JP2006047620A - 内視鏡装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被検査対象の検査性を損なうことなく先端光学アダプタの取り付け性を向上することができる内視鏡装置を提供する。
【解決手段】 所定波長の光を出射する光源と、被検査対象空間内に挿入される挿入部と、挿入部の先端部21に着脱可能な先端光学アダプタ60とを有する内視鏡装置において、先端部21には、所定波長の光が出射する出射部45aと、出射部45aから出射される所定波長の光の眩しさを低下させる防眩部材57a、57bと、が相対移動可能に配置され、先端光学アダプタ60および防眩部材57a、57bの少なくとも一方に連動部材69a、69bが配置され、先端光学アダプタ60を先端部21に取り付けると、連動部材69a、69bにより防眩部材57a、57bが出射部45aの所定波長の光の出射方向から退き、先端光学アダプタ60を先端部21から取り外すと、防眩材57a、57bが出射部45aを覆う内視鏡装置を提供する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、内視鏡装置に関する。
近年、ボイラや機械等の管内、あるいはエンジンの内部の観察、点検等に、細長の挿入部をその内部に挿入して観察、点検を行うことができる内視鏡装置が広く利用されている。
上述の内視鏡装置には、挿入部の先端に荷電結合素子(以後、CCDと表記)などの撮像素子を配置し、この撮像素子に結像した画像をモニタに表示して観察、点検等を行うビデオスコープ内視鏡装置がある。
このようなビデオスコープ内視鏡においては、その挿入部の先端に、それぞれ異なる光学的作用、例えば、観察対象を拡大する作用や、挿入部の中心軸線に対して側方に位置する観察対象を観察する作用等を有する先端光学アダプタを、必要に応じて取り付けて所望の観察、点検等を行う多くの技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−201706号公報(第2−3頁、第2図等)
上述の特許文献1においては、先端光学アダプタにライトガイドにより導かれた光を拡散させる拡散光学系も配置されている。そのため、先端光学アダプタを挿入部の先端から取り外すと、ライトガイドから高輝度の光が外部に拡散されずに照射される。そのため、先端光学アダプタを内視鏡装置に取り付ける際に、ライドガイドから照射される光がまぶしく、先端光学アダプタを取り付けにくいという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、被検査対象の検査性を損なうことなく先端光学アダプタの取り付け性を向上することができる内視鏡装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、光源と、被検査対象空間内に挿入され前記光源からの光を先端の出射部から出射する挿入部と、該挿入部の先端に着脱可能に取り付けられる先端光学アダプタとを備える内視鏡装置であって、前記出射部に、前記先端光学アダプタが取り外されたときに該出射部を覆う防眩部材が備えられ、該防眩部材または前記先端光学アダプタの少なくとも一方に、挿入部の先端に先端光学アダプタが取り付けられたときに前記光源からの光を出射部から出射させるよう防眩部材を移動させる連動部材が備えられる内視鏡装置を提供する。
本発明によれば、先端光学アダプタを挿入部の先端から取り外すと、出射部が防眩部材により覆われるので、出射部から出射される光が防眩部材によって遮蔽され、あるいは、その光強度が低減される。これにより、先端光学アダプタを挿入部先端に着脱する作業者が眩しさを感じることなく作業できる。
また、先端光学アダプタが挿入部先端に取り付けられると、連動部材の作動によって出射部を覆っていた防眩部材が移動させられ、出射部から出射された光源からの光が、先端光学アダプタを介して外部に出射される。これにより、挿入部を被検査対象空間に挿入して行う検査において、被検査対象を明るく照明することができる。
また、上記発明においては、前記防眩部材が、前記先端部の端面と略平行な回転軸回りに回動可能に支持された回動板体と、前記出射部を覆う方向に前記回動板体を付勢する回動付勢部材とを備え、前記連動部材が、前記回動板体または前記先端光学アダプタと当接して前記回動板体を回動させる当接部材からなることが望ましい。
本発明によれば、当接部材が回動板体または先端光学アダプタと当接していないときには、回動付勢部材により、回動板体が出射部を覆う位置に付勢されている。そのため、出射部から出射された光は防眩部材によって遮蔽され、あるいは、その光強度が低減される。
