JP2006047019A - ペプチドの固定化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ペプチドアレイを用いるリン酸化測定系において、リン酸化シグナルを増幅しながら生体分子の非特異的吸着を抑制することにある。特に表面プラズモン測定に用いた際に、信頼性の高いデータを得ることのできるペプチドアレイを得る。
【解決手段】リン酸化反応を検出するためのペプチドアレイの製造方法であって、基板とペプチドのリン酸化されるアミノ酸の間の連結基の分子量が2,500以下であることを特徴とするペプチドアレイの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、リン酸化反応検出の解析系に用いられるペプチドアレイの製造方法に関する。より詳細には、低分子量化合物を架橋剤として用いることによりリン酸化シグナルを増大させ、非特異的な影響も低減することの可能なペプチドアレイの製造方法に関する。
近年、生体分子の相互作用解析、発現分子のプロファイリング、もしくは診断に用いるバイオアレイが注目を集めている。基板上に生体分子が固定化されることで操作が容易になり、場合によっては非常に多くの物質の相互作用を解析することができる。特に比較的分子量の小さなペプチドを基板上に固定化したペプチドアレイは、蛋白質のような変性の問題が比較的少なく、またコンビナトリアルケミストリーの側面が強いことから、近年酵素の基質探索や、あるいはインヒビターの探索などに広く用いられるようになってきている。
しかしながら、相互作用を観察する際に問題になるのが非特異的吸着による影響である。非特異的吸着とは、本来であれば相互作用しない分子へ対象物質が非特異的に吸着する場合のことを言う。その結果、擬陽性の判定を与えるため好ましくない。非特異的な吸着を抑制するために、デキストラン、ポリエチレングリコール(PEG)などの親水性高分子が表面に固定化されたバイオアレイが開発されている。これらの親水性高分子には生体分子の非特異的吸着を抑制する効果があることが知られている。
バイオセンサー表面に親水性高分子のゲルマトリックスを形成することで非特異的吸着を抑制したバイオセンサーが示されている。この方法ではゲルマトリックスに官能基が導入されており、その官能基を利用し共有結合によって生体分子を固定化している。具体的にはカルボキシメチルデキストランのカルボキシル基を水溶性カルボジイミド(EDC)とN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)で活性化し、形成したスクシンイミド基と生体分子を固定化することに成功している(非特許文献1)。
しかしながら、ゲルマトリックスの官能基を介して生体分子を固定した場合、生体分子のリン酸化反応を高感度に測定することは困難であった。
Anal.Biochem.198,268,1991
本発明の課題は、生体分子の非特異的吸着を抑制して、なおかつ標的ペプチドに対するリン酸化シグナルを増大させるためのバイオアレイの製造方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、以下に示すような手段により、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
1. リン酸化反応を検出するためのペプチドアレイの製造方法であって、基板とペプチドのリン酸化されるアミノ酸の間の連結基の分子量が2,500以下であることを特徴とするペプチドアレイの製造方法。
2. 連結基の分子量が1,500以下であることを特徴とする項1記載の方法。
3. 連結基の分子量が1,000以下であることを特徴とする項1又は2に記載の方法。
4. 連結基の分子量が500以下であることを特徴とする項1〜3のいずれかに記載の方法。
5. チオール基を介してペプチドを固定化することを特徴とする項1〜4のいずれかに記載の方法。
6. 一方にスクシンイミド基もしくはスルホン酸スクシンイミド基を有し、もう一方にマレイミド基を有するヘテロ二官能型の架橋剤を用いることを特徴とする項1〜5のいずれかに記載の方法。
7. 式(I)に示す化合物を架橋剤として用いることを特徴とする項6に記載の方法。
Figure 2006047019
(式中、Rは水素原子またはSO3 -(1/nMn+)(Mn+はn価のカチオンを示す。nは1又は2を示す。)である)
8. アレイ表面が金であり、金と連結基が結合していることを特徴とする項1〜7のいずれかに記載の方法。
9. アレイの基板が透明基板であることを特徴とする項1〜8のいずれかに記載の方法。
