JP2006049125A - 有機el素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 レーザー加工で上部電極を分離する際に発生する電極の加工片の再付着による短絡を防止できるような有機EL素子、およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】 上部電極表面の少なくともレーザー加工される部分にフッ化膜が形成されている有機EL素子。レーザー加工時に発生する加工片を帯電体に静電吸着させて集塵する工程を含む有機EL素子の製造方法。上部電極および下部電極を短絡させるショートパタンが形成されている有機EL素子の中間製造物。
【選択図】 図2

Description

本発明は、有機EL素子、その製造方法、およびその製造方法に用いる中間製造物に関する。
表示装置に適用されるような発光素子の一例としては、有機化合物の薄膜積層構造を有する有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と称する)が知られている。有機EL素子については、1987年、イーストマンコダック社のC.W.Tangらによって、高効率の発光を実現する2層積層構造の有機EL素子が発表されて以来(非特許文献1参照)、現在に至るまでに様々な有機EL素子が開発され、その一部は既に実用化され始めている。
ところで、有機EL素子の下部電極である陽極のパターニングは、基板上に陽極材料を成膜した後、一般的にフォトリソグラフィ法により行われる。この方法は、陽極膜上にフォトレジストを塗布した後、フォトマスクを通じて露光および現像を行ってレジストを所望の形状にパターニングし、次いで、当該陽極膜をエッチングして、塗布したレジストを剥離することによって行われる。
一方、電子注入層や発光層として用いられる有機EL層は、耐熱性、耐溶剤性、耐湿性等の性能が低いため、有機EL層上に形成される上部電極(陰極)と共に有機EL層をフォトリソグラフィ法によってパターニングすることは極めて困難である。パターニングに関する他の方法としては、蒸着マスクを用いる方法もあるが(特許文献1参照)、この方法では、基板とマスクとの密着不良によって蒸着物の回りこみが生じてパターンボケが発生したり、あるいは、マスク部の細い微細なパターンを上部電極に形成するとき、マスクの強度不足によってマスクが歪んだりして、精度のよいパターンを形成することができないといった問題が生じた。
このような問題を解決する方法として、エキシマーレーザーやYAGレーザー等を用いるレーザー加工が提案されている(特許文献2および3参照)。一般的に、有機EL層上に形成される上部電極は、金属光沢を有するAlやMg等の金属の単体またはこれらの合金である。このため、レーザー加工で用いられるレーザー光は、高い反射率を有する上部電極によって反射されてしまう。したがって、加工される部分が加工に必要な熱をレーザー光から十分吸収するためには、高強度のレーザー光が必要である。しかしながら、このような高強度のレーザー光を用いた場合、熱が広範囲に分散してしまうため、レーザー光照射部周辺の有機EL層がダメージを受けるという問題、あるいは、下部電極にまで損傷が生ずるといった問題等が発生する。また、使用されるレーザー光は、通常ある程度の強度分布があるため、レーザー加工においての最適強度を下回る低強度のレーザー光が発生する場合がある。このような場合、低強度のレーザー光が照射された上部電極は完全には除去されず、加工形成された上部電極のストライプのエッジ周辺部にバリや電極の金属滓が発生し、上部電極や下部電極との間の短絡の原因になるという問題が生じた。これらの問題に対しては、下部電極と有機EL層間に耐熱性を有するレーザー保護層を設けることや、上部電極上にレーザー吸収層を設けることが提案されている(特許文献4参照)。あるいは、下部電極と有機EL層間に上部電極よりも融点の低い材料からなる蒸発層を設けること(特許文献5参照)や、上部電極表面に酸化膜を形成する方法(特許文献6参照)が提案されている。
