JP2006042943A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動片が機械的に動作する開閉役物において、その仕組みを視認することができて興趣が向上された遊技機を提供すること。
【解決手段】 透明遊技盤と、該透明遊技盤の背面側に配設され、透明遊技盤の略全面に演出表示可能領域を形成する表示手段と、前記透明遊技盤上に設けられ、遊技球が入球し難い閉鎖状態と遊技球が入球しやすい開放状態とに可動する複数の開閉役物と、前記透明遊技盤の背面側に配設され、前記複数の開閉役物が相互に機械的に連動して連鎖的に拡開動作するように、複数の開閉役物同士を連結した連動機構と、前記開閉役物が互いに連動して連鎖的に拡開する様子を、前記連動機構の動きに合わせて前記表示手段上で演出表示する拡開動作演出表示制御手段とを備える遊技機とした。
【選択図】図11

Description

この発明は遊技機に関し、特に遊技盤上に遊技球を発射させ、遊技球の挙動によって利益を得ることができるようにした弾球遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一つとして弾球遊技機があり、この弾球遊技機を代表するものとしてパチンコ遊技機が知られている。パチンコ遊技機は、遊技球を遊技盤上に発射して所定の入賞口に入球させ、入賞に応じて払い出される入賞球をより多く獲得することを目的として遊技するものであるが、前記遊技盤上には、遊技球の流下方向を変化させる障害釘や風車などの遊技部材が設けられている。また、遊技部材としては、初期状態を閉鎖状態として前記遊技球が入球すると拡開動作(以下、開動作ともいう)し、その開放状態において前記遊技球が入球すると閉動作する可動片を前記入賞口に対して設けた開閉役物(所謂「チューリップ式役物」)もよく知られている。
かかる開閉役物は、前記可動片を開閉動作させるための機構として、入球した遊技球の運動エネルギにより機械的に可動片を開閉動作させる機構や、或いは入球した遊技球を電気的に検知し、その検知に基づき可動片を駆動するソレノイドを励磁して可動片を開閉動作させる機構を遊技者からは見えない遊技盤の背面側に備えており、通常は左右の可動片が起立した閉鎖状態となって両可動片間に遊技球略一個幅の通路を形成する一方、左右の可動片が横臥した開放状態になると、両片上に落下した遊技球を入賞通路に導き、多くの遊技球を容易に入賞させることができた。そのため、遊技者は開閉役物が閉鎖状態にあるのか開放状態にあるのかに関心を持っており、開閉役物に対する遊技者の注目度は高かった。
特に、現在のパチンコ遊技機においては、遊技者が前記遊技盤上に発射した遊技球が始動口と呼ばれる前記入賞口の一つへ入賞すると、その入賞に基づき当選かはずれかを内部抽選し、抽選結果に応じて前記遊技盤の略中央に配置された液晶表示装置の表示領域内で、やはり遊技機の1つであるスロットマシンのように、図柄などからなる識別情報を変動表示及び停止表示し、抽選結果が当選となって上記識別情報が予め定められた特定の賞態様で停止表示された場合、遊技者に有利な状態である所謂「大当たり遊技状態」に移行する所謂「可変表示ゲーム」を行うものが一般的になっており、この「可変表示ゲーム」の契機となる始動口が開閉役物となっていることが多いため、遊技者は開閉役物に対して一層注目するようになっていた(例えば特許文献1を参照)。
特開2001−300044号公報
しかし、上記従来の開閉役物を備えた遊技機においては、開閉役物を開閉させる機構が遊技盤の背面側に配設されていたために、遊技者には開閉役物がどのような仕組みで開閉されているのかが分からなかった。特に、開閉役物を機械的に開閉動作させる機構の場合、その動きを遊技者が視認できるとこれまでにない斬新な演出となり得るが、そのような遊技機は提案されていなかった。そのため、遊技者は表面的な開閉役物の開閉動作のみを見ることとなり、遊技者の注目度の高い開閉役物でありながらその開閉動作は単調で、趣向性に乏しかった。
本発明は上記課題を解決することのできる遊技機を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明では、発射された遊技球を上部側から下部側へ流下案内可能とし、一部又は全部が透明部材により形成されて背後が透視可能な透明遊技盤と、前記透明遊技盤上に設けられ、遊技球が入球し難い閉状態と遊技球が入球しやすい開状態とに可動する複数の開閉役物と、前記透明遊技盤の裏面側に配設され、前記複数の開閉役物が相互に機械的に連動して連鎖的に拡開動作するように、複数の開閉役物間を構成した連動機構とを備え、前記透明遊技盤の裏面側には、前記開閉役物に入球した遊技球を遊技機下方へ排出する排出路が設けられ、当該排出路は複数の分岐排出路に分岐されており、前記連動機構は、各前記分岐排出路への遊技球の通過に応じて、各々異なる前記開閉役物が拡開動作するように連結されていることを特徴とする。
請求項2記載の本発明では、請求項1記載の遊技機において、前記複数の開閉役物のうち一つの開閉役物に遊技球が入球すると、その開閉役物を連動開始開閉役物として、同連動開始開閉役物が拡開すると共に他の開閉役物も連鎖的に拡開して開放状態となり、前記開放状態にある連動開始開閉役物に再度遊技球が入球すると、前記連動開始開閉役物のみが閉鎖状態となって他の開閉役物は開放状態を維持することを特徴とする。
請求項3記載の本発明では、請求項1または2記載の遊技機において、前記透明遊技盤を通して視認されるように当該透明遊技盤の背面側に配設され、透明遊技盤の略全面に演出表示可能領域を形成する表示手段と、前記排出路を遊技球が通過した軌跡を前記表示手段上で演出表示する演出表示制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、開閉役物を開閉駆動する連動機構の仕組み及びその動作を透明遊技盤を通して演出として遊技者に視認させることができるので、開閉役物の開閉動作を趣向に富んだものとすることができ、遊技者を楽しませることができる。しかも、複数の開閉役物が互いに連動して連鎖的に拡開動作するという遊技者に有利な状態を、表示手段上で演出表示して強調できるので、遊技者は大きな満足感を得ることができ、しかも、他の遊技者へも有利な遊技状態にあることを報知できることになり、優越感にも浸ることができる。
本実施形態に係る遊技機は、発射された遊技球を上部側から下部側へ流下案内可能とし、一部又は全部が透明部材により形成されて背後が透視可能な透明遊技盤と、前記透明遊技盤上に設けられ、遊技球が入球し難い閉状態と遊技球が入球しやすい開状態とに可動する複数の開閉役物と、前記透明遊技盤の裏面側に配設され、前記複数の開閉役物が相互に機械的に連動して連鎖的に拡開動作するように、複数の開閉役物間を構成した連動機構とを備え、前記透明遊技盤の裏面側には、前記開閉役物に入球した遊技球を遊技機下方へ排出する排出路が設けられ、当該排出路は複数の分岐排出路に分岐されており、前記連動機構は、各前記分岐排出路への遊技球の通過に応じて、各々異なる前記開閉役物が拡開動作するように連結されていることを特徴とする。
すなわち、前記表示手段は、後述する可変表示ゲームにおいて識別情報の可変表示(変動表示及び停止表示)が行われる複数の可変表示ゲーム領域を設定可能な表示領域を有し、当該表示領域と前記透明遊技盤における遊技領域とが重なるように前記透明遊技盤の後方に配置したパチンコ遊技機とすることができ、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂などの各種合成樹脂などの透明部材により形成した透明遊技盤に、前記開閉役物を始め単なる遊技球の入賞口や入賞ゲート、また遊技球の流下方向に変化を与える障害釘や風車などを設けて、この透明遊技盤の略全領域を演出表示可能領域となすように、透明遊技盤の背後に液晶表示装置あるいは有機EL(Electronic Luminescent)などの表示装置を配設することができる。
そして、かかるパチンコ遊技機において、開閉役物を開閉駆動する連動機構の仕組み及びその動作を透明遊技盤を通して演出として遊技者に視認させるのである。従って、開閉役物の開閉動作を趣向に富んだものとすることができ、遊技者を楽しませることができる。しかも、複数の開閉役物が互いに連動して連鎖的に拡開動作するという遊技者に有利な状態を、表示手段上で演出表示して強調するので、遊技者は大きな満足感を得ることができ、さらには、他の遊技者へも有利な遊技状態にあることを報知できることになり、優越感にも浸ることができる。
また、前記複数の開閉役物のうち一つの開閉役物に遊技球が入球すると、その開閉役物を連動開始開閉役物として、同連動開始開閉役物が拡開すると共に他の開閉役物も連鎖的に拡開して開放状態となり、前記開放状態にある連動開始開閉役物に再度遊技球が入球すると、前記連動開始開閉役物のみが閉鎖状態となって他の開閉役物は開放状態を維持する構成とすることもでき、その場合は、前記連動開始開閉役物に1球目の遊技球が入球して連動開始開閉役物と他の開閉役物との連動関係が発生してから、前記連動開始開閉役物に2球目の遊技球が入球して連動開始開閉役物と他の開閉役物との連動関係が終了するまでの開閉役物や連動機構の一連の動きを前述した表示手段上の演出表示によって強調することができ、連動関係にある開閉役物や連動機構の動きにより一層遊技者の注意を向けさせることができる。
また、前記透明遊技盤を通して視認されるように当該透明遊技盤の背面側に配設され、透明遊技盤の略全面に演出表示可能領域を形成する表示手段と、前記排出路を遊技球が通過した軌跡を前記表示手段上で演出表示する演出表示制御手段とを備えることを特徴とする。
従って、複数の開閉役物が互いに連動して連鎖的に拡開動作するという遊技者に有利な状態を、表示手段上で演出表示して強調できるので、大きな満足感を得ることができる。
ここで、前記可変表示ゲームとは、遊技球が入賞口の一つである特定入賞口としての始動口に入賞したことを契機として開始される遊技であり、この始動口への遊技球の入賞時には、抽選手段により内部抽選が実行される。なお、この始動口を開閉役物とすることもできる。
内部抽選は例えば1/320などの所定の当選確率に設定されているが、この抽選結果は、前記表示装置上において、図柄などからなる複数の識別情報の組合せによって報知される。そして、抽選結果が当選となった場合には、大当たり遊技状態に移行する。本実施形態では、この内部抽選に基づいて前記表示装置上で展開される前記複数の識別情報の変動表示及び停止表示、さらには各種演出表示を含めて可変表示ゲームと呼ぶ。
かかる可変表示ゲームに用いられる上記識別情報としての図柄は、数字を含む文字、記号、絵柄又は模様等を含むもので、前記表示装置内においては、かかる識別情報が複数個集合した識別情報群を、所定の大きさの演出表示領域中に複数列(例えば横3列)表示可能としている。なお、本実施形態では、この演出表示領域を、可変表示ゲーム実行中は可変表示ゲーム表示領域と呼ぶこともある。
また、識別情報の変動表示とは、各識別情報群に含まれる各識別情報を順次連続して表示させる形態であり、前記内部抽選結果が当選の場合は、複数の識別情報が同一図柄の組合せで停止表示され、それ以外の組合せによる停止表示は、抽選結果がはずれであることを意味する。また、識別情報群が横3列に表示されている場合、2つの識別情報群が同一図柄で停止表示され、残り一列の識別情報群が変動表示中の状態をリーチと呼ぶ。
なお、上述した可変表示ゲームから移行する大当たり遊技状態では、前記入賞口の一つである大入賞口に設けたシャッタを、所定時間あるいは遊技球が所定球数入球するまで開放した後閉鎖するラウンド遊技を所定回数(以下「ラウンド数」ともいう)繰り返すことができる。また、ラウンド遊技を継続するためには、前記大入賞口内に設けた所定の入球ゾーン(以下、「Vゾーン」ともいう)内に少なくとも1個の遊技球が入球することを条件としている。
また、前記開閉動作演出表示制御手段としての機能を始め、当選か否かを決定する内部抽選手段としての機能や、この内部抽選手段による抽選結果に基づき前記表示手段上で複数の識別情報を変動表示及び停止表示させるなど、遊技の進行に応じて各種演出表示を行う演出表示制御手段としての機能や、大当たり遊技状態を制御する大当たり実行手段としての機能は、CPUやパチンコ遊技全体の遊技プログラムを格納したメモリやその他書換え可能なメモリなどを備えてパチンコ遊技全体を制御するパチンコ遊技機内の制御部が担っている。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて具体的に説明する。なお、以下においては、説明を分かりやすくするために、始動口を開閉役物とせず一般の入賞口を開閉役物として説明する。
(パチンコ遊技機の構成)
図1は本実施形態のパチンコ遊技機10の斜視図、図2は同パチンコ遊技機10を構成する各部の分解斜視図、図3は同パチンコ遊技機10の正面図、図4は本実施形態における開閉役物50A〜50Fを示す拡大図であって、図4(a)は正面図、図4(b)は側面図である。図5は図4の開閉役物50A〜50Fの動作を説明するための図であって、図5(a)は開閉役物50A〜50Fが閉鎖状態から開放状態に移行する際の原理を説明するための図、図5(b)は開閉役物50A〜50Fが開放状態から閉鎖状態に移行する際の原理を説明するための図ある。図6は複数の開閉役物50A〜50Fが連動機構52にて連動する原理を説明するための図である。図7は同パチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
