JP2006049461A - ドライエッチング装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

ドライエッチング装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クランプ部材によって電極に固定された半導体装置に用いる基板表面を、プラズマを用いてドライエッチングする際、クランプ部材のプラズマが照射される面から発生したエッチング副生成物が基板表面に付着することを防止するドライエッチング装置を提供する。
【解決手段】装置内30aに気体を導入してプラズマを発生させ、装置内30aに配設された一対の電極6,7の内、一方の電極7にクランプ部材5によって固定された基板2の表面2aに前記プラズマを照射して該基板表面2aをドライエッチングするドライエッチング装置1において、クランプ部材5の前記プラズマが照射される面5ahが、プラズマに耐性のある物質10で覆われていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドライエッチング装置に関し、特にクランプ部材によって電極に固定された基板表面を、プラズマを用いてドライエッチングするドライエッチング装置に関する。
半導体装置の製造工程における石英(SiO)等の基板または基板上に成膜された酸化膜等の各種薄膜のドライエッチング工程に、プラズマガスを用いて行う手法が周知である。詳しくは、ドライエッチング装置のチャンバ内の上側と下側に配設された一対の電極(以下、上側を上部電極、下側を下部電極と称す)の内、下部電極上に石英等の基板を戴置し、上部電極と下部電極との間に、気体であるフッ素(F)系のプラズマガスを導入して、前記電極間に真空破壊を起こさせることによりフッ素系のプラズマを発生させ、その結果生成されたイオンやラジカル等の活性種の放電により、基板または基板上に形成された薄膜をドライエッチングする手法が一般に知られている。
このフッ素系のプラズマを用いたドライエッチングにより、石英基板からエッチングされた混合物(F+SiO=SiF、以下、混合物をエッチング副生成物と称す)の一部は、Vapor(気体)状態となり、チャンバに設けられた排気口から、チャンバ外にポンプ等により排出される。
また、石英基板上に形成された薄膜と、フッ素系のプラズマとの反応により生成されたエッチング副生成物は、固体状態となりチャンバ内に堆積してしまう場合があるため、表面がドライエッチングされた基板をチャンバ外に搬出し、次いで別の基板をチャンバ内に搬入し、前記ドライエッチングに用いたフッ素系プラズマガスとは、異なるフッ素系のガスを用いて再度ドライエッチングを行うことにより、チャンバ内に付着したエッチング副生成物をチャンバ外に排出する技術が周知である。
しかしながら、活性種が石英と反応することなく再結合されると、フルオロカーボン系のエッチング副生成物が発生してしまい、該フルオロカーボン系のエッチング副生成物は、フッ素系のプラズマには反応しないため、チャンバ内に堆積してしまう場合がある。チャンバ内に、エッチング副生成物が堆積されると、該エッチング副生成物は、飛散して、基板上に付着してしまい、基板のパターン不良、歩留まり低下を招く場合がある。
上記事情に鑑みて、例えば特許文献1には、基板または基板上に成膜された薄膜のプラズマに哂される表面の少なくとも一部に、アルミニウムを主成分とする弗化物の層を覆い、プラズマガスを用いてドライエッチングを行う技術の提案がなされている。
アルミニウムの主成分とする弗化物層は、エッチング副生成物であるフルオロカーボンの堆積を抑制するため、基板または基板上に成膜された薄膜のプラズマに少なくとも一部に哂される表面の少なくとも一部に、アルミニウムの主成分とする弗化物の層を覆い、プラズマを用いてドライエッチングを行うと、チャンバ内のフルオロカーボンの堆積を防ぐことができる。
特開平9−326384号公報
ところで、基板または基板上に成膜された各種薄膜のドライエッチング工程に、プラズマを用いて行う場合、プラズマにより、基板または基板上に成膜された各種薄膜のプラズマの照射面が焼き付いてしまうため、基板を戴置する下部電極に形成された複数の穴から、該基板に向かって冷却用のガス、例えばヘリウムガスを出射することにより基板の冷却を行う技術が知られている。
この際、ヘリウムガスにより、基板が下部電極上から飛ばされてしまうのを防ぐため、基板表面の少なくとも一部、例えば外周よりの周部に、クランプ部材を戴置し、該クランプ部材をエアシリンダの圧力を用いて、基板に対し押圧することにより、基板の下部電極に対する固定を行う技術も知られている。
