JP2006045291A - 樹脂組成物およびそれからなる伸縮性不織布並びにその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】 伸縮性不織布の成形性及び積層接着性と伸縮素材の要求物性とを両立させる樹脂組成物、及びそれからなる伸縮性繊維並びに伸縮性不織布を提供する。
【解決手段】 樹脂組成物は、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)5〜40重量部と、スチレン系ブロック共重合体(B)10〜50重量部とスチレン系ブロック共重合体(C)10〜50重量部(成分(A)、(B)、(C)の合計量100重量部)を含んでなり、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)が、密度:0.857g/cm〜0.910g/cm、MFR2:10〜100g/10分、Mw/Mn:1.5〜3.0、スチレン系ブロック共重合体(B)が、重合体ブロック(a):10重量%以上25重量以下、MFR3:1〜50g/10分、スチレン系ブロック共重合体(C)が、重合体ブロック(a):25重量%を超えて35重量%以下、MFR3:10〜200g/10分である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、樹脂組成物およびそれからなる伸縮性繊維、伸縮性不織布並びにその用途に関する。さらに詳しくは、引張強度特性、低残留歪、応力保持性、積層接着性に優れた伸縮性不織布を製造できる樹脂組成物、および該樹脂組成物を用いて得られる伸縮性不織布、並びにそれを用いた衛生部材、産業用部材に関する。
ベビー用、大人用の使い捨ておむつの腰部と足部、産業用の使い捨て作業服の袖部、湿布用の基布などでは、ずり落ち防止あるいはフィット性向上のため伸縮性の部材が使用されている。特に近年の使い捨ておむつではその高級化、高機能化志向に伴い、触感に優れた伸縮部材が求められている。この要求に応える部材として、伸縮性のフィルムや繊維集合体を、表面材となる良触感の不織布ではさんで積層した部材が有望視されている。なかでも、全ての部材が繊維集合体ないしは不織布で構成されるタイプのものは、そのニット織布のような嵩高で柔軟な優れた触感のため、特に期待されている。
ところで、伸縮性エラストマーを用いて不織布を製造するにはさまざまな方法が知られているが、使い捨ておむつの場合、特にコストが重要視される為、スパンボンド法、メルトブローン法のような繊維形成から不織布製造までを一括工程で行うプロセスが有利である。
たとえば、メルトブローン法による伸縮性エラストマーを用いた不織布の製造は既に公知の技術であり、特許文献1には熱可塑性ポリウレタンに関する技術が開示されている。また、スチレン系ブロック共重合体に関する技術も開示されているものもある。なかでも、スチレン系ブロック共重合体を使用したものは、コスト、耐水性、耐候性、使い捨てオムツに多用されるポリオレフィン系素材との親和性などの面で優れていることから、近年特に注目されている。
しかし、スチレン系ブロック共重合体を紡糸して繊維にする場合、特にスパンボンド法やメルトブローン法で不織布にする場合、樹脂物性に関して次のような問題がある。すなわち、成形性および他の不織布との積層接着性からは溶融粘度が低いことが求められるのに対し、伸縮素材としての要求特性、すなわち引張強度特性、低残留歪および応力保持性を優れたものとするには、高分子量化が必要であり、そのため溶融時の高粘度化が避けられない。従って、成形性および積層接着性と伸縮素材としての要求物性とを高いレベルで両立させることは困難であるという問題を抱えている。
特許第2878841号公報
本発明は、伸縮性不織布の成形性および積層接着性と伸縮素材としての要求物性とを高いレベルで両立させることができる樹脂組成物、およびそれからなる伸縮性繊維並びに伸縮性不織布を提供することを目的とする。
本願発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究し、エチレン・α−オレフィン共重合体とスチレン系ブロック共重合体との組み合わせに着目し、特定の分子量分布(Mw/Mn)を持ち、密度とメルトフローレート(MFR2)が特定の範囲内にあるエチレン・α−オレフィン共重合体と、特定のメルトフローレート(MFR3)と特定の組成を持つスチレン系ブロック共重合体とを特定割合で含有する樹脂組成物を用いれば、加工性を維持しつつ優れた物性バランスを発現させることのできる伸縮性繊維並びに伸縮性不織布が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の樹脂組成物は、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)5〜40重量部と、スチレン系ブロック共重合体(B)10〜50重量部とスチレン系ブロック共重合体(C)10〜50重量部(ここで成分(A)、(B)および(C)の合計量は100重量部とする)を含んでなり、
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(A)が、
密度が0.857g/cm〜0.910g/cmであり、メルトフローレート(MFR2;ASTM D1238準拠、荷重2.16kg、温度190℃)が10〜100g/10分であり、GPC法により評価される分子量分布の指数Mw/Mn(Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)が1.5〜3.0であり、
前記スチレン系ブロック共重合体(B)が、
ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロック(a)の割合が10重量%以上25重量以下であり、メルトフローレート(MFR3;ASTM D1238準拠、荷重2.16kg、温度230℃)が1〜50g/10分であり、
前記スチレン系ブロック共重合体(C)が、
ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロック(a)の割合が25重量%を超えて35重量%以下であり、MFR3が10〜200g/10分であることを特徴とする。