また、当接部材が回動板体または先端光学アダプタと当接すると、回動板体は付勢力に抗して回転軸回りに回動する。その結果、回動板体は出射部の光出射方向から退き、出射部から出射された光源からの光が、先端光学アダプタを介して外部に出射される。
さらに、上記発明においては、前記防眩部材が、前記先端部の端面と略平行な回転軸回りに回動可能に支持された回動板体と、前記出射部を覆う方向に前記回動板体を付勢する磁力を発生する第1磁石とを備え、前記連動部材が、前記第1磁石と反発して前記回動板体を回動させる第2磁石からなることが望ましい。
本発明によれば、第1磁石が第2磁石の磁力の影響を受けていないときには、第1磁石の磁力により、回動板体が出射部を覆う位置に付勢されている。そのため、出射部から出射された光は防眩部材によって遮蔽され、あるいは、その光強度が低減される。
また、第1磁石が第2磁石の磁力の影響を受けると、第1磁石と第2磁石との間で働く反発する磁力により、回転板体は回転軸回りに回動する。その結果、回動板体は出射部の光出射方向から退き、出射部から出射された光源からの光が、先端光学アダプタを介して外部に出射される。
上記発明においては、前記防眩部材が、前記先端部の端面に沿う方向に移動可能に配置されたスライド板体からなり、前記連動部材が、前記先端光学アダプタおよび前記防眩部材のいずれか一方に形成された係合穴と、他方に設けられた係合部材とを備えることが望ましい。
本発明によれば、係合部材と係合穴とを係合させて、先端光学アダプタと先端部とを相対移動させることにより、スライド板体と出射部とを相対移動させることができる。そのため、スライド板体は、出射部の光出射方向を覆う位置に移動させることができる。その結果、出射部から出射された光はスライド板体によって遮蔽され、あるいは、その光強度が低減される。
また、スライド板体を、出射部の光出射方向から退くように移動させることもできる。その結果、出射部から出射された光源からの光が、先端光学アダプタを介して外部に出射される。
上記発明においては、前記防眩部材が、前記スライド板体を、前記出射部を覆う方向に付勢するスライド付勢部材を有することが望ましい。
本発明によれば、スライド付勢手段の付勢力に抗する力が働かなくなると、スライド板体はスライド付勢手段の付勢力により、出射部を覆う位置に移動させられる。そのため、係合部材と係合穴との係合が解かれる場合、例えば、先端光学アダプタを先端部から取り外される場合には、スライド付勢手段の付勢力に抗する力がなくなり、スライド板体は出射部を覆う位置に移動させられる。その結果、先端光学アダプタを先端部から取り外したときに、確実に出射部をスライド板体で覆うことができる。
上記発明においては、前記光源が、所定波長の光を発生し、前記先端光学アダプタに、光源からの光の波長を変換する波長変換部材が配置されていることが望ましい。
本発明によれば、先端光学アダプタを交換することにより、所定波長の光の波長を他の波長の光に変換ことができる。そのため、被検査対象の検査方法に応じた波長の光を容易に選択、照射することができる。
本発明の内視鏡装置によれば、先端光学アダプタが先端部から取り外された状態では、防眩部材が出射部を覆う。そのため、出射部から出射される光が遮蔽され、あるいは、その光強度が低減される。これにより、先端光学アダプタを挿入部先端に着脱する作業者が眩しさを感じることなく作業でき、先端光学アダプタの取り付け性を向上することができるという効果を奏する。
また、先端光学アダプタが先端部に取り付けられた状態では、防眩部材は出射部の光出射方向から退いている。そのため、出射部から出射された光は、先端光学アダプタを介して外部に出射される。その結果、被検査対象を明るく照明することができ、被検査対象の検査性を損なうことを防止することができるという効果を奏する。
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の第1の実施の形態について図1から図6を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る内視鏡装置1の全体を示す概略図である。内視鏡装置1は、図1に示すように、被検査対象の像を撮像する内視鏡2と、被検査対象の照明に係るレーザ光を出射する光源装置(光源)3と、内視鏡2により撮像された像の電気信号を画像信号に変換処理する制御装置4と、制御装置4により処理された画像信号を表示するモニタ5と、から概略構成されている。