図7に示すように、クランプ部材500を用いて基板600を下部電極700に対して固定した場合、クランプ部材500の表面は外部に晒されているため、フッ素系のプラズマ800を用いてドライエッチングを行うと、クランプ部材500の表面の一部にも、フッ素系のプラズマ800が照射される。
クランプ部材500は、フッ素系のプラズマ800に対してエッチングされ難い部材、例えばアルミナセラミック等から形成されているが、多少はドライエッチングされてしまうため、クランプ部材500のプラズマが照射される面(以下、プラズマ照射面と称す)500hが、ドライエッチングされてしまう場合がある。
クランプ部材500がエッチングされると、エッチング副生成物900が発生する。このエッチング副生成物900は、フッ素系のプラズマ800によってエッチングされるよりも、エッチング副生成物900が堆積する方が早い面である該クランプ部材500のプラズマ照射面500h以外の面、例えばクランプ部材500の基板600の外周面に近接する面(以下、内周面と称す)500nやチャンバ内に堆積してしまう場合がある。
クランプ部材500の内周面500nに堆積したエッチング副生成物900nは、堆積量が増えると、基板600をクランプ部材500の固定から解放した際、エッチング副生成物900nが基板600に接触することにより該基板600上に付着してしまい、基板600のパターン不良、歩留まり低下を招くといった問題がある。
また、チャンバ内に堆積した及びクランプ部材500のその他の照射面500h以外の面に堆積したエッチング副生成物900tが、ドライエッチング中に飛散して、クランプ部材500の内周面500nに堆積してしまう場合もある。さらには、図8に示すように、下部電極700に形成されたヘリウムガス送気用の複数の穴700aを塞いでしまい、基板600の冷却が行えなくなってしまうといった問題もある。
本発明は上記問題点に着目してなされたものであり、その目的は、クランプ部材によって電極に固定された半導体装置に用いる基板表面を、プラズマを用いてドライエッチングする際、クランプ部材のプラズマが照射される面から発生したエッチング副生成物が基板表面に付着することを防止するドライエッチング装置を提供するにある。
上記目的を達成するために本発明に係るドライエッチング装置は、装置内に気体を導入してプラズマを発生させ、前記装置内に配設された一対の電極の内、一方の電極にクランプ部材によって固定された基板の表面に前記プラズマを照射して該基板表面をドライエッチングするドライエッチング装置において、前記クランプ部材の前記プラズマが照射される面が、前記プラズマに耐性のある物質で覆われていることを特徴とする。
本発明のドライエッチング装置によれば、クランプ部材のプラズマが照射される面が、該プラズマに耐性のある物質で覆われていることにより、クランプ部材によって電極に固定された半導体装置に用いる基板表面を、プラズマを用いてドライエッチングする際、クランプ部材のプラズマが照射される面から発生したエッチング副生成物が基板表面に付着することを防止することができるという効果を有する。
また、前記気体は、フッ素系の気体であり、前記プラズマに耐性のある物質は、イットリウム酸化物であることを特徴とする。
本発明のドライエッチング装置によれば、クランプ部材のプラズマが照射される面が、フッ素系のプラズマに耐性のある物質であるイットリウム酸化物で覆われていることにより、該イットリウム酸化物は、クランプ部材よりもフッ素系のプラズマに対するエッチングレートがはるかに低いため、クランプ部材によって電極に固定された半導体装置に用いる基板表面を、プラズマを用いてドライエッチングする際、クランプ部材のプラズマが照射される面から発生したエッチング副生成物が基板表面に付着することを防止することができるという効果を有する。
さらに、前記イットリウム酸化物は、前記プラズマが照射される面に溶射されていることを特徴とする。
本発明のドライエッチング装置によれば、イットリウム酸化物をクランプ部材のプラズマが照射される面に確実に密着させることができるという効果を有する。
また、前記クランプ部材の前記プラズマが照射される面と、前記プラズマに耐性のある物質との間に、前記クランプ部材と前記プラズマに耐性のある物質との密着性を向上させる中間密着材が配設されていることを特徴とする。
本発明のドライエッチング装置によれば、クランプ部材とプラズマに耐性のある物質とが硬質の部材である場合、中間密着材をクランプ部材のプラズマが照射される面と、プラズマに耐性のある物質との間に配設することにより、クランプ部材とプラズマに耐性のある物質との密着性を向上させることができるという効果を有する。
