JP2006035358A - 打撃式トルクレンチ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部に油が封入される空洞2a及び突出部2bを有するライナー2と、このライナー2の内部に同軸に配設した主軸1と、主軸1に出没可能に配設し、ライナー2の突出部2bに当接することによりライナー2の回転力を主軸1に直接伝達するドライビングブレード5とからなり、ライナー2の底面部に溝状カム2c、2eを形成するとともに、ドライビングブレード3の端面に溝状カム2c、2eに挿入、案内されるピン3aを突設し、ドライビングブレード3を、ライナー2の主軸1に対する相対的な回転に応じて定期的に突出させるようにする。
【選択図】図1
Description
しかしながら、機械的な方法で打撃トルクを得る方式では、打撃音が大きく、騒音公害の起因ともなり、また打撃による振動も大きかった。
この油圧式トルクレンチとして、主軸に1個の羽根を設けたものや複数の羽根を設けたもの(例えば、特許文献1〜2参照)等があるが、油圧式トルク発生装置の場合、封入された油の油圧が高くなって精密なシール機構が必要となり製造コストが高くなるとともに、摩擦や油圧の影響に起因する油の温度変化によって発生するトルクにバラツキを生じる等の問題があった。
この打撃式トルクレンチは、エアモータや電動モータ等の駆動源のロータ(図示省略)により回動され、内部に油が封入される空洞2a及び複数個(本実施例においては、2個)の突出部2bを有するライナー2と、このライナー2の内部に同軸に配設した主軸1と、主軸1に出没可能に配設し、ライナー2の突出部2bに当接することによりライナー2の回転力を主軸1に直接伝達する複数個(本実施例においては、2個)のドライビングブレード3とからなり、ライナー2の底面部に溝状カム2c、2eを形成するとともに、ドライビングブレード3の端面に溝状カム2c、2eに挿入、案内されるピン3aを突設し、複数個のドライビングブレード3を、ライナー2の主軸1に対する相対的な回転に応じて定期的に突出させるようにしている。
これにより、ドライビングブレード挿入溝1aの内部の高圧室の内圧がドライビングブレード3の背圧として作用し、ドライビングブレード3がライナー2の突出部2bに当接する状態を維持し、ライナー2の回転力をドライビングブレード3を介して主軸1に確実に伝達することができる。
これにより、ライナー2の突出部2bへの当接が解除された後(突出部2bを通過した後)のドライビングブレード3の溝状カム2c、2eに沿った移動を円滑に行わせることができる。
この出力調節機構4は、主軸1の先端側から挿入される操作具(図示省略)により回動操作することによって、連通孔1cの開口量を調整することができるようにしている。
これにより、ドライビングブレード3の背圧として作用しドライビングブレード3がライナー2の突出部2bに当接する状態を維持する高圧室の内圧の大きさを調節することができ、これによって、トルクレンチ自体の出力を調節することができる。
このアキュムレータ5は、空洞2a内に封入された油の内圧を調整するためのもので、これにより、油の温度変化や油漏れに伴う空洞2a内に封入された油の内圧の変動を吸収することができるようにしている。
この周溝1bは、周期的に高圧となるドライビングブレード挿入溝1aの内部の高圧室の内圧を、この周溝1bで吸収する(具体的には、高圧室から漏れた高圧油を周溝1bから、主軸1の表面に形成した溝1dを介して、空洞2a(低圧室)に逃がすようにする)ことによって、高圧室の内圧が、その外側に配設したOリング6に直接作用しないようにするためのもので、これにより、Oリング6の消耗による油漏れを確実に防止できるようにしている。
これにより、ライナー2の主軸1に対する相対的な1回転につき1回、ドライビングブレード3をライナー2の突出部2bに当接させることができ、小形の装置によっても、大きな出力を得るようにすることができる。
これにより、ライナー2の主軸1に対する相対的な1回転につき2回(又は3回以上)、ドライビングブレード3をライナー2の突出部2bに当接させることができる。
これにより、ライナー2の主軸1に対する相対的な1回転につき任意回数(ライナー2に形成した突出部2bの個数及び溝状カム2c、2eの形状に対応する。)、ドライビングブレード3をライナー2の突出部2bに当接させることができる。
まず、エアモータや電動モータ等の駆動源のロータ(図示省略)を起動すると、このロータに連動してライナー2が回転する。
ライナー2の回転により、ライナー2の内部は、図1(2)→(3)→(4)→(2)・・・のとおり変化する。
ここで、図1(2)は、ドライビングブレード3が、主軸1に形成したドライビングブレード挿入溝1aに没した状態を、図1(3)は、ドライビングブレード3が、溝状カム2c、2eに案内されて、主軸1に形成したドライビングブレード挿入溝1aから突出した状態を、図1(4)は、ドライビングブレード3が主軸1に形成したドライビングブレード挿入溝1aから突出した状態で、ライナー2の突出部2bに当接することにより、主軸1に打撃トルクが発生した状態(ライナー2の回転力が主軸1に伝達されている状態)を、それぞれ示す。
これにより、ドライビングブレード挿入溝1aの内部の高圧室の内圧がドライビングブレード3の背圧として作用し、ドライビングブレード3がライナー2の突出部2bに当接する状態を維持し、ライナー2の回転力をドライビングブレード3を介して主軸1に確実に伝達することができる。
そして、ドライビングブレード3の背圧として作用しドライビングブレード3がライナー2の突出部2bに当接する状態を維持する高圧室の内圧の大きさは、出力調節機構4によって調節することができ、これによって、トルクレンチ自体の出力を調節することができる。
1a ドライビングブレード挿入溝
1b 周溝
1c 連通孔
1d 溝
2 ライナー
2a 空洞
2b 突出部
2c 溝状カム
2d ライナー底蓋
2e 溝状カム
2f 凹部
3 ドライビングブレード
3a ピン
4 出力調節機構
Claims (4)
- ロータにより回動され、内部に油が封入される空洞及び突出部を有するライナーと、該ライナーの内部に同軸に配設した主軸と、該主軸に出没可能に配設し、前記ライナーの突出部に当接することによりライナーの回転力を主軸に直接伝達するドライビングブレードとからなる打撃式トルクレンチにおいて、前記ライナーの底面部に溝状カムを形成するとともに、前記ドライビングブレードの端面に溝状カムに挿入、案内されるピンを突設し、前記ドライビングブレードを、ライナーの主軸に対する相対的な回転に応じて定期的に突出させるようにしたことを特徴とする打撃式トルクレンチ。
- 前記ドライビングブレードがライナーの突出部に当接した際に、ドライビングブレードが挿入された主軸のドライビングブレード挿入溝の開口部がドライビングブレードによって密閉され、ドライビングブレード挿入溝の内部が高圧室を形成するようにしたことを特徴とする請求項1記載の打撃式トルクレンチ。
- 前記高圧室を形成するドライビングブレード挿入溝の内部とライナーの空洞とを、出力調節機構を介して連通するようにしたことを特徴とする請求項2記載の打撃式トルクレンチ。
- 前記ドライビングブレードを、ライナーの主軸に対する相対的な1回転につき1回突出させるようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の打撃式トルクレンチ。
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JP2004217523A JP4801888B2 (ja) | 2004-07-26 | 2004-07-26 | 打撃式トルクレンチ |
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