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(A)が以下の性質を有することは本発明の好ましい態様である。
(i)ASTM D1238準拠の190℃、10kg荷重におけるメルトフローレート(MFR10)とMFR2との比、MFR10/MFR2が次の式を満たし、
Mw/Mn+5.0≦MFR10/MFR2
(ii)13C−NMRスペクトルにおけるTααに対するTαβの強度比(Tαβ/Tαα)が0.5以下であり、
(iii)13C−NMRスペクトルおよび下記式から求められるB値が0.9〜1.5である。
B値=[POE]/(2・[PE][PO])
(式中、[PE]は共重合体中のエチレンから誘導される構成単位の含有モル分率であり、[PO]は共重合体中のα−オレフィンから誘導される構成単位の含有モル分率であり、[POE]は共重合体中の全ダイアド(dyad)連鎖に対するエチレン・α−オレフィン連鎖数の割合である。)
本発明の伸縮性繊維は、前記樹脂組成物を紡糸してなり、また、本発明の伸縮性不織布は、該伸縮性繊維からなることを特徴とする。
本発明によれば、成形性に優れた樹脂組成物を提供でき、該樹脂組成物から得られる伸縮性・応力保持性および他の不織布との熱融着による積層接着性に優れた伸縮性不織布を提供することができる。
以下、本発明に係る樹脂組成物およびそれからなる伸縮性不織布並びにその用途について具体的に説明する。
本発明に係る樹脂組成物は、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)5〜40重量部と、スチレン系ブロック共重合体(B)10〜50重量部とスチレン系ブロック共重合体(C)10〜50重量部(ここで成分(A)、(B)および(C)の合計量は100重量部とする)からなる。
[エチレン・α−オレフィン共重合体(A)]
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、エチレンと炭素原子数3〜20、好ましくは3〜10のα−オレフィンとからなる非晶性ないし低結晶性の共重合体であり、密度(ASTM D1505による測定値)が0.857〜0.910g/cm、好ましくは0.860〜0.905g/cm、より好ましくは0.875〜0.895g/cmであって、MFR2が10〜100g/10分、好ましくは15〜80g/10分、さらには30〜75g/10分であることが好ましい。
本発明において、密度が上記範囲内であれば、伸長時に高応力を得ることができ、低残留歪、応力保持性に優れる不織布の成形品を製造することができる。またメルトフローレートが上記範囲内であれば、成形性および他の不織布との熱融着による積層接着性に優れる不織布の成形品が製造できる。ここで、成形性に優れるとは、紡糸ノズルからの吐き出し時および延伸中に糸切れが生じず、フィラメントの融着が生じない状態をいう。
エチレンと共重合させるα−オレフィンとしては、炭素原子数3〜20のα−オレフィンであることが好ましく、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。これらのうちでも、炭素原子数3〜10のα−オレフィンが好ましく、さらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましく、特に1−ブテンが好ましい。これらのα−オレフィンは、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、エチレンから導かれる単位を75〜95モル%の量で、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから導かれる単位を5〜25モル%の量で、好ましくはエチレンから導かれる単位を79〜94モル%の量で、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから導かれる単位を6〜21モル%の量で、さらにはエチレンから導かれる単位を86〜90モル%の量で、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから導かれる単位を10〜14モル%の量で含有していることが好ましい。エチレンから導かれる単位およびα−オレフィンから導かれる単位の量は、NMRによる通常の方法で測定することができる。
また、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、これらのα−オレフィンから導かれる単位の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、他の重合性モノマーから導かれる単位を含有していてもよい。
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の具体例としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体、エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体などが挙げられる。これらの内でも、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体が好ましく用いられ、特にエチレン・1−ブテン共重合体が好ましく用いられる。これらの共重合体は、ランダムあるいはブロック共重合体であり、特にランダム共重合体であることが好ましい。
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、X線回折法により測定される結晶化度が通常40%以下、好ましくは30%以下である。また、このエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により求めた分子量分布(Mw/Mn)が好ましくは1.5〜3.0、さらには1.7〜2.5の範囲内にあることが好ましい。分子量分布が上記範囲内にあるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)を用いると、成形時の離形性に優れ、成形品のベトツキが少ない組成物が得られる。上記のようなエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、通常エラストマーとしての性質を示す。
