JP6369858B2 - 咬合採得用義歯 - Google Patents

咬合採得用義歯 Download PDF

Info

Publication number
JP6369858B2
JP6369858B2 JP2014121704A JP2014121704A JP6369858B2 JP 6369858 B2 JP6369858 B2 JP 6369858B2 JP 2014121704 A JP2014121704 A JP 2014121704A JP 2014121704 A JP2014121704 A JP 2014121704A JP 6369858 B2 JP6369858 B2 JP 6369858B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
occlusal
denture
tooth
acquisition
pseudo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014121704A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016000161A (ja
Inventor
光治 松本
光治 松本
文男 大橋
文男 大橋
和浩 森
和浩 森
聖武 松本
聖武 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dentalbank Co Ltd
Original Assignee
Dentalbank Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dentalbank Co Ltd filed Critical Dentalbank Co Ltd
Priority to JP2014121704A priority Critical patent/JP6369858B2/ja
Publication of JP2016000161A publication Critical patent/JP2016000161A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6369858B2 publication Critical patent/JP6369858B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Dental Prosthetics (AREA)

Description

本発明は、装着者が装着する義歯の咬合状態を採取するための咬合採得用義歯に関するものである。
歯科医師および歯科技工士が義歯を作製するときには、まず、咬合採得用義歯が作製される。この咬合採得用義歯は、最初に、歯科医師が、歯牙が欠損した部分の印象模型を装着者となる患者から採取する。次に、歯科技工士が、この印象模型からレジンによる基礎床を成形し、この基礎床にパラフィンワックスにより形成された咬合堤を配置して、咬合床を作製する。この咬合床が咬合採得用義歯である。
そして、歯科医師が、咬合採得用義歯を患者に装着させ、咬合堤を溶融させながら、患者に噛み合わせをさせて、咬合堤に、咬合平面や正中、咬合高径、人工歯の配列位置などの咬合状態を記録する。
咬合採得用義歯に咬合状態が記録されると、歯科技工士がこの記録に基づいて、咬合堤を削り取りながら、または咬合堤を溶融させ、余分なパラフィンワックスを除去し、歯牙を象った人工歯を配列し、フラスコ枠内に充填された石膏に埋没させる。石膏が固化すると、この石膏を鋳型として、歯科技工士が咬合堤および基礎床を加熱することで取り出して、代わりにレジンを充填する。そして、レジンが固化して、鋳型を型開きすれば、義歯が完成する。
義歯は、事前に作製される咬合採得用義歯により咬合状態を正確に採取することが重要である。このような咬合採得用義歯について、特許文献1〜3に記載されたものが知られている。
特許文献1に記載の「歯列位置決め用ダミー」は、口腔内の上顎及び下顎に適合可能な所望形状に形成した義歯床上に変形可能なシート状ダミーを当接し、このシート状ダミーを用いて人工歯の形状やサイズを計測したり、噛み合わせを調整したりすることができるようにしたものである。
特許文献2に記載の「人工歯排列用前歯部位表示シール」は、長方形のシールの表面に、図形化した前歯歯冠部の歯列を、余白部を残して印記したもので、シールの裏面を接着面とし、剥離紙が貼付されているものである。
特許文献3に記載の「義歯作製用フィット治具及び義歯作製方法」は、上顎前歯の標準的な前面形状を形取った合計六本の薄肉状ダミー歯が一体化された義歯作製用フィット治具を、プラスチック素材から形成し、咬合床のろう提の適正位置に固定したり、チェックバイトの適正位置に固定したり、支台歯に固定したりすることで、正中や、咬合平面や、水平被蓋が、歯科医師から歯科技工士に正確に伝達されるようにしたものである。
特開2002−165810号公報 特開2004−8487号公報 特開2002−330981号公報
特許文献1に記載の「歯列位置決め用ダミー」は、シート状ダミーを義歯床に当接し、鉛筆等の手段で計測した通りの形状に沿って印を付したのち、カッター類等の適当な手段で切断するとあるが、シート状ダミーに印を付けるのは煩雑である。また、シート状ダミーは、口腔内の奥に位置する臼歯には印を付け難いため適用し難い。
また、特許文献2に記載の「人工歯排列用前歯部位表示シール」は、歯科医が咬合採得をした際に、蝋提表面に、歯冠形状のシールを貼付するため、蝋堤を修正して咬合採得す作業は以前と変わらない。
更に、特許文献3に記載の「義歯作製用フィット治具及び義歯作製方法」では、一番しっかり噛める位置で噛み合せできるようにワックスを修正した後に、フィット治具を口腔内に入れ、正中や咬合平面や水平被蓋が適正になる位置に調整して、フィット治具を上顎咬合床の蝋提の前面に固定しているため、蝋堤を修正する咬合採得する作業は以前と変わらない。
そこで本発明は、効率よく咬合採得が実施でき、前歯でも臼歯でも適用することができると共に、総義歯でも部分義歯でも適用することができる咬合採得用義歯を提供することを目的とする。
本発明の咬合採得用義歯は、装着者の咬合状態を記録するための咬合採得用義歯において、前記装着者から採取した印象模型に基づいて形成された硬化状態の基礎床と、前記基礎床に設けられ、欠損歯牙に対応させて配置された熱軟化性の突起部を有する咬合部とを備え、前記咬合部は、前記基礎床の歯列位置に配置された支持部と、前記突起部として、前記支持部により立設された歯牙を模した擬似歯とを備え、前記擬似歯は、歯冠部が剣山のような凹凸状に形成されたことを特徴とする。