図1〜図3に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技場に設けられる図示しない遊技機設置基台(遊技島)に当該パチンコ遊技機10を固定するための外枠11と、同外枠11内に配設された本体枠12と、同本体枠12に着脱自在に取付けられた後述する透明遊技盤14及びその他図示しない各種部品と、前記本体枠12に一側が枢着されて開閉自在とした前枠16と、さらに、前記透明遊技盤14を通して視認されるように、当該透明遊技盤14の背面側に位置するように、前記本体枠12の裏側に着脱自在に取付けられた表示手段としての液晶表示装置32とを備えている。
この液晶表示装置32は、透明遊技盤14の全部又は一部に背面側から重なるように配設されていればよく、本実施形態では、前記液晶表示装置32を透明遊技盤14の略全体に重なるように配設している。すなわち、少なくとも透明遊技盤14上に形成される後述する遊技領域15全体に重なるように配設している。なお、かかる遊技領域15に該当しない透明遊技盤14の前面領域(以下「遊技領域外域15a」という)の全部又は一部に重なるように配設しても構わない。
このように、前記液晶表示装置32を、透明遊技盤14の略全体に重なるように配設して透明遊技盤14から透視可能とすることにより、本実施形態では、少なくとも透明遊技盤14上の遊技領域15全体を含む演出表示可能領域32aが形成されることになる。
そして、この演出表示可能領域32a内に、後述する可変表示ゲームにおいて識別情報の可変表示を可能とすると共に、遊技に関する演出画像や背景画像を表示可能な演出表示領域、所謂可変表示ゲーム表示領域34が形成される。なお、この可変表示ゲーム表示領域34には、さらに後述する普通図柄ゲームにおける普通図柄94についても表示することができる。
また、前記本体枠12の上部にはスピーカ46R,46Lが取付けられると共に、下部右側には発射ハンドル26が取付けられている。すなわち、本パチンコ遊技機10で遊技を行う遊技者は、前記発射ハンドル26等の操作ができるように当該パチンコ遊技機10の前方側に位置することとなり、前記透明遊技盤14と対向状態となる。
また、発射ハンドル26の裏側には、ソレノイドなどからなる弾球装置を備える発射装置130(図7を参照)が設けられ、さらに、この発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられており、このタッチセンサが触接されたときに、発射ハンドル26が遊技者により握持されたと検知される。そして、発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射装置130に電力が供給されて遊技球が透明遊技盤14に順次発射される。なお、発射ハンドル26に設けられるタッチセンサは、遊技者が発射ハンドル26を握持したと判別できるものであればよく、光学的に検知するものや、熱により検知するもの等、センサの種類を問わない。
なお、図1〜図3中、21は前記本体枠12の前面下部に取付けられた受皿ユニットであり、上皿20及び下皿22が形成され、前記前枠16の下側に位置するように配設されている。前記上皿20に貯留された遊技球が発射装置130に供給されるようになっており、上皿20の容量を越えた遊技球が下皿22に供給されるようになっている。また、19はガラスなどからなる透明保護板であり、前記前枠16の開口部に取付けられている。46’は前記スピーカ46R,46Lのカバーであり、前記前枠16の上部に形成されている。132は演出表示や報知などに用いられる各種ランプである。
本実施形態に適用される前記透明遊技盤14は、アクリル樹脂を用いた透明部材により形成されて全体が透過性を有しており、その前面には円弧状のガイドレール30a,30bを設け、このガイドレール30a,30bに囲まれた内側を遊技領域15としている。前記発射ハンドル26の操作により発射された遊技球は、ガイドレール30aにより案内されて前記遊技領域15内を流下する。
また、透明遊技盤14上には、図2に示すように複数の障害釘13を打ち込んでおり、遊技球が遊技領域15を上部から下部へ流下する際の流下方向を複雑に変化させるようにしている。なお、障害釘13を打ち込むような構成とせず、透明遊技盤14に樹脂製又は金属製の棒状体を透明遊技盤14の前方向に突設する構成としてもよい(所謂パチコン機)。なお、障害釘13については、図1及び図3では省略している。
さらに、この透明遊技盤14(遊技領域15)の略中央位置には、図3に示すように、遊技球の流下方向を大きく変化させる第一遊技球誘導部材3及び第二遊技球誘導部材4が上下に対向状態に配設されている。本実施形態では、これら第一遊技球誘導部材3及び第二遊技球誘導部材4の間に前記可変表示ゲーム表示領域34が形成されている。なお、これら第一遊技球誘導部材3及び第二遊技球誘導部材4についても透明部材で形成することができる。
また、透明遊技盤14には、遊技球が入球すると入賞となる複数の一般入賞口5(5a〜5f)、前記可変表示ゲームが開始される契機となる始動口6、及び可変表示ゲームで当選した際に実行されるラウンド遊技において所定時間開放可能とした大入賞口8、さらには前記一般入賞口5、可変表示ゲーム開始の契機となる始動口6、大入賞口8に入球しなかった遊技球が遊技領域外域15aへ排出されるアウト口7が配設されている。
前記大入賞口8には、開閉自在なシャッタ40が設けられており、前記ラウンド遊技においては、このシャッタ40が遊技球を受け入れやすい開放状態となる。また、この大入賞口8内には、Vカウントセンサ102(図7参照)を有する、Vゾーンと呼ぶ特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図7参照)を有する一般領域(図示せず)とが設けられており、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまで前記シャッタ40が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において大入賞口8への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口8を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態にする。続いて、開放状態から閉鎖状態となったシャッタ40は、開放状態において大入賞口8に受け入れられた遊技球がVカウントセンサ102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、大入賞口8が開放状態のときに受け入れられた遊技球が、大入賞口8内に設けられたVゾーンを通過したことを条件に、閉鎖状態となった後に再度開放状態となり、ラウンド遊技が継続可能となる。
また、この大入賞口8の上方位置に設けた前記始動口6は、前述したように可変表示ゲーム開始の契機となるものであり、この始動口6に遊技球が入賞した場合に可変表示ゲームが開始され、前記可変表示ゲーム表示領域34上において複数列の識別情報群が変動表示される。なお、本実施形態における可変表示ゲームに用いられる識別情報としての図柄は算用数字0〜9までとしており、識別情報が複数個集合した識別情報群を、可変表示ゲーム表示領域34中に横3列で表示可能としている。
可変表示ゲームの開始条件としては、前記始動口6に遊技球が入賞したことを条件としており、所定の識別情報群の変動表示開始条件が成立する毎に識別情報群の変動表示を行うこととなる。なお、本実施形態においては、始動口6に遊技球が入賞したことを可変表示ゲームの可変表示開始条件としたが、これに限るものではなく、別の態様であってもよい。
また、遊技球が始動口6に入球した場合において、可変表示ゲームが実行中の場合であり、上限の保留数に達していないことを条件として、可変表示ゲームを保留しておくことができる。すなわち、可変表示ゲームにおける識別情報群の変動表示中に遊技球が始動口6へ入賞した場合、変動表示中の識別情報群が停止表示されるまで、当該始動口6への遊技球の入賞に基づく識別情報群の変動表示の実行(開始)が保留される。そして、識別情報群の可変表示の実行が保留されている状態で、各識別情報群の識別情報が停止表示された場合には、保留されている識別情報群の可変表示の実行が開始される。ここで、識別情報が停止表示された場合に実行される識別情報群の可変表示の実行は一回分である。例えば、識別情報群の変動表示の実行が三回分保留されている状態で、識別情報が停止表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示のうち一回分が実行され、残りの二回分はその後も保留される。
なお、前記一般入賞口5及び大入賞口8に入球した場合の入賞には、例えば入球1個につき10球の遊技球が賞球として払い出され、前記始動口6に入球した場合の入賞には、入球1個につき例えば5球の遊技球が賞球として払い出されるようにしている。
また、前記始動口6の左右側には、球通過検出ゲート55,55が設けられており、この球通過検出ゲート55が遊技球の通過を検出したときには、図3に示すように、前記液晶表示装置32の所定位置において普通図柄94が変動し、例えば図示するような○印などの所定の図柄で停止表示されると、普通電動役物ソレノイド118(図7を参照)により、前記始動口6に付設した可動片58(所謂チューリップと呼ばれる電動役物)が初期状態の閉鎖状態から開方向に駆動され、始動口6に遊技球が入りやすくなるようにしている。なお、所定時間経過すると可動片58は再び閉鎖されて遊技球が始動口6に入りにくい状態に戻る。本実施形態では、このような普通図柄94の変動表示及び停止表示を普通図柄ゲームと呼ぶ。
また、透明遊技盤14の背面には、入賞した遊技球の通路9が設けられており、前記一般入賞口5、始動口6及び大入賞口8に入賞した遊技球は当該通路9を通って回収される。なお、前記通路9を通過する遊技球は、透明遊技盤14を通して遊技者から視認することが可能である。
また、本実施形態では、前記一般入賞口5a〜5fを可動片50a,50bを備えた開閉役物50A〜50Fとしている。特に、複数ある開閉役物50A〜50Fのうち、透明遊技盤14の左側に設けた開閉役物50Aを連動開始開閉役物とし、この開閉役物50Aと連動して連鎖的に拡開動作する連動開閉役物を、前記開閉役物50Aの下方に設けた開閉役物50B,50Cとしている。また、透明遊技盤14の右側に設けた開閉役物50Dを連動開始開閉役物とし、この開閉役物50Dと連動して連鎖的に拡開動作する連動開閉役物を、前記開閉役物50Dの下方に設けた開閉役物50E,50Fとしている。なお、図2、図3、及び図6では省略しているが、各開閉役物50A〜50Fの下部側は、図5に示すように、カバーcで覆っている。
前述したように、図4は本実施形態の開閉役物50A〜50Fを示す拡大図であって、図4(a)は正面図、図4(b)は側面図である。開閉役物50A〜50Fは、左右一対の可動片50a,50bを備えており、同可動片50a,50bの下端部にはそれぞれ前後方向に伸延する可動片軸50c,50dの前端部が固設されている。前記可動片軸50c,50dの後端部にはそれぞれ第1傘形歯車50e,50fが固設されており、この第1傘形歯車50e,50fは、前記可動片軸50c,50dに対して直角な左右方向に伸延する傘形歯車軸50iに軸支された第2傘形歯車50g,50hとそれぞれ噛合している。また、前記傘形歯車軸50iには、前記第2傘形歯車50g,50hの間において回転体50kも軸支されている。図中、50jは第2傘形歯車50g,50hの回転量を規制するストッパーである。
また、上記開閉役物50A〜50Fのうち、連動開始開閉役物である開閉役物50A,50Dには、同開閉役物50A,50Dの開閉動作を検知する連動開始開閉役物監視センサ108(図7参照)を配設しており、連動開閉役物である開閉役物50B,50C,50E,50Fには、同開閉役物50B,50C,50E,50Fの開閉動作を検知する連動開閉役物監視センサ110(図7参照)を配設している。
前述したように、図5は図4の開閉役物50A〜50Fの動作の原理を説明するための図であって、図5(a)は開閉役物50A〜50Fが閉鎖状態から開放状態に移行する際の原理を説明するための図、図5(b)は開閉役物50A〜50Fが開放状態から閉鎖状態に移行する際の原理を説明するための図ある。
最初に、図5(a)で開閉役物50A〜50Fが閉鎖状態から開放状態に移行する際の原理を説明する。なお、以下においては開閉役物50Aを例に挙げて説明する。
図5(a)に示すように、開閉役物50Aの回転体50kは、側面視略三角形状に形成されており、開閉役物50Aが閉鎖状態にあるときには、上端部側が前方に倒れた前高後低状態となっている。従って、開閉役物50Aに遊技球が入球すると、同遊技球は回転体50kの背面50m上を転がって回転体50kを側面視で時計回り方向に回転させて、上端部側が後方に倒れた前低後高状態に回転体50kを移行させる。そして、遊技球は回転体50kの下端部から通路9に落下する。
上述のように回転体50kが側面視で時計回り方向に回転すると、前記第2傘形歯車50g,50hも側面視で時計回り方向に回転する。そして、このように第2傘形歯車50g,50hが側面視で時計回り方向に回転すると、同第2傘形歯車50gと噛合する第1傘形歯車50eが正面視で反時計回り方向に回転するとともに第2傘形歯車50hと噛合する第1傘形歯車50fが正面視で時計回り方向に回転し、左右の可動片50a,50bが開放状態に移行する。なお、傘形歯車軸50iには第2形歯車50g,50hの回転量を規制するストッパー50jが設けられているため、可動片50a,50bは所定の角度で回動する。
