JP2006036491A - シート給送装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 給紙カセットのスムーズな操作性を実現し、かつ給紙カセットを確実に装着することのできるシート給送装置及びこれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 シートを積載する給紙カセット4を着脱自在に装着する装着部1Bに給紙カセット4の有無を検知するカセット有無検知手段を設ける。また、給紙カセット4にコロ56を、装着部1Bに給紙カセット4が装着部1Bに装着された際、コロ56が入り込む凹部58をコロ56に対応して設ける。そして、この凹部58を、カセット有無検知手段のカセット検知位置よりも、給紙カセット装着方向上流側から、装着方向下流側の給紙カセット4の装着完了位置まで、給紙カセット4を装着方向に引き込むための引き込み動作力が働くように配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シート給送装置及びこれを備えた画像形成装置に関し、特に給紙カセットの良好な操作性及び装着部への完全な装着を可能とする構成に関するものである。
従来のシート給送装置及びこれを備えた画像形成装置においては、シートを積載する給紙カセットを装着部に着脱自在に装着するようにしたものがある。ここで、このような給紙カセットとしては、机の引き出しに代表されるような、装置本体に対して給紙カセットをスライドさせることで出し入れ自在とするようにしたものがある。さらに、このような構成において、スライドをスムーズにして操作性の向上を図ったり、給紙カセットを装着部の所定位置にセットしたとき、振動や傾きにより容易に抜けないように構成しているものがある。
そして、このような構成のものとしては、例えば箱体にコロを有する中間レールを備えたスライド部を設け、引き出しを出し入れする際には、このスライド部により、引き出しの出し入れがスムーズに行われるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、給紙カセットが取り付けられているスライド部材と、このスライド部材を案内するガイド部材とを設け、ガイド部材を給紙カセットの引き出し方向が高くなるように傾斜して配置することで、給紙カセットの本体に対する押し込みが軽快に行われるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照。)。
さらに、引き出し可能な給紙トレイ(給紙カセット)と、給紙トレイのガイド部材と、このガイド部材の手前側に設けた回転可能なガイドコロとを有する画像形成装置において、給紙トレイを装置本体の所定位置にセットしたとき、コロが落ち込む穴を給紙トレイに設け、給紙トレイを装置本体の所定位置にセットしたとき、振動や傾きにより容易に抜けないようにしたものがある(例えば、特許文献3参照。)。
実開昭58−47251号(第1図) 特開平08−231061号公報(図3) 特開平09−240849号公報(第4図)
ところが、このような構成の従来のシート給送装置及びこれを備えたレーザプリンタに代表される画像形成装置において、給紙カセットを装着部に着脱自在に装着する際、給紙カセットと装着部との間の摩擦や、給紙カセットを勢いよく装着した際の跳ね返り等により、給紙カセットが完全な状態で装着されないことがあった。
そして、このように給紙カセットが完全な状態で装着されないときに給紙動作が開始されてしまうと、ジャムなどのシート搬送上の問題を引き起こすことがある。これは、給紙カセットの装着を検知する検知手段が、給紙カセットが完全に装着されていないにも関わらず、給紙カセットが装着されていると誤認識し、この状態が持続される場合があるためである。
なお、既述した特許文献1には、引出しの出し入れがスムーズとなるための構成が、特許文献2には、給紙カセットの押し込みを軽快に行うための構成が、特許文献3には、所定位置にセットされた給紙トレイが振動や傾きにより容易に抜けないようにするための構成が、それぞれ開示されているが、給紙カセットの中途半端な装着に対する方策については言及されていない。
