JP2006047272A - 流量センサ - Google Patents

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俊介 前田
Yoshihiko Yukimura
由彦 幸村
Takuya Mizuno
卓也 水野
Masanori Suda
正憲 須田
Takio Kojima
多喜男 小島
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Abstract

【課題】 流体に対する分流構成に、差圧を生じさせるような絞り構成を導入し、当該分流構成内の検出素子により適正に流体の流量を検出するようにした流量センサを提供する。
【解決手段】 空気流が吸気管10内に流入すると、この空気流は、センサ基体300の第1分流路350内に分流し分流空気流として絞り流路353により絞られて流れる。このため絞り流路353の上流側から当該絞り流路353の下流側にかけて低くなるように差圧が生ずる。この差圧に基づき上記分流空気流が第1分流路350の流入開口部から第2分流路360内にその流入開口部を通り引き込まれるように素子空気流として分流する。検出素子400は第2分流路360の連通流路362内にて素子空気流の流量を検出する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、流量センサに関するものである。
従来、この種の流量センサにおいては、例えば、下記特許文献1に開示された流量測定装置がある。この流量測定装置は、異物による流量測定部の破損を防止しつつエンジンにその吸気管内を通り流入する空気流の量を検出するもので、当該流量測定装置はバイパス部材及び流量測定部によって構成されている。
バイパス部材は、ベンチュリ通路及びバイパス通路を備えて、吸気管の周壁の一部に嵌着されている。ここで、ベンチュリ通路は、吸気管内にて当該吸気管内の空気流の流れに平行に位置するようにバイパス部材内に設けられている。
また、バイパス通路は、ベンチュリ通路から分岐してなるもので、このバイパス通路は、上流通路、下流通路及びこれら両通路間の連通路でもって、U字状となるようにバイパス部材内に形成されている。ここで、上流通路の流入部及び下流通路の流出部は、共に、ベンチュリ通路内に開口している。
また、流量測定部は、上流通路に嵌め込まれて、この上流通路内に突出している。この流量測定部は、発熱抵抗体式検出素子を有しており、この検出素子は、上流通路内の空気流の量を検出するように、流量測定部の上流通路内への突出部位に設けられている。
特開2004−12274号公報
ところで、上述した流量測定装置では、バイパス通路において、上流通路の流入部は、その開口面にて、ベンチュリ通路の下流部に向け開口するように傾斜状に形成されている。ここで、当該上流通路の流入部の開口面は、ベンチュリ通路の下流部に対する下流通路の流出部の開口面の上流側にて隣接して位置している。
このことは、上流通路の流入部及び下流通路の流出部の各開口面は、互いに隣接して、ベンチュリ通路の下流部に対向していることを意味する。このような構成において、ベンチュリ通路の下流部の断面は、当該ベンチュリ通路の上流部の断面よりも、広くなっている。
従って、空気流がベンチュリ通路内に流入しても、空気流の流速は、ベンチュリ通路の上流部内よりも当該ベンチュリ通路の下流部内において遅くなる。この結果、空気流がベンチュリ通路の下流部を流れても、バイパス通路においては、その下流通路の流出部内の圧力が、上流通路の流入部内の圧力と殆ど変わらず、バイパス通路内において差圧が生じ難い。
以上のことから、上記流量測定装置によっては、異物による流量測定部の破損を防止できたとしても、空気流がバイパス通路内の検出素子には流れ難く、その結果、空気流の量は検出し難いという不具合を招く。
これに対し、本発明者等は、上述のバイパス通路内において差圧を生じさせるための検討を種々行ってみた。これらの検討の結果、上記流体測定装置において、上述のようにベンチュリ通路の下流部の断面が、当該ベンチュリ通路の上流部の断面よりも、広くなっているために、空気流に対する絞り度合いが、ベンチュリ通路の上流部よりも当該ベンチュリ通路の下流部の方が小さくなり、その結果、上記差圧が生じ難くなっていることをあらためて認識するに至った。
そこで、本発明は、このような認識に基づいて、流体に対する分流構成に、差圧を生じさせるような絞り構成を導入し、検出素子の異物粒子との間の衝突による損傷を招くことなく、当該分流構成内の検出素子により適正に流体の流量を検出するようにした流量センサを提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本発明に係る流量センサは、請求項1の記載によれば、
流体管(10)内に流れる流体流に晒されるように当該流体管に設けられるセンサ基体(300)と、検出素子(400)とを備える。
センサ基体は、
流体管内にてその軸に沿い位置する第1分流路であってその流入開口部(351)から流出開口部(352)に向けて上記流体流を分流流体流として分流させる第1分流路(350)と、
この第1分流路から上記流入開口部と上記流出開口部との間にて分岐される第2分流路であってその流入開口部(364)及び流出開口部(366)により第1分流路内に上記分流流体流の上流側及び下流側にてそれぞれ開口する第2分流路(360)とを有している。
ここで、第1分流路は、その流入開口部と流出開口部との間にて、上記分流流体流をその分流方向に徐々に絞るように形成されて第2分流路の流入開口部から流出開口部にかけて差圧を生じさせる絞り部(355)を設けてなり、
第2分流路の流入開口部は、その開口面(365)にて、上記分流流体流の上記分流方向の動圧のうち上記開口面に向かう動圧成分を所定成分以下にするように形成されている。
また、検出素子は、その検出部(450)にて、上記差圧に基づき上記分流流体流から第2分流路内にその流入開口部を通り分流する素子流体流の流量を検出するように、第2分流路内に配設される。
これによれば、第2分流路の流入開口部が、その開口面にて、上記動圧成分を上記所定成分以下に少なくするように形成されているため、第1分流路の流入開口部に流入する分流流体流が上記動圧でもって第2分流路内にその流入開口部から押し込まれるようには分流しにくい。従って、異物粒子が当該分流空気流に含まれていても、この異物粒子が上記動圧でもって第2分流路内にその流入開口部から押し込まれるようには流れにくい。
また、上述のように、絞り部が、第1分流路内にて上記分流流体流をその分流方向に徐々に絞ることで、圧力が第2分流路の流入開口部から流出開口部にかけて低下するように差圧を生じさせる。
従って、第1分流路の流入開口部に流入する上記分流流体流は、上記差圧により、第2分流路内にその流入開口部から引き込まれるように素子流体流として分流する。ここで、上記差圧は、第2分流路内にてその流入開口部と流出開口部との間に生ずるものであって、第1分流路内には作用しにくい。従って、第1分流路に流入する異物粒子は、第2分流路の流入開口部には入りにくい。このため、第2分流路内への異物粒子の流入を大幅に抑制しつつ、上記素子流体流を検出素子に向けて流動させ得る。
その結果、検出素子は、その検出部にて、異物粒子との衝突による損傷を受けることなく、素子流体流の流量を適正に検出し得る。
また、本発明は、請求項2の記載によれば、請求項1に記載の流量センサにおいて、
検出素子は、第2分流路のうちその分岐方向へ第1分流路から最も離れて位置する中間流路であって第1分流路に並行に形成される中間流路(362)内に配設されていることを特徴とする。
このように、検出素子が、第2分流路のうち第1分流路から最も離れて位置する中間流路内に設けられることで、第1分流路の流入開口部から検出素子までの素子流体流の流動距離が最も長くなる。
さらには、第2分流路の中間流路は第1分流路に並行に位置するから、当該中間流路が、第2分流路内においてその流入開口部から検出素子に至るまでの素子流体流の流れ方向を大きく変化させる流れ方向変更部位として役割を果たす。
なお、上記並行とは、第1分流路の軸と第2分流路の軸とのずれが10°以下であることをいう。
以上のことから、検出素子を損傷させる可能性のある異物粒子が第2分流路に流入したとしても、当該異物粒子は、第2分流路の内面、特に、上記流れ方向変更部位の内面に衝突しながら、上述の最も長い流動距離を素子流体流とともに流動することとなる。このことは、このような流動過程において、当該異物粒子の運動エネルギーを大幅に低減させ得ることを意味する。その結果、仮に上述のような異物粒子が検出素子に到達したとしても、当該異物粒子による検出素子の損傷が未然に防止され得る。
また、本発明は、請求項3の記載によれば、請求項2に記載の流量センサにおいて、
検出素子は、その検出部にて、上記中間流路の第2分流路の分岐方向に沿う断面の中央に或いはこの断面の中央よりも第1分流路側にずれて位置するように配設されていることを特徴とする。
これによれば、検出素子を損傷させる可能性のある異物粒子が素子流体流と共に第2分流路内においてその流入開口部から上記中間流路に流動するとしても、上記中間流路が第1分流路に並行に位置することで流れ変更部位としての役割を果たすことから、異物粒子には遠心力が作用する。
このため、当該異物粒子は、上記中間流路の第2分流路の分岐方向に沿う断面のうちその中央よりも第1分流路から遠い断面部位を流動する。これに対し、検出素子は、上述のように、中間流路の第2分流路の分岐方向に沿う断面の中央に或いはこの断面の中央よりも第1分流路側にずれて位置する。
従って、当該異物粒子は、検出素子に衝突することなく、上記中間流路を通り第2分流路の流出開口部から第1分流路内に排出され得る。その結果、請求項2に記載の発明の作用効果をより一層向上させ得る。
また、本発明は、請求項4の記載によれば、請求項2或いは3に記載の流量センサにおいて、上記中間流路の内面のうち第1分流路側内面部位は、上記素子流体流を上記内面部位に沿いこの内面部位から離れることなく流動させるように滑らかな曲面として形成されていることを特徴とする。
これによれば、素子流体流は第2分流路内においてその中間流路の第1分流路側内面部位に沿いこれから離れることなく流動することとなる。従って、検出素子を損傷させる可能性のある異物粒子が素子流体流と共に第2分流路内においてその流入開口部から上記中間流路に流動するとしても、当該異物粒子は、その遠心力によって、より一層確実に、上記中間流路の断面のうちその中央よりも第1分流路から遠い断面部位を流動することとなる。その結果、請求項2或いは3に記載の発明の作用効果がより一層向上され得る。
また、本発明は、請求項5の記載によれば、請求項2〜4のいずれか1つに記載の流量センサにおいて、
上記中間流路に流入する上記素子流体流を分割するように上記中間流路内に設けてなる支持部材(375)を備えて、
検出素子は、支持部材のうち上記素子流体流の流れ方向に沿うように形成された面(376、377、378)上に配設されていることを特徴とする。