次いで、図5(b)で開閉役物50A〜50Fが開放状態から閉鎖状態に移行する際の原理を説明する。ここでも、開閉役物50Aを例に挙げて説明する。
図5(b)に示すように、開閉役物50Aの回転体50kは、開閉役物50Aが閉鎖状態にあるときには、上端部側が後方に倒れた前低後高状態となっている。従って、開閉役物50Aに遊技球が入球すると、同遊技球は回転体50kの前面50n上を転がって回転体50kを側面視で反時計回り方向に回転させて、上端部側が前方に倒れた前高後低状態に回転体50kを移行させる。そして、遊技球は回転体50kの下端部から通路9に落下する。
上述のように回転体50kが側面視で反時計回り方向に回転すると、前記第2傘形歯車50g,50hも側面視で反時計回り方向に回転する。そして、このように第2傘形歯車50g,50hが側面視で反時計回り方向に回転すると、同第2傘形歯車50gと噛合する第1傘形歯車50eが正面視で時計回り方向に回転するとともに第2傘形歯車50hと噛合する第1傘形歯車50fが正面視で反時計回り方向に回転し、左右の可動片50a,50bが閉鎖状態に移行する。
前述したように、図6は複数の開閉役物50A〜50Fが連動機構52にて連動する原理を説明するための図である。以下においては簡単のため代表例として50Bについて説明する。
最初に、開閉役物50Bが開状態に移行する原理を説明する。遊技球が第1の排出路53を通って閉塞状態にある球受部61bに到達すると、遊技球により生じる荷重がコイルバネ65の付勢力より大きくなることで球受部61bが中心軸61aを中心として回転する。この回転が原動歯車62から従動歯車63に逆回転として伝達され、上連結軸52aを下方に押し下げる。これにより上連結軸52aに連結されたシリンダー52cの一端52gが下降することに伴い、シリンダー52cは収縮状態にあるためシリンダー52cの下端52hも同様に下降し、下連結軸52fを介して第1傘形歯車50eすなわち可動片50aに正面視で時計回りの回転を与える。第1傘形歯車50eが正面視で時計回りの回転をすると係合した第2傘形歯車50g、50hを介して第1傘形歯車50e,50fに正面視で反時計回りの回転を与え、他方の可動片50bを開くことによって他の開閉役物50Bを開状態にする。
前記遊技球が前記球受部61bを通過した後、前記球受部61bは前記コイルバネ65の付勢により回転し、ストッパー50jによって第1の排出路53を塞ぐ位置に戻される。このとき、収縮状態にあるシリンダー52cの一端52gは前記従動歯車63の回転によって下方向の負荷が解除されるため上昇するが、下端52hは他の開閉役物50Bの機構により保持されているため、シリンダー52cが伸長し下端52hは押し下げられた状態を維持し、これにより他の開閉役物50Bは開状態に保持される。このとき前記開閉役物50Aに遊技球が入球したとしても、他の開閉役物50Bに何ら影響を及ぼさない。すなわち、遊技球が第1の排出路53を通って閉状態にある球受部61bに到達すると、遊技球により生じる荷重がコイルバネ65の付勢力より大きくなることで球受部61bが中心軸61aを中心として回動する。この回転が原動歯車62から従動歯車63に逆回転として伝達され、上連結軸52aを押し下げる。これにより上連結軸52aに連結されたシリンダー52cの一端52gが下降するが、シリンダー内筒52eは上記の通り押し下げられたままの状態に維持され、これにより他の開閉役物50Bは開状態を保持する。
次に、上記連動機構52によって拡開された開閉役物50Bが閉状態に移行する原理を説明する。前述した傘形歯車軸50iの先端部には回転体50kが固設されている。遊技球が開閉役物50Bに入球し回転体50kの上側より落下すると回転体50kを側面視で反時計回り方向に回転させる。回転体50kが側面視で反時計回り方向に回転すると一方の第2傘形歯車50g,50hが反時計回り方向に回転する。一方の第2傘形歯車50g,50hが側面視で反時計回り方向に回転すると他方の第1傘形歯車50e,50fが正面視で閉方向に回転する。他方の第1傘形歯車50e,50fが正面視で閉方向に回転すると正面視で左右に設けられている可動片50a,50bが閉状態に移行する。このとき、第1傘形歯車50e,50fの回動に応じて当該第1傘形歯車50eに固定された下連結軸52fが上昇するのに伴い、前記シリンダー52cの下端52hは上昇するが、前記シリンダー52cの一端52gは球受部61bのストッパーによりその位置において固定されているので、シリンダー内筒52eがシリンダー外筒52dに進入することによって前記シリンダー52cは収縮し、初期状態に保持される。尚、開閉役物50Bは連動機構52によらずとも上記した原理により単独で開動作できることはいうまでもない。すなわち、初期状態における開閉役物50Bに遊技球が入球した場合には、回転体50kの回転で傘形歯車軸50iを介して一方の第2傘形歯車50g,50hが回転し、それにより他方の第1傘形歯車50e,50fが回転する。このとき他方の第1傘形歯車50eには下連結軸52fを介してシリンダー52cの下端52hが固定されているが、シリンダー52cは収縮状態にあり、伸長することによって他方の第1傘形歯車50e,50fの回転を可能とし、開閉役物50Bを拡開することができる。
本実施形態に係るパチンコ遊技機10は上記構成からなり、開閉役物同士を連動させる連動機構52の仕組み及びその動作が前記透明遊技盤14を通して遊技者に演出として視認させることができる。従って、開閉役物50A〜50Fの開閉動作を趣向に富んだものとすることができ、遊技者を楽しませることができる。
しかも、前記透明遊技盤14と、この透明遊技盤14から透視可能に配設された前記液晶表示装置32により、透明遊技盤14の略全域が演出表示可能領域32aとして形成されるので、遊技球を発射して入賞による賞球の獲得を目指すパチンコ遊技を従来通りに楽しみながら、遊技に応じた多彩な演出表示を、透明遊技盤14の略全域のいたる個所で表示することが可能であり、例えば、開閉役物同士が互いに連動して連鎖的に拡開する様子を演出表示可能領域32a内で演出表示するなど、大きな演出効果によって遊技者を楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
また、従来では、液晶表示装置32のサイズを大きくすると、遊技領域15のサイズが相対的に小さくなり、遊技球の挙動の変化が乏しくなってパチンコ遊技の興趣を削ぐおそれがあったが、本パチンコ遊技機10の構成により、演出表示可能領域32aを拡大して多様な演出を実行可能としながら遊技領域15も十分広く確保することができる。
(パチンコ遊技機の電気的構成)
本実施形態に係るパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図を図7に示す。
図示するように、制御部としての主制御回路60は、メインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。すなわち、主制御回路60は、当選かはずれかを内部抽選する内部抽選手段、この内部抽選手段による抽選結果に基づき前記可変表示ゲーム表示領域34内に複数の識別情報を変動表示及び停止表示させるなど、実際の遊技に応じて所定の演出表示を行う演出表示制御手段、前記抽選結果が当選となって前記複数の識別情報が予め定められた特定組合せで停止表示された場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態に移行させる大当たり遊技実行手段など、複数の手段として機能することとなる。
特に、本実施形態では、この主制御回路60が、連動開始開閉役物である開閉役物50A,50Dの開閉動作を検知する連動開始開閉役物監視センサ108や、連動開閉役物である開閉役物50B,50C,50E,50Fの開閉動作を検知する連動開閉役物監視センサ110や、後述する副制御回路200と共に拡開動作演出表示制御手段としても機能する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。すなわち、メインCPU66は、前記拡開動作演出表示制御手段を始め、前述した各種手段として中心的な役割を担うこととなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当たり判定をする際に参照される大当たり判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブルなどの各種のテーブルが記憶されている。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM68を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM70等に記録されるものでもよい。さらに、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。また、本実施形態においてはメインCPU66、メインROM68及びメインRAM70を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用してもよい。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、開閉鎖状態フラグ、特定領域通過フラグ、高確率フラグ、大当たり判定用乱数カウンタ、大当たり図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、アウト球カウンタ、始動記憶数カウンタ、球通過記憶数カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数等が位置付けられている。
制御状態フラグは、可変表示ゲームの制御状態を示すものである。開閉鎖状態フラグは、開閉役物50A〜50Dが開放状態にあるか閉鎖状態にあるかを示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。高確率フラグは、大当たり遊技状態に移行する確率を相対的に高めるか否かを示すものである。
大当たり判定用乱数カウンタは、可変表示ゲームの大当たりを判定するためのものである。大当たり図柄決定用乱数カウンタは、可変表示ゲームで大当たりを判定した場合に、停止表示される大当たりに係る識別情報としての図柄(以下「特別図柄」という)を決定するためのものである。はずれ図柄決定用乱数カウンタは、大当たりではない場合に停止表示する識別情報を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、識別情報の変動表示パターンを決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。なお、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。また、はずれではあるが、リーチとするか否かを判定するためのリーチ判定用乱数カウンタを設けてもよい。
大入賞口開放回数カウンタは、1回の大当たり遊技状態における大入賞口8の開放回数、すなわちラウンド遊技数(所謂ラウンド数)を示すものであり、初期設定時やカウンタのクリア時には“1”となっている。そして、メインCPU66は、Vカウントセンサ102から所定の検知信号が供給された場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する。
大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口8に入賞し、Vカウントセンサ102又はカウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。
アウト球カウンタは、1ラウンド中に透明遊技盤14上に設けられた入賞口のいずれにも入賞しなかった遊技球の個数、所謂アウト球数を示すものである。メインCPU66は、後述するアウト球センサ112から所定の検知信号が供給された場合に、アウト球カウンタを“1”増加させるように記憶更新する。
始動記憶数カウンタは、可変表示ゲームの保留数を示すものである。すなわち、始動口6へ遊技球が入賞したが、識別情報の変動表示が実行できないときに、当該変動表示を保留するが、その保留されている識別情報の変動回数を示すものである。
球通過記憶数カウンタは、普通図柄ゲームの保留数(以下、球通過記憶数ともいう)を示すものである。すなわち、球通過検出ゲート55に遊技球が通過したが、普通図柄94の変動表示が実行できないときに、当該変動表示を保留するが、その保留されている普通図柄94の変動回数を示すものである。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口8を開放状態としている時間(以下、単に大入賞口開放時間という)を計測するためのものである。なお、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
また、メインRAM70には、特別図柄記憶領域、普通図柄記憶領域が位置付けられ、記憶されている。
