視聴が行えるので、子機200を移動先に置いてきた場合であっても、親機100の表示部112を用いたテレビジョン放送の視聴に支障を与えるものではない。
そして、本実施例の親子式テレビジョン受信機では、例えば子機200を用いて視聴していたユーザと親機100を用いて視聴するユーザとが異なり、一方のユーザが親機100又は子機200のいずれか一方でテレビジョン放送を視聴している場合に、他方のユーザが現在視聴に用いていない親機100又は子機200のいずれか他方で視聴開始の操作を行った場合には、作動状態Bで説明したように、親機100と子機200とで同時に別々の場所で同じテレビジョン放送の視聴も行える。
また、子機200を用いたテレビジョン放送の視聴中、誤って親機100の主電源がオフされた場合であっても、作動状態D及びBで説明したように、子機200でその旨が報知されるので、子機200を用いて視聴していたユーザは容易にその異常を感得することができる。
さらに、親機100は上述したように、その作動状態に応じて、作動状態Dに対応する第1の待機状態、作動状態Eに対応する第2の待機状態、及び作動状態Fに対応する第3の待機状態といった複数の待機状態を備え、各待機状態に応じて親機各部の作動を制御できるので、その消費電力の節減も作動状態に応じて効率的に行える。
なお、上記説明では、テレビジョン放送の視聴の場合を例に、親機100と子機200による視聴切替について説明したが、外部機器信号入力I/F104に入力される映像・音声信号の再生がリモコン操作器124で入力メディア選択SW130操作によって設定されている場合は、制御手段116は、チューナ102に代えて外部機器信号入力I/F104に対する親機100と子機200との間の視聴切替について同様な作動制御を行う構成になっている。
以上のように、本実施の形態の親子式AV装置、親機、子機、及び子機収納装置の一実施例としての親子式テレビジョン受信機、親機100、子機200、及び子機収納装置300は構成されるが、その具体的な構成は、上記説明した具体的な構成以外に、種々の変形例が可能である。例えば、子機収納装置300は、親機100の筐体に一体的に構成されていてもよいし、親機100の筐体とは別体に構成され、さらに親機100から電源の供給を受けるのではなく、親機100と独立に電源に対して接続される構成であってもよい。
この場合、本実施例の親機100とクレードル300との間は有線で接続し、着脱検出手段342からの取り外し/装着検出信号の送受を行う構成としたが、親機100とクレードル200との間も、親機100と子機200との間と同様に無線で信号の送受を行う構成としてもよい。このような構成を採用することにより、クレードル200は、親機100の設置場所とは別の場所(例えば、予め予想される移動先等)に設置することができ、ひいては子機200も移動先に配置しておくことができるので、移動先への子機200の携行をしなくても済む。
また、上述の説明では、親機100又は子機200のいずれか一方でテレビジョン放送を視聴している場合に、他方のユーザが現在視聴に用いていない、親機100又は子機収納装置300から取り外し状態にある子機200のいずれか他方で視聴操作の開始操作を行った場合には、親機100及び子機200の両方で同時視聴できる構成としたが、親機100又は子機200のいずれか一方でテレビジョン放送を視聴している場合に、後から視聴開始の操作を行った親機100又は子機200の他方の機器は視聴できないように排他的に構成してもよい。
また、本実施例の子機200では、子機側では選局操作を行えない構成となっているが、例えばリモコン操作器124と同様に、選局SW(チャンネルキー)を設け、子機200の電源オン状態でこの選局SW(チャンネルキー)が操作された場合は、子機200の無線送受信手段210から親機100へ選局SW操作信号を状態信号の場合と同様にして送信する構成とし、親機100側のチューナ102の選局変更が行える構成としてもよい。
さらに、本実施例では、親機100のリモコン操作器124と子機200とは別体の構成としたが、例えば、子機200に、リモコン操作器124に設けられている各種キーと、子機200をリモコン操作器として機能させるか又は親機100に対するモニタ装置としての子テレビジョン装置として機能させるかを切替設定するリモコン/モニタ切替SW(スイッチ)とを設け、子機200に親機100のリモコン操作器124としての機能を併せ備えた構成にすることも可能である。この場合、リモコン/モニタ切替SW(スイッチ)によって子機200がリモコン操作器として切替設定されている場合は、子機200をクレードル300から取り外した場合はその制御手段216はリモコン操作器として作動させ、子機200がモニタ装置として切替設定されている場合は、子機200をクレードル300から取り外した場合に、制御手段216は前述した作動状態Dに対応する処理を行う構成になっている。
また、子機200は、親機100との近距離通無線交信機能を備えた携帯電話装置で構成してもよい。この場合、例えば、子機200としての携帯電話装置をクレードルに装着した場合に当該携帯電話装置を親機100に対するモニタ装置としての子テレビジョン装置として機能させる切替設定を行い、着信応答のために携帯電話装置をクレードル300から取り外した場合を除いて、携帯電話装置をクレードル300から取り外した場合はモニタ装置として機能させる構成とし、逆にクレードル300から取り外して親機100からの送信信号の受信によるテレビジョン放送の視聴中であっても、携帯電話装置としての着信及び発信機能は親機100に対する子機200としての機能に優先するように構成しておけばよい。
また、これら実施例では、クレードル300に子機200の着脱検出手段342が設けられている構成としたが、子機200側にクレードル300に対する着脱検出手段342を設け、子機200がクレードル300から取り外された又はクレードル300に装着された場合には、子機200の無線送受信手段210から送信出力させることも可能である。
さらに、本実施の形態の親子式AV装置、親機、子機、及び子機収納装置の一実施例としての親子式テレビジョン受信機、親機100、子機200、及び子機収納装置300では、親機100による視聴中、子機200を子機収納装置300から取り外した場合は、親機100による視聴が停止するように構成したが、親機100及び子機200の両方で視聴できるように構成してもよい。さらに、親機100又は子機200のいずれかで、親機100による視聴中、子機200を子機収納装置300から取り外した場合は、親機100による視聴を停止させるか又は継続させるかを、予め選択設定可能な構成としておくこともできる。
[第2の実施の形態]
図5は、本発明の別の実施の形態による親子式AV装置におけるクレードルの一実施例の構成図である。
なお、第2の実施の形態において、第1の実施の形態で説明した親子式AV装置1の一実施例としての親子式テレビジョン受信機の構成部分と同一又は同様な構成部分については、符号の下2桁について同一の番号を付し、当該構成部分についての詳細な説明は省略する。
本実施の形態よる親子式AV装置1において、子機収納装置としてのクレードル300は、外部機器信号入力I/F304,信号切替手段306,信号処理手段308,無線送受信手段310,制御手段316,電源制御手段320,着脱検出手段342,充電手段340,及び外部機器信号出力I/F344を有する。