このように構成することで、上記中間流路の断面のうち素子流体流の流速分布の変化が大きく応答性の良好な部位に検出素子を配置することが可能となる。その結果、素子流体流が脈動状態にある場合における流量の検出が高精度に行える。
また、本発明は、請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5のいずれか1つに記載の流量センサにおいて、
検出素子は、その検出部にて、第2分流路内において素子流体流の流れ方向とは逆方向を臨むように当該流れ方向に対し傾斜して配設されていることを特徴とする。
これにより、上記素子流体流が脈動することで第2分流路内にその流出開口部から逆流として流入するとき、この逆流素子流体流に異物粒子が含まれていても、この異物粒子は、検出素子の検出部に衝突することなく流れる。従って、請求項1〜5のいずれか1つに記載の発明の作用効果を達成しつつ、検出素子の検出部を、逆流素子流体流に含まれる異物粒子による損傷から保護され得る。
また、本発明に係る流量センサは、請求項7の記載によれば、
流体管(10)内に流れる流体流に晒されるように当該流体管に設けられるセンサ基体(300)と、検出素子(400)とを備える。
センサ基体は、少なくとも第1、第2及び第3の分流路(350、360、380)を有し、
第1分流路は、流体管内にてその軸に沿い位置する分流路であってその流入開口部(351)から流出開口部(352)に向けて上記流体流を分流流体流として分流させる分流路(350)であり、
第2分流路は、第1分流路からその流入開口部と流出開口部との間にて分岐される分流路であってその流入開口部(364)及び流出開口部(366)により第1分流路内に上記分流流体流の上流側及び下流側にてそれぞれ開口する分流路(360)であり、
第3分流路は、第2分流路からその流入開口部と流出開口部との間にて分岐される分流路であってその流入開口部(384)及び流出開口部(385)により第2分流路を介し第1分流路内に上記分流流体流の上流側及び下流側にてそれぞれ開口する分流路(380)である。
また、第1分流路は、その流入開口部と流出開口部との間にて、上記分流流体流をその分流方向に徐々に絞るように形成されて第2及び第3の分流路の各流入開口部から各流出開口部にかけて差圧を生じさせる絞り部(355)を設けてなり、
第2分流路の流入開口部は、その開口面(365)にて、上記分流流体流の上記分流方向の動圧のうち上記開口面に向かう動圧成分を所定成分以下にするように形成されている。
また、検出素子は、その検出部(450)にて、上記差圧に基づき上記分流流体流から第2分流路の流入開口部を介し第3分流路内にその流入開口部を通り分流する素子流体流の流量を検出するように、第3分流路内に配設される。
このように、請求項1に記載の発明において、さらに第3分流路を上述のように設けるとともに、当該第3分流路内に検出素子を配設するようにすれば、請求項1に記載の発明と同様の作用効果をより一層向上し得る。
また、本発明は、請求項8の記載によれば、請求項7に記載の流量センサにおいて、
検出素子は、第3分流路のうちその分岐方向へ第1分流路から第2分流路を介し最も離れて位置する中間流路であって前記第1分流路に並行に形成される中間流路(382)内に配設されていることを特徴とする。
このように、検出素子が、第3分流路のうち第1分流路から第2分流路を介し最も離れて位置する中間流路内に設けられることで、第1分流路の流入開口部から検出素子までの素子流体流の流動距離が、請求項2に記載の発明にいう流動距離よりもより一層長くなる。
さらには、第3分流路の中間流路は第1分流路に並行に位置するから、当該中間流路が、第3分流路内においてその流入開口部から検出素子に至るまでの素子流体流の流れ方向を大きく変化させる流れ方向変更部位として役割を果たす。
以上のことから、検出素子を損傷させる可能性のある異物粒子が第3分流路に流入したとしても、当該異物粒子は、第3分流路の内面、特に、上記流れ方向変更部位の内面に衝突しながら、上述のような長い流動距離を素子流体流とともに流動することとなる。このことは、このような流動過程において、当該異物粒子の運動エネルギーを請求項2に記載の発明よりもさらに低減させ得ることを意味する。その結果、仮に上述のような異物粒子が検出素子に到達したとしても、当該異物粒子による検出素子の損傷の未然防止が、請求項2に記載の発明よりもより一層向上され得る。
また、本発明は、請求項9の記載によれば、請求項8に記載の流量センサにおいて、
検出素子は、その検出部にて、上記中間流路の第3分流路の分岐方向に沿う断面の中央に或いはこの断面の中央よりも第1分流路側にずれて位置するように配設されていることを特徴とする。
これによっても、請求項3に記載の発明と同様の作用効果が達成され得る。
また、本発明は、請求項10の記載によれば、請求項8或いは9に記載の流量センサにおいて、
上記中間流路の内面のうち第1分流路側内面部位は、上記素子流体流を上記内面部位に沿いこの内面部位から離れることなく流動させるように滑らかな曲面として形成されていることを特徴とする。
これによれば、素子流体流は第3分流路内においてその中間流路の第1分流路側内面部位に沿いこれから離れることなく流動することとなる。従って、検出素子を損傷させる可能性のある異物粒子が素子流体流と共に第3分流路内においてその流入開口部から上記中間流路に流動するとしても、当該異物粒子は、その遠心力によって、より一層確実に、上記中間流路の断面のうちその中央よりも第1分流路から遠い断面部位を流動することとなる。その結果、請求項8或いは9に記載の発明の作用効果がより一層向上され得る。
また、本発明は、請求項11の記載によれば、請求項8〜10のいずれか1つに記載の流量センサにおいて、
中間流路に流入する前記素子流体流を分割するように中間流路内に設けてなる支持部材(375)を備えて、
検出素子は、支持部材のうち上記素子流体流の流れ方向に沿うように形成された面上に配設されていることを特徴とする。
このように構成することで、上記中間流路の断面のうち素子流体流の流速分布の変化が大きく応答性の良好な部位に検出素子を配置することが可能となる。その結果、素子流体流が脈動状態にある場合における流量の検出が高精度に行える。
また、本発明は、請求項12の記載によれば、請求項7〜11のいずれか1つに記載の流量センサにおいて、検出素子は、その検出部にて、第3分流路内において上記素子流体流の流れ方向とは逆方向を臨むように当該流れ方向に対し傾斜して配設されていることを特徴とする。
これにより、請求項6に記載の発明と同様の作用効果を達成し得る。
また、本発明は、請求項13の記載によれば、請求項1〜12のいずれか1つに記載の流量センサにおいて、上記所定成分は、上記分流流体流に含まれる異物粒子を第2分流路の流入開口部にその開口面から流入しにくくするように設定されていることを特徴とする。
これにより、請求項1〜12のいずれか1つに記載の発明の作用効果をより一層確実に達成し得る。
また、本発明は、請求項14の記載によれば、請求項1〜13のいずれか1つに記載の流量センサにおいて、
第2分流路の流入開口部の開口面は、その軸にて、上記分流流体流の分流方向に対し90度或いは鈍角をなすように第1分流路の流入開口部内に向け形成されていることを特徴とする。
これによっても、請求項1〜13のいずれか1つに記載の発明の作用効果をより一層確実に達成し得る。
また、本発明は、請求項15の記載によれば、請求項1〜14のいずれか1つに記載の流量センサにおいて、
第2分流路の流入開口部の開口面は、その上記分流流体流の分流方向端部にて、第1分流路の流入開口部のうち第2分流路の分岐方向側の端部と同一の位置にあるか或いは当該位置よりも上記第2分流路の分岐方向にずれていることを特徴とする。
これによっても、請求項1〜14のいずれか1つに記載の発明の作用効果をより一層確実に達成し得る。
また、本発明は、請求項16の記載によれば、請求項1〜15のいずれか1つに記載の流量センサにおいて、
絞り部は、その周壁のうち第2分流路の分岐方向側の周壁部(372)にて、第1分流路の流入開口部側から流出開口部側に向けて上記分岐方向とは逆方向に傾斜するように形成されていることを特徴とする。
これによれば、第1分流路内にその流入開口部側から流入する分流流体流は、絞り部により、上記第2分流路の分岐方向側の周壁部に沿うように絞られる。ここで、当該周壁部は、上述のように、第1分流路の流入開口部側から流出開口部側に向けて上記分岐方向とは逆方向に傾斜するするように形成されている。このため、異物粒子が上記分流流体流に含まれていても、当該異物粒子は、上記周壁部にて、第2分流路の第1分流路からの分岐方向とは逆方向に反射される。その結果、請求項1〜15のいずれか1つに記載の発明の作用効果の達成にあたり、第2分流路の流入開口部内への異物粒子の流入をより一層抑制することができる。
また、本発明は、請求項17の記載によれば、請求項1〜16のいずれか1つに記載の流量センサにおいて、
上記流体流が逆流して第1分流路内にその流出開口部から分流するとき、この逆流分流流体流が第2分流路の流出開口部内にその開口面から逆流素子流体流として分流するように、当該第2分流路の流出開口部の開口面は、その上記逆流分流流体流の分流方向側の端部にて、第1分流路の流出開口部のうち第2分流路の分岐方向側の端部の位置よりも第2分流路の分岐方向とは逆方向にずれていることを特徴とする。
これにより、第1分流路内に流入する逆流の分流流体流は、その動圧でもって、第2分流路の流出開口部内にその開口面から押し込まれるように逆流の素子流体流として分流する。このため、請求項1〜16のいずれか1つに記載の発明の作用効果を達成し得るのは勿論のこと、当該逆流の素子流体流の流量が、検出素子でもって検出され得る。
また、本発明は、請求項18の記載によれば、請求項17に記載の流量センサにおいて、
第2分流路の流出開口部の開口面は、その第1分流路の流出開口部に対する開口面成分にて、上記逆流素子流体流の流量を第2分流路内への第1分流路の流入開口部からの流入素子流体流の流量と同一にするように形成されていることを特徴とする。
これによれば、素子流体流の流量特性が、当該素子流体流の脈動流としての脈動周波数の変動とはかかわりなく、ほぼ一義的に決まる。従って、当該素子流体流が順流であっても逆流であっても、この素子流体流の流量が、当該素子流体流の脈動周波数の変動とはかかわりなく、精度よく検出され得る。その結果、請求項17に記載の発明の作用効果をより一層向上し得る。
また、本発明は、請求項19の記載によれば、請求項17に記載の流量センサにおいて、
第2分流路の流出開口部内への逆流素子流体流の流入流量は、第1分流路の流出開口部のうち第2分流路の分岐方向側の端部と、第2分流路の流出開口部のうち第2分流路の上記分岐方向とは逆方向側の端部との間において、第1分流路の軸に対する直交方向に沿いとられる所定距離でもって特定されることを特徴とする。
