JP2006049465A - 露光装置及びマイクロデバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 装置のコンパクト化及び製造コストの低減を図りつつリニアモータ固定子の反力による振動を防止することが可能な露光装置を提供する。
【解決手段】 マスクMに形成されたパターンを感光性基板P上に露光する露光装置において、露光装置本体を収容するチャンバ2と、前記チャンバ内に収容され、前記マスクまたは前記感光性基板が載置されるステージMST,PSTと、前記ステージを駆動するリニアモータと、前記リニアモータが備えるリニアモータ固定子10a,38aと前記チャンバとを繋ぐ駆動反力受部材12a,12b,40a,40bとを備え、前記チャンバは、前記リニアモータにより前記ステージが駆動される際に発生する前記リニアモータ固定子の反力を、前記駆動反力受部材を介して受け止める。
【選択図】 図1

Description

この発明は、半導体素子、液晶表示素子、撮像素子、薄膜磁気ヘッド等のマイクロデバイスをリソグラフィ工程で製造するための露光装置及び該露光装置を用いたマイクロデバイスの製造方法に関するものである。
マイクロデバイスの一つである液晶表示素子は、通常、ガラス基板(プレート)上に透明薄膜電極をフォトリソグラフィの手法で所望の形状にパターニングして、TFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング素子及び電極配線を形成して製造される。このフォトリソグラフィの手法を用いた製造工程では、マスクステージとプレートステージを走査方向に相対的に同期移動させて、マスク上に形成された原画となるパターンを、マスクに形成された投影光学系を介してフォトレジスト等の感光剤が塗布されたプレート上に投影露光する、所謂ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
図5は従来の露光装置の概略構成を示す図である。図5に示すように、光源及び照明光学系を含む照明光学装置90、投影光学系92等を備える露光装置は、チャンバ100内に収容されている。また、コラム102上には、ガイド106a,106bを介してマスク107を載置するマスクステージ104を駆動するためのリニアモータ固定子108が設置されている。同様に、防振パット112a,112b上に載置される定盤112上には、ガイド114a,114bを介してプレート115を載置するプレートステージ110を駆動するためのリニアモータ固定子116が設置されている。
マスクステージ104及びプレートステージ110を駆動させる際にリニアモータ固定子108,116に生じる反力による露光装置本体の振動を防止するため、リニアモータ固定子108とリアクションフレーム118は、ダンパ122によりそれぞれ接続されている。即ち、リニアモータ固定子108の反力は、ダンパ122を介してリアクションフレーム118に伝わり、リアクションフレーム118から床に開放される。
同様に、リニアモータ固定子116とリアクションフレーム118は、ダンパ126によりそれぞれ接続されている。即ち、リニアモータ固定子116の反力は、ダンパ126を介してリアクションフレーム118に伝わり、リアクションフレーム118から床に開放される。
特開平11−162828号公報
近年、プレートサイズの大型化に伴い、露光装置本体が大型化している。従って、露光装置上部に設置されるマスクステージを駆動する際に生じるリニアモータ固定子の反力を受け止めるためのリアクションフレームは、2mを超える高さとなり、リニアモータ固定子の反力を受け止める部材として機能させるために高い剛性を有する必要がある。そのため、リアクションフレームのサイズは大型化され、床へリアクションフレームを設置するための広いスペースが必要となる。
この発明の課題は、装置のコンパクト化及び製造コストの低減を図りつつリニアモータ固定子の反力による振動を防止することが可能な露光装置及び該露光装置を用いたマイクロデバイスの製造方法を提供することである。
請求項1記載の露光装置は、マスクに形成されたパターンを感光性基板上に露光する露光装置において、露光装置本体を収容するチャンバと、前記チャンバ内に収容され、前記マスクまたは前記感光性基板が載置されるステージと、前記ステージを駆動するリニアモータと、前記リニアモータが備えるリニアモータ固定子と前記チャンバとを繋ぐ駆動反力受部材とを備え、前記チャンバは、前記リニアモータにより前記ステージが駆動される際に発生する前記リニアモータ固定子の反力を、前記駆動反力受部材を介して受け止めることを特徴とする。
この請求項1記載の露光装置によれば、露光装置本体を収容するチャンバがリニアモータによりステージが駆動される際に発生するリニアモータ固定子の反力を駆動反力受部材を介して受け止めるため、リニアモータ固定子の反力を駆動反力受部材を介して受け止めるための別部材を特別に設ける必要がなく、リニアモータ固定子の反力による露光装置本体の振動を防止した状態を維持したまま露光装置のコンパクト化及び露光装置の製造コストの低減を実現することができる。