本発明において、重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により、カラム:TSKgel GMH6HT×2,TSKgel GMH6−HTL×2、カラム温度:140℃、移動相:o−ジクロロベンゼン(ODCB)、流量:1.0mL/min、試料濃度:30mg/20mL−ODCB、注入量:500μLの条件で測定され、ポリスチレンにより換算した値である。なお、分析試料には、前処理として、試料30mgを20mLのo−ジクロロベンゼンに145℃で2時間加熱溶解後、孔径0.45μmの焼結フィルターでろ過したものを用いる。
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)が、ASTM D1238に準拠して190℃、荷重10kgの条件で測定したメルトフローレート(MFR10)と、190℃、荷重2.16kgの条件で測定したメルトフローレート(MFR2)との比(MFR10/MFR2)が、
Mw/Mn+5.0≦MFR10/MFR2
好ましくは
Mw/Mn+5.0≦MFR10/MFR2≦13
の関係を満たしていると、流動性に優れた組成物が得られる。
また本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は13C−NMRスペクトルにおけるTααに対するTαβの強度比(Tαβ/Tαα)が0.5以下、好ましくは0.4以下であるのが好ましい。ここで13C−NMRスペクトルにおけるTααおよびTαβは、炭素数3以上のα−オレフィンから誘導される構成単位中のCHのピーク強度であり、第3級炭素に対する位置が異なる2種類のCHを意味している。
(Tαβ/Tαα)はエチレン・α−オレフィン共重合体中(A)のエチレンとα−オレフィンとの分布状態を表す指標である。(Tαβ/Tαα)値が大きいほど、エチレンまたはα−オレフィンの共重合体中のブロック的連鎖が短くなり、エチレンおよびα−オレフィンの分布が一様であり、組成分布が狭く、成形性などの取扱性に優れていることを示している。
このようなTαβ/Tαα強度比は、下記のようにして求めることができる。エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の13C−NMRスペクトルを、たとえば日本電子(株)製JEOL−GX270 NMR測定装置を用いて測定する。測定は、試料濃度5重量%になるように調製されたヘキサクロロブタジエン/d6−ベンゼン=2/1(体積比)の混合溶液を用いて、67.8MHz、25℃、d6−ベンゼン(128ppm)基準で行う。測定された13C−NMRスペクトルを、リンデマンアダムスの提案(Analysis Chemistry,43,p.1245(1971))、とJ.C.Randall(Review Macromolecular Chemistry Physics,C29,201(1989))の報告に従って解析してTαβ/Tαα強度比を求める。
また本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、13C−NMRスペクトルおよび下記式から求められるB値が0.9〜1.5であるのが好ましい。
B値=[POE]/(2・[PE][PO])
上式中、[PE]は共重合体中のエチレンから誘導される構成単位の含有モル分率であり、[PO]は共重合体中のα−オレフィンから誘導される構成単位の含有モル分率であり、[POE]は共重合体中の全ダイアド(dyad)連鎖に対するエチレン・α−オレフィン連鎖数の割合である。
このB値は、エチレン・α−オレフィン共重合体中のエチレンとα−オレフィンとの分布状態を表す指標であり、J.C.Randall(Macromolecules,15,353(1982))、J.Ray(Macromolecules,10,773(1977))らの報告に基づいて求めることができる。上記B値が大きいほど、エチレンまたはα−オレフィン共重合体のブロック的連鎖が短くなり、エチレンおよびα−オレフィンの分布が一様であり、組成分布が狭いことを示している。
上記のようなエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、バナジウム系触媒、チタン系触媒またはメタロセン系触媒などを用いる従来公知の方法により製造することができる。
[スチレン系ブロック共重合体(B)および(C)]
本発明のスチレン系ブロック共重合体(B)および(C)はビニル芳香族化合物からなる少なくとも2個の重合体ブロック(a)と、共役ジエン化合物からなる少なくとも1個の重合体ブロック(b)とから構成され、重合体ブロック(a)を構成するビニル芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレンなどが挙げられる。重合体ブロック(a)は、上記ビニル芳香族化合物の1種単独で構成されていても、2種以上から構成されていてもよい。本発明では、これらのうちでもスチレンおよび/またはα−メチルスチレンが好適に用いられる。
重合体ブロック(b)を構成する共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、フェニルブタジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエンなどが挙げられる。重合体ブロック(b)は、これらの共役ジエン化合物の1種単独で構成されていても、2種以上から構成されていてもよい。また、その後に水素添加されて二重結合の一部または全部が飽和された状態でも良い。
スチレン系ブロック共重合体(B)および(C)の具体例としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、SBSの水素添加物であるスチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、SISの水素添加物であるスチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)などが挙げられる。これらの中でもスチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)などの水素添加型スチレン系ブロック共重合エラストマーが耐候性の点で好ましい。