内視鏡2は、先端光学アダプタ60が取り付けられるとともに被検査対象の像を撮像する荷電結合素子(以後、CCDと表記)を1つ内蔵した先端部21と、細長で可撓性を有する湾曲部22および軟性部23からなる挿入部24と、挿入部24の手元側にあって術者が把持し操作する操作部25と、操作部25から延びる可撓性のユニバーサルコード26と、ユニバーサルコード26の端部に設けられたコネクタ27と、から概略構成されている。ユニバーサルコード26には、後述するライトガイド、信号ケーブル等が内蔵されている。
コネクタガイド27には、光源装置3に接続される光源コネクタ28が設けられている。光源コネクタ28を介して内視鏡挿入部24の先端部21までレーザ光がライトガイドにより導かれるように構成されている。
さらに、コネクタ27には、制御装置4に接続される制御コネクタ29が設けられている。制御コネクタ29を介して先端部21に配置したCCDで撮像した被検査対象の像の電気信号が信号ケーブルにより制御装置4に導かれるように構成されている。
図2は、図1の内視鏡装置1の先端部21の構成を説明する拡大断面図であり、先端部21から先端光学アダプタ60が取り外された状態を示す図である。図3は、図2の先端部21を光の出射方向から見た図である。
先端部21の内部には、図2に示すように、被検査対象の像を撮像する撮像ユニット44と、被検査対象に向けてレーザ光を出射するライトガイド45とが配置されている。撮像ユニット44は、CCD41およびIC42等の電気部品や信号ケーブル43をCCD背面からケーブル接続部まで接着剤で一体的に封止して形成されている。
また、先端部21の外周は、先端部21の端部を形成する端部材46と、側壁を形成する円筒部材47と、により形成されている。また、円筒部材47の外周側には、先端光学アダプタ60を着脱可能に固定するアダプタ固定円筒48が配置されている。
端部材46には、上述した撮像ユニット44やライトガイド45が配置されているとともに、端部材46を円筒部材47に固定する固定ネジ49が配置され、後述する先端光学アダプタ60と先端部21との回転位相を合わせる位相合わせ溝50が形成されている。
円筒部材47は、先端部21の端部側の第1円筒部材47aと操作部25側の第2円筒部材47bとに分けられる。第2円筒部材47bには、端部側に操作部25側より外径の小さな小径部51が形成されているとともに、内周側の先端には、第1円筒部材47aと螺合するネジ部が形成されている。第1円筒部材47aには、操作部25側に外径が小さく形成されているとともに外径面に第2円筒部材47bと螺合するネジ部が形成されている。
アダプタ固定円筒48は、小径部51に周方向回転可能に配置され、第1円筒部材47aおよび第2円筒部材47bにより、軸線方向の移動は拘束されている。アダプタ固定円筒48の第1円筒部材47a側は、外径が小さく形成されるとともに先端光学アダプタ60と螺合する固定ネジ部52が形成されている。
先端部21に端面には、図2および図3に示すように、略直方体形状の凹部55が形成されている。凹部55の底面には、ライトガイド45の光出射面(出射部)45aが位置するように配置されている。凹部55の互いに対向する側面の開口部側には、一対の軸受(回転軸、回動付勢手段)56a、56bが配置され、軸受56a、56bには、それぞれ防眩板(防眩部材、回動板体)57a、57bが配置されている。防眩板57a、57bは、透過するレーザ光を拡散する拡散ガラスから形成されているとともに、両脇の凹部55の側壁と所定間隔が空くように形成され、凹部55の底面側に向かって回動可能に構成されている。軸受56a、56bは、防眩板57a、57bが先端部21の端面と平行となるように付勢するトーションバーからなっている。軸受56a、56bの略中央部にはそれぞれ防眩板57a、57bが固定され、両端部は先端部21に固定されている。
なお、上述のようにトーションバーにより防眩板57a、57bを閉じる方向に付勢してもよいし、図4に示すように、一対のバネ58の一端を防眩板57aに、他端を防眩板57bに固定したものでも良い。このような構成することにより、バネ58の収縮力を利用して防眩板57a、57bを閉じる方向に付勢することができる。
なお、防眩板57a、57bと凹部55の側壁との隙間は、上述のように空けておいても良いし、カバーで覆い、上記隙間からの光の漏れを防止しても良い。
図5は、本実施形態の内視鏡装置1の先端部21に取り付けられる先端光学アダプタ60を説明する断面図である。
先端光学アダプタ60は、図5に示すように、一方の端面に先端部21が挿入される凹部が形成された略円柱形状のアダプタ本体61からなる。アダプタ本体61には、CCD41に被検査対象の像を結像させる対物光学系62と、レーザ光により励起され白色光を出射する蛍光体(波長変換部材)63と、蛍光体63から出射された白色光を被検査対象に向けて照射する照明光学系64と、が配置されている。
