JP2006043230A - 義歯の製作方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】患者の口腔内における人工歯の排列調整を容易ならしめ、以て歯科医、歯科技工士の作業時間を短縮することができる義歯の製作方法を提供する。
【解決手段】咬合床(11)における床用蝋(13)に可動軟化蝋により形成した人工歯(15)を植設することにより蝋義歯を製作した後、該人工歯(15)を硬質の人工歯と置換するようにしたことを特徴とする義歯の製作方法。可動軟化蝋により形成した前記人工歯(15)相互間に自在蝋(19)を介在させる。可動軟化蝋により形成した前記人工歯(15)を自在蝋の層(21)を介して前記床用蝋に融着させる。前記可動軟化蝋は、床用蝋と自在蝋とを混合してなるものである。
【選択図】図1
【解決手段】咬合床(11)における床用蝋(13)に可動軟化蝋により形成した人工歯(15)を植設することにより蝋義歯を製作した後、該人工歯(15)を硬質の人工歯と置換するようにしたことを特徴とする義歯の製作方法。可動軟化蝋により形成した前記人工歯(15)相互間に自在蝋(19)を介在させる。可動軟化蝋により形成した前記人工歯(15)を自在蝋の層(21)を介して前記床用蝋に融着させる。前記可動軟化蝋は、床用蝋と自在蝋とを混合してなるものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、義歯の製作方法に関するものであり、特に、可動軟化蝋により形成した人工歯を用いた義歯の製作方法に係るものである。
義歯は、一般に下記の如く製作される。
(1)アルジネート等の印象材により、患者の口腔のメス型を形成する。
(2)上記メス型に石膏を注入してオス型の石膏模型1を形成する。石膏模型1の一例を図7に示す。
(3)石膏模型1の上で咬合床2を手で製作する。図8参照。咬合床2は、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂の基礎床3上に硬い蝋の床用蝋(咬合堤)5を歯列弓に対応させて突設形成してなるものである。基礎床3の厚さは、約1mmである。床用蝋5は、人工歯を植設するベースとなるものである。
(4)咬合床2を患者の口腔内に入れて高さを調整し、床用蝋5の表面約1mmを火炎で軟化させて咬合採得する。
(5)咬合床2の床用蝋5に人工歯7を融着して蝋義歯9を製作する(図9参照)。その際、臼歯の高さ、前歯の審美性を調整し、適宜歯肉を形成する。人工歯7は硬い合成樹脂、陶器等により形成される。この蝋義歯9を患者の口腔に嵌めて試適し、必要に応じて人工歯の再排列等の調整を行なう。人工歯7は床用蝋5から極めて外れ易い。人工歯7を移動させる際には、熱したスパチュラ等により床用蝋5を溶かす。なお、特開平8−80306号公報は、合成樹脂製の人工歯を開示している。
(6)蝋義歯9を石膏模型1と共に寒天フラスコに入れ、加圧、加熱して蝋義歯9の蝋をロストワックス法によりポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂に置き換える。即ち、アクリル系樹脂の義歯が形成される。
(7)寒天フラスコから義歯を取り出し、石膏模型1を義歯から除去する。なお、石膏模型1は寒天フラスコ内で熱により破壊されている。以上により、義歯が形成される。
特開平8−80306号公報
しかるに、上記従来の義歯の製作方法においては、次のような問題がある。
(イ)人工歯は硬い合成樹脂、陶器等により形成されているため、人工歯の調整が困難である。
(ロ)咬合床における床用蝋は硬いため、人工歯の位置を調整する際には、該床用蝋を加熱して軟化させる必要がある。従って、試適の際に、患者の口腔内を火傷させるおそれがある。
(ハ)以上の結果、蝋義歯の製作は多大な手間と時間とを必要とする。
本発明は、上記従来の義歯の製作方法における上述の如き問題を解決し、患者の口腔内における人工歯の排列調整を容易ならしめ、以て歯科医、歯科技工士の作業時間を短縮することができる義歯の製作方法を提供しようとしてなされたものである。
上記課題を解決するために、本発明は、下記の如き義歯の製作方法を提供する。
(1)咬合床における床用蝋に可動軟化蝋により形成した人工歯を植設することにより蝋義歯を製作した後、該人工歯を硬質の人工歯と置換するようにしたことを特徴とする義歯の製作方法(請求項1)。
