JP2006046619A - 車輪支持用ハブ軸受ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】 水素吸蔵による軸受転がり寿命の低下を抑制すると共に、外輪とナックルとの間の異種金属の接触に伴う隙間腐食を防止すること。
【解決手段】 ナックル20に接触する外輪6の接触面22,23に、ナックル20の構成材料より卑電位な金属合金種が略均一に形成してある。ここで、ナックル20の構成材料は、アルミ合金であり、金属合金種は、例えば、亜鉛ニッケル合金である。この亜鉛ニッケル合金は、例えば、電気めっきにより形成してある。また、亜鉛ニッケル合金の表層部に、クロム酸化物が化成処理してある。さらに、クロム酸化物の表層部に、絶縁性のトップコートが施してある。
【選択図】 図2
【解決手段】 ナックル20に接触する外輪6の接触面22,23に、ナックル20の構成材料より卑電位な金属合金種が略均一に形成してある。ここで、ナックル20の構成材料は、アルミ合金であり、金属合金種は、例えば、亜鉛ニッケル合金である。この亜鉛ニッケル合金は、例えば、電気めっきにより形成してある。また、亜鉛ニッケル合金の表層部に、クロム酸化物が化成処理してある。さらに、クロム酸化物の表層部に、絶縁性のトップコートが施してある。
【選択図】 図2
Description
本発明は、車体の懸架装置に装着して、車輪を回転自在に支持する車輪支持用ハブ軸受ユニットに関する。
図1は、従来例に係り、車輪支持用ハブ軸受ユニットとナックルとの嵌合部位の断面図である。車両の車輪は、車体の懸架装置に取付けた車輪支持用ハブ軸受ユニットにより回転自在に支持してある。
車輪支持用ハブ軸受ユニットにおいて、ハブ1の外周面には、内輪軌道面2が直接的に形成してある一方、ハブ1の車幅方向内側では、その外周面端部に形成した凹段部3に、内輪4が装着してあり、この内輪4の外周面に、もう―つの内輪軌道面5が形成してある。
これら二つの内輪軌道面2,4に、径方向に対向して、外輪6が配設してあり、これら二つの内輪軌道面2,5と、外輪6の外輪軌道面7,7との間に、複数列の転動体8が回転自在に介装してある。
なお、内輪4の車幅方向内側の面取り部10には、ハブ1の車幅方向内方端部9が加締めてある。
ところで、外輪6には、ナックル20がボルト(図示略)によって締結してある。即ち、ナックル20は、外輪6の貫通孔21に、ボルト(図示略)によって装着してあり、外輪6には、その軸方向接触面22と、その周方向接触面23とで接触している。
これら外輪6の接触面22,23は、切削加工であるため、その加工面が粗く、隙間腐食が発生し易い。
隙間腐食は,隙間の内部に封入した酸素濃度が他の部位より低くなり,酸素濃淡電池を形成すると、酸素濃度の低い隙間部が腐食する現象をいう。
従来は、同種金属による外輪6とナックル20との締結であるため、隙間腐食は、その進行速度が緩慢であった。
しかしながら、近年、車体の軽量化に伴って、ナックルの材質として、比重の小さい非鉄金属(例えば、アルミ合金)を用いている。その結果、異種金属の重ね合わせ部(締結部)で、隙間が生じると、異種金属の接触に伴う隙間腐食によって、腐食速度がより一層増進するといったことがある。
軸受の防錆技術として、特許文献1では、「軌道輪本体の周面および端面を研摩し、その研摩された周面に軌道溝と、その両側に溝状のシール接触部とを形成し、上記軌道輪本体の研摩処理されていない表面に、軌道輪本体より低電位のイオン化傾向の高い金属層を設けた構成を採用している。ここで、軌道輪本体が鉄から成る場合、その鉄より低電位のイオン化傾向の高い金属層として、亜鉛を挙げることができる。また、軌道輪本体を亜鉛めっき処理したのち、周面に軌道溝と、その両側に溝状のシール接触部とを形成し、上記周面と幅面とを研摩処理して軌道輪本体の素地を露出させた構成を採用している。上記のように、軌道輪本体の研摩処理が施されていない部分に、その軌道輪本体よりイオン化傾向の高い金属層を設けたことにより、その金属層は、犠牲アノードとして作用するため、軌道輪本体の表面の腐食が抑制される。すなわち、内側軌道輪の研摩加工されていない内表面に鉄よりイオン化傾向の高い金属層を形成することにより、その金属層と研摩加工されて鉄素地が露出する部分との間で位差が生じ、金属層は陽極に、鉄素地は陰極になり、電流は、金属層から鉄素地に流れるので、鉄素地の腐食は抑制される。このため、シール接触部および軌道溝は、面精度が保持され、良好な性能が長期にわたって維持される。」と開示してある。このように、鉄素地の腐食を抑制する技術が開示してある。
特開平11−62989号公報
しかしながら、車輪支持用ハブ軸受ユニットでは、軌道面と転動体との接触面圧が高いことから、亜鉛めっき形成時の電解による発生水素が鉄素地に拡散して、金属構造体の遅れ破壊の要因となり、その結果、水素吸蔵による軸受転がり寿命の低下につながるといった虞れがある。
