JP2006035069A - 汚泥処理装置及びそれを備えた廃水処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】汚泥減容効果を維持しながら、二酸化塩素の添加量を低減できる汚泥処理装置及びそれを備えた廃水処理装置を提供する。
【解決手段】廃水処理装置10は、汚泥を用いて廃水を生物処理する生物処理槽12と、その処理水と汚泥とを固液分離する固液分離槽14と、分離後の汚泥の一部を処理する汚泥処理装置16とを備える。汚泥処理装置16は、汚泥を機械的に微細化する微細化装置42と、微細化された汚泥に二酸化塩素を添加して汚泥を酸化する酸化装置44とから成り、この汚泥処理装置16によって汚泥が減容化される。
【選択図】 図1
【解決手段】廃水処理装置10は、汚泥を用いて廃水を生物処理する生物処理槽12と、その処理水と汚泥とを固液分離する固液分離槽14と、分離後の汚泥の一部を処理する汚泥処理装置16とを備える。汚泥処理装置16は、汚泥を機械的に微細化する微細化装置42と、微細化された汚泥に二酸化塩素を添加して汚泥を酸化する酸化装置44とから成り、この汚泥処理装置16によって汚泥が減容化される。
【選択図】 図1
Description
本発明は汚泥処理装置及びそれを備えた廃水処理装置に係わり、特に、有機性廃水を生物処理槽で廃水処理して生成される余剰の活性汚泥(以下「汚泥」という)を減容化するための汚泥処理技術に関する。
下水や産業廃水等の有機性廃水の処理の大半は、汚泥を用いた生物処理槽において生物学的処理を行なうことにより処理されている。その際、生物処理槽から流出した汚泥は、沈澱池で分離した後、返送汚泥として再び生物処理槽に戻される。しかし、生物処理槽内で増殖した微生物などが余剰汚泥となって生成するため、余分な汚泥は廃水処理の系外に引き抜かなくてはならず、引抜かれた余剰汚泥の処分が問題となっている。
このような背景から、余剰汚泥の生成量が少ない、又は余剰汚泥を全く発生させない廃水処理方法の開発が進められている。この種の廃水処理方法の1つとして、生物処理槽に返送される返送汚泥の一部を二酸化塩素により酸化分解し、生物分解性を高めてから生物処理槽に戻すことによりCO2 化を促進することで、余剰汚泥を減容化する方法がある(特許文献1、及び特許文献2参照)。
特開2003−260491号公報
特開平11−147801号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2は、大量の二酸化塩素を使用すると、汚泥が酸化反応によって可溶化し、COD成分が溶出して処理水の水質を悪化させるという問題があった。また、二酸化塩素は通常、溶液で使用され、そのpHは酸性であるため、中和には多量のアルカリが必要であり、エネルギー消費量が多くなる問題もあった。したがって、二酸化塩素を使用して汚泥減容をする場合、二酸化塩素の添加量を低減する必要があった。
本発明はこのような事情に鑑みて成されたもので、汚泥減容効果を維持しながら、二酸化塩素の添加量を低減できる汚泥処理装置及びそれを備えた廃水処理装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、汚泥を機械的に微細化する機械的微細化手段と、該機械的微細化手段で微細化した汚泥に二酸化塩素を添加することによって前記汚泥を酸化する酸化手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、機械的に微細化した汚泥に二酸化塩素を反応させるので、二酸化塩素の接触効率が向上し、汚泥の減容化を促進することができる。また、二酸化塩素の接触効率が向上するので、二酸化塩素の添加量を減少させることができ、中和に使用するアルカリ量も減少させることができる。
請求項2に記載の発明は請求項1の発明において、前記機械的微細化手段は、超音波で汚泥を破砕する超音波式、高圧ジェット気流で汚泥を破砕する圧力式、高速回転翼やビーズミルで汚泥を破砕する粉砕機式の少なくとも1つであることを特徴とする。なお、超音波式、圧力式、粉砕機式の二つ以上を組み合わせてもよい。
請求項3に記載の発明は請求項1又は2の発明において、前記機械的微細化手段は、前記汚泥におけるフロックのメジアン粒径が20μm以上50μm以下の範囲になるように微細化することを特徴とする。フロックのメジアン粒径をこのような範囲にすることによって、汚泥の減容効果を維持しつつ、処理水質の悪化を防止できる。すなわち、メジアン粒径が20μm未満の場合のように、COD濃度が高くなって処理水質が悪化することを防止できる。また、メジアン粒径が50μmを超える場合のように、汚泥と二酸化塩素との接触効率が低くなり、汚泥の減容効果が小さくなることを防止できる。
請求項4に記載の発明は請求項1〜3のいずれか1の発明において、前記酸化手段は、二酸化塩素の添加率が0.005g/g-SS以上、 0.015g/g-SS以下の範囲になるようにすることを特徴とする。二酸化塩素の添加率をこの範囲に設定することで、二酸化塩素による減容効果を維持しつつ、過剰な二酸化塩素による汚泥の可溶化を防止することができる。
