JP2006046112A - 遠心送風機 - Google Patents

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Toshiyuki Oneda
俊之 大根田
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Abstract

【課題】騒音を低減しつつ、空気吸込量が低下することがない遠心送風機を提供する。
【解決手段】スクロール形状を有し、スクロールの中心部に開口される空気取入口19と、内部に空気流の流路となるスクロール室16とを備えるケーシング12と、このケーシング12内に回動自在に配設され、円筒形状を有し、円周部に複数のブレード20を備える多翼ファン13と、複数の空気導入口30,31を選択的に開閉し、任意の空気導入口30,31から空気取入口19に空気を導入する切換ドア15とを備えた遠心送風機11に、この切換ドア15が所定の導入口30を開くように保持された状態で、切換ドア15の空気取入口側端縁15bにおけるケーシング12の舌部14周辺部に対応する部位に空気取入口19に向かってガイドベーン25を突設する。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車用のエアコン装置等に用いられる遠心送風機に関する。
自動車のエアコン装置に用いられる遠心送風機では、ケーシング内で多翼ファンが回転駆動することによって空気流を生成してエアコンユニット内の冷却用熱交換器や加熱用熱交換器に送風している。ところが、このような遠心送風機は、送風の際にケーシング内に空気を吸引する吸入口付近で騒音が発生するという問題を有している。これは、空気出口の下流側の送風抵抗が高い場合、舌部周辺のケーシングと多翼ファンとの隙間を通じてスクロール室から空気取入口に向かって空気の逆流が発生し、空気取入口からの吸入空気の流れと逆流が衝突することが原因とされており、大きな騒音が発生するとともに、逆流が吸入抵抗となり、空気吸入量が低下する原因にもなっている。
そこで、特許文献1に開示される送風機では、逆流が発生し易い舌部に対応した空気取入口の部位にガイド壁が設けられている。
特開平10−252682号公報
しかしながら、逆流に起因した騒音を低減することが可能となる反面、ガイド壁が空気を吸い込む際の抵抗となるため、その分、空気の吸込量が減少する。このため、エアコンユニットへの空気供給量が低下し、空調能力が低下する問題を有している。
本発明は、このような問題点を考慮してなされたものであり、騒音を低減しつつ、空気吸込量の低下を防止する遠心送風機を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明の遠心送風機は、スクロール形状を有し、スクロールの中心部に開口される空気取入口と、内部に空気流の流路となるスクロール室とを備えるケーシングと、このケーシング内に回動自在に配設され、円筒形状を有し、円周部に複数のブレードを備える多翼ファンと、複数の空気導入口を選択的に開閉し、任意の空気導入口から前記空気取入口に空気を導入する切換ドアとを備え、この切換ドアが所定の導入口を開くように保持された状態で、切換ドアの空気取入口側端縁における該ケーシングの舌部周辺部に対応する部位に該空気取入口に向かってガイドベーンが突設されていることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の遠心送風機において、前記切換ドアは、ファン軸を横切るようにケーシング上で回転して該空気導入口を切り換えるドーム型ドア構造を備えていることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の遠心送風機において、前記空気導入口が形成された筒状のカバーが前記空気取入口を覆うように設けられ、前記切換ドアは、該空気導入口の間を往復回転する片持ちドア構造を備えていることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の遠心送風機において、前記切換ドアは、前記空気取入口の上方でスライドして空気導入口を切り換えるスライドドア構造を備えていることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の遠心送風機において、前記切換ドアは、前記空気取入口の上方に回転可能に配置され、当該回転によって前記空気導入口を切り換える対向状の一対の回転ドア構造を備えていることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項記載の遠心送風機において、前記ガイドベーンが前記空気取入口の内部に挿入されるように前記切換ドアに設けられていることを特徴としている。
