JP2006044479A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ステアリングシャフトを介して放射される電磁ノイズをシンプルな構成で低減することのできるステアリング装置を提供する。
【解決手段】 ステアリングシャフト14は、その一端にステアリングホイール12が接続され、他端にステアリングギア側が接続されている。ステアリングシャフト14内には伝達比可変ステアリングシステム20が配置されている。ステアリングシャフト14には、当該ステアリングシャフト14の電位をグランドに落とすアース部材70が接続されている。伝達比可変ステアリングシステム20はモータ22の駆動時に電磁ノイズを発生し、その電磁ノイズがステアリングシャフト14に伝搬するが、ステアリングシャフト14がアースされているので、電磁ノイズの放射が抑制され、車両に搭載されたラジオやテレビのノイズを低減する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、ステアリング装置、特に、車載の電子機器へ対する電磁ノイズ影響の低減に寄与することのできるステアリング装置の改良に関する。
従来、自動車の操舵輪、すなわち車輪の操舵を行うステアリング装置には、操舵性能の向上のために、操舵時の操作力のアシストを行う電動パワーステアリングシステムや、操舵時のステアリングホイールの操舵角に対する操舵輪切れ角の制御を行う伝達比可変ステアリングシステム等が搭載されているものがある。このような電動パワーステアリングシステムや伝達比可変ステアリングシステムは、その駆動源としてモータを用いている。この場合、モータにかける電圧をパルス幅変調(Pulse Width Modululation:PWM)させて、そのデューティ比を変化させてモータの回転数を制御している。
電動パワーステアリングは、モータの回転力によりトルクアシストを行う。例えば、車速が遅い時は、トルクアシスト量を多くしてステアリングホイールを軽くし、容易にステアリングホイールの回転操作が可能になるようにしている。逆に、車速が速いときは、トルクアシスト量を少なくしてステアリングホイールを重くし、操作安定性を向上させると共に、急ハンドル等を防止するようにしている。
一方、伝達比可変ステアリングシステムは、ステアリングホイールに連なるステアリングシャフト内に配置されたモータの駆動により、ステアリングシャフトのステアリングホイール側から操舵輪側への伝達比を変化させて、ステアリングホイールの操舵角と操舵輪の切れ角を変化させるものである。つまり、微低速時には、ステアリングホイールの少ない操舵角で操舵輪の大きな切れ角を実現し、操舵操作量の低減を行い操作性の向上を行っている。また、低速から中速時には、車速に応じてステアリングギア比を随時変更し、高速走行時には、ステアリングの操舵角に対して操舵輪の切れ角を小さくして、穏やかで安定感のあるステアリングフィーリングを実現している。
ところで、このようなモータを用いたステアリング装置の場合、モータには、比較的大電流が流れる。また、前述したようなPWM制御等の制御を行っている。そのため、電磁ノイズが発生し易い。そして、発生された電磁ノイズは、自動車に搭載されている電子機器に影響を及ぼす。特にラジオの雑音やテレビの画像ノイズの原因になっている。
そのため、従来、各種ノイズ対策が行われていた。例えば、ノイズの発生源であるモータのECUにコイルやコンデンサ等のノイズ対策部品を付加しノイズ低減を行ったり、モータのハウジングをアースすることによりノイズ低減を行っていた(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−59472号公報
しかし、前者のようにECUにノイズ対策部品の付加を行ったとしても、十分なノイズ抑制は困難であると共にコストアップを招くので、コスト対効果が低いという問題があった。また、ノイズ対策部品の付加による回路規模の増大を招き、設計自由度の低下を招くという問題があった。一方、後者のように、ハウジングをアースする場合でも、完全にシールドすることは困難であり、漏れが生じている。特に、伝達比可変ステアリングシステムは、モータを含むアクチュエータがステアリングシャフトと共に回転する構成になっているので、モータのハウジングのアースを行うことができなかった。