10. 2種類以上のペプチドが同一アレイ上に固定化されることを特徴とする項1〜9のいずれかに記載の方法。
11. 固定化されるペプチドの少なくとも一方の末端がシステイン残基であることを特徴とする項1〜10のいずれかに記載の方法。
12. アレイが表面プラズモン共鳴(SPR)解析に用いられることを特徴とする項1〜11のいずれかに記載の方法。
本発明における低分子化合物を架橋剤に用いることにより、固定化されたペプチドのリン酸化シグナルを向上させ、更に非特異的吸着をも抑制された精度のよいペプチドアレイを用いた測定系を得ることができる。
本発明における基板上のリン酸化ペプチドの検出方法としては、従来からよく知られているような放射性物質、蛍光性物質、化学発光性物質などの標識化合物を利用して行うことが可能である。しかしながら、表面プラズモン共鳴法(SPR)、楕円偏光法(以下、エリプソメトリと示す。)、和周波発生(以下、SFGと示す。)分光測定などの光学的検出方法を適用するのがより好ましい。なかでもSPRは位相差を求める必要がなく、反射光強度を求めるだけで、表面のnmオーダーの膜厚変化を求めることができるため特に好ましい。SPRイメージング法は広い範囲の観察が可能であり、アレイフォーマットでの物質相互作用観察が可能である点でより好ましい。
ペプチドのリン酸化は、プロテインキナーゼを有し得る供試試料とヌクレオシド三リン酸、例えばATPを本発明のアレイ上に適用して行うことができる。最適なリン酸化反応条件はプロテインキナーゼの種類に応じて変動するが、例えば、バッファー中にプロテインキナーゼを有し得る供試試料とヌクレオシド三リン酸を加え、10〜40℃程度の温度で、好ましくは30〜40℃の温度で、10分〜6時間程度、好ましくは30分〜1時間程度反応させることで、ペプチドをリン酸化することができる。必要に応じて、リン酸化の反応溶液には、cAMP、cGMP、Mg2+,Ca2+,リン脂質などのリン酸化を補助する物質を共存させるのがよい。リン酸化の検出に際しては、直接リンの取り込みを確認してもよいし、あるいはリン酸化アミノ酸を認識する抗体や、リン酸基に対して特異的な結合性を有する物質などを作用させることにより検出してもよい。
動態のプロファイリングの対象となるプロテインキナーゼとしては、蛋白質のチロシン、セリン、スレオニン、ヒスチジンなどのアミノ酸の側鎖をリン酸化する酵素が挙げられ、例えばcGMP依存性プロテインキナーゼファミリー、 cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)ファミリー、ミオシン軽鎖キナーゼファミリー、プロテインキナーゼC(PKC)ファミリー、プロテインキナーゼD(PKD)ファミリー、プロテインキナーゼB(PKB)ファミリー、MAPキナーゼ(MAPK)カスケードに属するプロテインキナーゼファミリー、Srcチロシンキナーゼファミリー、及び受容体型チロシンキナーゼファミリーなどが例示できる。
本発明において、ペプチドはプロテインキナーゼの動態を網羅的にプロファイリングすることが目的であるので、1種類のペプチドは1種類のプロテインキナーゼによってのみリン酸化され、他のプロテインキナーゼによってはリン酸化されないのが好ましい。プロテインキナーゼの基質となるペプチド配列は公知であるか、公知の配列に基づき適宜選択することが可能である。本発明のアレイがその動態の把握を必要とする複数のプロテインキナーゼの種類に対応した種類のペプチドを固定化していれば、1枚のアレイで全てのプロテインキナーゼのプロファイリングをすることができ好ましい。もちろん1つのアレイに1種のみのプロテインキナーゼに対応するペプチドを固定化し、必要な数のアレイを使用してプロテインキナーゼのプロファイリングを行ってもよい。
SFGは2次の非線形光学効果の一種であり、周波数の異なる2種類の入射光(周波数ω1 と周波数ω2)が媒質中で混合され、ω1+ω2、あるいはω1−ω2の光が発生する現象である。特にω1として可視光を用い、ω2として波長可変の赤外光を用いると赤外分光に類似した振動分光を行うことができる。この手法は表面選択性が良いため単分子膜レベルの分子の振動分光が可能であり、非常に敏感な表面解析方法として有用である。