この発明によれば、欠損歯牙に対応させて配置された熱軟化性の突起部が咬合部に形成されているため、突起部は、従来、平面であった咬合堤の咬合面と比較して、加熱されやすく軟化しやすいので、加熱すればすぐに咬合状態を咬合部に記録させることができる。従って、歯科医師は、患者への咬合採得をすぐに実施することができる。
また、本発明の咬合採得用義歯は、装着者の咬合状態を記録するための咬合採得用義歯において、前記装着者から採取した印象模型に基づいて形成された硬化状態の基礎床と、前記基礎床に設けられ、欠損歯牙に対応させた配置された軟化状態の突起部を有する咬合部とを備え、前記咬合部は、前記基礎床の歯列位置に配置された支持部と、前記突起部として、前記支持部により立設された歯牙を模した擬似歯とを備え、前記擬似歯は、歯冠部が剣山のような凹凸状に形成されたことを特徴とする。
この発明によれば、欠損歯牙に対応させて配置された軟化状態の突起部が咬合部に形成されているため、突起部はそのままの状態で咬合状態を咬合部に記録させることができる。従って、歯科医師は、患者への咬合採得をすぐに実施することができる。
前記咬合部が、前記基礎床に配置された支持部と、前記突起部として、前記支持部により立設された歯牙を模した擬似歯とを備えている。咬合部が歯牙を模した擬似歯を備えていることにより、擬似歯が突起部として出っ張っており、隣接する擬似歯との間に凹部があるため、擬似歯の歯冠部は加熱されやすく軟化しやすい。また、装着者は、義歯を装着したときの様子を、容易に想定することができる。
前記咬合部は、前記基礎床に配置された咬合堤の咬合面の一部または全部に、前記突起部として、連続的に凹凸部が形成されているのが望ましい。咬合堤に凹凸部が形成されていると、凹凸部は加熱されやすく軟化しやすい。
前記咬合部は、前記突起部が形成された第1部分と、前記第1部分を支持する第2部分とを備え、前記第1部分は、前記第2部分より軟化性が高いと、突起部が形成された第2部分は、更に軟化させやすいため、効果的に、咬合状態を記録することができる。
前記第1部分は前記咬合面側に形成され、前記第2部分は前記基礎床側に形成されていると、軟化させやすい第2部分を、第1部分により下支えさせることができる。
前記第1部分は口腔内側に形成され、前記第2部分は口腔外側に形成されていると、歯科医師が、第1部分より硬度のある第2部分に咬合状態を印記することで、歯科医師は、第2部分に、しっかりとした正確な印記することができる。
前記第1部分と前記第2部分とは、異なる色により形成されていると、歯科医師は、軟化性の高い部分を一目で判別することができる。
前記咬合部の唇側に目盛りが形成されていると、患者の正中のずれや、上顎または下顎の噛み合わせの傾斜を一目で把握することができる。
本発明の咬合採得用義歯には装着者から採取した印象模型に基づいて形成された基礎床に立設され、欠損歯牙に対応させて配置された熱軟化性を有する擬似歯を使用することができる。
本発明の義歯の製造方法は、装着者から採取した印象模型に基づいて基礎床を形成する工程と、前記基礎床に、欠損歯牙に対応させて配置された熱軟化性の突起部を有する咬合部を設け、前記装着者の咬合状態を記録するための咬合採得用義歯を作製する工程と、前記装着者の咬合状態を、加熱により軟化状態にした前記咬合部に転写して記録した咬合採得用義歯に基づいて人工歯を配置する工程と、前記人工歯が配置された咬合採得用義歯の前記咬合部を溶融させて空隙を形成し、前記空隙に成形用樹脂を充填して義歯床を成形する工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明の義歯の製造方法は、装着者から採取した印象模型に基づいて基礎床を形成する工程と、前記基礎床に、欠損歯牙に対応させて配置された軟化状態の突起部を有する咬合部を設け、前記装着者の咬合状態を記録するための咬合採得用義歯を作製する工程と、前記装着者の咬合状態を、前記軟化状態の咬合部に転写して記録した咬合採得用義歯に基づいて人工歯を配置する工程と、前記人工歯が配置された咬合採得用義歯の前記咬合部を溶融させて空隙を形成し、前記空隙に成形用樹脂を充填して義歯床を成形する工程とを含むことを特徴とする。
この製造方法により、義歯を作製することにより、装着者にフィットした義歯を得ることができる。
更に、本発明の義歯の製造方法は、装着者から採取した印象模型に基づいて基礎床を形成する工程と、前記基礎床に配置された支持部と、前記支持部により立設された歯牙を模した擬似歯とを備えた熱軟化性の咬合部を、欠損歯牙に対応させて配置して、前記装着者の咬合状態を記録するための咬合採得用義歯を作製する工程と、前記装着者の咬合状態を、加熱により軟化状態にした前記咬合部に転写して記録した咬合採得用義歯から、前記基礎床、前記支持部および前記擬似歯を溶融させて空隙を形成し、前記空隙に成形用樹脂を充填して、前記基礎床および前記支持部を義歯床とし、前記擬似歯を人工歯とした義歯を一体成形する工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明の義歯の製造方法は、装着者から採取した印象模型に基づいて基礎床を形成する工程と、前記基礎床に配置された支持部と、前記支持部により立設された歯牙を模した擬似歯とを備えた軟化状態の咬合部を、欠損歯牙に対応させて配置して、前記装着者の咬合状態を記録するための咬合採得用義歯を作製する工程と、前記装着者の咬合状態を、前記軟化状態の咬合部に転写して記録した咬合採得用義歯から、前記基礎床、前記支持部および前記擬似歯を溶融させて空隙を形成し、前記空隙に成形用樹脂を充填して、前記基礎床および前記支持部を義歯床とし、前記擬似歯を人工歯とした義歯を一体成形する工程とを含むことを特徴する。
この製造方法により、基礎床および支持部が義歯床となり、擬似歯が人工歯となった義歯を一体成形することができるため、簡易な義歯を、迅速に作製することができる。
本発明は、熱軟化性の突起部であれば、突起部は加熱されやすく軟化しやすいので、加熱すればすぐに咬合状態を咬合部に記録させることができ、軟化状態の突起部であれば、突起部はそのままの状態で咬合状態を咬合部に記録させることができるので、効率よく咬合採得が実施でき、前歯でも臼歯でも適用することができると共に、総義歯でも部分義歯でも適用することができる。