特別図柄記憶領域は、可変表示ゲームにおける1回の可変表示に対応する大当たり判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、クリアデータ等のデータが記憶されている。一方、普通図柄記憶領域に関しても、特別図柄記憶領域と同様である。
なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。なお、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図7に示すように、Vカウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、アウト球センサ112、通過球センサ114、始動入賞球センサ116、連動開始開閉役物監視センサ108、連動開閉役物監視センサ110、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、バックアップクリアスイッチ124が接続されている。
ここで、前記Vカウントセンサ102は、大入賞口8におけるVゾーン内に設けられている。このVカウントセンサ102は、大入賞口8におけるVゾーンを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
カウントセンサ104は、大入賞口8におけるVゾーンとは異なる一般入球ゾーンに設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口8における一般入球ゾーンを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106は、一般入賞口5に設けられている。この一般入賞球センサ106は、各一般入賞口5を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
アウト球センサ112は、アウト口7に設けられている。このアウト球センサ112は、アウト口7に遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114は、球通過検出ゲート55にそれぞれ設けられている。この通過球センサ114は、球通過検出ゲート55を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
始動入賞球センサ116は、始動口6に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口6に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
連動開始開閉役物監視センサ108は、本実施形態の連動開始開閉役物である開閉役物50A,50Dにそれぞれ設けられている。この連動開始開閉役物監視センサ108は、開閉役物50A,50Dが開動作して開放状態となった場合、及び閉動作して閉鎖状態となった場合に、それぞれ所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
連動開閉役物監視センサ110は、本実施形態の連動開閉役物である開閉役物50B,50C,50E,50Fにそれぞれ設けられている。この連動開閉役物監視センサ110は、開閉役物50B,50C,50E,50Fが開動作して開放状態となった場合、及び閉動作して閉鎖状態となった場合に、それぞれ所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
前述したように、本実施形態では、この連動開閉役物監視センサ110や前記連動開始開閉役物監視センサ108が拡開動作演出表示制御手段として機能する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して前記始動口6に付設された可動片58に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、可動片58を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、大入賞口8を開閉するシャッタ40(図3を参照)に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口8を開放状態又は閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40の内側に設けられている図示しないシーソーに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、遊技球が前記Vゾーンを通過しやすくなるように、又は前記一般入球ゾーンを通過しやすくなるように切り替えることとなる。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有するものである。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、賞球となる遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150が接続されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。
また、前記発射装置130には、前述した発射用ソレノイド(あるいは発射用モータ)、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。
さらには、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46から発生させる音声に関する制御、各種ランプ132の制御等を行うものであり、前述したように、本実施形態では、連動開始開閉役物と連動開閉役物とが互いに連動して連鎖的に拡開動作する様子を演出表示する拡開動作演出表示制御手段としても機能する。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給すると共に、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成してもよい。
副制御回路200は、表示手段に対する表示制御を行う表示制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46R,46Lから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、各種ランプ132の制御を行うランプ制御回路240から構成されており、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。特に、サブCPU206は、液晶表示装置32に対する表示制御を行うと共に、前記拡開動作演出表示制御手段をはじめ、後述する各種の手段として機能することとなる。
前記プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。
また、プログラムROM208には、複数種類の演出パターンが記憶されている。この演出パターンは、演出表示の進行に関するものであり、この演出パターンが副制御回路200によって適宜呼び出されて実行されることにより、識別情報の変動表示及び停止表示を含む可変表示ゲームの進行に応じて各種演出表示が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る副制御回路200において、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、記憶手段としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
またさらに、本実施形態において、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200とを別々に構成したが、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60のみで構成してもよく、この場合には、上述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをメインROM68に記憶させ、メインCPU66により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したメインROM68に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が位置付けられている。
なお、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路250は、表示制御手段としての画像データプロセッサ(以下、VDPという)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路220から構成されている。
上述したVDP212は、サブCPU206、画像データが記憶されている画像データROM216、画像データを画像信号に変換するD/Aコンバータ218、初期リセット回路220と接続されている。
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路等の回路を含み、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置32に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置32の演出表示可能領域32aに画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置32の演出表示可能領域32aに画像が表示されることとなる。
画像データROM216には、識別情報を示す識別情報画像データ、背景画像データ、演出画像データ、普通図柄94を示す普通図柄画像データ、前記開閉役物50A〜50Fが互いに連動して連鎖的に拡開する様子を前記連動機構52の動きに合わせて強調するための連動演出画像データ等の各種の画像データが別個に記憶されている。もちろん、関連画像を示す関連画像データも記憶されている。
また、VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データROM216から、識別情報を示す識別情報画像データ、普通図柄94を示す普通図柄画像データ、背景画像データ、演出画像データ、連動演出画像データ等、各種の画像データを読み出し、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。さらに、このVDP212は、生成した画像データを、後方に位置する画像データから順に重ね合わせてバッファに記憶し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。このD/Aコンバータ218は、画像データを画像信号として変換し、この画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像を表示させる。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPという)から構成されている。
この音源IC232は、サブCPU206、初期リセット回路220、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。
サブCPU206は、演出パターンを選択し、音声データROM234に記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。その後、サブCPU206は、選択された音声データを音声データROM234から読み出し、音源IC232に供給する。音声データを受け取った音源IC232は、その音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMP236に供給する。AMP236は、音声信号を増幅させ、スピーカ46(46R,46L)から音声を発生させる。
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路242、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROM244から構成されている。
(表示画面の説明)
次に、上記構成からなるパチンコ遊技機10の演出表示可能領域32aにおいて実行される演出表示の実行画面について、図8〜図11を用いて説明する。
前記演出表示可能領域32aでは、可変表示ゲーム表示領域34において可変表示ゲームが実行される。例えば識別情報の可変表示の実行が保留されていない状態において、始動口6に遊技球が入球すると、主制御回路60から供給されるコマンドに従って、副制御回路200は可変表示ゲームにおける演出表示を制御する。すなわち、図8に示すように、透明遊技盤14上の第一遊技球誘導部材3及び第二遊技球誘導部材4の間に可変表示ゲーム表示領域34を形成し、同可変表示ゲーム表示領域34上において3列の識別情報群を変動表示させる。このとき、変動表示に伴ってキャラクタ画像による演出も表示する。
図9には、遊技が進行して、可変表示ゲーム表示領域34上で新たに右側の識別情報群が停止表示された状態が示されており、図10には、前記図9に示す状態からさらに遊技が進行して、最後まで変動表示されていた中央の識別情報群も停止表示されて、当選を示す「777」の組合せが停止表示された状態を示している。このように、当選を示す特定組合せで識別情報が停止表示されると、大当たり遊技状態に移行する。