アダプタ本体61の凹部内周面には、開口側から、固定ネジ部52(図2参照)と螺合するアダプタネジ部65と、Oリング67が配置されるOリング溝66と、位相合わせ溝50に係合する位相合わせピン68と、が形成されている。また、凹部底面には、防眩板57a、57b(図2参照)と当接して押し開く一対の突起(連動部材)69a、69bが形成されている。
突起69a、69bは、ライトガイド45から出射されたレーザ光を遮らないように、ライトガイド45の光軸から外方に離れた位置(図4中では上下方向)に配置されている。
なお、突起69a、69bは、上述のように先端光学アダプタ60に配置されていても良いし、先端部21の防眩板57a、57bに配置されていても良い。この場合、突起69a、69bは、防眩板57a、57bからレーザ光出射方向に向かって配置され、防眩板57a、57bが凹部55底面方向に回動したときに、レーザ光を遮らない位置に配置されることが望ましい。
なお、突起69a、69bの形状は、防眩板57a、57bと当接して押し開くことができる形状であればよく、棒形状、板形状など、特に限定されるものではない。
次に、内視鏡2の先端部21に先端光学アダプタ60を取り付ける場合について説明する。
まず、図2および図5に示すように、先端光学アダプタ60の凹部に先端部21を挿入し、先端光学アダプタ60のアダプタネジ部65と、アダプタ固定円筒48の固定ネジ部52とを螺合させる。アダプタ固定円筒48は、先端部21に対して周方向に回転可能に配置されているため、先端光学アダプタ60を周方向に回転させることなく螺合させることができる。
そして、先端光学アダプタ60と先端部21とを接近させると、先端光学アダプタ60の位相合わせピン68と、先端部21の位相合わせ溝50とが係合される。位相合わせピン68と位相合わせ溝50とを係合させることにより、先端光学アダプタ60と先端部21との位相を合わせることができる。そのため、対物光学系62を撮像ユニット44に対向する位置に、照明光学系64および蛍光体64をライトガイド45に対向する位置に配置することができる。
図6は、本実施形態の内視鏡装置1において、先端部21に先端光学アダプタ60が取り付けられている状態の断面図である。
その後、図6に示すように、先端光学アダプタ60の凹部底面と、先端部21の端面とが接触するまで、アダプタネジ部65と固定ネジ部52との螺合が行われ、先端光学アダプタ60の取り付けが完了する。
このとき、先端光学アダプタ60の突起69a、69bは、先端部21の防眩板57a、57bと当接し、防眩板57a、57bを凹部55の底面方向に押し開く。その結果、ライトガイド45の光出射面45aから出射したレーザ光は、防眩板57a、57bに遮られることなく蛍光体63に照射される。
逆に、先端部21から先端光学アダプタ60と取り外す場合には、アダプタネジ部65と固定ネジ部52との螺合を解くことにより行われる。
先端光学アダプタ60の凹部底面と先端部21の端面との接触が解かれ、両者の間隔が広がると、防眩板57a、57bは、図2に示すように、トーションバーである軸受56a、56bの付勢力により再び閉じる。
ライトガイド45から出射されたレーザ光は、閉じた防眩板57a、57bに入射する。防眩板57a、57bに入射したレーザ光は、防眩板57a、57bを透過する際に拡散される。
上記の構成によれば、先端光学アダプタ60が先端部21から取り外された状態では、光出射面45aから出射されたレーザ光は防眩板57a、57bに入射する。防眩板57a、57bに入射したレーザ光は、防眩板57a、57bを透過する際に拡散され、先端光学アダプタ60を着脱する作業者が感じる眩しさが低減される。その結果、先端光学アダプタの取り付け性を向上させることができる。
また、先端光学アダプタ60が先端部21に取り付けられた状態では、光出射面45aから出射されたレーザ光は、防眩板57a、57bに入射することなく蛍光体63に照射される。そのため、蛍光体63から出射され、被検査対象を照明する光の強度が低下することを防止することができ、被検査対象を明るく照明することができる。
また、先端部21から先端光学アダプタ60を取り外すだけで、防眩板57a、57bは、トーションバーである軸受56a、56bの付勢力により閉じられる。そのため、作業者に対する眩しさが確実に低減され、先端光学アダプタの取り付け性をより向上させることができる。