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、給紙カセットのスムーズな操作性を実現し、かつ給紙カセットを確実に装着することのできるシート給送装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、シートを積載する給紙カセットと、前記給紙カセットを着脱自在に装着する装着部と、前記給紙カセットに積載されたシートを給送するシート給送手段と、を備えたシート給送装置において、前記装着部に設けられ、前記給紙カセットの有無を検知するカセット有無検知手段と、前記給紙カセット及び前記装着部の一方に設けられたコロと、前記コロに対応して前記給紙カセット及び前記装着部の他方に設けられ、前記給紙カセットが前記装着部に装着された際、前記コロが入り込む凹部と、を備え、前記凹部を、前記給紙カセット有無検知手段のカセット検知位置よりもカセット装着方向上流側から前記給紙カセット検知位置よりもカセット装着方向下流側の前記給紙カセットの装着完了位置まで、該給紙カセットを装着方向に引き込むための引き込み動作力が働くように配置したことを特徴とするものである。
本発明によれば、給紙カセットが装着部に装着された際、給紙カセット及び装着部の一方に設けられたコロが入り込む凹部を給紙カセット及び装着部の他方に設け、かつこの凹部をカセット有無検知手段のカセット検知位置よりも給紙カセット装着方向上流側から装着方向下流側のカセット装着完了位置まで、給紙カセットを装着方向に引き込むための引き込み動作力が働くように配置することにより、給紙カセットのスムーズな操作性を実現し、かつ給紙カセットを確実に装着部に装着することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るシート給送装置を備えた画像形成装置の一例であるレーザビームプリンタの概略構成を示す図である。
図2において、1はレーザビームプリンタであり、このレーザビームプリンタ1は、画像形成を行う画像形成部2と、画像形成部2にシートPを1枚ずつ分離給送するシート給送装置5等を備えている。
ここで、画像形成部2はレーザビームプリンタ本体(以下、装置本体という)1Aに対して着脱可能なプロセスカートリッジ7、転写ローラ9等を備え、シート給送装置5はシートを積載収納する給紙カセット4、シート給送手段であるピックアップローラ6、フィードローラ14及びリタードローラ15により構成されるシート分離給送部を備えている。なお、プロセスカートリッジ7は、感光体ドラム8と、帯電ローラ20と、現像手段22と、不図示のクリーニング手段等を備えている。
なお、帯電ローラ20は感光体ドラム8に従動回転するよう感光体ドラム8に接触して設けられ、感光体ドラム8が回転する際、感光体ドラム表面を一様に帯電するためのものであり、現像手段22は、感光体ドラム8の現像領域ヘトナーを供給して、感光体ドラム7に形成された潜像を現像するためのものである。
また、図2において、12はレーザスキャナユニット、10は定着ユニット、13はシート排出積載台16にシートPを排出する排紙ローラ、11は制御部である。
次に、このように構成されたレーザビームプリンタ1の画像形成動作について説明する。
不図示のパソコン等から画像情報が送られ、この画像情報を像形成処理した不図示のコントローラボードがプリント信号を発すると、シート給送装置5に着脱自在に装着された給紙カセット4に積載されたシートPはピックアップローラ6、フィードローラ14及びリタードローラ15(シート分離給送部)によって1枚ずつ給送され、プロセスカートリッジ7内の感光ドラム8と転写ローラ9とのニップに送られる。
一方、このプリント命令と共に画像情報に基づきレーザスキャナユニット12からは画像情報をビットイメージにしたもの(レーザ光)が感光ドラム上に照射され、このビットイメージに従って感光ドラム8の表面上に潜像が形成される。さらに、この潜像を現像することにより、感光ドラム上にトナー画像が形成される。
そして、このようにして感光ドラム上に形成されたトナー画像は、この後、感光ドラム8と転写ローラ9とのニップに送り込まれたシートPに転写される。さらに、トナー画像が転写されたシートPは、定着ユニット10に送られ、定着ユニット10によって加熱加圧されることにより、トナー画像が半永久的に定着される。さらに、この後、トナー画像が定着されたシートPは排紙ローラ13によりシート排出積載台16に排出される。
