JP2006045909A - 雪氷面切削装置 - Google Patents

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利夫 池野
Yoichi Hagiwara
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Abstract

【課題】 十分なスリップ防止効果を発揮することができる深さに凍結路面を確実に切削でき、より使い勝手のよい雪氷面切削装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 切削装置6が、回転駆動する駆動手段7と、該駆動手段7により路面Rに対し回転可能なビットホルダー8と、該ビットホルダー8に路面Rに対し突出して備えられた切削刃9とからなる雪氷面切削装置3において、前記ビットホルダー8は複数の腕部8cを有し、路面Rに形成される軌跡を重ねることができる位置に前記切削刃9が備えられ、ビットホルダー8は隣合う他のビットホルダー8と位相をずらして配置した。
【選択図】図1

Description

本発明は、降雪寒冷地で毎年冬季に問題になる凍結路面による車両のスリップ事故や歩行者の転倒事故を防止するための雪氷面切削装置に関するものである。
従来、降雪寒冷地では、車道の積雪が自動車の通行により踏み固められ轍が形成され、ブレーキング時のタイヤのスリップにより路面が部分的に鏡面状に凍結した凍結路面が形成される。また、凍結路面は日中の暖気で溶解した融雪水が夜間の気温の低下により凍結して形成される場合もある。このようにして形成された凍結路面は極めて滑りやすいことから、毎シーズン自動車の衝突事故や歩行者の転倒事故の原因となっていた。
特に凍結路面はその全面が平滑な鏡面状をなしている訳ではなく、轍跡がそのまま凍結して凹凸状に形成されている場合もあり、また路面の傾斜や凹凸、氷の厚さや硬さなども場所によって異なり一様ではない。このような状況で凍結路面に切削溝を確実に形成するため、凍結路面にスリップ防止用パターンを形成するレーキを備え、ディスクの路面に対する傾斜角度を調節可能に設けた凍結路面への粗面形成装置が開示されている。(例えば特許文献1)。
特許第2923426号
しかしながら、上記した特許文献1においても、凍結路面に対し深い溝を形成することは困難で、必ずしも十分なスリップ防止効果が発揮されていないという問題があった。また、路面に形成される切削溝は隙間があり、切削残しが生じる懸念がある。さらに、路面に対するレーキの挿入深さを正確に把握できる構成になっていないため、作業者の感覚に頼らざるを得ず、必ずしも所望の切削深さ、一定の深さの溝を形成できるとは限らないという懸念があった。また、作業開始前にケースの傾斜角度(ディスクの傾斜角度)を調節してナットを締め、固定する必要があるため、作業しながら路面の状況に合わせて適宜傾斜角度を変更できる構成とはなっていなかった。しかも、ディスクの傾斜角度はボルトにより固定されているのみであるため、硬い凍結路面に対しその傾斜角度を維持できないという懸念があった。
そこで、本発明は上記した問題点に鑑み、十分なスリップ防止効果を発揮することができる深さに凍結路面を確実に切削して雪氷を効果的に取り除くことができ、より使い勝手のよい雪氷面切削装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る雪氷面切削装置は、走行作業車に設けられた基体と、該基体に設けられた複数の切削装置とを備え、該切削装置が、回転駆動する駆動手段と、該駆動手段により路面に対し回転駆動するビットホルダーと、該ビットホルダーに路面に対し突出して備えられた切削刃とからなる雪氷面切削装置において、前記ビットホルダーは複数の腕部を有し、該腕部には路面に形成される軌跡を重ねることができる位置に前記切削刃が備えられ、前記ビットホルダーは隣合う他のビットホルダーと位相をずらして配置したことを特徴とする。
また、前記基体は前記走行作業車に設けられた基台と、該基台に上下動自在に設けられ前記切削装置を固定した取付基体とからなり、前記基台が前記走行作業車の進行方向に対し前後方向に傾斜させる傾斜手段を介して前記走行作業車に設けられている。
また、前記基体はベース体に設けられ、前記ベース体が水平軸を中心として揺動させる揺動手段を介して前記走行作業車に設けられている。