また、請求項2記載の露光装置は、前記駆動反力受部材が振動減衰ダンパを備えていることを特徴とする。この請求項2記載の露光装置によれば、駆動反力受部材が振動減衰ダンパを備えているため、リニアモータ固定子とチャンバとを振動減衰ダンパを介して繋げることができ、チャンバによりリニアモータ固定子の反力を効果的に受け止めることができる。従って、リニアモータ固定子の反力を振動減衰ダンパを介して受け止めるための別部材を特別に設ける必要がなく、リニアモータ固定子の反力による露光装置本体の振動を防止した状態を維持したまま露光装置のコンパクト化及び露光装置の製造コストの低減を実現することができる。
また、請求項3記載の露光装置は、前記チャンバがフレームを備え、前記駆動反力受動部材が前記フレームに接続されることを特徴とする。この請求項3記載の露光装置によれば、フレームを備えることにより外力に対する剛性が強化されたチャンバにより駆動反力受部材を介してリニアモータ固定子の反力を確実に受け止めることができる。従って、リニアモータ固定子の反力を駆動反力受部材を介して受け止めるための別部材を特別に設ける必要がなく、露光装置のコンパクト化及び露光装置の製造コストに低減を実現することができる。
また、請求項4記載のマイクロデバイスの製造方法は、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の露光装置を用いてマスクのパターンを感光性基板上に露光する露光工程と、前記露光工程により露光された前記感光性基板を現像する現像工程とを含むことを特徴とする。
この請求項4記載のマイクロデバイスの製造方法によれば、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の露光装置を用いてマイクロデバイスを製造しているため、高い精度でマスクのパターンと感光性基板に形成されたパターンとの重ね合わせ等を行うことができ、微細な回路パターンを有するマイクロデバイスを精度良く製造することができる。
この発明の露光装置によれば、露光装置本体を収容するチャンバがリニアモータによりステージが駆動される際に発生するリニアモータ固定子の反力を駆動反力受部材を介して受け止めるため、リニアモータ固定子の反力を駆動反力受部材を介して受け止めるための別部材を特別に設ける必要がなく、リニアモータ固定子の反力による露光装置本体の振動を防止した状態を維持したまま露光装置のコンパクト化及び露光装置の製造コストの低減を実現することができる。
また、この発明のマイクロデバイスの製造方法によれば、この発明の照明光学装置を備える露光装置により露光を行うため、高解像度でかつスループット良く、マイクロデバイスの製造を行うことができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態にかかる露光装置について説明する。図1は、この実施の形態にかかる露光装置の概略構成を示す図である。なお、以下の説明においては、図1中に示すXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びY軸がプレートPに対して平行となるように設定され、Z軸がプレートPに対して直交する方向に設定されている。図中のXYZ座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。また、この実施の形態ではプレートPを移動させる方向(走査方向)をX軸方向に設定している。
この露光装置は、図1に示すように、光源及び照明光学系を含む照明光学装置ILを備えている。照明光学装置ILから射出される光束は、所定のパターンが形成されたマスクMを重畳的に照明する。マスクMのパターンを透過した光束は、投影光学系PLを介して、感光性基板であるプレートP上にマスクMのパターン像を形成する。こうして、XY平面内においてマスクMを載置するマスクステージMSTとプレートPを載置するプレートステージPSTとを走査方向(X方向)に相対的に同期移動させ、かつプレートステージPSTを二次元的に駆動制御しながら一括露光またはスキャン露光を行うことにより、プレートPの各露光領域にはマスクMのパターンが逐次露光される。
また、この露光装置は、図1に示すように、露光装置本体を収容するチャンバ2を備えている。チャンバ2は、外力に対して高い剛性を有する部材により構成されている。また、露光装置本体が設置されているベース4上に4つの防振パット4a,4b,4c(図2参照)及び図示しない防振パットを備えており、この4つの防振パット上に載置されている定盤6のほぼ四隅に配置されている。
図2は、この実施の形態にかかる露光装置のマスクステージMSTからプレートステージPSTまでの概略構成を示す斜視図である。図2に示すように、定盤6上には、−Y方向側にガイド8a,8bを介してX方向に長手方向を有するリニアモータ固定子10aが設置されている。また、定盤6には、+Y方向側に図示しないガイドを介してX方向に長手方向を有するリニアモータ固定子10bが設置されている。リニアモータ固定子10aの走査方向(X方向)の両端には振動減衰ダンパ(駆動反力受部材)12a,12bがそれぞれ接続されており、振動減衰ダンパ12a,12bはチャンバ2に接続されている。即ち、振動減衰ダンパ12a,12bは、リニアモータ固定子10a及びチャンバ2を繋いでいる。チャンバ2は、プレートステージPSTが駆動される際にリニアモータ固定子10aに生じる反力を、振動減衰ダンパ12a,12bを介して受け止める。