さらに、ステアリング装置を構成するステアリングシャフトは、棒状形状を呈している。その結果、ステアリングシャフトに電磁ノイズが伝搬した場合、ステアリングシャフトがアンテナとして機能し、電磁ノイズを放射してしまうということを本発明者は認識したと共に、ステアリングシャフトを介した電磁ノイズを放射が、特に車載のラジオやテレビのように受信機を備える電子機器のノイズ原因の大きな要因であることを認識した。
そこで、本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、シンプルな構成で車載のラジオやテレビ等の電子機器に対する電磁ノイズの影響を低減する機能を有するステアリンス装置を提供することにある。
本発明は、操舵輪の操舵を行うステアリング装置であって、一端がステアリングホイールに接続され、他端がステアリングギア側に接続されたステアリングシャフトと、前記ステアリングシャフトの電位をグランドに落とすアース部材と、を含むことを特徴とする。
この構成によれば、ステアリングシャフトの電位をグランドに落とすだけのシンプルな構成により、ステアリングシャフトを介して電磁ノイズが放射されることを抑制することができる。
上記構成において、前記アース部材は、前記ステアリングシャフトの内部または近傍に配置されてステアリング動作をアシストする、伝達比可変ステアリングシステムのモータまたは電動パワーステアリングシステムのモータの少なくとも一方が発生する電磁ノイズが前記ステアリングシャフトを介して放射されることを抑制することができる。
伝達比可変ステアリングシステムのモータや電動パワーステアリングシステムのモータの場合、その動作に大電流を用いると共に、PWM制御等の制御が行われるため、電磁ノイズの大きな発生源となっている。また、電磁ノイズの放射源となるステアリングシャフトの近傍に配置されているため、電磁ノイズが伝搬し易い。しかし、上記構成によれば、ステアリングシャフトがアースされるので、ステアリングシャフトを介して電磁ノイズが放射されることを抑制することができる。
また、上記構成において、前記伝達比可変ステアリングシステムのモータは、前記ステアリングシャフトに巻回配置されたケーブルを含み、前記アース部材は、前記ケーブルが発生する電磁ノイズがステアリングシャフトを介して放射されることを抑制することができる。
伝達比可変ステアリングシステムのモータは、構造上ステアリングシャフトと共に回転するため、電力線等のケーブルがステアリングシャフトに巻回配索される。その結果、ケーブルからも電磁ノイズが発生する。しかし、上記構成によれば、ステアリングシャフトがアースされるので、ステアリングシャフトを介して電磁ノイズが放射されることを抑制することができる。
また、上記構成において、前記アース部材は、長尺帯状であり、その一端を前記ステアリングシャフトに固定し、それに続く長尺部分を当該ステアリングシャフトに緩回して、ステアリングシャフトの回転に応じて巻き緩み、巻き締まりするスパイラル構造とすることも好適である。
ステアリングシャフトは操舵により回転するが、上述のように、アース部材を長尺帯状としてステアリングシャフトに緩回することにより、両端接続部を含むアース部材に不要な張力が作用することを抑制しつつステアリングシャフトの回転を許容し、ステアリングシャフトの電位をグランドに落とすことができる。
本発明によれば、ステアリングシャフトを介して電磁ノイズが放射されることが抑制され、車載のラジオやテレビ等の電子機器に対するノイズ影響を低減することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という)を、図面に基づいて説明する。
本実施形態のステアリング装置は、その構成部品であるステアリングシャフトを介して、電磁ノイズが放射されることを抑制する構造を有する。
図1は、本実施形態に係るステアリング装置を含む車両の基本的な構成を示す概念図である。なお、図1のステアリング装置は、電磁ノイズを発生する電子部品の一例として、伝達比可変ステアリングシステムを備える構成が示されている。