さらに、レーザー光によるパターニングの場合、レーザー光を照射した上部電極部分で発生する上部電極の金属滓が、レーザー加工後に上部電極や下部電極の電極表面へ再付着し、電極間のショートの原因となって生産歩留まりを低減させるという問題も生じた。このようなレーザー加工による電極の加工片の再付着の問題に対しては、封止ガラスキャップを有機EL素子に接着した後、内部を真空状態にして封止し、そして、封止ガラスキャップの外側からレーザー加工を行い、蒸発した加工片を温度の低い封止ガラスキャップの内壁に付着させて除去するという方法が提案されている(特許文献7参照)。
特開平9−320758号公報 特開平8−222371号公報 特開平9−320760号公報 特開平9−50888号公報 特開2001−244073号公報 特開2001−332382号公報 特開平11−162639号公報 C.W.Tang, S.A.VanSlyke, Appl, Phys, Lett., 51, 913 (1987)
しかしながら、従来の電極の加工片の除去方法では、細かい加工片は取り除けても比較的大きな加工片を除去することは難しく、このような大きな加工片がレーザー加工後に電極表面に再付着し、短絡の原因となって歩留まりを低減させるという問題は解消されていなかった。また、この方法では、レーザー光を封止ガラスの外側から照射するため、レーザー光の波長(250nm)に対して透過性を示す石英や合成石英からなる高価な封止ガラスキャップを使用する必要があった。さらに近年、基板をプラスチックフィルムとした、フレキシブル型の有機EL素子の開発が進んでいるが、可撓性のない封止ガラスキャップで有機EL素子を封止する従来の方法では、このようなフレキシブル型有機EL素子に適応させることは不可能である。
したがって、本発明の目的は、レーザー加工で上部電極を分離する際に発生する電極の加工片の再付着による短絡を防止できるような有機EL素子およびその製造方法を提供することである。
本発明は、上述の課題を解決するために、以下の通りの発明を提供する。
本発明の有機EL素子は、
基板と、ストライプ状に形成された下部電極と、少なくとも有機発光層を含む有機EL層と、上部電極と、上部電極表面の少なくともレーザー加工される部分に形成された誘電体膜とを含む有機EL素子であって、
前記誘電体膜が、フッ化膜であることを特徴としている。
本発明の有機EL素子は、下部電極上に下部電極と交差するストライプとして形成された蒸発層をさらに含むことを特徴としている。
本発明の有機EL素子の製造方法は、以下の工程、
(1)基板上に、ストライプ状に形成された下部電極と、少なくとも有機発光層を含む有機EL層と、上部電極とを順次形成する工程であって、上部電極および下部電極を短絡させるショートパタンが形成されている工程、
(2)上部電極表面の少なくともレーザー加工される部分に誘電体膜を形成する工程、
(3)ショートパタンをアースに接続しながら、第一の極性に帯電している第一帯電部を、レーザー加工される誘電体膜部分に近づけて、誘電体膜および上部電極を第一の極性と反対の第二の極性に帯電させる工程、
(4)レーザー加工しながら、レーザー加工時に発生する、第二の極性に帯電した加工片を、第一の極性に帯電している第一帯電部に静電吸着させて集塵する工程、
(5)レーザー加工した部分に、第二の極性に帯電している第二帯電部を近づけて分極を解消し、上部電極のストライプを形成する工程、
(6)(3)から(5)の工程を繰り返し、全ての上部電極のストライプを形成させた後、前記ショートパタンを切断する工程、並びに、
(7)(1)から(6)までの工程によって形成された有機EL素子を封止する工程、
を含むことを特徴としている。
本発明の製造方法は、上記製造方法の工程(1)において、下部電極上に下部電極と交差するストライプ状の蒸発層を形成する工程をさらに含むことを特徴としている。
本発明の有機EL素子の中間製造物は、基板と、ストライプ状に形成された下部電極と、少なくとも有機発光層を含む有機EL層と、上部電極と、上部電極表面の少なくともレーザー加工される部分に形成された誘電体膜とを含む有機EL素子の中間製造物であって、
レーザー加工時に上部電極および下部電極を短絡させるショートパタンが形成されていることを特徴としている。
本発明の有機EL素子の中間製造物は、下部電極上に下部電極と交差するストライプとして形成された蒸発層をさらに含むことを特徴としている。
