JP2006041567A - コンデンサヘッドホン,コンデンサヘッドホン用振動板およびその製造方法 - Google Patents

コンデンサヘッドホン,コンデンサヘッドホン用振動板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 コンデンサヘッドホンにおいて、界面活性剤により導電性が付与されている振動板の電気抵抗の安定化を図る。
【解決手段】 コンデンサヘッドホン用振動板10において、高分子フィルムからなる薄膜基材101の少なくとも一方の面に、界面活性剤からなる導電皮膜102を形成し、さらに導電皮膜102を覆うように絶縁皮膜103を形成する。
【選択図】 図2

Description

本発明はコンデンサヘッドホンに関し、さらに詳しく言えば、高湿度環境下においても振動板の導電抵抗を安定化する技術に関するものである。
振動板と固定極とをスペーサを介して対向的に配置してなる静電型変換器において、振動板はコンデンサを形成する一方の電極として用いられることから導電性を付与する必要がある。静電型変換器はコンデンサマイクロホンとコンデンサヘッドホン(スピーカ)のいずれにも使用されるが、コンデンサヘッドホンの場合には振動板に例えば400V程度の成極電圧が印加される。
振動板に導電性を付与する方法として、例えば特許文献1に記載されているように振動板の薄膜基材に金属蒸着膜を形成する方法があるが、振動板が大きく振動して固定極と機械的に接触した場合には、その接触部分に電流が集中して流れて発熱し最悪の場合には振動板が破壊されることがある。
振動板に導電性を付与する別の方法として、通常帯電防止剤として用いられる界面活性剤を電荷保持材として振動板の薄膜基材に塗布する方法がある。界面活性剤によれば、きわめて薄い例えば0.1μm以下の導電皮膜を形成できるため、振動板の薄膜基材の機械的強度にほとんど影響を与えることがない。
したがって、振動板の薄膜基材に薄くて機械的強度の優れた高分子フィルム(例えば、1.2μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET),ポリフェニレンサルファイド(PPS),ポリエチレンナフタレート(PEN)など)を選択でき、高音質のコンデンサヘッドホンとすることができる。
特開昭58−5637号公報
しかしながら、界面活性剤による導電皮膜は、その皮膜表面で水分を吸着する性質をもつため吸着した水分によって電気抵抗が低下する。これは電荷の流失につながる。そればかりでなく、高湿度環境下においては結露が発生することがあり、その結露量が多くなると振動板と固定極との間に成極電圧の漏洩電流が発生しこれが原因で雑音が発生する。
したがって、本発明の課題は、コンデンサヘッドホンにおいて、界面活性剤により導電性が付与されている振動板の電気抵抗の安定化を図ることにある。
上記課題を解決するため、本願の請求項1に記載の発明は、高分子フィルムからなる薄膜基材の少なくとも一方の面に、界面活性剤からなる導電皮膜と、上記導電皮膜を覆う絶縁皮膜とが形成されていることを特徴としている。
本願の請求項2に記載の発明は、コンデンサヘッドホン用振動板の製造方法において、高分子フィルムからなる薄膜基材の少なくとも一方の面に界面活性剤を塗布して導電皮膜を形成し上記界面活性剤に含まれている溶媒を蒸散したのち、上記導電皮膜上に絶縁材溶液を塗布して絶縁皮膜を形成することを特徴としている。
本願の請求項3に記載の発明は、上記請求項2において、上記導電皮膜および上記絶縁皮膜をスピンコート法によって形成することを特徴としている。
本願の請求項4に記載の発明は、支持リングに張設された振動板と固定極とをスペーサリングを介して対向的に配置してなる静電型変換器を含むコンデンサヘッドホンにおいて、上記振動板として、高分子フィルムからなる薄膜基材の少なくとも一方の面に、界面活性剤からなる導電皮膜と、上記導電皮膜を覆う絶縁皮膜とが形成されている振動板を用いることを特徴としている。
上記請求項1に記載の発明によれば、界面活性剤からなる導電皮膜の上に絶縁皮膜が形成されているため導電皮膜の皮膜表面に水分が吸着されることがない。したがって、導電皮膜の導電抵抗が安定し導電皮膜にほぼ一定量の電荷が長期間にわたって保持される。また、結露が発生するような高湿度環境下においても絶縁皮膜があるため、振動板と固定極との間に漏洩電流が流れず雑音の発生が防止される。
上記請求項2に記載の発明によれば、界面活性剤により導電皮膜を形成し、それに含まれている溶媒を蒸散したのち絶縁皮膜を形成することにより、導電皮膜材料が絶縁皮膜内に溶け出すことがない。このため、導電皮膜を損なうことなく絶縁皮膜を形成することができる。
上記請求項3に記載の発明によれば、スピンコート法を適用することにより、導電皮膜および絶縁皮膜をともに振動板の薄膜基材の機械的強度にほとんど影響を与えることがない0.1μm以下のきわめて薄い膜として形成することができる。
上記請求項4に記載の発明によれば、振動板の薄膜基材に薄くて機械的強度の優れた高分子フィルムを用いることができ、しかも導電皮膜の導電抵抗が安定していることから、高音質のコンデンサヘットホンが提供される。
次に、図1ないし図3により本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1は本発明のコンデンサヘッドホンが備える静電型変換器を示す模式的な断面図,図2は本発明による振動板の一部拡大断面図,図3は本発明による振動板の製造工程を示す模式図である。
図1に示す静電変換器1において、振動板10は導電材よりなる支持リング11に所定の張力をもって張設された状態で、電気絶縁性のスペーサリング20を介して固定極30と対向的に組み合わされる。
本発明において、固定極30の構成は任意であってよい。すなわち、固定極30には例えば黄銅合金やアルミニウムなどの金属電極が用いられるが、高分子フィルムからなるエレクトレット材が適用されてもよい。
また、固定極30を振動板10の両面側に配置してプッシュプル型としてもよいが、いずれにしても、本発明のコンデンサヘッドホンの場合には、振動板10と固定極30との間に例えば400〜500V程度の高い成極電圧が印加される。
振動板10には電極として動作するための導電性が付与されるが、本発明においては、界面活性剤により振動板10に導電性が付与されている。図2を参照して、振動板10は高分子フィルムよりなる薄膜基材101を備え、薄膜基材101の表裏両面には導電皮膜102と絶縁皮膜103とがそれぞれ形成されている。なお、薄膜基材101の片面側にのみ導電皮膜102と絶縁皮膜103とが形成されてもよい。
本発明において、薄膜基材101には厚さが1.2μm程度でも機械的強度が優れているポリエチレンテレフタレート(PET),ポリフェニレンサルファイド(PPS),ポリエチレンナフタレート(PEN)などが好ましく採用される。
振動板10を製造するには、図3(a)〜(e)に示す工程を辿ることが好ましい。まず、図3(a)に示すように支持リング11に薄膜基材101を適切な張力を与えて接着し振動板基体10aを作製する。
この振動板基体10aを図示しないスピンナー上に載置し、図3(b)に示すように薄膜基材101上に界面活性剤102aを滴下したのち、スピンナーにて振動板基体10aを回転させるスピンコート法により薄膜基材101上に界面活性剤102aによる導電皮膜102を形成する。図3(c)に導電皮膜102が形成された状態を示す。
界面活性剤102aには、例えばコルコート社製の界面活性剤系静電防止剤「コルコート200」を用いることができる。この界面活性剤の表面抵抗は10〜10,性状は液体で溶媒はメタノールである。必要に応じて、導電皮膜102を薄膜基材101の両面に形成し、図3(c)の状態で界面活性剤102a(導電皮膜102)に含まれている溶媒をほぼ完全に蒸散させる。
しかる後、再び振動板基体10aを図示しないスピンナー上に載置し、図3(d)に示すように導電皮膜102上に絶縁材溶液103aを滴下して、同じくスピンコート法により導電皮膜102上に絶縁皮膜103を形成する。
図3(e)に絶縁皮膜103が形成された状態を示す。導電皮膜102が薄膜基材101の両面に形成されている場合には絶縁皮膜103も両面に形成する。絶縁材溶液103aには、例えばアイ・エヌ・ジー社製の「フロロバリヤーFP−1054」(溶媒はフッ素系)を使用することができる。図3(e)の状態で絶縁材溶液103a(絶縁皮膜103)に含まれている溶媒を蒸散させて実際に使用される振動板10とする。
上記の製造方法によれば、界面活性剤102aに含まれている溶媒を蒸散してから絶縁皮膜103を形成するようにしているため、導電皮膜材料が絶縁皮膜内に溶け出すことがなく、したがって良好な導電皮膜102を形成できる。
また、導電皮膜102と絶縁皮膜103の成膜にスピンコート法を適用しているため、両皮膜をともに0.1μm以下の膜厚に形成できる。したがって、導電皮膜102と絶縁皮膜103とを形成しても振動板10の機械強度に悪影響が与えられることもない。
本発明のコンデンサヘッドホンが備える静電型変換器を示す模式的な断面図。 本発明による振動板の一部拡大断面図。 (a)〜(e)本発明による振動板の製造工程を示す模式図。
符号の説明
1 静電型変換器
10 振動板
10a 振動板基体
11 支持リング
101 薄膜基材
102 導電皮膜
103 絶縁皮膜
20 スペーサリング
30 固定極