ステアリング装置10は、運転者によって操作されるステアリングホイール12と、このステアリングホイール12に連結されたステアリングシャフト14と、ステアリングシャフト14の下端に設けられたステアリングギアを含むギヤボックス50を備える。ステアリングシャフト14の下端には、図示しないピニオンが設けられ、このピニオンがギヤボックス50内において車両の左右方向、すなわち車幅方向に延びるラックバー52に噛合されている。ラックバー52の両端には、それぞれタイロッド54の一端が接続される。各タイロッド54の他端は、左右の操舵輪58を支持するナックルアーム56に連結されている。ナックルアーム56はキングピン60を支点として回転する。ステアリングホイール12が操作されてステアリングシャフト14が回転されると、この回転がギヤボックス50によって車両の左右方向の直線運動に変換される。この直線運動は、ナックルアーム56のキングピン60回りの回動に変換され、操舵輪58の転舵が行われる。
ステアリングシャフト14は、ステアリングホイール12に連結された入力軸14aと、ギヤボックス50に連結された出力軸14bとに分割されている。出力軸14bと入力軸14aとは、伝達比可変ステアリングシステム20を介して接続されている。伝達比可変ステアリングシステム20は、車両速度および操舵角などの情報に基づいて、ステアリングホイール12と操舵輪58の間の伝達特性を制御して、微低速走行時から高速走行時を通じてステアリング操作性を向上させる機能を持つ装置である。伝達比可変ステアリングシステム20の構成については後述する。
入力軸14aには、入力軸14aの回転角を検出することによりステアリングホイール12の操舵角と操舵方向を検出する舵角センサ16が設けられている。舵角センサ16により検出されたステアリングホイール12の操舵角と操舵方向は、電子制御装置40(以下、「ECU40」と表記する)に入力される。
入力軸14aには、図示しないロックピンを入力軸14aに設けられた溝と係合させることでステアリングホイール12の回転を不能にするステアリングロック装置18が設けられている。ロックピンは、ソレノイドを作動させることによって、入力軸14aに向かって出入自在に構成されている。溝は、入力軸14aの所定の位置、例えば、ステアリングホイール12の中立位置に対して180度回転した位置に設けられている。イグニッションキーをオフ位置に回転させると、ロックピンが入力軸14aに向かって付勢される。ステアリングホイール12が回転されて、ロックピンが入力軸14aの溝の位置に合ったときに、ロックピンが溝と係合してステアリングホイール12をロックする。イグニッションキーをオン位置に回転させると、ロックピンは入力軸14aから離脱し、ステアリングホイール12は回転可能になる。
図2は、ステアリング装置10の伝達比可変ステアリングシステム20の機能ブロック図である。ECU40には、舵角センサ16、車輪速センサ42、車速センサ44などからそれぞれ検出値が入力される。ECU40は、車両速度および操舵角に基づいて目標操舵角の演算を行い、伝達比可変ステアリングシステム20に備えられているモータ22に対し、目標操舵角に対応した操舵角を与える制御信号を伝達する。また、伝達比可変ステアリングシステム20に異常が発生したときは、ECU40はモータ22を停止させるとともに、伝達比可変ステアリングシステム20に設けられたロック機構24に対し、入力軸14aと出力軸14bとを直結状態にするよう信号を送る。これによって、異常発生時にもステアリング装置10の操舵機能を確保するようにしている。
図3は、伝達比可変ステアリングシステム20の構成を示す模式図である。伝達比可変ステアリングシステム20は、減速機構と、モータ22と、入力軸14aと出力軸14bとを直結するロック機構24、および後述するスパイラルケーブルから構成される。ステアリングホイール12の回転は、図示しないゴムカップリングを介して入力軸14aを含む伝達比可変ステアリングシステム20のハウジングに伝達される。このハウジングはモータ22のケースと後述するステータギアを固定している。
伝達比可変ステアリングシステム20の減速機構は、ハーモニックドライブ減速機で構成されている。ハーモニックドライブ減速機は、モータ22の回転軸に固着された楕円状のカムとその外周に配置されたボールベアリングからなる波動発生器26と、外周部に歯が形成された薄肉の金属弾性体であるフレキシブルギヤ28と、モータハウジングの内周面に固着されているリング形状を有する剛体であり、内周部にフレキシブルギヤ28と同ピッチで歯数のみが多い歯が形成されているステータギヤ32と、出力軸14bに接続されフレキシブルギヤ28と同じ歯数の歯を有するドリブンギヤ30と、で構成される。波動発生器26は、フレキシブルギヤ28を楕円状に変形させ、当該フレキシブルギヤ28は、楕円の長軸部分でステータギヤ32の内歯と噛合し、短軸部分では完全に歯が離れた状態になるようになっている。