外部機器信号入力I/F304は、チューナ,DVD再生機等といった外部メディア機器からの映像信号,音声信号,又は映像・音声信号が入力される。なお、図5では、クレードル300では、複数の外部機器信号入力I/F304を備え、チューナ,DVD再生機等といった外部メディア機器がそれぞれ接続される。外部機器信号入力I/F304は、後述の入力切替SW(スイッチ)346の設定操作により選択された一方の外部機器信号入力I/F304からだけ、その接続された外部メディア機器から供給される映像信号,音声信号,又は映像・音声信号を、信号切替手段306に供給する構成になっている。
信号処理手段308は、例えば映像信号をMPEG方式で画像圧縮する等して、信号切替手段306から供給された映像信号,音声信号,又は映像・音声信号に無線通信のために適した信号処理を施して映像信号,音声信号,又は映像・音声信号の送信データを生成し、無線送受信手段310に供給する。
無線送受信手段310は、信号処理手段308から供給される映像信号,音声信号,又は映像・音声信号の送信データや後述する制御手段316により管理される親機100の状態情報の送信データを、例えばIEEE802.11a、802.11b、802.11g、ブルートゥース、UWB(Ultra Wide Band)等といった所定の近距離無線通信規格により、無線送信出力する。また、無線送受信手段310は、所定の近距離無線通信規格によって子機200から発信された子機200の状態情報の送信データを受信し、制御手段316に供給する。
入力切替SW346は、ユーザが信号切替部306に情報信号(上述した映像信号,音声信号,又は映像・音声信号が該当)を供給する情報生成手段としての外部機器信号出力I/F344を選択設定する操作片である。外部機器信号出力I/F344は、例えばチューナ,DVD等の供給側外部機器から供給された映像・音声信号を、親機100としての出力機器、例えば外部テレビ100に出力する。制御手段116は、クレードル300から供給される子機着脱検出信号に基づいて、上述したクレードル各部の作動を、図4で説明した親機100の場合と同様にして制御する。
以上のように構成された子機収納装置としてのクレードル300によれば、外部機器信号入力I/F304にチューナ,DVD等といった外部メディア機器を接続し、外部機器信号出力I/F344に親機100を構成する外部テレビ100’を接続するだけで、外部テレビ100及び子機200を親子式テレビジョン受信機、すなわち親子式AV装置1として機能させることができる。
すなわち、子機200がクレードル300に装着された状態では、図4により説明した作業状態Aに対応する処理と同様にして、親機100としての外部テレビ100’の表示部を用いた通常のテレビジョン放送の視聴が行える。また、この状態においては、クレードル300における子機200との通信を行うための信号処理手段308及び無線送受信手段310は、子機200がクレードル300に装着されている間は作動停止状態(オフ充電状態)になっているので、消費電力の節減がはかれるようになっている。
このような親機100としての外部テレビ100’を用いた、外部メディア映像の視聴中に、ユーザが外部テレビ100’が置かれた場所から外部テレビ100’の表示部を視認することができない場所に移動しなければならない場合は、クレードル300から子機200を取り外して移動先に携行するだけで、直前まで親機100としての外部テレビ100’を用いて視聴していた外部メディア映像を、作動状態Dに対応する処理と同様にして、子機200の特別な起動操作を必要なくして継続して移動先で視聴することができる。
また、ユーザが移動先で子機200を用いた上記外部メディア映像の継続視聴を子機200の子機電源SW222をオフ操作して停止しても、作動状態Eに対応する処理と同様にして、クレードル300は無線送受信手段310が機能し続けているので、子機200の子機電源SW222をオン操作すれば、子機200による視聴を再開できる。
そして、本実施例の親子式テレビジョン受信機では、例えば子機200を用いて視聴していたユーザと、親機100の外部テレビ100’を用いて視聴するユーザとが異なり、一方のユーザが親機100又は子機200のいずれか一方で外部メディア映像を視聴している場合に、他方のユーザが現在視聴に用いていない親機100又は子機200のいずれか他方で視聴開始の操作を行った場合には、作動状態Bに対応する処理と同様にして、親機100と子機200とで同時に別々の場所で同じ外部メディア映像の視聴も行える。
なお、本実施例の親子式テレビジョン受信機は、以上説明したとおりであるが、その具体的構成については、種々の変形例が可能である。
例えば、上述した子機収納装置としてのクレードル300の実施例では、クレードル300と親機100としての外部テレビ100’との間は、外部機器信号出力I/F344を介して映像・音声信号の送信のみを行うように構成としたが、予め制御手段310のメモリ内に外部テレビ100’のリモコン電源オン/オフ等のリモコンコードをテーブルとして格納しておき、クレードル300側で親機100としての外部テレビ100’の作動制御することも可能である。この場合、親機100としての外部テレビ100’による外部メディア映像の視聴中に子機200がクレードル300から取り外されて外部メディア映像の継続視聴を開始する際には、クレードル300からリモコン電源オフのリモコンコードを外部テレビ100’に供給し、子機200がクレードル300に装着されて子機200による外部メディア映像の継続視聴が終了する際には、リモコン電源オンのリモコンコードを外部テレビ100’に供給する。これにより、子機200による外部メディア映像の視聴中は、外部テレビ100’を待機状態(リモコン電源オフ状態)にすることができるので、消費電力の節減がさらにはかれる。
また、本実施の形態の親子式AV装置1は、いずれか一方を親機100として固定的に配置し、いずれか他方を親機100に対する子機200として可搬に配置する構成としたが、親機100及び子機200いずれも可搬に配置する構成をとしてもよい。例えば、親機100をテレビジョン受信機能又は外部機器信号入力I/Fを備えたモバイル機器(テレビジョン受信機能付携帯電話装置をも含む)で構成し、子機200を親機100とは別のモバイル機器(携帯電話装置をも含む)とそのクレードルによって構成してもよい。また、親機100をモバイル機器(携帯電話装置をも含む)とそのテレビジョン受信機能又は外部機器信号入力I/Fを備えたクレードルで構成し、子機200を親機100とは別のモバイル機器とそのクレードルによって構成してもよい。これらの場合も、上記説明した実施の形態の場合と同様に、親機100側のモバイル機器で視聴していた映像を、子機側のモバイル機器をそのクレードルから取り外すことによって子機側のモバイル機器で継続視聴させることができる。この場合、親機100のモバイル機器のクレードルと子機200のモバイル機器のクレードルとは、一体又は別体に拘わらないばかりか、共通であってもよい。
[第3の実施の形態]
図6は、本発明のさらに別の実施の形態による親子式AV装置の構成図である。
本発明の一実施の形態による親子式AV装置1は、親機100”と、子機200”と、子機200”を着脱可能に収納保持する子機収納装置としてのクレードル300”とを備えて構成されている。なお、説明簡便のため、本実施の形態の親子式AV装置1の説明にあたっては、前述した第1の実施の形態の説明でも用いた、親子式テレビジョン受信機を例に説明する。
