JP2006047709A - マイクロレンズアレイ及び当該マイクロレンズアレイを有する液晶表示装置 - Google Patents

マイクロレンズアレイ及び当該マイクロレンズアレイを有する液晶表示装置

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JP2006047709A JP2004228882A JP2004228882A JP2006047709A JP 2006047709 A JP2006047709 A JP 2006047709A JP 2004228882 A JP2004228882 A JP 2004228882A JP 2004228882 A JP2004228882 A JP 2004228882A JP 2006047709 A JP2006047709 A JP 2006047709A
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Abstract

【課題】
歩留まりを向上し温度変化による画素とマイクロレンズとのズレ及び剥離を低減したマイクロレンズアレイを提供すること。
【解決手段】
本発明にかかるマイクロレンズアレイ200は、透明性を有し、層厚が20μm以上300μm以下のフィルム基板203と、フィルム基板203の表裏両面に設けられた易接着層204、205と、易接着層205を介してフィルム基板203の片面上に形成されたマイクロレンズ202とを有するものである。
【選択図】 図4

Description

本発明はマイクロレンズアレイ及び当該マイクロレンズを有する液晶表示装置に関する。
液晶表示装置の課題として高輝度化及び高視野角化がある。この課題を解決するものとしてマイクロレンズアレイを用いた液晶表示装置の発明が提案されている。
マイクロレンズアレイを用いた液晶表示装置の例の模式図を図9に表す。液晶表示装置は2枚の透明基板2、12の間に液晶層7が挟持されている。そして、透明基板2の前面側には偏光フィルム1が設けられている。透明基板2の背面側にはブラックマトリクス3、カラーフィルタ層4、透明電極5、配向膜6が形成されている。透明基板2と透明基板12の間にはスペーサ8が設けられている。透明基板12の前面側には、TFT素子11、透明電極10、配向膜9が形成されている。ここまでが通常、液晶表示パネルと呼ばれる。
マイクロレンズアレイ122及びリム121は透明基板12の背面側に形成されている。偏光フィルム13を通って入射してくる光源からの光を、マイクロレンズアレイ122が集光しTFT素子11やブラックマトリクス3を避けて透明基板2へ照射することによって光の利用効率を高め高輝度化を図っている。
ここで紹介した例の他にもマイクロレンズアレイを透明基板2側(観察者側)に配置することによって高視野角化を図る技術もある。このような技術は例えば特許文献1に記載されている。
従来のマイクロレンズの製造方法には、あらかじめガラス基板表面に形成されたUV(Ultra Violet ray:紫外線)樹脂層にNi電鋳原盤(スタンパ)を押圧してマイクロレンズ面を転写した後、ガラス基板裏側からUV光を照射しUV樹脂を硬化させてマイクロレンズ面の凹凸を形成し、この凹凸形成後のUV樹脂層に所定の屈折率を有する光学樹脂で埋めて硬化させることでマイクロレンズ面を形成する2P(Photo−Polymer)法がある(例えば、特許文献2参照)。
他方、フィルム上に光学部品を形成する場合やフィルム状の光学部品を光学機器に接着する場合に、易接着層を設けることにより接着の信頼性を上げる技術が特許文献3及び特許文献4に開示されている。
特許文献3に開示されている内容は、液晶表示装置(LCD)やカソードレイテューブ(CRT)の表示画面に反射防止膜を貼り付ける際の問題を回避するものである。反射防止膜は主にプラスティックフィルムであり、表示画面は主にガラスである。両者の素材や形状による接着不良の問題を回避する手段として、片面に反射防止膜を設け他面には易接着層を設けたプラスティックフィルムを提供するものである。
また、特許文献4に開示されている内容は電離放射硬化樹脂で成形される樹脂硬化物からなる光学部品をプラスティックフィルム又はシート上に形成する場合に、その密着力が充分ではなく、製造工程及び2次加工工程で剥離する問題を回避するものである。プラスティックフィルム層に易接着層を形成し、その上に光学部品を形成することによって密着性を充分なものとしている。この従来技術は、あくまでもプラスティックフィルムと光学部品との接着性にのみ関する課題を解決するものである。