本発明の実施の形態1に係る上顎用の咬合採得用義歯を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る下顎用の咬合採得用義歯を示す斜視図である。 図2に示す下顎用の咬合採得用義歯の擬似歯を示す斜視図である。 上顎用の咬合採得用義歯の製造方法を説明するための図であり、印象模型の形状に基礎床成形用材料を転写した状態を示す斜視図である。 図6に続く上顎用の咬合採得用義歯の製造方法を説明するための図であり、基礎床に既成蝋堤用ワックスを配置した状態を示す図である。 図1に示す上顎用の咬合採得用義歯の断面図である。 本発明の実施の形態1に係る咬合採得用義歯の咬合採得用人工の変形例を示す斜視図であり、(A)は切歯を示す図、(B)は臼歯を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る下顎用の咬合採得用義歯を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る下顎用の咬合採得用義歯の第1変形例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る下顎用の咬合採得用義歯の第2変形例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る上顎用の咬合採得用義歯と下顎用の咬合採得用義歯とを噛み合わせ、咬合採得を記録した状態の正面図である。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る咬合採得用義歯について図面に基づいて説明する。本実施の形態1では、咬合採得用義歯の装着者が上顎および下顎ともに無歯顎の状態で、総義歯を作製する場合に使用される咬合採得用義歯を例に説明する。
図1に示す咬合採得用義歯10と、図2に示す咬合採得用義歯20とは、義歯を作製する際に、装着者の咬合状態を記録するためのものである。図1に示す咬合採得用義歯10は、上顎用である。図2に示す咬合採得用義歯20は、下顎用である。
咬合採得用義歯10,20は、基礎床11,21と、咬合部12,22とを備えている。
基礎床11,21は、装着者から採取した印象模型M1,M2に基づいて形成される。基礎床11,21は、基礎床成形用材料により成形することができる。基礎床成形用材料としては、例えば、脱ろうのときに残留する即時重合レジンなどによる床成形用樹脂材や、脱ろうのときに溶融する水溶性樹脂材またはパラフィンワックスなどが使用できる。
咬合部12,22は、基礎床11,12に配置された第2部分である支持部12a,22aと、支持部12a,22aにより立設された第1部分である擬似歯12b,22bとを備えている。
咬合部12,22を形成する材料としては、常温で固体となり、加熱により軟化する熱軟化性を有するものであれば使用できる。例えば、パラフィンワックス、中性脂肪、高級脂肪酸、炭化水素など融点の高い油脂状のものが使用できる。また、熱可塑性レジンなどの高分子材料が使用できる。
更に、咬合部12,22を形成する材料としては、常温では軟化状態で、化学反応により硬化するものであれば使用できる。例えば、反応硬化性を有するシリコーン樹脂や即時重合レジン、光硬化性を有する光重合レジン、水反応硬化性を有するセメントや石膏、粘土などにより形成することができる。
本実施の形態1では、咬合部12,22は、パラフィンワックスで形成されている。この咬合部12,22を形成するパラフィンワックスは加熱により軟化するが、擬似歯12b,22b(第1部分)は、支持部12a,22a(第2部分)より軟化性が高いものが採用されている。
支持部12a,22a(第2部分)は、肌色、ピンク、赤色等の歯肉を模した色とするのが望ましい。擬似歯12b,22bは、白色系の歯牙を模した色とするのが望ましい。また、擬似歯12b,22bは、咬合採得のために、部分的、あるいは全部を、白色以外の所望の色としてもよい。
擬似歯12b,22bは、欠損歯牙に対応させて本数が決定されるが、咬合採得用義歯10,20が総義歯を作製するためのものであるため、左右にそれぞれ1番(中切歯)から7番(第2大臼歯)まで備えている。
擬似歯22bは、例えば、図3に示すように全て繋がった状態とすることができる。擬似歯22bは、成形型により一体成型により形成したり、アーチ状部材から切削加工により削り出して形成したりすることができる。図3では、下顎用の擬似歯22bを図示しているが、上顎用も同様にすることができる。
以上のように構成された本発明の実施の形態1に係る咬合採得用義歯10,20を用いた義歯の製造方法および咬合採得用義歯10,20の使用状態について図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、上顎用の咬合採得用義歯10を例に説明する。
まず、歯科医院にて、有床義歯を装着する装着者の口腔から凹型となる印象模型が採取され、この凹型から凸型となる印象模型が作製され、歯科技工所に送付される。歯科技工所では、歯科技工士が、凸型の印象模型から、再度、凹型を作製して、更に、この凹型から図1に示す咬合採得用義歯10を作製するための印象模型M1を作製する。このとき、歯科技工士は、印象模型M1にブロックアウトまたはリリーフして、基礎床が装着者の口腔内に直接接触すると傷になるおそれのある部位を、パラフィンワックスなどで封鎖する。
次に、歯科技工士は、印象模型M1を用いて基礎床11を作製する。この基礎床11は、従来の手法により作製することができる。
まず、歯科技工士は、軟化状態の基礎床成形用材料を、印象模型M1に手作業で貼り付け、印象模型M1のうち義歯床となる範囲を覆う形状に成形し、硬化させる。この際、貼り付けた基礎床成形用材料は、義歯床の厚みと同様の厚みとする。
印象模型M1上で基礎床成形用材料が硬化すると、歯科技工士は印象模型M1から基礎床成形用材料を取り外し、床外形をハンドピースやレーズを用いて成形し整える。このようにして基礎床11を作製する。
なお、本実施の形態1では、軟化状態の基礎床成形用材料を印象模型に手作業で貼り付け、硬化させて、基礎床11を成形しているが、印象模型M1を成形型として、プレート状の床成形用樹脂板を加熱し、印象模型M1にプレス加工して、基礎床11を作製してもよい。