これにより、請求項18と同様の作用効果が具体的に達成され得る。
また、本発明は、請求項20の記載によれば、請求項1〜19のいずれか1つに記載の流量センサにおいて、
流体管は内燃機関の吸気管であって、センサ基体は、吸気管のうち当該吸気管内のスロットル弁の近傍部位に配設されていることを特徴とする。
これにより、内燃機関がその各気筒の往復運動に伴い作動すると、空気流が上記流体流として吸気管内に流入してセンサ基体の第1分流路に分流空気流として分流する。そして、このように分流した分流空気流は、第2分流路内にその流入開口部から素子空気流として分流する。このため、当該素子空気流の流量が検出素子でもって検出される。
ここで、上述のようにセンサ基体は、吸気管のうち当該吸気管内のスロットル弁の近傍部位に配設されているため、当該センサ基体は各気筒に近く位置する。このことは、吸気管内の空気流がセンサ基体の近傍で各気筒の往復運動に同期して脈動することを意味する。
これに伴い、第2分流路内の素子空気流も、同様に各気筒の往復運動に同期して脈動する。その結果、請求項1〜19のいずれか1つに記載の発明と同様の作用効果を達成するにあたり、単一の検出素子でもって、素子空気流の瞬時流量を各気筒の往復運動に同期して適正に検出し得る。
また、本発明は、請求項21の記載によれば、請求項1〜19のいずれか1つに記載の流量センサにおいて、
検出素子は、その検出部にて、発熱抵抗体を含むダイアフラム部でもって構成されている。また、流体管は内燃機関の吸気管であって、センサ基体は、吸気管のうち当該吸気管内のスロットル弁の近傍部位に配設されていることを特徴とする。
これによれば、検出素子の検出部が発熱抵抗体を含むダイアフラム部であることから、このダイアフラム部の応答性が高い。従って、請求項1〜19のいずれか1つに記載の発明の作用効果を達成するにあたり、当該検出素子を用いることで、素子流体流或いは素子空気流の瞬時流量を内燃機関の各気筒の往復運動に同期して高精度にて検出し得る。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の各実施形態を図面により説明する。
(第1実施形態)
図1及び図2は、本発明が適用される流量検出装置の第1実施形態を示しており、この流量検出装置は、流量センサ100(図1参照)と、電気回路200(図2参照)とを備えている。流量センサ100は自動車用4気筒式内燃機関の吸気管10の周壁のうちスロットルバルブ(図示しない)の近傍部位に取り付けられている(図3参照)。
なお、上記内燃機関がその各気筒の往復運動に伴い作動することで、空気流は、自動車の外部から吸気管10及びインテークマニホールドを通り上記各気筒に向けて流入する。本第1実施形態では、吸気管10内に外部から流入する空気流を主順流空気流といい、吸気管10内に上記各気筒側から後述のように流入する空気流を主逆流空気流という。また、主順流空気流及び主逆流空気流をまとめて主空気流という。また、上記スロットルバルブは、吸気管10のうち上記内燃機関のインテークマニホールドの近傍部位内に配設されている。
流量センサ100は、図1にて示すごとく、直方体形状のセンサ基体300及び検出素子400を備えている。センサ基体300は、直方体形状のケーシング310の開口部311に、この開口部311を閉じるように蓋壁320を着脱可能に装着して構成されている。
しかして、センサ基体300は、その基部330にて、図3〜図5から分かるように、吸気管10の周壁に形成した貫通穴部11内に嵌着されて、吸気管10の軸に直交するように当該吸気管10内中央部に向け延出している。このため、センサ基体300は、その延出端壁340にて、図3にて示すごとく、吸気管10の軸、ひいては、当該吸気管の周壁のうち図示右側周壁部位と平行に位置している。
当該センサ基体300は、図3にて示すごとく、第1及び第2の両分流路350及び360を備えており、これら両分流路350、360は、ケーシング310内に形成されている。
ここで、第1分流路350は、その軸にて、吸気管10の軸に平行となるように、ケーシング310内にてその延出端壁340に沿い形成されており、この第1分流路350は、その流入開口部351にて、吸気管10の上流側に向けて開口している(図3及び図4参照)。また、当該第1分流路350は、その流出開口部352にて、吸気管10の下流側に向けて開口している(図3及び図5参照)。
このため、吸気管10内に図3にて図示上側から流入する主順流空気流は、第1分流路350内にその流入開口部351から分流して分流空気流として流出開口部352に向けて流れる。
また、第1分流路350は、絞り流路353を備えており、この絞り流路353は、ケーシング310内に形成した突状中央壁370とセンサ基体300の延出端壁340との間にて、第1分流路350の軸方向中間部位に形成されている。中央壁370は、図1及び図3から分かるように、ケーシング310の底壁中央から開口部311に向けて突出形成されており、この中央壁370の上記底壁中央からの突出高さは、ケーシング310内の深さに等しい。
また、当該中央壁370は、図3にて示すごとく、その右側部371にて、第1分流路350の流入開口部351の内周面のうち図3にて図示左端354を含み第1分流路350の軸に平行な面よりも右方へ延出して形成されている。
右側部371は、その図3にて図示上側面(以下、上流側面372ともいう)及び図示下側面(以下、下流側面373ともいう)にて、図3にて図示右側下方へ傾斜するように形成されている。ここで、上流側面372(以下、傾斜状上流側面372ともいう)の第1分流路350の軸に対する傾斜角度(絞り角度ともいう)は、第1分流路350の流入開口部351からみて、45度となっている。また、当該右側部371は、その図3にて図示右端面374にて、第1分流路350の軸に平行に形成されて、センサ基体300の延出端壁340の内面に対向している。
また、絞り流路353は、以下のように、傾斜状絞り部355及び直線状絞り部356でもって構成されている。ここで、傾斜状絞り部355は、ケーシング310の底壁及び蓋壁320の間において、中央壁370の上流側面372及び延出端壁340の内面(第1分流路350の延出端壁340側内面)のうち傾斜状上流側面372に対する対応面部との間に形成されている。
この傾斜状絞り部355においては、中央壁370の上流側面372が、その上記傾斜角度でもって、上述した上流側面372に対する対応面部に向け下方へ傾斜しながら対向している。このため、当該傾斜状絞り部355の絞り度合いは、上流側面372の図3にて図示上端から下端にかけて、上記傾斜角度に起因して、徐々に大きくなっていく。このことは、傾斜状絞り部355の断面積は、上流側面372の図3にて図示上端から下端にかけて、徐々に狭くなっていくことを意味する。
また、直線状絞り部356は、傾斜状絞り部355の下流側に位置しており、この直線状絞り部356は、ケーシング310の底壁及び蓋壁320の間において、中央壁370の右端面374と、延出端壁340の内面(第1分流路350の延出端壁340側内面)のうち右端面374に対する対応面部との間に形成されている。
この直線状絞り部356においては、中央壁370の右端面374が延出端壁340の内面に平行であることから、当該直線状絞り部356の全体の絞り度合いは、傾斜状絞り部355の下端における絞り度合い(以下、固定絞り度合いともいう)に等しい。
しかして、上述のように構成した絞り流路353においては、第1分流路350内にその流入開口部351から流入する分流空気流は、絞り部355により上記絞り角度でもって徐々に絞られるとともに絞り部356により上記固定絞り度合いでもって絞られて流出開口部352に向けて流れる。
このため、第1分流路350内においては、上記分流空気流の流速は、絞り流路353の上流側(第1分流路350の流入開口部351側)よりも当該絞り流路353の下流側において高くなる。これに伴い、ベルヌーイの定理のもと、第1分流路350内においては、上記分流空気流の圧力は、絞り流路353の上流側よりも当該絞り流路353の下流側において低くなる。
第2分流路360は、図3にて示すごとく、ケーシング310内にて第1分流路350よりも基部330側に位置しており、この第2分流路360は、上流路361、連通流路362及び下流路363でもって、U字状となるように、ケーシング310内に形成されている。詳細には、第2分流路360は、図3にて示すごとく、ケーシング310内において、互いに並行な上流路361及び下流路363をその各図示左端部にて連通流路362でもって一体に連結することで、形成されている。
また、上流路361は、その右端部である流入開口部364にて、第1分流路350の流入開口部351内に開口している。一方、下流路363は、その右端部である流出開口部366にて、第1分流路350の流出開口部352内に開口している。このことは、上流路361が、その流入開口部364にて、流出開口部366よりも、第1分流路350内への流入分流空気流の流速の低い位置にあることを意味する。
また、上流路361の流入開口部364は、その流入開口面365にて、第1分流路350の流入開口部351の内周面の左端354と同一面内に位置し、吸気管10の軸に平行となっている。一方、下流路363の流出開口部366は、図3にて示すごとく、下流路363のうち流出開口部366を除く流路部位の図3にて図示右端部から下方へ傾斜するように形成されている。これに伴い、流出開口部366は、その流出開口面367にて、第1分流路350の流出開口部352に傾斜状に対向している。このことは、図3において、当該流出開口面367のうち図示下端部は、流出開口面367の図示上端部よりも、図示左側に位置することを意味する。なお、上述した流路部位は、上流路361と平行となっている。
上述のように上流路361の流入開口部364及び流入開口面365を位置させる理由は次の通りである。吸気管10内に流入する主順流空気流に異物粒子が含まれている場合に、この第2分流路360内に上記分流空気流とともに流入する異物粒子から第2分流路360内の検出素子400(後述する)を保護するためには、異物粒子の第2分流路360内への流入の抑制が必要である。
この抑制にあたり、本発明者等は、一般的に、異物粒子が空気流に含まれる場合に、当該空気流を分流する適宜な分流構成において、異物粒子が当該空気流と共に当該分流構成内に流れ込む状況において、異物粒子の粒子径或いは密度と空気流の平均流速との関係について調べてみた。
これによれば、異物粒子の粒子径が大きい程或いは異物粒子の密度が高い程、当該異物粒子が上記分流構成内に流れる割合が小さいことがあらためて認識された。また、空気流の平均流速が高いほど、異物粒子が上記分流構成内に流れる割合が小さいことがあらためて認識された。
このような現象によれば、異物粒子の質量が大きい程当該異物粒子に作用する慣性力が大きいため、第1分流路350の流入開口部351内に流入する分流空気流の流速が高いほど、また、異物粒子の質量が大きい程、異物粒子は、吸気管10から流入開口部351内への分流空気流の流入方向に沿い流動し易いことが分かる。