防眩板57a、57bは、トーションバーである軸受56a、56bの付勢力により閉じられているため、先端部21の姿勢によらず常に閉じている。そのため、作業者が感じる眩しさが確実に低減され、先端光学アダプタ60の取り付け性をより向上させることができる。
先端光学アダプタ60を交換することにより蛍光体63を交換することができ、被検査対象を照明する光の波長を変えることができる。そのため、被検査対象の検査方法に応じた波長の光を容易に選択、照射することができる。
なお、上述のように、先端部21と先端光学アダプタ60とを、ネジの螺合により着脱可能に取り付けても良いし、いわゆるバイオネット方式により着脱可能に取り付けても良い。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図7から図15を参照して説明する。
本実施の形態の内視鏡装置の基本構成は、第1の実施の形態と同様であるが、第1の実施の形態とは、内視鏡の構成が異なっている。よって、本実施の形態においては、図7から図15を用いて内視鏡周辺のみを説明し、制御装置等の説明を省略する。
図7は、本実施形態に係る内視鏡装置101における内視鏡102の先端部121を説明する拡大断面図であり、先端部121から先端光学アダプタ160が取り外された状態を示す図である。図8は、図7の先端部121を上方から見た図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を省略する。
先端部121の外周は、図7に示すように、先端部121の端部を形成する端部材146と、側壁を形成する円筒部材47と、により形成されている。端部材146には、さらにその先端に蓋146aが備えられている。また、円筒部材47の外周側には、先端光学アダプタ160を着脱可能に固定するアダプタ固定円筒48が配置されている。
端部材146には、後述する先端光学アダプタ160と先端部121との回転位相を合わせる位相合わせ溝150が形成されている。溝150は、図8に示すように、先端部121の端面から軸線方向に延びた溝150aと、周方向に延びた溝150bと、軸線方向のアダプタ固定円筒48側に延びた溝150cとから構成されている。
図9は、図7の先端部121を光の出射方向から見た図である。
先端部121に端面には、図7および図9に示すように、蓋146aが備えられている。蓋146aには、CCD41と対向する位置に、CCD41に入射する光が透過する開口が形成されているとともに、ライトガイド45の光出射面45aに対向する位置に、光出射面45aから出射したレーザ光が透過する開口146bが形成されている。また、後述する連結棒169が挿通するスリット147が形成されている。
図10は、図7の先端部121のS−S断面図である。
端部材146には、図7および図10に示すように、スライド溝155と、先端光学アダプタ160の連結棒169の先端部が収納される収納穴159と、が形成されている。
スライド溝155の内部にはスライド防眩板(防眩部材、スライド板体)157と、スライド防眩板157をライトガイド45側に付勢する捩りバネ(スライド付勢部材)156と、が配置されている。また、スライド溝155の内部には収納穴(係合穴)159が形成されている。
スライド溝155は、略扇形状の溝として形成され、その一方端にライトガイド45の光出射面45aが位置するように形成されている。スライド防眩板157は、スライド溝155よりも小さな略扇形状に形成され、スライド溝155内をスライド移動可能に形成されている。スライド防眩板157は透過するレーザ光を拡散させる拡散ガラスで形成され、後述する連結棒169が挿入される連結穴158が形成されている。
スライド溝155のライトガイド45が配置されていない側の端には、捩りバネ156が配置されている。捩りバネ156の一方の端部はスライド溝155の側壁に固定され、他方の端部はスライド防眩板157の側壁に固定されている。
なお、スライド防眩板157は、上述のように拡散ガラスで形成されていても良いし、ライトガイド45と対向する面に反射膜等を形成して、入射したレーザ光をライトガイド45に向けて反射してもよい。
図11は、本実施形態の内視鏡装置101の先端部121に取り付けられる先端光学アダプタ160を説明する断面図である。図12は、図11の先端光学アダプタ160を固定ネジ部65側から見た図である。
アダプタ本体61の凹部底面には、図11および図12に示すように、スライド防眩板157の連通穴157a(図10参照)に挿入される連結棒(係合部材)169が、スライド溝155が形成されている側に配置されている。
次に、内視鏡102の先端部121に先端光学アダプタ160を取り付ける場合について説明する。