上述したように、特に好ましい1つの実施形態において、本発明はSPRを用いて種々のプロテインキナーゼ活性を網羅的に解析することが特に好ましい。SPRは金属に照射する偏光光束によってエバネッセント波が生じて表面ににじみだし、表面波である表面プラズモンを励起し、光のエネルギーを消費して反射光強度を低下させる。反射光強度が著しく低下する共鳴角は金属の表面に形成される層の厚みによって変化する。よって、金属の表面に調べられるべき物質あるいは物質の集合体を固定化し、サンプル中の物質あるいは物質の集合体との相互作用を共鳴角の変化、あるいはある角度での反射光強度の変化で検出可能である。したがって、SPRは蛍光物質、放射性物質などによるラベルが不要であり、しかもリアルタイム評価が可能な定量法として有用である。
このSPRを応用したSPRイメージング法は、広範囲に偏光光束を照射し、その反射像を解析することで、物質間の相互作用の様子を画像処理技術等を駆使することによりモニター化する方法であり、複数の物質を固定化したアレイをスクリーニングすることや、表面に吸着する物体のモルホロジーを高感度に観察することが可能である。
SPRイメージング法においては、反射像を解析するためにアレイに広範囲で偏光光束を照射し、かつ光束の照度を十分に確保するための手段が必要である。偏光光束の照度は明るいほどセンサーの感度が上昇してより好ましい。
光源の種類は特に限定されるものではないが、SPR共鳴角の変化が特に敏感になる近赤外光を含む光を用いるのが好ましい。具体的には、メタルハライドランプ、水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、蛍光灯、白熱灯などの広範囲に光を照射することのできる白色光源を用いることができるが、なかでも得られる光の強度が十分に高く、光の電源装置が簡易で安価なハロゲンランプが特に好ましい。
通常の白色光源はフィラメント部に光の明暗ムラが生じる欠点がある。光源の光をそのまま照射すると、反射して得られる像に明暗ムラが生じ、スクリーニングやモルホロジー変化を評価するのが困難となる。したがって、アレイに均一に光を照射する手段として、光をピンホールに通してから平行光にする方法が好ましい。ピンホールを通す手段は、明るさの均一な光束を得る手段としては好ましいが、そのままピンホールに光を通すと照度が低下する欠点がある。そこで、十分な照度を確保する手段として、ピンホールと光源の間に凸レンズを設置し、集光してピンホールを通す方法を用いることが好ましい。
白色光源は放射光であるため、集光する前に凸レンズを用いて平行光にする必要がある。凸レンズの焦点距離近傍に光源を設置することで、平行光を得ることができる。もう一枚凸レンズを設置し、そのレンズの焦点距離近傍にピンホールを設置することで集光した光をピンホールに通すことが可能である。ピンホール内で交差し、通過した光はカメラ用のCCTVレンズで平行光とするが、その際に得られる平行光束の断面面積は10〜1000mm2に調節するのが好ましい。この方法によって広範囲にわたるスクリーニングやモルホロジー観察が可能となる。
相互作用をモニターする際に、上記偏光光束は物質あるいは物質の集合体が固定化されている金属薄膜の反対面に照射される。上記偏光光束は物質もしくは物質の集合体が固定化されている金属薄膜の反対面に照射され、その反射光束が得られる。金属薄膜からの反射光束は近赤外波長の光干渉フィルターを通し、ある波長付近の光のみを透過させてからCCDカメラで撮影される。
光干渉フィルターの中心波長は、SPRの感度が高い600〜1000nmが好ましい。光干渉フィルターの透過率が極大時の半分になる波長の波長幅を半値巾と呼ぶが、半値巾は小さい方が波長の分布がシャープとなり好ましく、具体的には半値巾100nm以下が好ましい。光干渉フィルターを通してCCDカメラで撮影された像はコンピュータに取り込まれ、ある部分の明るさの変化をリアルタイムで評価することや、画像処理により全体像の評価が可能である。こうして複数の物質を固定化したアレイをスクリーニングすることや、表面に吸着する物体のモルホロジーを高感度に観察することができる。
本発明において用いるSPR用のアレイは好ましくは透明な基板上に金属薄膜が形成された金属基板からなり、上記金属薄膜上に直接的もしくは間接的に、化学的もしくは物理的に、物質もしくは物質の集合体が固定化されているスライドが用いられる。基板の素材は特に限定されるものではないが、透明なものを用いるのが好ましい。具体的にはガラス、あるいはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、アクリルなどのプラスチック類が挙げられる。中でもガラスが特に好ましい。
基板の厚さは0.1〜20mm程度が好ましく1〜2mm程度がより好ましい。金属薄膜からの反射像を評価する目的を達成するために、SPR共鳴角はできるだけ小さい方が撮影される画像がひしゃげる恐れがなく解析がしやすい。したがって、透明基板あるいは透明基板とそれに接触するプリズムの屈折率nDは1.5以上であることが好ましい。