また、一般に、第1分流路350の流入開口部351内に流入する分流空気流に生ずるその流れ方向への動圧(ベルヌーイの定理に基づく動圧)が第2分流路360の流入開口部364内に向けて作用しなければ、第1分流路350の流入開口部351内の分流空気流が第2分流路360の流入開口部364内に押し込まれるように分流することはない。
このことは、第1分流路350の流入開口部351内の分流空気流に含まれる異物粒子は、上記動圧を受けなければ、第2分流路360の流入開口部364内には押し込まれにくいことを意味する。
そこで、以上のようなことを考慮して、第1分流路350の流入開口部351内に流入する分流空気流の流速が低くても、異物粒子の第2分流路360内への流入の抑制が良好になされ得るように、本第1実施形態では、上述のように、上流路361の流入開口部364が、その流入開口面365にて、第1分流路350の流入開口部351の内周面の左端354と同一面内に位置し、吸気管10の軸に平行となっている。換言すれば、上記同一面内にある流入開口面365の中心軸が吸気管10の軸に対し90度をなしている。
このことは、第1分流路350の流入開口部351内に流入する分流空気流の流速が低くても、第2分流路360の流入開口部364は、第1分流路350への流入分流空気流の動圧を受けにくい形状、即ち、異物粒子の第2分流路360内への流入を抑制し得る形状となっていることを意味する。
また、第1分流路350には絞り流路353が形成されているため、主順流空気流が吸気管10内にて流れている場合には、上述のごとく、第1分流路350内の分流空気流の圧力は、絞り流路353の上流側よりも当該絞り流路353の下流側において低くなる。換言すれば、第1分流路350内では、差圧が、絞り流路353の上流側から下流側にかけて低くなるように生ずる。
従って、このような現象を利用すれば、第1分流路350の流入開口部351内に流入する分流空気流を、上記差圧でもって、流出開口部366側から第2分流路360内に流入開口部364を介し引き込むように分流させ得る。しかも、当該差圧は、第2分流路360内に生ずるだけであって、第1分流路350の流入開口部351内に流入する分流空気流中の異物粒子には作用しない。
そこで、本第1実施形態では、上述のように、第2分流路360の流入開口部364及び流出開口部366を位置させた。これにより、第2分流路360の流入開口部364の位置において高圧となり、流出開口部366の位置において低圧となって、流入開口部364の位置と流出開口部366の位置との間で差圧を生じさせることとした。
また、センサ基体300の第1分流路350において、その流出開口部352の開口形状は、下流路363の流出開口部366の流出開口面367及び中央壁370の右側部371との関係において、次のように構成されている。
一般に、上記内燃機関の作動過程においては、当該内燃機関の各気筒に流入した主順流空気流は、各気筒の往復運動に伴い脈動流として時間的に変動する。このため、主順流空気流は、その流量と共に、吸気管10内にて順流方向或いは逆流方向に変動する。従って、当該内燃機関の燃料の燃焼制御精度をより一層高めるには、脈動流としての主順流空気流の瞬時流量、換言すれば、主順流空気流の流量だけでなく、主逆流空気流の流量をも検出する必要がある。
このためには、当該主逆流空気流を第2分流路360内にその流出開口部366から分流させることが必要である。しかし、上述のごとく、第2分流路360の流出開口部366の流出開口面367は、流入開口部364の流入開口面365よりも、低圧位置にある。このため、本第1実施形態では、主逆流空気流を第2分流路360内にその流出開口部366から分流させるにあたり、当該主逆流空気流の動圧(以下、逆流動圧ともいう)を利用することとした。
そこで、本第1実施形態では、主逆流空気流を第2分流路360内にその流出開口部366から分流させる構成として、次のような上記逆流動圧を利用する構成とした。
上述のごとく流出開口部366の流出開口面367は流出開口部352に傾斜状に対向している。換言すれば、流出開口面367は流出開口部352の開口面よりも狭いことから、当該流出開口面367は、図3及び図5から分かるように、流出開口部352の開口面の一部に対向している。
ここで、図3において、流出開口面367のうち第1分流路350の軸に直角な成分を開口面成分として規定したとき、この開口面成分は、その図示右端とその図示左端(流出開口部352の開口面の図示左端)との間の所定距離357に基づいて決定できる。従って、この所定距離357が、上記逆流動圧を上記開口面成分に適正に作用させ得るように設定されれば、主逆流空気流がその逆流動圧でもって第2分流路360内にその流出開口部366から押し込まれるように分流し得る。
一般に、吸気管10内の主空気流が定常流であるか脈動流であるかによって、当該主空気流と第2分流路360内の分流空気流(以下、素子空気流ともいう)との間の流量特性が異なる。これは、主空気流自身が有する慣性力が、定常流とは異なり、脈動流の時間的変動に大きく影響するためである。また、この影響度合いは、主空気流の流速や流路形状で異なる。
特に、仮に第1分流路350内への分流空気流をその動圧(以下、順流動圧ともいう)でもって第2分流路360内に流入させる構成とし、かつ、上述のように第1分流路350内に流入する主逆流空気流をその逆流動圧でもって第2分流路360内に流出開口部366から分流させる構成とした場合には、第2分流路360内の素子空気流の脈動流としての流量特性が、定常流としての流量特性とは大きく異なる。なお、定常流は時間的変動を起こさない流れであり、脈動流は時間的変動を起こす流れをいう。
そして、素子空気流が順流であると逆流であるとに限らず、当該素子空気流の定常流としての流量特性を用いて、当該素子空気流の流量から吸気管10内の主空気流の流量を推測することで、脈動流の流量が検出される。これは、脈動流の流量をその瞬時流量でもって直接検出することができないためである。
ちなみに、第1分流路350内の分流空気流をその動圧でもって第2分流路360内へ分流させる場合において、第2分流路360内の素子空気流と吸気管10内の主空気流との間の流量特性につき調べてみたところ、図10にて示す各グラフ1、2が得られた。グラフ1は、上記素子空気流が定常流である場合において、吸気管10内の主空気流の量(以下、主空気流量ともいう)と素子空気流の量(以下、素子空気流量ともいう)との関係(以下、定常流流量特性ともいう)を示す。また、グラフ2は、上記素子空気流が脈動流である場合において、主空気流量と素子空気流量との関係(以下、脈動流流量特性ともいう)を示す。なお、図10のグラフの座標面において、第1及び第2の象限は順流領域を示し、第3及び第4の象限は、逆流領域を示す。
図10を利用して主空気流量Qを求める場合、グラフ1を用いて、素子空気流量q(図10にて図示点3参照)から主空気流量Qを推測することになるが、上記素子空気流が脈動流である場合には、実際の主空気流量は、グラフ2上の点4或いは点5に対応して決まる。従って、グラフ1を用いて推測する主空気流量は、グラフ2で決まる主空気流量との間に誤差を生ずる。よって、この誤差を減少させるには、グラフ2の脈動流流量特性が、図11にて示すごとく、グラフ6で示す脈動流流量特性となり、グラフ1の定常流流量特性にほぼ一致することが望ましい。このことは、上記脈動流が順流であっても逆流であっても同様である。
また、第1分流路350から第2分流路360内への分流空気流の動圧は流速の2乗に比例することから、脈動流の振幅が脈動周波数の変化に伴い変化する。ちなみに、第2分流路360内の素子空気流が脈動流である場合において、素子空気流量と主空気流量との間の振幅特性(以下、流量振幅特性ともいう)を調べてみたところ、図12にて示す各グラフ7、8が得られた。
ここで、グラフ7は、脈動周波数を低周波数とした場合の流量振幅特性を示し、吸気管10内の主空気流の流量振幅特性にほぼ等しい。また、グラフ8は、脈動周波数を高周波数とした場合の流量振幅特性を示す。これによれば、脈動周波数が高い程、流量振幅特性における素子空気流量の振幅が減衰することが分かる。これは、第2分流路360内の素子空気流の脈動流としての脈動周波数が高くなる程、当該素子空気流の流速が、当該脈動流の時間的変動に追従しにくくなるためである。従って、当該振幅の減衰を抑制するには、第2分流路360内の素子空気流の脈動流としての流量振幅特性が、脈動周波数とは関係なく、図12のグラフ7で示す流量振幅特性、即ち、吸気管10内の主空気流の流量振幅特性にほぼ一致することが望ましい。なお、図12において、破線(符号7−1参照)は、素子空気流量の平均流量を示す。
そこで、本第1実施形態では、上述のように、第1分流路350に絞り流路353を設けるとともに、第2分流路360の流入開口部364の流入開口面365に動圧を作用させることなく、当該流入開口部364と第2分流路360の流出開口部366との間に差圧を発生させるように構成した。この構成は、当該差圧が第1分流路350内の分流空気流の慣性力とは無関係であることから、第2分流路360内の素子空気流の流速が脈動に良好に追従し得る構成である。これにより、第2分流路360内の素子空気流の脈動流流量特性を当該素子空気流の定常流流量特性にほぼ一致させるとともに、当該素子空気流の流量振幅特性を吸気管10内の主空気流の流量振幅特性にほぼ一致させるようにした。
さらに、上記主逆流空気流を第2分流路360内にその流出開口部366から分流させる構成として、上記逆流動圧を利用する構成とするにあたり、上記所定距離357は、次のことを考慮して設定されている。
第2分流路360内にその流出開口部366から主逆流空気流をその逆流動圧でもって分流させるにあたり、図11にて示すごとく素子空気流の脈動流流量特性をその定常流流量特性に一致させても、当該素子空気流の流量の絶対値が逆流時と順流時との間で異なると、脈動流の脈動周波数の変動によって、当該脈動流流量特性及び定常流流量特性が、逆流側領域(図13の座標面にて第3及び第4の両象限参照)において、順流側領域(図13の座標面にて第1及び第2の両象限参照)と異なる。
ちなみに、逆流としての素子空気流の流量が順流としての素子空気流の流量よりも少ない場合において、素子空気流の脈動流流量特性及び定常流流量特性を調べてみたところ、図13にて示す各グラフが得られた。ここで、図13において、グラフ1−1は、素子空気流の逆流としての流量が素子空気流の順流としての流量よりも少ない場合の定常流流量特性を示す。また、グラフ9は、素子空気流の逆流としての流量が素子空気流の順流としての流量よりも少なくて脈動周波数が低い場合の脈動流流量特性を示す。なお、グラフ6は、図11にて示す脈動流流量特性と同様であるが、このグラフは、脈動周波数が高い場合の脈動流流量特性に相当する。