ECU40からの制御信号に応じてモータ22が駆動されると、モータの回転軸に固着された波動発生器26のカムが回転して、フレキシブルギヤ28を変形させる。フレキシブルギヤ28は、ステータギヤ32内を回転して、ステータギヤ32とドリブンギヤ30の間に回転差を発生させる。この回転差を取り出して、入力軸14aから伝達されるステータギヤ32自身の回転に加えることによって、ステアリングホイール12の操作量より多い操舵角を出力軸14bに発生させることができる。
この伝達比可変ステアリングシステム20によって、ステアリングホイール12と操舵輪58の間の伝達比を、車両の走行速度に合わせて最適化することができる。具体的には、車両の微低速走行時には、ドライバーのステアリングホイール12の操作量を軽減するように、伝達比をクイックに設定し、ステアリングホイール12の操舵角に対して操舵輪58の切れ角を大きくする。その結果、微低速時や据え切り時のステアリングホイール12の操作量が大幅に軽減される。また、低速から中速時には、車速に応じてステアリングギア比を随時変更し、軽快で扱いやすいステアリングフィーリングを実現する。さらに、車両の高速走行時には、伝達比をスローに設定して、ステアリングホイール12の操舵角に対して操舵輪58の切れ角を小さくしてステアリングホイール12の操作量に対して緩やかに車両が反応するようにする。このように、車両の走行速度に合わせたステアリング操作性をドライバーに提供するので、車両の走行安定性が増加する。
図4は、ロック機構24を作動させて、入力軸14aと出力軸14bを直結したときの伝達比可変ステアリングシステム20の状態を示す模式図である。このとき、伝達比可変ステアリングシステム20は、全体が一体となって回転する。従って、もし伝達比可変ステアリングシステム20の制御系等に異常が発生したときでも、ロック機構24によってステアリングホイール12から操舵輪58に対して固定された伝達比による操舵を可能とするので、車両の操舵機能を十分に確保し走行に及ぼす影響を最小限としている。
ところで、上述したような伝達比可変ステアリングシステム20を搭載するステアリング装置10は、モータ22の駆動に伴い電磁ノイズが発生する。すなわち、モータ22に対して行っているPWM制御により大電流のオン・オフを行うためである。モータ22で発生する電磁ノイズは、車両構成部材のうちモータ22の近傍に存在し、棒状の突起物であるステアリングシャフト14に伝搬し易く、当該ステアリングシャフト14をアンテナとして放射されてしまう。ステアリングシャフト14を介して放射された電磁ノイズは、例えば、車載の電子機器であるラジオやテレビのノイズの原因となっていた。
そこで、本実施形態においては、図5に示すように、ステアリングシャフト14から放射される電磁ノイズを抑制するために、ステアリングシャフト14の一部にアース部材70を接続し、グランドに落としている。電磁ノイズ放射のアンテナになっているステアリングシャフト14の電位をグランドに落とすことにより、電磁ノイズがステアリングシャフト14から放射されることを抑制することができる。その結果、車載のラジオやテレビ等のノイズをシンプルな構造により確実に低減することができる。
なお、ステアリングシャフト14をアースする方法は任意である。例えば、ステアリングシャフト14に直接アース部材70を接続してもよい。ただし、この場合、ステアリングシャフト14は操舵操作により回転するので、例えば、摺動接触構造や、アース部材70を長尺帯状として、その一端をステアリングシャフト14に固定し、それに続く長尺部分をステアリングシャフト14に緩回して、ステアリングシャフト14の回転に応じて巻き緩み、巻き締まりするスパイラル構造にして、ステアリングシャフト14の回転を許容できる接続構造とする必要がある。このような構造にすることにより、両端接続部を含むアース部材70に不要な張力が作用することを抑制しつつステアリングシャフト14の回転を許容し、ステアリングシャフト14の電位をグランドに落とすことができる。