金属薄膜を構成する金属としては、金、銀、銅、アルミニウム、白金等が挙げられ、これらを単独であるいは組み合わせて用いてもよいが、なかでも金を用いるのが特に好ましい。金属薄膜の形成方法は特に限定されるものではないが、公知の手法として例えば蒸着法、スパッタ法、イオンコーティング法などが挙げられる。なかでも蒸着による方法が好ましい。また、金属薄膜の厚みは10〜3000Å程度が好ましく、100〜600Å程度がより好ましい。
本発明の1つの特に好ましい具体例は、金属を蒸着した基板上にプロテインキナーゼの基質となるペプチドが少なくとも1種、好ましくは複数種のペプチドが固定化されてなるアレイを用い、且つ該アレイに細胞破砕液等のキナーゼを含有する溶液を作用させ、さらにリン酸化を検出するための物質を作用させてそれらの相互作用の様子を特にSPRないしはSPRイメージング法により検出することを特徴とする。本発明においてプロテインキナーゼの基質となるペプチドとは、該プロテインキナーゼによりリン酸化反応を受ける性質を有するペプチドをいうものである。ここで、リン酸化を検出するための物質としては特に限定されないが、例えばリン酸化されたアミノ酸を認識する抗体やキレート化合物が挙げることができる。キレート化合物としては、亜鉛、ガリウム、鉄などの金属の配位した種々の化合物が適用することができる。
ペプチドの長さは特に限定されないが、一般的には100アミノ酸残基以下のものが用いられる。好ましくは5〜60アミノ酸残基、より好ましくは10〜25アミノ酸残基程度からなるものが用いられる。ペプチドは公知の手法に基づく化学的な合成により得られたペプチドであってもよいし、あるいは遺伝子工学的な手法により生産されたペプチドを用いてもよい。また基板への脱着を容易にするために、上記ペプチドの片末端において、ビオチンや、チオール基を有するシステイン残基を付加させたものや、あるいはオリゴヒスチジン(His−tag)、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)のような一般的によく用いられるタグを付加させたものを用いるのも有用である。
上記ペプチドの金属薄膜への固定化の方法は、特に限定されるものではないが、金属薄膜表面に固定化しやすいような官能基を予め導入しておいて基質ペプチドを固定化処理するのがより好ましい。該官能基としては、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル基、アルデヒド基などが挙げられるが、特にメルカプト基を利用するのが好ましい。これらの官能基を金属薄膜表面に導入するには、一般的に用いられているアルカンチオールの誘導体を用いるのが好ましい。
その際に、J.M.BrockmanらによりJ.Am.Chem.Soc.第121巻、第8044〜8051頁(1999年)において報告されているような方法に基づいて、アルカンチオール層を介して固定化し、PEG(ポリエチレングリコール)によりバックグラウンドを修飾する方法を用いてもよい。また、非特異的な影響をより抑えるために、PEGの末端に上述のような官能基が導入された誘導体をアルカンチオールに結合させた後に、ペプチドを固定化することも、スペーサー効果を奏する点で有用である。
固定化されるペプチドに関しては、1種類のみであってもよいし、2種類以上であってもよい。ここで、ペプチドとは一般的に用いられる意味のものを指し、アミノ酸が2個以上ペプチド結合により連結されたものである。分析する目的に応じて、アミノ酸残基のうち1乃至数残基において化学的な修飾を加えられたアミノ酸が含まれていてもよい。また特に限定されるものではないが、特定の酵素に対して基質としての機能を有しているペプチドを少なくとも1種は含むことが好ましい。
ここで、アレイに固定化されるペプチドは、システイン残基を有し、該システイン残基のSH基を介して基板に連結される。システイン残基は固定化されるペプチドが本来の機能を奏するために必要なアミノ酸配列として必須な残基として存在している場合であっても、あるいはペプチドが本来の機能を奏するために必要なアミノ酸配列に対してさらに付加された場合であっても、リン酸化を妨げないものであればよい。固定化されるペプチドにおけるシステイン残基の存在位置は特に限定されないが、好ましくは少なくとも一方の末端に、より好ましくは一方の末端(N末端又はC末端)のみに付加されてなる方がよい。一方の末端にシステイン残基を付加させる場合、システイン残基のみを付加してもよい。