さらに、前記中間密着材は、前記プラズマが照射される面に溶射されており、前記中間密着材に、前記プラズマに耐性のある物質が溶射されていることを特徴とする。
本発明のドライエッチング装置によれば、中間密着材をクランプ部材のプラズマが照射される面に、プラズマに耐性のある物質を中間密着材に確実に密着させることができるという効果を有する。
また、前記中間密着材は、前記基板の絶縁抵抗よりも高い絶縁抵抗を有する物質から構成されていることを特徴とする。
本発明のドライエッチング装置によれば、中間密着材の絶縁抵抗が基板の絶縁抵抗よりも低い場合に、中間密着材がプラズマにとって基板の電極とみなされて、プラズマが異常放電してしまうことを防止することができるという効果を有する。
また、前記中間密着材は、アルミニウムであることを特徴とする。
本発明のドライエッチング装置によれば、中間密着材をクランプ部材のプラズマが照射される面に、プラズマに耐性のある物質を中間密着材に確実に密着させることができるという効果を有する。
本発明の半導体装置の製造方法は、装置内に気体を導入してプラズマを発生させ、前記装置内に配設された一対の電極の内、一方の電極にクランプ部材によって固定した基板の表面に前記プラズマを照射して該基板表面をドライエッチングする工程を含む半導体装置の製造方法であって、前記ドライエッチングする工程において、前記プラズマが照射される面が前記プラズマに耐性のある物質で覆われた前記クランプ部材を用いて前記基板を前記一方の電極に固定することを特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、クランプ部材のプラズマが照射される面が、該プラズマに耐性のある物質で覆われていることにより、クランプ部材によって電極に固定された半導体装置に用いる基板表面を、プラズマを用いてドライエッチングする際、クランプ部材のプラズマが照射される面から発生したエッチング副生成物が基板表面に付着することを防止することができるという効果を有する。
また、前記気体は、フッ素系の気体であり、前記プラズマに耐性のある物質は、イットリウム酸化物であることを特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、クランプ部材のプラズマが照射される面が、フッ素系のプラズマに耐性のある物質であるイットリウム酸化物で覆われていることにより、該イットリウム酸化物は、クランプ部材よりもフッ素系のプラズマに対するエッチングレートがはるかに低いため、クランプ部材によって電極に固定された半導体装置に用いる基板表面を、プラズマを用いてドライエッチングする際、クランプ部材のプラズマが照射される面から発生したエッチング副生成物が基板表面に付着することを防止することができるという効果を有する。
以下、図面を参照にして本発明の実施の形態を説明する。
(第1実施の形態)
図1は、本発明の第1実施の形態を示すドライエッチング装置の構成の概略を示す断面図、図2は、図1のクランプ部材を拡大して示した斜視図である。尚、本実施の形態におけるドライエッチング装置1は、フッ素系のプラズマを用いて、装置内であるチャンバ30の内部30aに配設された半導体装置に用いる基板(以下、単に基板と称す)2の表面2a及び表面に成膜された図示しない酸化膜等の各種薄膜をドライエッチングする装置である。
図1に示すように、ドライエッチング装置1のチャンバ30に、該チャンバ30の内部30aにプラズマガス、例えば気体であるフッ素(F)系のプラズマガスを導入する吸気口30kと、ドライエッチング後の基板2から発生したエッチング副生成物と未反応のエッチャントとを、該チャンバ30の内部30aからチャンバ30外に排出する排気口30hが形成されている。
また、チャンバ30の内部30aであって、該内部30aの図中上側寄り及び下側寄りに、一対の電極(以下、上側に設けられたものを上部電極6、下側に設けられたものを下部電極7と称す)が配設されている。
一対の電極の内、一方の電極である下部電極7の上面7aに、半導体装置に用いる、例えば石英(SiO)等の円板状の基板2が戴置される。尚、基板2は円板状でなくともよく、板状部材であればどのような形状であっても良い。また、基板2は、石英(SiO)に限らずシリコン(Si)から形成されていても良い。
また、上面7aに、例えば0.5mmの径を有する複数の穴7bが形成されている。該複数の穴7bから、後述するフッ素系のプラズマ50により、戴置された基板2の表面2aのプラズマ照射面が焼き付きいてしまうのを防ぐため、基板2に向かって冷却用のガスであるヘリウムガスが出射される。