本発明によれば、レーザー加工で上部電極を分離する際に発生する電極の加工片を、その大きさに関わりなく除去することが可能であるため、加工片の再付着による短絡を防止でき、有機EL素子を高歩留まりで製造することが可能である。さらに、本発明によれば、従来技術において使用していた封止ガラスキャップを用いなくても、加工片を除去することができるため、従来技術とは異なり、フレキシブル型有機EL素子においても本発明を適応させることが可能である。
本発明は、上記の特徴を有するが、以下にその実施の形態について図を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明により製造される有機EL素子の中間製造物の一実施形態を示す部分斜視図である。図1に示すように、本発明の有機EL素子の中間製造物は、基板2上に、ストライプ状に配列するように形成された下部電極4(陽極)と、下部電極4に対して直角に伸びているストライプとして形成された上部電極取り出し部6と、下部電極4上に下部電極4と交差するストライプとして形成された蒸発層18と、少なくとも下部電極4と上部電極10との交差部分に存在するように形成された有機EL層8と、さらに有機EL層8の上に形成された上部電極10(陰極)と、上部電極10の上に形成された誘電体膜16とから構成されている。ここで、蒸発層18は、隣接する上部電極取り出し部6の間に位置し、レーザー加工される部分に存在している。また、上部電極10は、上部電極取り出し部6と接合しており、また、下部電極4および上部電極取り出し部6は、基板上、特に有機EL素子の製造工程でカットし易いように基板の外周で連結してショートパタン14を形成している。このショートパタン14は、上部電極10と下部電極4とを短絡させることができるため、これをレーザー加工時にアースに接続すると、以下において詳細に説明する帯電体の接近に伴う有機EL素子の静電破壊を防止することができる。上部電極10は、レーザー加工によって、下部電極4に対して直交するようにレーザー加工部12が設けられ、これにより上部電極10の複数のストライプが形成される。下部電極4と上部電極10のストライプとが交差して有機EL層8を挟み込む部分が発光部に対応し、一画素を形成する。
図2は、本発明の上部電極のレーザー加工工程における装置および有機EL素子の中間製造物の一実施形態を示す概略的な縦断面図である。この場合の有機EL素子の断面構造は、順に、基板2、下部電極4、下部電極4上に下部電極4と交差するように形成される蒸発層18、蒸発層18および下部電極4を覆うように形成される有機EL層8、有機EL層8上に形成される上部電極10、並びに上部電極10上の少なくともレーザー加工される部分に形成される誘電体膜16からなっている。有機EL素子の各層は、例えば、蒸着法、キャスト法、およびLB法などの薄膜化技術によって形成することができる。また、樹脂などの結着材とともに各層の成分を溶剤に溶かして溶液とし、これを、スピンコート法などで薄膜化することによって形成することもできる。
本発明で使用されるレーザー加工装置には、それぞれ異なる極性の電圧が印加される内部電極24を少なくとも2個含む帯電体22が備わっており、この内の第一帯電部26a付近に、エキシマーレーザー(KrF、ArF、XeClなど)、ガスレーザ(N、Ar、COイオンなど)、YAGレーザーなどのようなレーザー光源が設置されている。レーザー加工に用いるレーザー出力、ビーム幅、波長などは、所望されるレーザー加工部の形状および用いる材料などに依存して決定することができる。第一帯電部26aは、50V〜400V、好ましくは、100V〜200Vの範囲で第一の極性に帯電している。また、第二帯電部26bは、50V〜400V、好ましくは、100V〜200Vの範囲で第二の極性に帯電している。ここで「第一の極性」とは、マイナスまたはプラスのどちらかの極性を指し、「第二の極性」とは、第一の極性と反対の極性、つまり、第一の極性がマイナスであれば、第二の極性はプラスを指し、第一の極性がプラスであれば、第二の極性はマイナスを指す。なお、内部電極24の数は少なくとも2個であり、形成するレーザー加工部12の数に応じてその数を自由に選択できる。例えば、レーザー加工部12を同時に5つ作製するような構成をとる場合、第一帯電部26aを5つ、第二帯電部26bを5つ備えた帯電体22を使用してもよい。ただし、第一帯電部26aと第二帯電部26bとを交互に配置することが必要である。ところで、レーザー加工は、帯電体22と誘電体膜16の間隔を、5〜50mm、好ましくは、10〜30mm離し、この間隔を維持しながらレーザー光20を照射することによって行われ、これにより、蒸発層18、有機EL層8、上部電極10、誘電体膜16が蒸発除去されて、レーザー加工部12が形成される。