また、ステアリングシャフト14の先端には、金属性のステアリングホイール12が接続されている。そして、このステアリングホイール12には、エアバックやホーン等の電子ユニットがそれぞれ留め金を介して固定されている。従って、この留め金部分にアース部材70を接続するようにすることができる。エアバックやホーン等の電子ユニットの配線は、車体のECUやバッテリ等に接続されると共に、車体に接地されている。この場合、電子ユニットのケーブルはステアリングホイール12やステアリングシャフト14の回転に影響されることなく配索できるように、前述のようなスパイラル構造が利用されている。従って、これらの電子ユニットの配線と共に、アース部材70を配索することにより既存の構造を利用しつつ、容易にステアリングシャフト14の電位をグランドに落とすことができる。もちろん、このほか、ステアリングシャフト14の電位をグランドに落とせるものであれば、アース部材70の接続位置は、適宜選択可能で、同様な効果を得ることができる。
ところで、伝達比可変ステアリングシステム20の場合、その構造上、図6に示すように、モータ22、ロック機構24、減速機構等を含むアクチュエータ72のハウジング72aがステアリングシャフト14と共に回転する。従って、モータ22に対する電力線やモータ回転角センサ等の信号線の配索もステアリングシャフト14の回転の影響を受けないように配慮する必要がある。そのため、電力線や信号線は、前述のスパイラル構造と同様に、ステアリングシャフト14に巻回され、ステアリングシャフト14の回転に応じて巻き緩み、巻き締まりするスパイラルケーブル74を用いている。図6は、スパイラルケーブル74及びその周辺を破断した概略斜視図である。スパイラルケーブル74は、電力線や信号線を含む薄板状のフレキシブルフラットケーブル74aがステアリングシャフト14の周囲に巻回されることになる。
従って、モータ22を駆動するために、ステアリングシャフト14にあたかもコイルのように巻回されたスパイラルケーブル74に電流を流すと、磁界が発生し電磁波が発生する。この電磁波が電磁ノイズとなりステアリングシャフト14に伝搬してしまう。しかしながら、本実施形態では、前述のようにステアリングシャフト14を車体に接地しているので、スパイラルケーブル74に起因する電磁ノイズも、その放射を良好に抑制することができる。
このように、従来、伝達比可変ステアリングシステム20を含むステアリング装置10は、モータ22に起因する電磁ノイズに加え、スパイラルケーブル74に起因する電磁ノイズが存在し、車載の電子機器、特にラジオやテレビのノイズの大きな原因になっていたが、本実施形態においては、ステアリングシャフト14をアースすることにより、ステアリングシャフト14から放射される電磁ノイズを大幅かつ顕著に低減することが可能になり、ラジオやテレビへのノイズ特性を大幅に改善することができる。
上述した実施形態では、ステアリングシャフト14の内部またはその近傍に配置され電磁ノイズを発生する電子部品の一例として伝達比可変ステアリングシステム20を示したが、この他、例えば、電動パワーステアリングシステムも同様に動作時に電磁ノイズを発生する。
図7には、ステアリング装置10に付加される電動パワーステアリングシステム80の概念説明図が示されている。図7の例においてもステアリング装置10は、運転者によって操作されるステアリングホイール12と、このステアリングホイール12に連結されたステアリングシャフト14と、ステアリングシャフト14の下端に設けられたステアリングギアを含むギヤボックス50を備える。電動パワーステアリングシステム80は、ステアリングシャフト14に取り付けられたホイールギア82に噛合するウォームギア84を回転駆動するモータ86により、操舵時にアシストトルクを発生させ、ステアリング操作力を軽減させている。アシスト力の方向およびアシスト力の大きさは、ステアリングシャフト14に配置されたトルクセンサ88からの信号および車両に搭載された車速センサ90からの信号に基づいてECU92により決定される。ECU92は演算結果に基づき、モータ86に駆動指令を適宜出力し、車速が遅い時は、アシスト力を多くしてステアリングホイール12を軽くし、容易にステアリングホイール12の回転操作が可能になるようにしている。逆に、車速が速いときは、アシスト力を少なくしてステアリングホイール12を重くし、操作安定性を向上させると共に、急ハンドル等を防止するようにしている。なお、ホイールギア82は、ステアリングシャフト14とステアリングホイール12の間に設けられるステアリングコラムに取り付けられる場合もある。
