JP2006035353A - Cmp装置、cmp研磨方法、及び、半導体装置の製造方法 - Google Patents

Cmp装置、cmp研磨方法、及び、半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ガイドリングを無駄に捨てることなくほぼ使用限界まで使用できる、CMP装置、CMP研磨方法、及び、半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 CMP装置11は、半導体ウエハ44を吸着して保持するトップリング46と、半導体ウエハ44の側面をガイドするリテーナリング45と、半導体ウエハ44を研磨する研磨パッド41と、CCDカメラ42とを有する。半導体ウエハ44を研磨処理するとき、半導体ウエハ44とともに、半導体ウエハ44をガイドしているリテーナリング45の研磨を行う。リテーナリング45には、半導体ウエハ44を研磨したときに発生する研磨粉を排出する溝が設けられている。溝は、CCDカメラ42によって溝の画像が取り込まれ、この画像を画像処理部で処理することにより深さが求められる。この深さを随時確認することで、リテーナリング45の使用限界管理をする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、CMP装置、CMP研磨方法、及び、半導体装置の製造方法に関する。
CMP(Chemical Mechanical Polishing)装置は、被研磨基板である半導体ウエハ上に成膜された膜を平坦にするために用いられる。対象となる膜は、例えば、SiO2(シリコン酸化)膜、Cu(銅)膜、W(タングステン)膜など様々である。CMP装置は、スラリーと呼ばれる研磨剤と研磨パッドと呼ばれる研磨布で主に構成され、研磨パッド上にスラリーを塗布しつつ、半導体ウエハと研磨パッドを回転させて研磨を行うものである。
従来のCMP装置は、図7に示すように、ターンテーブル101を有しており、このターンテーブル101の下部には回転軸(図示せず)を介して回転モータ(図示せず)が取り付けられている。ターンテーブル101の上面には、研磨パッド102が貼り付けられている。研磨パッド102の上方には、半導体ウエハ105を保持する保持装置(例えば、ポリッシングヘッドやウエハ吸着ヘッド)100が配置されている。また、研磨パッド102の上方には、スラリー103を吐出するスラリー供給ノズル104が配置されている。
保持装置100は、半導体ウエハ105が回転することによる側方への飛び出しを規制しているガイドリングを有する(例えば、特許文献1)。
更に、保持装置100は、半導体ウエハ105を吸着して保持するトップリング107を有する。トップリング107は、ガイドリング106の上方に配置され、吸着機構(図示せず)の吸着によって半導体ウエハ105を固定している。トップリング107は、半導体ウエハ105を均一に研磨するために、高精度の平坦度を有している。トップリング107は、フランジ108に取り付けられており、フランジ108の上部に連結されたエアシリンダ109を介して回転モータ110に取り付けられている。
上記CMP装置において、半導体ウエハ105を研磨処理する場合、まず、トップリング107の下面に半導体ウエハ105の裏面を真空吸着し、回転モータ110によって保持装置100を回転させる。そして、回転モータ(図示せず)によってターンテーブル101を回転させ、スラリー供給ノズル104からスラリー103を吐出し、そのスラリー103を研磨パッド102の中央付近に滴下する。次に、半導体ウエハ105の側面をガイドしながら研磨するために、半導体ウエハ105の表面(研磨面)とともに半導体ウエハ105をガイドするガイドリング106を研磨パッド102に押し当てる。これにより、半導体ウエハ105とガイドリング106を同時に研磨し、半導体ウエハ105に形成された膜を平坦化している。
しかしながら、半導体ウエハ105とともにガイドリング106も研磨するので、半導体ウエハ105を研磨していく毎にガイドリング106が薄くなってしまっていた。薄くなると、ガイドリング106の下面に形成された、半導体ウエハ105の研磨粉を排出する排出溝(図示せず)がなくなってしまうので研磨粉を排出できず、半導体ウエハ105に傷を付けるなどの悪影響を及ぼしていた。よって、半導体ウエハ105の処理枚数によってガイドリング106の交換時期を管理していた。
特開2003−273047号公報