図3は、本発明のレーザー加工の一実施形態を工程順に説明するための縦断面図であり、ここでは、第一の極性をマイナス、第二の極性をプラスとした。
図3(a)の工程ではまず、帯電体22の接近による有機EL素子の静電破壊を防止するために、有機EL素子に形成したショートパタンを通じて、有機EL素子をアースに接続しておく。この状態で、レーザー加工装置の第一の極性に帯電している第一帯電部26(a)がレーザー加工する部分に接近すると、レーザー加工する部分の上部電極10および誘電体膜16は、アースに接続されているために、第一の極性と反対の第二の極性に帯電する。
次いで、図3(b)の工程のようにレーザー加工を実施すると、レーザー加工時に発生する上部電極10および誘電体膜16の加工片は第二の極性に帯電しているため、これらの加工片はレーザー加工装置の第一の極性に帯電している第一帯電部26(a)に静電吸着して除去される。この工程によって、加工片が加工痕に再付着して生じるリークなどの不具合の発生率を、大幅に減少させることができる。
レーザー加工終了後、レーザー加工部12付近は、依然として第二の極性に帯電しているので、図3(c)の工程において、レーザー加工装置の第二の極性に帯電している第二帯電部26(b)を、レーザー加工部12に5mm〜50mmの間隔をあけて接近させ、その部分に0.1〜30秒間維持することで、レーザー加工部12付近の分極を解消する。この分極を解消する工程を実施することによって、有機EL素子の静電破壊を防止することができる。
上記操作を繰り返し、全ての上部電極のストライプを形成した後に、アースしている有機EL素子のショートパタンを、レーザーのような物理的な手段等によってカットし、次いで、大気中の湿気等による電極部分の酸化を防ぐために素子を封止して、有機EL素子を作製した。この封止工程は、ガラス缶または金属缶などのような封止缶を、任意選択的にCaOのようなゲッター剤と呼ばれる乾燥剤と一緒に使用して実施してもよく、あるいは、金属酸化物や窒化物のような低透湿性の封止膜を使用して実施してもよい。
以下に、本発明の有機EL素子において使用される各構成エレメントについて詳細に説明する。
基板2は、透明であっても不透明であってもよく、積層される層の形成に用いられる条件(溶媒、温度等)に耐えるものであるべきであり、および寸法安定性に優れていることが好ましい。好ましい材料は、金属、セラミック、ガラス、およびポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート等の樹脂を含む。あるいはまた、ポリオレフィン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂またはポリイミド樹脂などから形成される可撓性フィルムを基板として用いてもよい。
下部電極4は、1つの方向に延びる複数のストライプから形成される。また、下部電極4は、透明であっても反射性であってもよい。
透明な下部電極4を陽極として用いる場合、SnO、In、ITO、IZO、ZnO:Alなどの導電性金属酸化物を用いて形成することができる。透明な下部電極4を陰極として用いる場合には、下部電極4と接触する有機EL層8の構成層を電子注入層として、有機EL層8に対する電子注入の効率を向上させてもよい。また、透明な下部電極4は、波長380〜780nmの光に対して好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上の透過率を有することが望ましい。