また、スチレン系ブロック共重合体中の重合体ブロック(b)における共役ジエン単位のミクロ構造については特に限定はないが、重合体ブロック(b)を構成する共役ジエン化合物としてブタジエンを単独で使用する場合には、1,2−結合含有量が20〜50モル%であるものが好ましく、35〜45モル%であるものがより好ましい。この範囲であれば、その後に水素添加されて二重結合が飽和された後にもエラストマー性を十分に保持できるからである。なお、重合体ブロック(b)を構成する共役ジエン化合物としてイソプレンを単独で使用する場合またはイソプレンとブタジエンを混合して使用する場合には、1,2−結合および3,4−結合の合計量は、0〜80モル%が好ましく、特に5〜70モル%とすることが好ましい。また、水添前の共重合体は、直鎖状、分岐状、星型のいずれでもよいし、それらの形態の単独物でも1種以上の混合物でも良い。
ビニル芳香族化合物の重合体ブロック(a)と共役ジエン化合物の重合体ブロック(b)の結合様式は、(a)−(b)−(a)型などのトリブロック共重合体、((a)−(b))n、((a)−(b))n−(a)、((a)−(b))nX(ここでnは2以上の整数、Xはカップリング残基)で示されるマルチブロック共重合体が好ましく用いられる。
本発明で用いるスチレン系ブロック共重合体(B)および(C)の製法は特に制限されず、例えば、アニオン重合やカチオン重合などのイオン重合法、ラジカル重合法などによって製造することができる。従来既知のアニオン重合法によって製造する場合は、例えばアルキルリチウム化合物を開始剤として、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の重合反応に不活性な有機溶媒中で、ビニル芳香族化合物、共役ジエン化合物を逐次重合、またはカップリング等の方法でブロック共重合体を形成する。次いで、得られたブロック共重合体を、既知の方法に従って不活性有機溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加することにより、重合体主鎖中の二重結合が水添された本発明の好ましいスチレン系ブロック共重合体(B)および(C)を製造することができる。
本発明で使用されうるスチレン系ブロック共重合体(B)および(C)としては、物性を満たすものであれば、市販品を使用することもできる。例えば、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体としては、クレイトンポリマー社の商品名「クレイトン」や、旭化成工業株式会社の商品名「タフテック」「タフプレン」、株式会社クラレの商品名「セプトン」「ハイブラー」シリーズが挙げられる。
スチレン系ブロック共重合体(B)および(C)のそれぞれにおける、ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロック(a)の割合は、スチレン系ブロック共重合体(B)が10重量%以上25重量以下、スチレン系ブロック共重合体(C)が25重量%を超えて35重量%以下の範囲である。
スチレン系ブロック共重合体(B)および(C)の数平均分子量は、通常50,000〜140,000であり、メルトフローレート(MFR3)は、スチレン系ブロック共重合体(B)が1〜50g/10分、好ましくは5〜15g/10分であり、スチレン系ブロック共重合体(C)が5〜200g/10分、好ましくは50〜150g/10分である。
スチレン系ブロック共重合体(B)の主な役割は高応力保持性の発現である。スチレン系ブロック共重合体(C)の主な役割は成形性と引張強度特性、低残留歪の発現である。スチレン系ブロック共重合体(B)および(C)のビニル芳香族化合物からなる重合体ブロック(a)の割合およびメルトフローレートを上記範囲内とすることで、それぞれの役割を有効に発現し、単独で使用した場合よりもバランスの優れた物性を発現することができる。
[樹脂組成物]
本発明に係る樹脂組成物は、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)と少なくとも2種類以上のスチレン系ブロック共重合体を含み、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)が5〜40重量部、好ましくは10〜35重量部、スチレン系ブロック共重合体(B)が10〜50重量部、スチレン系ブロック共重合体(C)が10〜50重量部(ここで成分(A)、(B)および(C)の合計量は100重量部とする)を含んでなる。
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の量が上記範囲内にあると、得られる組成物の成形性ならびに、他の不織布との熱融着による積層接着性が良好であり、伸長時に高応力を得ることができるほか、応力保持性に優れた伸縮性不織布等の成形品を得ることができる。
また、スチレン系ブロック共重合体(B)および(C)の量が上記範囲内にあると、成形性に優れ、かつ伸長時に高応力であり、低残留歪であり、応力保持性に優れた伸縮性不織布等の成形品を得ることができる。
本発明に係る樹脂組成物は、上記のエチレン・α−オレフィン共重合体(A)、スチレン系ブロック共重合体(B)および(C)を、種々の公知の方法で溶融混合して得られる。例えば、上記各成分を同時に、または逐次的に、ヘンシェルミキサー、V型ブレンダー、タンブラーミキサー、リボンブレンダー等に装入して混合した後、単軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練装置で溶融混練することによって得られる。また前記組成物は比較的流動性が良くかつ粘度差が小さい為、押出成形に用いる混練装置に直接各成分を投入しても、十分な混練度を有する樹脂組成物とすることができる。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、公知の耐候安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、滑剤、スリップ剤、核剤、難燃剤、顔料、染料、無機あるいは有機充填剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合される。