請求項1記載の発明によれば、空気導入口の切換えを行う切換ドアが所定の導入口を開くように保持された状態で、切換ドアの空気取入口側端縁における該ケーシングの舌部周辺部に対応する部位に該空気取入口に向かってガイドベーンが突設されていることにより、切換えドアが所定の空気導入口を開いた状態で空気取入口内に逆流した空気流と空気導入口からの空気流がガイドベーンに沿って合流するため、騒音を低減することができるとともに、切替ドアが他の空気導入口を開いた状態では、ガイドベーンが空気吸引の抵抗となることがないため、十分な空気吸引量を確保することができる。
請求項2〜請求項5記載の発明によれば、請求項1と同様の効果を得ることができる。
請求項6記載の発明では、請求項1〜請求項5の効果に加え、ガイドベーンが空気取入口の内部に挿入されていることにより、スクロール室からの逆流がガイドベーンに沿って多翼ファンに向かって流れ、多翼ファンを介して再度スクロール室に流れるので、空気導入口からの空気流の流れを妨げることがなくなるため、騒音発生防止と吸入抵抗の低減をより一層高めることができる。
以下、本発明を図示する実施形態により具体的に説明する。なお、各実施形態において、同一の部材には同一の符号を付して対応させてある。
[第1実施形態]
図1〜図4は、本発明の第1実施形態を示し、図1は切替ドアが所定の空気導入口を開いた状態でのガイドベーンの位置を示すケーシングの上面図、図2は第1実施形態の正面図、図3は切換ドアの配置を示す断面図、図4は切換ドアの斜視図である。
図1〜図4に示されるように、この実施形態の遠心送風機11は、ケーシング12及び多翼ファン13を有している。これに加えて、送風機11は、内外気の切換えを行う切換ドア15を有している。
本実施形態の遠心送風機11は、車両用空調装置に空調用エアを供給するものであり、後述するスクロール室16の空気出口17が車両用空調装置のユニットケース(図示省略)と連通するように自動車のインストルメントパネル(図示省略)の裏側に配置される。そして、多翼ファン13回転駆動することにより、空気流を生成して車両用空調装置内の冷却用熱交換器や加熱用熱交換器に送風する。
ケーシング12は、多翼ファン13を略中央部分に収容すると共に収容した多翼ファン13の周囲に位置して空気の流路となるスクロール室16を有している。スクロール室16は、多翼ファン13との間隔が最小となっている舌部14を巻き始め位置とし、多翼ファン13との間隔が徐々に大きくなる渦巻き状となるように形成されている。そして、渦巻き状のスクロール室16の終端面を径方向に開口することにより、空気が吐出するための空気出口17が形成されている。
図3に示すように、ケーシング12に対し、空気は多翼ファン13の上方から吸引される。このため、多翼ファン13を収容したケーシング12における略中央部分の上面には、空気を吸引するための空気取入口19が形成されている。また、空気取入口19の開口部周縁にはベルマウス18が上方に向かって湾曲状に隆起するように設けられ、空気流の吸入抵抗を低減している。そして、空気取入口19は多翼ファン13のファン軸13a方向から空気をケーシング12内に吸引するようになっている。
多翼ファン13は、円筒形状を有し、多数のブレード20を円周部に備え、これらブレード20は連結プレート21に支持されている。連結プレート21は、その中央部分がケーシング12の下面に固定されたモータ22の出力軸に連結されている。従って、多数のブレード20からなる多翼ファン13は、モータ22が駆動することによりファン軸13aを中心に回転駆動し、この回転駆動によって空気を昇圧してケーシング12から吐出するように作用する。
切換ドア15は、空気導入口である外気導入口30と内気導入口31を切換えて空気取入口19の空気を導入するものである。このため、切換ドア15は空気取入口19の上部に設けられている。なお、外気導入口30は車室外の空気を車室内に取入れるために設けられた空気導入口で、内気導入口31は、車室内の空気を循環させるために設けられた空気導入口である。
切換ドア15は、図4に示すように、球体を4等分した場合の1単位となるドーム型に形成されている。この場合の球体は空気取入口19の直径よりも若干大きな直径を有した大きさの球であり、従って、球体の4分の1である切換ドア15は、空気取入口19の半分(空気取入口19の半径)を覆う大きさとなっている。
この切換ドア15は、空気取入口19の上部に回転可能に配置されるが、その回転中心となる回転軸15aが空気取入口19の略中心上を横切るように配置される。この場合、空気取入口19の中心は多翼ファン13のファン軸13aと一致しており、これにより、切換ドア15の回転軸15aは多翼ファン13のファン軸13aを横切るようになっている。
従って、切換ドア15が回転軸15aを中心にして図2〜図4の矢印K方向に回転すると、切換ドア15はケーシング12上でファン軸13aを横切るように回転する。この回転によって、切換ドア15は外気導入口30と内気導入口31を切換えることができる。すなわち、切換ドア15が図2〜図4に示す実線位置にあるとき、外気導入口30が開かれて、空気取入口19に外気が導入されるものであり、実線位置が外気導入モードとなっている。一方、切換ドア15が図2、図3に示す鎖線位置にあるとき、内気導入口31が開かれて、空気取入口19の内気が導入されるものであり、鎖線位置が内気導入モードとなっている。