このような電動パワーステアリングシステム80においてもモータ86は、PWM制御されるため電磁ノイズが発生する。モータ86とステアリングシャフト14は電気的直接接続されていないが、キャパシタを介して接続されていると見なすことができるので、電磁ノイズがステアリングシャフト14に伝搬する。しかし、ステアリングシャフト14がアース部材70を介してグランドに落とされているので、伝搬した電磁ノイズがステアリングシャフト14から放射されることを抑制することができる。結果的に、電動パワーステアリングシステム80を有するステアリング装置10においてもラジオやテレビのノイズ特性を容易な構成により顕著に改善することができる。
上述に例以外にもステアリングシャフト14の内部または近傍に配置され電磁ノイズを発生する電子部品は多数存在する。これらの電子部品に起因する電磁ノイズがステアリングシャフト14に伝搬する場合でも、本実施形態では、ステアリングシャフト14の電位をグランドに落としているので、シンプルな構成により容易に電磁ノイズの放射を抑制し、前述の説明と同様に、車載のラジオやテレビ等の電子機器への電磁ノイズの影響を大幅に低減しノイズ特性を改善することができる。
なお、上述した本実施形態において示した各図の構成は一例であり、ステアリングシャフトの電位をグランドに落とすアース部材を有する構成であれば、その構成を適宜変更可能であり、本実施形態と同様の効果を得ることができる。また、上述に説明では、ステアリング装置10が伝達比可変ステアリングシステム20または電動パワーステアリングシステム80の一方を含む場合を説明したが、ステアリング装置10が両システムを含んでもよい。この場合、各システムの駆動により発生する電磁ノイズが増大するが、ステアリングシャフトの電位をグランドに落としているので、ステアリングシャフトを介した電磁ノイズの放射が抑制され、車載のラジオやテレビ等の電子機器への電磁ノイズ低減効果を顕著に得ることができる。
本実施形態に係るステアリング装置を含む車両の構成概念図である。 本実施形態に係るステアリング装置に含まれる伝達比可変ステアリングシステムの構成ブロック図である。 本実施形態に係るステアリング装置に含まれる伝達比可変ステアリングシステムの構成を説明する模式図である。 本実施形態に係るステアリング装置に含まれる伝達比可変ステアリングシステムにおいて、入力軸と出力軸を直結したときの状態を説明する模式図である。 本実施形態に係るステアリング装置のアース部材を説明する説明図である。 本実施形態に係るステアリング装置に含まれる伝達比可変ステアリングシステムのスパイラルケーブルを説明する説明図である。 本実施形態に係るステアリング装置に含まれる電動パワーステアリングシステムの構成を説明する説明図である。
符号の説明
10 ステアリング装置、12 ステアリングホイール、14 ステアリングシャフト、20 伝達比可変ステアリングシステム、22,86 モータ、40 ECU(電子制御装置)、70 アース部材、80 電動パワーステアリングシステム。

Claims (4)

  1. 操舵輪の操舵を行うステアリング装置であって、
    一端がステアリングホイールに接続され、他端がステアリングギア側に接続されたステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトの電位をグランドに落とすアース部材と、
    を含むことを特徴とするステアリング装置。
  2. 前記アース部材は、前記ステアリングシャフトの内部または近傍に配置されてステアリング動作をアシストする、伝達比可変ステアリングシステムのモータまたは電動パワーステアリングシステムのモータの少なくとも一方が発生する電磁ノイズが前記ステアリングシャフトを介して放射されることを抑制することを特徴とする請求項1記載のステアリング装置。
  3. 前記伝達比可変ステアリングシステムのモータは、前記ステアリングシャフトに巻回配置されたケーブルを含み、前記アース部材は、前記ケーブルが発生する電磁ノイズがステアリングシャフトを介して放射されることを抑制することを特徴とする請求項2記載のステアリング装置。
  4. 前記アース部材は、長尺帯状であり、その一端を前記ステアリングシャフトに固定し、それに続く長尺部分を当該ステアリングシャフトに緩回して、ステアリングシャフトの回転に応じて巻き緩み、巻き締まりするスパイラル構造を呈することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載のステアリング装置。
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