ところで、同図において、41は給紙カセット4の中板であり、この中板41は係止部41aを支点として給紙カセット4に上下方向に回動(移動)自在に設けられている。また、42は中板41の下方に設けられた押上板43の一端に垂設されると共に、上端にラック42aが形成された側板であり、44は装置本体内に設けられた不図示のモータにより回転する駆動ピニオンである。
そして、給紙カセット4がシート給送装置5に装着されると、この駆動ピニオン44に側板42のラック42aが噛合する。なお、この後、制御部11はモータを駆動して押上板43を上方回動させることにより、中板41を押し上げてシートPの上面が給紙の時に、ピックアップローラ6に対して適正圧がかかる概略一定高さとなる位置まで上昇させるようにしている。
図1は、シート給送装置5の構成を説明するための斜視図である。
図1において、1Bは装置本体1Aの下部に形成された給紙カセット4の装着部である給紙カセット装着用空間であり、この給紙カセット装着用空間(以下、装着用空間という)1Bの内壁面の一方には固定レールである本体レール50が設けられている。また、51はガイドレール部材である中間レールユニットであり、給紙カセット4は、この中間レールユニット51を介して装置本体1A(の装着用空間1B)にスライド装着されるようになっている。さらに、55はカセットレールであり、給紙カセット4の一方の側壁面に設けられている。
ここで、この本体レール50は、中間レールユニット51を矢印E方向に移動可能に保持するものであり、この本体レール50には、中間レールユニット51の上下方向の移動を規制するための上面規制部50a及び下面規制部50bが設けられ、さらに下面規制部50bには凹部の一例である窪み部50cが設けられている。
また、中間レールユニット51は、基礎部52と、基礎部52に設けられた不図示の軸によりそれぞれ回転自在に支持された下部コロ51a〜51c及び上部コロ51dと、遊動コロ53とを備えている。なお、この遊動コロ53は、図3に示すように、規制レール54に設けられた溝に軸53aを摺動させながら矢印D方向に移動自在な構成となっている。
そして、このような構成の中間レールユニット51は、上部コロ51dを介して本体レール50の上面規制部50aによる上方向の規制を受けながら、かつ下部コロ51a〜51cを本体レール50の下面規制部50b上を転動させながら、本体レール50に沿って矢印E方向に移動するようになっている。
なお、この中間レールユニット51のコロ51b、コロ51cは、給紙カセット4がシート給送装置5に対して完全に装着された状態においては、本体レール50の窪み部50cに落ち込むようになっている。
また、給紙カセット4は、片側に設けられたカセットレール55の上面板部55aを中間レールユニット51のコロ51a〜51cに沿ってスライドさせることにより、着脱(装着)方向の滑らかな動きが可能となっている。なお、給紙カセット4は、移動の際、図3に示すように遊動コロ53と下部コロ51a〜51cとにより挟持されながら円滑にスライドすることができると共に、遊動コロ53により上面板部55aの上方向の移動が規制されるようになっている。このように、ガイドレールである中間レールユニット51を用いた場合には、カセット装着時のがたつきや、かじりのないスムーズな操作性が可能となる。
また、図1に示すように、給紙カセット4のカセットレール55の設けられた側面とは反対の側面の下部には、回転自在な複数の、本実施の形態においては3つの、他のコロであるカセットコロ56が設けられ、給紙カセット4を装着する際、給紙カセット4は、この3つのカセットコロ56を装着用空間1Bの底面部57上を転動させながら装着されるようになっている。
ここで、この装着用空間1Bの底面部57には、カセットコロ56の数と同数の、他の凹部である3つの窪み部58が設けられている。なお、図1では、装着用空間1Bの挿入開口部1Cの一番手前の窪み部58のみを図示している。そして、給紙カセット4が装着用空間1Bに完全に装着されると、各カセットコロ56は各々の位置に対応する位置に設けられた窪み部58に落ち込むようになっている。