(2)可動軟化蝋により形成した前記人工歯相互間に自在蝋を介在させる(請求項2)。
(3)可動軟化蝋により形成した前記人工歯を自在蝋の層を介して前記床用蝋に融着させる(請求項3)。
(4)前記可動軟化蝋は、床用蝋と自在蝋とを混合してなるものである(請求項4)。
[請求項1の発明]
可動軟化蝋により形成した人工歯は、柔らかいため、切削、引き伸ばし等の調整が極めて容易である。また、試適時に、患者に咬合させることにより、該人工歯の上端面に圧痕が形成されるため、該圧痕を人工歯の高さを調整する際の目安にすることができる。更に、可動軟化蝋と床用蝋とのいわば蝋同士の結合により、人工歯の脱落が防止される。
可動軟化蝋により形成した人工歯は、柔らかいため、切削、引き伸ばし等の調整が極めて容易である。また、試適時に、患者に咬合させることにより、該人工歯の上端面に圧痕が形成されるため、該圧痕を人工歯の高さを調整する際の目安にすることができる。更に、可動軟化蝋と床用蝋とのいわば蝋同士の結合により、人工歯の脱落が防止される。
従って、歯科医、歯科技工士の作業が容易になり、作業に要する時間も短縮される。
硬い合成樹脂、陶器等により形成されている人工歯は、削った場合には再使用することができなくなることが多いが、可動軟化蝋により形成した人工歯は何回でも再使用が可能である。
可動軟化蝋により形成した人工歯は安価であり、大量生産も可能である。
[請求項2の発明]
可動軟化蝋により形成した人工歯相互間に自在蝋を介在させたため、各人工歯の可動性が確保され、各人工歯を頬側、口腔側のいずれにも容易に移動させることができる。従って、各人工歯の位置調整が容易である。
可動軟化蝋により形成した人工歯相互間に自在蝋を介在させたため、各人工歯の可動性が確保され、各人工歯を頬側、口腔側のいずれにも容易に移動させることができる。従って、各人工歯の位置調整が容易である。
[請求項3の発明]
可動軟化蝋により形成した人工歯を自在蝋の層を介して床用蝋に融着させたため、各人工歯の更なる可動性が確保され、各人工歯を頬側、口腔側のいずれにも一層容易に移動させることができる。従って、各人工歯の位置調整が極めて容易である。
可動軟化蝋により形成した人工歯を自在蝋の層を介して床用蝋に融着させたため、各人工歯の更なる可動性が確保され、各人工歯を頬側、口腔側のいずれにも一層容易に移動させることができる。従って、各人工歯の位置調整が極めて容易である。
[請求項4の発明]
可動軟化蝋は、床用蝋と自在蝋とを混合してなるものであるため、該可動軟化蝋により形成した人工歯は、咬合高径を決めるのに適したものである。
可動軟化蝋は、床用蝋と自在蝋とを混合してなるものであるため、該可動軟化蝋により形成した人工歯は、咬合高径を決めるのに適したものである。
義歯を製作する際には、まず、既製の人工歯に合わせて、上下28歯の人工歯を、大きさ3種類、歯形態2種類、合計168歯を作る。
上下顎14歯ずつ基本排列を行ない、オス型を作る。
このオス型に基き、シリコン印象材にて、メス型を形成する。
可動軟化蝋を熱により液状化して前記メス型に流し込み、固化したものを取り出すことにより、可動軟化蝋の人工歯の単体が得られる。
人工歯を形成する可動軟化蝋は、一例として、凝固点58℃、37℃加圧短縮率40%、曲がり角度119度、破切温度15℃を有する。
人工歯を形成する可動軟化蝋は、一例として、床用蝋3重量部と自在蝋1重量部とを混合してなるものである。
床用蝋は、一例として、凝固点59.3℃、37℃加圧短縮率28%、曲がり角度58.5度、破切温度20℃を有する。
自在蝋は、一例として、凝固点54℃、37℃加圧短縮率76%、曲がり角度300度、破切温度0℃を有する。
床用蝋と自在蝋とを混合してなる可動軟化蝋は、これを着色して白色蝋と黄色蝋と青色蝋と透明蝋となし、一例として、白色蝋80重量部と黄色蝋4重量部と青色蝋1重量部と透明蝋15重量部とを混合して人工歯に適した色の可動軟化蝋を得る。
咬合床11における床用蝋13に可動軟化蝋により形成した人工歯15、15・・・を植設することにより蝋義歯を製作する。図2における符号17に示すものは例えば合成樹脂製の基礎床であり、図4における符号23に示すものは天然歯の歯型である。
可動軟化蝋により形成した人工歯15、15・・・相互間には自在蝋19を介在させることが望ましい。即ち、人工歯15、15・・・を自在蝋19を介して相互に連結させるのである。図5、図3参照。
また、可動軟化蝋により形成した人工歯15、15・・・は自在蝋の層21を介して床用蝋13に加熱融着させることが望ましい。図6参照。自在蝋の層21は厚さが約1mmとする。
製作された蝋義歯を患者の口腔内で試適し、必要に応じて人工歯15、15・・・の再排列等の調整を行なう。
続いて、可動軟化蝋により形成した人工歯15、15・・・を1歯ずつ削除し、各人工歯15を硬質の合成樹脂、陶器等により形成された人工歯と忠実に置換する。
しかる後、蝋義歯を用いて、ロストワックス法により、義歯を製作する。
1 石膏模型
2 咬合床
3 基礎床
5 床用蝋
7 人工歯
9 蝋義歯
11 咬合床
13 床用蝋
15 人工歯
17 基礎床
19 自在蝋
21 自在蝋の層
23 天然歯の歯型
2 咬合床
3 基礎床
5 床用蝋
7 人工歯
9 蝋義歯
11 咬合床
13 床用蝋
15 人工歯
17 基礎床
19 自在蝋
21 自在蝋の層
23 天然歯の歯型
Claims (4)
- 咬合床における床用蝋に可動軟化蝋により形成した人工歯を植設することにより蝋義歯を製作した後、該人工歯を硬質の人工歯と置換するようにしたことを特徴とする義歯の製作方法。
- 可動軟化蝋により形成した前記人工歯相互間に自在蝋を介在させたことを特徴とする請求項1に記載の義歯の製作方法。
- 可動軟化蝋により形成した前記人工歯を自在蝋の層を介して前記床用蝋に融着させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の義歯の製作方法。
- 前記可動軟化蝋は、床用蝋と自在蝋とを混合してなるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の義歯の製作方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004230178A JP2006043230A (ja) | 2004-08-06 | 2004-08-06 | 義歯の製作方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004230178A JP2006043230A (ja) | 2004-08-06 | 2004-08-06 | 義歯の製作方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2006043230A true JP2006043230A (ja) | 2006-02-16 |
Family
ID=36022429
Family Applications (1)
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JP2004230178A Pending JP2006043230A (ja) | 2004-08-06 | 2004-08-06 | 義歯の製作方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006043230A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007319328A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Sadashi Shimozawa | 蝋義歯の製造方法 |
JP2016000161A (ja) * | 2014-06-12 | 2016-01-07 | 株式会社DentalBank | 咬合採得用義歯および擬似歯並びに義歯の製造方法 |
-
2004
- 2004-08-06 JP JP2004230178A patent/JP2006043230A/ja active Pending
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JP2016000161A (ja) * | 2014-06-12 | 2016-01-07 | 株式会社DentalBank | 咬合採得用義歯および擬似歯並びに義歯の製造方法 |
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