したがって、本実施の形態の親機100”は、図2に示した第1の実施の形態の親機100に対して、クレードル300に子機200のクレードル300に対する着脱を検出する着脱検出手段342が備えられていないことを除き同様な構成からなるので、その構成については同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
図7は、本実施の形態による親子式AV装置に適用される子機の構成図である。
本実施の形態の親子式AV装置に適用される子機200”の構成も、図3に示した第1の実施の形態の親子式AV装置に適用された子機200と同様なので、同一符号を付してその構成の説明は省略する。
このような構成からなる本実施の形態の親子式AV装置1は、クレードル300”に着脱検出手段342を設ける代わりに、子機200”に所定の操作指示スイッチを設けて、この操作指示スイッチのユーザ操作に応じて、親機100”側の出力機器112,114で視聴していた映像を、子機200”側の出力機器212,214で継続視聴できるようになっている。そして、本実施の形態においては、上述した所定の操作指示スイッチとして、子機200”の子機電源SW222が兼用されている。
本実施の形態の親子式AV装置1では、親機100”は、子機200”側の子機電源SW222の電源オン操作により、子機200”が継続視聴の開始のためにクレードル300から取り外されたものとみなし、子機電源SW222の電源オフ操作により、子機200”が継続視聴の終了によってクレードル300に戻されたものとみなして、取り扱うようになっている。
図8は、図6及び図7に示した親機100”及び子機200”の状態遷移表である。
親子式テレビジョン受信機における親機100”の制御手段116,子機200”の制御手段216は、図8に示した状態遷移表にしたがって、その視聴制御を行う。
図8において、表中の符号A〜Hは、親機100”及び子機200”の状態記憶エリアに記憶される親機100”及び子機200”の作動状態(作動状態の種別)を示したものである。また、図8において、表中の符号S11〜S15は、各作動状態A〜Hにおける親機100”及び子機200”の個別状態を示し、同じく符号S21〜S28は、各作動状態A〜Hにおいて親機100”及び子機200”が監視する個別状態を示す。そして、表中の作動状態A〜Hと状態項目S11〜S15とのマトリックスで規定される各欄A-S11〜H-S15は、その作動状態A〜Hにおける親機100”又は子機200”の個別状態内容を表わし、作動状態A〜Hと状態項目S21〜S28とのマトリックスで規定される各欄A-S21〜H-S28は、その作動状態A〜Hにおける親機100”又は子機200”の作動状態A〜Hの遷移先を表わす。
また、親機100”及び子機200”は、図8に示した状態遷移表にしたがってその視聴制御を行うに当たり、親機100”が自身の状態記憶エリアに記憶している作業状態の記憶と、子機200”が自身の状態記憶エリアに記憶している作業状態の記憶との間で、両作業状態の同期調整を行うために、子機状態確認処理と親機状態確認処理とを備えている。
子機状態確認処理は、親機100”の制御手段116に備えられ、子機200”に対して親機100”が後から電源オン状態になった場合に、親機100”の状態記憶エリアに記憶されている作動状態、すなわち後述する親子式テレビジョン受信機における親機100”及び子機200”が共に電源オフの作業状態G(親子式テレビジョン受信機の非作動状態)等において、親機100”がその状態記憶エリアに記憶されている作業状態に対応した電源オン状態についての制御作動を実行するに際して、子機200”が親機100”に対して先に電源オン状態になっていること等に起因して、実際の作業状態が状態記憶エリアに記憶されている作業状態と異なってしまっているか否かを確認するための処理である。
そのため、親機100”は、その主電源SW122がユーザによりオン操作されると、この主電源SW122のオン操作に基づく状態記憶エリアに記憶されている作動状態(例えば作動状態G)に応じた制御作動を実行する前に、子機200”の状態記憶エリアに記憶されている作業状態の読み出し要求信号を、無線送受信手段110から子機200”に向けて送信する構成になっている。親機100”は、この作業状態の読み出し要求信号に呼応して、先に電源オン状態になっている子機200”から子機200”自身の状態記憶エリアに記憶されている作動状態(例えば作動状態H)の返信を受信した場合には、親機100”自身の状態記憶エリアの作動状態(例えば作動状態G)をこの受信した作動状態(例えば作動状態G)に更新してから、更新した作動状態(例えば作動状態G)に応じた主電源SW122のオン操作に基づく制御作動を実行する。
これに対して、親機状態確認処理は、子機200”の制御手段216に備えられ、子機200”が親機100”よりも先に電源オン状態になった場合に、上述した親機100”による子機状態確認処理に対応して、電源オフ状態で子機200”からの信号受信ができない親機100”に代わって、子機200”自身が親機100”からの作業状態更新信号の供給によらずに、変化した作業状態を子機200”自身の状態記憶エリアに更新記憶できるようになっている。
通常、子機200”は、その子機電源SW222がユーザによりオン操作又はオフ操作されると、無線送受信手段210から親機100”に向けて、クレードル300に対する子機200”の取り外し検出に相当するオン操作検出信号、又はクレードル300に対する子機200”の装着に相当するオフ操作検出信号を送信する。そして、親機100”は、自身が電源オン状態になっている場合は、このオン操作検出信号又はオフ操作検出信号を無線送受信手段110を介して受信すると、親機100”自身の状態記憶エリアに記憶されている作動状態に応じた制御作動を実行するとともに、その制御作動に対応する作動状態を状態記憶エリアに記憶する。これとともに、親機100”は、この更新した作動状態に対応した作動状態更新信号を、無線送受信手段110から子機200”に対して送信する構成になっている。これにより、子機200”は、無線送受信手段210を介してこの親機100”からの作動状態更新信号を受信可能な場合は、子機200”自身の状態記憶エリアに記憶されている作動状態を親機100”からの作動状態更新信号による作動状態に更新記憶し、両者の状態記憶エリアに記憶される作業状態の同期をとる構成になっている。
しかしながら、例えば、その子機電源SW222がユーザによりオン操作又はオフ操作された場合に、親機100”が電源ONすなわち主電源SW122がオン操作されていない場合には、上述した子機200”から送信されるオン操作検出信号又はオフ操作検出信号を受信できないので、親機100”自身の状態記憶エリアに記憶されている作動状態をこれら受信信号に基づいて更新することができない。
そこで、本実施の形態の場合は、子機200”は、子機電源SW222のユーザ操作に基づくオン操作検出信号又はオフ操作検出信号を親機100”に送信しても、予め設定した所定時間以内に親機100”からの作動状態更新信号の受信がない場合には、自身の状態記憶エリアに記憶されている作業状態に基づいて、作業状態を更新記憶する構成になっている。
したがって、子機200”が親機100”よりも先に電源オン状態になった場合に、上述した親機100”による子機状態確認処理に対応して、電源オフ状態で子機200”からの信号受信ができない親機100”に代わって、子機200”自身が親機100”からの作業状態更新信号の供給によらずに、変化した作業状態Hを子機200”自身の状態記憶エリアに更新記憶できる。