しかしながら、処理枚数によってガイドリング106を交換すると、半導体ウエハ毎に研磨量が異なるので、ガイドリング106が使用可能な状態であっても処分してしまうことがあった。図7(b)に示すように、ガイドリング106において、研磨処理前の幅寸法をH、処理枚数によって交換するときの幅寸法をI、使用限界の幅寸法をJとする。処理枚数によって交換することにより、ガイドリング106が使用可能な状態にあるにも関わらず無駄に捨ててしまったり、メンテナンス時間が多くなったりするという問題があった。その結果、コストがかかってしまっていた。
また、研磨処理量が多く、ガイドリング106の使用限界寸法Jを超えて研磨処理をした場合、半導体ウエハ上に形成された膜を均一に平坦化できなかったり、膜にスクラッチ(傷)が発生したりするという問題があった。
本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、ガイドリングを無駄に捨てることなくほぼ使用限界まで使用できる、CMP装置、CMP研磨方法、及び、半導体装置の製造方法を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明に係るCMP装置は、被研磨基板をCMP研磨するCMP装置であって、前記被研磨基板の側面を保持するリテーナリングと、前記リテーナリングの底面に形成された溝の深さを測定可能な測定手段とを備えた。
この構成によれば、リテーナリングの底面に形成された溝の深さを測定手段によって測定しているので、リテーナリングの溝深さと使用限界値とを比較することができ、使用限界まで使用することが可能になる。これにより、リテーナリングを使用限界より多く残したことによる、ムダを抑えることができる。また、リテーナリングの使用限界を超えて使用したときの、被研磨基板を研磨したときに発生する研磨粉が排出されずに、被研磨基板を傷つけるなどの悪影響を抑制することができる。更に、リテーナリングを使用限界まで使用するので、リテーナリングを交換する回数を少なくすることができ、メンテナンス時間を低減することが可能になる。
本発明に係るCMP装置では、前記測定手段は、撮像装置によって撮像された画像の画像処理により溝深さを測定することが望ましい。
この構成によれば、撮像装置によってリテーナリングに形成された溝の画像を取り込み、その画像を画像処理することよって溝深さを測定することができる。よって、機械的に接触させて測定することによる、測定装置が汚れることを防止することが可能になる。また、接触させる測定位置まで移動することなく、測定することが可能になる。
本発明に係るCMP装置では、前記測定手段は、レーザを用いて測定することが望ましい。
この構成によれば、レーザを用いて測定することにより、リテーナリングに形成された溝の深さを求めることができる。よって、機械的に接触させて測定することによる、測定装置が汚れることを防止することが可能になる。また、接触させる測定位置まで移動することなく、測定することが可能になる。
本発明に係るCMP装置では、前記被研磨基板は、半導体ウエハである。
この構成によれば、リテーナリングの溝深さを測定しながら半導体ウエハを研磨するので、リテーナリングの使用限界を超えて使用したときの、研磨粉が排出されずに半導体ウエハを傷付けるなどの悪影響を抑制することができる。よって半導体ウエハの不良を低減することが可能になる。
上記問題を解決するために、本発明に係るCMP研磨方法は、半導体ウエハの側面を保持するリテーナリングと、前記リテーナリングに形成された溝の深さを測定可能な測定手段とを備えたCMP装置を用いて前記半導体ウエハの研磨を行うCMP研磨方法であって、前記リテーナリングに形成された溝の深さを測定する測定工程と、前記測定した溝の深さが使用限界を超えていない値のとき、前記リテーナリングとともに前記半導体ウエハを研磨する研磨工程とを有する。
この構成によれば、測定手段を備えたCMP装置において、リテーナリングに形成された溝の深さを測定する測定工程と、リテーナリングの使用限界を超えていない状態で研磨処理する研磨工程とにより、リテーナリングをムダなく使用することができる。また、リテーナリングをほぼ使用限界まで使用するので、リテーナリングを交換する回数を少なくすることができ、メンテナンス時間を低減することが可能になる。
上記問題を解決するために、本発明に係る半導体装置の製造方法は、CMP研磨方法を用いて研磨することも可能である。