さらに、このように完全に給紙カセット4が装着された状態においては、給紙カセット4の手前(装着方向上流側)両側に設けられた位置決め部59が、装着用空間1Bの挿入開口部1Cの両側面に設けられた切り欠き部である位置決め受け部60に係合するようになっており、これにより給紙カセット4の装着用空間1Bにおける装着時の上下方向の位置決めが行なわれるようになっている。
ところで、給紙カセット4が装着用空間1Bに完全に装着されると給紙カセット4はロックされ、ロック状態の給紙カセット4を引き出す際には、カセットレバー61を矢印G方向に操作することによりロックを解除し、この後、給紙カセット4を手前に引くようにしている。
図4は、このような給紙カセット4の引き出し方向への移動を規制(ロック)するロック機構の構成を示す図である。図4において、61aはカセットレバー61の支軸であり、この支軸61aを介してカセットレバー61は給紙カセット4の不図示のフレームに対して回動可能となっている。なお、この支軸61aの端部にはリンクレバー部61bが一体に設けられている。
62は支軸62aを介して給紙カセット4の不図示のフレームに対して回動可能なロック部材であり、このロック部材62は、ねじりコイルバネ62dによって装着方向と直交する矢印H方向に常に付勢されると共に、不図示のストッパにより実線に示す位置で止まるようになっている。
ここで、このロック部材62は、カセットレバー61のリンクレバー部61bを係止するリンク部62bを備えており、このリンク部62bは、通常、ねじりコイルバネ62dにより、リンクレバー部61bを矢印J方向に押し支えている。なお、63は装着用空間1Bの一方の内壁面に形成された固定斜面リブであり、ロック部材62には固定斜面リブ63と係合するロック穴62cが設けられている。
そして、このような構成の給紙カセット4のロック機構において、給紙カセット4を装着用空間1Bに挿入すると、まずロック部材62が固定斜面リブ63に当接し、この後、さらに給紙カセット4を押し込むと、ロック部材62が、ねじりコイルバネ62dの付勢力に抗して固定斜面リブ63を乗り上げるように回動する。
さらに、この後、給紙カセット4が完全に装着される位置まで移動すると、ロック穴62cに固定斜面リブ63が入り込み、これにより給紙カセット4は、引き抜き方向に対してロックされる。そして、このように給紙カセット4を引き抜き方向に対してロックすることにより、給紙カセット4を勢い良く装着した時の跳ね返りによる給紙カセット4の装着用空間1Bに対する不完全な装着を防止することができる。
一方、このようなロック状態のとき、操作者がカセットレバー61を破線の状態に至るまで支軸61aを支点として矢印G方向に回動させる(引き上げる)と、リンク部62bがリンクレバー部61bにより矢印Jと反対方向に押圧され、これによりロック部材62は矢印Hと反対方向に回動する。
そして、このようにロック部材62が回動すると、ロック穴62cの固定斜面リブ63に対する係合が外れ、この状態でカセットレバー61を引くと、給紙カセット4が引き出される。
ところで、図1に示すように、給紙カセット4のカセットレール55と反対側の側面には、カセット有無検知リブ64が設けられており、装着用空間1Bの他方の内壁面には、図5に示すように、給紙カセット4の有無を検知するカセット有無検知手段である支軸65aを中心に回動可能な検知レバー65及びカセット有無検知スイッチ68が設けられている。
ここで、この検知レバー65は圧縮バネ66によって矢印M方向に付勢されており、給紙カセット4の装着されていない状態では、破線で示す姿勢を取る。なお、このとき検知レバー65はストッパ67によって位置決めされており、この状態においては、カセット有無検知スイッチ68はOFFの状態(破線)となっている。
一方、給紙カセット4を矢印N方向に装着すると、カセット有無検知リブ64が検知レバー65を押圧し、これにより検知レバー65が圧縮バネ66に抗しながら回動し、カセット有無検知スイッチ68が作動してONになる。そして、このようにカセット有無検知スイッチ68がONになると、装置本体1Aの制御部11(図2参照)が給紙カセット4の装着を認識し、プリント準備完了の状態となる。
ところで、本実施の形態において、給紙カセット4を装着する際、給紙カセット4は装着用空間1B内に自動的に引き込まれるようになっており、これにより給紙カセット4の着脱時のスムーズな操作性を実現し、かつ給紙カセット4が装着用空間1Bに不完全に装着した状態でも、給紙カセット4が完全に装着されていると制御部11が誤検知してしまうことを防ぐことができる。
次に、このような給紙カセット4の自動引き込み動作について図6を用いて説明する。なお、図6の(a)は給紙カセット4のカセットレール側の動作説明図、図6の(b)は給紙カセット4のカセットコロ側の動作説明図である。
操作者が給紙カセット4を押し込むと、これに伴い給紙カセット4を支持している中間レールユニット51が下部コロ51a〜51cの転動によって押し込まれ、やがて図6の(a)に示すように、中間レールユニット51が破線の状態から実線の状態まで移動すると、コロ51b、コロ51cはそれぞれ窪み部50cの下方に傾斜した傾斜面に達し、この後、この傾斜面上を転動する。
このとき、コロ51b、コロ51cは傾斜面からそれぞれF1,F2の抗力を受け、これにより中間レールユニット51には、水平方向(装着N方向)の分力として、Fx1+Fx2が働く。そして、この力が中間レールユニット51を介して給紙カセット4に伝達され、この力が給紙カセット4の引き込み動作力となる。
一方、これと同時に、図6の(b)に示すように、それぞれのカセットコロ56が窪み部58の傾斜面上の転動を開始し、カセットコロ56は傾斜面からそれぞれF4〜F6の抗力を受ける。ここで、水平方向(装着N方向)の分力として、Fx4+Fx5+Fx6の力が給紙カセット4に伝達され、給紙カセット4の引き込み動作力となる。
つまり、給紙カセット4を装着する過程で、コロ51b、コロ51c及び各々のカセットコロ56が対応する窪み部50c,58の傾斜面に同時に達した瞬間から給紙カセット4の両側には、合計でFx1+Fx2+Fx4+Fx5+Fx6の大きさの引き込み動作力Fxが生じ、これにより自動的に給紙カセット4を装着用空間1Bに引き込むことが可能となる。
ところで、給紙カセット4が完全に装着用空間1Bに装着されると、図6の(b)に示すように、これと同時にリタードローラ15と同軸上のリタードローラギア69(図1参照)が、シート給送装置5のリタードローラ駆動ギア70と噛みあう。また、シート給送装置5に設けられた駆動ピニオン44は、側板2のラック42aと噛みあう。
さらに、このように給紙カセット4が装着用空間1Bに装着される際、所定の位置まで押し込まれると、カセット有無検知スイッチ68が押され、ONの状態となる。なお、これら3つの要素は給紙カセット4を挿入する際の抵抗力となるが、本実施の形態においては、これらの抵抗力よりもFxの方が大きくなるように傾斜面の傾斜等を設定している。
なお、本実施の形態のように、中間レールユニット51を給紙カセット4の一方の側部に設け、他方の側部にはリタードローラ15を駆動するための駆動手段であるリタードローラ駆動ギア70、シートPをピックアップローラ6に押圧するための駆動手段である駆動ピニオン71の、少なくとも一つを配設することで、簡易かつスペースを有効活用したコンパクトな構成が可能となる。
次に、カセット有無検知と給紙カセット4の引き込み開始のタイミングを図7を用いて説明する。
図7において、二点鎖線は給紙カセット4が装着用空間1B内に完全に装着される状態を示すものであり、このとき給紙カセット4の前面の位置は符号Cで示す位置となる。また、破線は、給紙カセット4を装着用空間1B内に矢印N方向に挿入する際、それぞれのカセットコロ56が対応する窪み部58の傾斜面上の転動を開始する時点(引き込み力Fxが働き出す時点)での給紙カセット4を示すものである。
そして、この位置から、給紙カセット4が完全に装着されるまでの距離はBである。また、実線は、給紙カセット4が装着される過程で、カセット有無検知スイッチ68が押され、制御部11が給紙カセット有りと認識する瞬間の給紙カセット4の位置を示すものである。そして、この位置から給紙カセット4が完全に装着されるまでの距離はAである。
ここで、図7に示すように、B>Aであることにより、即ち引き込み力Fxが働き出す時点から給紙カセット4が完全に装着されるまでの距離Bよりも、制御部11が給紙カセット有りと認識してから給紙カセット4が完全に装着されるまでの距離Aの方が短いことから、給紙カセット4の完全装着までの距離zが、z<Bであれば、即ち給紙カセット4を、それぞれのコロ51b、コロ51c及びカセットコロ56が窪み部50c,58の傾斜面上の転動を開始する位置まで挿入すれば、操作者が給紙カセット4から手を離したとしても、自動的に完全に装着される。
そして、このように給紙カセット4を自動的に完全に装着することができるようにすることにより、0<z<Aという状態、即ち給紙カセット4が不完全装着の状態で、かつ制御部11が給紙カセット有りと認識している状態で給紙カセット4が停止するのを回避することが可能となる。これにより、給紙カセット4が不完全な装着状態でプリント給紙が開始され、用紙ジャムなどのシート搬送に関わる不具合を防ぐことが可能となる。
このように、給紙カセット4が装着用空間1Bに装着された際、コロ51b、コロ51c及びカセットコロ56が入り込む窪み部50c,58を、カセット検知位置よりも、カセット装着方向上流側から、カセット装着方向下流側のカセット装着完了位置まで、給紙カセット4を装着方向に引き込むための引き込み動作力が働くように配置することにより、給紙カセットのスムーズな操作性を実現し、かつ給紙カセット4を確実に装着用空間1Bに装着することができる。
また、給紙カセット有りと検知した位置から給紙カセット装着完了位置まで給紙カセット4を引き込むのに必要な時間tに対して、給紙カセット有りと検知してから少なくとも時間t以上、給紙カセット有り状態が継続した後に給紙動作を開始することで、より確実に給紙カセット4を装着用空間1Bに装着することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図8は、本実施の形態に係るシート給送装置における給紙カセットの自動装着動作を示す図であり、(a)は給紙カセット4のカセットレール側の動作説明図、(b)は給紙カセット4のカセットコロ側の動作説明図である。
ここで、本実施の形態においては、既述した第1の実施の形態のカセットレール側の窪み部50cの代わりに、凹部として穴72を形成すると共に、カセットコロ側の窪み部58の代わりに穴73を形成している。
そして、このように窪み部50c,58の代わりに穴72,73を形成した本実施の形態においても、それぞれのコロ51b、コロ51c及びカセットコロ56が、対応する穴72,73の縁部に同時に達した直後から給紙カセット4の両側には、合計でF’x1+F’x2+F’x4+F’x5+F’x6の大きさの引き込み動作力F’xが生じ、これにより自動的に給紙カセット4を装着用空間1B内に引き込むことが可能となる。
ここで、既述した第1の実施の形態と同様、給紙カセット4の引き込み動作開始位置から完全装着位置までの距離をB’とすると、B’>Aであれば、給紙カセット4が不完全装着の状態で、かつ装置本体1Aが給紙カセット有りと認識している状態で給紙カセット4が停止するのを回避することが可能となる。これにより、給紙カセット4が不完全な装着状態でプリント給紙が開始され、用紙ジャムなどのシート搬送に関わる不具合を防ぐことが可能となる。
このように、凹部として穴72を形成し、この穴72を給紙カセット4が装着された際、カセット検知位置よりも、カセット装着方向上流側から、カセット装着方向下流側のカセット装着完了位置まで給紙カセット4を引き込むための引き込み動作力が働くように配置することにより、給紙カセットのスムーズな操作性を実現し、かつ給紙カセットを確実に装着することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図9は、本実施の形態に係るシート給送装置における給紙カセットの自動装着動作を示す図である。ここで、既述した第1の実施の形態では、給紙カセット4側にカセットコロ56を備え、装着用空間1B内に窪み部58が配設されていたが、本実施の形態においては、給紙カセット4に窪み部74を設け、対応するコロ75を装着用空間1Bの底面部57上に設けている。なお、本実施の形態において、図示はしないが、中間レールユニット51に窪み部を設け、本体レール50には対応するコロを設けている。