基礎床11が作製できると、歯科技工士は、歯科技工所で作製された凹型から、再度、印象模型M1を作製し、この印象模型M1に、図4に示すように、基礎床11を被せる。次に、歯科技工士は、基礎床11の歯列位置に、支持部12aとなる堤状部材を配置する。この堤状部材は、例えば、図5に示すように、アーチ状のパラフィンワックスによる既成蝋堤用ワックス61が使用できる。そして、歯科技工士は、既成蝋堤用ワックス61に、図3に示す擬似歯12bを配置する。
擬似歯12bをアーチ状の既成蝋堤用ワックス61に配置するときには、まず、擬似歯12bの歯根部分が収納される既成蝋堤用ワックス61の唇側、頬側を削る。次に、擬似歯12bを配置して、擬似歯12bの歯根部分を既成蝋堤用ワックス61により覆い、擬似歯12bを既成蝋堤用ワックス61に立設すると共に、既成蝋堤用ワックス61の下部を基礎床11に拡げ、境目が視認できないようにする。このようにして、図6に示す咬合採得用義歯10を作製する。
上記説明では、上顎用の咬合採得用義歯10の製造方法を説明したが、図2に示す下顎用の咬合採得用義歯20も同様にして作製することができる。咬合採得用義歯20を作製する場合には、基礎床21を形成するときに、舌部分をU字状に切断して除去することで、アーチ状の基礎床21を作製することができる。
咬合採得用義歯10,20が作製できると、歯科技工士は、この咬合採得用義歯10,20を歯科医院に納品する。
歯科医師は、装着者となる患者の口腔内に、咬合採得用義歯10を装着させる。次に、咬合採得用義歯10,20の擬似歯12b,22bの歯冠部を加熱して軟化させる。従来の咬合採得用義歯の咬合堤に相当する擬似歯12b,22bがそれぞれに突起部として出っ張っており、隣接する擬似歯12b,22bとの間に凹部があるため、擬似歯12b,22bの歯冠部は加熱されやすく軟化しやすい。従って、歯科医師は、患者への咬合採得をすぐに実施することができる。よって、咬合採得用義歯10,20は、前歯でも臼歯でも、効率よく咬合採得が実施できる。
また、擬似歯12b,22bが常温で軟化状態となるものを使用すれば、そのままの状態で、歯科医師は、患者への咬合採得をすぐに実施することができる。
また、擬似歯12b,22bは支持部12a,22aより軟化性が高いため、歯科医師は擬似歯12b,22bを容易に軟化させることができる。
更に、患者は、咬合堤に相当する咬合採得用義歯10,20の擬似歯12b,22bが歯牙を模しているため、総義歯を装着したときの印象を持つことができる。また、患者は、咬合面に凹凸が形成された擬似歯12b,22bを噛み合わせるため、既成蝋堤用ワックスにより形成された咬合面が平坦面の咬合堤と比較して、患者を噛み合わせ位置に誘導させやすい。
患者が噛み合わせをすると、擬似歯12b,22bの軟化した歯冠部同士が咬合状態に応じて変形することで、咬合採得用義歯10,20に装着者の咬合状態が記録される。また、歯科医師が、正中や咬合平面の位置を、擬似歯12b,22bの唇側に印記することで、咬合採得用義歯10,20に装着者の咬合状態を記録する。
なお、本実施の形態1では、擬似歯12b,22bがパラフィンワックスで形成されているが、擬似歯12b,22bが、中性脂肪や高級脂肪酸、炭化水素など融点の高い油脂状のもの、熱可塑性レジンなどの高分子材料などで形成されていても、同様にして、熱軟化させ、咬合採得した後に、自然放置により冷却することで、咬合状態を記録することができる。
更に、擬似歯12b,22bが、常温で軟化状態である、シリコーン樹脂や即時重合レジンであれば、咬合採得した後に、化学重合により硬化させる。また、擬似歯12b,22bが、光重合レジンであれば、光を照射して光硬化させる。更に、擬似歯12b,22bが、セメントや石膏、粘土であれば、自然放置により硬化させることができる。
このようにして、咬合採得用義歯10,20に患者の咬合状態が記録されると、咬合採得用義歯10,20は歯科技工所へ送付される。歯科技工所では、歯科技工士が、咬合採得用義歯10,20を咬合器に装着する。
そして、擬似歯12b,22bの噛み合わせを見ながら、支持部12a、22aの高さや厚みを調整しつつ、擬似歯12b,22bを、レジン歯や陶歯などの硬質の義歯用の人工歯に入れ替える。
擬似歯12b,22bが人工歯に入れ替わると、その後の工程として、従来の工程と同様の工程を実施することにより、総義歯を作製することができる。
まず、人工歯が支持部12a、22aに支持された基礎床11,21を、石膏を充填した下部フラスコに置き、埋没させるための石膏を上から充填して、対となる上部フラスコ(図示せず)により蓋をする。
次に、歯科技工士は、一対のフラスコを加熱炉に入れ、加熱することで脱ろうする。基礎床11,21が水溶性樹脂材またはパラフィンワックスなどの基礎床成形用材料によるものであり、支持部12a,22aがパラフィンワックスによるものであれば、脱ろうの際に、支持部12a,22aだけでなく、基礎床11,12も溶融する。この溶融により、基礎床11,12および支持部12a,22aの形状の空隙が、フラスコの石膏内に形成されるため、歯科技工士は、この空隙に、歯肉部となる成形用樹脂を充填することで、義歯床を成形する。
また、基礎床11,21が即時重合レジンなどによる基礎床成形用材料によるものであれば、脱ろうの際に、支持部12a,22aだけが溶融して基礎床11,21は溶融せず、そのまま残留する。そのため、フラスコの石膏を型開きし、基礎床11,21を除去することで、石膏内に、支持部12a,22aの空隙と共に、基礎床11,12の空隙を形成し、歯科技工士は、この空隙に、歯肉部となる成形用樹脂を充填することで、義歯床を成形する。
更に、基礎床11,21がプレート状の床成形用樹脂板によるものであれば、脱ろうの際に、支持部12a,22aだけが溶融して、基礎床11,21は溶融せず、義歯床として残る。歯科技工士は、支持部12a,22aの形状の空隙に、歯肉部となる成形用樹脂を充填することで、基礎床11,21と充填した樹脂とによる義歯床を成形する。
そして、歯科技工士は、成形用樹脂の種類に応じた方法により硬化させる。例えば、樹脂が化学重合型であれば常温で重合させる。また、加熱重合型であれば加熱により重合させる。歯肉部となる樹脂が硬化すると、総義歯を得ることができる。
このような製造工程にて、総義歯を作製することにより、装着者にフィットした総義歯を得ることができる。
上記義歯の製造方法では、咬合採得が完了した咬合採得用義歯10,20の擬似歯12b,22bは、人工歯に置き替えられて義歯が作製されているが、擬似歯12b,22bをそのままの状態で、フラスコに埋没させて義歯を作製することもできる。