また、特許文献1では、軟質金属を嵌合部位へ適用することによって、隙間腐食は、軽減すものの、ハブ軸受ユニットを構成する外輪とナックルとの間で電位差が生じるため、異種金属の接触に伴う隙間腐食を防ぐには、十分でないといったことがある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであって、水素吸蔵による軸受転がり寿命の低下を抑制すると共に、外輪とナックルとの間の異種金属の接触に伴う隙間腐食を防止することができる、車輪支持用ハブ軸受ユニットを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の請求項1に係る車輪支持用ハブ軸受ユニットは、ハブの外輪に、異種金属から構成したナックルを装着する車輪支持用ハブ軸受ユニットにおいて、
前記ナックルに接触する前記外輪の少なくとも接触部位に、前記ナックルの構成材料より卑電位な金属合金種が略均一に形成してあることを特徴とする。
前記ナックルに接触する前記外輪の少なくとも接触部位に、前記ナックルの構成材料より卑電位な金属合金種が略均一に形成してあることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る車輪支持用ハブ軸受ユニットは、前記ナックルの構成材料は、アルミ合金であることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る車輪支持用ハブ軸受ユニットは、前記金属合金種は、亜鉛ニッケル合金であることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る車輪支持用ハブ軸受ユニットは、前記亜鉛ニッケル合金は、電気めっきにより形成してあることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る車輪支持用ハブ軸受ユニットは、前記亜鉛ニッケル合金の表層部に、クロム酸化物が化成処理してあることを特徴とする。
本発明の請求項6に係る車輪支持用ハブ軸受ユニットは、前記クロム酸化物の表層部に、絶縁性のトップコートが施してあることを特徴とする。
本発明によれば、ナックルに接触する外輪の少なくとも接触部位に、ナックルの構成材料より卑電位な金属合金種が略均一に形成してあることから、水素吸蔵による軸受転がり寿命の低下を抑制すると共に、外輪とナックルとの間の異種金属の接触に伴う隙間腐食を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る車輪支持用ハブ軸受ユニットを図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係り、車輪支持用ハブ軸受ユニットとナックルとの嵌合部位の断面図である。
車両の車輪は、車体の懸架装置に取付けた車輪支持用ハブ軸受ユニットにより回転自在に支持してある。
車輪支持用ハブ軸受ユニットにおいて、ハブ1の外周面には、内輪軌道面2が直接的に形成してある一方、ハブ1の車幅方向内側では、その外周面端部に形成した凹段部3に、内輪4が装着してあり、この内輪4の外周面に、もう―つの内輪軌道面5が形成してある。
これら二つの内輪軌道面2,4に、径方向に対向して、外輪6が配設してあり、これら二つの内輪軌道面2,5と、外輪6の外輪軌道面7,7との間に、複数列の転動体8が回転自在に介装してある。
なお、内輪4の車幅方向内側の面取り部10には、ハブ1の車幅方向内方端部9が加締めてある。
外輪6には、ナックル20がボルト(図示略)によって締結してある。即ち、ナックル20は、外輪6の貫通孔21に、ボルト(図示略)によって装着してあり、外輪6には、その軸方向接触面22と、その周方向接触面23とで接触している。
図2は、本発明の実施形態に係り、外輪のナックルへの接触面に施した表面処理の一例の表面拡大断面図である。
本実施の形態では、ナックル20に接触する外輪6の少なくとも接触面22,23に、又は、その全面に、ナックル20の構成材料より卑電位な金属合金種が略均一に形成してある。
ここで、ナックル20の構成材料は、例えば、アルミ合金であり、金属合金種は、例えば、亜鉛ニッケル合金である。この亜鉛ニッケル合金は、例えば、電気めっきにより形成してある。
また、亜鉛ニッケル合金の表層部に、クロム酸化物が化成処理してある。さらに、クロム酸化物の表層部に、絶縁性のトップコートが施してある。なお、図2は、このような表面処理の一例を示すものであるが、本発明は、これに限定されるものではない。
本例では、外輪6の接触面22,23を含む全面に、ナックル20の材質であるアルミ合金より卑な電位を有する亜鉛ニッケル合金めっきを、例えば、8μmの厚みで形成した。この亜鉛ニッケル合金メッキは、必ずしも外輪6の全面に施してある必要はなく、少なくとも接触面22,23に施してあればよい。