しかして、図13によれば、脈動周波数が高くなると、脈動流流量特性のみが、逆流側領域において、グラフ9がグラフ1−1とほぼ一致している状態からグラフ6と同軸的な状態に変化することが分かる。換言すれば、素子空気流の逆流としての流量が素子空気流の順流としての流量よりも少ない場合には、脈動周波数が高い程、逆流の脈動流としての瞬時流量と、逆流の定常流としての流量との間の誤差が大きくなる。
これに対し、素子空気流の逆流としての流量が素子空気流の順流としての流量と同一である場合において、素子空気流の脈動流流量特性及び定常流流量特性を調べてみたところ、図14にて示す各グラフが得られた。図14において、グラフ9−1は、素子空気流の逆流としての流量が素子空気流の順流としての流量と同一の場合の脈動流流量特性を示す。この脈動流流量特性は、脈動周波数の高低に関係なく、得られる特性であって、逆流領域においても、両グラフ1、6と同軸的な特性である。
従って、本第1実施形態では、第1分流路350内の逆流としての分流空気流がその逆流動圧に基づき第2分流路360内に分流する流量が、第2分流路360内の順流としての分流空気流をその流入開口部364内に上記差圧のもとに引き込むように分流する量と等しくなるように、上記所定距離357が設定されている。
この設定にあたり、中央壁370の下流側面373が当該中央壁370の右端面374(換言すれば第1分流路350の軸)に対しなす傾斜角は、図3にて第1分流路350の流入開口部351からみて60度に設定されている。これは、第2分流路360の流出開口面367が上記所定距離357を満たすためである。
上述した検出素子400は、図1、図3、図6及び図7にて示すごとく、中央壁370に設けた支持壁375に配設されている。ここで、検出素子400の支持壁375に対する配設構成について詳細に説明する。支持壁375は、中央壁370の図3にて図示左端面(中央壁370の連通流路362側の端面)の高さ方向中央部(図7参照)からケーシング310の底壁に並行に連通流路362の軸方向中央部内に突出形成されている(図3参照)。
また、支持壁375の表面は、図7にて示すごとく、傾斜表面部376及び平行表面部377を備えている。傾斜表面部376は、支持壁375の表面のうち図7にて図示上部でもって構成されており、平行表面部377は、支持壁375の表面のうち図7にて図示下部でもって構成されている。ここで、平行表面部377は、ケーシング310の底壁内面に平行に位置しており、傾斜表面部376は、平行表面部377の図7にて図示上端から蓋壁320側に向けて傾斜している。本第1実施形態において、傾斜表面部376が中心線12(図7参照)となす所定角度αは、例えば、10°である。
また、支持壁375の裏面378は、図7にて示すごとく、図示上端から中間部位にかけて傾斜表面部376から蓋壁320側へ離れるように傾斜し、然る後、平行表面部377と平行となるように屈曲して構成されている。このため、支持壁375の図7にて図示上部は、その上端から下方にかけて断面末広がり状に構成されており、当該支持壁375の図7にて図示下端面は、平行表面部377に直角となっている。
検出素子400は、図7にて示すごとく、支持壁375の傾斜表面部376に形成した凹所379内に嵌着されている。ここで、上述のごとく、傾斜表面部376は、平行表面部377の図7にて図示上側に位置し、当該平行表面部377に対しケーシング310の蓋壁320側へ傾斜しているため、検出素子400は、支持壁375の下端面側からみて、平行表面部377に隠れて位置している。
検出素子400はマイクロマシニング技術を用いて製造されているもので、当該検出素子400は、図8及び図9にて示すごとく、シリコン製半導体基板410及び絶縁層420を備えている。半導体基板410は、凹部411を有しており、この凹部411は、半導体基板410の表面のうち図9の図示上側表面部412の中央に形成されている。また、絶縁層420は、半導体基板410の表面全体に沿い形成されている。
また、検出素子400は、両発熱抵抗体430及び保護層440を備えており、これら発熱抵抗体430は、絶縁層420の表面のうち凹部411に対する対応部上にて図9にて示すごとく上下方向に互いに平行に直線状に形成されている。当該両発熱抵抗体430は、その各上端部にて、互いに一体となり、配線膜431の一端に接続されている。また、両発熱抵抗体430は、その各下端部にて、各配線膜432の上端にそれぞれ接続されている。
ここで、配線膜431は、両発熱抵抗体430の各上端部からコ字状に延出されて絶縁層420の表面に沿い形成されている。また、両配線膜432は、それぞれ、両発熱抵抗体430の各下端部からクランク状に延出されて絶縁層420の表面に沿い形成されている。本第1実施形態では、両発熱抵抗体430は、各配線膜431、432と共に、白金抵抗材料でもって一体に形成されており、これら各発熱抵抗体430の抵抗値は当該各発熱抵抗体430の温度にそれぞれ比例する。
保護層440は、両発熱抵抗体430及び各配線膜431、432のうち半導体基板410の上側表面部412に対する各対応部を覆うように、絶縁層420の表面のうち上側表面部412に対する対応部上に形成されている。
このように構成した検出素子400においては、絶縁層420及び保護層440のうち半導体基板410の凹部411に対する対応部が、両発熱抵抗体430を含むダイアフラム部450を構成する(図8及び図9参照)。本第1実施形態では、検出素子400は、両発熱抵抗体430を図3にて図示左右方向に沿い直線状に延在させて、支持壁375の凹所379内に嵌着されている。
次に、上述した電気回路200の構成につき、図2を参照して説明する。この電気回路200は、主ブリッジ回路210及び副ブリッジ回路220を備えている。主ブリッジ回路210は、測温抵抗素子211と固定抵抗212との直列回路、固定抵抗213、固定抵抗214及び副ブリッジ回路220を4辺とすることで、ブリッジ接続されている。この主ブリッジ回路210においては、測温抵抗素子211が、その一端にて、両固定抵抗212、213を介し接地されている。
ここで、主ブリッジ回路210は、その各出力端子を、両固定抵抗212、213の共通端子及び副ブリッジ回路220と固定抵抗214との共通端子でもって構成する。また、当該主ブリッジ回路210は、その両給電端子を、副ブリッジ回路220と固定抵抗211との共通端子及び両固定抵抗214、213の共通端子でもって構成する。
測温抵抗体211は、吸気管10内において、検出素子400の近傍に配設されており、この測温抵抗体211は、吸気管10内の環境温度に応じて変化する抵抗値でもって、当該環境温度を検出する。なお、測温抵抗体211は、検出素子400の近傍に限ることなく、検出素子400の上面のうちダイアフラム部を除いた部位に配設してもよい。
しかして、主ブリッジ回路210は、その両給電端子間にて、定温度制御回路230(後述する)から制御電圧を受けて作動する。この作動のもと、当該主ブリッジ回路210は、その両出力端子にて、両発熱抵抗体217(両発熱抵抗体430に相当)の各抵抗値、換言すれば、副ブリッジ回路220の等価発熱抵抗素子としての等価抵抗値の変化に基づき、出力電圧(電位差)を発生する。
副ブリッジ回路220は、主ブリッジ回路210において、単一の等価発熱抵抗素子としての役割を果たすもので、この副ブリッジ回路220は、両発熱抵抗体217の各々、固定抵抗215及び固定抵抗216を4辺とすることで、ブリッジ接続されている。この副ブリッジ回路220において、一方の発熱抵抗体217が、その一端にて、他方の発熱抵抗体217及び固定抵抗214を介し接地されている。また、固定抵抗215が、その一端にて、両固定抵抗216、214を介し接地されている。
ここで、副ブリッジ回路220は、その両出力端子を、両発熱抵抗体217の共通端子及び両固定抵抗215、216の共通端子でもって構成する。また、当該副ブリッジ回路220は、その両給電端子を、上記一方の発熱抵抗体217と固定抵抗215との共通端子及び上記他方の発熱抵抗体217と固定抵抗213との共通端子でもって、構成する。
しかして、副ブリッジ回路220は、その両給電端子間にて、定温度制御回路230から制御電圧を固定抵抗214を介し受けて作動する。この作動のもと、当該副ブリッジ回路220は、その両出力端子間にて、測温抵抗体211の検出温度との関係にて、両発熱抵抗体217の各抵抗値の変化に基づき出力電圧(電位差)を発生する。
また、差動増幅器234は、副ブリッジ回路220の両出力端子間に生ずる電位差を差動増幅して流量を表す差動増幅電圧を発生する。
本第1実施形態では、吸気管10内に主空気流が流れていないときに両発熱抵抗体217の各抵抗値(換言すれば、両発熱抵抗体217の各温度)が同一になるように設定されている。従って、両発熱抵抗体217の各抵抗値が同一のとき、両発熱抵抗体217の共通端子に生ずる電位は、両固定抵抗215、216の共通端子に生ずる電位(基準電位ともいう)とほぼ同一になる。
また、吸気管10内に主空気流が流れているときには、両発熱抵抗体217の各抵抗値(換言すれば、両発熱抵抗体217の各温度)が、両発熱抵抗体217の平均温度を一定にしたままで、変動する。このため、両発熱抵抗体217の間には、抵抗値差(温度差)が発生し、両発熱抵抗体217の共通端子に生ずる電位が両固定抵抗215、216の共通端子に生ずる基準電位に対し変動する。従って、副ブリッジ回路220の出力電圧は、上記両発熱抵抗体の共通端子の電位と上記基準電位との間の電位差で特定される。
定温度制御回路230は、図2にて示すごとく、演算増幅器231と、電流増幅用トランジスタ232とを備えている。演算増幅器231は、主ブリッジ回路210の両出力端子に生ずる電位差を零にするように当該両出力端子間に流れる電流を調整して増幅し増幅電流をトランジスタ232に出力する。
トランジスタ232は、そのベースにて、演算増幅器231の出力端子に接続されており、このトランジスタ232のエミッタは、副ブリッジ回路220と測温抵抗素子211との共通端子(副ブリッジ回路220の一側給電端子)に接続されている。また、トランジスタ232のコレクタは、直流電源の正側端子233に接続されている。しかして、トランジスタ232は、演算増幅器231からの出力増幅電流を電流増幅して主ブリッジ回路210に副ブリッジ回路220と測温抵抗素子211との共通端子から流入させる。
このように構成した定温度制御回路230は、測温抵抗体211の検出環境温度を基準として、両発熱抵抗体217の温度を一定温度に制御する。
以上のように構成した本第1実施形態において、上記内燃機関が各気筒の往復運動に伴い作動すれば、空気流が吸気管10内に主順流空気流として吸入される。これに伴い、この主順流空気流は流量センサ100、上記スロットル弁及び上記インテークマニホールドを介し上記各気筒に向けて流れる。このとき、電気回路200においては、定温度制御回路230が両発熱抵抗体217の各抵抗値及び測温抵抗体211の検出環境温度に基づき両発熱抵抗体217の温度を上記一定温度に制御している。また、現段階において、副ブリッジ回路220の両出力端子の間の電位差は零であるものとする。