まず、図7および図11に示すように、先端光学アダプタ160の凹部に先端部121を挿入し、先端光学アダプタ160のアダプタネジ部65と、アダプタ固定円筒48の固定ネジ部52とを螺合させる。
そして、先端光学アダプタ160と先端部121とを接近させると、先端光学アダプタ160の位相合わせピン68と、先端部121の位相合わせ溝150とが係合される。最初、位相合わせピン68は、図8に示す、位相合わせ溝150の溝150aと係合し、溝150aに沿って先端光学アダプタ160と先端部121とが接近する。
このとき同時に、図9および図11に示すように、先端光学アダプタ160の連結棒169がスライド防眩板157の連結穴157aに挿入される。
図13は、ライトガイド45の光出射面45aが露出した際の先端部121を、光の出射方向から見た図である。図14は、ライトガイド45の光出射面45aが露出した際の先端部121のS−S断面図である。
次に、位相合わせピン68は、図8に示す、位相合わせ溝150の溝150bを移動し、先端光学アダプタ160と先端部121とが相対的に回転移動する。
先端光学アダプタ160と先端部121とが相対的に回転移動すると、スライド防眩板157が先端光学アダプタ160とともに回転移動し、図13および図14に示すように、ライトガイド45の光出射面45aが露出する。スライド防眩板157が移動すると、図14に示すように、捩りバネ156がスライド防眩板157により縮められる。
図15は、本実施形態の内視鏡装置101において、先端部121に先端光学アダプタ160が取り付けられている状態の断面図である。
そして、位相合わせピン68は、図8に示す、位相合わせ溝150の溝150cを移動し、図15に示すように、先端光学アダプタ160の凹部底面と先端部121の端面とが接触して、先端光学アダプタ160の取り付けが終了する。
この時、連結棒169の先端部は、図13および図14に示す、先端部121の収納穴159に収納される。そのため、連結棒169が先端部121と当接し、光学先端アダプタ160の取り付けを妨げることがない。
スライド防眩板157は、図13および図14に示すように、ライトガイド45の光出射面45aの光出射方向から退いた位置に配置されているので、光出射面45aから出射したレーザ光は、スライド防眩板157に遮られることなく蛍光体63に照射される。
逆に、先端部121から先端光学アダプタ160と取り外す場合には、アダプタネジ部65と固定ネジ部52との螺合を解くことにより行われ、先端光学アダプタ160を取り付ける手順と逆の手順となる。
まず、先端部121と先端光学アダプタ160との間隔を広げて、連結棒169を収納穴159から引き抜く。そして、先端部121と先端光学アダプタ160とを相対的に回転させて、ライトガイド45をスライド防眩板157で覆う。その後、先端部121から先端光学アダプタ160を取り外し、スライド防眩板157の連結穴157aから連結棒169を引き抜く。
ライトガイド45から出射されたレーザ光は、閉じたスライド防眩板157に入射する。スライド防眩板157に入射したレーザ光は、スライド防眩板157を透過する際に拡散される。
上記の構成によれば、スライド防眩板157を光出射部45aの光出射方向を覆う位置に移動させることができるため、レーザ光はスライド防眩板157に入射し、その眩しさが低減される。その結果、先端光学アダプタの取り付け性を向上させることができる。
また、スライド防眩板157を光出射部45aの光出射方向から退くように移動させることもできるため、蛍光体63を励起するレーザ光の強度が低下することを防止することができる。そのため、蛍光体63から出射され、被検査対象を照明する光の強度が低下することを防止することができ、被検査対象を明るく照明することができる。
また、スライド防眩板157は捩りバネ156の付勢力により光出射面45aを覆う位置に保持されている。そのため、先端部121から先端光学アダプタ160を取り外す際に、スライド防眩板157が光出射面45aを覆う位置まで移動されなくても、捩りバネ156の付勢力により光出射面45aを覆う位置に保持される。そのため、作業者に対する眩しさが確実に低減され、先端光学アダプタの取り付け性をより向上させることができる。
また、捩りバネ156の付勢力により、先端部121の姿勢によらずスライド防眩板157を、光出射面45aを覆う位置に保持することができる。そのため、作業者に対する眩しさが確実に低減され、先端光学アダプタの取り付け性をより向上させることができる。
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図16から図19を参照して説明する。