[伸縮性不織布]
本発明に係る伸縮性不織布は、上記のエチレン・α−オレフィン共重合体(A)、スチレン系ブロック共重合体(B)および(C)を、種々の公知の方法で溶融混合して得られる組成物を用いて製造される。
伸縮性不織布の製造方法としては、公知の方法を採用することができ、たとえば上記樹脂組成物を溶融させて、メルトブロー紡糸口金から紡出される繊維を、高温高速の気体によって極細繊維に牽引細化後、捕集装置により捕集して極細繊維ウェブとし、必要に応じて熱融着処理することにより製造するメルトブローン法、或いは上記樹脂組成物を溶融させてノズルから押出し、紡出されたフィラメントを冷却流体により冷却し、延伸空気によってフィラメントに張力を加えて所定の繊度としたあとフィラメントを捕集ベルト上に捕集し、次いでたとえば熱エンボス処理などによって繊維間の融着を行うことにより製造するスパンボンド法などがある。
本発明に係る伸縮性不織布を形成する繊維の繊維径は使用目的に応じて適宜変化させられるが、通常1〜50μm程度であり、好ましくは5〜30μm程度である。また、本発明に係る伸縮性不織布の目付量は、通常15〜150g/m程度であり、好ましくは30〜90g/m程度である。
本発明に係る伸縮性不織布は、単独で伸縮性部材、たとえば紙おむつのギャザー、生理用ナプキン等の衛生材料の一部、手術用ガウン、湿布剤用基布等として用いることができ、また後述するように伸長性不織布と積層して用いることもできる。
[不織布積層体]
本発明に係る不織布積層体は、少なくとも1層の不織布層と、前記樹脂組成物からなる少なくとも1層の伸縮性不織布層とからなり、少なくとも一方の表面層が該伸縮性不織布以外の不織布層である積層体である。該伸縮性不織布以外の不織布層は伸長性不織布からなるものが好ましい。本発明でいう伸縮性不織布とは、少なくとも100%以上の伸度を有するとともに、応力解放後に元に近い長さまで回復する、すなわち低歪な特性を有するものを指す。一方、伸長性不織布とは、少なくとも100%以上の伸度を有するとともに、応力解放後も長さがほとんど回復せず、少なくとも伸度の半分程度の歪が残留する高歪な特性を有するものを表している。
本発明で好ましく用いられる伸長性不織布としては、横方向の伸長率が100%以上である不織布であることが好ましい。なお本発明において、「縦方向」とは、機械に不織布原反を供給する方向、すなわち不織布原反の流れ方向をいい、「横方向」とは、機械に不織布原反を供給する方向に対して直角の方向、すなわち不織布原反の流れ方向と直角の方向をいう。
伸長性不織布を形成する繊維の材料樹脂としては、繊維を形成可能なものであれば特に限定されず、例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン等を使用することができる。これらのなかでは、コスト、本発明に係る伸縮性不織布との親和性の点から特にポリオレフィンが好ましい。
伸長性不織布の製造方法は、乾式法、湿式法、スパンボンド法、メルトブローン法などのいずれでも良いが、生産性が良く高強度なものが得られる点でスパンボンド法が好ましい。
不織布に伸長性を発現させるためには、不織布製造時に、不織布が伸長性を有する構成または構造となるように製造する方法と、延伸処理などの後加工により伸長性を付与する方法とがある。
スパンボンド法で直接的に製造される伸長性不織布としては、以下の例が挙げられる。
(1)繊維が少なくとも2種類の熱収縮特性の異なる樹脂から構成されており、各樹脂が長さ方向に連続しており、かつその断面構造が偏芯またはサイドバイサイド構造であることで、紡糸中の熱履歴により繊維が捲縮性を有し、伸長時にその捲縮構造が伸びきることにより、高伸長性が発現する不織布。
(2)少なくとも2つの流動誘起結晶化誘導期の異なる樹脂から構成された繊維を含有し、繊維自体の伸長性により、高伸長性が発現する不織布。
(3)エラスティックな樹脂からなる繊維と非エラスティックな樹脂からなる繊維の、少なくとも2種類の繊維から構成され、これらが混合され実質的に一層の不織布となっており、構成繊維自体の伸長性により不織布全体の高伸長性が発現する不織布。
(4)各繊維が少なくとも2種類の異なる樹脂から構成されており、少なくとも1種類がエラスティックな樹脂、他の1種類が非エラスティックな樹脂から構成されており、各樹脂が長さ方向に連続しており、かつその断面構造が同芯、偏芯またはサイドバイサイド構造であり、構成繊維自体の伸長性により不織布全体の高伸長性が発現する不織布。
上記の構成または構造による不織布は、いずれも伸長性不織布である。これに対し本発明に係る樹脂組成物からなる不織布は伸縮性不織布であり、両者の歪特性は大きく異なる。この違いにより、両者を積層接着後に延伸加工を行うと、本発明に係る樹脂組成物からなる伸縮性不織布がほぼ元の長さに回復するのに対し、上記の構成または構造による伸長性不織布は積層接着点間の繊維長が伸びてループ状にたるむ。これにより、ニット織布のように嵩高で柔軟な、優れた触感を有する不織布を製造することができる。
本発明に係る伸縮性不織布積層体は、少なくとも1層の伸長性不織布と、少なくとも1層の伸縮性不織布からなることが好ましい。その層構成は、少なくとも一方の表面層が伸長性不織布からなる層であれば特に限定されないが、好ましくは伸長性不織布/伸縮性不織布の2層構成、あるいは伸長性不織布/伸縮性不織布/伸長性不織布の3層構成である。なお、伸長性不織布層と伸縮性不織布とは、伸長性不織布層の伸長方向と伸縮性不織布の伸縮方向とが一致するように積層される。
本発明に係る伸縮性不織布積層体において、伸長性不織布および伸縮性不織布の目付量、すなわち単位面積あたりの重量は、本発明の不織布積層体の用途、要求される品質、経済性等に応じて適宜選択することができる。