本発明においては、ペプチドと基板をつなぐ連結基の分子量が2,500以下であることを特徴とする。連結基の分子量は、好ましくは1,500以下、更に好ましくは1000以下である。連結基の構造は特に限定されるものではないが、チオール基を介して固定化する場合には、スクシンイミド(NHS)基もしくはスルホン酸スクシンイミド基とマレイミド(MAL)基を有するヘテロ二官能型架橋剤を用いるのが好ましい。
NHS基もしくはスルホン酸スクシンイミド基とMAL基を有するヘテロ二官能型架橋剤としては、具体的には式(I)に示すような化合物が挙げられるが、特に限定はされない。RがHである式(I)に示す化合物Succinimidyl 4−[N−maleimidomethyl]cyclohexane−1−carboxylate(以下、SMCCと示す。)もしくはRがSO3 -(1/nMn+)で(M,nは前記に定義されるとおりである)ある式(II)に示す化合物Sulfosuccinimidyl 4−[N−maleimidomethyl]cyclohexane−1−carboxylate(以下、SSMCCと示す。)を架橋剤として用いることを特徴としている。なお、式(I)もしくは式(II)に示す化合物と完全に同一構造のものだけではなく、その機能を損なわない範囲でアナログ化された化合物をも包含する。また、本発明においてはSMCC及びSSMCCのいずれも適用することが可能であるが、水に対する溶解性の点からは、緩衝液のような水系で反応させる場合においてはSSMCCを用いる方がより好ましい。
Figure 2006047019
(式中、Rは水素原子またはSO3 -(1/nMn+)(Mn+はn価のカチオンを示す。nは1又は2を示す。)である)
1/nMは、H,Na,K,Li,Cs等のアルカリ金属(n=1)、NH4,N(Me)4等のC1〜C4のアルキル基で置換されていてもよい四級アンモニウム(n=1)、1/2Ca,1/2Mg,1/2Ba等のアルカリ金属(n=2)等が挙げられ、好ましくはアルカリ金属、より好ましくはNaである。
上述したような式(I)の架橋剤を適用することにより、特に高分子量の架橋剤と比べて、ペプチドのアレイへの固定化効率が格段に高くなるためリン酸化シグナルがより鮮明になるという効果を奏するものである。また、非特異的な影響に関してもほとんど問題とならず、いわゆるS/N比を大きくすることができる。
上述したようなSMCCもしくはSSMCCをアレイ上に導入させてマレイミド表面を形成させるためには、SMCCにおけるもう一方の端に有するスクシンイミド基あるいはSSMCCにおけるもう一方の端に有するスルホン酸スクシンイミド基と反応性を有する官能基、具体的にはアミノ基を予めアレイ上に導入させておく必要がある。アレイ上にアミノ基を導入する手段は特に限定されるものではない。基板表面に分子を整列させる自己組織化表面の手法、反応試薬を用いて導入する方法、官能基を有する物質をアレイ上にコーティングする手段などが挙げられる。また、表面に導入しておいた官能基を起点として、架橋剤を用いてアミノ基を導入する手段なども含まれる。
ラベルフリーな光学的検出方法においては、どのような物質がアレイ上に吸着してもシグナルとして検出される。すなわち、測定対象ではない物質が非特異的に吸着するのと、特異的な吸着を区別することが難しい。よって、よりシビアに非特異的な吸着を抑制する手段が求められるため、本発明の方法は非常に効果的である。
ELISA法やラベル物質を用いる相互作用解析方法においてはブロッキング方法として牛血清アルブミンやカゼインなどによる物理吸着が一般的に選択されている。物理吸着の方法は容易ではあるが、安定しておらず、経時的にアレイ表面から脱離する場合がある。上記の光学的検出方法にはブロッキング剤の脱離さえも検出するため、共有結合によるブロッキングを行うことが好ましい。特に未反応のマレイミド基表面をブロッキングする場合は、チオール基を有する化合物を用いるのが好ましく、特にPEG(ポリエチレングリコール)の誘導体が好適に用いられる。
SPR、SFG、LPR、エリプソメトリにおいては、金属基板が使用される。本発明において、基板の素材は、酸・アルカリ・有機溶媒などに非常に安定な金が好ましい。実際、金は上記光学的検出方法で多用される物質である。また、金を支持する物質は透明である方が好ましく、透明なガラスであるとより好ましい。透明なガラスは容易に入手できるだけでなく、SPRやLPRの測定に極めて適しているからである。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるものではない。
[実施例1]
(ペプチド固定化)