以下、図8に示した各作動状態A〜Hに分けて、親機100”及び子機200”の作動状態の遷移について説明する。
<作動状態G>
作動状態Gは、親機100”の主電源SW122がオフ操作されている状態(欄G-S11)で、子機200”の子機電源SW222もオフ操作されている状態(欄G-S13)の、親子式テレビジョン受信機における親機100”及び子機200”が共に電源オフの状態(親子式テレビジョン受信機の非作動状態)を示している。
作動状態Gでは、親機100”は、電源オフ状態になっているため(G-S11)、親機出力部を構成する表示部112は非表示状態(非作動状態)になっている(G-S14)。また、子機200”も、電源オフ状態になっているため(G-S13)、子機出力部を構成する表示部212は非表示状態(非作動状態)になっている(G-S15)。
この作動状態Gでは、親機100”は、ユーザによる主電源SW122のオン(ON)操作待ち状態になっている(G-S23)。また、子機200”も、ユーザによる子機電源SW222のオン操作待ち(この場合は視聴開始操作待ちに対応)状態になっている(G-S27)。
この作動状態Gで、親機100”の主電源SW122がユーザによりオン操作されと(G-S23)、親機100”は、上述した子機状態確認処理を実行し、子機200”が未だ電源オフ状態である場合は、自身の状態記憶エリアに作動状態Gに代えて作動状態Aを記憶し、作動状態Aに対応する処理を行う。
これに対し、この作動状態Gで、子機200”の子機電源SW222がユーザによりオン操作されると(G-S27)、子機200”は上述した親機状態確認処理を実行し、親機100”が未だ電源オン状態になっていないため、自身の状態記憶エリアに作動状態Gに代えて作動状態Hを記憶する。
<作動状態A>
作動状態Aは、子機200”がオン状態になっていない状態で(G-S11〜G-S15)、親機100”の主電源SW122がオン操作された場合の(G-S27)、親機100”の表示部112及びスピーカ114を使用した通常の視聴状態に対応している。この結果、親機100では、前回、ユーザが主電源SW122のオフ操作を行った際に選局指示していたテレビジョン放送チャンネルがチューナ102によって選局受信され、その映像が表示状態(作動状態)になっている表示部112に表示される(A-S14)。
また、子機200”は、未だ電源オン状態になっていないので(A-S13)、子機出力部を構成する表示部212は非表示状態になっている(A-S15)。
これにより、前述した作動状態Gにおいて、子機200”の子機電源SW222に対して親機100”の主電源SW122が先にオン操作された作動状態Aでは、ユーザは親機100”の表示部112を使用した通常のテレビジョン放送の視聴が行える。
そして、親機100”は、この作動状態Aでは、ユーザによって主電源SW122がオフ操作されたか(A-S25)、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作されたか(A-S26)、子機200”の子機電源SW222がオン操作されたか(A-S27)、を監視している。
そして、親機100”は、主電源SW122がオフ操作されたことを検出すると(A-S25)、ユーザが直前まで視聴していたテレビジョン放送チャンネルの選局情報等の視聴情報を視聴情報記憶エリアに更新記憶する。そして、親機100”は、状態記憶エリアに作動状態Aに代えて作動状態Gを更新記憶し、前述の作動状態Gに戻る。
なお、主電源SW122のオフ操作からここまでの電源供給はバックアップ電源121を利用する。したがって、作動状態Aで主電源SW122がオフ操作されることは、ユーザによる親機100”の表示部112を使用した通常のテレビジョン放送の視聴が終了することを表わしている。
また、親機100”は、リモコン操作器124のリモコン電源SWがオフ操作されたことを(A-S26)、リモコン信号入力I/F118を介してのリモコン電源オフ信号の入力により検出すると、ユーザが直前まで視聴していたテレビジョン放送チャンネルの選局情報等の視聴情報を視聴情報記憶エリアに更新記憶する。そして、親機100”は、状態記憶エリアに作動状態Aに代えて作動状態Fを更新記憶し、後述の作動状態Fに対応する処理を行う。なお、この作動状態Aで、リモコン操作器124のリモコン電源SWがオフ操作されることは、ユーザによる親機100”の表示部112を使用した通常のテレビジョン放送の視聴が中断されることを表わしている。
さらに、親機100”は、子機200”の子機電源SW222がオン操作されたことを、子機電源SW222のオン操作に基づき子機200”から無線送受信手段210を介して送信される子機電源SW222のオン操作信号の受信により検出すると(A-S27)、状態記憶エリアに作動状態Aに代えて作動状態Dを更新記憶し、後述する作動状態Dに対応する処理を行う。その際、親機100”は、オン状態になった子機200”に対しても、作動状態Dの移行信号を無線送受信手段110から送信し、子機200”の状態記憶エリアもこの場合は作動状態Gから作動状態Dに更新させられる。
<作動状態D>
作動状態Dは、作動状態Aで説明した親機100”の表示部112を用いた通常の視聴状態で(A-S11〜A-S15)、子機200”の子機電源SW222がオン操作された場合の状態を示している(A-S27)。この作動状態Dは、親機100”の表示部112で視聴していたテレビジョン放送チャンネルを、可搬式の子機200”によって継続視聴している状態に対応する。
作動状態Dでは、子機200”から子機電源SW222のオン操作に基づき供給される子機電源SW222のオン操作信号の受信により、親機100”は、作動状態Dに対応する処理として、次のような処理を行う。
親機100”は、子機200”から子機電源SW222のオン操作信号が供給されると、表示部112及びスピーカ114からなる親機出力部の作動を停止させる(D-S11,D-S14)。
その一方で、親機100”は、信号処理手段108を作動状態にし、信号切替手段106に対し、例えばチューナ102から供給される選局受信したテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号を、表示部112及びスピーカ114側から信号処理手段108側に供給切り替えさせる。
これにより、親機100”からは、チューナ102によって選局受信されたテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号が、信号処理手段108で信号処理を施された後、無線送受信手段110から子機200”に向けて送信出力される。なお、本実施の形態では、その際に状態記憶エリアに記憶されている状態情報Dの作動状態更新信号も、この映像・音声信号の送信信号に付加されて送信される構成になっている。
したがって、親機100”から送信されるテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号の送信信号は、既にオン状態になっている子機200”の無線送受信手段210によって受信され、信号処理手段208によって映像信号及び音声信号に処理復元され、表示部212及びスピーカ214から出力される(D-S15)。
また、その際に映像・音声信号の送信信号に付加されて送信される親機100”からの作動状態更新信号も、子機200”によって受信される。そして、送信された親機100”の作動状態更新信号(作動状態D)は、子機200”の状態記憶エリアに更新記憶される。