特開平8−166502号公報 特開2001−148625号公報 特開平9−193327号公報 特開平10−307201号公報
マイクロレンズアレイの製造方法については(上記した2P法にも)各種の方法が開発されているが、現状最も高品質のマイクロレンズアレイの製造が可能なのは2P法である。従ってマイクロレンズアレイの製造には2P法を用いるのが好ましいが、製造工程において解決すべき問題がある。
1つ目は生産性の問題である。生産性が悪いとマイクロレンズアレイ1つ当たりのコストが高くなり、採算の合わないものとなってしまう。この問題についてはスタンパを大型化して1度に多数のマイクロレンズアレイを成形することで解決できる。
2つ目はスタンパ剥離時の問題である。2P法において、UV樹脂層が硬化した後に押圧していたスタンパを剥離する工程が必要である。ここで、マイクロレンズアレイ基板と形成されたマイクロレンズとの接着力が充分でないと、スタンパを剥離する際にマイクロレンズの一部又は全部がスタンパから分離せずに残る製造不良が発生し、歩留まりに影響する。
また、ガラス基板は厚く、液晶表示装置のパネル薄型化の面で更に改良の余地がある。しかし、上記のような大型化による同時多数個成形とした場合は強度の関係でガラス基板に十分な厚みが必要であり、薄型化とは矛盾してしまう。充分な厚みが無い場合、割れやすく取り扱いが難しくなってしまい、歩留まりも悪くなる。特に注意すべきはマイクロレンズアレイ形成時であるので、マイクロレンズアレイ形成後にエッチングもしくは研磨等で薄くすることも可能であるが、工程数の増加となり低コスト化には適さない。また、マイクロレンズアレイ形成後も割れやすいことには変わりはないので、歩留まりの悪さを完全に解決するには至らない。
それに対して、ガラス基板ではなくフィルムを用いれば低コスト化及び薄型化が可能となり更にはガラスのように割れてしまうこともなくなるため、フィルム上にマイクロレンズを形成することも行なわれている。この場合、ガラスではなくフィルムとしたことによる問題として熱膨張及び熱収縮がある。
マイクロレンズアレイによる高輝度化や高視野角化を実現するため、液晶パネル側の画素と各マイクロレンズとは、位置が合わせられている。マイクロレンズアレイの基板にガラスを用いた場合は、液晶表示パネルとマイクロレンズアレイとの熱膨張係数がほぼ等しくなるため、温度による液晶画素とマイクロレンズとのズレを考慮する必要が無い。しかし、マイクロレンズアレイの基板にフィルムを用いた場合には、液晶表示パネルとマイクロレンズアレイとの熱膨張係数が違うため、温度変化による液晶画素とマイクロレンズとのズレが生じてしまう。また、接着面が熱膨張又は熱収縮することにより、マイクロレンズアレイと液晶表示パネルとが剥離する虞もある。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、歩留まりを向上し温度変化による画素とマイクロレンズとのズレ及び剥離を低減したマイクロレンズアレイを提供することを目的とする。
本発明にかかるマイクロレンズアレイは、透明性を有し、層厚が20μm以上300μm以下のフィルムと、前記フィルムの一方の面に設けられた第1の易接着層と、前記第1の易接着層を介して前記フィルムの片面上に形成されたマイクロレンズと、前記第1の易接着層が設けられた面とは反対の面に設けられた第2の易接着層とを有するものである。これにより、温度変化によるフィルム基板とマイクロレンズとのズレ及び剥離を低減したマイクロレンズアレイを提供することができる。
また、前記第2の易接着層を介して、紫外線硬化樹脂層により液晶表示パネルと接着されることが好ましい。これにより、温度変化による画素とマイクロレンズとのズレ及び剥離を低減したマイクロレンズアレイを提供することができる。
UV樹脂層との強固な接着力確保のためには、前記第1及び第2の易接着層はアクリル系樹脂からなることが好ましい。
更に、前記マイクロレンズと前記第1の易接着層との間に当該マイクロレンズと同一材料で成形された平坦層を有することが好ましい。これにより、フィルム基板とマイクロレンズとの接着面を平坦に確保することができる。
ここで、前記第1及び第2の易接着層の層厚は0.05μm以上3μm以下であることが好ましい。これにより、液晶表示装置の薄型化の弊害を抑え且つ接着力を強固にする易接着層を形成することができる。
更に好適には、UV硬化樹脂の露光のために330nmから380nmまでの領域の光学波長に対して透過率が30%以上より好ましくは50%以上、更には60%以上であることが望ましい。