リニアモータ固定子10aと同様に、リニアモータ固定子10bのX方向の両端にも図示しない振動減衰ダンパが接続されており、各振動減衰ダンパはチャンバ2に接続されている。チャンバ2は、プレートステージPSTが駆動される際にリニアモータ固定子10bに生じる反力を受け止める。なお、図中の振動減衰ダンパ12a,12bは、必ずしも2つ必要ではなく、12aまたは12bだけでもよい。
また、定盤6上には、プレートステージPSTの走査方向のガイドであるエアーガイド14a,14bを介して、プレートステージPSTの走査方向と交差する方向(非走査方向)のガイドであるエアーガイド16がリニアモータ固定子10aと10bの間に配置されている。エアーガイド16には、プレートステージPSTの走査方向のアクチュエータであるリニアモータ18aがリニアーモータ固定子10a側に接続されており、プレートステージPSTの走査方向のアクチュエータであるリニアモータ18bがリニアモータ固定子10b側に接続されている。従って、リニアモータ18a,18bを駆動することによりエアーガイド16(ひいてはプレートステージPST)が走査方向に沿って移動する。
エアーガイド16上には、プレートステージPSTが載置されており、プレートステージPST上のプレートホルダ(図示せず)を介してプレートP(図2においては、図示せず)が吸着保持されている。また、プレートステージPST上には−X方向側に移動鏡30a,リニアモータ固定子10b側に移動鏡30bが設けられており、移動鏡30a,30bには定盤6上に載置されているプレートステージレーザ干渉計32a,32bから射出されるレーザ光がそれぞれ入射し、入射したレーザ光は移動鏡30a,30bにより反射される。定盤6上の−X方向側に載置されているプレートステージレーザ干渉計32aは、移動鏡30aに入射し、移動鏡30aにより反射されたレーザ光の光の干渉に基づいてプレートステージPSTのX方向における位置を計測及び制御する。また、定盤6上の+Y方向側に載置されているプレートステージレーザ干渉計32bは、移動鏡30bに入射し、移動鏡30bにより反射されたレーザ光の干渉に基づいてプレートステージPSTのY方向における位置を計測及び制御する。
また、定盤6上でプレートステージPSTを囲むように4つの脚を有するコラム34が設置されており、コラム34の上板中央部に投影光学系PLが固定されている。コラム34上には、−Y方向側にマスク用ガイド36a,36bを介してX方向に長手方向を有するマスク用リニアモータ固定子38aが設置されている。また、定盤6には、+Y方向側に図示しないガイドを介してX方向に長手方向を有するマスク用リニアモータ固定子38bが設置されている。マスク用リニアモータ固定子38aの走査方向(X方向)の両端にはマスク用振動減衰ダンパ(駆動反力受部材)40a,40bがそれぞれ接続されており、マスク用振動減衰ダンパ40a,40bはチャンバ2に接続されている。即ち、マスク用振動減衰ダンパ40a,40bは、マスク用リニアモータ固定子38a及びチャンバ2を繋いでいる。チャンバ2は、マスクステージMSTが駆動される際にマスク用リニアモータ固定子10aに生じる反力を、マスク用振動減衰ダンパ40a,40bを介して受け止める。なお、図中のマスク用振動減衰ダンパ40a,40bは、必ずしも2つ必要ではなく、40aまたは40bだけでもよい。
マスク用リニアモータ固定子38aと同様に、マスク用リニアモータ固定子38bのX方向の両端にも振動減衰ダンパ40c及び図示しない振動減衰ダンパが接続されており、各振動減衰ダンパはチャンバ2に接続されている。チャンバ2は、マスクステージMSTが駆動される際にマスク用リニアモータ固定子38bに生じる反力を受け止める。
また、コラム34上には、マスクステージMSTの走査方向のガイドであるエアーガイド50a,50bを介して図示しないマスクサブステージがリニアモータ固定子38aと38bの間に載置されている。マスクサブステージには、マスクステージMSTの走査方向と交差する方向(Y方向、非走査方向)のアクチュエータである非走査方向リニアモータ54が接続されている。また、非走査方向リニアモータ54にはマスクステージMSTの走査方向のアクチュエータであるマスクサブ用リニアモータ56がマスク用リニアモータ固定子38a側に接続されている。従って、マスクサブ用リニアモータ56(及び後述するマスク用リニアモータ52a,52b)を駆動することにより、マスクサブステージ及び非走査方向リニアモータ54は、マスクステージMSTと共にマスクステージMSTの走査方向(X方向)に沿って移動する。
また、図示しないマスクサブステージ上には、マスクステージMSTが載置されている。マスクステージMSTには、マスクステージMSTの走査方向のアクチュエータであるマスク用リニアモータ52a,52bがマスク用リニアーモータ固定子38a側に接続されており、マスクステージMSTの走査方向のアクチュエータである図示しないマスク用リニアモータがマスク用リニアモータ固定子38b側に接続されている。従って、マスク用リニアモータ38a,38b、図示しないマスク用リニアモータ及びマスクサブ用リニアモータ56を駆動することによりマスクサブステージ、非走査方向リニアモータ54及びマスクステージMSTがマスクステージMSTの走査方向(X方向)に沿って移動する。