その場合、擬似歯12b,22bが、パラフィンワックスや、中性脂肪、高級脂肪酸、炭化水素など融点の高い油脂状のもの、または熱可塑性レジンなどの高分子材料とすると、脱ろうの際に、基礎床11,12および支持部12a,22aと共に、擬似歯12b,22bを溶融させることができる。
この溶融により、基礎床11,12、支持部12a,22aおよび擬似歯12b,22bの形状の空隙が、フラスコの石膏内に形成されるため、歯科技工士は、この空隙に、歯肉部となる成形用樹脂を充填することで、基礎床11,12および支持部12a,22aを義歯床とし、擬似歯12b,22bを人工歯とした義歯を一体成形することができる。
基礎床11,12および支持部12a,22aの形状の空隙による義歯床と、擬似歯12b,22bの形状の空隙による人工歯とによる義歯を一体成形する際に、基礎床11,12および支持部12a、22aに対応する部分を、歯肉を模した色の成形用樹脂で成形し、疑似歯12b、22bに対応する部分を、歯牙を模した色の成形用樹脂で成形することもできる。また、希望によって他の色で成形することも可能である。
更に、咬合部(擬似歯12a、22b)に対応する部分を硬い成形用樹脂で、基礎床11,12および支持部12a,22aに対応する部分については、咬合部に比してやわらかい成形用樹脂を使用することができる。そうすることで、咬合部にて食物を咀嚼する際の咬合力を受け止め、なおかつやわらかい粘膜面に比較的やわらかい成形用樹脂が接触することで、装着者の満足を向上させることができる。
このようにして義歯を作製することで、擬似歯12b,22bを人工歯に置き替える作業が不要であり、人工歯に置き替えた後の調整が歯科医師と歯科技工士との間で不要であるため、手間とコストを抑えることができる。従って、この義歯の製造方法によれば、簡易な義歯を迅速に作製することができる。
また、咬合採得用義歯10,20は、見た目が、総義歯と全く同じとなるため、遺体に装着する遺体用義歯としても使用できる。
咬合採得用義歯10,20を遺体用義歯として遺体に装着することで、義歯床(基礎床)をパラフィンワックス製または樹脂製により形成し、擬似歯12b,22bをパラフィンワックスにより形成すれば、火葬の際に咬合採得用義歯10,20全部を火葬にて燃焼させることができる。
従って、咬合採得用義歯10,20は、葬儀の際に、親族や参列者から見送られる遺体の審美性を生前時のまま維持することができ、火葬の際にも遺体に装着した状態で弔うことができる。
このように、歯牙形状を模した擬似歯12b,22bを、パラフィンワックスや、中性脂肪、高級脂肪酸、炭化水素など融点の高い油脂状のもの、また、熱可塑性レジンなどの高分子材料により形成することで、擬似歯12b,22bは、咬合採得用義歯10,20として好適に用いられるだけでなく、模造義歯として、実際の有床義歯と見栄えが変わらないものとすることができる。
この歯肉部となる樹脂は、プレート状の床成形用樹脂板をプレス加工して基礎床11,21を成形した場合には、基礎床11,21が最後まで残り、義歯床となるため、基礎床11,21と親和性の高いものとするのが望ましい。親和性が高いと、歯肉部となる樹脂が硬化したときに、基礎床11,21と一体化して歯肉部と基礎床11,21との境目の区別をつきにくくすることができる。
なお、本実施の形態1では、図6に示すように、上顎用では、支持部12aを第2部分とし、擬似歯12bを第1部分とし、下顎用では、図2に示すように、支持部22aを第2部分とし、擬似歯22bを第1部分として、異なる軟化性を有するものを使用している。これにより、軟化しやすい第1部分(擬似歯12b,22b)を第2部分(支持部12a,22a)により、しっかりと下支えさせることができる。
しかし、擬似歯12b,22bの歯冠部を第1部分とし、歯冠部以外の歯根部と、支持部12a,22aとを第2部分とすることも可能である。このように擬似歯12b,22bを構成しても、軟化しやすい第1部分(擬似歯12b,22bの歯冠部)を第2部分(擬似歯12b,22bの歯根部)によりしっかりと支持させることができる。
擬似歯12b,22bは、歯列全部を第1部分することができるが、歯列の一部を第1部分、残りを第2部分とすることもできる。また、上顎用の擬似歯12bの歯列の一部を第1部分とするときには、第1部分とした擬似歯12bに合わせて、擬似歯12bに咬合する下顎用の擬似歯22bを第1部分とすることができ、他の擬似歯22bを第2部分とすることができる。
更に、第1部分と第2部分とを異なる色とすることも可能である。そうすることで、歯科医師は、軟化性の高い部分を一目で判別することができる。
(実施の形態1に係る咬合採得用義歯の擬似歯の変形例)
本発明の実施の形態1に係る咬合採得用義歯の擬似歯の変形例について図面に基づいて説明する。
本実施の形態1に係る咬合採得用義歯は、擬似歯の咬合面に凹凸部に形成されていることを特徴とするものである。
図7(A)は、上顎用の咬合採得用義歯の擬似歯12mである。擬似歯12mは切歯として形成されている。図7(B)は、下顎用の咬合採得用義歯の擬似歯22mである。擬似歯22mは臼歯として形成されている。
擬似歯12m,22mの歯冠部の咬合面は、凹凸状に形成されている。特に、本実施の形態2に係る擬似歯12m,22mでは、咬合面が細い針状の凸部12n,22nが剣山のように林立した状態に形成されている。
このように、本実施の形態2に係る咬合採得用義歯は、突起部として、擬似歯12m,22mが形成され、更に擬似歯12m,22m
ていることで、擬似歯12m,22mの歯冠部は加熱されやすく軟化しやすい。従って、歯科医師は、患者への咬合採得を、実施の形態1に係る擬似歯12b,22b(図1および図2参照)より、早く行うことができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る咬合採得用義歯を図面に基づいて説明する。
本実施の形態2に係る咬合採得用義歯は、基礎床に配置された咬合堤の咬合面に、突起部として、連続的に凹凸部が形成されていることを特徴とするものである。
なお、本実施の形態2では、下顎用の咬合採得用義歯を例に説明するが、上顎用の咬合採得用義歯も同様である。
図8に示すように、咬合採得用義歯201は、基礎床21に、咬合部221が設けられている。咬合部221は、アーチ状の咬合堤23の咬合面23sに、凹凸部23aが形成されている。
咬合堤23は、熱軟化性または軟化状態の堤状部材とすることができ、例えば、実施の形態1にて用いた既成蝋堤用ワックスが使用できる。また、咬合堤23は、既成のものを使用せず、パラフィンワックスをアイロンや鏝などで成形して盛り上げて成形してもよい。また、咬合堤23は、パラフィンワックス以外に、実施の形態1の咬合部22と同様の材料が使用できる。