下部電極7の上面7aに基板2が戴置された際、該基板2の表面2aのプラズマ照射面以外、例えば外周よりに、例えばリング状を有するクランプ部材であるクランプリング5が戴置される。
クランプリング5は、後述するフッ素系のプラズマに対して耐性のある物質、言い換えればフッ素系のプラズマによりドライエッチングされ難い物質、例えばアルミナセラミック(Al)から形成されている。
尚、クランプ部材は、リング状に限らず、基板2の表面2aのプラズマ照射面以外に戴置できる形状であれば、どのような形状であっても良い。また、クランプ部材は、アルミナセラミックに限らず、アルミアルマイトから形成されていても良く、さらには、フッ素系のプラズマによりドライエッチングされ難い物質であれば、どのようなものであってもよい。
クランプリング5は、上面5aがエアシリンダ3の圧力によって押圧されることにより、基板2を下部電極7に対して押圧して固定するものであり、該押圧により、上述したヘリウムガスによる基板2が下部電極7の上面7aから飛ばされてしまうのを防ぐ。
図2に示すように、クランプリング5の上面5aであって、プラズマ50の照射面5ahに、該フッ素系のプラズマ50に対して耐性のある物質、例えばイットリウム酸化物(Y2O3)10が、溶射等により被覆されている。尚、プラズマ50の照射面5ahは、基板2または基板2の上面2aに成膜された図示しない各種薄膜をドライエッチングする際、発生するフッ素系のプラズマ50が照射されるクランプリング5の面である。
尚、クランプリング5のフッ素系のプラズマ50の照射面5ahにイットリウム酸化物(Y2O3)を溶射したことにより、イットリウム酸化物(Y2O3)は、フッ素系のプラズマ50の照射面5ahに、確実に密着している。
イットリウム酸化物(Y2O3)10のフッ素系のプラズマ50に対する耐性は、クランプリング5を構成するアルミナセラミック(Al)のフッ素系のプラズマに対する耐性に比して約10倍以上の耐性を有している。
詳しくは、アルミナセラミック(Al)がフッ素系のプラズマ50によりドライエッチングされる時間当たりのエッチング量(以下、エッチングレートと称す)を、Al+F=10とすると、イットリウム酸化物(Y2O3)のエッチングレートは、Y2O3+F=0.8となり、エッチングレートは、アルミナセラミック(Al)の1/10以下となっている。よって、イットリウム酸化物(Y2O3)10は、フッ素系のプラズマ50によりドライエッチングが殆どされない物質である。
次に、このように構成された本実施の形態におけるドライエッチング装置1の作用について、図1〜図4を用いて説明する。図3は、図2のクランプリングにより固定した基板にドライエッチングを行っている状態を示すエッチング装置の要部部分拡大断面図、図4は、図1のクランプリングの上面にフッ素系のプラズマを照射させた際の、クランプリングからのエッチング副生成物の発生量を従来と比較して示した図表である。
ドライエッチング装置1を用いて、基板2または基板2上に成膜された図示しない各種薄膜のドライエッチングを行う際は、先ず、基板2が、例えばロボットのアーム等により、チャンバ30の内部30aに配設された下部電極7の上面7aに戴置される。
次いで、戴置された基板2の表面2aの外周よりに、クランプリング5が戴置される。その後、クランプリング5は、エアシリンダ3の圧力を受けて、基板2を下部電極7に対して押圧して固定する。
次いで、チャンバ30の内部30aに、具体的には、上部電極6と下部電極7との間に、吸気口30kからフッ素(F)系のプラズマガスが導入され、既知の手段により、両電極間に高周波の電力が供給されることにより、両電極間が真空破壊される。
その後、フッ素系のプラズマ50が発生し、その結果生成されたイオンやラジカル等の活性種の放電により、基板2または基板2上に形成された薄膜のプラズマ照射面が任意の形状にドライエッチングされる。
尚、ドライエッチング中は、フッ素系のプラズマ50により、戴置された基板2の表面2aのプラズマ照射面が焼き付きいてしまうのを防ぐため、基板2に向かって、下部電極7の複数の穴7bから冷却用のヘリウムガスが出射される。
また、フッ素系のプラズマ50は、基板2のプラズマ照射面に限らず、図3に示すように、クランプリング5の上面5aにも照射される。この際、従来であれば、フッ素系のプラズマ50により、アルミナセラミック(Al)から形成されたクランプリング5の照射面5ahは、上述したようにアルミナセラミック(Al)はエッチングレートが高いため(エッチングレート10.0)、大量にドライエッチングされてしまっていた。