ここで、前記傾斜手段は一端が前記ベース体の上部において軸支され他端が前記基台の略中央部に軸支された傾斜用シリンダーと、前記ベース体の下方において前記基台の下部を軸支する第1の支軸部とからなる。
さらに、前記揺動手段は前記走行作業車に回動自在に前記ベース体を軸支する第2の支軸部と一端が走行作業車に軸支され他端が前記ベース体の下方に軸支された揺動用シリンダーとからなる。
本発明の請求項1記載の雪氷面切削装置によれば、隣合うビットホルダーに備えられた切削刃が互いに重なり合う軌跡を路面に形成するので、切削残しを無くして確実に路面を切削でき、十分なスリップ防止効果を発揮できる深さに切削でき、路面の雪氷を効果的に取り除くことができる。
また、請求項2に記載の雪氷面切削装置によれば、傾斜手段により前後方向に基台を揺動させることができるので、より深く路面に切削刃を突き当てることによって十分なスリップ防止効果を発揮することができる深さに路面を切削できる。
また、請求項3に記載の雪氷面切削装置によれば、前記ベース体を水平軸を中心として揺動させることができるので、傾斜している路面にも柔軟に対応して確実に凍結路面を切削することができる。
また、請求項4に記載の雪氷面切削装置によれば、切削作業をしながら基台の角度調整をすることによってビットホルダーを前後方向に適宜傾斜させることができ、使い勝手を向上できる。また傾斜手段はシリンダーにより構成されるので、騒音を抑えることができると共に、別途固定手段を用いることなく姿勢を確実に保持することができる。
また、請求項5に記載の雪氷面切削装置によれば、切削作業をしながらベース体の角度調整をすることによってビットホルダーを路面の傾斜に合わせることができ、使い勝手を向上できる。また揺動手段はシリンダーにより構成されるので、騒音を抑えることができると共に、固定手段を用いなくとも姿勢を確実に保持することができる。
以下図面を参照して、本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。図1は本実施形態に係る雪氷面切削装置を走行作業車に搭載した状態を示す側面図である。図2は雪氷面切削装置の正面図であり、取付基体を取り外した状態を示す図である。図3は雪氷面切削装置の側面図であり、初期状態を示す図である。
図1に示す1は、例えばホイールローダ等の走行作業車で、前側に昇降装置2が備えられており、前記昇降装置2が備えられていない後ろ側に雪氷面切削装置3が備えられている。
前記雪氷面切削装置3は、前記走行作業車1に上下動自在に設けられた基体4と、該基体4に一体的に固定された切削装置6とからなり、該切削装置6は、回転駆動する駆動手段7と、該駆動手段7により路面に対し回転可能なビットホルダー8と、該ビットホルダー8に路面Rに対し突出して備えた切削刃9とにより構成される。
前記基体4はベース体11に設けられ、前記走行作業車1に設けられた基台12と、該基台12に上下動自在に設けられた取付基体13とからなり、前記ベース体11は水平軸を中心として前記走行作業車1に揺動可能に設けられ、前記ベース体11には前記基台12が前記走行作業車1の進行方向に対し前後方向に揺動可能に設けられ、前記基台12には前記取付基体13が昇降可能に設けられている。
前記ベース体11は、鋼製のチャンネル材で枠体を構成し、その平面部分に矩形板状部材を熔接して中空の筐体を形成し、前記走行作業車1の昇降装置2が備えられていない後側に揺動手段15を介して水平軸を中心として揺動可能に設けられている。このベース体11の上方中央には貫通孔16が設けられており、走行作業車1の後側面に一体的に設けられた水平軸である第2の支軸17に遊挿されている。
前記揺動手段15は前記第2の支軸17と、一端21aが前記走行作業車1に回動自在に軸支され他端21bが前記ベース体11の下方に回動自在に軸支された揺動用シリンダー21とからなる。前記第2の支軸17は前記走行作業車の後方に突出して形成され、前記ベース体11の厚さより少なくとも長く形成される。ベース体は、前記第1の支軸17に前記貫通孔16を遊挿後、ベース体11の抜けを防止する止め板22を第2の支軸17先端に当接し、ボルト23で固定することによって第2の支軸17に取り付けられる。この第2の支軸部17は前記揺動用シリンダー21の伸縮によってベース体11が回動する際の支点となる。前記揺動用シリンダー21には前記走行作業車1から動力源が供給され、操縦席の操作レバー(図示しない)を操作することによりその伸縮動作が行われる。揺動用シリンダー21の一端21aは走行作業車1に固定されており、この一端21aを基点として揺動用シリンダー21が伸縮し、その伸縮によって他端21bが正面視で左右方向に移動する。