本発明の伸縮性不織布積層体の積層方法は、伸長性不織布と、伸縮性不織布とを積層し、両者を一体化して伸長性不織布からなる伸長層と伸縮性部材からなる伸縮層とを有する積層体を形成できる方法であれば、いずれの方法に従って行ってもよく、特に制限されない。たとえば伸長性不織布と伸縮性不織布とを重ね合わせ、加熱したエンボスロールにより加圧して伸長性不織布と伸縮性不織布とを熱融着させる熱エンボス法、伸長性不織布と伸縮性不織布とを、ホットメルト接着剤、溶剤系接着剤等の接着剤によって接着する方法等を採用することができる。本発明に係る樹脂組成物からなる伸縮性不織布は、前述したようにエチレン・α−オレフィン共重合体(A)の量が一定範囲にあることにより他の不織布との熱融着による積層接着性に優れている。そのため、伸縮性不織布積層体の積層方法は、コストと加工速度の面で優位な熱エンボス法が好ましい。
また、伸長性不織布と伸縮性不織布の溶融紡糸を連続して行い、引き続いて両者を一体化する処理を行うことで直接伸縮性不織布積層体を形成することもできる。例えば伸長性不織布の上に直接伸縮性不織布を形成する方法の場合は、前記樹脂組成物の溶融樹脂を伸長性不織布の表面に繊維を堆積させるメルトブローン法によって行うことができる。
このとき、伸長性不織布に対して、溶融樹脂が吹き付けられる面と反対側の面は負圧にして、メルトブローン法によって形成される繊維を吹き付け、堆積させると同時に、伸長性不織布とメルトブローン不織布を一体化させて、伸長性不織布からなる伸長層とメルトブローン不織布からなる伸縮層とを有する不織布積層体を得る。必要に応じ、同様の手法でさらに伸長性不織布を積層することもできる。不織布間の一体化が不十分である場合には、前述の加熱加圧エンボスロール等の一体化処理により十分に一体化させることができる。
接着剤によって伸長性不織布と伸縮性不織布とを接着する方法において用いられるホットメルト接着剤としては、たとえば酢酸ビニル系、ポリビニルアルコール系等の樹脂系接着剤、スチレン−ブタジエン系、スチレン−イソプレン系等のゴム系接着剤などが挙げられる。また、溶剤系接着剤としては、たとえばスチレン−ブタジエン系、スチレン−イソプレン系、ウレタン系等のゴム系接着剤、酢酸ビニル、塩化ビニル等の樹脂系の有機溶剤または水性エマルジョン接着剤などが挙げられる。これらの接着剤の中でも、スチレン−イソプレン系、スチレン−ブタジエン系等のゴム系のホットメルト接着剤が、伸長性不織布の特性である風合いを損なわない点で好ましい。
本発明に係る伸縮性不織布積層体は、公知の方法で延伸加工が可能である。不織布製造機械の流れ方向に延伸する方法としては、例えば、2つ以上のニップロールに該不織布積層体を通過させて、後のニップロールほど回転速度を速くし、ニップロール間の速度差により延伸する方法がある。他の方法としては、特表平06−508282号公報に開示されているように、機械方向および/または機械と交差する方向に延伸するためのリングロール加工法などがある。これらの延伸加工によって、ニット織布のような優れた触感を有する不織布を製造することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これら実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例および比較例で用いたエチレン・1−ブテン共重合体の密度、MFR、分子量分布(Mw/Mn)、スチレン系ブロック共重合体のスチレン含量、MFR、また実施例および比較例で得られた伸縮性不織布について、残留歪、引張強度、応力保持性を下記の方法に従って測定した。
<エチレン・1−ブテン共重合体の物性評価>
(1)密度
密度は、ASTM D1505に従い、23℃にて求めた。
(2)MFR
MFR2は、ASTM D1238に従い、190℃、2.16kg荷重で測定した値である。MFR10は、190℃、10kg荷重で測定した値をMFR2.10kg荷重での測定した値である。
(3)分子量分布(Mw/Mn)
ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにより、前記した条件にて測定した。
<スチレン系ブロック共重合体の物性評価>
(1)スチレン含量
スチレン含量は、重合に使用した各モノマー成分の重量から算出した。
(2)MFR
MFR3は、ASTM D1238に従い、230℃、2.16kg荷重にて測定した値である。
<伸縮性不織布の物性評価>
(1)残留歪
50mm幅×200mm長の試験片を23℃雰囲気下で万能引張試験機(インストロン社製)にセットし(スパン間隔I=100mm)、300mm/minのスピードで150%まで伸長させた後、直ちに同一スピードで出発点まで戻し、直ちに同一スピードで再度伸張させ、荷重がゼロ以上となったときのスパン間隔Iを読み、次式で求めた。
残留歪=(I/I)×100(%)
(2)引張強度
50mm幅×200mm長の試験片を23℃雰囲気下で万能引張試験機(インストロン社製)にセットし(スパン間隔I=100mm)、300mm/minのスピードで100%まで伸長させた後、直ちに同一スピードで出発点まで戻し、直ちに同一スピードで150%まで再度伸長させた後、直ちに同一スピードで出発点まで戻した時の出発点から50%伸張時における引張強度を求めた。
(3)保持後強度
50mm幅×200mm長の試験片を40℃雰囲気下で万能引張試験機(インストロン社製)にセットし(スパン間隔I=100mm)、500mm/minのスピードで50%まで伸長させてその変位で固定し、2時間経過した後の引張強度を測定した。
(4)積層接着性
50mm幅×200mm長の積層不織布の試験片を切り出し、その一端を粘着テープにより層間剥離させた場合の層間接着面の状態を観察し積層接着性を判定した。本発明に係る樹脂組成物からなる伸縮性不織布、およびそれに積層された伸長性不織布とが、剥離時に毛羽立ち等が生じて破壊されてしまう場合、実質的に剥離不可能なものとして積層接着性を良好と判定した。逆に毛羽立ち等が生じて破壊されることなく容易に剥離可能な場合、積層接着性が不良と判定した。
[製造例1]
下記に示す方法によりエチレン・1−ブテン共重合体(A−1)を製造した。エチレン・1−ブテン共重合体(A−1)の性状を表1に示す。
<触媒溶液の調製>