その結果、該クランプリング5のプラズマ照射面5ah以外の面、例えばクランプリング5の内周面5nの一部にエッチング副生成物が堆積されてしまっていた。尚、内周面5nは、エッチング副生成物がフッ素系のプラズマ50にエッチングされる速度よりも、エッチング副生成物が堆積する速度の方が早い面である。
一例を挙げると、図4に示すように、フッ素系のプラズマ50を、アルミナセラミック(Al)から形成されたクランプリング5の照射面5ahに20時間照射させると、クランプリング5には、例えば3ミクロン以上のエッチング副生成物を1個とみなすとすると、略150個のエッチング副生成物が付着、堆積されてしまっていた。
よって、クランプリング5の内周面5nの一部に堆積したエッチング副生成物が、堆積量が増え一定量以上になると、基板2をクランプリング5の固定から解放した際、基板2と接触することにより該基板2上に付着してしまい、基板2のパターン不良、歩留まり低下を招く原因となっていた。
ところが、図4に示すように、クランプリング5のプラズマ照射面5aに、イットリウム酸化物(Y2O3)10が被覆されているため、イットリウム酸化物(Y2O3)10にフッ素系のプラズマ50が照射しても、イットリウム酸化物(Y2O3)10は、上述したように微細量しかエッチングされないため(エッチングレート0.8)、エッチング副生成物は殆ど発生しない。一例を挙げると、図4に示すように、フッ素系のプラズマ50を、イットリウム酸化物(Y2O3)10に50時間照射させても、クランプリング5に、エッチング副生成物は殆ど付着されない。
図3に戻って、フッ素系のプラズマ50を用いたドライエッチングにより、石英の基板2から発生した副生成物(F+SiO=SiF)は、Vapor(気体)状態となり、チャンバ30に設けられた排気口30h(図1参照)から、チャンバ30外にポンプ等により排出される。このようにして、基板2または基板2上に成膜された各種薄膜は、ドライエッチング装置1によりドライエッチングされる。
このように、本発明の第1実施の形態を示すドライエッチング装置1においては、クランプリング5の上面5aであって、プラズマ照射面5ahに、フッ素系のプラズマ50に対して耐性のある物質であるイットリウム酸化物(Y2O3)10が、溶射により密着性を高くして被覆されていると示した。
このことにより、クランプリング5によって下部電極7に固定された半導体装置に用いる基板2の表面2aを、フッ素系のプラズマ50を用いてドライエッチングする際、クランプリング5の上面にフッ素系のプラズマ50が照射しても、イットリウム酸化物(Y2O3)は、上述したように微細量しかエッチングされないため、クランプリングからは、エッチング副生成物は殆ど発生しない。
よって、クランプリング5のプラズマ照射面5ahから発生したエッチング副生成物が基板2の表面2aに付着することを防止することができることから、ドライエッチングの後の基板2のパターン不良を改善することができ、基板2の製造における歩留まりを向上させることができる。
以下、変形例を示す。本実施の形態においては、プラズマは、フッ素(F)系のプラズマガスを用いたフッ素系のプラズマを例に挙げて示したが。これに限らず、本実施の形態は、ハロゲン系のプラズマ、例えばBr(臭素)、I(ヨウ素)、Cl(塩素)、At(アスタチン)を適用しても本実施の形態と同様の効果を得るということは勿論である。
また、本実施の形態においては、イットリウム酸化物(Y2O3)10は、クランプリング5の上面5aであって、フッ素系のプラズマ50の照射面5ahに溶射されていると示したが、これに限らず、クランプリング5の上面5aの全面に溶射されていてもよい。
さらに、イットリウム酸化物(Y2O3)10を、クランプリング5の上面5aに密着させることができれば、溶射に限らず、他の手法によって、クランプリング5の上面5aに密着させてもよいことは勿論である。
(第2実施の形態)
図5は、本発明の第2実施の形態を示すドライエッチング装置のクランプリングの拡大斜視図、図6は、図5のクランプリングにより固定した基板にドライエッチングを行っている状態を示すエッチング装置の要部部分拡大断面図である。
この第2実施の形態のエッチング装置201の構成は、上記図1乃至図5に示したドライエッチング装置1と比して、イットリウム酸化物(Y2O3)10が、クランプリング5のプラズマ照射面5ahに、中間密着材としてアルミニウムを介して被覆されている点のみが異なる。よって、この相違点のみを説明し、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図5、図6に示すように、クランプリング5の上面5aであって、基板2または基板2の表面2aに成膜された図示しない各種薄膜をドライエッチングする際、発生するフッ素系のプラズマ50の照射面5ahに、基板2の絶縁抵抗よりも高い絶縁抵抗を有する中間密着材である軟質物質、例えばアルミニウム40が被覆されており、該アルミニウム40の上面に、フッ素系のプラズマ50に対して耐性のある物質、例えばイットリウム酸化物(Y2O3)10が、溶射により被覆されている。