演出表示可能領域32aでは、上記図8〜図10に示す可変表示ゲームと平行して、本発明の要旨ともなる連動開始開閉役物と連動開閉役物とが互いに連動して連鎖的に拡開動作する様子を演出表示する連動演出が行われている。図11には、かかる連動演出の一例を示している。
前述したように、本実施形態では、開閉役物50Aと開閉役物50B,50Cとの間、及び開閉役物50Dと開閉役物50E,50Fとの間でそれぞれ連動関係が発生するようになっており、この連動関係にある2つの開閉役物のうち、連動開始開閉役物である開閉役物50Aや開閉役物50Dに遊技球が入球して連動開始開閉役物が拡開動作すると、その拡開動作した連動開始開閉役物と、同連動開始開閉役物に連動する連動開閉役物との近傍に連動演出画像Gを表示するようにしている。すなわち、開閉役物50Aが拡開動作すると、同開閉役物50A及び開閉役物50Bまたは50Cの近傍に連動演出画像Gである花火を表示し、開閉役物50Dが拡開動作すると、同開閉役物50D及び開閉役物50Eまたは50Fの近傍に連動演出画像Gである花火を表示する。
このように、連動開始開閉役物に遊技球が入球して同連動開始開閉役物が拡開動作したときに、連動開始開閉役物だけでなく同連動開始開閉役物に連動して連鎖的に拡開動作する連動開閉役物を連動演出画像Gによって演出表示することにより、複数の開閉役物が互いに連動して連鎖的に拡開動作するという遊技者に有利な状態を強調できるので、遊技者は大きな満足感を得ることができ、しかも、他の遊技者へも有利な遊技状態にあることを報知できることになり、優越感にも浸ることができる。
特に、本実施形態では、拡開動作して開放状態にある前記連動開始開閉役物に再度遊技球が入球すると、前記連動開始開閉役物のみが閉鎖状態となって連動開閉役物は開放状態を維持し、連動開始開閉役物と連動開閉役物との連動関係が終了するので、前記演出表示可能領域32aにおける連動演出画像Gの表示も、この連動開始開閉役物と連動開閉役物との連動関係が終了するのに伴って終了する。
従って、連動演出画像Gを表示することによって、連動開始開閉役物に1球目の遊技球が入球して連動開始開閉役物と他の開閉役物との連動関係が発生してから、前記連動開始開閉役物に2球目の遊技球が入球して連動開始開閉役物と他の開閉役物との連動関係が終了するまでの開閉役物や連動機構の一連の動きを強調することができ、連動関係にある開閉役物や連動機構の動きに遊技者の注意を一層向けさせることができる。
(遊技機の動作)
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を図12〜図14、図16〜図23に示す。また、パチンコ遊技機10で実行される可変表示ゲーム制御処理(図14)の状態遷移について図15を用いて説明する。
(メイン処理)
最初に、図12に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図14を用いて後述するが、可変表示ゲームの進行、液晶表示装置32に表示される識別情報に関する可変表示ゲーム制御処理を実行する(ステップS15)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
(システムタイマ割込処理)
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図13を用いて説明する。
最初に、図13に示すように、メインCPU66は、大当たり判定用乱数カウンタ、大当たり図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を“1”増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS42)。そして、詳しくは図17を用いて後述するが、始動口6、球通過検出ゲート55、一般入賞口5などの遊技球の入賞又は通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS43)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を賞球として払い出す旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当たりが発生した際に開放する大入賞口8の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS44)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS46)。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
ステップS47においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、左列、中列、右列に導出表示される識別情報の種類を示す図柄指定コマンド、識別情報の変動表示パターンを示す変動パターン指定コマンド、可変表示ゲームの保留数を示す始動記憶数指定コマンド、連動演出の開始を示す連動演出開始コマンド、連動演出の終了を示す連動演出終了コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
そして、ステップS49の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球払出を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。この処理により、各種入賞口へ遊技球が入賞した場合には、予め設定された所定数の賞球が払出装置128から払い出される。また、この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
(可変表示ゲーム制御処理)
図12のステップS15において実行されるサブルーチンについて図14を用いて説明する。なお、図14において、ステップS72からステップS80の側方に示した数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、可変表示ゲームが進行することとなる。
最初に、図14に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
なお、後述するステップS72からステップS80において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、可変表示ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS80における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図16を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、可変表示ゲーム保留数のチェックを行い、保留数がある場合に、大当たり判定、停止表示された導出識別情報、識別情報の変動パターン等の決定を行う。また、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS73の処理を実行するように設定するのである。さらに、始動記憶数カウンタを“1”減少するように記憶更新する。そして、メインCPU66は、始動記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域に記憶する。このようにセットされた始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図13のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、後述するように、受信した始動記憶数指定コマンドに応じて、始動記憶数に関する演出、報知を実行することとなる。一方、保留数がない場合には、デモ画面が表示される。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当たりか否かを判断する。メインCPU66は、大当たりである場合に、大当たり開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当たり開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当たり開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。従って、ステップS74を実行するメインCPU66は、液晶表示装置32における識別情報の可変表示の結果が特定の識別情報の組合せとなったことを条件として遊技者に有利な大当たり遊技状態への制御を行うこととなる。一方、メインCPU66は、大当たりではない場合に、可変表示ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。
ステップS75においては、大当たり開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当たり開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当たり開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口8を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットすると共に、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
ステップS76においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。しかも、メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。さらにメインCPU66は、大入賞口入賞カウンタ及びアウト球カウンタを含む各ラウンド遊技での入賞状況に関連する各種カウンタの値をクリアする処理(少なくとも大入賞口入賞カウンタ及びアウト球カウンタの値を“0”にクリアする処理)を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
ステップS77においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口8を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。なお、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
ステップS78においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口8における特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタが“15”以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大当たり終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当たり終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当たり終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS76の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS79においては、大当たり終了インターバル処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大当たり終了インターバルを示す値(07)であり、大当たり終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、可変表示ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。
また、前記可変表示ゲーム終了を示す値(08)のセットに基づき、メインCPU66は、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、及びアウト球カウンタを含む大当たり遊技状態での遊技状況に関連する各種カウンタの値をクリアする処理(少なくとも大入賞口開放回数カウンタは“1”に、他のカウンタは“0”にクリアする処理)を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