切換ドア15には、ガイドベーン25が一体的に形成されており、外気導入モードで、切換ドア15の空気取入口側端縁15bにおけるケーシング12の舌部14周辺部に対応する部位に、空気取入口19に向かって、ガイドベーン25が突設されている。
なお、舌部14周辺部とは、空気取入口19の逆流が発生する部位を指している。本実施形態の遠心送風機11では、スクロール室16の空気出口17の下流側の送風抵抗が高い場合、舌部14周辺のケーシング12と多翼ファン13との隙間を通じてスクロール室16から空気取入口19に向かって空気の逆流Gが発生する。
そこで、外気導入口30からの吸入空気と逆流Gが衝突しないように、空気取入口19の逆流が発生する部位に対応する切換ドア15の空気取入口側端縁15bに、空気取入口19の内部に挿入されるようにガイドベーン25が配設されている。
そして、逆流Gと空気導入口からの空気流はガイドベーンに沿って合流したあと、多翼ファン13によってスクロール室16に導入される。
このような実施形態において、外気導入モードでは、切換ドア15が図2〜図4の実線位置となって内気導入口31を閉じており、切換ドア15によって閉じられていない外気導入口30から外気がケーシング12内に導入される。この外気導入モードでは、切換ドア15に設けたガイドベーン25が空気取入口19側に位置して舌部14付近を覆うため、ケーシング12内での吸入空気と逆流Gとの衝突を防止し、逆流Gに起因した騒音を低減することができる。
従って、車両用空調装置が外気による暖房運転時のように、ケーシング12の下流側の抵抗が高くなる外気導入運転時には、騒音を低減させることができる。
一方、内気導入モードでは、切換ドア15が図2〜図4の鎖線位置となって外気導入口30を閉じており、切換ドア15によって閉じられていない内気導入口31から内気がケーシング12内に導入される。このときにおいては、ガイドベーン25が空気取入口19から離れており、空気取入口19に吸引される空気の抵抗となることがない。従って、車両用空調装置が内気による冷房運転時である場合のように、ケーシング12の下流側の抵抗が低い内気導入運転時には、十分な空気吸引量を確保することができ、快適な車室内環境を提供することができる。
[第2実施形態]
図5は、本発明の第2実施形態を示し、この実施形態では、空気取入口19上に筒状のカバー27が設けられ、このカバー27に切換ドア28が取り付けられている。
筒状のカバー27は、空気取入口19を覆う大きさとなっている。また、カバー27の上端部が開口されて外気導入口30となっていると共に、カバー27の一側面が開口されて内気導入口31となっている。
切換ドア28は、その回転軸28aがカバー27の上端部に取り付けられており、回転軸28aを中心に回転可能となっている。すなわち、切換ドア28は、外気導入口30及び内気導入口31の間を往復回転する片持ちドア構造となっている。また、切換ドア28は外気導入口30及び内気導入口31の双方を閉じる大きさとなっており、外気導入口30側に回転した場合には、外気導入口30を閉鎖し、内気導入口31側に回転した場合には、内気導入口31を閉鎖するように作用する。
切換ドア28には、ガイドベーン25が一体的に形成されている。ガイドベーン25は、第1実施形態と同様に、外気導入モードにおける空気取入口19の逆流発生部分を覆う位置となるように設けられるものであり、逆流発生部分である舌部14付近と対応するように設けられる。この実施形態では、切換ドア28が実線位置のときが外気導入モードであり、ガイドベーン25は、空気取入口19における舌部14付近を覆うように空気取入口側端縁15bに位置して切換ドア28に形成されている。また、ガイドベーン25は、切換ドア28におけるカバー27側の面から直交状に突出するように形成されており、これにより、鎖線で示す内気導入モードでは、空気取入口19を覆うことがない。
この実施形態においても、外気導入モードでは、切換ドア28に設けたガイドベーン25が空気取入口19側に位置して舌部14付近を覆うため、
ケーシング12内での吸入空気と逆流Gとの衝突を防止し、逆流Gに起因した騒音を低減することができる。従って、外気による暖房運転時のように、ケーシング12の下流側の抵抗が高くなる外気導入運転時には、騒音を低減させることができる。
一方、内気導入モードでは、鎖線で示すように、切換ドア28がカバー27の上端部に位置するため、ガイドベーン25が空気取入口19から離れており、空気取入口19に吸引される空気の抵抗となることがない。従って、車両用空調装置が内気による冷房運転時のように、ケーシング12の下流側の抵抗が低い内気導入運転時には、十分な空気吸引量を確保することができ、快適な車室内環境を提供することができる。
[第3実施形態]
図6は、本発明の第3実施形態の断面図を示す。この実施形態においては、切換ドア33をスライドドア構造とするものである。