また、マスクステージMST上には、マスクホルダ(図示せず)を介してマスクM(図2においては、図示せず)が吸着保持されている。また、マスクステージMSTの−X方向側の側面には移動鏡42a,42bが設けられており、移動鏡42a,42bにはマスクステージレーザ干渉計44aから射出されるレーザ光がそれぞれ入射し、入射したレーザ光は移動鏡42a,42bにより反射される。マスクステージレーザ干渉計44aは、移動鏡42a,42bに入射し、移動鏡42a,42bにより反射されたレーザ光の干渉に基づいてマスクステージMSTのX方向における位置を計測及び制御する。
また、マスクステージMST上には、マスクステージレーザ干渉計44bがリニアモータ固定子38b側に設けられている。また、マスク用リニアモータ固定子38bを挟んでマスクステージMSTに対向する位置にマスク用リニアモータ固定子38bの長手方向(X方向)に沿って設置されている固定鏡46にはマスクステージレーザ干渉計44bから射出されるレーザ光が入射し、入射したレーザ光は固定鏡46により反射される。マスクステージレーザ干渉計44bは、固定鏡46に入射し、固定鏡46により反射されたレーザ光の干渉に基づいてマスクステージMSTのY方向における位置を計測及び制御する。
この実施の形態にかかる露光装置によれば、露光装置本体を収容するチャンバがマスクステージまたはプレートステージを駆動する際に発生するリニアモータ固定子の反力を振動減衰ダンパを介して受け止めるため、リニアモータ固定子の反力を振動減衰ダンパを介して受け止めるためのリアクションフレーム等の別部材を特別に設ける必要がなく、リニアモータ固定子の反力による露光装置本体の振動を防止した状態を維持したまま露光装置のコンパクト化及び露光装置の製造コストの低減を実現することができる。
この実施の形態にかかる露光装置においては、外力に対する剛性を有するチャンバによりリニアモータ固定子に発生する反力を受けているが、チャンバが備えるフレームによりリニアモータ固定子に発生する反力を受けるようにしてよい。即ち、リニアモータ固定子とフレームを振動減衰ダンパにより接続し、接続されたフレームがリニアモータ固定子に発生する反力を受けるようにしてもよい。また、チャンバにフレームを設け、設けられたフレームによりにリアモータ固定子に発生する反力を受けるようにしてもよい。即ち、リニアモータ固定子と設けられたフレームを振動減衰ダンパにより接続し、接続されたフレームがリニアモータ固定子に発生する反力を受けるようにしてもよい。この場合には、外力に対する剛性を有しないチャンバであってもフレームを設けることにより外力に対する剛性を強化することができ、確実にリニアモータ固定子に発生する反力を受け止めることができる。
また、この実施の形態にかかる露光装置においては、マスクステージ及びプレートステージの双方のリニアモータ固定子とチャンバを繋ぐ振動減衰ダンパをそれぞれ備えているが、マスクステージ及びプレートステージの少なくとも一方に振動減衰ダンパを備えるようにしても良い。
上述の実施の形態にかかる露光装置では、照明光学系によってレチクル(マスク)を照明し、投影光学系を用いてマスクに形成された転写用のパターンを感光性基板(ウエハ)に露光する(露光工程)ことにより、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。以下、上述の実施の形態にかかる露光装置を用いて感光性基板としてのウエハ等に所定の回路パターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法の一例につき図3のフローチャートを参照して説明する。
先ず、図3のステップS301において、1ロットのウエハ上に金属膜が蒸着される。次のステップS302において、その1ロットのウエハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップS303において、上述の実施の形態にかかる露光装置を用いて、マスク上のパターンの像がその投影光学系を介して、その1ロットのウエハ上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップS304において、その1ロットのウエハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップS305において、その1ロットのウエハ上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウエハ上の各ショット領域に形成される。
その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述のマイクロデバイス製造方法によれば、上述の実施の形態にかかる露光装置を用いて露光を行うため、極めて微細な回路パターンを有するマイクロデバイスを精度良く得ることができる。なお、ステップS301〜ステップS305では、ウエハ上に金属を蒸着し、その金属膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチングの各工程を行っているが、これらの工程に先立って、ウエハ上にシリコンの酸化膜を形成後、そのシリコンの酸化膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチング等の各工程を行っても良いことはいうまでもない。