この亜鉛ニッケル合金めっきは,以下の手順(工程)で実施する。
a).外輪6を、ラックで吊下げて、電極に設置する。
b).苛性ソーダで脱脂し、その後、水洗する。脱脂は、例えば、15分、温度60℃、pH12〜14の洗浄条件で実施する。
c).例えば、濃度3Nの塩酸を使用して、例えば、8分、30℃で、酸洗浄を行い、再び水洗する。
d).外輪6を吊下げたラックを、陽極側にして、例えば5分間、電解脱脂を行って、油分などのスケールを取り除く。脱脂液は、例えば、苛性ソーダを使用し、例えば、電圧6V、温度40℃で行う。
e).表面を活性にするため、例えば、3Nの塩酸に、例えば、常温で、15秒間、浸漬した後、水洗する。
f).亜鉛ニッケル合金層は、塩化アンモニウム溶液を使用した酸性浴中で外輪6を陰極側、亜鉛板とニッケル板とを陽極側に設置して、例えば、4A/dm2の電流密度で形成する。このときの電解時間は、例えば、10分、温度は、例えば、35℃、pHは、例えば、5〜6の範囲である。
g).水洗後,外輪6を陽極として活性化電解する。その条件は、例えば、6V、0.5A/dm2である。
h).外輪6を陰極として、亜鉛めっき又は亜鉛合金めっき(Fe,Co,Ni,Mo,Mnなどを含む)を施す。
i).水洗後,クロム酸化物の化成処理を施す。その条件は、例えば、pH2.0、50℃である。
j).水洗、熱風乾燥後(例えば、65℃)、絶縁性の有機塗膜処理を施して、熱風乾燥する。
a).外輪6を、ラックで吊下げて、電極に設置する。
b).苛性ソーダで脱脂し、その後、水洗する。脱脂は、例えば、15分、温度60℃、pH12〜14の洗浄条件で実施する。
c).例えば、濃度3Nの塩酸を使用して、例えば、8分、30℃で、酸洗浄を行い、再び水洗する。
d).外輪6を吊下げたラックを、陽極側にして、例えば5分間、電解脱脂を行って、油分などのスケールを取り除く。脱脂液は、例えば、苛性ソーダを使用し、例えば、電圧6V、温度40℃で行う。
e).表面を活性にするため、例えば、3Nの塩酸に、例えば、常温で、15秒間、浸漬した後、水洗する。
f).亜鉛ニッケル合金層は、塩化アンモニウム溶液を使用した酸性浴中で外輪6を陰極側、亜鉛板とニッケル板とを陽極側に設置して、例えば、4A/dm2の電流密度で形成する。このときの電解時間は、例えば、10分、温度は、例えば、35℃、pHは、例えば、5〜6の範囲である。
g).水洗後,外輪6を陽極として活性化電解する。その条件は、例えば、6V、0.5A/dm2である。
h).外輪6を陰極として、亜鉛めっき又は亜鉛合金めっき(Fe,Co,Ni,Mo,Mnなどを含む)を施す。
i).水洗後,クロム酸化物の化成処理を施す。その条件は、例えば、pH2.0、50℃である。
j).水洗、熱風乾燥後(例えば、65℃)、絶縁性の有機塗膜処理を施して、熱風乾燥する。
また、本実施の形態に於いて、ナックル20の構成材料より卑電位な金属合金種を選定した理由は、このような合金の犠牲防食によって、ハブ1を構成する炭素鋼及びナックル20の構成材料を防錆することができるからである。
さらに、本実施の形態に於いて、ナックル20の材質として、アルミ合金が望ましい理由は,比重が小さいため、軽量化を図れること、および、不働態化層が形成するため、不活性な表面を比較的形成しやすいことがハブ軸受ユニットにおいて優位だからである。また、アルミ合金の種類は特に限定されず、いずれの合金においても本発明は適用可能である。
アルミ合金の対SCE(標準電極電位)は、例えば、−0.76V、炭素鋼は、−0.61V(3%Nacl電解質中)に対し、双方が締結される場合、それらより卑な電位を有する合金種として、亜鉛ニッケルが望ましい。
さらに、本実施の形態に於いて、卑なる合金種が亜鉛ニッケルである理由は,電解めっき中に発生する水素が極めて少ないため、炭素鋼などのように、水素脆性を受けやすい構造材にとって、極めて強度維持が有利になるためである。
本実施の形態に於いて、特に、電気めっきで合金層を形成する場合は、電流効率がシアン浴やジンケート浴に比べて、極めて高い塩化アンモニウムを使用した酸性浴で行うことが必須である。
車輪支持用ハブ軸受ユニットは、構造材のみならず、軸受の機能も有しでおり、軌道表面のフレーキングに関しても、水素の影響は無視できない。
以上のような観点より、酸性浴で行う亜鉛ニッケル合金めっきがハブ軸受外輪に施す電食防止用表面処理には、好適である。なお、これらを構成する亜鉛ニッケル合金層は、例えば、5〜13μmが好適であり、例えば、5μm以下では、犠牲防食による防錆性に劣り、例えば、1 3μm以上では、取付け精度が確保できないためである。