他方、本発明にかかる液晶表示装置はマイクロレンズアレイを有する液晶表示装置であって、当該マイクロレンズアレイは、透明性を有し、層厚が20μm以上300μm以下のフィルムと、前記フィルムの一方の面に設けられた第1の易接着層と、前記第1の易接着層を介して前記フィルムの片面上に形成されたマイクロレンズとを有し、前記第1の易接着層の面とは反対の面に設けられた第2の易接着層を介して液晶表示パネルと接着されているものである。これにより、歩留まりを向上し温度変化による画素とマイクロレンズとのズレ及び剥離を低減したマイクロレンズアレイを提供することができる。
また、前記マイクロレンズアレイと、前記液晶表示パネルとは紫外線硬化樹脂層によって接着されていることが好ましい。これにより、製造工程において温度変化をさせる必要がなくなるので、当該液晶表示装置を構成する各部材の熱膨張及び熱収縮について考慮する必要がない。
ここで、例えば紫外線硬化樹脂層がアクリル系樹脂を主体とするものであれば、前記第1及び第2の易接着層はアクリル系樹脂からなることが好ましい。ポリエステル系、ウレタン系樹脂でも同様に易接着層には紫外線硬化樹脂層を構成する樹脂と同様の樹脂を含むことがよく、中でもアクリル系樹脂が好ましい。これにより、UV硬化樹脂との強固な接着力を確保することができる。
詳細には、前記易接着層の層厚は0.05μm以上3μm以下であることが好ましい。これにより、液晶表示装置の薄型化の弊害を抑え且つ接着力を強固にする易接着層を形成することができる。
更に好適には、UV硬化樹脂の露光のために330nmから380nmまでの領域の光学波長に対して透過率が30%以上であることが望ましい。
本発明により、歩留まりを向上し温度変化による画素とマイクロレンズとのズレ及び剥離を低減したマイクロレンズアレイを提供することができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態が説明される。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。また、説明の明確化のため、以下の記載は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、当業者であれば、以下の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。
実施の形態1
まず、本実施形態にかかるマイクロレンズアレイが装着される液晶表示装置について説明する。図1は液晶表示装置の断面図を示す図である。図1において液晶表示装置は複数の画素により画面表示を実現する液晶表示パネルを基本的な構成とし、この液晶表示パネルは2枚の透明基板101、102で液晶層103を挟持して構成される。
透明基板101、102は例えばガラス、ポリカーボネイト、アクリル樹脂等により形成される。液晶表示装置の前面側に配置されている第一の透明基板101の裏面側である液晶層103と接する面には、カラーフィルタ層104が形成される。カラーフィルタ層104は、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の色表示を行なう3領域により構成される。ブラックマトリクス105はカラーフィルタ層104の各画素間に配置される遮光膜であり、画素間の光漏れを防止する。
カラーフィルタ層104の裏側には、透明電極106、配向膜107が順次積層形成されている。透明電極106は、例えばフォトリソグラフィ法により透明導電性薄膜(ITO:Indium Tin Oxide)から形成される。配向膜107は例えば高分子材料であるポリイミド(Polyimide)薄膜等の有機薄膜で形成され、液晶層103の液晶分子を所定の方向に揃える役割を果たす。液晶表示装置の背面側に配置されている第2の透明基板102にはTFT素子108が形成され、更に透明電極106、配向膜107が積層形成される。TFT素子108は液晶駆動用のスイッチング素子である。
第2の透明基板102の裏面側にはマイクロレンズアレイ200が設けられており、UV硬化樹脂層207によって接着されている。マイクロレンズアレイ200はリム201、マイクロレンズ202、フィルム基板203及び易接着層204、205を有する。図2はマイクロレンズアレイ200におけるリム201、マイクロレンズ202の配置関係を示す平面図である。
図1及び図2において、マイクロレンズアレイ200にはマイクロレンズ202が外周縁に設けられたリム201に周囲を囲まれるように設けられている。ここで、マイクロレンズアレイ200とは光利用効率向上のために用いられるものである。マイクロレンズアレイ200はガラスや合成樹脂のフィルム基板203上に、例えば直径50μm程度のマイクロレンズ202を多数配置したものである。本実施形態ではフィルム基板203上に易接着層205を介してマイクロレンズ202及びリム201が配置されている。マイクロレンズ202及びリム201の材料はUV硬化樹脂や熱硬化樹脂及びフォトレジストからなり、製造方法によって適宜選択される。