この凹凸部23aは、咬合堤23の咬合面23s全体に連続的に形成されている。特に、本実施の形態2の咬合堤23の咬合面23sは、細い針状の凸部23tが剣山のように林立した状態に形成されている。この凹凸部23aは、押型により形成したり、へらを咬合面23sに突き立て、引き起こすことで形成したり、細い針状の凸部23t以外の余分な部分を削り取って形成したりすることができる。このように咬合堤23に凹凸部23aが形成されているため、凹凸部23aは加熱されやすく軟化しやすいので、歯科医師は、患者への咬合採得をすぐに実施することができる。
咬合堤23は、突起部である凹凸部23aが形成された咬合面23sに露出する第1層を第1部分23uとし、基礎床21側の第2層を第2部分23vとして、上下に2層に分け、軟化性を変えてもよい。
第1部分23uは第2部分23vより軟化性が高いため、歯科医師は第1部分23uの凹凸部23aが形成された咬合面23sを容易に軟化させることができる。
また、この第1部分23uと第2部分23vとは、異なる色とすることも可能である。そうすることで、歯科医師は、軟化性の高い部分を一目で判別することができる。
(実施の形態2の第1変形例)
本発明の実施の形態2に係る咬合採得用義歯の第1変形例を図面に基づいて説明する。
本実施の形態2に係る咬合採得用義歯の第1変形例は、アーチ状の歯列を分割するように第1部分と第2部分とを咬合部に形成するようにして、軟化性を変えている。
図9に示すように、例えば、咬合部222は、患者の臼歯に対応する咬合堤23の位置を第1部分23uとし、この第1部分23u以外の切歯に対応する咬合堤23の位置を第1部分23uとすることもできる。そうすることで、歯科医師が、咬合採得用義歯202を患者に装着するときに、切歯に対応する咬合堤23の位置を把持しても、第1部分23uより硬質な第2部分23vは型崩れし難い。また、歯科医師が正中や咬合平面を印記する際には、咬合堤23の唇側に位置する第2部分23vに印記する。そのため、第1部分23uより硬度のある第2部分23vに印記することで、歯科医師は、第2部分23vに、しっかりとした正確な印記することができる。
このような場合においても、第1部分23uと第2部分23vとは、異なる色とすることも可能である。
(実施の形態2の第2変形例)
本発明の実施の形態2に係る咬合採得用義歯の第2変形例を図面に基づいて説明する。
実施の形態2では、咬合堤23の咬合面23sの全部に凹凸部23aが形成されていたが、本実施の形態2に係る咬合採得用義歯の第2変形例は、咬合堤の咬合面の一部に凹凸部が形成されている。
図10に示すように、咬合採得用義歯203は、凹凸部23aが、例えば、患者の臼歯に対応する咬合堤23の位置に形成されており、これ以外の切歯に対応する咬合堤23の位置は平坦面である。そうすることで、歯科医師は、臼歯に対応する咬合堤23の位置での咬合採得を、すぐに実施することができる。
この咬合採得用義歯203の咬合堤23による咬合部223においては、第1部分23uが口腔内側である舌側および口蓋側に形成され、第2部分23vが口腔外側である唇側および頬側に形成されている。この第1部分23uおよび第2部分23vによる咬合部223の分割は、凹凸部23aが無い前歯部分だけでなく、凹凸部23aが形成された臼歯部分も続いている。
このように第1部分23uと第2部分23vとが形成されていることで、歯科医師が正中や咬合平面を印記する際に、第1部分23uより硬度のある第2部分23vに印記することで、歯科医師は、しっかりとした正確な印記することができる。
凹凸部23aを、咬合堤23の咬合面23sの一部に形成したときには、この凹凸部23aと噛み合わせとなる上顎用の咬合採得用義歯の同じ位置にも凹凸部を形成するのが望ましい。そうすることで、
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る咬合採得用義歯を図面に基づいて説明する。
本実施の形態3に係る咬合採得用義歯は、実施の形態2に係る咬合採得用義歯の咬合部の唇側に目盛りが形成されていることを特徴とするものである。
図11に示す上顎用の咬合採得用義歯101と、下顎用の咬合採得用義歯204とには、実施の形態2と同様に、咬合部として形成されたアーチ状の咬合堤13,23の咬合面に、凹凸部(図示せず)が形成されている。この咬合堤13,23は、既成蝋堤用ワックス61により形成することができる。
この咬合堤13,23の唇側には、正中の位置が「0」で、遠心方向に「1」、「2」・・・が割り振られた垂直線による目盛り24aが形成されている。また、咬合堤13,23の唇側には、垂直線による目盛り24aを直交するように水平線よる目盛り24bが形成されている。
図11では、咬合採得用義歯101,204に咬合状態が記録された後であるため、上顎用の咬合採得用義歯101の正中が右方向にずれていると共に、下顎用の咬合採得用義歯204が咬合採得用義歯101に対して患者の左側を下、右側を上に傾斜している。
このように、咬合堤23の唇側および頬側に目盛り24a,24bが形成されているため、患者の正中のずれや、上顎または下顎の噛み合わせの傾斜を一目で把握することができる。
なお、この目盛り24a,24bは、実施の形態1の擬似歯12b,22b,その変形例の擬似歯12m,22mにも付与することができる。その場合、歯肉に相当する位置に目盛りを付与することができる。
以上、本実施の形態1〜3に係る咬合採得用義歯について説明したが、本発明は、実施の形態1〜3に限定されるものではない。本実施の形態1〜3では、総義歯を作製するための咬合採得用義歯を例に説明したが、部分義歯を作製するために、本発明は、欠損した歯牙に対応させて、部分的な基礎床に咬合部を形成して、歯列の一部の咬合状態を記録する咬合採得用義歯としてもよい。
本発明は、前歯や臼歯の部分義歯、または総義歯を作製する際の咬合採得に好適である。
10,101,20,201,202,203,204 咬合採得用義歯
11,21 基礎床
12,22,221,222,223 咬合部
12a,22a 支持部
12b,22b 擬似歯
12m,22m 擬似歯
12n,22n 凸部
13,23 咬合堤
23a 凹凸部
23s 咬合面
23t 凸部
23u 第1部分
23v 第2部分
24a,24b 目盛り
61 既成蝋堤用ワックス
M1,M2 印象模型