そして、このような本実施の形態に構成においても、各々の窪み部74の傾斜面が対応するコロ75への当接を開始した直後から給紙カセット4には、合計でF”x4+F”x5+F”x6の大きさの引き込み動作力F”xが生じ、これにより自動的に給紙カセット4を装着用空間1B内に引き込むことが可能となる。
ここで、既述した第1の実施の形態と同様、給紙カセット4の引き込み動作開始位置から完全装着位置までの距離をB”とすると、B”>Aであれば、給紙カセット4が不完全装着の状態で、かつ装置本体1Aが給紙カセット有りと認識している状態で給紙カセット4が停止するのを回避することが可能となる。これにより、給紙カセット4が不完全な装着状態でプリント給紙が開始され、用紙ジャムなどのシート搬送に関わる不具合を防ぐことが可能となる。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
図10は、本実施の形態に係るシート給送装置における給紙カセットの自動装着動作を示す図であり、(a)は給紙カセット4のカセットレール側の動作説明図、(b)は給紙カセット4のカセットコロ側の動作説明図である。
ここで、本実施の形態においては、既述した第1〜第3の実施の形態と異なり、給紙カセット4の装着方向T、中間レールユニット51及び本体レール50が、水平面に対して角度θをもって傾いている。なお、このような傾きにより、給紙カセット4は、カセットレバー61が設けられている前面が上方に位置するように傾斜している。
そして、このように給紙カセット4が角度θ傾斜することにより、給紙カセット4の装着時の重量をFgとすると、装着方向Tの成分としてFg・sinθが働く。
このため、このような本実施の形態に構成においては、凹部(窪み部、又は穴)からの抗力と重力とにより、カセット検知位置よりもカセット装着方向上流側において、合計でFx(=Fx1+Fx2+Fx4+Fx5+Fx6)+Fg・sinθの大きさの引き込み動作力Fxが生じ、これにより操作力を更に低減することが可能となると共に、自動的に給紙カセット4を装着用空間1B内に引き込むことが可能となる。
さらに、このように既述した第1の実施の形態に比べてFg・sinθが引き込み動作力に加算されるために、多少傾斜した傾斜面にレーザビームプリンタ1が設置されたとしても、より確実な自動引き込み動作を実現することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係るシート給送装置を備えた画像形成装置の一例であるレーザビームプリンタのシート給送装置の構成を説明するための要部斜視図。 上記レーザビームプリンタの概略構成を示す図。 上記シート給送装置に設けられた中間レールユニット及びカセットレールの構成を説明する断面図。 上記シート給送装置に設けられた給紙カセットのロック及び解除機構の構成を説明する斜視図。 上記シート給送装置に設けられたカセット有無検知手段の構成を説明する図。 本発明第1の実施の形態にかかる、上記シート給送装置に設けられた給紙カセットの自動引き込み動作を説明する図。 上記シート給送装置の給紙カセットの自動引き込み及びカセット有無検知のタイミングの関係を説明する図。 本発明第2の実施の形態にかかるシート給送装置の給紙カセットの自動引き込み動作を説明する図。 本発明第3の実施の形態にかかる給紙カセットの自動引き込み動作を説明する図。 本発明の第4の実施の形態にかかるシート給送装置の給紙カセットの自動引き込み動作を説明する図。
符号の説明
1 レーザビームプリンタ
1A 装置本体
1B 給紙カセット装着用空間
2 画像形成部
4 給紙カセット
5 シート給送装置
6 ピックアップローラ
11 制御部
15 リタードローラ
44 駆動ピニオン
50 本体レール
51 中間レールユニット
51a〜51c 下部コロ
50c 窪み部
55 カセットレール
56 カセットコロ
58 窪み部
61 カセットレバー
62 ロック部材
64 カセット有無検知リブ
65 検知レバー
68 カセット有無検知スイッチ
69 リタードローラギア
72 穴
73 穴
74 窪み部
75 コロ
P シート