このような構成によりベース体11は、水平軸に対し揺動することができる。すなわち、図9、図10に示すように、揺動用シリンダー21が伸長すると第2の支軸17を支点として正面視で反時計回りにベース体11を揺動させることができ、また、揺動用シリンダー21が収縮すると第2の支軸17を支点として正面視で時計回りにベース体11を揺動させることができる。このようにしてベース体11を揺動可能にしたから、路面Rの傾斜に合わせて適宜精製装置6の角度を調節することができ、より路面の雪氷を効果的に取り除くことができる。
前記基台12は、鋼製のチャンネル材を組み合わせて一対の腕部24を備えた冂形状に形成されており、前記腕部24に架設した第1及び第2の水平部材25a,25bと、前記取付基体13を上下動させるための昇降手段26とを備え、前記ベース体11の正面視で前面に配置される。さらに、両腕部24aの内側面はガイドレール27を構成する。このように構成された基台12は、傾斜手段30を介して前記ベース体11に走行作業車1の前後方向に揺動可能に設けられる。
前記傾斜手段30は、一端31aが前記ベース体11の上端において軸支され他端31bが前記基台12の略中央部に軸支された傾斜用シリンダー31と、前記ベース体11の下方において前記基台12の下部を軸支する第1の支軸部33とにより構成される。前記ベース体11の上端には保持部34aが固設されており、この保持部34aに前記傾斜用シリンダー31の一端31aが軸支される。また、前記基台12の略中央部に架設された第1の水平部材25aに保持部34bが固設されており、該保持部34bに前記傾斜用シリンダー31の他端31bが軸支される。この傾斜用シリンダー31には前記走行作業車1から動力源が供給され、操縦席の操作レバー(図示しない)を操作することによりその伸縮動作が行われる。傾斜用シリンダー31の一端31aはベース体11に固定されており、この一端31aを基点として傾斜用シリンダー31が伸縮し、その伸縮によって他端31b押し下げ、又は引き上げる。さらに、基台12は、その下方に架設された前記第2の水平部材25bにおいて、前記ベース体11と第1の支軸部33で走行作業車1の前後方向に回動可能に軸支されており、この第1の支軸部33は前記傾斜用シリンダー31の伸縮によって基台12が回動する際の支点となる。
このような構成により基台12は、走行作業車1の前後方向に揺動することができる。すなわち、傾斜用シリンダー31が伸長すると保持部34を押し下げ第1の支軸部33を支点として後方向、すなわち側面視で基台12が時計回りに揺動する。また、傾斜用シリンダー31が収縮すると保持部34を引き上げ第1の支軸部33を支点として前方向、すなわち側面視で基台12が反時計回りに揺動する。このようにして基台12を揺動する構成としたから、より大きな角度に傾斜させることができ、より深い切削が可能となる。また、切削作業をしながら、角度調整を行えるので、より使い勝手を向上できる。
前記取付基体13は前記昇降手段26を介して前記基台12に備えられる。前記昇降手段26は、一端26aが前記基台12の上端に軸支され他端26bが前記取付基体13に軸支されている一対の昇降用シリンダー26で構成される。取付基体13は鋼製のU字形部材からなり、その側面には前記ガイドレール27に係合する車輪41が回動自在に備えられている。前記車輪41は取付基体13の上下に少なくとも2個設けられ左右一対とし、ガイドレール27の上端すなわち腕部内側面24aに当接するストッパ42がそれぞれの車輪41に備えられている。また、この取付基体13には、前記駆動手段7である油圧モータが一体的に設けられえている。この昇降用シリンダー26には前記走行作業車1から動力源が供給され、操縦席の操作レバー(図示しない)を操作することによりその伸縮動作が行われる。昇降用シリンダー26の一端26aは基台4に固定されており、この一端26aを基点として他端26bすなわち、取付基体13を上下に昇降させる。
こうして車輪41は、前記ガイドレール27内を上下方向に移動するが、前記ガイドレール27に折り返し24bが形成されていることにより、前後方向に脱輪しないように係合され、さらに、各車輪41に設けられたストッパ42により左右方向に対して規制されている。
