JPH11100819A - 凍結路面用切削除去装置 - Google Patents

凍結路面用切削除去装置

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Publication number
JPH11100819A
JPH11100819A JP18976898A JP18976898A JPH11100819A JP H11100819 A JPH11100819 A JP H11100819A JP 18976898 A JP18976898 A JP 18976898A JP 18976898 A JP18976898 A JP 18976898A JP H11100819 A JPH11100819 A JP H11100819A
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JP
Japan
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cutting
blade
road surface
frozen road
edge
Prior art date
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Pending
Application number
JP18976898A
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English (en)
Inventor
Kazushi Sawada
一志 澤田
Yukihiro Seki
幸弘 関
Kazuyoshi Nakamura
一吉 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAWADA JUKI DOBOKU KK
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
SAWADA JUKI DOBOKU KK
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by SAWADA JUKI DOBOKU KK, Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical SAWADA JUKI DOBOKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凍結路面に車両や歩行者のスリップ防止に有
効な多数の切削溝を形成し、更に摩擦係数の大きい粗面
状態に整形することにより、冬期における快適な道路状
況を確保する。 【解決手段】 ホイール式走行体の前部にはブレード昇
降装置が設けてあり、その先端側にはブレードを有する
ブレード装置31が設けてある。ブレードの幅方向両端
側に軸支したステー間に回転式切削体9が横架してあり
その上部側は飛散防止カバー17によって覆ってある。
ブレードの後部側にカッティングエッジ装置38が設け
てあり、カッティングエッジ支持体39に支持されたカ
ッティングエッジ40は昇降用シリンダによって凍結路
面イに対して昇降可能になっている。カッティングエッ
ジ40のエッジ部には複数の切欠部が隔設してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歩行者、車両等が
滑り易い凍結路面を走行しながら切削すると共に、切削
氷片、雪等を除去し、また切削した路面を防滑効果に優
れた粗面に整形することができる凍結路面用切削除去装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】降雪寒冷地における道路の路面は、歩行
者や車両によって押圧された雪が固化し、凍結するた
め、極めて滑り易い状態になる。このため、冬期になる
と歩行者が滑って転倒する事故や、車両がスリップして
追突したり、対向車線に侵入するといった事故が起きて
いる。
【0003】しかしながら、従来凍結路面についてのス
リップ防止対策としては、坂道に砂を部分的に散布す
る、或はホイルローダやモーターグレーターの排土板の
爪部で凍結路面を削るという程度の手段しか取られてい
なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は、
凍結路面にスリップ防止のための何等かの処理を積極的
に行なう手段は提供されていなかった。また、排土板の
爪部は本来凍結路面を切削するためのものではないか
ら、路面をスリップ防止に適切な粗面に形成にすること
は困難であるし、切削作業の作業性も極めて悪いという
問題がある。
【0005】一方、凍結路面における自動車の安定走行
性、制御性を確保するために、従来いわゆるスパイクタ
イヤが用いられてきたが、粉塵公害を招いたことからそ
の使用が禁止される方向にあるため、この観点からも凍
結路面のスリップ防止対策が必要とされる。
【0006】本発明は上述した凍結路面のスリップ防止
対策の重要性と現実の対応策に鑑みてなされたもので、
凍結路面をスリップ防止に有効な摩擦係数の大きい粗面
に形成するようにした凍結路面用切削除去装置を提供す
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために構成された本発明の手段は、走行体にブレード昇
降手段を介して昇降可能に設けられたブレードと、該ブ
レードの前方に支持部材を介して回転可能に横架され、
螺旋状回転部材の外周側に複数の切削刃を周方向に離間
して設けられている回転式切削体と、該回転式切削体を
回転駆動する駆動モータと、前記ブレードの後部側に設
けられ、昇降自在なカッティングエッジにより凍結路面
を切削するカッティングエッジ装置とからなる。
【0008】前記走行体は、ホイール式走行体にすると
よい。
【0009】また、前記ブレードは、前記走行体に対し
てチルト可能に設けるとよい。
【0010】前記ブレードには、該ブレードを凍結路面
に対して一定の高さに保つためのスライダを取着すると
よい。
【0011】前記回転式切削体は、前記ブレード昇降手
段により昇降可能にするとよい。
【0012】前記回転式切削体の各切削刃は、前記螺旋
状回転部材にその外周縁より径方向に突出した状態で固
着した固定型切削刃にするとよい。
【0013】前記回転式切削体の各切削刃は、前記螺旋
状回転部材にその外周縁より径方向に突出した状態で固
着された第1の固定型切削刃と、該第1の固定型切削刃
より径方向外側に突出した状態で該螺旋状回転部材に固
着された第2の固定型切削刃とから構成するとよい。
【0014】更に、前記回転式切削体の上部は、切削氷
片の飛散を防止する飛散防止カバーで覆うとよい。
【0015】そして、前記カッティングエッジ装置は、
前記ブレードの後部側に設けたカッティングエッジ支持
体と、エッジ部が前記走行体の進行方向側に位置するよ
うに凍結路面に対して所定角度傾斜した状態で該カッテ
ィングエッジ支持体に昇降可能に支持されたカッティン
グエッジと、前記ブレード側に設けられ、該カッティン
グエッジを所定角度傾斜した状態で昇降させる昇降用シ
リンダとから構成するとよい。
【0016】また、前記カッティングエッジのエッジ部
には、多数の切欠部を隔設するとよい。
【0017】
【作用】回転式切削体を回転させながら走行体が凍結路
面上を走行することにより、各切削刃は路面の硬度に影
響されることなく路面を削り、路面に切削刃の数だけの
切削溝を形成する。そして、回転式切削体による切削作
業に続いて昇降式のカッティングエッジにより切削路面
を更に切削して粗面状態に整形する。
【0018】また、螺旋状回転部材に径方向に突設して
ある固定型切削刃が回転して凍結路面を溝状に切削して
凹凸面に形成する。更に、カッティングエッジのエッジ
部に多数の切欠部を隔設することにより、車両や歩行者
がスリップしない粗面状態に凍結路面を整形することが
できる。飛散防止カバーは回転式切削体が回転切削する
際に氷片が飛散するのを防止することにより、作業者や
歩行者等の安全を確保することができる。ブレードに設
けたスライダはブレードの先端を路面に対して一定の高
さに保持し、ブレードを円滑に前進させる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳述する。まず、図1ないし図5は第1の実施
の形態を示す。図1において、1はホイール式の走行
体、2は該走行体1の前部に設けられたブレード昇降装