画素とは、液晶表示パネル画面全体を格子状に細分化して、色や明るさの情報を蓄える微小単位をいい、画素ごとに蓄えられる情報量(Bit:ビット)で明暗を含む色彩の表現能力が決められる。マイクロレンズ202は一般に直径数mm以下の微小なレンズのことをいう。リム201はマイクロレンズ202の頂点と同一またはそれよりも高い高さで第2の透明基板102の裏面側の外周縁に沿って途切れることなく形成されている。リム201は後述の偏光板109を平坦性を維持して保持する目的で設けられる。リム201は好ましくはマイクロレンズ202と同一材料で構成される。
偏光板109は、入射光に対して特定の偏光成分のみを透過させる機能を有する光学部材であって、2枚の透明基板101、102の両側表面に貼り付けられる。スペーサ110は、透明基板101、102間の液晶層103の高さ(セルギャップ)を制御する樹脂粒子で、透明基板101、102間の全範囲に亘り、複数個散在される。
透明基板101、102は大型のマザー基板により多数個取りされる。図3は液晶表示パネル100のマザー基板の平面図である。マザー基板1000には液晶表示パネル100が一定の間隔をもって配列されている。液晶表示パネル100は上記のように各部材が透明基板101及び透明基板102によって挟持される形で形成されており、複数の第1の基板101のそれぞれの領域内には、裏面側にカラーフィルタ層104、透明電極106および配向膜107が積層形成される。複数の第2の透明基板102のそれぞれの領域内には、表面側にTFT素子108、透明電極106、および配向膜107が積層形成される。そして各透明基板101または102はマザー基板1000から分離切断可能に形成される。
すなわち本実施形態における液晶表示装置は液晶層103、カラーフィルタ層104、ブラックマトリクス105、透明電極106、配向膜107、TFT素子108及びスペーサ110を透明基板101と透明基板102とで挟持する形で形成される液晶表示パネル100と、マイクロレンズアレイ200と、両面に設けられる偏光板109とで形成される。
次に本実施形態にかかるマイクロレンズアレイ200について、図4を用いて説明する。図4は本実施形態にかかるマイクロレンズアレイ200の断面図である。マイクロレンズアレイ200はフィルム基板203上に易接着層205を介してリム201及びマイクロレンズ202が設けられている。反対の面には液晶表示パネル100との接着のために易接着層204が設けられている。本実施形態ではリム201とマイクロレンズ202とは一体に成形され生産効率の向上を図っているが、別々に成形されてもよい。更にマイクロレンズ202は所定の厚みの平坦層206とも一体に成形されている。
本実施形態では、マイクロレンズアレイ200は全体で300μm程度の厚さである。このように非常に薄く作ることによって液晶装置全体の薄型化を実現している。また、可視光の波長領域の透過性に加えて330nmから380nmの波長領域に対しても30%以上の透過率を有する。フィルム基板203は透明性を有するフィルムであり、材料はPET、PEN等である。層厚は平坦層206とのバランスによって調整されるが少なくとも10μm以上である。本実施形態では150μmのPETフィルムをフィルム基板203として用いる。
平坦層206はリム201及びマイクロレンズ202と一体に成形される層である。平坦層206があることにより、フィルム基板203との接着面を確保することができる。リム201、マイクロレンズ202及び平坦層206は予め易接着層205を介してフィルム基板203上に形成された樹脂層にスタンパを押圧することによって成形される。また、スタンパ側に樹脂を充填し、フィルム基板203に押圧する方法でもよい。本実施形態では平坦層206とリム201又はマイクロレンズ202を合わせた厚さは100μm程度であり、材料はアクリル系UV硬化樹脂である。
易接着層204及び易接着層205はUV硬化樹脂との接着力向上のために設けられる層である。本発明の実施の形態にかかる易接着層204、205はアクリル系材料からなり、層厚は0.05μm以上3μm以下である。易接着層204を設けUV硬化樹脂層207を介すことにより液晶表示パネル100とマイクロレンズアレイ200は強固に接着され、温度変化によって熱膨張又は熱収縮が起こった場合でも画素とマイクロレンズとの位置がズレることによる光学性能の低下や剥離の発生を抑制することができる。また、易接着層205があることにより、フィルム基板203とUV硬化樹脂で形成された平坦層206とが強固に接着され、上記と同様に温度変化による不具合を回避できる。また、マイクロレンズ形成工程においては、スタンパをフィルム基板203から剥離する際に、押圧しているスタンパにマイクロレンズ202が取られて製造不良となることも低減できる。