これにより、ユーザが親機100”で所望のテレビジョン放送チャンネルを視聴している場合に、ユーザは子機電源SW222をオン操作するだけで(D-S13)、親機100”で視聴していたテレビジョン放送チャンネルの映像を子機200”の表示部212で継続視聴できる(D-S15)。
さらに、本実施例の親子式テレビジョン受信機では、子機200”による継続視聴が開始された後は、親機100”は、表示部112及びスピーカ114からなる親機出力部のみを作動停止させた状態になるので(D-S11,D-S14)、親機100”の省エネ化も自動的にはかれる。
また、この作動状態Dでは、親機100”は、ユーザにより、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオン操作されたか(D-S24)、主電源SW122がオフ操作されたか(D-S25)、ユーザの子機電源SW222のオフ操作に基づき子機200”から送信される子機電源SWオフ情報を受信したか(D-S28)、を監視している。また、子機200”は、親機100”からの状態情報(作動状態D)の受信により、子機電源SW222がユーザによりオフ操作されたか否かを監視している(D-S28)。
そして、親機100”は、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオン操作されたことを(D-S24)、リモコン信号入力I/F118を介してのリモコン電源オン信号の入力により検出すると、状態記憶エリアに作動状態Dに代えて作動状態Bを更新記憶し、作動状態Bに対応する処理を行うとともに、子機200”に向けて状態情報Bの作動状態更新信号を送信する。そして、子機200”は、親機100”からの作動状態更新信号(状態情報B)の受信に基づき、状態記憶エリアに作動状態Dに代えて作動状態Bを更新記憶する。
また、親機100”は、主電源SW122がオフ操作されたことを検出すると(D-S25)、ユーザが直前まで視聴していたテレビジョン放送チャンネルの選局情報等の視聴情報を視聴情報記憶エリアに更新記憶する。そして、親機100”は、状態記憶エリアに作動状態Dに代えて作動状態Hを更新記憶し、子機200”に向けて状態情報Hの作動状態更新信号を送信するとともに、作動状態Hに対応する処理を行う。これにより、親機100”から送信されるテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号の送信信号を受信している子機200”は、この親機100”からの状態情報(作動状態H)を受信し、その状態記憶エリアに作動状態Dに代えて作動状態Hを記憶するとともに、親機100”の電源が切断された又は親機100”からの送信信号が届かない旨のエラーメッセージを表示部212に表示させたり、音声出力部214から発声させたりして出力する。親機100”の、主電源SW122のオフ操作からここまでの電源供給はバックアップ電源121を利用する。この結果、子機200”の表示部を用いてテレビジョン放送を視聴している最中に、親機100”の電源が切断された場合であっても、ユーザはその状態を子機200”側で把握することができる。
また、親機100”は、子機200”の子機電源SW222がオフ操作されたことを(D-S28)、子機電源SW222のオフ操作信号の受信により検出した場合は、状態記憶エリアに作動状態Dに代えて作動状態Eを更新記憶し、後述する作動状態Eに対応する処理を行うとともに、状態情報Eの作動状態更新信号を送信する。また、子機200”は、この作動状態Dで、子機電源SW222のオフ操作された場合は、前述した子機電源SW222のオフ操作信号を親機100”に向けて送信し、親機100”から供給される作動状態更新信号(状態情報E)の受信に基づき、状態記憶エリアに作動状態Dに代えて作動状態Eを更新記憶した後、電源オフされる。
したがって、ユーザは、子機200”を用いてテレビジョン放送の継続視聴中、子機200”の子機電源SW222のオフ操作を行えば、その継続視聴の中断を行うことができる。
<作動状態F>
作動状態Fは、作動状態Aで説明した親機100”の表示部112を用いた視聴状態で(A-S11〜A-S15)、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作された場合の状態(A-S26)を示している。この作動状態Fは、親機100”の表示部112で視聴していたテレビジョン放送チャンネルを、一時視聴中断した状態に対応する。
作動状態Fでは、電源オン状態(A-S11)にある親機100”は、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作されたことを(A-S26)、リモコン信号入力I/F118を介しての電源オフ信号の入力により検出すると、作動状態Fに対応する処理として、次のような処理を行う。
親機100”は、リモコン操作器124からの電源オフ信号が供給されると、制御手段116自身及びリモコン信号入力I/F118以外の各部、すなわちチューナ102,信号切替手段106,信号処理手段108,表示部112,及びスピーカ114への電源制御手段110からの電源供給を停止し、これらを作動停止させる(F-S11)。これにより、親機100”は、表示部112及びスピーカ114からなる親機出力部からの映像及び音声出力は停止され(F-S14)、制御手段116,無線送受信手段110,及びリモコン信号入力I/F118以外の親機各部が停止した、いわゆる通常のリモコンオフ状態(第3の待機状態)になる。なお、無線送受信手段110は、本実施例の場合は子機200”からの子機電源SW222のオン操作信号を受信できるように、作動停止状態にはなっていない。
この作動状態Fで、ユーザがリモコン操作器124のリモコン電源SW126を再操作すれば(F-S24)、親機100”は、リモコン信号入力I/F118を介してリモコン操作器124からの電源オン信号を受信する。これにより、制御手段116は、状態記憶エリアに作動状態Fに代えて作動状態Aを更新記憶し、前述した作動状態Aに対応する処理を行う。したがって、親機100”では、リモコン操作器124のリモコン電源SW126によるオフ操作時に表示部112で視聴していたテレビジョン放送チャンネルの視聴が再開される。
また、この作動状態Fで、ユーザにより主電源SW122がオフ操作された場合は(F-S25)、親機100”は、電源制御手段120と商用電源との間の電気的接続が遮断され、制御手段116,無線送受信手段110,及びリモコン信号入力I/F118も作動停止する。その際、親機100”は、主電源SW122がオフ操作されたことを(F-S25)、例えば制御手段116自身に対する駆動電源の遮断に基づき検出すると、状態記憶エリアに作動状態Fに代えて作動状態Gを更新記憶し、前述した作動状態Gに戻る。主電源SW122のオフ操作からここまでの電源供給はバックアップ電源121を利用する。
また、この作動状態Fで、子機200”の子機電源SW222がユーザによりオン操作されると(F-S27)、親機100”は、子機200”からの子機電源SW222のオン操作信号を受信し、チューナ102,信号切替手段106,信号処理手段108への電源制御手段110からの電源供給を再開し、状態記憶エリアに作動状態Aに代えて作動状態Dを更新記憶し、前述した作動状態Dに対応する処理を行う。その際、親機100”は、オン状態になった子機200”に対しても、作動状態Dの移行信号を無線送受信手段110から送信し、子機200”の状態記憶エリアもこの場合は従前の作動状態から作動状態Dに更新させられる。