Claims (11)

  1. シートを積載する給紙カセットと、前記給紙カセットを着脱自在に装着する装着部と、前記給紙カセットに積載されたシートを給送するシート給送手段と、を備えたシート給送装置において、
    前記装着部に設けられ、前記給紙カセットの有無を検知するカセット有無検知手段と、
    前記給紙カセット及び前記装着部の一方に設けられたコロと、
    前記コロに対応して前記給紙カセット及び前記装着部の他方に設けられ、前記給紙カセットが前記装着部に装着された際、前記コロが入り込む凹部と、
    を備え、
    前記凹部を、前記給紙カセット有無検知手段のカセット検知位置よりもカセット装着方向上流側から前記給紙カセット検知位置よりもカセット装着方向下流側の前記給紙カセットの装着完了位置まで、該給紙カセットを装着方向に引き込むための引き込み動作力が働くように配置したことを特徴とするシート給送装置。
  2. 前記給紙カセットを案内及び支持するガイドレール部材と、
    前記ガイドレール部材及び前記装着部の一方に設けられた他のコロと、
    前記他のコロに対応して前記ガイドレール部材及び前記装着部の他方に設けられ、前記給紙カセットが前記装着部に装着された際、前記他のコロが入り込む他の凹部と、
    を備え、
    前記他の凹部を、前記給紙カセット有無検知手段のカセット検知位置よりもカセット装着方向上流側から前記給紙カセット検知位置よりもカセット装着方向下流側の前記給紙カセットの装着完了位置まで、該給紙カセットを装着方向に引き込むための引き込み動作力が働くように配置したことを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
  3. 前記ガイドレール部材は、前記給紙カセットを保持した状態で前記装着部に設けられた固定レールに沿ってカセット装着方向にスライド可能な中間レール部材であることを特徴とする請求項2に記載のシート給送装置。
  4. 前記ガイドレール部材と係合するカセットレールを前記給紙カセットの一方の側部に設け、前記給紙カセットの他の側部には前記給紙カセット有無検知手段を作動させるリブを設けたことを特徴とする請求項2又は3に記載のシート給送装置。
  5. 前記ガイドレール部材は、前記給紙カセットを下方に傾斜させながら、前記給紙カセット装着方向に案内するように構成されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  6. 前記給紙カセットの他の側部に前記シート給送手段を駆動するための駆動手段及び前記シートを前記シート給送手段に押圧するための駆動手段の少なくとも一つを配設したことを特徴とする請求項4記載のシート給送装置。
  7. 前記給紙カセットの引抜き方向への移動を規制するロック手段を設け、
    前記ロック手段を解除するための解除手段を前記給紙カセットに設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  8. 前記凹部は、窪みであり、前記窪みの装着方向上流側には該窪みに向かう傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  9. 前記傾斜面の装着方向上流端から前記給紙カセットの装着完了位置までの間に、前記給紙カセット有無検知手段のカセット検知位置を設定したことを特徴とする請求項8記載のシート給送装置。
  10. 前記凹部は、穴であり、前記穴の装着方向上流端から前記給紙カセットの装着完了位置までの間に、前記給紙カセット有無検知手段のカセット検知位置を設定したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  11. 前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシート給送装置と、
    前記シート給送装置から給送されるシートに画像を形成する画像形成手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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