次に本実施形態にかかるマイクロレンズアレイの製造方法について、図を用いて説明する。図5は本実施形態にかかるマイクロレンズアレイの製造方法を示す図である。まず図5(a)に示すように、両面に易接着層204、205が形成されたフィルム基板203上にUV硬化樹脂層208を形成し、スタンパ204を押圧することによってリム201及びマイクロレンズ202の形状を転写し、更に平坦層206を形成する。スタンパ204はマイクロレンズ202やリム201などを形成するための型である。
次に図5(b)に示すように、フィルム基板203側からUV光を照射しUV硬化樹脂層208を硬化させる。これでリム201及びマイクロレンズ202が形成される。UV光の照射は365nm付近の波長のUV光を3000mJのエネルギーで照射する。スタンパ204はNi電鋳原盤であるため、スタンパ側からUV光を露光することは不可能でありフィルム基板203を通しての露光となる。そのため、両面に易接着層204、205、フィルム基板203及びUV硬化樹脂層208の層体にはUV硬化樹脂層208の硬化に十分な透過率が必要である。各々の材料及び層厚が上記の条件である場合において光透過率の分光特性測定結果を図6に示す。図からもわかる通り、350nm以上の波長に対して70%以上の透過率を示している。これはUV硬化樹脂層208を硬化させるのに十分な透過率といえる。
次に図5(c)に示すようにスタンパ204を剥離する。スタンパ204とマイクロレンズアレイ200を剥離する際に両者の間に応力が加わる場合がある。この応力によってマイクロレンズアレイの基板がガラス素材の場合は割れる虞があり、フィルム素材の場合は伸びてしまう虞があった。割れてしまえば当然のごとく歩留まりに影響するが、フィルムが伸びてしまった場合も、パネルと接着する際にマイクロレンズ202と画素とのアラインメントが取れなくなり、やはり歩留まりに影響する。また、UV硬化樹脂層208とフィルム基板203との接着力が十分でないと、UV硬化樹脂層208がスタンパ側に取られてしまい、製造不良となることもあった。本実施形態では、フィルム基板203を用いることによって割れる問題を解決し、平坦層206を設けることによってフィルム基板203が伸びてしまう問題を解決し、更に易接着層204を設けることによってスタンパ側にUV硬化樹脂層208が取られてしまう問題を解決している。
このようにして、フィルム基板203上に易接着層204を介してリム201、マイクロレンズ202及び平坦層206を備え、更に裏側に易接着層205を有するマイクロレンズアレイ200が形成された。このマイクロレンズアレイ200は図1に示すようにUV硬化樹脂層207を介して液晶表示パネル100へ接着される。この際、今度はマイクロレンズ202側からUV光を照射する。ここでも同様に易接着層204があることによってUV硬化樹脂層207との接着力が強固になる。従って液晶表示パネル100とマイクロレンズアレイ200との熱膨張係数が異なる場合でも、強固に接着されていることにより温度変化による画素とマイクロレンズとのズレや剥離等の発生を低減することができる。
尚、リム201、マイクロレンズ202を形成する素材やマイクロレンズアレイ200と液晶表示パネル100とを接着する層はUV樹脂に限定されず、例えば熱硬化性樹脂であってもよいが、上記のような熱膨張に関する問題を考慮すると製造工程は常温状態であることが好ましい。従ってUV硬化樹脂層208を用いることは有効であり、フィルム基板203、UV硬化樹脂層208及び易接着層204、205が十分な光透過率を有することは重要である。
以上説明したように、本実施形態にかかるマイクロレンズアレイでは、歩留まりを向上し温度変化による画素とマイクロレンズとのズレ及び剥離を低減したマイクロレンズアレイを提供することができる。
実施の形態2
本実施の形態では、感光性物質層を用いた一括露光法によりマイクロレンズアレイを製造する方法を説明する。フィルム基板203上にマイクロレンズ202及びリム201を形成することは実施の形態1と同様である。