また、上述の実施の形態にかかる露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図4のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。図4において、パターン形成工程S401では、上述の実施の形態にかかる露光装置を用いてマスクのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィ工程が実行される。この光リソグラフィ工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルタ形成工程S402へ移行する。
次に、カラーフィルタ形成工程S402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を複数水平走査線方向に配列されたりしたカラーフィルタを形成する。そして、カラーフィルタ形成工程S402の後に、セル組み立て工程S403が実行される。セル組み立て工程S403では、パターン形成工程S401にて得られた所定パターンを有する基板、およびカラーフィルタ形成工程S402にて得られたカラーフィルタ等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。セル組み立て工程S403では、例えば、パターン形成工程S401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルタ形成工程S402にて得られたカラーフィルタとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。
その後、モジュール組み立て工程S404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、上述の実施の形態にかかる露光装置を用いて露光を行うため、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスを精度良く得ることができる。
この発明の実施の形態にかかる露光装置の概略構成を示す正面図である。 この発明の実施の形態にかかるマスクステージからプレートステージまでの構成を示す斜視図である。 実施の形態にかかるマイクロデバイスとしての半導体デバイスの製造方法を示すフローチャートである。 実施の形態にかかるマイクロデバイスとしての液晶表示素子の製造方法を示すフローチャートである。 従来の露光装置の概略構成を示す正面図である。
符号の説明
2…チャンバ、4…ベース、4a〜4c…防振パット、6…定盤、8a,8b…ガイド、10a,10b…リニアモータ固定子、12a,12b…振動減衰ダンパ、14a,14b,16,50a,50b…エアーガイド、18a,18b…リニアモータ、30a,30b,42a,42b…移動鏡、32a,32b…プレートステージレーザ干渉計、34…コラム、36a,36b…マスク用ガイド、38a,38b…マスク用リニアモータ固定子、40a〜40c…マスク用振動減衰ダンパ、44a,44b…マスクステージレーザ干渉計、46…固定鏡、52a,52b…マスク用リニアモータ、54…非走査方向リニアモータ、56…マスクサブ用リニアモータ、IL…照明光学装置、PL…投影光学系、MST…マスクステージ、M…マスク、PST…プレートステージ、P…プレート。

Claims (4)

  1. マスクに形成されたパターンを感光性基板上に露光する露光装置において、
    露光装置本体を収容するチャンバと、
    前記チャンバ内に収容され、前記マスクまたは前記感光性基板が載置されるステージと、
    前記ステージを駆動するリニアモータと、
    前記リニアモータが備えるリニアモータ固定子と前記チャンバとを繋ぐ駆動反力受部材とを備え、
    前記チャンバは、前記リニアモータにより前記ステージが駆動される際に発生する前記リニアモータ固定子の反力を、前記駆動反力受部材を介して受け止めることを特徴とする露光装置。
  2. 前記駆動反力受部材は、振動減衰ダンパを備えていることを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. 前記チャンバは、フレームを備え、
    前記駆動反力受動部材は、前記フレームに接続されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の露光装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の露光装置を用いてマスクのパターンを感光性基板上に露光する露光工程と、
    前記露光工程により露光された前記感光性基板を現像する現像工程と、
    を含むことを特徴とするマイクロデバイスの製造方法。
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