反射性の下部電極4を用いる場合、高反射率の金属、アモルファス合金、微結晶性合金を用いて形成することが好ましい。高反射率の金属は、Al、Ag、Mo、W、Ni、Crなどを含む。高反射率のアモルファス合金は、NiP、NiB、CrPおよびCrBなどを含む。高反射率の微結晶性合金は、NiAlなどを含む。下部電極4を、陽極として用いる場合、前述の高反射率材料の上に、SnO、In、ITO、IZO、ZnO:Alなどの導電性金属酸化物を積層して、有機EL層8に対する正孔注入効率を向上させてもよい。下部電極4を陰極として用いる場合には、下部電極4と接触する有機EL層8の構成層を電子注入層として、有機EL層8に対する電子注入の効率を向上させてもよい。なお、下部電極4は、20nm〜500nm、好ましくは100nm〜300nmの膜厚を有することが望ましい。
蒸発層18の材料としては、上部電極10よりも低融点、好ましくは有機EL層8に用いる材料の融点に近い融点の材料であれば特に制限はないが、有機化合物、特にノボラック系樹脂などのような光感応性樹脂からなることが好ましい。また、蒸発層18は、50nm〜2000nm、好ましくは100nm〜1000nmの膜厚を有することが望ましい。蒸発層18は、上部電極取り出し部6の間に位置して、レーザー加工される部分に存在し、下部電極4上に下部電極4と交差するストライプとして形成されている。なお、この蒸発層18には、レーザー光からの熱を吸収して蒸発し、周囲への熱の拡散を抑制して発光層や下部電極等に損傷を与えることを防ぐ機能がある。また、蒸発層18は有機EL素子に必ずしも形成する必要はなく、任意選択的なものである。蒸発層を適用しない場合には、所望されるレーザー加工部の形状および材料などに対して、レーザー光の種類、波長、出力など最適なものを選択して、有機EL層や下部電極等への損傷を防げばよい。
有機EL層8は、陽極および陰極に電圧が印加されることによって生じる正孔および電子が再結合することで発光する有機発光層を少なくとも含み、必要に応じて、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層をさらに含むことができる。これらの各層は、それぞれにおいて所望される特性を実現するのに充分な膜厚を有して形成される。例えば、下記のような層構成からなるものが採用される。
(1)有機発光層
(2)正孔注入層/有機発光層
(3)有機発光層/電子注入層
(4)正孔注入層/有機発光層/電子注入層
(5)正孔輸送層/有機発光層/電子注入層
(6)正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層
(7)正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層
(上記の構成において、陽極として機能する電極が左側に接続され、陰極として機能する電極が右側に接続される)
正孔注入層と正孔輸送層の両機能を有する正孔注入輸送層を用いてもよく、また、電子注入層と電子輸送層の両機能を有する電子注入輸送層を用いてもよい。有機発光層に加えて、正孔/電子の注入/輸送層を用いることによって、より低い電界で多くの正孔/電子が有機発光層に注入することができ、かつ、有機発光層における正孔と電子との再結合の確率を上げることができるため、有機発光層の発光効率が大幅に改善されることが知られている。
上記のような有機EL層8において使用することが可能な各層の材料を、以下に記載するが、特にこれらに限定されるものではない。
正孔注入層としては、銅フタロシアニン(CuPc)のようなフタロシアニン類またはインダンスレン系化合物などを用いることができる。正孔注入層の膜厚としては、10nm〜1000nmの範囲が好ましく、50nm〜200nmの範囲がより好ましい。
正孔輸送層としては、トリフェニルアミン誘導体(TPD)、N,N’−ビス(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルビフェニルアミン(α−NPD)、4,4’,4”−トリス−(N−3−トリル−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、N,N,N’−テトラビフェニル−4,4’−ビフェニレンジアミン(TBPB)などのようなトリアリールアミン系材料を用いることができる。正孔輸送層の膜厚としては、10nm〜50nmの範囲が好ましく、20nm〜40nmの範囲がより好ましい。