末端官能基がチオール基である4armPEG(日本油脂製SUNBRIGHT PTE−100SH)を1mMの濃度で7mlのエタノール:水=6:1の混合溶液に溶解させた。4armPEGの分子量は10000であり、中心からほぼ同等の長さのPEG鎖が4つ存在する分子であり親水性が非常に高い。また、PEGの4つの末端はすべてチオール基であり、特に金に対する金属結合性を示す。
18mm四方、2mm厚のSF15ガラススライドにクロムを3nm蒸着し、金を45nm蒸着した金蒸着スライドを、上記4armPEGチオール溶液に3時間浸漬させ、金基板全体に4armPEGチオールを結合させた。
このスライドの上にフォトマスクを載せ、500W超高圧水銀ランプ(ウシオ電機製)で2時間照射し、UV照射部の4armPEGチオールを除去した。フォトマスクは500μm四方の正方形の穴が96個有し(8個×12個のパターンからなる。)、穴の中心間のピッチは1mmに設計されている。フォトマスクの穴があいている部分はUV光が透過し、スライドに照射されてパターン化される。照射されなかった部分は4armPEGが残り、アレイのバックグラウンド(Background)部分としてレファレンス部として機能する。
8−Amino−1−Octanethiol, Hydrochrolide(8−AOT,同仁化学研究所製)の1mMエタノール溶液に1時間浸漬し、UV照射部に8−AOTの自己組織化表面を形成させた。SSMCC(ピアス製)をリン酸緩衝液(20mM リン酸、150mM NaCl;pH7.2)に0.4mg/mlで溶解し、金表面の8−AOTに15分間反応させた。8−AOTのアミノ基とSSMCCのNHS基が反応し、未反応のMAL基を表面に導入することができた。
上記のようにして得られた表面に、図1下部に示したように、プロテインキナーゼAの基質となるアミノ酸配列からなるペプチド(PKA)、プロテインキナーゼA基質のネガティブコントロール(nPKA;セリン残基がアラニン残基に置換)、プロテインキナーゼA基質のポジティブコントロール(pPKA;セリン残基がリン酸化)、cSrcキナーゼの基質となるアミノ酸配列からなるペプチド(cSrc)を、いずれもリン酸緩衝液(20mMリン酸、150mM NaCl;pH7.2)に1mg/mlで溶解して、MultiSPRinterスポッター(東洋紡績製)を用いて10nlずつスポッティングを行った。その後、ウェットな環境下で室温、16時間静置させて固定化反応を行った。アレイの表面に形成させたマレイミド基と基質ペプチド末端のシステイン残基が有するチオール基とが反応し、基質ペプチドを共有結合的に表面に固定化することができる。
(未反応マレイミド基のブロッキング)
基質ペプチドを固定化した表面をリン酸緩衝液で洗浄した後、未反応のマレイミド基をブロッキングするために、上記TEG−SH(HS-(CH2CH2O)4-CH3)を1mM濃度になるようにリン酸緩衝液(20mMリン酸、150mM NaCl;pH7.2)に溶解して、250μlをアレイ上に注出し、室温で1時間反応させた。また比較例として、片末端の官能基がチオール基、もう一方の官能基がメトキシ基であるPEGチオール(日本油脂製SUNBRIGHT MESH−50H)を1mM濃度になるようにリン酸緩衝液(20mMリン酸、150mM NaCl;pH7.2)に溶解して、250μlをアレイ上に注出し、室温で1時間反応させた。ここで用いたPEGチオールの分子量は5,000である。
(SPR解析によるPKAリン酸化の検出)
上記のようにブロッキングを行ったアレイを用いてPKAによるリン酸化を行った。PKA溶液400μlをアレイ上にドロップして、30℃、4時間反応を行った。PKA溶液の組成は、PKA触媒サブユニット(プロメガ製)1μl、50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)375μl、1M塩化マグネシウム溶液20μl、10mM ATP4μlとした。その後、PBS及び水で3回ずつアレイの洗浄を行い、アレイ表面を乾燥した後、SPRイメージング機器(MultiSPRinter:東洋紡績製)にセットし、ランニングバッファーとして50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)を100μl/minの速度でフローセル内に流した。SPRからのシグナルが安定したのを確認した後に、リン酸化セリン抗体PSR−45(シグマ製)をSPR装置内のセルへ注入して作用させた。抗体は上記のランニングバッファーで4000倍、2000倍、1000倍希釈した溶液を用いて希釈倍率の高いものから順に作用させた。シグナル上昇がプラトー状態になった時点で再度ランニングバッファーを送液して洗浄を行った。その際のSPRシグナルの変化を観察した。シグナル変化の観察は、各基質のスポット部位に加え、Backgroundにおいても実施した。
