JP2006036728A - トルエンのメチル化法 - Google Patents

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Abstract

【課題】キシレン生成物を調製する方法が、リン処理ZSM−5型ゼオライト触媒を含む反応器で実施される。
【解決手段】前記方法は、特定のスタートアップ条件で反応器に導入される、トルエン/メタノール供給原料及び一緒に供給される水素と前記触媒とを接触させることにより、トルエンのメチル化反応を独特なスタートアップで開始することを含む。このスタートアップ条件を用いることにより、触媒活性は長時間に渡り安定なままで、p−キシレンに対する高い選択性を実現することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般に、芳香族化合物のアルキル化に関する。
パラ−キシレンは、それを酸化して、ポリエステル繊維及び樹脂を製造する際の主成分であるテレフタル酸にするという大きな需要があるために、価値のある置換芳香族化合物である。ナフサの水素化精製(接触改質)、ナフサ又は軽油の水蒸気改質、及びトルエンの不均化により、パラ−キシレンを工業的に製造することができる。
メタノールを用いるトルエンのアルキル化は、トルエンのメチル化としても知られており、パラ−キシレンを作り出すために、実験室での研究で用いられてきた。トルエンのメチル化は、酸性触媒上で、特にゼオライト又はゼオライト系触媒上で起こることが知られている。具体的には、ZSM−5型ゼオライト、ゼオライトベータ及びシリコアルミノホスフェート(SAPO)触媒がこの方法で用いられてきた。通常、トルエンのメチル化により、下の反応により示されるように、オルト(o)−、パラ(p)−、及びメタ(m)−キシレンの熱力学的平衡混合物が生成し得る。
Figure 2006036728
約500℃で反応温度での、o−、m−、及びp−キシレンの熱力学的平衡組成はそれぞれ、25、50及び25モル%程度であろう。しかし、このようなトルエンのメチル化は、広い範囲の温度で起こり得る。C9+及び他の芳香族化合物のような副生成物が、キシレン生成物の2次的なアルキル化により生成する可能性がある。
吸着と異性化のサイクルにより、混合キシレンからパラ−キシレンを分離することができる。このようなサイクルは、平衡混合物中のその異性体の濃度が低いために、数回繰り返されねばならないであろう。高純度グレード(99+%)のp−キシレンが、テレフタル酸プロセスでのその酸化にとって望ましい。しかし、このような高純度グレードp−キシレンの製造は、非常に高コストであり得る。結晶化法を採用する別の方法を用いることが可能であり、元々のキシレン生成物のp−キシレン濃度が、80%程度、或いはより高い場合、より低コストであり得る。このために、平衡濃度より高いp−キシレンが望ましい。
トルエンのメチル化で、触媒が形状選択性をもっていれば、かなり大きな割合でp−キシレンを得ることができる。ゼオライトの細孔入口径を狭くすること、ゼオライトの外側表面を不活性化すること、或いは、ゼオライトの酸性度を制御することによる修飾ゼオライト触媒では、形状選択性を実現することができる。トルエンのメチル化は、修飾ZSM−5又はZSM−5型ゼオライト触媒上で起こり、熱力学的濃度よりかなり大きな割合でp−キシレンを含むキシレン生成物を得ることができる。
Kaeding他、「パラ−キシレン製造のための、メタノールによるトルエンの選択的アルキル化(Selective Alkylation of Toluene with Methanol to Produce para−Xylene)」、Journal of Catalysis、Vol.67、pp.159−174(1981)に、ジフェニル亜ホスフィン酸(diphenylphosphinous acid)のトルエン溶液を触媒に含浸させる、5%のリンを組み入れたZSM−5触媒の製造方法が記載されている。こうして修飾されたZSM−5触媒は、キシレン生成物中に84〜90%のパラ異性体を含んでいて、トルエンのメチル化活性を示した。別の方法では、リン酸水溶液試薬により8.51%のリンを組み入れることにより、触媒が修飾された。この触媒は、97%の高いp−キシレン選択性を示したが、この触媒はコーク堆積(coke deposition)により数時間以内に活性が低下した。
本発明及びその利点をより完全に理解するために、添付図を参照して以下で説明する。
リン含有化合物を用いるZSM−5型ゼオライト触媒の修飾により、無修飾触媒を用いるトルエンのメチル化における熱力学的平衡値よりかなり大きな割合のp−キシレンを生じることが示された。このような修飾により、p−キシレン選択性は80%を超えることが示された。このようなリン処理(phosphorus treated)ZSM−5触媒は、高いp−キシレン選択性をもち得るが、それらは非常に大きな速度で失活する傾向があり、例えば、この触媒は1日以内に、その初期活性の50%を超える活性を失うことがある。これは触媒上へのコーク堆積による可能性がある。
本明細書では、「ZSM−5型」という表現は、ZSM−5ゼオライトと同形であるゼオライトを表そうとするものである。さらに、本明細書ではまた、「ZSM−5」及び「ZSM−5型」という表現を、互いに包含されるような、交換可能なものとして用いることができ、これらの表現は限定的な意味で解釈されるべきではない。本明細書では、触媒活性は、供給されたトルエンのモル数に対する、転化されたトルエンのモル%として表すことができ、次のように定めることができる。
トルエン転化モル%=(T−T/T)×100 (2)
ここで、Tは供給されたトルエンのモル数であり、Tは未反応トルエンのモル数である。本明細書では、全キシレンに対する選択性は次の様に表すことができる。
全キシレン選択性モル%=(Xtx/T−T)×100 (3)
ここで、Xtxは、生成物中の全(o−、m−、p−)キシレンのモル数である。本明細書では、p−キシレンに対する選択性を次の様に表すことができる。
p−キシレン選択性モル%=(X/Xtx)×100 (4)
ここで、Xはp−キシレンのモル数である。
トルエンのメチル化において、特定のスタートアップ条件により、p−キシレンへの選択性は依然として高いままで、リン処理ZSM−5型ゼオライト触媒の活性が安定することが見出された。本明細書では、「安定な活性」を、一定の温度条件で、p−キシレン選択性の低下が1日あたり5%未満であって、転化率の平均の低下が0.20モル%未満であるとして定義することができる。具体的に、安定な活性は、メチル化反応のスタートアップ後、p−キシレン選択性を依然として保持したままで、或いは増加さえさせて、25、50、100、500、700又は1000時間或いはそれ以上の時間保持され得る。典型的なp−キシレン選択性は、キシレンの全モル数に対して約80%、85%、90%、或いはこれ以上であり、キシレンの全モル数に対して約95%以上は容易に達成可能である。
ZSM−5ゼオライト触媒及びそれらの調製は、米国特許第3,702,886号に記載されており、この特許は本明細書に参照として組み込まれる。本発明において、ZSM−5ゼオライト触媒には、修飾前のシリカ/アルミナのモル比が25から300、より特定すると約30から約280のものを含めることができる。リン酸(HPO)及びリン酸水素アンモニウム((NHHPO)のようなリン含有化合物で処理することによりZSM−5を修飾して、高い形状選択性をもちp−キシレン濃度が高くなる、トルエンのメチル化触媒を得ることができる。このような修飾触媒は、リンを、(約0.01から約0.15gのP)/(ゼオライト1g)、より特定すると(約0.02から約0.13gのP)/(ゼオライト1g)の量で含み得る。リン修飾ゼオライトは約500から570℃の温度で焼成され得る。この触媒は、170〜200m/gのBET表面積と、0.10〜0.18ml/触媒1gの範囲の細孔容積をもち得る。この触媒は弱い酸性をもち、アンモニア昇温脱離(NH−TPD)法により特性評価すると、250℃と350℃の間にピークの極大がある広い(複数の)ピークを示す。
新規なスタートアップ方法は特定の条件又は条件の組合せを含む。これらの条件は、初期液空間速度(LHSV)が約1hr−1から約50hr−1、より特定すると約1から約35hr−1となるように、リン処理ZSM−5触媒を含む反応器にトルエン/メタノールを供給することを含む。反応器に導入する前にトルエンとメタノールの供給原料を単一の混合供給原料の流れとして予め混合してもよい。液体供給原料はまた、少量の、水、C9+芳香族化合物及び他の化合物を含んでいてもよい。しかし、本明細書に記載される液空間速度は、他の如何なる成分も含めないトルエン/メタノール供給原料に基づいたものである。供給原料中のトルエン/メタノールのモル比は、0.5から10.0、より特定すると1.0から5.0の範囲にあり得る。さらに、一緒に供給される水素ガス(H)が、初期に、水素/炭化水素(H/HC)モル比を約8未満、より特定すると約0.1から約8として供給される。特に指摘されなければ、本明細書に記載されるすべてのH/HCの比はモル比である。スタートアップ時に、約500℃から約700℃の最終反応器温度に達する。
反応は通常、連続流通式(cotinuous flow−type)反応器で実施される。1個の、或いは、直列及び/又は並列の複数の反応器が反応を実施するのに適する。スタートアップの間に、反応器の温度を徐々に上げることができる。最初、反応器への供給原料の導入時、反応器温度は約200℃、或いはそれ以上であろう。次いで、その温度を最終の望みの温度まで上昇させることができる。約1℃/分から約10℃/分の速度でこの温度を徐々に上昇させて、約500℃から約700℃の最終スタートアップ反応器温度とすることができる。
このようなスタートアップ条件は、約半時間から約20時間、より特定すると約45分から5時間、さらに特定すると約1から3時間保持される。その後、これらの条件は、定常的な、全キシレン及びp−キシレンへのトルエンの転化及び選択性での、「定常運転(run)条件」に変更される。このような変更は、LHSVを約10hr−1以下、より特定すると約5hr−1以下、さらに特定すると約1から約3hr−1に低下させることを含む。さらに、一緒に供給される水素については、H/HCモル比を、少なくとも1以上、より特定すると約2から約8、さらに特定すると約5から約8に変更する。温度については、定常運転条件の間もやはり約500℃から約700℃に維持することができる。このようなスタートアップ条件により、約80%、90%、95%或いはそれ以上というp−キシレン選択性の著しい向上が実現される。
反応器圧力は、スタートアップ及び通常の定常運転段階のいずれの間でも概ね一定のままである。反応圧力は典型的には、約10から約50psig、より特定すると約20から約50psigの範囲である。
以下の実施例は本発明をよりよく例示する。
(実施例)
以下の実施例の反応を、下でさらに詳細に記載されるように、トルエンとメタノールが反応器に導入する前に予め混合される下降流方式(downflow mode)で、1個の流通式反応器内で実施した。以下の実施例でトルエンのメチル化に用いられたリン酸処理ZSM−5ゼオライト触媒のシリカ/アルミナ(SiO/Al)モル比は、リン酸処理前に約280であった。実施例1〜6では、アンモニウムイオン交換されたZSM−5ゼオライトを、最初に脱イオン水でZSM−5ゼオライトのスラリを調製することにより、リン酸水素アンモニウム(AHP)、(NHHPOを用いて修飾した。ここでは、スラリを約80℃に加熱し、これにAHPを加えた(0.24gのAHP/1gのZSM−5粉末)。次に、すべての水を蒸発させるために、スラリを約100℃に加熱した。次に、得られたゼオライトをオーブン中、約90から120℃の温度で一夜乾燥した。次に、乾燥されたゼオライトを空気中、約530℃の温度で焼成した。触媒の形成に如何なるバインダも使用しなかった。修飾されたZSM−5を大きさによって分け、20〜40メッシュのものをトルエンのメチル化反応に用いた。このようにして合成された最終的な触媒は次の性質をもっていた:BET表面積約190m/g、細孔容積約0.139ml/g、平均細孔径約29Å。実施例5〜6は比較実施例である。
実施例1〜6では、反応器は、直径が約1/2インチのステンレス鋼管からなっていた。1.35mlから5.4mlの範囲であり、典型的には2.70mlの装填触媒を、管反応器内のほぼ中間点に置いた。炭化ケイ素、SiCのような不活性材料の層を、触媒床の両端に添えた。次に、望みの比率でトルエンとメタノールを混合することにより供給原料を作った。次に、予め決められた流量でこの供給原料をポンプで送った。Hガスを予め決められた比率で供給原料に加えて、選択されたH/HC比を維持した。
2.70mlの装填触媒を反応器に充填した。供給原料を導入する前に、200℃で少なくとも1時間、Hを流して触媒を乾燥させた。反応器圧力を20psigに保った。1/1のモル比のトルエン/メタノール前混合供給原料を、約1.445ml/分の流量で導入し、LHSVを約32hr−1とした。一緒に供給されるHを50cc/分で用い、H/HCのモル比を約0.1とした。触媒床の入口温度をゆっくりと上昇させ(10℃/分)、約600℃に調節した。流し始めてから1時間後に、稼動条件を定常運転条件に変更した。供給原料流量を約0.089ml/分に下げ、LHSVを約2hr−1とした。また、一緒に供給されるHガスの流量を50cc/分から223cc/分へと増加させて、H/HCのモル比を約7に保った。反応器のスタートアップ時と定常運転の稼動条件並びにトルエン転化率とp−キシレン選択性が、表1と2に要約されている。

Figure 2006036728
Figure 2006036728
図1及び2に見られるように、実施例1では、p−キシレン選択性のレベルはかなり安定していた。スタートアップ時のp−キシレン選択性は96%を超えていたが、最初の28時間ほどの間に92%近くまで低下し、次に、最初の500時間内に96%を超えるまでに徐々に増加し、流してから500〜1000時間の間に約97%までさらに増加した。転化率は試験された1000時間の間、約17.35モル%の平均転化率をもち、安定していた。トルエン転化率(y)と流通時間(x)は、次の直線の方程式:y=−0.0004x+17.35、に従い、転化率が1時間あたり約0.0004%低下することを示唆している。
2.70mlの装填触媒を反応器に充填した。供給原料を導入する前に、200℃で少なくとも1時間、Hを流して触媒を乾燥させた。反応器圧力を20psigに保った。2/1のモル比のトルエン/メタノール前混合供給原料を、約0.101ml/分の流量で導入し、LHSVを約2hr−1とした。一緒に供給されるHを51cc/分で用い、H/HCのモル比を約1.6とした。触媒床の入口温度をゆっくりと上昇させ(10℃/分)、約600℃に調節した。流し始めてから最初の27時間後に、一緒に供給されるHガスの流量を51cc/分から223cc/分へと増加させて、H/HCのモル比を7.8とした。流し始めてから約99時間後に、一緒に供給されるHガスの流量を223cc/分から51cc/分へと減少させてH/HCのモル比を1.7とした。H/HCのモル比を7.8から1.7に減少させることにより、トルエンの転化率が向上した。反応器のスタートアップ時と通常の稼動条件並びにトルエン転化率とp−キシレン選択性が、表3と4に要約されている。
Figure 2006036728

Figure 2006036728
図1に見られるように、実施例2では、p−キシレン選択性のレベルはかなり安定しており、また時間の経過につれて徐々に増加した。しかし、転化率は、最初の27時間の間に、11モル%から約7モル%へと低下した。転化率は、H/HCの比を変える変更で、約3モル%へとさらに低下した。次に、転化率は最後のH/HC比の変更の後、約9モル%へと増加した。93及び99時間の運転時間で得られた低転化率のデータを除くと、転化率は、図2の実施例2に示されるように、300時間近くの運転時間の間、かなり安定していた。トルエン転化率(y)と流通時間(x)は、次の直線の方程式:y=−0.00003x+8.84、に従い、転化率が1時間あたり約0.00003%低下することを示唆している。
1.40mlの装填触媒を反応器に充填した。供給原料を導入する前に、200℃で少なくとも1時間、Hを流して触媒を乾燥させた。反応器圧力を20psigに保った。約2/1のモル比のトルエン/メタノール前混合供給原料を、約0.182ml/分の流量で導入し、LHSVを約8hr−1とした。一緒に供給されるHを471cc/分で用い、H/HCのモル比を約8.0とした。触媒床の入口温度をゆっくりと上昇させ(10℃/分)、約500℃に調節した。反応器稼動条件並びにトルエン転化率とp−キシレン選択性が、表5と6に要約されている。

Figure 2006036728
Figure 2006036728
図1及び2にさらに見られるように、実施例3では、p−キシレン選択性は、139時間の運転時間の間、ほぼ90%のレベルであった。初期の転化率は約2%であった。流して91〜139時間の間に取られたデータは、1時間あたり平均で0.0203の転化率の減少があり、トルエン転化率が約7%から6%へと徐々に減少したことを示していた。
2.70mlの装填触媒を反応器に充填した。供給原料を導入する前に、200℃で少なくとも1時間、Hを流して触媒を乾燥させた。反応器圧力を20psigに保った。1/1のモル比のトルエン/メタノール前混合供給原料を、約0.088ml/分の流量で導入し、LHSVを約2hr−1とした。一緒に供給されるHを50cc/分で用い、H/HCのモル比を約1.6とした。触媒床の入口温度をゆっくりと上昇させ(10℃/分)、約600℃に調節した。反応器稼動条件並びにトルエン転化率とp−キシレン選択性が、表7と8に要約されている。

Figure 2006036728
Figure 2006036728
図1及び2にさらに見られるように、実施例4では、p−キシレン選択性は、148時間の運転時間の間、ほぼ93モル%のレベルでかなり安定していた。初期の転化率は約8%であり、流して21〜148時間の間に取られたデータでは、トルエン転化率は約14%から7%へと徐々に減少した。
(比較例5)
前記のように、1.40mlの装填触媒を反応器に充填した。供給原料を導入する前に、200℃で少なくとも1時間、Hを流して触媒を乾燥させた。反応器圧力を20psigに保った。2/1のモル比のトルエン/メタノール前混合供給原料を、約3.18ml/分の流量で導入し、LHSVを約135hr−1とした。一緒に供給されるHを98cc/分で用い、H/HCのモル比を約0.1とした。触媒床の入口温度を10℃/分でゆっくりと上昇させ、約450℃に調節した。反応器のスタートアップ時と定常運転の稼動条件並びにトルエン転化率とp−キシレン選択性が、表9と10に要約されている。

Figure 2006036728
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図1及び2に一層明らかに見られるように、実施例5では、p−キシレン選択性のレベルは、かなり急速に低下し、一方トルエン転化率は、最初の26時間の間、4〜5モル%のレベルでかなり一定であり、次いで、運転して50時間以内に、転化率は約3%に低下した。
(比較例6)
2.70mlの装填触媒を反応器に充填した。供給原料を導入する前に、200℃で少なくとも1時間、Hを流して触媒を乾燥させた。反応器圧力を20psigに保った。2/1のモル比のトルエン/メタノール前混合供給原料を、約3.10ml/分の流量で導入し、LHSVを約69hr−1とした。一緒に供給されるHを98cc/分で用い、H/HCのモル比を約0.1とした。触媒床の入口温度をゆっくりと上昇させ(10℃/分)、約500℃に調節した。約21時間の運転の後、供給原料流量を、1.56ml/分に減少させ、LHSVを約35hr−1とした。また、一緒に供給されるHガスの供給流量を、98cc/分から49cc/分に減少させて、H/HCのモル比を約0.1に保った。反応器の稼動条件並びにトルエン転化率とp−キシレン選択性が、表11と12に要約されている。

Figure 2006036728
Figure 2006036728
図1及び2に一層明らかに見られるように、実施例6では、p−キシレン選択性のレベルは、かなり急速に低下した。初期のトルエン転化率は約14%であったが、約2モル%へと急速に低下した。
実施例1〜6のすべてにおいて、使用された触媒を、トルエンのメチル化反応の間に構成アルミニウムの損失があるかどうかを決めるために続いて試験した。これを、最初に触媒を510℃のマッフル炉でデコーキング(decoking)することにより行い、触媒を固体27Al NMRを用いて分析した。新鮮な触媒と比較して、使用された触媒には、構成アルミニウムの損失は、あったとしても、極わずかであることが示された。
本発明が、その形態のいくつかにおいてだけ示されたが、当分野の技術者には、本発明はそのように限定されておらず、本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更と改変の余地があることが明らかであろう。したがって、添付の請求範囲は、広く、かつ本発明の範囲と一致するような仕方で解釈されることが相応しい。
実施例1〜6におけるp−キシレン選択性の経時変化のプロットである。 実施例1〜6におけるトルエン転化率の経時変化のプロットである。

Claims (22)

  1. リン処理ZSM−5型ゼオライト触媒を含む反応器を供用すること;
    トルエン/メタノール供給原料が約2hr-1以上の液空間速度(LHSV)で前記反応器に導入され、一緒に供給される水素が約8未満の水素/炭化水素(H2/HC)モル比で導入され、温度が約500℃から約700℃であるスタートアップ条件で前記反応器に導入される前記トルエン/メタノール供給原料及び前記の一緒に供給される水素と、前記触媒とを接触させることにより、トルエンのメチル化反応のスタートアップを開始すること;
    前記反応器を前記スタートアップ条件で約半時間から約20時間稼動させること;そして次に、
    前記LHSVが10hr-1以下であり、H2/HCのモル比が少なくとも1.0であり、また、温度が約500℃から約700℃である定常運転条件で前記反応器を稼動させること;
    を含むキシレン生成物の調製方法。
  2. 前記リン処理ZSM−5型ゼオライト触媒が、(0.01gのP)/(ゼオライト1g)から約(0.15gのP)/(ゼオライト1g)の全リン含量を有する請求項1に記載の方法。
  3. 前記スタートアップのLHSVが約50未満である請求項1に記載の方法。
  4. 前記キシレン生成物中のパラ−キシレン含量が少なくとも90%である請求項1に記載の方法。
  5. 前記スタートアップのH2/HCのモル比が約0.1から約8.0である請求項1に記載の方法。
  6. 前記反応器が約10から約50psigの圧力で稼動される請求項1に記載の方法。
  7. 前記トルエン/メタノール供給原料が、約1:2から約10:1のトルエン/メタノールのモル比をもつ請求項1に記載の方法。
  8. 前記ZSM−5型ゼオライト触媒がリン酸及びリン酸水素アンモニウムの少なくとも一方で処理されている請求項1に記載の方法。
  9. 前記反応器温度が最初200℃以上であり、前記トルエン/メタノール供給原料の導入で、前記反応器温度が、1乃至10℃/分の速度で、徐々に、約500℃から約700℃の最終のスタートアップ温度に昇温される請求項1に記載の方法。
  10. 前記反応器又は触媒床入口温度が約500℃から約700℃に維持される請求項1に記載の方法。
  11. 前記トルエンのメチル化反応のスタートアップ後、少なくとも25時間、前記触媒が安定な活性を示す請求項1に記載の方法。
  12. 前記触媒が、約25から約300の、リン処理の前のシリカ/アルミナのモル比を有する請求項1に記載の方法。
  13. 前記トルエンのメチル化反応の間に、前記触媒の構成アルミニウムの損失が実質的にまったくない請求項1に記載の方法。
  14. 25から300の、リン処理前のシリカ/アルミナのモル比と、約0.01g/ゼオライト1gから約0.15g/ゼオライト1gの全リン含量とを有するリン処理ZSM−5型ゼオライト触媒を含む反応器を供用すること;
    トルエン/メタノール供給原料が約1から約50hr-1の液空間速度(LHSV)で前記反応器に導入され、一緒に供給される水素が約8未満の水素/炭化水素(H2/HC)モル比で導入され、温度が約500℃から約700℃であるスタートアップ条件で前記反応器に導入される前記トルエン/メタノール供給原料及び前記の一緒に供給される水素と、前記触媒とを接触させることにより、トルエンのメチル化反応のスタートアップを開始すること;
    前記反応器を前記スタートアップ条件で約1時間から約5時間稼動させること;そして次に、
    前記LHSVが50hr-1以下であり、H2/HCのモル比が少なくとも5であり、また、温度が約500℃から約700℃である定常運転条件で前記反応器を稼動させること;
    を含むキシレン生成物の調製方法。
  15. 前記スタートアップのH2/HCのモル比が約0.1から約8.0である請求項14に記載の方法。
  16. 前記反応器が約10から約50psigの圧力で稼動される請求項14に記載の方法。
  17. 前記トルエン/メタノール供給原料が、約1:2から約10:1のトルエン/メタノールのモル比をもつ請求項14に記載の方法。
  18. 前記ZSM−5型ゼオライト触媒がリン酸又はリン酸水素アンモニウムで処理される請求項14に記載の方法。
  19. 前記反応器温度が最初200℃以上であり、前記トルエン/メタノール供給原料の導入で、前記反応器温度が、1乃至10℃/分の速度で、徐々に、約500℃から約700℃の最終のスタートアップ温度に昇温され、約500℃から約700℃の前記反応器温度が維持される請求項14に記載の方法。
  20. 前記トルエンのメチル化反応のスタートアップ後、少なくとも500時間、前記触媒が安定な活性を示す請求項14に記載の方法。
  21. キシレン生成物中のパラ−キシレン含量が少なくとも90%である請求項14に記載の方法。
  22. 25から300の、リン処理前のシリカ/アルミナのモル比と、約0.02g/ゼオライト1gから約0.13g/ゼオライト1gの全リン含量とを有するリン処理ZSM−5型ゼオライト触媒を含む反応器を供用すること;
    トルエン/メタノール供給原料が約1から約50の液空間速度(LHSV)で前記反応器に導入され、一緒に供給される水素が約8未満の水素/炭化水素(H2/HC)モル比で導入され、温度が約500℃から約700℃であるスタートアップ条件で前記反応器に導入される前記トルエン/メタノール供給原料及び前記の一緒に供給される水素と、前記触媒とを接触させることにより、トルエンのメチル化反応のスタートアップを開始すること;
    前記反応器を前記スタートアップ条件で約1時間から約2時間稼動させること;そして次に、
    前記LHSVが5hr-1以下であり、H2/HCのモル比が少なくとも2であり、また、温度が約500℃から約700℃である定常運転条件で前記反応器を稼動させること;
    を含み、
    前記トルエンのメチル化反応のスタートアップ後、少なくとも500時間、前記触媒が安定な活性を示す、キシレン生成物の調製方法。
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