有機発光層の材料としては、任意の公知の材料を用いることができる。例えば、青色から青緑色の発光を得るためには、例えば、ベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系などの蛍光増白剤、金属キレート化オキソニウム化合物、スチリルベンゼン系化合物、芳香族ジメチリディン系化合物などの材料が好ましく使用される。あるいはまた、ホスト化合物にドーパントを添加することによって、種々の波長域の光を発する有機発光層を形成してもよい。ホスト化合物としては、ジスチリルアリーレン系化合物(例えば、出光興産製IDE−120など)、N,N’−ジトリル−N,N’−ジフェニルビフェニルアミン(TPD)、アルミニウムトリス(8−キノリノラート)(Alq)等を用いることができる。ドーパントとしては、ペリレン(青紫色)、クマリン6(青色)、キナクリドン系化合物(青緑色〜緑色)、ルブレン(黄色)、4−ジシアノメチレン−2−(p−ジメチルアミノスチリル)−6−メチル−4H−ピラン(DCM、赤色)、白金オクタエチルポルフィリン錯体(PtOEP、赤色)などを用いることができる。有機発光層の膜厚としては、5nm〜100nmの範囲が好ましく、10nm〜60nmの範囲がより好ましい。
電子輸送層としては、2−(4−ビフェニル)−5−(p−tブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)のようなオキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、トリアジン誘導体、フェニルキノキサリン類、およびアルミニウムのキノリノール錯体(例えばAlq)などを用いることができる。電子輸送層の膜厚としては、5nm〜40nmの範囲が好ましく、10nm〜20nmの範囲がより好ましい。
電子注入層の材料としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはそれらを含む合金、アルカリ金属フッ化物などの電子注入性材料を用いてもよい。例えば、AlLi、MgAgなど、またはLiF/Alなどの積層体を用いてもよい。あるいは、アルカリ金属ないしアルカリ土類金属をドープしたアルミニウムのキノリノール錯体(例えば、Alq)を用いてもよい。電子注入層の膜厚としては、0.1nm〜10nmの範囲が好ましく、0.5nm〜5nmの範囲がより好ましい。
上部電極10は、下部電極4と同様に、透明であっても反射性であってもよく、さらに、陽極であっても陰極であってもよい。ただし、下部電極が透明である場合には、上部電極は反射性の電極であり、逆に、下部電極が反射性の電極である場合には、上部電極は透明な電極であればよい。各々の場合(陽極/陰極、透明/反射性)、上部電極10の材料および構成などは、下部電極4と同様のものを用いることができる。なお、上部電極10は、20nm〜200nm、好ましくは50nm〜150nmの膜厚を有することが望ましい。
誘電体膜16は、静電吸着によって帯電体22に吸着する材料であればよく、中でも、酸化膜やフッ化膜などが好ましい。具体的には、Al、SiOのような酸化膜、LiF、NaF、KF、CsFのようなアルカリ金属系のフッ化膜、あるいは、MgF、CaFのようなアルカリ土類系のフッ化膜などが好ましい。また、酸化膜は、下記に示すような上部電極の表面を熱またはオゾン酸化させる方法によって主に形成されるが、フッ化膜は、このような有機EL層などの他の層に悪影響を及ぼす可能性のある酸化工程を必要せず、蒸着法などで成膜することができる。したがって、誘電体膜としては、上記のようなフッ化膜を適用することが最も好ましい。
ところで、上記のような誘電体膜16が適用されなくても、レーザー加工時に発生する上部電極10の加工片を、帯電体22にある程度静電吸着させて除去することができる。しかしながら、上記のような誘電体膜16を適用した方が、誘電体膜16および上部電極10は第二の極性に帯電しやすくなるため、誘電体膜16を適用しない場合に比べて、発生した誘電体膜16および上部電極10の加工片を、帯電体22に効率よく静電吸着させることができる。したがって、誘電体膜16の適用は、加工片の集塵効果を増加させるため、誘電体膜16を上部電極10の少なくともレーザー加工する部分に形成することが好ましい。また、誘電体膜16は、上部電極表面の反射率を低下させるため、比較的低強度のレーザー光で均一なストライプのエッジ加工を可能にさせる効果を有する。誘電体膜16は、蒸着法、スパッタ法などの他に、上部電極10の金属表面を赤外線ランプ加熱によって急速熱酸化させる方法またはオゾン雰囲気に暴露することによって酸化させる方法などを用いて形成することができる。誘電体膜16の膜厚は、20nm〜1000nm、好ましくは、50nm〜200nmの範囲であることが望ましい。この膜厚の範囲内であれば、上部電極10の機能を低下させることなく、また、レーザー加工時の静電吸着による除去を効率よく行うことができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
(実施例1)
ターゲットとしてIn−10%ZnOのIZOターゲット、スパッタリングガスとしてArを用い、室温にて0.3Paの圧力下、100Wのスパッタパワーを印加して、DCスパッタリング法により、ガラス基板上全面に透明電極のIZOを20nm/分の速度で220nm成膜した。次いで、シュウ酸をエッチャントとして用い、フォトリソグラフ法にてパターニングを行い、発光部に位置するストライプパターン(幅90μm、間隔20μm)を有する下部電極を形成した。パターニング後、この基板を精密洗浄し、さらに乾燥処理(150℃)およびUV処理(室温および150℃)を行った。
次いで、7室型蒸着装置を使用し、1×10−5Paの減圧下、抵抗加熱式蒸着によって、この基板上に、蒸発層、有機EL層、すなわち、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、および電子輸送層、さらにこの有機EL層の上に上部電極を順次成膜した。有機EL層の各層の膜厚は、蒸着レートを2〜4Å/秒として、正孔注入層(CuPc)60nm、正孔輸送層(TBPB)20nm、発光層(ジスチリルビフェニル誘導体(DPVBi))40nm、および電子輸送層(Alq)20nmとした。次いで、蒸着レートを0.25〜2Å/秒として、LiF(1nm)、Al(100nm)を順次蒸着して、上部電極を形成した。続いて、この上部電極上に誘電体膜(LiF)を、有機EL層の作製と同様の蒸着法で、500nm成膜した。
次いで、作製した有機EL素子の中間製造物を、レーザー加工を実施するために、大気に暴露せずにグローブボックス(酸素濃度および水分濃度を1ppm以下に設定)に移動した。有機EL素子の中間製造物に形成したショートパタンをアースに接続した後、200Vの第一の極性(マイナス)に帯電した第一帯電部を、レーザー加工する部分に20mmの間隔をあけて接近させ、その誘電体膜および上部電極部分を第二の極性(プラス)に帯電させてレーザー光を照射した。このレーザー光照射によって、蒸発層、有機EL層、上部電極および誘電体膜を蒸発除去させ、上部電極のストライプを形成した。この際、レーザー加工において発生した第二の極性に帯電している上部電極および誘電体膜の加工片を、第一の極性に帯電している第一帯電部に静電吸着させて集塵した。次いで、200Vの第二の極性に帯電した第二帯電部を20mmの間隔をあけて、第二の極性に帯電しているレーザー加工した部分に接近させ、10秒間維持することによって、レーザー加工した部分に生じていた分極を取り除いた。なお、本実施例では、レーザーに、波長248nmのエキシマーレーザー(KrF)を使用し、レーザー出力を100〜450mJ/パルスの範囲とし、マスクとレンズを用いてレーザー光を線幅20μmに絞って走査することで上部電極のストライプを形成した。
上記レーザー加工の操作を繰り返して所望の数の上部電極のストライプを形成した後、アースに接続していたショートパタンをレーザーによってカットし、次いで、グローブボックス中で、有機EL素子が形成されている基板にUV硬化型樹脂を塗布し、封止部材と貼り合せ、UVを照射してUV封止を行い、有機EL素子を作製した。封止内部にはゲッター剤(CaO)を塗布した。
(実施例2)
上部電極としてAlを使用し、その表面を、大気中のコロナ放電によって発生させた濃度1%のO中に1分間放置して酸化させ、10nm厚のAl膜からなる誘電体膜を形成させたこと以外は、実施例1と同様の方法で有機EL素子を作製した。
(比較例)