本実施の形態の内視鏡装置の基本構成は、第1の実施の形態と同様であるが、第1の実施の形態とは、内視鏡の構成が異なっている。よって、本実施の形態においては、図16から図19を用いて内視鏡周辺のみを説明し、制御装置等の説明を省略する。
図16は、本実施形態に係る内視鏡装置201における内視鏡202の先端部221を説明する拡大断面図であり、先端部221から先端光学アダプタ260が取り外された状態を示す図である。図17は、図16の先端部221を光の出射方向から見た図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付しその説明を省略する。
先端部221の端面には、図16および図17に示すように、凹部55が形成されている。凹部55の互いに対向する側面の開口部側には、一対の軸受256a、256bが配置され、軸受256a、256bには、それぞれ防眩板(防眩部材、回動板体、第1磁石)257a、257bが配置されている。防眩板257a、257bは、透過するレーザ光を拡散する拡散ガラスから形成されているとともに、防眩板257a、257bは磁化されるか、または磁石が備えられている。
防眩板257aは、図17に示すように、軸受256a側がS極、防眩板257b側がN極となるように形成されている。防眩板257bは、軸受256b側がN極、防眩板257a側がS極となるように形成されている。そのため、防眩板257aと防眩板257bとの間には、図17に示すように、閉じる方向に力が働く。
なお、上述のように一対の防眩板257a、257bを用いても良いし、1枚の防眩板を軸受で回動可能に支持しても良い。
図18は、本実施形態の内視鏡装置201の先端部221に取り付けられる先端光学アダプタ260を説明する断面図である。
先端光学アダプタ260の凹部底面には、図18に示すように、防眩板257a、257bと対向する位置に磁石(第2磁石)269a、269bが配置されている。磁石269aは、防眩板257aのN極に磁化された部分に対向する位置に、そのN極が位置するように配置されている。磁石269bは、防眩板257bのS極に磁化された部分に対向する位置に、そのS極が位置するように配置されている。
次に、内視鏡202の先端部221に先端光学アダプタ260を取り付ける場合について説明する。
まず、図16および図18に示すように、先端光学アダプタ260の凹部に先端部221を挿入し、先端光学アダプタ260のアダプタネジ部65と、アダプタ固定円筒48の固定ネジ部52とを螺合させる。
そして、先端光学アダプタ60と先端部21とを接近させると、先端光学アダプタ60の位相合わせピン68と、先端部21の位相合わせ溝50とが係合される。
図19は、本実施形態の内視鏡装置201において、先端部221に先端光学アダプタ260が取り付けられている状態の断面図である。
その後、図19に示すように、先端光学アダプタ260の凹部底面と、先端部221の端面とが接触するまで、アダプタネジ部65と固定ネジ部52との螺合が行われ、先端光学アダプタ260の取り付けが完了する。
このとき、先端光学アダプタ260の磁石269aのN極および磁石269bのS極が、それぞれ防眩板257aのN極および防眩板257bのS極に接近する。防眩板257a、257bには斥力が働き、凹部55の底面側に回動する。その結果、ライトガイド45の光出射面45aから出射したレーザ光は、防眩板257a、257bに遮られることなく蛍光体63に照射される。
逆に、先端部221から先端光学アダプタ260と取り外す場合には、アダプタネジ部65と固定ネジ部52との螺合を解くことにより行われる。
先端光学アダプタ60の凹部底面と先端部21の端面との間隔が広がると、防眩板257a、257bは、図16に示すように、防眩板257a、257bの間に働く磁力により再び閉じる。
ライトガイド45から出射されたレーザ光は、閉じた防眩板257a、257bに入射する。防眩板257a、257bに入射したレーザ光は、防眩板257a、257bを透過する際に拡散される。
上記の構成によれば、先端部221から先端光学アダプタ260が取り外されているときには、防眩板257a、257bは、その磁力により閉じている。そのため、光出射部45aから出射されたレーザ光は防眩板257a、257bに入射し、その眩しさが低減される。