Claims (4)

  1. 装着者の咬合状態を記録するための咬合採得用義歯において、
    前記装着者から採取した印象模型に基づいて形成された硬化状態の基礎床と、
    前記基礎床に設けられ、欠損歯牙に対応させて配置された熱軟化性の突起部を有する咬合部とを備え、
    前記咬合部は、前記基礎床の歯列位置に配置された支持部と、前記突起部として、前記支持部により立設された歯牙を模した擬似歯とを備え
    前記擬似歯は、歯冠部が剣山のような凹凸状に形成された咬合採得用義歯。
  2. 装着者の咬合状態を記録するための咬合採得用義歯において、
    前記装着者から採取した印象模型に基づいて形成された硬化状態の基礎床と、
    前記基礎床に設けられ、欠損歯牙に対応させた配置された軟化状態の突起部を有する咬合部とを備え、
    前記咬合部は、前記基礎床の歯列位置に配置された支持部と、前記突起部として、前記支持部により立設された歯牙を模した擬似歯とを備え
    前記擬似歯は、歯冠部が剣山のような凹凸状に形成された咬合採得用義歯。
  3. 前記擬似歯は、前記支持部より軟化性が高い請求項1または2記載の咬合採得用義歯。
  4. 前記擬似歯と前記支持部とは、異なる色により形成されている請求項1からのいずれかの項に記載の咬合採得用義歯。
JP2014121704A 2014-06-12 2014-06-12 咬合採得用義歯 Expired - Fee Related JP6369858B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014121704A JP6369858B2 (ja) 2014-06-12 2014-06-12 咬合採得用義歯