有機EL素子にショートパタンおよび誘電体膜を形成せず、レーザー加工時における静電吸着を生じさせなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で有機EL素子を作製した。
レーザー加工直後における、比較例の有機EL素子のリーク数に対する、実施例1および2の有機EL素子のリーク数の割合を、素子リーク発生率として表1に示す。
Figure 2006049125
表1より、実施例1および2の有機EL素子のリーク発生率は、比較例の有機EL素子のリーク発生率と比べて半分以下に減少していることが分かる。すなわち、この結果は、本発明が、レーザー加工により上部電極を分離する際に発生する電極の加工片を効率よく除去できていることに起因していると考えられる。
本発明により製造される有機EL素子の中間製造物の一実施形態を示す部分斜視図である。 本発明の上部電極のレーザー加工工程における装置および有機EL素子の中間製造物の一実施形態を示す概略的な縦断面図である。 (a)〜(c)は、本発明のレーザー加工の一実施形態を工程順に説明するための縦断面図である。
符号の説明
2 基板
4 下部電極
6 上部電極取り出し部
8 有機EL層
10 上部電極
12 レーザー加工部
14 ショートパタン
16 誘電体膜
18 蒸発層
20 レーザー光
22 帯電体
24 内部電極
26a 第一帯電部
26b 第二帯電部

Claims (6)

  1. 基板と、ストライプ状に形成された下部電極と、少なくとも有機発光層を含む有機EL層と、上部電極と、上部電極表面の少なくともレーザー加工される部分に形成された誘電体膜とを含む有機EL素子であって、
    前記誘電体膜が、フッ化膜であることを特徴とする有機EL素子。
  2. 下部電極上に下部電極と交差するストライプとして形成された蒸発層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
  3. (1)基板上に、ストライプ状に形成された下部電極と、少なくとも有機発光層を含む有機EL層と、上部電極とを順次形成する工程であって、上部電極および下部電極を短絡させるショートパタンが形成されている工程、
    (2)上部電極表面の少なくともレーザー加工される部分に誘電体膜を形成する工程、
    (3)ショートパタンをアースに接続しながら、第一の極性に帯電している第一帯電部を、レーザー加工される誘電体膜部分に近づけて、誘電体膜および上部電極を第一の極性と反対の第二の極性に帯電させる工程、
    (4)レーザー加工しながら、レーザー加工時に発生する、第二の極性に帯電した加工片を、第一の極性に帯電している第一帯電部に静電吸着させて集塵する工程、
    (5)レーザー加工した部分に、第二の極性に帯電している第二帯電部を近づけて分極を解消し、上部電極のストライプを形成する工程、
    (6)(3)から(5)の工程を繰り返し、全ての上部電極のストライプを形成させた後、前記ショートパタンを切断する工程、並びに、
    (7)(1)から(6)までの工程によって形成された有機EL素子を封止する工程、
    を含むことを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  4. 工程(1)において、下部電極上に下部電極と交差するストライプ状の蒸発層を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の有機EL素子の製造方法。
  5. 基板と、ストライプ状に形成された下部電極と、少なくとも有機発光層を含む有機EL層と、上部電極と、上部電極表面の少なくともレーザー加工される部分に形成された誘電体膜とを含む有機EL素子の中間製造物であって、
    レーザー加工時に上部電極および下部電極を短絡させるショートパタンが形成されていることを特徴とする有機EL素子の中間製造物。
  6. 下部電極上に下部電極と交差するストライプとして形成された蒸発層をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の有機EL素子の中間製造物。
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