ステップS80においては、可変表示ゲーム終了処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが可変表示ゲーム終了を示す値(08)である場合に、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、可変表示ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図15に示すように、大当たり遊技状態ではない場合において、大当たり判定の結果がはずれであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図14に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS80の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、大当たり遊技状態ではない場合において、大当たり判定の結果が大当たりであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図14に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当たり遊技状態への制御を実行することとなる。更には、メインCPU66は、大当たり遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図14に示すステップS77、ステップS78、ステップS76の処理を所定のタイミングで実行し、ラウンド遊技を実行することとなる。なお、ラウンド遊技が実行されている場合において、大当たり遊技状態の終了条件(大当たり遊技終了条件)が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図14に示すステップS77からステップS80の処理を所定のタイミングで実行し、大当たり遊技状態を終了することとなる。なお、このラウンド遊技終了条件には、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(所謂「パンク」)、又は、ラウンド遊技最大継続数(本実施形態においては15ラウンド)が終了したことを条件として大当たり遊技状態を終了することとなる。
(特別図柄記憶チェック処理)
図14のステップS72において実行されるサブルーチンについて、図16を用いて説明する。
最初に、図16に示すように、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い(ステップS101)、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。そして、ステップS102においては、可変表示ゲームの保留数が“0”であるか否かの判断を行う。すなわち、この処理において、メインCPU66は、始動記憶数カウンタから始動記憶数(すなわち「可変表示ゲームの保留数を示すデータ」)を読み出し、始動記憶数が“0”であるか否かの判断を行い、始動記憶数が“0”であると判別した場合には、ステップS103に処理を移し、始動記憶数が“0”であるとは判別しなかった場合には、ステップS104に処理を移す。
ステップS103においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、副制御回路200において、デモ画面の表示が実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS104においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
ステップS105においては、大当たり判断処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当たり判定用乱数値と、メインROM68の所定領域に記憶された大当たり判定テーブルとを参照する。つまり、メインCPU66は、遊技者に有利な大当たり遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS106に処理を移す。
ステップS106においては、大当たりであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS105の参照の結果に基づいて、大当たりであるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、大当たりであると判別した場合には、ステップS107に処理を移し、大当たりであるとは判別しなかった場合には、ステップS108に処理を移す。
ステップS107においては、大当たり図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当たり図柄用乱数値を抽出し、その大当たり図柄用乱数値に基づいて、左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された左列、中列、右列に対応する識別情報を示すデータは、図13のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に停止させる識別情報の図柄指定コマンドとして供給される。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
ステップS108においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄決定用乱数カウンタからはずれ図柄決定用乱数値を抽出し、そのはずれ図柄決定用乱数値に基づいて左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された左列、中列、右列に対応する識別情報を示すデータは、図13のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に停止させる識別情報の図柄指定コマンドとして供給される。このような処理が実行されることによって、つまり、識別情報の可変表示の結果を決定することとなる。
なお、メインCPU66は、左列と右列とが同じ識別情報となり、更には、左列と中列とが同じ識別情報となる場合には、中列の識別情報を、所定のコマ数(例えば3コマ)だけ補正するように決定し、大当たりにならないように制御している。つまり、本ステップにより、識別情報の可変表示の結果が、その識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前に決定されるのである。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
なお、メインCPU66は、ステップS107又はステップS108を実行することによって、停止表示させる識別情報を決定するため、識別情報の可変表示がリーチとなるか否かを決定することとなる。つまり、本実施形態におけるステップS107又はステップS108を実行するメインCPU66は、識別情報の可変表示がリーチとなるか否かを決定するリーチ決定手段に相当する。
ステップS109においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS107及びステップS108により決定された左列、中列、右列の識別情報に基づいて、変動パターンを決定するための変動パターン振分テーブルを選択する。そして、メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン振分テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された変動パターンを示すデータは、図13のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS110に処理を移す。
ステップS110においては、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS109の処理により決定された変動パターンと、その変動パターンの変動演出時間を示す変動演出時間テーブルとに基づいて、変動演出時間を算出し、その変動演出時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS111)。この処理が終了した場合には、ステップS112に処理を移す。
ステップS112においては、メインCPU66は、始動記憶数カウンタを“1”減少するように記憶更新する。そして、メインCPU66は、始動記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図13のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。詳しくは後述するが、副制御回路200のサブCPU206は、受信した始動記憶数指定コマンドに応じた演出を実行することとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(入力検出処理)
図13のステップS43において実行されるサブルーチンについて図17を用いて説明する。
最初に、図17に示すように、メインCPU66は、賞球関連スイッチチェック処理を実行する(ステップS231)。この処理において、メインCPU66は、賞球に関連するスイッチであるVカウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、始動入賞球センサ116などの各種のセンサより、所定の検知信号が供給されているかを検出する。そして、これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、信号を供給したセンサに応じて、賞球の数を決定し、メインRAM70に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS232に処理を移す。
ステップS232においては、特別図柄関連スイッチ入力処理を実行する。詳しくは図18を用いて後述するが、この処理において、メインCPU66は、特別図柄としての識別情報に関連するVカウントセンサ102、カウントセンサ104、始動入賞球センサ116、及びアウト球センサ112より所定の信号が供給されているかを検出する。これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、後述するような処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS233に処理を移す。
ステップS233においては、普通図柄関連スイッチ入力処理を実行する。詳しくは図20を用いて後述するが、この処理において、メインCPU66は、普通図柄に関連する通過球センサ114より所定の信号が供給されているかを検出する。これら所定の信号を受け取ったメインCPU66は、後述するような処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS234に処理を移す。
ステップS234においては、連動演出関連スイッチ入力処理を実行する。詳しくは図21を用いて後述するが、この処理において、メインCPU66は、連動演出に関連する連動開始開閉役物監視センサ108、連動開閉役物監視センサ110より所定の信号が供給されているかを検出する。これら所定の信号を受け取ったメインCPU66は、後述するような処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(特別図柄関連スイッチ入力処理)
図17のステップS232において実行されるサブルーチンについて図18を用いて説明する。
最初に、図18に示すように、カウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う(ステップS261)。この処理において、メインCPU66は、カウントセンサ104から供給される所定の信号に応じて、カウントスイッチ入力があると判別した場合には、大入賞口入賞カウンタを“1”増加させるように記憶更新するカウントスイッチ検出時処理を実行する(ステップS262)。一方、メインCPU66は、カウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS263に処理を移す。
ステップS263においては、Vカウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、Vカウントセンサ102から供給される所定の信号に応じて、Vカウントスイッチ入力があると判別した場合には、特定領域を通過した旨のフラグを成立させて、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加させるように記憶更新するVカウントスイッチ検出時処理を実行する(ステップS264)。
また、このVカウントスイッチ検出時処理では、メインCPU66は、Vカウントセンサ102から供給される所定の信号に応じて、Vカウントスイッチ入力があると判別した場合には、大入賞口入賞カウンタを“1”増加させるように記憶更新する処理を実行する。一方、メインCPU66は、Vカウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS265に処理を移す。