このような構成により、前記昇降用シリンダー26が伸長すると前記車輪41が前記ガイドレール27内を回動することによって取付基体13の姿勢を保持しながら、取付基体13を基台12に沿って下降させることができる。また、前記昇降用シリンダー26が収縮すると、前記車輪41が前記ガイドレール27内を回動することによって取付基体13の姿勢を保持しながら、取付基体13を基台12に沿って上昇させることができる。
次に、切削装置であるビットホルダー8と該ビットホルダー8に回転駆動を与える駆動手段7の構成について図を参照して説明する。図4は切削装置の部分断面図であり、5基を連結した状態を示す図である。図5はビットホルダー平面図であり、組み合わせを示した図である。図6は切削刃の正面図である。図7はビットホルダーに固定された切削刃の向きを示す平面図と正面図であり、(a)右回転の場合、(b)左回転の場合をそれぞれ示した図である。図8は切削刃により凍結路面に形成される軌跡を示した図である。
前記駆動手段7は前記取付基体13に一体的に固定されており、基台12に対し昇降用シリンダー26の伸縮によって昇降する。前記駆動手段7は前記動力源である高圧の作動油によって回転駆動する油圧モータ7と、油圧モータ7の出力軸45に固設された歯車群と、該歯車群を収容したケーシング46とからなる。図4に示す切削装置6は、切削装置6を5基、横一列に連結したもので、中央の切削装置6cを挟んでその両脇の2基6b,6dに油圧モータ7を備えたものである。
油圧モータ7を上部に備えた切削装置6b,6dは、油圧モータ7の出力軸45の途中において原動歯車46が固設されており、さらにその出力軸45の先端にビットホルダー8が直結されている。また、油圧モータ7を備えていない切削装置6a,6c,6eは、その上部において前記原動歯車46に係合する従動歯車47を備え、該従動歯車47に連結軸48が固設されており、該連結軸48の先端にビットホルダー8が直結されている。
前記油圧モータ7の出力は原動歯車46から両隣の従動歯車48に伝達され、前記各歯車46,48に直結された出力軸45を介して各ビットホルダー8に回転駆動が与えられる。その結果、図5に示すように、各ビットホルダー8はそれぞれ逆向きに回転する。
前記ビットホルダー8は、切削刃9を保持するホルダー部8aと路面を滑動する凸球面状の路面滑動部8bとからなる。
前記ホルダー部8aは、4本の腕部8cを連結した鋼製の十字形部材により構成され、その中心部に前記路面滑動部8bが一体的に設けられている。ホルダー部8aの腕部8cには、路面Rに形成される軌跡を重ねることができる位置に切削刃9が備えられる。本実施形態においては、図5に示すように、前記腕部8cは隣合う他のホルダー部8aの腕部8cと重なる長さに形成されている。その腕部8c先端に切削刃9が備えられている。前記切削刃9は路面に対し垂直に突出しそれぞれボルト23で固定されている。このように切削刃9を備えたビットホルダー8は、隣合うビットホルダー8の切削刃9が互いに干渉しないように、腕部8cの位相を45度ずらして配置される。尚、腕部は4本以外の本数でもよく、例えば3本とした場合には腕部の位相を60度ずらして配置するとよい。
この切削刃9は、図6に示すように、鋼棒の先端に刃先51を備え、基端部の途中にボルト通し溝52が形成されており、その先端が前記路面滑動部8bの端部と略面一になる長さでホルダー部8aに固定されている。図7は、ビットホルダー8に固定される際の切削刃9の向きを示したものである。上述の通り、隣り合うビットホルダー8同士は逆回転をすることになるので、その回転方向に刃51の向きを合わせる必要がある。すなわち、図7(a)のように平面視で右回転する場合は正面視で左側に刃51を向けて固定する必要がある。また、図7(b)のように平面視で左回転する場合は正面視で右側に刃51を向けて固定する必要がある。
前記路面滑動部8bは、球面状にホルダー部8aより下方に突出して形成され、その直径はホルダー部8aより小さく設定した円盤状をなしている。この路面滑動部8bは切削装置6が傾斜していても切削作業の際には常に路面Rに当接し、路面R上を滑動させることによって、当接面から切削刃9の距離を得ることができ、切削深さを予め知ることができる。すなわち、図12に示すように、切削装置6の傾斜角度Aに対する切削深さBを、作図等により求めることができる。これにより、作業車は切削装置6の傾斜角度Aを所定の角度に合せ、路面滑動部8bが路面Rに当接するまで切削装置6を降下させることによって、所定の挿入深さTに切削刃9を位置決めすることができ、作業者の感覚に頼ることなく一定の深さに切削を行なうことができる。