(観察の結果と考察)
SPRシグナル変化をグラフ化したセンサグラムの結果を図1に示した。センサグラムはスポットごとにおけるシグナルの平均値をプロットしている。Backgroundについては、基質ペプチドのスポット部分以外の任意に選択した箇所を測定ポイントとして得たシグナルの平均値をプロットしている。ポジティブコントロールに対しては非常に強い抗体結合シグナルの上昇を確認されており、PKA基質においてもある程度の結合シグナルの上昇を認めることができる。一方、ネガティブコントロール、cSrc基質、ブランク及びBackgroundに関してはほとんどシグナル変化を認めることができない。したがって、この方法により、非常に特異的にPKA基質のリン酸化を検出することができている。
[比較例1]
金表面に8−AOTを導入した後、SSMCCの替わりに、分子量3400の末端にスクシンイミド(NHS)基とマレイミド(MAL)基を有するヘテロ二官能型ポリエチレングリコール(NHS−PEG−MAL,Nektar社製)を作用させる点を除き、全て実施例1と同様にして検討した。NHS−PEG−MALはリン酸緩衝液(20mM リン酸、150mM NaCl;pH7.2)に10mg/mlで溶解し、金表面の8−AOTに2時間反応させた。結果を図2に示す。
この場合は、全体的に結合シグナル自体が弱くなっている。更にPKA基質以外においても非特異的なシグナルが確認されており、特異性の点でも好ましくない結果である。
本発明の方法により、ペプチドアレイにおけるリン酸化シグナルを増幅させることができつつ、非特異的吸着に関しては抑制することができ、より正確な測定が可能となる。また処理方法も非常に容易であり、産業界に大きく寄与することが期待される。
実施例1におけるSPR解析の結果を示す図である。 比較例1におけるSPR解析の結果を示す図である。

Claims (12)

  1. リン酸化反応を検出するためのペプチドアレイの製造方法であって、基板とペプチドのリン酸化されるアミノ酸の間の連結基の分子量が2,500以下であることを特徴とするペプチドアレイの製造方法。
  2. 連結基の分子量が1,500以下であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 連結基の分子量が1,000以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 連結基の分子量が500以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. チオール基を介してペプチドを固定化することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 一方にスクシンイミド基もしくはスルホン酸スクシンイミド基を有し、もう一方にマレイミド基を有するヘテロ二官能型の架橋剤を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 式(I)に示す化合物を架橋剤として用いることを特徴とする請求項6に記載の方法。
    Figure 2006047019
    (式中、Rは水素原子またはSO3 -(1/nMn+)(Mn+はn価のカチオンを示す。nは1又は2を示す。)である)
  8. アレイ表面が金であり、金と連結基が結合していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. アレイの基板が透明基板であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 2種類以上のペプチドが同一アレイ上に固定化されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 固定化されるペプチドの少なくとも一方の末端がシステイン残基であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. アレイが表面プラズモン共鳴(SPR)解析に用いられることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
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