Claims (4)

  1. 高分子フィルムからなる薄膜基材の少なくとも一方の面に、界面活性剤からなる導電皮膜と、上記導電皮膜を覆う絶縁皮膜とが形成されていることを特徴とするコンデンサヘッドホン用振動板。
  2. 高分子フィルムからなる薄膜基材の少なくとも一方の面に界面活性剤を塗布して導電皮膜を形成し上記界面活性剤に含まれている溶媒を蒸散したのち、上記導電皮膜上に絶縁材溶液を塗布して絶縁皮膜を形成することを特徴とするコンデンサヘッドホン用振動板の製造方法。
  3. 上記導電皮膜および上記絶縁皮膜をスピンコート法によって形成することを特徴とする請求項2に記載のコンデンサヘッドホン用振動板の製造方法。
  4. 支持リングに張設された振動板と固定極とをスペーサリングを介して対向的に配置してなる静電型変換器を含むコンデンサヘッドホンにおいて、
    上記振動板として、高分子フィルムからなる薄膜基材の少なくとも一方の面に、界面活性剤からなる導電皮膜と、上記導電皮膜を覆う絶縁皮膜とが形成されている振動板を用いることを特徴とするコンデンサヘッドホン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010273241A (ja) * 2009-05-25 2010-12-02 Audio Technica Corp コンデンサヘッドホンユニット
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CN105208483A (zh) * 2015-10-29 2015-12-30 歌尔声学股份有限公司 耳机线控装置以及耳机

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