本実施の形態においても製造されたマイクロレンズアレイを適用する液晶表示装置については同様であるため、説明を省略する。図7を用いて本実施形態にかかるマイクロレンズアレイの製造方法を説明する。図7(a)に示すように、易接着層204、205をそれぞれの面に有するフィルム基板203にネガ型の厚肉対応紫外線硬化型フォトレジスト209をスピンコート法により約30×10−6mの厚さで塗布して、ネガ型の感光性物質層を形成する。
フォトレジスト209は、少なくとも例えば感光性ゾルゲル樹脂など透明であって紫外線硬化を有するものであればよい。また、フッ素、金属微粒子、錯体などが、例示の感光性ゾルゲル樹脂に含有されていてもよい。
次に図7(b)に示すように、リム201、マイクロレンズ202及び平坦層206を構成する部分が硬化するようにフォトレジスト209を露光する。フィルム基板203の裏側からフォトマスク210を配置し、フォトレジスト211へ向けて約200×10J/mの出力で露光を行なう。
ここで、フォトマスク210はグレイスケール階調で形成されたレンズパターンを有し、個々のレンズパターンは液晶表示パネルの画素の1つ又は複数に対応して設けられている。個々のレンズ形状は六角形であり、その六角形の相対向頂角間距離の最大径が約110×10−6mのレンズ径を有する。また、レンズ中心の透過率を100%とし、同心円状にレンズ外周方向へ向けて半径約88×10−6mの曲率に合わせて透過率を低減していき、最大径部で透過率が0%になるように、予め調整されている。また、透過率又はフォトレジスト209の層厚の調整によりリム201及び平坦層206を形成することもできる。
従って図7(b)に示すように、複数の一定の曲率を有した凸部の硬化部分2091が液晶表示パネルの画素の1つ又は複数に位置対応して、硬化により形成される。ここで、フォトマスク210の透過率制御は、ガラス基板上に塩化銀のエマルジョンを塗布し、レーザーでパワー変調を加えながら直接描画して行なった。この方法以外にも、画素ドットパターン密度を制御して透過率の制御を行なってもよい。この場合はドットパターンはインクジェット方式やガラス基板上にCrの遮光膜を形成後、レジストを塗布し、レーザーでレジストをドット状に露光して更にこのレジストを現像し、Crの遮光膜をエッチングすることにより、微小穴を形成してもよい。また、直接Cr等の遮光膜をドット状にレーザー加工して上記微小穴を形成してもよい。
次に図7(c)に示すようにフォトレジスト209を現像し、硬化部分2091以外の未硬化部分2092を除去する。現像は例えば2%のTMAH(Tetramethyl Ammonium Hydroxide:水酸化テトラメチルアンモニウム)水溶液を用いて現像し未硬化部分を溶解除去する。こうすることにより、硬化部分2091がマイクロレンズ202として形成される。
尚、本実施形態ではネガ型一括露光法によりマイクロレンズアレイを製造する方法を説明したが、ポジ型一括露光法によっても製造することは可能である。ポジ型一括露光法を用いて製造する場合の製造方法を図8に示す。図8(a)に示すように、易接着層204、205をそれぞれの面に有するフィルム基板203にポジ型の厚肉対応紫外線硬化型フォトレジスト211をスピンコート法により約30×10−6mの厚さで塗布して、ポジ型の感光性物質層を形成する。
次に図8(b)に示すように、マイクロレンズ202を構成する部分以外が分解するようにフォトレジスト211を露光する。フォトレジスト211の表面からフォトマスク212を配置し、フォトレジスト211へ向けて約200×10mJ/cmの出力で露光を行なう。
ここで、フォトマスク212はグレイスケール階調で形成されたレンズパターンを有し、個々のレンズパターンは表示パネルの画素の1つ又は複数に応じて設けられている。個々のレンズ形状は六角形であり、その六角形の相対向する頂角間距離の最大径を約110×10−6mのレンズ径を有する。また、レンズ中心の透過率を0%とし、同心円状にレンズ外周方向へ向けて半径約88×10−6mの曲率に合わせて透過率を増加していき、最大径部で透過率が100%になるように予め調整されている。従って、図8(b)に示すように、マイクロレンズ202以外の部分が分解され、複数の一定の曲率を有した凸部の非分解部分2111が表示パネルの画素の1つ又は複数に位置対応して形成される。
次に図8(c)に示すようにフォトレジスト211を現像し、非分解部分2111以外の分解部分2112を除去する。現像は例えば2%のTMAH(Tetramethyl Ammonium Hydroxide:水酸化テトラメチルアンモニウム)水溶液を用いて現像し分解部分を溶解除去する。こうすることにより、マイクロレンズ202が形成される。
本実施形態については、一括露光法を用いているため実施の形態1のようにスタンパからの剥離を行なう必要はない。そのため、マイクロレンズアレイ200に応力をかける機会が減り、歩留まりを工場させることができる。