このように構成されたビットホルダー8が走行作業車1の幅方向一列に複数配置されている。ビットホルダー8同士が出力軸45,48を介して前記歯車群46,47で連結され、油圧モータ7に連結された切削装置6b,6dの回転に同期してそれぞれ逆回転をする。また、ビットホルダー8は、図5に示すように、切削刃9が干渉しないように隣合う他のビットホルダー8と位相を45度ずらして配置されている。
このビットホルダー8が傾斜していない状態のとき、ビットホルダー8に備えられた4本の切削刃9は同時に路面に接触し、凍結路面Rに図8に示すような隣合うビットホルダーに備えられた切削刃によって重なり合った軌跡53を形成する。図8に示した形状は簡単のため1本の切削刃9の軌跡を示したものであり、実際は4本の切削刃9の軌跡が走行作業車1の進行によりずれて重ねられる。これにより、切削残しを無くし、より確実に路面の雪氷を取り除くことができる。
以上のように基体4を構成したから、走行作業車1に対し切削装置6を水平方向および前後方向に傾斜し、さらに、上下方向に昇降させることができる。すなわち、切削装置6は、基台12を介してベース体11と一体的に水平軸を中心に揺動し、かつ、基台12と一体となって前後方向に傾斜し、さらに、取付基体13と一体的に基台12に形成されたガイドレール27に沿って昇降することができる。また、切削作業を行いながら、路面の傾斜、起伏、氷の厚さや硬さに合わせて切削刃9の位置、路面に対する挿入角度を調節することができる。しかも、切削装置6を傾斜させた場合、路面滑動部8bが路面に接触することによって、ビットホルダー8をより安定させることができ、路面の雪氷を効果的に取り除くことができる。
次に、上記構成の作用について図を参照して説明する。図9は取付基体を外した雪氷面切削装置の正面図であり、正面視で時計回りに揺動した状態を示す図である。図10は正面視で反時計回りに揺動した状態を示す図である。図11は雪氷面切削装置の側面図であり、後側に傾斜させた状態を示す図である。図12は取付基体を降下させた状態を示した図である。図13は前側に傾斜させた状態を示す図である。
まず、初期状態から切削作業を行う姿勢への移行動作について説明する。ここで初期状態とは、ベース体11及び基台12が垂直に位置し、取付基体13が基台12の最上点に位置し、油圧モータ7が停止している状態をいう。
揺動手段15を操作して切削装置6を路面Rの傾斜に合せる。すなわち、進行方向に対し右下がりに路面Rが傾斜している場合には、揺動用シリンダー21を収縮させ第2の支軸17を支点として正面視で時計回りにベース体11を揺動させることによって、進行方向に対し右下がりに切削装置6を傾斜させることができる(図9)。逆に、進行方向に対し右上がりに路面Rが傾斜している場合には、揺動用シリンダー21を伸長させ第2の支軸17を支点として正面視で反時計回りにベース体11を揺動させることによって、進行方向に対し右上がりに雪氷面切削装置6を傾斜させることができる(図10)。
このようにして雪氷面切削装置6を路面Rの傾斜に合わせた後、傾斜手段30を操作して走行作業車1の進行方向に対して雪氷面切削装置6を後側に傾斜させる。すなわち、傾斜用シリンダー31を伸長させ保持部34を押し下げ第1の支軸部33を支点として前方向、すなわち側面視で基台12を時計回りに揺動することができる(図11)。
この姿勢で昇降手段26を操作して、切削装置6を降下させる。すなわち、前記昇降用シリンダー26を伸長させ前記車輪41が前記ガイドレール27内を回動することによって取付基体13の姿勢を保持しながら、取付基体13を基台12に沿って下降させることができる(図12)。
このとき、路面Rに切削刃9が最初に接するので、油圧モータ7に作動油を供給して切削刃9を回転させながら降下するとよい。こうすることによって、切削刃9が路面Rに接したときの衝撃で破損するのを防ぐことができると共に、路面Rに当接させ所望の切削深さが得られる位置に雪氷面切削装置6を固定することができる。
以上の動作により、走行作業車1の進行に伴って切削刃9が路面Rを十分な深さに切削し、路面R上に円弧状の切削溝を無数に形成して雪氷面を切削することができる。また、切削刃9は弾性のない剛体からなるので、氷片等を周囲に飛散させることがなく、安全性に優れる。さらに、切削音も小さいので作業時の騒音問題を生じさせることがない。
また、操縦席に備えた操作レバーの操作により切削装置6の姿勢を適宜変更できるので、路面状態の変化に柔軟、迅速に対応することができ、作業効率の向上を図れ、切削装置6の使い勝手を向上することができる。また、施工上の制約により一般車両の進行方向と逆方向からでなければ切削作業を行えない場合においても、基台12を前側に傾斜させることによって、通常の進行方向から施工する場合と同様の切削を路面に対して行える(図13)。
次に切削作業姿勢から初期状態への復帰動作、すなわち切削作業が終了した場合について説明する。
昇降手段26を操作して、雪氷面切削装置6を上昇させる。すなわち、前記昇降用シリンダー26を収縮させ前記車輪41が前記ガイドレール27内を回動することによって取付基体13の姿勢を保持しながら、取付基体13を基台12に沿って上昇させることができる。
次いで、傾斜手段30を操作して雪氷面切削装置6を垂直位置に復帰させる。すなわち、傾斜用シリンダー31を収縮させ支軸部を引き上げ第1の支軸部33を支点として前方向、すなわち側面視で基台12を反時計回りに揺動させることによって垂直位置に復帰させることができる。
次いで、揺動手段15を操作して雪氷面切削装置6を水平位置に合せる。すなわち、進行方向に対し右下がりに雪氷面切削装置6が傾斜している場合には、揺動用シリンダー21を伸長させ第2の支軸17を支点として正面視で反時計回りに基台12を揺動させることによって、水平位置に復帰させることができる。逆に、進行方向に対し右上がりに雪氷面切削装置6が傾斜している場合には、揺動用シリンダー21を収縮させ第2の支軸17を支点として正面視で時計回りに基台12を揺動させることによって、水平位置に雪氷面切削装置6を復帰させることができる。このようにして雪氷面切削装置6を初期状態に復帰することができる。
上記のように本実施形態に係る雪氷面切削装置は請求項1に対応して、走行作業車1に上下動自在に設けられた基体4と、該基体4に設けられた切削装置6とを備え、回転駆動する駆動手段7と、該駆動手段7により路面Rに対し回転駆動するビットホルダー8と、該ビットホルダー8に路面Rに対し突出して備えられた切削刃9とからなる雪氷面切削装置3において、前記ビットホルダー8は複数の腕部8cを有し、該腕部8cには路面Rに形成される軌跡を重ねることができる位置に前記切削刃9が備えられ、前記ビットホルダー8は隣合う他のビットホルダー8と位相をずらして配置したから、隣合うビットホルダー8に備えられた切削刃9が互いに重なり合う軌跡を路面Rに形成するので、切削残しを無くして確実に路面Rを切削でき、十分なスリップ防止効果を発揮できる深さに切削でき、路面の雪氷を効果的に取り除くことができる。
また本実施形態は請求項2に対応して、前記基体4は、前記走行作業車1に設けられた基台12と該基台12に上下動自在に設けられ切削装置6を固定した取付基体13とからなり、前記取付基体13が前記走行作業車1の進行方向に対し前後方向に傾斜させる傾斜手段30を介して前記基台12に設けられていることとしたから、より深く路面Rに切削刃9を突き当てることによって十分なスリップ防止効果を発揮することができる深さに路面Rを切削できる。
また、本実施形態は請求項3に対応して、前記基体4はベース体11に設けられ、前記ベース体11が水平軸を中心として揺動させる揺動手段15を介して前記走行作業車1に設けられているから、前記ベース体11を水平軸を中心として揺動させることができるので、傾斜している路面Rにも柔軟に対応して確実に凍結路面を切削することができる。
また、本実施形態は請求項4に対応して、前記傾斜手段30は一端31aが前記ベース体11の上部において軸支され他端が31b前記基台12の略中央部に軸支された傾斜用シリンダー31と、前記ベース体11の下方において前記基台12の下部を軸支する第1の支軸部33とからなることとしたから、切削作業をしながら基台11の角度調整をすることによって切削装置6を前後方向に適宜傾斜させることができ、使い勝手を向上できる。また傾斜手段30はシリンダーにより構成されるので、騒音を抑えることができると共に、別途固定手段を用いることなく姿勢を確実に保持することができる。
また、本実施形態は請求項5に対応して、前記揺動手段15は前記走行作業車1に回動自在に前記ベース体11を軸支する第2の支軸部17と一端21aが走行作業車1に軸支され他端が21b前記ベース体11の下方に軸支された揺動用シリンダー21とからなることとしたから、切削作業をしながらベース体11の角度調整をすることによって切削装置6を路面Rの傾斜に合わせることができ、使い勝手を向上できる。また揺動手段15はシリンダーにより構成されるので、騒音を抑えることができると共に、固定手段を用いなくとも姿勢を確実に保持することができる。
本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、前記第2の支軸17は鋼製の基板に一体的に形成し、この基盤を着脱可能に走行作業車の後側に設置することとしてもよい。
本実施形態に係る雪氷面切削装置を走行作業車に搭載した状態を示す側面図である。 雪氷面切削装置の正面図であり、取付基体を取り外した状態を示す図である。 雪氷面切削装置の側面図であり、初期状態を示す図である。 切削装置の部分断面図であり、5基を連結した状態を示す図である。 ビットホルダー平面図であり、組み合わせを示した図である。 切削刃の正面図である。 ビットホルダーに固定された切削刃の向きを示す平面図と正面図であり、(a)右回転の場合、(b)左回転の場合をそれぞれ示した図である。 切削刃により凍結路面に形成される軌跡を示した図である。 取付基体を外した雪氷面切削装置の正面図であり、正面視で時計回りに揺動した状態を示す図である。 同上、正面視で反時計回りに揺動した状態を示す図である。 雪氷面切削装置の側面図であり、後側に傾斜させた状態を示す図である。 同上、取付基体を降下させた状態を示した図である。 同上、前側に傾斜させた状態を示す図である。
符号の説明
1 走行作業車
3 雪氷面切削装置
4 基体
6 切削装置
7 油圧モータ(駆動手段)
8 ビットホルダー
8a ホルダー部
8b 路面滑動部
8c 腕部
9 切削刃
11 ベース体
12 基台
13 取付基体
15 揺動手段
17 第2の支軸部(水平軸)
21 揺動用シリンダー
30 傾斜手段
31 傾斜用シリンダー
33 第1の支軸部
R 路面

Claims (5)

  1. 走行作業車に設けられた基体と、該基体に設けられた複数の切削装置とを備え、該切削装置が、回転駆動する駆動手段と、該駆動手段により路面に対し回転駆動するビットホルダーと、該ビットホルダーに路面に対し突出して備えられた切削刃とからなる雪氷面切削装置において、前記ビットホルダーは複数の腕部を有し、該腕部には路面に形成される軌跡を重ねることができる位置に前記切削刃が備えられ、前記ビットホルダーは隣合う他のビットホルダーと位相をずらして配置したことを特徴とする雪氷面切削装置。
  2. 前記基体は前記走行作業車に設けられた基台と、該基台に上下動自在に設けられ前記切削装置を固定した取付基体とからなり、前記基台が前記走行作業車の進行方向に対し前後方向に傾斜させる傾斜手段を介して前記走行作業車に設けられていることを特徴とする請求項1記載の雪氷面切削装置。
  3. 前記基体はベース体に設けられ、前記ベース体が水平軸を中心として揺動させる揺動手段を介して前記走行作業車に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の雪氷面切削装置。
  4. 前記傾斜手段は一端が前記ベース体の上部において軸支され他端が前記基台の略中央部に軸支された傾斜用シリンダーと、前記ベース体の下方において前記基台の下部を軸支する第1の支軸部とからなることを特徴とする請求項3に記載の雪氷面切削装置。
  5. 前記揺動手段は前記走行作業車に回動自在に前記ベース体を軸支する第2の支軸部と一端が走行作業車に軸支され他端が前記ベース体の下方に軸支された揺動用シリンダーとからなることを特徴とする請求項3に項記載の雪氷面切削装置。

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JP2020051225A (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 東芝ライテック株式会社 灯体洗浄装置

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