尚、クランプリング5のプラズマ照射面5ahにアルミニウム40を溶射したことにより、アルミニウム40は、フッ素系のプラズマ50の照射面5ahに、確実に密着している。さらに、アルミニウム40に、イットリウム酸化物(Y2O3)10を溶射したことにより、イットリウム酸化物(Y2O3)10は、アルミニウム40に、確実に密着している。
また、本実施の形態における基板2は、絶縁抵抗がアルミニウム40の絶縁抵抗より低い物質であるシリコン(Si)の基板から構成されている。これは、アルミニウム40は導電性を有するため、基板2の絶縁抵抗がアルミニウム40の絶縁抵抗より高いと、イットリウム酸化物(Y2O3)10と、下部電極7との電位差が同一になってしまい、その結果、基板2の表面2aを、フッ素系のプラズマ50を用いてドライエッチングする際、アルミニウム40が、基板の電極とみなされて、フッ素系のプラズマ50が異常放電してしまうためである。よって、本実施の形態においては、基板2は、絶縁抵抗が、アルミニウム40の絶縁抵抗より高い物質である石英(SiO)から構成された基板は適用できない。
このように、本発明の第2実施の形態を示すドライエッチング装置においては、イットリウム酸化物(Y2O3)10と、クランプリング5の上面5aとの間に、軟質部材であるアルミニウム40を配設した。よって、密着性の低いセラミック系の硬質部材であるイットリウム酸化物(Y2O3)10と、硬質部材であるアルミナセラミック(Al)から形成されたクランプリング5との密着性をより向上させることができる。
また、本実施の形態においては、中間密着材に、シリコン(Si)基板2の絶縁抵抗よりも高い絶縁抵抗を有する物質であるアルミニウム40を用いると示した。このことにより、イットリウム酸化物(Y2O3)10と、下部電極7との間の電位差が同一になってしまい、アルミニウム40が基板2の電極とみなされて、プラズマが異常放電してしまうことを防止することができる。
尚、その他の効果、作用は、上述した第1実施の形態のドライエッチング装置1と同一である。
以下、変形例を示す。本実施の形態においては、基板2は、絶縁抵抗がアルミニウム40の絶縁抵抗より低い物質であるシリコン(Si)の基板から構成されていると示した。これに限らず、中間密着材に、絶縁抵抗が石英(SiO)の絶縁抵抗よりも高いものを用いれば、基板2を石英(SiO)から形成しても本実施の形態と同一の効果を得ることができるということは勿論である。
また、本実施の形態においても、プラズマは、フッ素(F)系のプラズマガスを用いたフッ素系のプラズマを例に挙げて示したが、これに限らず、ハロゲン系のプラズマ、例えばBr(臭素)、I(ヨウ素)、Cl(塩素)、At(アスタチン)を適用しても本実施の形態と同様の効果を得るということは勿論である。
また、本実施の形態においては、アルミニウム40は、クランプリング5の上面5aであって、フッ素系のプラズマ50の照射面5ahに溶射されていると示したが、これに限らず、クランプリング5の上面5aの全面に溶射されていてもよい。さらに、イットリウム酸化物(Y2O3)10も、アルミニウム40の全面に溶射されていてもよい。
さらに、アルミニウム40を、クランプリング5の上面5aに密着、被覆させることができれば、溶射に限らず、他の手法によって、クランプリング5の上面5aに密着させてもよいことは勿論である。また、イットリウム酸化物(Y2O3)10を、アルミニウム40上に溶射する場合も同様である。
また、本実施の形態においては、中間密着材に、アルミニウムを用いたがこれに限らず、基板2の絶縁抵抗よりも高い絶縁抵抗を有する軟質物質であって、イットリウム酸化物(Y2O3)10と、クランプリング5の上面5aとの密着性を高めるものであればどのようなものであってもよい。
本発明のドライエッチング装置を用いてドライエッチングされる基板は、半導体装置に適用できる。例を挙げると、液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス装置、特に、有機エレクトロルミネッセンス装置、無機エレクトロルミネッセンス装置等や、プラズマディスプレイ装置、FED(Field Emission Display)装置、SED(Surface-Conduction Electron-Emitter Display)装置、LED(発光ダイオード)表示装置、電気泳動表示装置、薄型のブラウン管または液晶シャッター等を用いた小型テレビを用いた装置などの各種半導体装置に適用できる。