トリフェニルカルベニウム(テトラキスペンタフルオロフェニル)ボレートを18.4mg採り、トルエンを5ml加えて溶解させ、濃度が0.004ミリモル/mlのトルエン溶液を調製した。また、[ジメチル(t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シラン]チタンジクロライドを1.8mg採り、トルエンを5ml加えて溶解させ、濃度が0.001ミリモル/mlのトルエン溶液を調製した。
重合開始時においては、トリフェニルカルベニウム(テトラキスペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液を0.38ml、[ジメチル(t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シラン]チタンジクロライドのトルエン溶液を0.38ml採り、さらに希釈用のトルエンを4.24ml加えて、トリフェニルカルベニウム(テトラキスペンタフルオロフェニル)ボレートがB換算で0.002ミリモル/リットルに、[ジメチル(t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シラン]チタンジクロライドがTi換算で0.0005ミリモル/リットルとなるトルエン溶液を5ml調製し、触媒溶液とした。
<重合>
充分に窒素置換した容量1.5リットルの撹拌翼付きSUS製オートクレーブに、23℃でヘプタン750mlを導入した。このオートクレーブに、撹拌翼を回し、かつ氷冷しながら1−ブテン6g、水素150mlを導入した。次に、このオートクレーブを100℃まで加熱し、更に全圧が6kg/cm2となるように、エチレンで加圧した。オートクレーブの内圧が6kg/cm2になったところで、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)の1.0ミリモル/mlヘキサン溶液1.0mlを窒素で圧入した。続いて、上記触媒溶液5mlを窒素でオートクレーブに圧入して重合を開始した。その後、5分間、オートクレーブを内温が100℃になるように温度調節し、かつ圧力が6kg/cm2となるように直接的にエチレンの供給を行った。重合を開始してから5分後に、オートクレーブにポンプでメタノール5mlを装入して重合を停止させ、オートクレーブを大気圧まで脱圧した。反応溶液に3リットルのメタノールを撹拌しながら注いだ。得られた溶媒を含む重合体を130℃、13時間、600Torrで乾燥してエチレン・1−ブテン共重合体(A−1)を得た。この共重合体(A−1)の性状を表1に示す。
Figure 2006045291
[製造例2]
下記に示す方法によりスチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(B−1)を製造した。スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(B−1)の性状を表2に示す。
乾燥した窒素で置換された攪拌装置付の耐圧容器中に、シクロヘキサン3,000重量部、充分に脱水したスチレン60重量部、n−ブチルリチウム0.7重量部を加え、60℃で60分間重合した後、イソプレン360重量部を加えて60分間、次いでスチレン60重量部を順次重合させてスチレン−イソプレン−スチレン型のブロック共重合体を得た。モノマー仕込み量より計算されるスチレン含有量は25重量%であった。
得られたブロック共重合体のシクロヘキサン溶液のポリマー濃度が10%となるよう調整した。減圧脱気した後、水素置換し、更にポリマー重量100重量部に対し0.5重量部の割合でパラジウム触媒を加え、10kg/cmでの水素雰囲気下で水添反応を行い、水添ブロック共重合体であるスチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(B−1)を得た。この共重合体(B−1)の性状を表2に示す。
Figure 2006045291
[製造例3]
製造例2と同様の手順で、使用するモノマー仕込み量のみを変えて、1段目、2段目ともスチレン65重量部、イソプレン300重量部としてスチレン系ブロック共重合体であるスチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(C−1)を製造した。この共重合体(C−1)の性状を表3に示す。
Figure 2006045291
[実施例1]
製造例1に従って製造したエチレン・1−ブテン共重合体(A−1)20重量部と、製造例2に従って製造したスチレン系ブロック共重合体(B−1)40重量部、および製造例3に従って製造したスチレン系ブロック共重合体(C−1)40重量部をヘンシェルミキサーで混合後、2軸混練押出機(日本製鋼所(株)製、型式TEX−30)を用いて240℃で溶融混練してストランド状に成形した後、適切な長さにカットすることでペレットを作製した。
上記ペレットを、シリンダー温度310℃、ダイス温度310℃、ダイス内エアー温度320℃、単孔吐出量0.28g/分、捕集距離150mm、エアー量200Nm/hrの条件のメルトブローン法によって、目付60g/mの伸縮性不織布を成形した。得られた伸縮性不織布の残留歪、保持後強度、引張強度を前記方法に従って測定した。その結果を表4に示す。
[実施例2]
エチレン・1−ブテン共重合体(A−1)30重量部と、スチレン系ブロック共重合体(B−1)30重量部およびスチレン系ブロック共重合体(C−1)40重量部とした以外は実施例1と同様にして伸縮性不織布を得た。得られた伸縮性不織布の測定結果を表4に示す。
Figure 2006045291
[実施例3]
実施例1と同様にして伸縮性不織布を得た。
次に、国際公開第02/061192号パンフレット記載の実施例1に準じた方法により成形し、構成繊維の繊度2.5デニール、目付25g/mの捲縮性複合繊維からなる伸長性不織布を用意した。
前記伸縮性不織布と前記伸長性不織布とで、伸長性不織布/伸縮性不織布/伸長性不織布からなる構成の3層を重ね、熱エンボス装置(温度:126℃、エンボス面積率:18%)により熱融着による積層接着処理を行い、伸縮性不織布積層体とした。得られた積層体をピッチ2.5mm、噛み合い深さ3.0mmのリングロールで横方向に延伸加工を行った。得られた伸縮性不織布積層体の、残留歪、保持後強度、引張強度、および積層接着性を前記方法に従って測定した。その結果を表5に示す。