以上説明したように、本実施形態にかかるマイクロレンズアレイでは、感光性物質を用いた一括露光法により製造され、薄型化が容易でコスト的に優れたマイクロレンズアレイを提供することができる。
本発明にかかる液晶表示装置の断面図である。 透明基板、マイクロレンズアレイ、リムの配置関係を示す平面図である。 透明基板のマザー基板の平面図である。 本発明にかかるマイクロレンズアレイの断面図である。 本発明の実施の形態1にかかるマイクロレンズアレイの製造工程を表す図である。 本発明にかかるマイクロレンズアレイの光透過率の実験データである。 本発明の実施の形態2にかかるマイクロレンズアレイの製造工程を表す図である。 本発明の実施の形態2にかかるマイクロレンズアレイの製造工程を表す図である。 従来技術にかかる液晶表示装置の断面図である。
符号の説明
1 マイクロレンズアレイ、2 透明基板、3 ブラックマトリクス、
4 カラーフィルタ層、5 透明電極、6 配向膜、7 液晶層、
8 スペーサ、9 配向膜、10 透明電極、11 素子、12 透明基板、
13 偏光フィルム、100 液晶表示パネル、101 透明基板、
102 透明基板、103 液晶層、104 カラーフィルタ層、
105 ブラックマトリクス、106 透明電極、107 配向膜、
108 TFT素子、109 偏光板、110 スペーサ、121 リム、
122 マイクロレンズアレイ、200 マイクロレンズアレイ、
201 リム、202 マイクロレンズ、203 フィルム基板、
204 スタンパ、204、205 易接着層、206 平坦層
207 UV硬化樹脂層、208 UV硬化樹脂層、209 フォトレジスト、
210 フォトマスク、211 フォトレジスト、212 フォトマスク、
1000 マザー基板、2091 硬化部分、2092 未硬化部分、
2111 非分解部分、2112 分解部分

Claims (9)

  1. 透明性を有し、層厚が20μm以上300μm以下のフィルムと、
    前記フィルムの一方の面に設けられた第1の易接着層と、
    前記第1の易接着層を介して前記フィルムの片面上に形成されたマイクロレンズと、
    前記第1の易接着層が設けられた面とは反対の面に設けられた第2の易接着層と、
    を有するマイクロレンズアレイ。
  2. 前記第2の易接着層を介して、紫外線硬化樹脂層により液晶表示パネルと接着されることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレイ。
  3. 前記マイクロレンズと前記第1の易接着層との間に当該マイクロレンズと同一材料で成形された平坦層を有することを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレイ。
  4. 前記第1及び第2の易接着層の層厚が0.05μm以上3μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレイ。
  5. 330nmから380nmまでの領域の光学波長に対して透過率が30%以上であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレイ。
  6. マイクロレンズアレイを有する液晶表示装置であって、当該マイクロレンズアレイは、
    透明性を有し、層厚が20μm以上300μm以下のフィルムと、
    前記フィルムの一方の面に設けられた第1の易接着層と、
    前記第1の易接着層を介して前記フィルムの片面上に形成されたマイクロレンズとを有し、前記第1の易接着層の面とは反対の面に設けられた第2の易接着層を介して液晶表示パネルと接着されていることを特徴とする液晶表示装置。
  7. 前記マイクロレンズアレイと、前記液晶表示パネルとは紫外線硬化樹脂層によって接着されていることを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
  8. 前記易接着層の層厚が0.05μm以上3μm以下であることを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
  9. 前記マイクロレンズアレイは、330nmから380nmまでの領域の光学波長に対して透過率が30%以上であることを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
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