このような過程において、上記主順流空気流が流量センサ100の第1分流路350内にその流入開口部351から分流すると、この分流空気流は、絞り流路353による絞り作用を受けて流出開口部352に向けて流れる。
ここで、上記分流空気流は第1分流路350内において上記主順流空気流の流れ方向と同一方向に動圧(順流動圧)を生ずる。また、第2分流路360の流入開口部364は上述のごとく当該動圧を受けにくい構成となっている。従って、上記分流空気流は、当該順流動圧によっては、第2分流路360の流入開口部364内に押し込まれにくい。このため、当該分流空気流に含まれる異物粒子も第2分流路360の流入開口部364内には流れ込みにくい。
また、絞り流路353の傾斜状絞り部355において、中央壁370の上流側面372のみが、上述のごとく、ケーシング310の延出端壁340の内面に向けて傾斜している。従って、異物粒子が分流空気流と共に第1分流路350の流入開口部351から絞り部355内に流入して上流側面372に衝突しても、当該異物粒子は延出端壁340に向けて反射されるだけであって、第2分流路360の流入開口部364内に向けて反射されることはない。
また、絞り流路353は上述のように構成されているため、上記分流空気流は、傾斜状絞り部355により上流側面372の傾斜角度に応じて順次絞られた後、直線状絞り部356により固定絞りを受ける。
従って、第1分流路350内においては、上記分流空気流の流速が、絞り流路353の上流側よりも当該絞り流路353の下流側において高くなる。また、これに伴い、第2分流路360内の圧力が、絞り流路353の上流側よりも当該絞り流路353の下流側において低くなる。このことは、第2分流路360内には、差圧が、流入開口部364から流出開口部366にかけて低下するように生ずることを意味する。
これにより、上記分流空気流が、第2分流路360の流入開口部364から流出開口部366にかけて上記差圧に基づき引き込まれるように第2分流路360内に素子空気流として分流する。このとき、上述のごとく分流空気流に含まれる異物粒子は第2分流路360の流入開口部364内には流れ込みにくいことから、当該異物粒子は、上記素子空気流に付随しては、第2分流路360内に流れ込みにくい。
しかして、当該素子空気流は、第2分流路360内において、上流路361、連通流路362及び下流路363を通り流出開口部366から第1分流路350の流出開口部352内に流入して上記分流空気流と合流し、当該流出開口部352から吸気管10内に流出して主順流空気流と合流する。
このような過程において、上記素子空気流が検出素子400のダイアフラム部450の表面に沿い流れると、両発熱抵抗体217の各抵抗値が、上記素子空気流の検出素子400の各発熱抵抗体430の位置における流量、換言すれば温度に比例して変化する。このことは、検出素子400が上記素子空気流の流量を検出することを意味する。
ここで、定温度制御回路230が、当該両発熱抵抗体217の各抵抗値の変化に伴う副ブリッジ回路220と固定抵抗214との共通端子の電位変動に応じて、測温抵抗体211の検出環境温度に基づき両発熱抵抗体217の温度を上記一定温度に制御する。
また、上述のような両発熱抵抗体217の各抵抗値の変化に伴い、副ブリッジ回路220の両出力端子の間に電位差が生ずると、この電位差が差動増幅器234により差動増幅されて差動増幅電圧として発生される。当該差動増幅電圧は上記素子空気流の流量を表すことから、この差動増幅電圧に基づき上記主順流空気流の流量が求められる。
ここで、上述のごとく、流量センサ100は、吸気管10のスロットル弁の近傍部位に設けられているから、当該流量センサ100は、内燃機関の各気筒に近く位置している。従って、吸気管10内の主順流空気流は、流量センサ100の近傍において、上記分流空気流や素子空気流と共に、各気筒の往復運動に合わせて脈動する。このことは、上述のように検出素子400により検出される素子空気流の流量は、各気筒の往復運動に同期する瞬時流量であることを意味する。
よって、上述のごとく流量センサ100が内燃機関の各気筒に近く位置していることで、検出素子400により、上記素子空気流の瞬時流量が各気筒の往復運動に同期して精度よく検出され得る。その結果、このような瞬時流量を表す差動増幅電圧が差動増幅器234から出力されることで、当該差動増幅電圧でもって、上記主空気流の瞬時流量が各気筒の往復運動に同期して精度よく求められ得る。
ここで、上述のように各気筒の往復運動に同期して当該瞬時流量を検出し得るので、内燃機関の各気筒内にその往復運動に伴い流入する主空気流の瞬時流入量が気筒毎に異なっていても、単一の流量センサでもって、各気筒に流入する主空気流の瞬時流量を精度よく検出し得る。
また、上述のように異物粒子が、上記素子空気流に付随しては、第2分流路360内に流れ込みにくいことから、異物粒子による検出素子400のダイアフラム部450に対する損傷が最小限に抑制され得る。また、この抑制の度合いは、上記分流空気流の絞り流路353の上流側での流速が高い程、また、異物粒子の粒径が大きいほど、当該異物粒子の慣性力が増大することで、より一層高くなる。
また、上述のごとく、第2分流路360は、上流路361、連通流路362及び下流路363でもって、第1分流路350からU字状に分岐するように形成されている。このため、連通流路362は、第2分流路360のうちその分岐方向へ第1分流路350から最も離れて位置し、かつ第1分流路350に並行に位置する。
そして、上述のごとく、支持壁375は、上述のように構成した第2分流路360の連通流路362内に設けられており、この支持壁375は、その両面にて、連通流路362内で素子空気流の流れ方向に沿うように位置している。また、上述のごとく、検出素子400は、支持壁375の凹所379内に設けられている。
これにより、検出素子400が、第1分流路350の流入開口部351から検出素子400までの素子空気流の流動距離が最も長くなる。
さらには、支持壁375を設けた第2分流路360の連通流路362は上述のごとく第1分流路350に並行に位置するから、当該連通流路362が、第2分流路360内においてその流入開口部364から検出素子400に至るまでの素子空気流の流れ方向を大きく変化させる流れ方向変更部位として役割を果たす。
以上のことから、検出素子400を損傷させる可能性のある異物粒子が第2分流路360に流入したとしても、当該異物粒子は、第2分流路360の内面、特に、連通流路362の内面に衝突しながら、上述の最も長い流動距離を素子空気流とともに流動することとなる。このことは、このような流動過程において、当該異物粒子の運動エネルギーを大幅に低減させ得ることを意味する。その結果、仮に上述のような異物粒子が検出素子400に到達したとしても、当該異物粒子による検出素子の損傷が未然に防止され得る。
また、上述のように吸気管10内の主順流空気流は流量センサ100の近傍において脈動することから、この脈動に伴い、主順流空気流が各気筒側から流量センサ100に向けて逆流する。この逆流としての主空気流は、主逆流空気流として第1分流路350内にその流出開口部352から上記分流空気流の逆流として分流する。この逆流としての分流空気流は、主逆流空気流の流れ方向に向け逆流動圧を生ずる。
ここで、第2分流路360の流出開口部366は、上述のごとく、上記所定距離357に基づき、上記逆流動圧を適正に受ける構成となっている。このため、上記逆流としての分流空気流は、第2分流路360内にその流出開口部366から上記逆流動圧でもって押し込まれるように上記素子空気流の逆流(以下、逆流素子空気流ともいう)として分流する。そして、当該逆流素子空気流は、下流路363、連通流路362及び上流路361を通り流入開口部364から第1分流路350の流入開口部351内に流入して上記逆流としての分流空気流と合流して吸気管10内に流出する。
このような過程において、上記逆流素子空気流が検出素子400のダイアフラム部450の表面に沿い流れると、両発熱抵抗体217の各抵抗値が、上記逆流素子空気流の検出素子400の各発熱抵抗体430の位置における流量、換言すれば温度に比例して変化する。このことは、検出素子400が上記逆流素子空気流の流量(以下、逆流素子空気流量ともいう)を検出することを意味する。
このような検出に伴い、副ブリッジ回路220の両出力端子の間に電位差が生ずると、この電位差が差動増幅器234により差動増幅されて差動増幅電圧として発生される。当該差動増幅電圧は上記逆流素子空気流量の瞬時流量を表すことから、この差動増幅電圧でもって上記主逆流空気流の瞬時流量が各気筒の運転に同期して精度よく求められる。
ここで、上述のごとく、上記逆流素子空気流量は、上記所定距離357との関連で、順流素子空気流の流量(以下、順流素子空気流量ともいう)に等しい。従って、素子空気流の脈動流量特性は、順流領域及び逆流領域のいずれにおいても、脈動周波数の変動とはかかわりなく、定常流量特性とほぼ一致する。
よって、上記逆流素子流量は、瞬時流量として、脈動周波数の変動とはかかわりなく、精度よく検出され得る。その結果、上記主逆流空気流の瞬時流量も精度よく求められ得る。
また、上述のごとく、支持壁375は、その両面にて、連通流路362に流入する素子空気流を分割するように当該連通流路362内に設けられている。しかも、上述のごとく、支持壁375は、その傾斜表面部376にて、連通流路362内における素子空気流の流れ方向に対しこの流れ方向とは逆方向を臨むように傾斜している。
従って、このように構成することで、連通流路362の断面のうち素子空気流の流速分布の変化が大きく応答性の良好な部位に検出素子400を配置することが可能となる。その結果、素子空気流が脈動状態にある場合における流量の検出が高精度に行える。
また、上述のように主逆流空気流が上記逆流動圧でもって第2分流路360内に押し込まれるように逆流素子空気流として分流する。従って、当該主逆流空気流に異物粒子が含まれていると、この異物粒子が、上記逆流動圧のもと逆流素子空気流と共に第2分流路360に流入する。
しかし、上述のごとく、検出素子400が、支持壁375の上記下端面側からみて、平行表面部377に隠れて位置している。従って、第2分流路360内に流入した異物粒子は、支持壁375の上記下端面に当たった後上流路361側に向けて流れる。
ここで、上述のごとく、支持壁375において、傾斜表面部376が平行表面部377に対しケーシング310の蓋壁320側へ上記所定角度αだけ傾斜しているため、上述のように流れる異物粒子は、検出素子400のダイアフラム部450に接触することなく、平行表面部377の面方向に沿い流れる。その結果、上述のように主逆流空気流中の異物粒子が第2分流路360内にその流出開口部366から流入しても、当該異物粒子が、検出素子400のダイアフラム部450に損傷を与えることがない。
(第2実施形態)