以下、本発明に係るCMP装置の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のCMP装置が組み込まれたCMPシステム全体を模式的に示す構成図である。以下、本実施形態のCMPシステムの構成を、図1を参照しながら説明する。本実施形態のCMPシステム10は、CMP装置11と、洗浄装置21とを有する。
CMP装置11は、研磨布である研磨パッドを載置して回転させるターンテーブル12と、研磨パッド上に研磨剤であるスラリーを供給するスラリー供給ノズル13と、被研磨基板である半導体ウエハを保持する保持装置14と、半導体ウエハを搬送するウエハキャリア15と、研磨パッドを洗浄するパッドコンディショナー16とを有する。
洗浄装置21は、半導体ウエハをロード及びアンロードするローダ/アンローダ22と、半導体ウエハを搬送する第1搬送ロボット23と第2搬送ロボット24と、半導体ウエハを反転させるウエハ反転機25と、半導体ウエハを洗浄する第1洗浄機26と第2洗浄機27と第3洗浄機28とを有する。
図2は、CMP装置の構造を模式的に示した模式断面図である。以下、CMP装置の構造を、図2を参照しながら説明する。CMP装置11は、ターンテーブル12と、研磨パッド41と、保持装置14と、スラリー供給ノズル13と、撮像装置であるCCDカメラ42とを有する。
ターンテーブル12は、回転軸(図示せず)を介して回転モータ(図示せず)が取り付けられており、回転モータの駆動により回転可能となっている。
研磨パッド41は、ターンテーブル12の上面に貼り付けられており、ターンテーブル12の回転と共に回転可能となっている。研磨パッド41は、例えば、発泡ポリウレタン製で構成されている。また、研磨パッド41の表面には、スラリー43を保持しながら半導体ウエハ44を研磨するために、穴や溝が形成されている。
保持装置14は、ターンテーブル12の上方に配置され、リテーナリング45と、トップリング46と、フランジ47と、エアシリンダ48と、回転モータ49とを有する。
リテーナリング45は、半導体ウエハ44の側面をガイドしている。このリテーナリング45により、回転モータ49によって半導体ウエハ44を回転させたときに、半導体ウエハ44がCMP装置11から飛び出さないようにしている。リテーナリング45は、樹脂製であり、例えばPPS(Poly Phenylen Sulfide)で構成されている。また、リテーナリング45は、研磨処理時に半導体ウエハ44のエッジがだれないように、半導体ウエハ44と同時に研磨される。これにより、半導体ウエハ44の平坦度を維持するとともに、半導体ウエハ44のエッジがだれないように研磨することが可能になっている。
また、リテーナリング45は、トップリング46の内部に設けられたスライド機構(図示せず)によって、上下方向への調整が可能になっている。これにより、リテーナリング45は、半導体ウエハ44とともに研磨されて薄くなった分量だけトップリング46から突出する方向へ移動させ、半導体ウエハ44をその側面の適正な高さでガイドすることが可能になる。なお、リテーナリング45の使用限度は、リテーナリング45の底面(研磨パッド41側)に形成された溝部の深さを測定することにより管理している。
トップリング46は、リテーナリング45の上側に配置され、半導体ウエハ44を吸着している。トップリング46は、半導体ウエハ44を回転させるために、回転可能な状態に設けられている。トップリング46の材質は、例えば、セラミック製である。トップリング46には、半導体ウエハ44を吸着するための孔(図示せず)が設けられている。この孔は、半導体ウエハ44を真空吸着する際に、真空引きするための真空ポンプ(図示せず)に接続されている。トップリング46の下面は、半導体ウエハ44を水平に取り付けるために、高精度の平坦度を有している。
また、トップリング46は、トップリング46の上側に配置されたフランジ47に取り付けられている。フランジ47は、半導体ウエハ44を上下させるためのエアシリンダ48を介して、回転モータ49に取り付けられている。上記構成により、回転モータ49の回転によって半導体ウエハ44が回転するようになっている。
スラリー供給ノズル13は、研磨パッド41の上方に配置され、スラリー43を吐出することが可能になっている。スラリー43は、例えば、シリカ(SiO2粒子=砥粒)を含む液体である。スラリー43の吐出量は、例えば、1分間当り130ccである。また、スラリー43は、シリカを凝集させないために、分散材としてのアンモニアを含有する。