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014121704A JP6369858B2 (ja) 2014-06-12 2014-06-12 咬合採得用義歯

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016000161A JP2016000161A (ja) 2016-01-07
JP6369858B2 true JP6369858B2 (ja) 2018-08-08

Family

ID=55076115

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014121704A Expired - Fee Related JP6369858B2 (ja) 2014-06-12 2014-06-12 咬合採得用義歯

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6369858B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6599114B2 (ja) * 2015-03-25 2019-10-30 信隆 吉田 義歯
EP3597143B1 (de) * 2018-07-16 2021-07-07 Ivoclar Vivadent AG Dentalprothese

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4047303A (en) * 1976-05-26 1977-09-13 Henry Ziofsky Guide for setting up artificial teeth
JPH0169511U (ja) * 1987-10-29 1989-05-09
JP2006043230A (ja) * 2004-08-06 2006-02-16 Fottsu Dental:Kk 義歯の製作方法
JP5030259B2 (ja) * 2006-05-31 2012-09-19 定志 下澤 蝋義歯の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016000161A (ja) 2016-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101857951B1 (ko) 틀니 제조방법 및 제조시스템
EP2432416B1 (en) Method and apparatus for preparing denture
US8998615B2 (en) Method and apparatus for preparing denture
US9744009B2 (en) Disposable mouth articulation system
TW201247177A (en) Dentures, dental arches and methods of manufacture
CN211534911U (zh) 扫描用蜡咬模
JP6369858B2 (ja) 咬合採得用義歯
US20140154644A1 (en) Method and apparatus for preparing denture
JP4964740B2 (ja) 蝋義歯の製造方法
JP2010162333A (ja) 人工臼歯
US10105200B2 (en) Method for producing a dental model and carrying plate for receiving same
RU2458654C2 (ru) Способ снятия оттисков с использованием индивидуальной ложки при протезировании ортопедическими конструкциями
JP2011062473A (ja) 義歯製作時に使用する臼歯の模擬的立体形状を備えた剛性プレート
JP2004113398A (ja) 咬合器及び義歯の作製方法及び義歯作製における咬合高径の調整方法
US3413724A (en) Method for making dental crowns and bridges
JP2017511163A (ja) 歯肉インデックス器具および歯肉をインデックスする方法
RU2405498C1 (ru) Каркасный съемный зубной протез с мягким базисом
EP0020740A1 (en) Apparatus and method for fitting false teeth
JP3777314B2 (ja) 暫定義歯
WO2016098781A1 (ja) 筋肉位3d調節器具及び人工歯
KR20120072792A (ko) 치아 금형틀, 그를 이용한 틀니 제조방법과 그 틀니
US20220117709A1 (en) Prosthetic tooth
EP2759278A2 (en) Device and method for manufacturing dental prostheses
JP2004008487A (ja) 義歯作製用フィット治具及び義歯作製方法
JP6301210B2 (ja) 有床義歯の製造方法および有床義歯

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170725

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170908

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180404

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20180412

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180612

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180704

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6369858

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees