JP2006038684A - 原子炉水回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 原子炉系統や炉水に含まれる過酸化水素を速やかに分解して所望の場所に戻すことができるようにした原子炉水回収装置を提供すること。
【解決手段】 原子炉ウェル9と復水貯蔵タンク4の間の炉水系統配管13に、貴金属を活性炭に担持させた過酸化水素分解性の高い触媒を使用した原子炉水回収装置12を設置し、原子炉ウェル9から復水貯蔵タンク4に炉水を回収するとき、炉水に含まれている過酸化水素を分解処理し、復水貯蔵タンク4に過酸化水素が含まれていない水が貯蔵されるようにしたもの。
これにより、復水浄化器5のイオン交換樹脂の洗浄に、復水貯蔵タンク4に貯蔵されている炉水を使用しても、イオン交換樹脂が劣化する虞れがなくなり、且つ、復水貯蔵タンク4に速やかに炉水が移送できるので、定期検査時間が短縮できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、原子力プラントの原子炉水に含まれる過酸化水素を分解処理するために使用する原子炉水回収装置に関する。
一般に使用されている発電用原子炉の一種に沸騰水型原子炉(BWR)があるが、この沸騰水型原子炉プラントは、例えば図6に示すように、核燃料1を炉心8に装備した圧力容器と、この圧力容器内で発生した蒸気により駆動されるタービン2と、このタービン2の排出蒸気を圧力容器に戻す系統、すなわち排出蒸気を水(復水)に戻す復水器3、復水浄化器5、給水ポンプ6、熱交換器7を備え、復水浄化器5に復水貯蔵タンク4が接続されている。
ここで復水浄化器5は、復水脱塩器とも呼ばれ、イオン交換樹脂などを用い、冷却水中に含まれる鉄クラッドなどの腐食生成物を除去するもので、除去効率が低下した場合には樹脂を洗浄しなければならないが、この洗浄には大量の水が必要であり、このため、通常は復水貯蔵タンク4内の貯蔵水が使用されている。
ところで、この復水貯蔵タンク4は、通常、発電所内の廃液処理設備で浄化した回収水が貯蔵されているものであるが、しかし、原子炉の検査作業終了後に原子炉ウェル9内の水(ウエル水又は原子炉水)を抜きとる際の一時保管にも利用され、このときには炉内の水(以下、炉水と記す)も復水貯蔵タンク4に回収される。
このとき炉水を復水貯蔵タンク4に移送する際の経路としては、図7に示すように、炉水を直接、復水貯蔵タンク4に移送する経路Aと、放射性廃棄物処理系10に移送し、処理後、復水貯蔵タンク4に移送する経路B、それに、炉水を一旦、サプレッションプール11に落した後、放射性廃棄物処理系10に移送し、処理後、復水貯蔵タンク4に移送する経路Cの3種がある。
ここで、サプレッションプール11に移送してから放射性廃棄物処理系10で処理する経路Cの場合は、原子炉ウェル9からサプレッションプール11への排水は短期間で完了するものの、炉水排水前に予めサプレッションプール11の水位を下げておく必要があるため、作業工程の調整が必要となる。
一方、サプレッションプール11を通さず、廃棄物処理系10だけを経由して復水貯蔵タンク4に回収する経路Bの場合は、炉水の処理速度が廃棄物処理系の処理速度により律速されてしまう。
そこで、原子炉内の炉水を短時間で処理する必要がある原子炉の検査終了後の場合には、放射性廃棄物処理系を通さずに直接、復水貯蔵タンク4に移送する経路Aが選定される。
ところで、このような原子炉では、運転中、水の放射線分解により過酸化水素が生成されるので、原子炉の点検作業終了後には、炉水が多くの過酸化水素を含んでおり、従って、経路Aの場合、過酸化水素を多く含んだ水が復水貯蔵タンク4に貯蔵されることになる。
ところで、この原子炉の検査終了後には、プラント稼動開始の準備作業も平行して行われ、この準備作業の中に復水浄化器5のイオン交換樹脂を洗浄する作業も含まれるが、この復水浄化器5の洗浄に、過酸化水素を高濃度に含む復水貯蔵タンク4の水を用いたとすると、イオン交換樹脂の劣化が進んでしまう。
一方、放射性廃棄物処理系10を通る経路Bと経路Cの場合は、この放射性廃棄物処理系10で炉水中の過酸化水素が分解されるため、復水貯蔵タンク4の貯蔵水による過酸化水素問題は生じない。
しかし、この放射性廃棄物処理系10は処理能力が低いため、これを介して炉水を復水貯蔵タンク4に移送した場合は、定期検査工程に必要な時間が長くなってしまう。
そこで、原子炉ウェル9或いは復水貯蔵タンク4に過酸化水素の分解装置を設けたり、原子炉ウェル9から復水貯蔵タンク4までの移送経路に過酸化水素の分解装置を設けたりする方法が従来から提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3143058号公報
上記従来技術は、以下の点が課題になっていた。
まず、炉水を直接、復水貯蔵タンクに移送するようにした従来技術では、復水貯蔵タンクの水により復水浄化器のイオン交換樹脂を洗浄したのでは樹脂の劣化を招いてしまうという問題があった。
次に、放射性廃棄物処理系を介して炉水を復水貯蔵タンクに移送するようにした従来技術の場合は、放射性廃棄物処理系の処理速度が遅いため、定期検査工程が長くなってしまうという問題があった。
本発明は、このような従来技術の問題に鑑みてなされたもので、その目的は、原子炉系統や炉水に含まれる過酸化水素を速やかに分解して所望の場所に戻すことができるようにした原子炉水回収装置を提供することにある。
これらの課題は、過酸化水素の分解装置を設けるようにした従来技術でも解決されているが、本発明は、この従来技術とは別の解決手段を提供するものであり、従って、この過酸化水素の分解装置には、設備コストが安価で、設置スペースが小さいことが特に望ましく、加えて加温設備を必要とせず、常温で分解できることも望ましい。
これらの条件を満たすためには、過酸化水素の分解性能が高いことが要求され、具体的には、処理水の加温設備を必要とせず、室温の状態でも高い過酸化水素の分解性能が得られ、単位触媒量当りの処理速度が大きな高性能の過酸化水素分解触媒を開発する必要があるが、これが本発明により実現されているものである。
上記目的は、原子炉ウェルの炉水を復水貯蔵タンクに回収する方式の原子力プラントの原子炉水回収装置において、前記原子炉ウェルの炉水の処理に、活性炭の粒子に貴金属を付着させた触媒を用い、過酸化水素が分解された炉水が前記復水貯蔵タンクから得られるようにして達成される。
このとき、前記貴金属が、白金、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、レニウム、パラジウム、ロジウムの中から少なくとも1種類以上の貴金属であるようにしても、上記目的を達成することができる。
また、このとき、前記貴金属の前記活性炭粒子に対する付着密度が、当該活性炭粒子重量の1重量1%以上であるようにしても、上記目的を達成することができる。
同じく、このとき、前記活性炭粒子の粒径が1.68mmから0.833mmの範囲、又は10メッシュから20メッシュの範囲の何れかであるようにしても、上記目的を達成することができる。
更に、このとき、前記活性炭粒子の粒径が1.68mmから0.833mmの範囲、又は10メッシュから20メッシュの範囲で、且つ、前記貴金属の付着密度が前記活性炭の重量の1重量%以上であるようにしても、上記目的を達成することができる。
同じく、このとき、前記触媒による炉水の処理が、前記復水貯蔵タンクに炉水が回収される経路又は前記復水貯蔵タンクから炉水が取り出される経路で実行され、或いは前記復水貯蔵タンク内の炉水に対して実行されるようにしても、上記目的を達成することができる。
本発明は、過酸化水素の分解には、活性炭に貴金属を付着させた触媒が有効であることを見い出した点が特徴であり、このときの貴金属としては、白金、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、レニウム、パラジウム、ロジウムの中から少なくとも1種類以上の貴金属が有効であることを見い出した点も特徴である。
また、貴金属の付着密度は活性炭重量の1%以上とした活性炭を使用し、さらに、活性炭の粒径を1.68mmから0.833mmの範囲または10メッシュから20メッシュの範囲の活性炭を用いることにより室温の温度でも十分な過酸化水素の分解性能を発揮できることを見い出した点も特徴である。
更に、活性炭の粒径を1.68mmから0.833mmの範囲、又は10メッシュから20メッシュの範囲に調整し、かつ貴金属の付着量を活性炭重量の1%以上とした触媒を使用することにより、単位触媒量あたりの処理流量を大きくしても、高い過酸化水素の分解効率が達成できることを見い出した点も特徴である。
従って、この触媒を用いた装置を、例えば炉水と復水貯蔵タンク間の系統に設置することで、復水脱塩器の樹脂洗浄の際に樹脂が劣化するという問題を解決し、同時に定期検査の工程を短縮することができることになる。
本発明に係る原子炉水回収装置によれば、炉水の加温設備を必要とせず、且つ炉水に含まれる過酸化水素が速やかに分解できるため、本発明による装置を原子力プラントに設置することにより、原子炉の定期検査の時間を短縮できると共に、復水浄化器の洗浄に際して樹脂の性能低下を防止することができる。
以下、本発明による原子炉水回収装置について、図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態で、これは本発明による原子炉水回収装置の一実施形態を沸騰水型原子炉発電プラントに適用した場合の一例であり、図において、1は核燃料で、9が原子炉ウェルであり、原子炉の検査に際しては、この原子炉ウェル9内に水(炉水)を満した上で所定の検査、或いは所定の作業が実行されものである。
そして、所定の検査などが終了したら、その後、原子炉ウェル9内の水が原子炉水系統配管13を経由して復水貯蔵タンク4に回収され、必要に応じて復水浄化器5の洗浄に使用されるようになっている。
ここで、12は原子炉水回収装置で、必要に応じて炉水系統(原子炉水系統)配管13に接続され、原子炉ウェル9内の水が炉水系統配管13を介して復水貯蔵タンク4に回収される際、この原子炉水回収装置12を通ってから復水貯蔵タンク4に回収されるようになっている。
そして、この原子炉水回収装置12には、図2に示すように、過酸化水素分解用の触媒22を充填した触媒塔17が備られていて、炉水系統配管13を通る水は、全量が入口配管20から触媒塔17にバイパスされ、出口配管21から戻されるようになっている。
これにより、原子炉ウェル9内の水に含まれている過酸化水素は、貯蔵タンク4に回収される前に、原子炉水回収装置12により分解され、過酸化水素を含まない炉水が復水貯蔵タンク4に移送されることになり、従って、復水貯蔵タンク4の貯蔵水を使用して復水浄化器5の樹脂を洗浄しても、樹脂の性能が低下する虞れはない。
このため、まず、炉水系統配管13には、途中に止め弁23を設け、次に、炉水回収装置12の入口配管20には入口弁15を、そして出口配管21には出口弁25を、夫々設けておき、原子炉の検査作業終了後など、必要なとき、入口弁15を炉水系統配管13の原子炉ウェル9と止め弁23の間に接続し、出口弁25は止め弁23と復水貯蔵タンク4の間に接続して使用するようになっている。
ここで、入口配管20は、ポンプ27を介して触媒塔17の入口inに連通され、出口outは出口配管21に連通されるが、このとき入口配管20には流量計26が設けられていて、触媒塔17に流れ込む水の流量が計測できるようになっている。
そこで、炉水系統配管13に設けてある止め弁23を閉じ、入口配管20の入口弁15と出口配管21の出口弁25を開いてやれば、復水貯蔵タンク4に原子炉ウエル9から回収される炉水は、全量が原子炉回収装置12の触媒塔17を経由して流れるようになる。
このとき、原子炉ウエル9から回収される炉水の流量が、系統の圧力で得られる流量では不足した場合はポンプ27を運転し、流量計26で計測した結果から必要な流量に設定することができ、従って、炉水の回収時間を任意に抑えることができる。
そこで、原子炉ウエル9から触媒塔17に導かれた炉水は、触媒塔17に充填されている触媒22を通り、このとき炉水に含まれている過酸化水素が分解される。
そして、このときの過酸化水素の分解状況は、触媒塔入口サンプリングライン16からサンプリングした炉水中の過酸化水素濃度と、触媒塔出口サンプリングライン24でサンプリングした炉水の過酸化水素濃度を比較することにより把握することができる。
ここで、この実施形態では、触媒塔17を複数個、連結させることができ、サンプリングの結果、過酸化水素の分解性能が不十分であることが判明した場合には、触媒塔17の塔数を増加させることにより、所望の分解性能を得ることができる。
また、この実施形態では、触媒塔17の下流側にフィルタ19が設置してあり、これにより、触媒塔17内で触媒22から微粉末が混入されてしまった場合にも、復水貯蔵タンク4の水に異物が混入されてしまうのを防止することができる。
更に、この実施形態では、キャスター14を備えた台座18が用意してあり、この上に触媒塔17を設置することにより、原子炉回収装置12が容易に移動できるようになっている。
次に、この実施形態において、触媒塔17内に充填される触媒22について説明する。ここで、この触媒22としては、上記したように、過酸化水素の分解性能が高いことが要求され、具体的には、炉水の加温設備を必要とせず、室温の状態でも高い過酸化水素の分解性能が得られ、単位触媒量当りの処理速度が大きいことが高性能触媒の要件となる。
ここで、炉水中の過酸化水素を効率良く分解できる触媒として、この実施形態において採用した触媒の選定試験結果を図3に示す。
このときの試験条件は、過酸化水素濃度が約3ppmに調整された試験水を各種の触媒候補材が充填してある試験カラムに通水し、出口における過酸化水素濃度を測定したものである。
そして、過酸化水素の分解率は、試験カラム入口濃度に対する試験カラム内で分解した過酸化水濃度の比率を百分率で表したものであり、試験は触媒候補材の種類と試験水の空間速度を変えて行った。また、ここでは、貴金属としてルテニウム(Ru)を用いている。
ここで、まず、0.5%の貴金属をアルミナ(粒径4〜8メッシュ)に付着させた触媒Aと同じ貴金属を活性炭(粒径4〜8メッシュ)に付着させた触媒Cで比較した場合の過酸化水素の分解率は、活性炭の方が高くなっており、従って、貴金属の担持体としては活性炭が有効であることが確認できた。
しかし、ここで触媒C、つまり、0.5%の貴金属を付着させた活性炭(4〜8メッシュ)の触媒でも過酸化水素分解率は60%以下であり、高性能触媒の性能としては不足していた。
このため、まず、活性炭の粒径を4〜8メッシュ(目開き4.699〜2.362mm)から10〜20メッシュ(目開き1.651〜0.833mm)に変更し、単位触媒量当りの触媒表面積を増加させてみたところ、図3の触媒Dに示すように、空間速度30(1/h)のときの過酸化水素の分解率が60%から90%に向上した。
そこで、更に単位触媒当りの処理流量の増加が得られ、設備のコンパクト化が図れることを期待して、貴金属の付着量を0.5%から増加させ、10〜20メッシュの活性炭に1%以上の貴金属を付着させて、触媒E(1%)又は触媒F(2%)としてみた。
その結果、図3に示すように、空間速度を140(1/h)に増加させても、90%以上の過酸化水素分解率が得られることが判り、これは、1m3 の触媒を用い場合、処理流量が140m3/hまで確保できことを意味し、高性能触媒として充分に評価できるものである。
そこで、この触媒E又は触媒Fを触媒22として触媒塔17内に充填してやれば、460MW級原子力発電所の原子炉ウェル水に相当する約600m3 の炉水に適用して、回収時間が約4.3時間まで短縮できることになる。
従って、この実施形態によれば、廃棄物処理系を経由して約20時間以上をかけて処理している従来技術と比較して、処理時間が約1/5に短縮でき、この結果、原子炉の定期検査時間が短縮できると共に、復水浄化器の洗浄に際して樹脂の性能低下を防止することができる。
ここで、上記実施形態では、10〜20メッシュの活性炭に1%以上付着させるべき貴金属としてルテニウム(Ru)が選ばれているが、本発明の実施形態としては、このとき活性炭に付着させる貴金属はルテニウムに限らず、白金(Pt)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、レニウム(Re)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)の中から少なくとも1種類以上を選定し、活性炭に付着させて触媒22としてもよい。
次に、本発明の他の実施形態について説明すると、まず、図4は、本発明の第2の実施形態で、これも本発明による原子炉水回収装置の一実施形態を沸騰水型原子炉発電プラントに適用し、復水貯蔵タンク4から復水浄化器5に至る炉水系配管路28に、原子炉水回収装置12を接続した場合の一実施形態であり、その他の点は、図1の実施形態と同じである。
ここで原子炉水回収装置12は、復水浄化器5の樹脂洗浄に際して、復水貯蔵タンク4から復水浄化器5に供給される炉水を取り込み、触媒22を充填した触媒塔17により処理し、過酸化水素を分解してから復水浄化器5に供給する働きをする。
そこで、この図4の実施形態の場合、原子炉水回収装置12は、図2で説明した通りであるが、このとき止め弁23は炉水系配管路28に設けてあり、同じく入口配管20の入口弁15と出口配管21の出口弁25も炉水系配管路28に接続されるようになっている。
そして、この第2の実施形態では、原子炉ウェル9に対して所定の検査、或いは所定の作業が終わったとき、そのまま原子炉ウェル9内の炉水を復水貯蔵タンク4に回収する。
その後、復水貯蔵タンク4から復水浄化器5に洗浄水を供給する際、原子炉水回収装置12により炉水を処理し、過酸化水素を分解して復水浄化器5に洗浄水として供給するのである。
従って、この第2の実施形態によっても、復水浄化器5の洗浄に際して樹脂の性能低下を防止することができる。
また、この第2の実施形態の場合、上記したように、原子炉ウェル9の検査、或いは作業が実行された後、原子炉ウェル9内の炉水がそのまま復水貯蔵タンク4に回収できる。
従って、この第2の実施形態によれば、原子炉検査終了時に炉水を短時間で処理することができるので、原子炉の定期検査時間を短縮することができる。
次に、図5は、本発明の第3の実施形態で、これも本発明による原子炉水回収装置の一実施形態を沸騰水型原子炉発電プラントに適用し、原子炉水回収装置12を復水貯蔵タンク4内に接続した場合の一実施形態であり、その他の点は、図1の実施形態と同じである。
ここで原子炉水回収装置12は、復水貯蔵タンク4から炉水を取り込んで、触媒22を充填した触媒塔17により処理し、過酸化水素を分解してから復水貯蔵タンク4に戻す働きをする。
従って、この図5の実施形態の場合も、原子炉水回収装置12は、図2で説明した通りであるが、このとき図2で説明した止め弁23は不要で、入口配管20の入口弁15と出口配管21の出口弁25は何れも復水貯蔵タンク4内の炉水中に連通されるようになっている。
そして、この第3の実施形態でも、原子炉ウェル9に対して所定の検査、或いは所定の作業が終了した後は、そのまま原子炉ウェル9内の炉水を復水貯蔵タンク4に回収し、この後、原子炉水回収装置12を働かせ、復水貯蔵タンク4内の炉水を処理するようになっている。
そこで、原子炉水回収装置12を所定の時間にわたって働かせることにより、復水貯蔵タンク4内の炉水は全て分解処理され、過酸化水素を含まない炉水にすることができる。
従って、この第3の実施形態によっても、復水浄化器5の洗浄に際して樹脂の性能低下を防止することができる。
そして、この第3の実施形態の場合も、上記したように、原子炉ウェル9の検査、或いは作業が実行された後、原子炉ウェル9内の炉水がそのまま復水貯蔵タンク4に回収できる。
従って、この第3の実施形態によっても、原子炉検査終了時に炉水を短時間で処理することができるので、原子炉の定期検査時間を短縮することができる。
本発明による原子炉水回収装置の第1の実施形態を示す構成図である。 本発明による原子炉水回収装置の一実施形態を示す模式図である。 本発明による原子炉水回収装置の一実施形態における触媒の説明図である。 本発明による原子炉水回収装置の第2の実施形態を示す構成図である。 本発明による原子炉水回収装置の第3の実施形態を示す構成図である。 原子炉ウェル水を復水貯蔵タンクに移送する経路の説明図である。 発電用沸騰水型原子炉プラントの一例を示すブロック構成図である。
符号の説明
1:核燃料
2:蒸気タービン
3:復水器
4:復水貯蔵タンク
5:復水浄化器
6:給水ポンプ
7:熱交換器
8:炉心
9:原子炉ウェル
10:放射性廃棄物処理系
11:サプレションプール
12:原子炉水回収装置
13:炉水系統配管(原子炉ウェルと復水貯蔵タンクの間の配管)
14:キャスター
15:入口弁(原子炉水回収装置の入口弁)
16:触媒塔入口サンプリングライン
17:触媒塔
18:台座
19:フィルタ
20:入口配管
21:出口配管
22:触媒(過酸化水素分解用の触媒)
23:止め弁
24:触媒塔出口サンプリングライン
25:出口弁(原子炉回収装置の出口弁)
26:流量計
27:ポンプ
28:炉水系統配管(復水貯蔵タンクと復水浄化器の間の配管)

Claims (8)

  1. 原子炉ウェルの炉水を復水貯蔵タンクに回収する方式の原子力プラントの原子炉水回収装置において、
    前記原子炉ウェルの炉水の処理に、活性炭の粒子に貴金属を付着させた触媒を用い、
    過酸化水素が分解された炉水が前記復水貯蔵タンクから得られるように構成したことを特徴とした原子炉水回収装置。
  2. 請求項1に記載の原子炉水回収装置において、
    前記貴金属が、白金、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、レニウム、パラジウム、ロジウムの中から少なくとも1種類以上の貴金属であることを特徴とする原子炉水回収装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の原子炉水回収装置において、
    前記貴金属の前記活性炭粒子に対する付着密度が、当該活性炭粒子重量の1重量1%以上であることを特徴とする原子炉水回収装置。
  4. 請求項1〜請求項3に記載の何れかの原子炉水回収装置において、
    前記活性炭粒子の粒径が1.68mmから0.833mmの範囲、又は10メッシュから20メッシュの範囲の何れかであることを特徴とする原子炉水回収装置。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の原子炉水回収装置において、
    前記活性炭粒子の粒径が1.68mmから0.833mmの範囲、又は10メッシュから20メッシュの範囲で、且つ、前記貴金属の付着密度が前記活性炭の重量の1重量%以上であることを特徴とする原子炉水回収装置。
  6. 請求項1に記載の原子炉水回収装置において、
    前記触媒による炉水の処理が、前記復水貯蔵タンクに炉水が回収される経路で実行されることを特徴とする原子炉水回収装置。
  7. 請求項1に記載の原子炉水回収装置において、
    前記触媒による炉水の処理が、前記復水貯蔵タンクから炉水が取り出される経路で実行されることを特徴とする原子炉水回収装置。
  8. 請求項1に記載の原子炉水回収装置において、
    前記触媒による炉水の処理が、前記復水貯蔵タンク内の炉水に対して実行されることを特徴とする原子炉水回収装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20210296019A1 (en) * 2020-03-17 2021-09-23 Hitachi-Ge Nuclear Energy, Ltd. Chemical Decontamination Method and Chemical Decontamination Apparatus

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