測定手段を構成するCCDカメラ42は、リテーナリング45に形成された、溝部の明暗パターンを撮像することが可能な位置に配置されている。本実施形態では、半導体ウエハ44を交換するときなど、保持装置14が研磨パッド41より上昇した位置で撮像するようにしている。また、CCDカメラ42は、測定手段を構成する画像処理部42aを備えており、CCDカメラ42によって撮像したリテーナリング45の溝部(図3,4参照)の画像から、画像処理部によって溝部の深さを求めている。
図3は、リテーナリングを、図2において下側(研磨パッド側)からみた模式平面図である。以下、リテーナリングの構成を、図3を参照しながら説明する。リテーナリング45は、リテーナリング本体50と、第1〜第4の溝部51〜54とを有する。
リテーナリング本体50は、全体を円形の平板で構成されており、中央に半導体ウエハ44をガイドする丸孔55が形成されている。リテーナリング本体50は、例えば、スチレンで構成されている。
第1〜第4の溝部51〜54は、リテーナリング本体50の片側の面(研磨パッド41と対向する面)に、それぞれ周方向に均等な間隔をあけて形成されている。第1〜第4の溝部51〜54は、それぞれリテーナリング45の中心から外周方向に向かって斜めに切り込まれている。これにより、研磨処理時に発生する研磨粉が、リテーナリング45の外周方向に排出しやすくなっている。第1〜第4の溝部51〜54は、例えば、リテーナリング45の厚みの半分までの深さを有する。また、リテーナリング45は、トップリング46に取り付けられたとき、第1〜第4の溝部51〜54が下面にくる状態に配置されている。
リテーナリング45に形成された第1〜第4の溝部51〜54の形状は、CMP装置11に取り付けられた状態で、図3に示すように、リテーナリング45の側方からCCDカメラ42によって画像として取り込まれる。CCDカメラ42は、例えば、リテーナリング45の中心に向くように配置されている。また、CCDカメラ42は、第1〜第4の溝部51〜54の画像A〜Dを、リテーナリング45を矢印方向に順次回転させることにより撮像する。なお、画像A〜Dは、リテーナリング45の側方から撮像した画像をいう。このとき、例えば、ターンテーブル12に設けられた回転位置決め機構(図示せず)によって、最初に位置決めした位置から1/4周ずつ回転させるようにしてもよい。また、回転位置決め機構が設けられていない場合、リテーナリング45をゆっくり回転させながら撮像するようにしてもよい。
図4は、リテーナリングに形成された第1〜第4の溝部を撮像した画像を示す模式図である。以下、第1〜第4の溝部の画像を基に溝部の深さ求める方法について、図4を参照しながら説明する。
図4に示すように、画像A〜画像Dは、CCDカメラ42によって第1〜第4の溝部51〜54を撮像した画像を示している。画像Aは第1の溝部51を撮像した画像であり、画像Bは第2の溝部52を撮像した画像であり、画像Cは第3の溝部53を撮像した画像であり、画像Dは第4の溝部54を撮像した画像である。
まず、CCDカメラ42によって第1の溝部51を撮像する。撮像された画像は、モノクロ画像であり、リテーナリング45の側面45aが白色(明るい)、第1の溝部51を含んだそれ以外の部分が黒色(暗い)となっている。画像処理部(図示せず)は、CCDカメラ42より得られる明暗パターンの画像(第1の溝部51)を、明暗パターンに対して一定の間隔をおいて走査させた走査線により2値化処理を行う。2値化処理とは、モノクロ画像を白と黒に分けることであり、モノクロ画像に対してしきい値を設け、それより明るいか暗いかによって白と黒の2つの画像に分ける処理をいう。更に画像処理部は、複数の走査線のうち、1本の走査線で「白」の領域と「黒」の領域とが組み合わされた走査線の数を加算し、この走査線の数と走査線の間隔とから第1の溝部51の深さKを求めている。つまり、第1の溝部51を走査した走査線によって溝深さKを算出している。
以降、画像B〜画像Dまでを順次撮像していく。画像処理部は、画像A〜画像Dのそれぞれの深さK,L,M,Nの値と、リテーナリング45の使用限界深さとを比較する。なお、リテーナリング45の使用限界溝深さXは、例えば、1.5mmである。画像A〜画像Dを基に求められたそれぞれの溝深さK〜Nのうち一番小さい値から、これから行う研磨処理で研磨する研磨量を引いた値が、1.5mmより小さくなるようであれば、リテーナリング45を交換する。溝深さK〜Nが1.5mmより小さくならないようであれば、研磨処理を引き続き行う。これにより、第1〜第4の溝部51〜54を使用限界の深さ以上に残した状態で、研磨処理を行うことが出来る。