これにより、親機100”がリモコン電源SW126のオフ操作による作動状態Fで、子機電源SW222のオン操作されることは、ユーザによる子機200”の表示部212を使用した切り替え視聴が開始されることを表わしている。
<作動状態E>
作動状態Eは、作動状態Dで説明した親機100”で視聴していたテレビジョン放送チャンネルを子機200”によって継続視聴している状態で(D-S11〜D-S15)、子機200”に備えられた子機電源SW222をオフ操作して視聴停止した場合の状態(D-S28)を示す。この作動状態Eは、親機100”は主電源SW122がオン操作された状態にあるものの、親機100”又は子機200”のいずれによっても、現在、テレビジョン放送の視聴が行われていない状態に対応する。
作動状態Eでは、親機100”は、作動状態Eに対応する処理として、次のような処理を行う。
親機100”は、自身、リモコン信号入力I/F118及び無線送受信手段110以外の各部、すなわちチューナ102,信号切替手段106,信号処理手段108,表示部112,及びスピーカ114への電源制御手段110からの駆動電源の供給を停止し、これらを作動停止させる(E-S11)。これにより、親機100”は、リモコン操作器124及び子機200”との間の通信機能だけが作動可能な待機状態になる。
これにより、親機100”の表示部112は非表示状態になっている(E-S14)。また、子機200”も、作動状態DのD-S28で説明したようにオフ状態になっているため(E-S12,E-S13)、その表示部212も非表示状態になっている(E-S15)。
この作動状態Eでは、親機100”は、ユーザにより、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオン操作されたか(E-S24)、主電源SW122がオフ操作されたか(E-S25)、子機200”の子機電源SW222がユーザによりオン操作されか(E-S27)、を監視している。
また、子機200”は、ユーザによる子機電源SW222のオン操作待ちになっている(E-S27)。その上で、子機200”は、その子機電源SW222がオン操作されると、前述したように、子機出力部を除いた各部が一旦作動状態になり、無線送受信手段210を介して親機100”に向けて子機電源SW222のオン操作信号を送信出力するようになっている。
この作動状態Eで、親機100”は、子機200”から子機電源SW222のオン操作信号の受信を検出すると(E-S27)、状態記憶エリアに作動状態Eに代えて作動状態Dを更新記憶し、前述した作動状態Dに対応する処理を行うとともに、子機200”に向けて状態情報Dの作動状態更新信号を送信する。すなわち、親機100”は、チューナ102,信号切替手段106,及び信号処理手段108を作動させ、表示部112及びスピーカ114のみが作動停止している状態にするとともに、視聴情報記憶エリアに記憶された選局情報に基づく選局指示を、チューナ102に供給する。そして、親機100”は、状態記憶エリアに作動状態Eに代えて作動状態Dを更新記憶し、前述の作動状態Dに対応する処理を行う。
これにより、親機100”からは、チューナ102によって選局受信されたテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号が、信号処理手段108で信号処理を施された後、無線送受信手段110から子機200”に向けて送信出力される。なお、本実施の形態では、その際に状態記憶エリアに更新記憶されている状態情報Dの作動状態更新信号も、この映像・音声信号の送信信号に加えられて子機200”に向けて送信される構成になっている。この結果、子機200”によりテレビジョン放送の視聴している作動状態Dにおいて、子機200”の子機電源SW222をオフ操作して視聴を中断した場合であっても(D-S27)、子機200”の子機電源SW222をオン操作することによって(E-S27)、子機200”による視聴を再開することができる。
また、親機100”は、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオン操作されたことを(E-S24)、リモコン信号入力I/F118を介しての電源オン信号により検出すると、状態記憶エリアに作動状態Eに代えて作動状態Cを更新記憶し、作動状態Cに対応する処理を行う。
また、親機100”は、主電源SW122がオフ操作されたこと(E-S25)を検出すると、ユーザが最新に視聴していたテレビジョン放送チャンネルの選局情報等の視聴情報を視聴情報記憶エリアに更新記憶し、状態記憶エリアに作動状態Eに代えて作動状態Gを更新記憶し、作動状態Gに対応する処理を行う。主電源SW122のオフ操作からここまでの電源供給はバックアップ電源121を利用する。
<作動状態H>
作動状態Hは、親機100”の主電源SW122がオフ操作されている状態で(H-S11)、ユーザによる子機電源SW222のオン操作により子機200”が電源オン状態(作動状態)になっている状態を示している(H-S13)。この場合、子機電源SW222のオン操作に基づく前述した親機状態確認処理の実行によって、親機100”が未だ電源オン状態になっていないため、子機200”の状態記憶エリアにのみ作動状態Hが記憶されている状態になっている。
この作動状態Hでは、親機100”は主電源SW122がオフ状態になっているため、親機100”の電源制御手段120と商用電源との間の電気的接続は遮断された状態になっている(H-S11)。したがって、親機各部へは電源制御手段120を介して駆動電源が供給されず、親機出力部を構成する表示部112も非表示状態(非作動状態)になっており(H-S14)、制御手段106及び無線送受信手段110も非作動状態になっている。
これに対して、子機200”は、子機電源SW222のオン操作により電源オン状態になっており(H-S13)、子機各部へは電源制御手段220を介して充電池250から駆動電源が供給され、子機出力部を構成する表示部212も作動されているが、親機100”からは映像・音声信号の送信信号が送信出力されないので、無表示状態になっている(H-S15)。
この作動状態Hでは、親機100”は、ユーザによる主電源SW122のオン操作待ち状態になっている(H-S23)。また、子機200”は、ユーザによる子機電源SW222のオフ操作操作待ちの状態(H-S27)になっている(H-S27)。
この作動状態Hで、親機100”の主電源SW122がユーザによりオン操作されると(H-S23)、電源制御手段120と商用電源との間が接続され、親機100”の制御手段116へ駆動電源が供給される。親機100”は、この駆動電源の供給により、前述した子機状態確認処理を実行し、この作動状態Hでは子機200”が既に電源オン状態であるので、自身の状態記憶エリアには作動状態Hが記憶され、作動状態Hにおいて親機100”がオン状態になった場合の処理を実行する。この結果、親機100”の主電源SW122がユーザによりオン操作により(H-S23)、状態記憶エリアに後述する作動状態Cを作動状態Hに代えて更新記憶し、作動状態Cに対応する処理を行う。その際、親機100”は、オン状態になった子機200”に対しても、作動状態Dの作業状態更新信号を無線送受信手段110から送信し、子機200”の状態記憶エリアもこの場合は従前の作動状態Hから作動状態Dに更新させられる。