図15は、本発明の第2実施形態の要部を示している。この第2実施形態では、上記第1実施形態にて述べた検出素子400が、その検出部に相当するダイアフラム部450にて、第2分流路360の連通流路362の当該第2分流路360の分岐方向に沿う断面の中央よりも第1分流路350側にずれて位置している。具体的には、ダイアフラム部450の中心が、連通流路362の第2分流路360の分岐方向に沿う断面の当該分岐方向の中心線(図15にて符号13参照)よりも第1分流路350側にずれて位置している。なお、本第2実施形態では、支持壁375の凹所379は、上述したダイアフラム部450の位置ずれにあわせて、支持壁375の傾斜表面部376(図7参照)に形成されている。
また、本第2実施形態では、上記第1実施形態にて述べた突状中央壁370は、その図15の図示左端面(以下、左端面14という)にて、第2分流路360内にその流入開口部364から流入する素子空気流を左端面14に沿いこの左端面から離れることなく下流路363側へ流動させるように滑らかな曲面として形成されている。ここで、中央壁370の左端面14は、第2分流路360の連通流路362の内面のうち第1分流路350側の内面部位に相当する。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
このように構成した本第2実施形態においては、上述のごとく、検出素子400は、そのダイアフラム部450にて、連通流路362の第2分流路360の分岐方向に沿う断面の中央よりも第1分流路350側にずれて位置するように支持壁375の凹所379内に設けられている。
従って、検出素子400を損傷させる可能性のある異物粒子が素子空気流と共に第2分流路360内においてその流入開口部364から連通流路362に流動するとしても、当該連通流路362が第1分流路350に並行に位置することで流れ変更部位としての役割を果たすことから、異物粒子には遠心力が作用する。
このため、当該異物粒子は、連通流路362の第2分流路360の分岐方向に沿う断面のうちその中央よりも第1分流路350から遠い断面部位を流動する。これに対し、検出素子400は、上述のように、連通流路362の第2分流路360の分岐方向に沿う断面の中央よりも第1分流路350側にずれて位置する。
従って、当該異物粒子は、検出素子400に衝突することなく、連通流路362を通り第2分流路360の流出開口部366から第1分流路350内に排出され得る。
また、上述のごとく、連通流路362の内面のうち第1分流路350側の内面部位(中央壁370の左端面14)は、素子空気流を当該内面部位に沿いこの内面部位から離れることなく流動させるように滑らかな曲面として形成されている。
従って、素子空気流は第2分流路360内においてその連通流路362の第1分流路350側内面部位に沿いこれから離れることなく流動することとなる。これにより、検出素子400を損傷させる可能性のある異物粒子が素子空気流と共に第2分流路360内においてその流入開口部364から連通流路362に流動するとしても、当該異物粒子は、その遠心力によって、より一層確実に、連通流路362の断面のうちその中央よりも第1分流路350から遠い断面部位を流動することとなる。その結果、当該異物粒子による検出素子400の損傷防止がより一層確実に達成され得る。
なお、本第2実施形態においては、ダイアフラム部450の中心が、上述とは異なり、第2分流路360の分岐方向に沿う断面の当該分岐方向の中心線13に一致していてもよい。これによっても、上述と同様の作用効果が達成され得る。
(第3実施形態)
図16は、本発明に係る流量検出装置の第3実施形態の要部を示している。この第3実施形態では、上記第1実施形態にて述べた流量センサ100において、図16にて示すごとく、第3分流路380を付加的に採用するとともに、支持壁375及び検出素子400の配設位置を変更した構成となっている。
第3分流路380は、コ字状隔壁390を介し第2分流路360を基部330側から包囲するようにケーシング310内に形成されている。この第3分流路380は、上流路381、連通流路382及び下流路383でもって、図16にて示すごとく、U字状に構成されている。ここで、上流路381は、その流入開口部384にて、第2分流路360の上流路361の軸方向中間部位から分岐するように形成されている。また、下流路383は、その流出開口部385にて、第2分流路360の下流路363の軸方向中間部位内に開口している。
なお、隔壁390は、中央壁370の基部330側部位を基部330側からコ字状に包囲するように、ケーシング310の底壁から突出形成されて、第3分流路380を、第2分流路360のうち流入開口部384と流出開口部385との間の流路部位から隔離する。
上記第1実施形態にて述べた支持壁375は、本第3実施形態では、第3分流路380の連通流路382の軸方向中間部位に配設されており、この支持壁375は、隔壁390のうち中央壁370の図16にて図示左端部に対する対応部位の高さ方向中央部からケーシング310の底壁に平行に突設されている。これに伴い、検出素子400は、連通流路382の軸方向中間部位に位置するように、上述のように突設した支持壁375の傾斜表面部376の凹所内に上記第1実施形態と同様に嵌着されている。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
このように構成した本第3実施形態において、上記第1実施形態と同様に素子空気流が第2分流路360の上流路361内にその流入開口部364から流入すると、この流入素子空気流は第3分流路380の上流路381内にその流入開口部384から分流する。
また、上記第1実施形態と同様に素子空気流が第2分流路360の下流路363内にその流出開口部366から流入すると、この流入素子空気流は第3分流路380の下流路383内にその流出開口部385から分流する。
上述のようにそれぞれ分流した素子空気流(分流素子空気流ともいう)は、第3分流路380の連通流路382を通り流れる。これに伴い、分流素子空気流が順流或いは逆流であっても、また、脈動流であっても、当該分流素子空気流の流量が検出素子400により上記第1実施形態と同様に精度よく検出される。
その結果、吸気管10内の主空気流が、順流或いは逆流であっても、また、脈動流であっても、当該主空気流の流量が、検出素子400の検出出力に基づく電気回路200の差動増幅器234の出力でもって、上記第1実施形態と同様に精度よく求められる。その他の作用効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
図17及び図18は、本発明の第4実施形態の要部を示している。この第4実施形態では、上記第1実施形態にて述べたセンサ基体300のケーシング310の内部が、図17及び図18にて示すごとく、変更された構成となっている。
本第4実施形態では、上記第1実施形態にて述べた第2分流路360において、上流路361の流入開口部364が、上記第1実施形態(図3参照)とは異なり、図17にて示すごとく、流入開口面365から図示上方へ下に凸な断面湾曲形状にて延在するように変更されている。ここで、流入開口部364の下に凸な断面湾曲形状の上方への延在方向は、第1分流路350の軸から図17にて図示左側上方へ115度の方向となっている。
これにより、第1分流路350の流入開口部351内への流入分流空気流が、より一層、第2分流路360の断面湾曲形状の流入開口部364内に入り込みにくくなる。
これに伴い、本第4実施形態では、上記第1実施形態にて述べた中央壁370の上流側面372が、上記第1実施形態(図3参照)とは異なり、図17にて示すごとく、上流路361の断面湾曲形状の流入開口部364の湾曲状下面まで延在するように変更されている。
また、本第4実施形態では、上記第1実施形態(図3参照)とは異なり、図17にて示すごとく、上述のような上流側面372の延在に伴い、中央壁370の右側部371の厚さが、上流側面372と下流側面373との間にて薄くなるとともに、当該右側部371の右端面374の図17にて図示上下方向幅が狭くなっている。従って、本第4実施形態では、上記第1実施形態にて述べた絞り流路353において、上記第1実施形態とは異なり、傾斜状絞り部355の絞り角度が大きくなるとともに直線状絞り部356の軸長が短くなる。ここで、傾斜状絞り部355の絞り角度は65度に変更されている。
また、本第4実施形態では、上記第1実施形態にて述べた第2分流路360において、下流流路363が、全体的に、上記第1実施形態(図3参照)とは異なり、図17にて示すごとく、流出開口部366から図示左側上方へ傾斜して延在するように変更されている。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
このように構成した本第4実施形態においては、上記第1実施形態にて述べたように、流入開口部364は、流入開口面365にて、第1分流路350の流入開口部351内への流入分流空気流の動圧を受けにくい構成となっている。しかも、上述のごとく、上流路361の流入開口部364が、図17にて示すごとく、流入開口面365から図示上方へ下に凸な断面湾曲形状にて延在している。
従って、第1分流路350の流入開口部351内への流入分流空気流に含まれる異物粒子は、上記第1実施形態よりもより一層、上流開口部364から上流路361内には入りにくい。その他の作用効果は上記第1実施形態と実質的に同様である。
なお、本発明の実施にあたり、上記各実施形態に限ることなく、次のように種々の変形例が挙げられる。
(1)上記第1実施形態にて、第2分流路360の流入開口面365の中心軸が吸気管10の軸に対し90度をなしている構成において当該90度に限ることなく鈍角(例えば、115度)であってもよい。
(2)上記第1実施形態において、上記絞り角は、45度に限ることなく、70度以下であってもよい。
(3)中央壁370の下流側面373が当該中央壁370の右端面374に対しなす傾斜角は、60度に限ることなく、90度未満であってもよい。
(4)二輪自動車や産業用内燃機関の燃焼制御用質量流量センサ、産業用空調システムやコンプレッサ圧縮空気供給システム用質量流量センサ、家庭用ガスコンロの空燃比制御用流量センサ或いは各種工業用ガスの流量センサに本発明を適用してもよい。