図5は、半導体装置の構成を模式的に示す模式断面図であり、同図(a)は、CMP研磨処理前の状態を示した模式断面図、同図(b)は、CMP研磨処理後の状態を示す模式断面図である。以下、半導体装置の製造方法を、図5を参照しながら説明する。
図5(a)に示されるように、まず、シリコン基板61上に第1層間絶縁膜62を形成する。第1層間絶縁膜62は、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)を原料として、プラズマCVDにより形成する。
次に、第1層間絶縁膜62上に、アルミ配線63を形成する。アルミ配線63は、よく知られたフォトリソグラフィ工程とエッチング工程(洗浄、成膜、洗浄、感光材塗布、露光、現像、エッチング、感光材剥離)によって形成する。
次に、第1層間絶縁膜62およびアルミ配線63上に、膜としての第2層間絶縁膜64を形成する。第2層間絶縁膜64の形成方法は、上記した、プラズマCVD法を用いる。図5(a)に示されるように、第2層間絶縁膜64の上面64aは、アルミ配線63の起伏が反映されて凹凸状になっている。凹凸に形成された第2層間絶縁膜64は、CMP装置11によって研磨処理することにより、平坦化された上面64bになる(図5(b)参照)。
なお、本実施形態では、第2層間絶縁膜64の上面64aを、CMP装置11によって研磨処理して平坦化するとしたが、これに限らず、第1層間絶縁膜62の上面を、CMP装置11を用いて研磨処理を行い平坦化させるようにしてもよい。
図6は、CMP装置を用いて半導体ウエハに形成された第2層間絶縁膜を研磨する研磨処理手順を示すフローチャートである。以下、研磨処理手順を、図6を参照しながら説明する。まず、半導体ウエハ44に形成された第2層間絶縁膜64の研磨処理を開始する。ステップS11では、半導体ウエハ44をローダ/アンローダ22(図1参照)にセットする。セット後、矢印31に示すように、第1搬送ロボット23によりローダ/アンローダ22から半導体ウエハ44を取り出す。次に、矢印32に示すように、第1搬送ロボット23により、半導体ウエハ44をウエハ反転機25(図1参照)に導入する。
ステップS12では、半導体ウエハ44を反転する。ウエハ反転機25に導入された半導体ウエハ44の表裏を反転する。これにより、第2層間絶縁膜64が形成された半導体ウエハ44の表面が下に向いた状態になっている。次に、矢印33に示すように、第2搬送ロボット24により、ウエハ反転機25から反転させた半導体ウエハ44を取り出し、矢印34に示すように、半導体ウエハ44をCMP装置11に導入する。
ステップS13では、半導体ウエハ44の表面を研磨する。まず、導入した半導体ウエハ44を、ウエハキャリア15(図1参照)によりターンテーブル12上に載置する。次に、ターンテーブル12上に載置した半導体ウエハ44を、図示しない真空ポンプを利用して、トップリング46(図2参照)に設けられた穴に吸着させる。次に、回転モータ49(図2参照)によって、吸着している半導体ウエハ44を回転させるとともに、回転モータ(図示せず)によってターンテーブル12を回転させる。次に、スラリー供給ノズル13からスラリー43を吐出し、そのスラリー43を研磨パッド41の中央付近に滴下する(図2参照)。次に、半導体ウエハ44の表面(研磨面)を研磨パッド41に押し当て、エアシリンダ48により半導体ウエハ44を研磨パッド41に押圧する(図2参照)。これにより、半導体ウエハ44の表面に形成された第2層間絶縁膜64の研磨を行う。
ステップS14では、研磨パッド41を洗浄する。まず、ステップS13において、所定枚数の半導体ウエハ44を研磨処理したあと、半導体ウエハ44をウエハキャリア15により取り出し、矢印35に示すように、半導体ウエハ44を洗浄装置21に導入する(図1参照)。次に、パッドコンディショナー16により、研磨パッド41を洗浄する(図1参照)。
ステップS15では、半導体ウエハ44を反転する。まず、洗浄装置21において、第2搬送ロボット24により、研磨処理後の半導体ウエハ44をウエハ反転機25に導入する。次に、ウエハ反転機25において半導体ウエハ44を反転し、半導体ウエハ44の表面が上を向く状態にする。次に、反転させた半導体ウエハ44を、第2搬送ロボット24により取り出し、この取り出した半導体ウエハ44を第1洗浄機26に導入する。
ステップS16では、半導体ウエハ44を洗浄する。まず、第1洗浄機26において、半導体ウエハ44に1次洗浄を施す。その後、第2洗浄機27において半導体ウエハ44に2次洗浄を施し、その後、第3洗浄機28において半導体ウエハ44に3次洗浄を施す。次に、半導体ウエハ44をスピン乾燥により乾燥させる。