これにより、ユーザは、子機200”の子機電源SW222をオン操作してから、親機100”の主電源SW122をオン操作することによっても、親機100”がオン状態で子機200”の子機電源SW222をオン操作した場合と同様に、テレビジョン放送チャンネルの映像等を子機200”の表示部212で継続視聴できる(D-S15〜D-S15)。
また、この作動状態Hで、子機200”の子機電源SW222がオフ操作された場合は(H-S28)、子機200”は、前述した親機状態確認処理を実行し、親機100”がオフ状態であることから、子機の状態記憶エリアに記憶されている作業状態Hに代えて作業状態Gを更新記憶した上で、子機200”はオフ状態になる。
<作動状態C>
作動状態Cは、作動状態Eで説明した、子機200”によるテレビジョン放送の視聴が子機電源SW222のオフ操作によって中断された状態で、主電源SW122がオン操作されたままで表示部112及びスピーカ114からなる親機出力手段が非作動状態である親機100”に対して(E-S11〜E-S15)、リモコン操作器124のリモコン電源SW126のオン操作された場合の状態(E-S24)を示している。
作動状態Cでは、リモコン操作器124のリモコン電源SW126のオン操作によって、親機100”は、作動状態Cに対応する処理として次のような処理を行う。
親機100”は、チューナ102から供給される選局受信したテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号を親機出力部としての表示部112及びスピーカ114側に供給する切替指示を、信号切替手段106に供給する。また、親機100”は、子機200”がオフ状態になっているので、信号処理手段108に対してその作動停止指示を供給する。
この結果、親機100”では、先に子機200”における子機電源SW222のオフ操作によって視聴を中断・終了したテレビジョン放送チャンネルがチューナ102によって選局受信され、その映像が表示状態(作動状態)になっている表示部112に表示される(C-S14)。
これにより、子機電源SW222のオフ操作によってユーザが子機200”による視聴を中断・終了した場合であっても、親機100”の主電源SW122がオフ操作されずに、ユーザがリモコン電源SW126により親機100”のオン操作を行った場合には、親機100”の表示部112を使用したテレビジョン放送の視聴継続が行える(C-S11〜C-S15)。
そして、親機100”は、この作動状態Cで、自身の主電源SW122がオフ操作されたか(C-S25)、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作されたか(C-S26)、ユーザによって子機200”の子機電源SW222がオン操作されたか(C-S27)、を監視している。
この作動状態Cで、親機100”は、主電源SW122がオフ操作されたことを(C-S25)、駆動電源の遮断に基づき検出すると、状態記憶エリアに作動状態Cに代えて作動状態Gを更新記憶し、前述した作動状態Gに対応する処理を行う。この親機100”における主電源SW122のオフ操作からここまでの電源供給はバックアップ電源121を利用する。
また、作動状態Cで、親機100”は、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作されたことを(C-S26)、リモコン信号入力I/F118を介しての電源オフ信号入力により検出すると、状態記憶エリアに作動状態Cに代えて作動状態Eを更新記憶し、前述した作動状態Eに対応する処理を行う。
また、作動状態Cで、親機100”は、子機200”がオン状態になったことを(C-S27)、ユーザによる子機電源SW222のオン操作に基づき子機200”から送信される子機電源SW222のオン操作信号の受信により検出すると、状態記憶エリアに作動状態Cに代えて作動状態Bを更新記憶し、この作動状態Bに対応する処理を行うとともに、作動状態Bの作業状態更新信号を無線送受信手段110から子機200”に向けて送信し、子機200”の状態記憶エリアは作動状態Bに更新記憶される。
<作動状態B>
作動状態Bは、作動状態Dで説明したように、子機200”によって親機100”で視聴していたテレビジョン放送チャンネルを継続視聴している状態で(D-S11〜D-S15)、親機100”のリモコン操作器124のリモコン電源SW126がオン操作された場合(D-S24)の、親機100”及び子機200”の作動状態に該当する。
また、作動状態Bは、作動状態Cで説明したように、先に継続視聴を中断した子機200”のテレビジョン放送チャンネルを親機100”で引続いて視聴を行っている状態で(C-S11〜C-S15)、一旦オフ操作した子機200”の子機電源SW222を再びオン操作した場合(C-S27)の、親機100”及び子機200”の作動状態にも該当する。
作動状態Bでは、親機100”は、電源制御手段120から親機100”の各部への駆動電源の供給を行うとともに、信号切替手段106に対しては、テレビジョン放送チャンネルの映像信号及び音声信号を、信号処理手段108,表示部112及びスピーカ114の双方に供給指示する。
これにより、従前の作動状態Dによって、親機100”で視聴していたテレビジョン放送チャンネルを子機200”により継続視聴している場合にあっては、この作動状態Bに対応する処理の実行によって、子機200”の表示部212及びスピーカ214によって視聴しているで視聴しているテレビジョン放送チャンネルの映像及び音声が、親機100”の表示部112及びスピーカ114からも出力されることになり(B-S11〜B-S15B)、親機100”の表示部112及びスピーカ114によっても視聴できるようになる。
この結果、ユーザが子機200”によってテレビジョン放送を視聴(継続視聴)している場合であっても、ユーザがリモコン操作器124のリモコン電源SW126をオン操作することによって、作動停止状態にある親機100”の表示部112及びスピーカ114を作動させることにより、親機100”の表示部112,スピーカ114と、子機200”の表示部212,スピーカ214との両方で、同じテレビジョン放送チャンネルの映像及び音声を視聴することができる。
また、親機100”では、従前の作動状態Cにより、先に継続視聴を中断した子機200”のテレビジョン放送チャンネルを親機100”で引続いて視聴を行っている場合にあっても、この作動状態Bに対応する処理の実行によって、親機100”の表示部112及びスピーカ114によって視聴しているテレビジョン放送チャンネルの映像及び音声が、子機200”の表示部212及びスピーカ214にも出力されることになり(B-S11〜B-S15B)、親機100”の表示部112及びスピーカ114によっても視聴できるようになる。
この結果、ユーザが先に継続視聴を中断した子機200”のテレビジョン放送チャンネルを親機100”で引続いて視聴を行っている場合であっても、ユーザが子機電源SW222をオン操作することによって、親機100”の表示部112,スピーカ114と、子機200”の表示部212,スピーカ214との両方で、同じテレビジョン放送チャンネルの映像及び音声を視聴することができる。
そして、上述した作動状態Bでは、親機100”は、主電源SW122がオフ操作されたか(B-S25)、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作されたか(B-S26)、ユーザにより、子機200”の子機電源SW222が再びオフ操作され、子機200”から子機電源SW222のオフ操作信号を受信したか(B-S28)、を監視している。