[実施例4]
実施例2と同様にして得た伸縮性不織布を用いた以外は実施例1と同様にして伸縮性不織布積層体を得た。得られた伸縮性不織布積層体の測定結果を表5に示す。
[比較例1]
エチレン・1−ブテン共重合体(A−1)だけを用いて実施例1と同様にしてペレットを作製した。上記ペレットを、シリンダー温度240℃、ダイス温度240℃、ダイス内エアー温度250℃、単孔吐出量0.28g/分、捕集距離150mm、エアー量200Nm/hrの条件のメルトブローン法によって、60g/mの不織布を成形した以外は実施例3と同様にして不織布積層体を得た。得られた不織布積層体の測定結果を表5に示す。
[比較例2]
スチレン系ブロック共重合体(B−1)だけを用いて実施例1と同様にしてペレットを作製した。
上記ペレットを用いてメルトブローン法により成形を試みたが糸切れが発生して安定に成形することができず不織布を得ることはできなかった。
[比較例3]
スチレン系ブロック共重合体(C−1)だけを用いて実施例1と同様にしてペレットを作製した。これを用いた以外は実施例3と同様にして不織布積層体を得た。得られた不織布積層体の測定結果を表5に示す。
[比較例4]
エチレン・1−ブテン共重合体(A−1)20重量部と、スチレン系ブロック共重合体(B−1)80重量部だけを用いて実施例1と同様にしてペレットを作製した。これを用いた以外は実施例3と同様にして不織布積層体を得た。得られた不織布積層体の測定結果を表5に示す。
[比較例5]
エチレン・1−ブテン共重合体(A−1)20重量部と、スチレン系ブロック共重合体(C−1)80重量部だけを用いて実施例1と同様にしてペレットを作製した。これを用いた以外は実施例3と同様にして不織布積層体を得た。得られた不織布積層体の測定結果を表5に示す。
Figure 2006045291
本発明の伸縮性不織布は、リサイクルが可能かつ焼却が容易で、生理用品やおむつなどのずり落ち防止材の用途に好適に用いられる。

Claims (9)

  1. エチレン・α−オレフィン共重合体(A)5〜40重量部と、スチレン系ブロック共重合体(B)10〜50重量部と、スチレン系ブロック共重合体(C)10〜50重量部(成分(A)、(B)および(C)の合計量は100重量部とする)を含んでなり、
    前記エチレン・α−オレフィン共重合体(A)が、
    密度が0.857g/cm〜0.910g/cmであり、メルトフローレート(MFR2;ASTM D1238準拠、荷重2.16kg、温度190℃)が10〜100g/10分であり、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法により測定される分子量分布の指数Mw/Mn(Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)が1.5〜3.0であり、
    前記スチレン系ブロック共重合体(B)が、
    ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロック(a)の割合が10重量%以上25重量%以下であり、メルトフローレート(MFR3;ASTM D1238準拠、荷重2.16kg、温度230℃)が1〜50g/10分であり、
    前記スチレン系ブロック共重合体(C)が、
    ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロック(a)の割合が25重量%を超えて35重量%以下であり、メルトフローレート(MFR3;ASTM D1238準拠、荷重2.16kg、温度230℃)が10〜200g/10分であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記エチレン・α−オレフィン共重合体(A)が以下の性質を有することを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
    (i)ASTM D1238準拠の190℃、10kg荷重におけるメルトフローレート(MFR10)とMFR2との比、MFR10/MFR2が次の式を満たし、
    Mw/Mn+5.0≦MFR10/MFR2
    (ii)13C−NMRスペクトルにおけるTααに対するTαβの強度比(Tαβ/Tαα)が0.5以下であり、
    (iii)13C−NMRスペクトルおよび下記式から求められるB値が0.9〜1.5である。
    B値=[POE]/(2・[PE][PO])
    (式中、[PE]は共重合体中のエチレンから誘導される構成単位の含有モル分率であり、[PO]は共重合体中のα−オレフィンから誘導される構成単位の含有モル分率であり、[POE]は共重合体中の全ダイアド(dyad)連鎖に対するエチレン・α−オレフィン連鎖数の割合である。)
  3. 前記エチレン・α−オレフィン共重合体(A)が、エチレン・1−ブテン共重合体であることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記スチレン系ブロック共重合体(B)およびスチレン系ブロック共重合体(C)が、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体またはこれらの水素添加重合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4に記載の樹脂組成物を紡糸してなることを特徴とする伸縮性繊維。
  6. 請求項5に記載の伸縮性繊維からなる伸縮性不織布。
  7. 請求項6に記載の伸縮性不織布からなる層と、ポリオレフィンからなる不織布層とを有することを特徴とする不織布積層体。
  8. 請求項6に記載の伸縮性不織布または請求項7に記載の不織布積層体からなることを特徴とする生理用品用の衛生部材。
  9. 請求項6に記載の伸縮性不織布または請求項7に記載の不織布積層体を用いてなることを特徴とする使い捨ておむつ。
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