置で、該ブレード昇降装置2は基端側が走行体1に軸支
され、途中が連結部材に連結されて互いに平行になった
一対の昇降アーム2A、2Aと、該昇降アーム2A、2
Aの中間に位置して前記部材に突設された支持ブラケッ
ト2B、2Bと、該支持ブラケット2B、2Bに中間が
軸支された揺動アーム2Cと、該揺動アーム2Cの下端
に軸着された押動ロッド2Dと、走行体1との間に設け
られ、前記支持アーム2A、2Aを昇降させる昇降シリ
ンダ(図示せず)と、前記揺動アーム2Cを作動させる
揺動シリンダ2Eとから構成してある。そして、ブレー
ド昇降装置2は後述するブレード4を矢印A、B方向に
昇降させるようになっている。
【0020】3はブレード4を走行体1に対して矢印
C、D方向の前後方向(図4参照)に傾斜させるための
アングリング装置を示し、該アングリング装置3は前記
昇降アーム2A、2Aの先端に縦方向に回動可能に軸支
されたアングリング用支持フレーム3Aと、該支持フレ
ーム3Aに互いに離間するように斜め外側に向けて設け
られた一対のアングリングシリンダ3B、3Bとから構
成してある。
【0021】4は凍結路面イの切削氷片を除去して路面
イを平坦に均すためのブレードで、該ブレード4は建設
機械で用いる排土板と同様に前面が凹湾曲状の排除面4
Aになった横長の板体からなっている。そして、該ブレ
ード4は後面4B中央が前記アングリング用支持フレー
ム3Aに連結ピン5を介してピン結合され、かつ長手方
向両側位置にアングリングシリンダ3B、3Bが連結さ
れており、ブレード4の長手方向両端側は連結ピン5を
中心にして前後方向に揺動可能になっている。
【0022】6、6(一方は図示せず)は後述する回転
式切削体9を矢印E、F方向に昇降可能に支持するため
の一対のステーで、該ステー6、6は基端側が前記ブレ
ード4の幅方向両端側に支持ピン7、7(一方は図示せ
ず)を介して回動可能に連結されており、先端側には連
結ブラケット8、8がそれぞれ立設してある。
【0023】9はブレード4の前方に位置して前記ステ
ー6、6間に横架された回転式切削体を示す。10は該
回転式切削体9を構成する螺旋状回転部材で、該螺旋状
回転部材10は軸方向両端側がステー6、6の先端に回
転可能に支持された回転軸11と、該回転軸11の外周
面に巻着され、周面12Aには周方向に離間して複数の
逃がし穴12B、12B、・・・が隔設されている螺旋
状羽根12と、該螺旋状羽根12の周面12Aに周方向
に離間して固着された切削刃13、13、・・・とから
構成してある。ここで、該各切削刃13は先端側角隅が
刃先部13A、13Aになり、該刃先部13A、13A
間が凹湾曲状の逃げ面13Bになった形状をなしてお
り、刃先部13Aを螺旋状羽根12の外周縁より径方向
外側に突出させた状態で螺旋状羽根12に配設してあ
る。
【0024】次に、14、14は前記回転式切削体9を
矢印E、F方向に昇降させるための一対の昇降シリンダ
で、該各昇降シリンダ14はブレード4の幅方向両側上
端と各ステー6に固着した連結ブラケット8との間に架
設してある。
【0025】更に、15は前記回転式切削体9を回転駆
動するための油圧モータからなる駆動モータで、該駆動
モータ15はブレード4の後面4Bに搭載されている。
16は前記駆動モータ15の回転出力を回転式切削体9
に伝達するための動力伝達手段で、該動力伝達手段16
は駆動モータ15の出力軸15Aに嵌着された駆動歯車
16Aと、回転式切削体9の回転軸11に固着された従
動歯車16Bと、該駆動歯車16Aと従動歯車16Bと
の間に巻装されたチェーン16Cと、該チェーン16C
を覆うチェーンカバー16Dとから構成してある。
【0026】なお、図中17は切削氷片の飛散を防止す
るための飛散防止カバーで、該飛散防止カバー17は回
転式切削体9の上部側を覆うようにステー6、6間に固
着されている。また、18、18は作業中にブレード4
の先端を凍結路面イに対して一定の高さに保つために該
ブレード4の後面4Bに取着されたスライダで、該各ス
ライダ18は上下方向に調整が可能になっている。
【0027】本実施例は上述の如く構成されるが、次に
その作動について説明する。まず、ブレード昇降装置2
を操作し、ブレード4を凍結路面イに対して所定の高さ
に設定する。この時、各スライダ18の高さ調整も同時
に行なう。次に、昇降シリンダ14、14を駆動して回
転式切削体9を凍結路面イに対して所定の高さ、具体的
には螺旋状羽根12の外周縁が凍結路面イに接する程度
の高さに設定する。
【0028】しかる後、駆動モータ15を始動し、動力
伝達手段16を介して回転式切削体9を最大400rp
m,通常300rpmの回転数で矢印G方向に回転駆動
しながら走行体1を前進させると、各切削刃13の刃先
部13Aが凍結路面イを切削することにより、走行体1
の進行方向に平行な複数本の切削溝を形成することがで
きる。このように、多数の切削溝を形成することによっ
て、凍結路面イの摩擦係数を著しく高くすることがで
き、車両、歩行者のスリップを防止することができる。
【0029】そして、各切削刃13によって凍結路面イ
から削り出された切削氷片の一部は螺旋状羽根12の周
面12Aによって横方向に押出され、走行体1の横方向
外側に排出される。また、周面12Aの各逃がし穴12
Bを介して後方に残留した切削氷片の残部は、ブレード
4によって走行体1の横方向外側に排出する。このよう
に、螺旋状羽根12に複数の逃がし穴12B、12B、
・・・を形成し、切削氷片及び雪の一部を後方に逃がす
構成にすることによって、該羽根12の周面12Aに切
削氷片、雪等が固着して次第に塊状になり、駆動モータ
15に大きな負荷が掛って回転むらが生じるのを防止で
きる。
【0030】また、ブレード4によって切削氷片等を走
行体1の側方に排除することにより、該走行体1が走行
中に切削氷片等によって上下動するのを防止し、凍結路
面イに均一な深さの切削溝を形成できると共に、切削氷
片等が車両の走行や歩行者の歩行の邪魔になるのを解消
している。更に、走行体1にホイール式走行体を用いる
ことにより、形成した切削溝を崩すことがない。
【0031】次に、図6は第2の実施の形態に係る回転
式切削体を示し、該回転式切削体21の特徴とするとこ
ろは、第1の実施の形態における螺旋状羽根12と同様
に周面22Aに逃がし穴22B、22B、・・を形成し
てある螺旋状羽根22と、該螺旋状羽根22の周面22
Aに第1実施例の切削刃13と同様に所定の間隔で固着
した第1の切削刃23、23、・・・と、該各第1の切
削刃23よりも径方向外側に突出させた状態で螺旋状羽
根22の周面22Aに90度の間隔で固着した第2の切
削刃24、24、24、24とから構成したことにあ
り、螺旋状羽根22の回転半径R1 、第1の切削刃23
の回転半径R2 、第2の切削刃24の回転半径R3 は、
1 <R2 <R3 の関係になっている。そして、該各第
2の切削刃24は第1の切削刃23と同様に先端側角隅
が刃先部24A、24Aに形成され、該刃先部24Aの
間が凹湾曲状の逃げ面24Bになっている。
【0032】上述の構成からなる本実施の形態によれ
ば、回転半径R3 の大きい第2の切削刃24、24、・
・・が凍結路面イに大きな亀裂を生じさせ、回転半径R
2 が小さく、接線力が大きい第1の切削刃23、23、
・・・が亀裂の入った凍結路面イを砕く結果、凹凸の激
しい路面に形成することができる。
【0033】図7ないし図11は第3の実施の形態を示
す。なお、本実施の形態において前述した第1の実施の
形態の構成要素と同一の構成要素には同一符号を付して
援用し、その説明を省略する。図において、31はブレ
ード装置を示す。32は該ブレード装置31を構成し、
ブレード昇降装置2に取付けたチルトフレームを示し、
該チルトフレーム32には走行体1の進行方向に向かう
基準線L(以下進行方向基準線Lという)に沿い、走行
体1の幅方向中心に位置してセンターピン33が挿嵌さ
れている。
【0034】34はブレード4の後面側に一体に設けら
れたブレードフレームを示す。該ブレードフレーム34
は前端縁35Aが進行方向基準線Lに対して前後方向に
傾斜して形成された平面略台形状の箱型からなるフレー
ム本体35と、該フレーム本体35の左、右両側に固着
された一対のシリンダ取付ブラケット36、36とから
構成してある。そしてブレードフレーム34は前記セン
ターピン33を介してチルトフレーム32に軸支され、
該センターピン33を中心にしてこのピン回りに回動自
在になっている。
【0035】37、37は左、右一対のチルトシリンダ
を示す。該チルトシリンダ37、37はチューブの基端
側がチルトフレーム32に取着され、ピストンロッドの
先端側(図示せず)がブレードフレーム34に軸着され
ており、一対のピストンロッドを互いに逆方向に伸長及
び退縮させることにより、ブレードフレーム34はセン
ターピン33を中心にしてこのピン回りに5度の傾斜角
(以下チルト角αという)で傾転できるようになってい
る。
【0036】次に、38は上述の構成からなるブレード
装置31に設けたカッティングエッジ装置を示す。39
は該カッティングエッジ装置38を構成するカッティン
グエッジ支持体を示し、該支持体39は横長矩形状の上
側ガイド板39Aと、該上側ガイド板39Aと所定間隔
離間して平行に配列され、かつ、上側ガイド板39Aよ
りも下方に突出した状態になった下側ガイド板39B
と、該下側ガイド板39Bと上側ガイド板39Aの上部
側を挟むようにして固着された上、下一対の補強板39
C、39Dと、該補強板39C、39Dの上端に架設さ
れた連結板39Eとから構成してある。そして、カッテ
ィングエッジ支持体39はブレード4の背面に沿って該
ブレード4とブレードフレーム34に固着してある。
【0037】また、40は凍結路面イを切削するための
カッティングエッジを示す。該カッティングエッジ40
は図10に示すように略横長矩形状の平板体からなり、
上端縁41Aには左、右に位置して一対のピストン接続
部41B、41Bが突出形成され、下端側のエッジ部4
1Cには図11に示すように切削性を高めるための面取
り部41Dが形成されたエッジ本体41と、該エッジ本
体41のエッジ部41Cに所定間隔離間して隔設された
冂形の複数の切欠部42、42、・・・と、エッジ本体
41の前面に固着された左、右一対の横ずれ防止用係合
突起43、43とから構成してある。
【0038】そして、上述の構成からなるカッティング
エッジ40は前記上側ガイド板39Aと下側ガイド板3
9Bとの間に矢示J、Kの上、下方向に摺動可能に挿嵌
されている。また、前記係合突起43、43をブレード
フレーム34に設けた一対のガイドフレーム(図示せ
ず)が外側面に摺接させることにより、カッティングエ
ッジ40は左、右方向への横ずれが防止されている。
【0039】ここで、上述の構成からなるカッティング
エッジ40は前記カッティングエッジ支持体39に支持
されることにより、走行体1の進行方向基準線Lと直交
する水平線に対して長手方向中心から右側が前方に、左
側が後方に位置するように傾斜しており、その傾斜角
(以下アングル角βという)は17度30分に設定して
ある。また、カッティングエッジ40はエッジ部41C
側が上端縁41A側よりも進行方向側に位置するように
傾斜しており、その傾斜角(以下切削角γという)は4
5度に設定してある(図8参照)。
【0040】44、44はカッティングエッジ40を昇
降させるための一対の昇降用シリンダを示す。該各昇降
用シリンダ44はブレードフレーム34のシリンダ取付
ブラケット36にチューブ44Aが支持され、ピストン
ロッド44Bの先端側はカッティングエッジ40のピス
トン接続部41Bに連結されている。
【0041】本実施の形態によるカッティングエッジ装
置38は上述の構成からなっており、前述した各実施例
の回転式切削体9(21)により凍結路面イの切削作業
に続いて、カッティングエッジ40により切削路面を更
に切削して整形する作業を行う。そして、カッティング
エッジ40は回転式切削体9(21)によって切削され
た直後で未だ凍結が始まっていない切削抵抗の小さい路
面を切削するから、整形作業を効率良く行うことができ
るし、仕上りの良い路面に整形することができる。
【0042】また、道路幅によるが一般に路面には幅方
向両側に平均3度の勾配がついている。そこで、本実施
例装置によれば、路面整形作業時にはブレード装置31
のチルトシリンダ37、37を作動し、チルト角αの範
囲でブレードフレーム34をセンターピン33を中心に
このピン回りに回転させることにより、回転式切削体9
(21)、ブレード4及びカッティングエッジ40を凍
結路面イに対して常に平行に接する状態になるように調
整することができる。
【0043】また、凍結路面イの硬さは外気温や、車両
通行量によって異なり、回転式切削体9(21)の切削
深さも路面状況によって異なる。そこで、整形作業時に
は昇降用シリンダ44、44を作動し、カッティングエ
ッジ40を矢示J、K方向に昇降させて凍結路面イに対
するカッティングエッジ40の切削深さの調整を行うこ
とにより、所望の路面状態に整形することができる。
【0044】そして、回転式切削体9(21)の切削刃
とカッティングエッジ40に掛る抵抗力との関係につい
て種々の試験を行った結果、カッティングエッジ40の
アングル角βを17度30分に設定してある。このアン
グル角βを採用することにより、車体が進行方向の右側
にもっていかれる力を抑制できる結果、ハンドルが取ら
れることがなく走行体1の直進性を保つことができる。
【0045】しかも、カッティングエッジ40のエッジ
部41Cには多数の切欠部42、42、・・・を隔設し
たから、車両や歩行者の滑りを防止できる粗面状態に路
面を整形できる。また、一般にエッジ部先端が全長に亘
って接触した状態であると、エッジ部が路面上を滑って
しまい切削能力が極めて低下する。しかし、エッジ部4
1Cに切欠部42、42、・・・を設けることにより接
触面積当りの荷重が大きくなるから、カッティングエッ
ジ40の浮上りを防止でき、切削能力を高めることがで
きる。
【0046】なお、切欠部42の形状は実施の形態の冂
形に限られるものではなく、半円形、三角形等の形状で
もよい。
【0047】更に、カッティングエッジ40の切削角γ
を45度に設定したから、カッティングエッジ40が路
面イから浮上って切削力が低下したり、或は路面イに食
い込むようになって切削むらや走行むらを招く事態を防
止でき、凍結路面イを効率良く切削し、整形することが
できる。
【0048】かくして、各実施の形態によれば、各種の
回転式切削体9、21を用いることによって、凍結路面
イを種々の粗面状態に切削することができる。また、カ
ッティングエッジ40を用いることによって、車両や歩
行者がスリップしない粗面状態の路面に整形することが
できる。
【0049】
【発明の効果】本発明は以上詳述した如く構成したか
ら、下記の諸効果を奏する。 (1)走行体にブレード、回転式切削体およびカッティ
ングエッジ装置を搭載し、回転式切削体の切削刃で凍結
路面を切削しつつブレードで切削氷片等を除去し、かつ
回転式切削体による切削直後の切削抵抗の少ない路面を
カッティングエッジにより路面を粗面状に整形するよう
に構成したから、凍結路面を車両、歩行者がスリップし
ない摩擦係数の大きい粗面に容易に、効率良く、しかも
仕上がり良く整形することができる。また、切削後路面
上に切削氷片等が散乱しないから、車両や歩行者は円滑
に通行することができる。 (2)回転式切削体に切削刃を突出させて設けることに
より、凍結路面の硬度に影響されずに路面を切削するこ
とができる。 (3)回転式切削体に回転半径の異なる第1及び第2の
切削刃を設けることにより、凍結路面を凹凸の激しい粗
面に形成することができる。 (4)回転式切削体の上部側は切削氷片等が飛散しない
ように飛散防止カバーで覆う構成にしたから、切削作業
を安全に行うことができるし、通行中の車両や歩行者の
安全も図ることができる。 (5)ブレードにスライダを取着してブレードの先端が
凍結路面に対して一定の高さを保持するようにしたか
ら、うねりのある凍結路面の切削時でもブレードの先端
が路面に食い込む事態を防止することができ、ブレード
の損傷を防止できるし、ブレードが円滑に前進できるの
で作業能率を高めることができる。 (6)ブレードの後部側にカッティングエッジが昇降可
能なカッティングエッジ装置を設けたから、カッティン
グエッジは必要に応じて使用できるし、凍結路面の硬さ
に応じてエッジ部の突出量を調整することができる。 (7)カッティングエッジのエッジ部には多数の切欠部
を設けたから、車両や歩行者の滑りを防止できる粗面状
態に路面を整形できるし、路面に対するエッジ部の接触
面積当たりの荷重を大きくできる結果カッティングエッ
ジの浮上りを防止でき、切削能力を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図5は本発明の第1の実施の形態に
係り、図1は走行体に装着した凍結路面用切削除去装置
の左側面図である。
【図2】切削除去装置の拡大右側面図である。
【図3】切削除去装置の拡大左側面図である。
【図4】切削除去装置の拡大平面図である。
【図5】回転式切削体の拡大右側面図である。
【図6】第2の実施の形態に係る回転式切削体の拡大右
側面図である。
【図7】図7ないし図11は第3の実施の形態に係り、
図7はブレード装置とカッティングエッジ装置を組込ん
だ状態を示す凍結路面用切削除去装置の平面図である。
【図8】カッティングエッジ装置の中央縦面拡大図であ
る。
【図9】カッティングエッジ装置の縦断面右側拡大図で
ある。
【図10】カッティングエッジの正面図である。
【図11】図10中のXI−XI矢示方向拡大断面図で
ある。 1 走行体 2 ブレード昇降装置 4 ブレード 9、21 回転式切削体 10、23 螺旋状回転部材 13 切削刃 17 飛散防止カバー 18 スライダ 23 第1の切削刃 24 第2の切削刃 38 カッティングエッジ装置 39 カッティングエッジ支持体 40 カッティングエッジ 41C エッジ部 42 切欠部 44 昇降用シリンダ イ 凍結路面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 一吉 北海道札幌市西区琴似4条1丁目530番地 日立建機株式会社北海道支社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行体にブレード昇降手段を介して昇降
    可能に設けられたブレードと、該ブレードの前方に支持
    部材を介して回転可能に横架され、螺旋状回転部材の外
    周側に複数の切削刃を周方向に離間して設けられている
    回転式切削体と、該回転式切削体を回転駆動する駆動モ
    ータと、前記ブレードの後部側に設けられ、昇降自在な
    カッティングエッジにより凍結路面を切削するカッティ
    ングエッジ装置とから構成してなる凍結路面用切削除去
    装置。
  2. 【請求項2】 前記走行体は、ホイール式走行体である
    請求項1記載の凍結路面用切削除去装置。
  3. 【請求項3】 前記ブレードは、前記走行体に対してチ
    ルト可能に設けてある請求項1記載の凍結路面用切削除
    去装置。
  4. 【請求項4】 前記ブレードには、該ブレードを凍結路
    面に対して一定の高さに保つためのスライダが取着して
    ある請求項1記載の凍結路面用切削除去装置。
  5. 【請求項5】 前記回転式切削体は、前記ブレード昇降
    手段により昇降可能である請求項1記載の凍結路面用切
    削除去装置。
  6. 【請求項6】 前記回転式切削体の各切削刃は、前記螺
    旋状回転部材にその外周縁より径方向に突出した状態で
    固着した固定型切削刃である請求項1記載の凍結路面用
    切削除去装置。
  7. 【請求項7】 前記回転式切削体の各切削刃は、前記螺
    旋状回転部材にその外周縁より径方向に突出した状態で
    固着された第1の固定型切削刃と、該第1の固定型切削
    刃より径方向外側に突出した状態で該螺旋状回転部材に
    固着された第2の固定型切削刃からなる請求項1記載の
    凍結路面用切削除去装置。
  8. 【請求項8】 前記回転式切削体の上部側は、切削氷片
    の飛散を防止する飛散防止カバーで覆ったことを特徴と
    する請求項1記載の凍結路面用切削除去装置。
  9. 【請求項9】 前記カッティングエッジ装置は、前記ブ
    レードの後部側に設けたカッティングエッジ支持体と、
    エッジ部が前記走行体の進行方向側に位置するように凍
    結路面に対して所定角度傾斜した状態で該カッティング
    エッジ支持体に昇降可能に支持されたカッティングエッ
    ジと、前記ブレード側に設けられ、該カッティングエッ
    ジを所定角度傾斜した状態で昇降させる昇降用シリンダ
    とから構成してある請求項1記載の凍結路面用切削除去
    装置。
  10. 【請求項10】 前記カッティングエッジのエッジ部に
    は、多数の切欠部を隔設したことを特徴とする請求項9
    載の凍結路面用切削除去装置。
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