ステップS265においては、始動口スイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、始動入賞球センサ116から供給される所定の信号を受け取ることにより、始動口スイッチ入力があるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、始動口スイッチ入力があると判別した場合には、ステップS266に処理を移し、始動口スイッチ入力があると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS266においては、始動口検出時処理を実行し、この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。詳しくは図19を用いて説明するが、メインCPU66は、可変表示ゲームの保留数が“4”より小さいと判別した場合には、大当たり判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値を抽出し、メインRAM70の所定領域に記憶する。また、メインCPU66は、大当たり強調実行抽選を行い、メインRAM70の所定領域に各種のコマンドをセットする。この処理が終了した場合には、ステップS267に処理を移す。
ステップS267においては、アウト球スイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、アウト球センサ112から供給される所定の信号に応じて、アウト球スイッチ入力があると判別した場合には、アウト球カウンタを“1”増加させるように記憶更新するアウト球スイッチ検出時処理を実行する(ステップS268)。一方、メインCPU66は、アウト球スイッチ入力があると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
(始動口検出時処理)
図18のステップS266において実行されるサブルーチンについて図19を用いて説明する。
最初に、図19に示すように、メインCPU66は、可変表示ゲームの保留数が“4”以上であるか否かの判断を行う。すなわち、この処理において、メインCPU66は、始動記憶数カウンタから始動記憶数を読み出し、始動記憶数が“4”以上であるか否かの判断を行う(ステップS501)。この処理において、メインCPU66は、始動記憶数が“4”以上であると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。つまり、可変表示ゲームの保留数が上限数に至っている場合には、始動口6に遊技球が入賞したが、始動記憶情報の記憶を行うことなく、本サブルーチンを終了することとなる。一方、メインCPU66は、始動記憶数が“4”より小さいと判別した場合には、始動記憶数カウンタを“1”増加させ(ステップS502)、ステップS503に処理を移す。
ステップS503においては、メインCPU66は、大当たり判定用乱数カウンタから大当たり判定用乱数値を抽出し、大当たり図柄決定用乱数カウンタから大当たり図柄用乱数値を抽出する。そして、メインCPU66は、抽出した大当たり判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値をメインRAM70の所定領域に始動記憶情報として記憶する(ステップS504)。このように記憶された大当たり判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値を示すデータは、図16のステップS105などの処理においてメインCPU66により読み出され、大当たりであるか否かが判断され、導出表示させる識別情報の種類が決定されることとなる。このように、メインCPU66は、遊技球が始動口6に入球したが、所定の可変表示保留条件が成立した場合に、その識別情報の可変表示が実行できる所定の可変表示開始条件が成立するまで、その識別情報の可変表示の結果を決定するための始動記憶情報を、所定数を上限として記憶することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS505に処理を移す。
ステップS505において、メインCPU66は、始動記憶数を示すデータを読み出し、そのデータに基づく始動記憶数指定コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。このようにセットされた始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図13のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、後述するように、受信した始動記憶数指定コマンドに応じて、始動記憶数に関する演出、報知を実行することとなる。また、この始動記憶数指定コマンドには、ステップS503によって抽出された大当たり判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値に基づくデータ(例えば、大当たり遊技状態に移行させる乱数値であるか否か、識別情報の可変表示の結果、リーチとなるか否かなど)が含まれており、主制御回路60から副制御回路200に始動記憶数指定コマンドを供給することによって、副制御回路200(サブCPU206)は、例えば、大当たり遊技状態に移行させる乱数値であるか否か、識別情報の可変表示の結果、リーチとなるか否かなどを認識可能となる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(普通図柄関連スイッチ入力処理)
図16のステップS233において実行されるサブルーチンについて図20を用いて説明する。
最初に、図20に示すように、球通過スイッチ入力があるか否かの判断を行う(ステップS281)。この処理において、メインCPU66は、通過球センサ114から供給される所定の信号に応じて球通過スイッチ入力があると判別した場合、球通過検出時処理を実行する(ステップS282)。
この球通過検出時処理において、メインCPU66は、図19に示す始動口検出時処理の場合と同様、所定の上限数(例えば“4”)まで球通過記憶数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する処理を実行する。そして、普通図柄ゲームを「当たり」とするか否かの内部抽選処理を行い、その抽選結果を示すデータ(例えば、「当たり」であるか否か、普通図柄94の可変表示の結果など)と、球通過記憶数を示すデータとを含む球通過記憶数指定コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。このようにセットされた球通過記憶数指定コマンドを示すデータは、図13のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に球通過記憶数指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した球通過記憶数指定コマンドに応じて、球通過記憶数に関する演出、報知を実行することとなる。この処理が終了した場合、及び前記ステップS281の処理で球通過スイッチ入力があると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
(連動演出関連スイッチ入力処理)
図16のステップS234において実行されるサブルーチンについて図21を用いて説明する。
最初に、図21に示すように、メインCPU66は、連動開始開閉役物監視スイッチ入力があるか否かの判断を行う(ステップS291)。この処理において、メインCPU66は、連動開始開閉役物監視センサ108から供給される所定の信号に応じて連動開始開閉役物監視スイッチ入力があると判別した場合、ステップS292に処理を移す一方、連動開始開閉役物監視スイッチ入力がないと判別した場合、ステップS299に処理を移す。
ステップS292において、メインCPU66は、連動開始開閉役物の開閉鎖状態フラグを変更する。
前記開閉鎖状態フラグは、開閉役物50A〜50Fごとに設けられ、各開閉役物50A〜50Fが開放状態にあるか閉鎖状態にあるかを示すものであり、初期状態においては全ての開閉役物50A〜50Fの開閉鎖状態フラグが閉鎖状態を示す値にセットされている。そして、遊技の進行に伴って各開閉役物50A〜50Fが開閉動作し、連動開始開閉役物監視センサ108や連動開閉役物監視センサ110によってその動きが検知されると、メインCPU66は、それまで開閉鎖状態フラグが示していた状態から他の状態へと開閉鎖状態フラグの値を変更する。すなわち、それまでの開閉鎖状態フラグの値が閉鎖状態を示す値であれば開放状態を示す値へ、逆に、開放状態を示す値であれば閉鎖状態を示す値へと開閉鎖状態フラグの値を変更する。
前述したように、本実施形態では、連動開始開閉役物を開閉役物50Aと開閉役物50Dとしているので、前記ステップS292の処理においては、メインCPU66は、開動作又は閉動作した連動開始開閉役物が開閉役物50Aの場合は同開閉役物50Aの開閉鎖状態フラグを変更し、開閉役物50Dの場合は同開閉役物50Dの開閉鎖状態フラグを変更する。この処理が終了した場合には、ステップS293に処理を移す。
ステップS293において、メインCPU66は、前記ステップS292において開閉鎖状態フラグが変更された連動開始開閉役物が開放状態か否かを判断する。そして、連動開始開閉役物が開放状態であると判別した場合、すなわち、連動開始開閉役物が閉鎖状態から開放状態へ移行したと判別した場合には、ステップS294に処理を移す一方、連動開始開閉役物が開放状態ではないと判別した場合、すなわち、連動開始開閉役物が開放状態から閉鎖状態へ移行したと判別した場合には、ステップS297に処理を移す。
ステップS294において、メインCPU66は、連動開閉役物監視スイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、連動開閉役物監視センサ110から供給される所定の信号に応じて連動開閉役物監視スイッチ入力があると判別した場合、連動開始開閉役物と連動開閉役物とが連動関係にあると判断してステップS295に処理を移す一方、連動開閉役物監視スイッチ入力がないと判別した場合、連動開始開閉役物と連動開閉役物とが連動関係になく、連動開始開閉役物が単独で開動作したと判断して本サブルーチンを終了する。
ステップS295において、メインCPU66は、連動開閉役物の開閉鎖状態フラグを変更する。
前述したように、本実施形態では、連動開始開閉役物である開閉役物50Aに対する連動開閉役物を開閉役物50Bまたは50Cとし、連動開始開閉役物である開閉役物50Dに対する連動開閉役物を開閉役物50Eまたは50Fとしているので、このステップS295の処理においては、メインCPU66は、開動作した連動開始開閉役物が開閉役物50Bまたは50Cの場合は同開閉役物50Bまたは50Cの開閉鎖状態フラグを変更し、開閉役物50Dの場合は同開閉役物50Dの開閉鎖状態フラグを変更する。この処理が終了した場合には、ステップS296に処理を移す。
ステップS296において、メインCPU66は、連動演出開始コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。このようにセットされた連動演出開始コマンドを示すデータは、図13のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に連動演出開始コマンドとして供給され、副制御回路200のサブCPU206は、後述するように、受信した連動演出開始コマンドに基づき液晶表示装置32の演出表示可能領域32aにおいて連動演出を開始することとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS297において、メインCPU66は、現在、液晶表示装置32の演出表示可能領域32aにおいて連動演出を実行中であるか否かを判断する。そして、連動演出を実行中であると判別した場合には、ステップS298に処理を移す一方、連動演出を実行中ではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS298において、メインCPU66は、連動演出終了コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。このようにセットされた連動演出終了コマンドを示すデータは、図13のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に連動演出終了コマンドとして供給され、副制御回路200のサブCPU206は、後述するように、受信した連動演出終了コマンドに基づき液晶表示装置32の演出表示可能領域32aにおける連動演出を終了することとなる。この処理を終了した場合、本サブルーチンを終了する。
ステップS299において、メインCPU66は、前記ステップS294と同様、連動開閉役物監視スイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、連動開閉役物監視センサ110から供給される所定の信号に応じて連動開閉役物監視スイッチ入力があると判別した場合、連動開閉役物が単独で開閉動作したと判断してステップS300に処理を移す一方、連動開閉役物監視スイッチ入力がないと判別した場合、本サブルーチンを終了する。
ステップS300において、メインCPU66は、前記ステップS295と同様、連動開閉役物の開閉鎖状態フラグを変更する。前述したように、メインCPU66は、開閉動作した連動開始開閉役物が開閉役物50Bまたは50Cの場合は同開閉役物50Bまたは50Cの開閉鎖状態フラグを変更し、開閉役物50Eまたは50Fの場合は同開閉役物50Eまたは50Fの開閉鎖状態フラグを変更する。なお、このステップS300においては、前記ステップS295とは異なり、開閉鎖状態フラグが閉鎖状態を示す状態から開放状態を示す値に変更される場合のみならず、開放状態を示す状態から閉鎖状態を示す値に変更される場合もある。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(副制御回路の動作)