この実施形態において、空気取入口19上には、円弧状のガイドフレーム34が隆起状に配置されている。ガイドフレーム34は空気取入口19の形成領域に渡るように空気取入口19の周囲に掛け渡されている。
切換ドア33は、ガイドフレーム34の略半分の長さとなっており、ガイドフレーム34に沿ってスライド移動するようにこのガイドフレーム34に取り付けられている。従って、切換ドア33が実線位置にあるときに外気導入モードとなり、鎖線位置にあるときに内気導入モードとなる。
この切換ドア33に対し、ガイドベーン25が外気導入モードにおける空気取入口19の逆流発生部分を覆う位置となるように設けられるものであり、ガイドベーン25は切換ドア33の右端側から内方に突出することにより、外気導入モードにおける空気取入口19の舌部14付近を覆うように切換ドア33のベルマウス18側に位置している。従って、鎖線で示す内気導入モードでは、ガイドベーン25は空気取入口19を覆うことがない。
この実施形態においても、外気導入モードでは、ガイドベーン25が空気取入口19側に位置して舌部14付近を覆うため、ケーシング12内での吸入空気と逆流Gとの衝突を防止し、逆流Gに起因した騒音を低減することができ、外気による暖房運転時のように、ケーシング12の下流側の抵抗が高くなる外気導入運転時には、騒音を低減させることができる。
また、内気導入モードでは、鎖線で示すように、ガイドベーン25が空気取入口19から離れるため、空気取入口19に吸引される空気の抵抗となることがない。このため、内気による冷房運転時のように、ケーシング12の下流側の抵抗が内気導入運転時には、十分な空気吸引量を確保することができ、快適な車室内環境を提供することができる。
[第4実施形態]
図7は、本発明の第4実施形態の断面図を示す。この実施形態においては、切換ドア37を一対の回転ドア構造とするものである。
切換ドア37は、対向する左右一対のドア片37a、37bを有している。一対のドア片37a、37bは、ベルマウス18の空気取入口19を覆う図示を省略したカバーの空気取入口に回転可能に取り付けられるものであり、それぞれが回転軸38a、38bを中心にして回転する。この回転によって、一対のドア片37a、37bが実線位置にあるときに外気導入モードとなり、鎖線位置にあるときに内気導入モードとなる。
切換ドア37に対し、ガイドベーン25が一体的に設けられる。この実施形態においても、ガイドベーン25は、外気導入モードにおける空気取入口19の逆流発生部分を覆う位置となるように設けられるものである。この実施形態では、一側(左側)のドア片37aとスクロール室16の舌部14とが対応しており、このため、ガイドベーン25はこのドア片37aに形成されている。ガイドベーン25は、ドア片37aにおける他側のドア片37bとの対向面に突出するように形成されており、これにより、外気導入モードにおける空気取入口19の舌部14付近を覆うようにドア片37aのベルマウス18側に位置している。従って、鎖線で示す内気導入モードでは、ガイドベーン25は空気取入口19を覆うことがない。
この実施形態において、外気導入モードでは、ガイドベーン25がベルマウス18側に位置して舌部14付近を覆うため、ケーシング12内での吸入空気と逆流Gとの衝突を防止し、逆流Gに起因した騒音を低減することができ、外気による暖房運転時のように、ケーシング12の下流側の抵抗が高くなる外気導入運転時には、騒音を低減させることができる。
また、内気導入モードでは、鎖線で示すように、ガイドベーン25が空気取入口19から離れるため、空気取入口19に吸引される空気の抵抗となることがない。このため、内気による冷房運転時のように、ケーシング12の下流側の抵抗が内気導入運転時には、十分な空気吸引量を確保することができ、快適な車室内環境を提供することができる。
[第5実施形態]
図8は、本発明の第5実施形態を示す。
この実施形態では、切換ドア39を第2実施形態(図5)と同様に片持ちドア構造とするものである。このため、第2実施形態と同様に、外気導入口30及び内気導入口31を有するカバー27が空気取入口19を覆うように取り付けられており、切換ドア39は回転軸39aを中心にして、導入口30,31の間を往復回転するようになっている。
この実施形態において、ガイドベーン25が切換ドア39に傾斜状に設けられている。ガイドベーン25は、外気導入モードにおける空気取入口19の逆流発生部分を覆う位置となるように設けられるものであり、逆流発生部分である舌部14付近と対応するように設けられる。この場合、ガイドベーン25は、幾分、長くなった状態で切換ドア39に形成されており、切換ドア39が実線で示す外気導入モードでは、ベルマウス18の空気取入口19の内部に挿入されるようになっている。また、傾斜状にガイドベーン25が長くなっていることにより、ガイドベーン25が切換ドア39の一部を構成し、鎖線で示す内気導入モードでは、その自由端がカバー27に当接し、これにより切換ドア39と共に外気導入口30を封鎖するように作用する。