そして、親機100”は、子機200”の子機電源SW222が再びオフ操作されことを、子機200”からのオフ操作信号の受信に基づき検出すると(B-S28)、状態記憶エリアに作動状態Bに代えて作動状態Cを更新記憶し、前述した作動状態Cに対応する処理を行う。
また、親機100”は、主電源SW122がオフ操作されたことを(B-S25)、例えばその制御手段116自身に対する駆動電源の遮断に基づき検出すると、ユーザが直前まで視聴していたテレビジョン放送チャンネルの選局情報等の視聴情報を視聴情報記憶エリアに更新記憶する。そして、親機100”は、状態記憶エリアに作動状態Bに代えて作動状態Hを更新記憶し、作動状態Hに対応する処理を行うとともに、無線送受信手段110を介して子機200”に向けて作動状態更新信号(作動状態H)を送信出力する。主電源SW122のオフ操作からここまでの電源供給はバックアップ電源121を利用する。これにより、親機100”から送信されるテレビジョン放送チャンネルの映像・音声信号の送信信号を受信している子機200”では、この親機100”からの状態情報(作動状態H)が無線送受信手段210を介して受信されることになる。そして、子機200”は、状態記憶エリアに作動状態Hを記憶するとともに、親機100”の電源が切断された又は親機100”からの送信信号が届かない旨のエラーメッセージを表示部212に表示さたり、音声出力部214から発生させたりして出力する。
また、親機100”は、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作されたことを(B-S26)、リモコン信号入力I/F118を介しての電源オフ信号の入力により検出すると、状態記憶エリアに作動状態Bに代えて作動状態Dを更新記憶し、作動状態Dに対応する処理を行うとともに、子機200”に向けて作動状態Dの作動常置更新信号を送信する。なお、この作動状態Dは、前述したように、表示部206及びスピーカ208からなる親機出力部のみを作動停止させた待機状態である。すなわち、親機100”と子機200”との両方で同じテレビジョン放送チャンネルの映像及び音声を視聴している状態で、リモコン操作器124のリモコン電源SW126がオフ操作すれば、親機100”は、元の子機200”によってテレビジョン放送を視聴していた作動状態Dの第1の待機状態に戻り、子機200”によるテレビジョン放送の視聴がその後も継続可能になる。
<視聴作用>
次に、上述したような視聴制御構成を備えた本実施例の親子式テレビジョン受信機を用いたテレビジョン放送の視聴について説明する。
親機100”及び子機200”いずれもが電源オフ状態にある親機100”及び子機200”の非使用時の通常状態、すなわち図4の作動状態Gにある場合、ユーザは親機100”の主電源SW122をオン操作すれば、作動状態Aで示した親機100”の表示部112を用いた通常のテレビジョン放送の視聴が行える。この親機100”の表示部112を用いた通常のテレビジョン放送の視聴を行っている場合は、親機100”における子機200”との通信を行うための信号処理手段108は、子機200”が電源オフ状態(子機電源SW222がオン操作されていない状態)になっているので、作動停止されており、消費電力の節減がはかれるようになっている。
このような親機100”の表示部を用いた通常のテレビジョン放送の視聴中に、ユーザが親機100”が置かれた場所から親機100”の表示部112を視認することができない場所に移動しなければならない場合は、子機電源SW222をオン操作してクレードル300”から子機200”を取り外して移動先に携行するだけで、直前まで親機100”の表示部112及びスピーカ114を用いて視聴していたテレビジョン放送チャンネルを、作動状態Dで説明したように、子機200”の表示部212及びスピーカ214を用いて継続して移動先で視聴することができる。その際には、視聴に使用されなくなる親機100”は、その表示部112及びスピーカ114が自動的に作動停止されるので、消費電力の節減がはかれるようになっている。
また、ユーザが移動先で子機200”を用いた上記テレビジョン放送の継続視聴を子機200”の子機電源SW222をオフ操作して停止しても、作動状態Eで説明したように、親機100”は無線送受信手段110が機能し続けているので、子機200”の子機電源SW222をオン操作すれば、子機200”による視聴を再開できる。
また、このように子機200”が操作クレードル300”から取り外され、子機電源SW222をオフ操作された視聴停止状態(オフ状態)で、ユーザにより親機100”の視聴操作(リモコン電源SW126がオン操作)が行われた場合には、作動状態Cで説明したように、親機100”の表示部112を用いたテレビジョン放送の視聴が行えるので、子機200”を移動先に置いてきた場合であっても、親機100”の表示部112を用いたテレビジョン放送の視聴に支障を与えるものではない。
そして、本実施例の親子式テレビジョン受信機では、例えば子機200”を用いて視聴していたユーザと親機100”を用いて視聴するユーザとが異なり、一方のユーザが親機100”又は子機200”のいずれか一方でテレビジョン放送を視聴している場合に、他方のユーザが現在視聴に用いていない親機100”又は子機200”のいずれか他方で視聴開始の操作を行った場合には、作動状態Bで説明したように、親機100”と子機200”とで同時に別々の場所で同じテレビジョン放送の視聴も行える。
また、子機200”を用いたテレビジョン放送の視聴中、誤って親機100”の主電源SW122がオフ操作された場合であっても、作動状態D及びBで説明したように、子機200”でその旨が報知されるので、子機200”を用いて視聴していたユーザは容易にその異常を感得することができる。
さらに、親機100”は上述したように、その作動状態に応じて親機各部の作動を制御できるので、その消費電力の節減も作動状態に応じて効率的に行える。
なお、上記説明では、テレビジョン放送の視聴の場合を例に、親機100”と子機200”による視聴切替について説明したが、外部機器信号入力I/F104に入力される映像・音声信号の再生がリモコン操作器124で入力メディア選択SW130操作によって設定されている場合は、制御手段116は、チューナ102に代えて外部機器信号入力I/F104に対する親機100”と子機200”との間の視聴切替について同様な作動制御を行う構成になっている。
以上の各実施の形態でも説明したように、本発明の親子式AV装置、親機、子機、及び子機収納装置の構成は種々の変形例が可能であり、上述した実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば、上述した実施の形態では、子機による視聴中に後から親機を視聴操作した場合は、子機及び親機の双方で同一内容を視聴できる構成にしたが、排他的にいずれか一方によってのみ優先的に視聴できる構成とすることもできる。
なお、上述した実施の形態では、映像又は映像及び音声を視聴可能な親子式AV装置を例に本発明について説明したが、例えば、CS/BSラジオ放送,音楽CD(Compact Disc)等の音声情報記録媒体等の音声出力に使用され、音声のみを視聴可能(すなわち、聴取可能)なAV装置や、文字放送やデータ放送等のような映像データとしてテキストデータ信号を受信し表示するAV装置等にも、本発明の親子式AV装置、親機、子機、及び子機収納装置は適用可能である。