一方、副制御回路200では、主制御回路60から送信される各種のコマンドを受信し、図22に示すようなコマンド受信処理を実行することとなる。
(コマンド受信処理)
最初に、図22に示すように、始動記憶数指定コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS341)。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から始動記憶数指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS342に処理を移す。一方、サブCPU206は、主制御回路60から始動記憶数指定コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS343に処理を移す。
ステップS342において、サブCPU206は、保留数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、始動記憶情報と、更新前の始動記憶数を示すデータと、更新後の始動記憶数を示すデータとを、ワークRAM210の所定領域にセットする。そして、サブCPU206は、主制御回路60から受信した始動記憶数指定コマンドに基づいて始動記憶数を決定し、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた始動記憶数を示すデータを更新する。なお、この処理においては、保留数の増減に関わらず、更新を行うこととなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS343において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から変動パターン指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS344に処理を移す。一方、サブCPU206は、主制御回路60から変動パターン指定コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS346に処理を移す。
ステップS344において、サブCPU206は、リーチ判定処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、変動パターンに基づいて、リーチとなる変動パターンであるか否かを判定する。この処理が終了した場合にはステップS345に処理を移す。
ステップS345において、サブCPU206は、変動パターン、リーチ判定結果、演出決定テーブルを参照し、演出パターンを選択する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から供給された変動パターン指定コマンドに含まれる変動パターンと、ステップS344においてリーチとなるか否かを判定した判定結果と、演出決定テーブルとを参照する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS346において、サブCPU206は、連動演出開始コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、連動演出開始コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS347において、連動演出開始コマンドを受信した旨の連動演出開始コマンドデータをワークRAM210の所定領域にセットし、本サブルーチンを終了する。なお、前記連動演出開始コマンドデータは、後述する図23の連動演出処理でサブCPU206によって消去される。一方、サブCPU206は、連動演出開始コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS348に処理を移す。
ステップS348において、サブCPU206は、連動演出終了コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、連動演出終了コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS349において、連動演出終了コマンドを受信した旨の連動演出終了コマンドデータをワークRAM210の所定領域にセットし、本サブルーチンを終了する。なお、前記連動演出終了コマンドデータは、後述する図23の連動演出処理でサブCPU206によって消去される。一方、サブCPU206は、連動演出終了コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS350に処理を移す。
ステップS350において、サブCPU206は、その他の受信したコマンド(例えば、球通過記憶数指定コマンドなど)に対応する制御を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(連動演出処理)
また、副制御回路200では、所定のタイミングでコマンド受信処理とは異なる連動演出処理が実行される。この連動演出処理について図23を用いて説明する。
図23に示すように、副制御回路200のサブCPU206は、最初に連動演出開始コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS371)。サブCPU206は、図22のステップS347において連動演出開始コマンドデータがセットされたか否かによって、連動演出開始コマンドを受信したか否かを判断する。そして、主制御回路60から連動演出開始コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS372に処理を移す一方、主制御回路60から連動演出開始コマンドを受信していないと判別した場合には、ステップS373に処理を移す。
ステップS372において、サブCPU206は、連動演出開始処理を実行する。この連動演出開始処理において、サブCPU206は、画像データROM216から連動演出画像データを読み出してワークRAM210にセットすると共に、所定のタイミングで前記連動演出画像データをVDP212に供給する。これにより、図11に示すように、液晶表示装置32の演出表示可能領域32a内に連動演出画像Gが表示されることとなる。
ステップS373において、サブCPU206は、最初に連動演出終了コマンドを受信したか否かを判断する。サブCPU206は、図22のステップS349において連動演出終了コマンドデータがセットされたか否かによって、連動演出終了コマンドを受信したか否かを判断する。そして、主制御回路60から連動演出終了コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS374に処理を移す一方、主制御回路60から連動演出終了コマンドを受信していないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS374において、サブCPU206は、連動演出終了処理を実行する。この連動演出終了処理において、サブCPU206は、VDP212に連動演出画像Gの表示を停止させて、連動演出を終了する。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
このように、サブCPU206が上記連動演出処理を実行することにより、連動開始開閉役物と連動開閉役物とが連動関係にあるときにだけ、連動演出画像Gを演出表示可能領域32a内の所定位置に表示することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、ここでは具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、主に、発射された遊技球を上部側から下部側へ流下案内可能とし、一部又は全部が透明部材により形成されて背後が透視可能な透明遊技盤と、前記透明遊技盤上に設けられ、遊技球が入球し難い閉状態と遊技球が入球しやすい開状態とに可動する複数の開閉役物と、前記透明遊技盤の裏面側に配設され、前記複数の開閉役物が相互に機械的に連動して連鎖的に拡開動作するように、複数の開閉役物間を構成した連動機構とを備え、前記透明遊技盤の裏面側には、前記開閉役物に入球した遊技球を遊技機下方へ排出する排出路が設けられ、当該排出路は複数の分岐排出路に分岐されており、前記連動機構は、各前記分岐排出路への遊技球の通過に応じて、各々異なる前記開閉役物が拡開動作するように連結されていることを特徴とするものであるが、透明遊技盤、透明遊技盤に演出表示可能領域を形成する表示手段、開閉役物、複数の開閉役物同士を連結した連動機構、前記連動機構の動きに合わせて前記表示手段上で演出表示する拡開動作演出表示制御手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものでもない。
本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の概観を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機における概観を示す正面図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機における開閉役物を示す図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機における開閉役物の開閉動作の原理を説明するための図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機における複数の開閉役物が連動機構で連動する原理を説明するための図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の主制御回路及び副制御回路を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において表示される表示画面を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において表示される表示画面を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において表示される表示画面を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において表示される表示画面を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
符号の説明
5a〜5f 一般入賞口
6 始動口
8 大入賞口
10 パチンコ遊技機(遊技機)
14 透明遊技盤
15 遊技領域
32 液晶表示装置(表示手段)
32a 演出表示可能領域
34 可変表示ゲーム表示領域
50A〜50F 開閉役物
52 連動機構
60 主制御回路
66 メインCPU
70 メインRAM
108 連動開始開閉役物監視センサ
110 連動開閉役物監視センサ
200 副制御回路
206 サブCPU

Claims (3)

  1. 発射された遊技球を上部側から下部側へ流下案内可能とし、一部又は全部が透明部材により形成されて背後が透視可能な透明遊技盤と、
    前記透明遊技盤上に設けられ、遊技球が入球し難い閉状態と遊技球が入球しやすい開状態とに可動する複数の開閉役物と、
    前記透明遊技盤の裏面側に配設され、前記複数の開閉役物が相互に機械的に連動して連鎖的に拡開動作するように、複数の開閉役物間を構成した連動機構とを備え、
    前記透明遊技盤の裏面側には、前記開閉役物に入球した遊技球を遊技機下方へ排出する排出路が設けられ、
    当該排出路は複数の分岐排出路に分岐されており、
    前記連動機構は、各前記分岐排出路への遊技球の通過に応じて、各々異なる前記開閉役物が拡開動作するように連結されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記複数の開閉役物のうち一つの開閉役物に遊技球が入球すると、その開閉役物を連動開始開閉役物として、同連動開始開閉役物が拡開すると共に他の開閉役物も連鎖的に拡開して開放状態となり、前記開放状態にある連動開始開閉役物に再度遊技球が入球すると、前記連動開始開閉役物のみが閉鎖状態となって他の開閉役物は開放状態を維持することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記透明遊技盤を通して視認されるように当該透明遊技盤の背面側に配設され、透明遊技盤の略全面に演出表示可能領域を形成する表示手段と、
    前記排出路を遊技球が通過した軌跡を前記表示手段上で演出表示する演出表示制御手段とを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
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CN104969272A (zh) * 2012-12-11 2015-10-07 挪佛麦迪哥股份公司 游戏设备
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