このようなガイドベーン25を切換ドア39に設けることにより、この実施形態においても、外気導入モードでは、ガイドベーン25が空気取入口19側に位置して舌部14付近を覆うため、ケーシング12内での吸入空気と逆流Gとの衝突を防止し、逆流Gに起因した騒音を低減することができ、外気による暖房運転時のように、ケーシング12の下流側の抵抗が高くなる外気導入運転時には、騒音を低減させることができる。
また、内気導入モードでは、鎖線で示すように、ガイドベーン25が空気取入口19から離れるため、空気取入口19に吸引される空気の抵抗となることがない。このため、内気による冷房運転時のように、ケーシング12の下流側の抵抗が内気導入運転時には、十分な空気吸引量を確保することができ、快適な車室内環境を提供することができる。 特に、この実施形態では、ガイドベーン25が空気取入口19の内部に挿入するように突設されているため、舌部14に接近した状態で舌部14を覆うため、スクロール室からの逆流がガイドベーンに沿って多翼ファンに向かって流れ、多翼ファンを介して再度スクロール室に流れるので、空気導入口からの空気流の流れを妨げることがなくなるため、騒音発生防止と吸入抵抗の低減をより一層高めることができる。
なお、この実施形態のようにガイドベーン25を空気取入口19の内部に挿入する構造は、実施形態1,3,4に対しても同様に適用できるものである。
本発明の遠心送風機の外気導入モードでのガイドベーンの位置を示す平面図である。 第1実施形態における正面図である。 第1実施形態の断面図である。 第1実施形態における切換ドアの斜視図である。 第2実施形態の断面図である。 第3実施形態の断面図である。 第4実施形態の断面図である。 第5実施形態の断面図である。
符号の説明
11…遠心送風機
12…ケーシング
13…多翼ファン
13a…ファン軸
14…舌部
15,28,33,37,39…切換ドア
15b…空気取入口側端縁
16…スクロール室
19…空気取入口
20…ブレード
25…ガイドベーン
27…カバー
30,31…空気導入口
37a…回転ドア構造

Claims (6)

  1. スクロール形状を有し、スクロールの中心部に開口される空気取入口(19)と、
    内部に空気流の流路となるスクロール室(16)とを備えるケーシング(12)と、
    このケーシング(12)内に回動自在に配設され、円筒形状を有し、円周部に複数のブレード(20)を備える多翼ファン(13)と、
    複数の空気導入口(30,31)を選択的に開閉し、任意の空気導入口(30,31)から前記空気取入口(19)に空気を導入する切換ドア(15,28,33,37,39)とを備え、
    この切換ドア(15,28,33,37,39)が所定の導入口(30)を開くように保持された状態で、切換ドア(15,28,33,37,39)の空気取入口側端縁(15b)における該ケーシング(12)の舌部(14)周辺部に対応する部位に該空気取入口(19)に向かってガイドベーン(25)が突設されていることを特徴とする遠心送風機(11)。
  2. 請求項1記載の遠心送風機(11)において、
    前記切換ドア(15)は、ファン軸(13a)を横切るようにケーシング(12)上で回転して該空気導入口(30,31)を切り換えるドーム型ドア構造を備えていることを特徴とする遠心送風機(11)。
  3. 請求項1記載の遠心送風機(11)において、
    前記空気導入口(30,31)が形成された筒状のカバー(27)が前記空気取入口(19)を覆うように設けられ、前記切換ドア(28,39)は、該空気導入口(30,31)の間を往復回転する片持ちドア構造を備えていることを特徴とする遠心送風機(11)。
  4. 請求項1記載の遠心送風機(11)において、
    前記切換ドア(33)は、前記空気取入口(19)の上方でスライドして空気導入口(30,31)を切り換えるスライドドア構造を備えていることを特徴とする遠心送風機(11)。
  5. 請求項1記載の遠心送風機(11)において、
    前記切換ドア(37)は、前記空気取入口(19)の上方に回転可能に配置され、当該回転によって前記空気導入口(30,31)を切り換える対向状の一対の回転ドア構造(37a、37b)を備えていることを特徴とする遠心送風機(11)。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の遠心送風機(11)において、
    前記ガイドベーン(25)が前記空気取入口(19)の内部に挿入されるように前記切換ドア(15,28,33,37,39)に設けられていることを特徴とする遠心送風機(11)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011148578A1 (ja) 2010-05-26 2011-12-01 株式会社ヴァレオジャパン 車両用送風ユニット
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