本発明に係る流量検出装置の第1実施形態における流量センサの部分破断斜視図である。 上記第1実施形態における電気回路の詳細図である。 図4にて3−3線に沿う要部拡大断面図である。 図3において吸気管の図示上側から流量センサを見た図である。 図3において吸気管の図示下側から流量センサを見た図である。 図1において、センサ基体の流入開口部側壁部を削除した状態を示す斜視図である。 図1にて7−7線に沿う断面図である。 図1の検出素子の拡大断面図である。 図1の検出素子の拡大部分破断平面図である。 上記第1実施形態において吸気管内の主空気流量と第2分流路内の素子空気流量との間の関係を、素子空気流を定常流及び脈動流として示すグラフである。 図10において、脈動流として素子空気流の主空気流量と素子空気流量との関係を、定常流としての素子空気流の主空気流量と素子空気流量との関係にほぼ等しくするようにした状態を示すグラフである。 上記第1実施形態において脈動流としての素子空気流量が脈動周波数の変動に応じて変動する状態を示すグラフである。 上記第1実施形態において、第2分流路内への流出開口部からの素子空気流の流入量が第2分流路内への流入開口部からの素子空気流の流入量と異なる場合に、主空気流量と素子空気流量との間の関係が素子空気流の脈動周波数の変動に応じて変化することを示すグラフである。 図13において、第2分流路内への流出開口部からの素子空気流の流入量が第2分流路内への流入開口部からの素子空気流の流入量とほぼ等しい場合において、主空気流量と素子空気流量との間の関係が素子空気流の脈動周波数の変動とはかかわりなく、同軸的になることを示すグラフである。 本発明の第2実施形態の要部を示す部分拡大断面図である。 本発明の第3実施形態の要部を示す拡大断面図である。 図18において、17−17線に沿う拡大断面図である。 本発明の第4実施形態において吸気管の図示下側から流量センサを見た状態を示す図である。
符号の説明
10…吸気管、300…センサ基体、350…第1分流路、
351、364、384…流入開口部、352、366、385…流出開口部、
355…傾斜状絞り部、360…第2分流路、362…連通流路、365…開口面、
372…上流側面、375…支持壁、376…傾斜表面部、377…平行表面部、
378…裏面、379…凹所、380…第3分流路、400…検出素子、
450…ダイアフラム部。

Claims (21)

  1. 流体管内に流れる流体流に晒されるように当該流体管に設けられるセンサ基体と、検出素子とを備えて、
    前記センサ基体は、
    前記流体管内にてその軸に沿い位置する第1分流路であってその流入開口部から流出開口部に向けて前記流体流を分流流体流として分流させる第1分流路と、
    この第1分流路から前記流入開口部と前記流出開口部との間にて分岐される第2分流路であってその流入開口部及び流出開口部により前記第1分流路内に前記分流流体流の上流側及び下流側にてそれぞれ開口する第2分流路とを有しており、
    前記第1分流路は、その流入開口部と流出開口部との間にて、前記分流流体流をその分流方向に徐々に絞るように形成されて前記第2分流路の流入開口部から流出開口部にかけて差圧を生じさせる絞り部を設けてなり、
    前記第2分流路の流入開口部は、その開口面にて、前記分流流体流の前記分流方向の動圧のうち前記開口面に向かう動圧成分を所定成分以下にするように形成されており、
    前記検出素子は、その検出部にて、前記差圧に基づき前記分流流体流から前記第2分流路内にその流入開口部を通り分流する素子流体流の流量を検出するように、前記第2分流路内に配設される流量センサ。
  2. 前記検出素子は、前記第2分流路のうちその分岐方向へ前記第1分流路から最も離れて位置する中間流路であって前記第1分流路に並行に形成される中間流路内に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の流量センサ。
  3. 前記検出素子は、その検出部にて、前記中間流路の前記第2分流路の分岐方向に沿う断面の中央に或いはこの断面の中央よりも前記第1分流路側にずれて位置するように配設されていることを特徴とする請求項2に記載の流量センサ。
  4. 前記中間流路の内面のうち第1分流路側内面部位は、前記素子流体流を前記内面部位に沿いこの内面部位から離れることなく流動させるように滑らかな曲面として形成されていることを特徴とする請求項2或いは3に記載の流量センサ。
  5. 前記中間流路に流入する前記素子流体流を分割するように前記中間流路内に設けてなる支持部材を備えて、
    前記検出素子は、前記支持部材のうち前記素子流体流の流れ方向に沿うように形成された面上に配設されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の流量センサ。
  6. 前記検出素子は、その検出部にて、前記第2分流路内において前記素子流体流の流れ方向とは逆方向を臨むように当該流れ方向に対し傾斜して配設されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の流量センサ。
  7. 流体管内に流れる流体流に晒されるように当該流体管に設けられるセンサ基体と、検出素子とを備えて、
    前記センサ基体は、
    少なくとも第1、第2及び第3の分流路を有し、
    前記第1分流路は、前記流体管内にてその軸に沿い位置する分流路であってその流入開口部から流出開口部に向けて前記流体流を分流流体流として分流させる分流路であり、
    前記第2分流路は、前記第1分流路からその流入開口部と流出開口部との間にて分岐される分流路であってその流入開口部及び流出開口部により前記第1分流路内に前記分流流体流の上流側及び下流側にてそれぞれ開口する分流路であり、
    前記第3分流路は、前記第2分流路からその流入開口部と流出開口部との間にて分岐される分流路であってその流入開口部及び流出開口部により前記第2分流路を介し前記第1分流路内に前記分流流体流の上流側及び下流側にてそれぞれ開口する分流路であり、
    前記第1分流路は、その流入開口部と流出開口部との間にて、前記分流流体流をその分流方向に徐々に絞るように形成されて前記第2及び第3の分流路の各流入開口部から各流出開口部にかけて差圧を生じさせる絞り部を設けてなり、
    前記第2分流路の流入開口部は、その開口面にて、前記分流流体流の前記分流方向の動圧のうち前記開口面に向かう動圧成分を所定成分以下にするように形成されており、
    前記検出素子は、その検出部にて、前記差圧に基づき前記分流流体流から前記第2分流路の流入開口部を介し前記第3分流路内にその流入開口部を通り分流する素子流体流の流量を検出するように、前記第3分流路内に配設される流量センサ。
  8. 前記検出素子は、前記第3分流路のうちその分岐方向へ前記第1分流路から前記第2分流路を介し最も離れて位置する中間流路であって前記第1分流路に並行に形成される中間流路内に配設されていることを特徴とする請求項7に記載の流量センサ。
  9. 前記検出素子は、その検出部にて、前記中間流路の前記第3分流路の分岐方向に沿う断面の中央に或いはこの断面の中央よりも前記第1分流路側にずれて位置するように配設されていることを特徴とする請求項8に記載の流量センサ。
  10. 前記中間流路の内面のうち第1分流路側内面部位は、前記素子流体流を前記内面部位に沿いこの内面部位から離れることなく流動させるように滑らかな曲面として形成されていることを特徴とする請求項8或いは9に記載の流量センサ。
  11. 前記中間流路に流入する前記素子流体流を分割するように前記中間流路内に設けてなる支持部材を備えて、
    前記検出素子は、前記支持部材のうち前記素子流体流の流れ方向に沿うように形成された面上に配設されていることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1つに記載の流量センサ。
  12. 前記検出素子は、その検出部にて、前記第3分流路内において前記素子流体流の流れ方向とは逆方向を臨むように当該流れ方向に対し傾斜して配設されていることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1つに記載の流量センサ。
  13. 前記所定成分は、前記分流流体流に含まれる異物粒子を前記第2分流路の流入開口部にその開口面から流入しにくくするように設定されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに記載の流量センサ。
  14. 前記第2分流路の流入開口部の開口面は、その軸にて、前記分流流体流の分流方向に対し90度或いは鈍角をなすように前記第1分流路の流入開口部内に向け形成されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載の流量センサ。
  15. 前記第2分流路の流入開口部の開口面は、その前記分流流体流の分流方向端部にて、前記第1分流路の流入開口部のうち前記第2分流路の分岐方向側の端部と同一の位置にあるか或いは当該位置よりも前記第2分流路の分岐方向にずれていることを特徴とする請求項1〜14に記載の流量センサ。
  16. 前記絞り部は、その周壁のうち前記第2分流路の分岐方向側の周壁部にて、前記第1分流路の前記流入開口部側から前記流出開口部側に向けて前記分岐方向とは逆方向に傾斜するように形成されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1つに記載の流量センサ。
  17. 前記流体流が逆流して前記第1分流路内にその流出開口部から分流するとき、この逆流分流流体流が前記第2分流路の流出開口部内にその開口面から逆流素子流体流として分流するように、当該第2分流路の流出開口部の開口面は、その前記逆流分流流体流の分流方向側の端部にて、前記第1分流路の流出開口部のうち前記第2分流路の分岐方向側の端部の位置よりも前記第2分流路の分岐方向とは逆方向にずれていることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1つに記載の流量センサ。
  18. 前記第2分流路の流出開口部の開口面は、その前記第1分流路の流出開口部に対する開口面成分にて、前記逆流素子流体流の流量を前記第2分流路内への前記第1分流路の流入開口部からの流入素子流体流の流量と同一にするように形成されていることを特徴とする請求項17に記載の流量センサ。
  19. 前記第2分流路の流出開口部内への前記逆流素子流体流の流入流量は、前記第1分流路の流出開口部のうち前記第2分流路の分岐方向側の端部と、前記第2分流路の流出開口部のうち前記第2分流路の前記分岐方向とは逆方向側の端部との間において、前記第1分流路の軸に対する直交方向に沿いとられる所定距離でもって特定されることを特徴とする請求項17に記載の流量センサ。
  20. 前記流体管は内燃機関の吸気管であって、前記センサ基体は、前記吸気管のうち当該吸気管内のスロットル弁の近傍部位に配設されていることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1つに記載の流量センサ。
  21. 前記検出素子は、前記検出部にて、発熱抵抗体を含むダイアフラム部でもって構成されており、
    前記流体管は内燃機関の吸気管であって、前記センサ基体は、前記吸気管のうち当該吸気管内のスロットル弁の近傍部位に配設されていることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1つに記載の流量センサ。
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