ステップS17では、半導体ウエハ44を洗浄装置21から取り出す。まず、矢印36に示すように、第1搬送ロボット23により、第3洗浄機28から半導体ウエハ44を取り出す。次に、矢印37に示すように、第1搬送ロボット23により、半導体ウエハ44をローダ/アンローダ22に導入する。次に、ローダ/アンローダ22から半導体ウエハ44を取り出す。
ステップS18では、リテーナリング45に形成された第1〜第4の溝部51〜54の形状を読み込む。まず、保持装置14とともに、リテーナリング45を上昇させる。次に、CCDカメラ42の撮像する向きに対して、第1の溝部51が正面にくるように、保持装置14の回転モータ49を回転させる(図3参照)。次に、CCDカメラ42によって、第1の溝部51の側方向画像を撮像する(図4、画像A参照)。次に、回転モータ49を回転させて、第2の溝部52がCCDカメラ42の正面になるように移動させる。次に、CCDカメラ42によって、第2の溝部52の画像を撮像する(図4、画像B参照)。以降、第3の溝部53の画像(図4、画像C参照)、第4の溝部54の画像(図4、画像D参照)を撮像する。
ステップS19では、リテーナリング45の第1〜第4の溝部51〜54の溝深さK〜Nを求める。まず、CCDカメラ42によって撮像した第1〜第4の溝部の画像(画像A〜画像D)より得られる明暗パターンに対し、複数の走査線により2値化処理を行う。次に、画像処理部(図示せず)によって、2値化処理後のデータから、それぞれの溝部の深さK〜Nを求める。
ステップS20では、リテーナリング45が使用限界か否かを判断する。使用限界であれば、ステップS21に移行し、使用限界でなければステップS23に移行する。まず、ステップS19で求められた、第1〜第4の溝部51〜54のそれぞれの溝深さK〜Nが、例えば1.5mm以上あるか否かを判断する。また、1.5mm以上ある場合でも、次に研磨処理する研磨量によって、溝部の深さK〜Nが1.5mmより少なくなるようであれば、使用限界を超えてしまうので、ステップS21に移行する。
ステップS21では、リテーナリング45が使用限界であることを知らせる。これは、CMP装置11に取り付けられた表示部(図示せず)によって使用限界であることを知らせてもよいし、ブザーなどによって知らせるようにしてもよい。
ステップS22では、使用後のリテーナリング45を新品に交換する。使用限界になったリテーナリング45をCMP装置11から取り外し、新しいリテーナリング45を取り付ける。取り付けたあと、ステップS23へ移行する。
ステップS23では、半導体ウエハ44の研磨処理を続けるか否かを判断する。研磨処理を続けるのであれば、ステップS11に移行して研磨処理を開始する。研磨処理をしないのであれば、研磨処理工程を終了する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)本実施形態によれば、リテーナリング45に形成された第1〜第4の溝部51〜54をCCDカメラ42によって撮像し、この画像を基にして溝深さK〜Nを測定しているので、リテーナリング45を使用限界まで使用することができる。よって、リテーナリング45をムダに捨てることなく、コストを低減することができる。
(2)本実施形態によれば、リテーナリング45を使用限界まで使用することができるので、リテーナリング45を交換する回数を少なくすることが可能になり、メンテナンス時間を低減することができる。
(3)本実施形態によれば、リテーナリング45がCMP装置11に装着された状態で、溝深さK〜Nを測定しているので、リテーナリング45及びトップリング46などをCMP装置11から外す作業が必要なく、メンテナンス時間が低減できる。
(4)本実施形態によれば、CCDカメラ42によって第1〜第4の溝部51〜54の画像を撮像し、これを基にリテーナリング45の使用限度を管理しているので、リテーナリング45に形成された第1〜第4の溝部51〜54が使用限界以上に残っている状態で研磨処理することが可能になる。よって、この溝部51〜54により、半導体ウエハ44を研磨処理したときに発生する研磨粉をリテーナリング45の外周方向に排出することが可能になり、研磨粉による半導体ウエハ44への傷を低減することができる。