また、先端部221に先端光学アダプタ260が取り付けられているときには、先端光学アダプタ260の磁石269a、269bと防眩板257a、257bとの間で反発する磁力が働く。そのため、防眩板257a、257bは、凹部55の底面側に回動し、光出射面45aのレーザ光出射方向から退き、蛍光体63を励起するレーザ光の強度が低下することを防止することができる。そのため、蛍光体63から出射され、被検査対象を照明する光の強度が低下することを防止することができ、被検査対象を明るく照明することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、レーザ光を蛍光体により白色光に変換して被検査対象を照明するものに適応して説明したが、レーザ光を白色光に変換するものに限られることなく、レーザ光を他の波長の光に変換する構成であったり、レーザ光を波長変換せずに照明光として用いる構成であったり、その他各種の構成に適応することができるものである。
本発明による第1の実施形態に係る内視鏡装置を示す概略図である。 図1の内視鏡装置の先端部の構成を示す断面図である 図2の先端部を光の出射方向から見た図である。 図3の先端部の他の実施例を示す図である。 図1の内視鏡装置の先端光学アダプタを示す断面図である。 図1の内視鏡装置の先端光学アダプタが取り付けられた先端部を示す断面図である。 本発明による第2の実施形態に係る内視鏡装置の先端部を示す断面図である。 図7の先端部を上方から見た図である。 図7の先端部を光の出射方向から見た図である。 図7の先端部のS−S断面図である。 第2の実施形態に係る内視鏡装置の先端光学アダプタを示す断面図である。 図11の先端光学アダプタを固定ネジ部側から見た図である。 ライトガイドが露出した際の先端部を光の出射方向から見た図である。 ライトガイドが露出した際の先端部のS−S断面図である。 第2の実施形態に係る内視鏡装置の先端光学アダプタが取り付けられた先端部を示す断面図である。 本発明による第3の実施形態に係る内視鏡装置の先端部を示す断面図である。 図16の先端部を上方から見た図である。 第3の実施形態に係る内視鏡装置の先端光学アダプタを示す断面図である。 第3の実施形態に係る内視鏡装置の先端光学アダプタが取り付けられた先端部を示す断面図である。
符号の説明
1、101,201 内視鏡装置
3 光源装置(光源)
21、121、221 先端部
24 挿入部
45a 光出射面(出射部)
56a、56b 軸受(回転軸、回動付勢手段)
57a、57b 防眩板(防眩部材、回動板体)
60、160、260 先端光学アダプタ
63 蛍光体(波長変換部材)
69a、69b 突起(連動部材)
156 捩りバネ(スライド付勢部材)
157 スライド防眩板(防眩部材、スライド板体)
159 収納穴(係合穴)
169 連結棒(係合部材)
257a、257b 防眩板(防眩部材、回動板体、第1磁石)
269a、269b 磁石(第2磁石)

Claims (6)

  1. 光源と、被検査対象空間内に挿入され前記光源からの光を先端の出射部から出射する挿入部と、該挿入部の先端に着脱可能に取り付けられる先端光学アダプタとを備える内視鏡装置であって、
    前記出射部に、前記先端光学アダプタが取り外されたときに該出射部を覆う防眩部材が備えられ、
    該防眩部材または前記先端光学アダプタの少なくとも一方に、挿入部の先端に先端光学アダプタが取り付けられたときに前記光源からの光を出射部から出射させるよう防眩部材を移動させる連動部材が備えられる内視鏡装置。
  2. 前記防眩部材が、前記先端部の端面と略平行な回転軸回りに回動可能に支持された回動板体と、前記出射部を覆う方向に前記回動板体を付勢する回動付勢部材とを備え、
    前記連動部材が、前記回動板体または前記先端光学アダプタと当接して前記回動板体を回動させる当接部材からなる請求項1記載の内視鏡装置。
  3. 前記防眩部材が、前記先端部の端面と略平行な回転軸回りに回動可能に支持された回動板体と、前記出射部を覆う方向に前記回動板体を付勢する磁力を発生する第1磁石とを備え、
    前記連動部材が、前記第1磁石と反発して前記回動板体を回動させる第2磁石からなる請求項1記載の内視鏡装置。
  4. 前記防眩部材が、前記先端部の端面に沿う方向に移動可能に配置されたスライド板体からなり、
    前記連動部材が、前記先端光学アダプタおよび前記防眩部材のいずれか一方に形成された係合穴と、他方に設けられた係合部材とを備える請求項1記載の内視鏡装置。
  5. 前記防眩部材が、前記スライド板体を、前記出射部を覆う方向に付勢するスライド付勢部材を有する請求項4記載の内視鏡装置。
  6. 前記光源が、所定波長の光を発生し、
    前記先端光学アダプタに、光源からの光の波長を変換する波長変換部材が配置されている請求項1から5のいずれかに記載の内視鏡装置。
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