また、上述した半導体装置を用いた電子機器としては、例えば、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)と呼ばれる携帯型情報機器や携帯型パーソナルコンピュータ、パーソナルコンピュータ、デジタルスチルカメラ、車載用モニタ、デジタルビデオカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話機、POS端末機等、電気光学装置である液晶表示モジュールを用いる機器が挙げられる。したがって、これらの電子機器に用いる半導体基板をドライエッチングするに際しても、本発明が適用可能であることはいうまでもない。
本発明の第1実施の形態を示すドライエッチング装置の構成の概略を示す断面図。 図1のクランプ部材を拡大して示した斜視図。 図2のクランプリングにより固定した基板にドライエッチングを行っている状態を示すエッチング装置の要部部分拡大断面図。 図1のクランプリングの上面にフッ素系のプラズマを照射させた際の、クランプリングからのエッチング副生成物の発生量を従来と比較して示した図表。 本発明の第2実施の形態を示すドライエッチング装置のクランプリングの拡大斜視図。 図5のクランプリングにより固定した基板にドライエッチングを行っている状態を示すエッチング装置の要部部分拡大断面図。 クランプリングにより固定した基板にドライエッチングを行っている状態を示す従来のエッチング装置の要部部分拡大断面図。 下部電極に設けられた冷却用ガスが出射される穴が、エッチング副生成物に覆われてしまった状態を示す、下部電極の要部部分拡大断面図。
符号の説明
1…ドライエッチング装置、2…基板、2a…基板表面、5…クランプリング、5ah…プラズマ照射面、6…上部電極、7…下部電極、10…イットリウム酸化物(Y2O3)、30…チャンバ、30a…チャンバ内、40…アルミニウム。

Claims (9)

  1. 装置内に気体を導入してプラズマを発生させ、前記装置内に配設された一対の電極の内、一方の電極にクランプ部材によって固定された基板の表面に前記プラズマを照射して該基板表面をドライエッチングするドライエッチング装置において、
    前記クランプ部材の前記プラズマが照射される面が、前記プラズマに耐性のある物質で覆われていることを特徴とするドライエッチング装置。
  2. 前記気体は、フッ素系の気体であり、前記プラズマに耐性のある物質は、イットリウム酸化物であることを特徴とする請求項1に記載のドライエッチング装置。
  3. 前記イットリウム酸化物は、前記プラズマが照射される面に溶射されていることを特徴とする請求項2に記載のドライエッチング装置。
  4. 前記クランプ部材の前記プラズマが照射される面と、前記プラズマに耐性のある物質との間に、前記クランプ部材と前記プラズマに耐性のある物質との密着性を向上させる中間密着材が配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載のドライエッチング装置。
  5. 前記中間密着材は、前記プラズマが照射される面に溶射されており、前記中間密着材に、前記プラズマに耐性のある物質が溶射されていることを特徴とする請求項4に記載のドライエッチング装置。
  6. 前記中間密着材は、前記基板の絶縁抵抗よりも高い絶縁抵抗を有する物質から構成されていることを特徴とする請求項5に記載のドライエッチング装置。
  7. 前記中間密着材は、アルミニウムであることを特徴とする請求項5または6に記載のドライエッチング装置。
  8. 装置内に気体を導入してプラズマを発生させ、前記装置内に配設された一対の電極の内、一方の電極にクランプ部材によって固定した基板の表面に前記プラズマを照射して該基板表面をドライエッチングする工程を含む半導体装置の製造方法であって、
    前記ドライエッチングする工程において、
    前記プラズマが照射される面が前記プラズマに耐性のある物質で覆われた前記クランプ部材を用いて前記基板を前記一方の電極に固定することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 前記気体は、フッ素系の気体であり、前記プラズマに耐性のある物質は、イットリウム酸化物であることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
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