なお、本実施形態は上記に限定されず、以下のような形態で実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態では、リテーナリング45に形成された第1〜第4の溝部51〜54の溝深さK〜Nの測定を、CCDカメラ42と画像処理部とによって求めていた。これを、レーザを利用するレーザ測定機を用いて、溝深さK〜Nを管理するようにしてもよい。これによれば、第1〜第4の溝部51〜54にレーザを当てたときの反射波の状態により、溝深さK〜Nの測定が可能になるので、実施形態で得られる効果と同様に、リテーナリング45を使用限界まで使用することができる。
(変形例2)前記実施形態では、溝深さK〜Nは、CCDカメラ42によって撮像した画像A〜Dを、一定の間隔をおいて走査させた走査線により2値化処理を行って求めていた。これを、CCDカメラ42によって撮像した画像A〜Dを、パターンマッチングによって溝深さK〜Nを求めるようにしてもよい。これによれば、予め用意されている複数の溝パターンと、CCDカメラ42によって撮像した画像A〜Dを比較することで、溝深さK〜Nを求めることができる。また、これに限らず、その他の画像処理方法によって溝深さK〜Nを求めるようにしてもよい。
(変形例3)前記実施形態では、CCDカメラ42の撮像方向は、リテーナリング45に対し中心に向けていた。これを、リテーナリング45の中心方向に限定するものではなく、CCDカメラ42によって、第1〜第4の溝部51〜54の形状が判別可能な位置であれば、その位置に向けて設置するようにしてもよい。
(変形例4)前記実施形態では、リテーナリング45の使用可能な深さを、第1〜第4の溝部51〜54のそれぞれの溝深さK〜Nが、1.5mm以上あるか否かで判断していた。これを、溝深さK〜Nの平均をとって、その値が1.5mmあれば、使用可能であると判断するようにしてもよい。また、溝深さK〜Nのうち1つの溝深さのみを測定して、リテーナリング45の使用限界を管理するようにしてもよい。
一実施形態によるCMPシステムの構成を模式的に示す概略構成図。 CMP装置の構成を模式的に示す概略断面図。 CMP装置の研磨パッドを模式的に示す模式平面図。 溝部の画像を取り込んだ状態を示す模式図。 研磨前後の半導体装置を示す概略断面図。 CMP装置による研磨処理手順を示すフローチャート。 従来のCMP装置の構成を模式的に示す概略断面図。
符号の説明
10…CMPシステム、11…CMP装置、12…ターンテーブル、13…スラリー供給ノズル、14…保持装置、22…ローダ/アンローダ、41…研磨パッド、42…測定手段を構成する撮像装置としてのCCDカメラ、43…スラリー、44…被研磨基板としての半導体ウエハ、45…リテーナリング、46…トップリング、50…リテーナリングを構成するリテーナリング本体、51…リテーナリングを構成する第1の溝部、52…リテーナリングを構成する第2の溝部、53…リテーナリングを構成する第3の溝部、54…リテーナリングを構成する第4の溝部、61…シリコン基板、62…第1層間絶縁膜、63…アルミ配線、64…膜としての第2層間絶縁膜、64a,64b…上面。

Claims (6)

  1. 被研磨基板をCMP研磨するCMP装置であって、
    前記被研磨基板の側面を保持するリテーナリングと、
    前記リテーナリングの底面に形成された溝の深さを測定可能な測定手段と
    を備えたことを特徴とするCMP装置。
  2. 請求項1に記載のCMP装置であって、
    前記測定手段は、撮像装置によって撮像された画像の画像処理により溝深さを測定することを特徴とするCMP装置。
  3. 請求項1又は2に記載のCMP装置であって、
    前記測定手段は、レーザを用いて測定することを特徴とするCMP装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のCMP装置であって、
    前記被研磨基板は、半導体ウエハであることを特徴とするCMP装置。
  5. 半導体ウエハの側面を保持するリテーナリングと、
    前記リテーナリングに形成された溝の深さを測定可能な測定手段と
    を備えたCMP装置を用いて前記半導体ウエハの研磨を行うCMP研磨方法であって、
    前記リテーナリングに形成された溝の深さを測定する測定工程と、
    前記測定した溝の深さが使用限界を超えていない値のとき、前記リテーナリングとともに前記半導体ウエハを研磨する研磨工程と
    を有することを特徴とするCMP研磨方法。
  6. 請求項5に記載のCMP研磨方法を用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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