また,上述した電気めっき工程(d)における電解脱脂は、被処理物表面の清浄化のみならず、前工程(c)の酸洗浄において外輪6に吸蔵された水素を、電気的に排除することを目的としたものである。
さらに、本実施の形態に於いて、クロム酸化物を化成処理で合金めっきもしくは亜鉛めっき表層部に形成するのは、従来のクロメート処理に代わる環境的な観点で有害物質を排除した防錆技術の発明のー端である。
クロメート処理の代替技術となるクロム酸化物は、6価クロムを含有せず、3価のクロム酸化物の形成による亜鉛合金層の保護膜である。例えば荏原ユージライト社製TV600、TV400、日本表面化学社製TR175、TRN986など6価クロムを含有していない化学処理液であれば限定されない。60℃に加熱することによって表層部を降下させ、スクラッチなどの外乱に強い機能を有するものである。
なお、必要に応じて、亜鉛ニッケル合金めっき形成後に、外輪6を陽極とした活性化電解、および化成処理との反応が進みやすいように、亜鉛活性などの再めっきを施すことが望ましい。
さらに、本実施の形態に於いて、絶縁性のトップコートは、樹脂系の素材が望ましく、絶縁抵抗が、例えば、104〜6Ωの抵抗値であることが望ましい。本実施の形態では、東亜合成化学株式会社製Kコート、及び関西ペイント株式会社製コスマーをコートした。
以上から、本実施の形態によれば、ナックル20に接触する外輪6の少なくとも接触面22,23に、又は、その全面に、ナックル20の構成材料より卑電位な金属合金種が略均一に形成してある。したがって、水素吸蔵による軸受転がり寿命の低下を抑制すると共に、外輪6とナックル20との間の異種金属の接触に伴う隙間腐食を防止することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されず、種々変形可能である。
1 ハブ
2 内輪軌道面
3 凹段部
4 内輪
5 内輪軌道面
6 外輪
7 外輪軌道面
8 転動体
9 内方端部
10 面取り部
20 ナックル
21 貫通孔
22 軸方向接触面
23 周方向接触面
2 内輪軌道面
3 凹段部
4 内輪
5 内輪軌道面
6 外輪
7 外輪軌道面
8 転動体
9 内方端部
10 面取り部
20 ナックル
21 貫通孔
22 軸方向接触面
23 周方向接触面
Claims (6)
- ハブの外輪に、異種金属から構成したナックルを装着する車輪支持用ハブ軸受ユニットにおいて、
前記ナックルに接触する前記外輪の少なくとも接触部位に、前記ナックルの構成材料より卑電位な金属合金種が略均一に形成してあることを特徴とする車輪支持用ハブ軸受ユニット。 - 前記ナックルの構成材料は、アルミ合金であることを特徴とする請求項1に記載の車輪支持用ハブ軸受ユニット。
- 前記金属合金種は、亜鉛ニッケル合金であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車輪支持用ハブ軸受ユニット。
- 前記亜鉛ニッケル合金は、電気めっきにより形成してあることを特徴とする請求項3に記載の車輪支持用ハブ軸受ユニット。
- 前記亜鉛ニッケル合金の表層部に、クロム酸化物が化成処理してあることを特徴とする請求項3又は4に記載の車輪支持用ハブ軸受ユニット。
- 前記クロム酸化物の表層部に、絶縁性のトップコートが施してあることを特徴とする請求項5に記載の車輪支持用ハブ軸受ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004232457A JP2006046619A (ja) | 2004-08-09 | 2004-08-09 | 車輪支持用ハブ軸受ユニット |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009036220A (ja) * | 2007-07-31 | 2009-02-19 | Ntn Corp | 回転速度検出装置付き車輪用軸受装置 |
CN105805173A (zh) * | 2016-05-17 | 2016-07-27 | 杭州雷迪克节能科技股份有限公司 | 高耐腐蚀型轮毂轴承单元及加工工艺 |
CN112226795A (zh) * | 2020-10-09 | 2021-01-15 | 宁波晶美科技有限公司 | 一种汽车门把手的制造方法 |
-
2004
- 2004-08-09 JP JP2004232457A patent/JP2006046619A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112226795B (zh) * | 2020-10-09 | 2024-05-03 | 宁波晶美科技有限公司 | 一种汽车门把手的制造方法 |
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