請求項5に記載の発明は、有機性廃水を生物処理槽で処理する際に生成される汚泥の一部を、請求項1〜4のいずれか1に記載の汚泥処理装置で処理した後、前記生物処理槽に返送することを特徴とする。汚泥処理装置の酸化手段で二酸化塩素処理した汚泥を生物処理装置に導入することで、汚泥は生物分解され、汚泥の減容化が促進される。
本発明に係る汚泥処理装置は、機械的に微細化した汚泥に二酸化塩素を反応させるので、二酸化塩素の接触効率が向上し、汚泥の減容化を促進することができ、二酸化塩素の添加量を減少させることができる。
また、本発明に係る廃水処理装置によれば、機械的に微細化し、二酸化塩素を添加して酸化分解した汚泥を、生物処理装置に導入して生物処理するようにしたので、汚泥は生物分解され、汚泥の減容化を促進させることができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る汚泥処理装置及びそれを備えた廃水処理装置の好ましい実施形態について説明する。図1は、本発明に係る廃水処理装置の実施形態を示す構成図である。同図に示すように、廃水処理装置10は主として、生物処理槽12、固液分離槽14、及び汚泥処理装置16で構成される。
生物処理槽12には流入管18が接続され、この流入管18から有機性廃水(以下、廃水という)が流入される。また、生物処理槽12には、汚泥返送管20と処理汚泥移送管22が接続され、これらの管から汚泥が生物処理槽12の内部に供給される。生物処理槽12内の底部には散気管24が設けられており、散気管24はブロア26に接続されている。このブロア26と散気管24から成る曝気装置によって生物処理槽12の内部が曝気される。生物処理槽12の内部では、前記流入管18から流入した廃水が、汚泥返送管20からの返送汚泥、及び散気管24からの曝気エアと混合され、好気的に生物処理される。
生物処理された処理水は、活性汚泥の一部とともに、生物処理槽12から流出管28に流れ、固液分離槽14に供給される。固液分離槽14は、処理水と活性汚泥との汚泥混合液を固液分離する装置である。この固液分離槽14の内部では、活性汚泥が沈降分離され、上澄液が処理水として導出管30から導出される。
固液分離槽14の底部には、汚泥返送管20が接続されており、この汚泥返送管20に配設された汚泥移送ポンプ32を駆動することによって、固液分離槽14内の汚泥が汚泥返送管20に引き抜かれる。汚泥返送管20には、汚泥排出管34が接続されており、汚泥返送管20に引き抜かれた汚泥の一部を必要に応じて排出できるようになっている。また、汚泥返送管20には分配器36が配設されており、この分配器36によって、汚泥返送管20を流れる汚泥の一部が分配管38に分配される。そして残りの汚泥は汚泥返送管20を通り、返送汚泥として生物処理槽12に返送される。
分配器36によって分配管38に分配された汚泥は、汚泥ポンプ40によって、汚泥処理装置16に移送される。なお、分配器36は必要に応じて分配率を調節することができる。すなわち、汚泥返送管20で返送する返送汚泥の量と、後述する汚泥処理装置16で酸化処理して返送する処理汚泥の量との割合を調節することができる。
汚泥処理装置16は主として、機械的微細化装置(以下、微細化装置という)42と、その後段の二酸化塩素酸化装置(以下、酸化装置という)44で構成される。分配管38を流れる汚泥は、まず微細化装置42に供給される。微細化装置42は、汚泥を機械的に微細化処理することによって、汚泥のフロックを分散・微細化する装置である。
微細化装置42としては、例えば図2(A)に示すように、超音波式のものがある。超音波式の微細化装置42は、処理室60の内部に超音波発振器62を備え、この超音波発振器62から処理室60内の汚泥に超音波を発振する。これにより、汚泥のフロックが微細化され、さらに汚泥が破砕されて可溶化される。なお、超音波振動器62は、処理室60の壁に外側から当接するようにして設置してもよい。
微細化装置42の他の例としては、高速回転翼やビーズミルで汚泥を破砕する破砕機式のものがある。このうち、ビーズミルは、図2(B)に示すように、ミル室64を有し、このミル室64の内部にビーズ66、66…が充填されている。ビーズ66としては、粒径0.5mmφ程度のガラスビーズやジルコニアビーズが用いられ、ミル室64に60〜80%程度充填されている。ミル室64の内部には、シャフト68に取り付けられた複数枚の攪拌ディスク(或いは攪拌羽)70、70…が設けられており、シャフト68を電動機72で高速回転させることによって、ミル室64内が攪拌ディスク70によって攪拌される。これにより、ミル室64内のビーズ66が攪拌され、攪拌されたビーズ66、66…間に生じる剪断摩擦力等によって汚泥が破砕される。破砕された汚泥は、スクリーン74によってビーズ66が分離され、汚泥のみが系外に排出される。なお、汚泥の破砕に必要なミル室64の滞留時間は数秒〜数分とされる。
微細化装置42のさらに他の例としては、高圧ジェット気流で汚泥は破砕する圧力式のものがある。例えば図2(C)に示すように、容器76内の端部にジェットノズル78を設け、このジェットノズル78から汚泥を高圧で噴射するようにする。これにより、汚泥は、ジェットノズル78から容器76内の汚泥溶液中に勢いよく噴出され、汚泥が分散化される。
なお、上述した圧力式、超音波式、破砕機式の二つ以上の装置を組み合わせて使用するようにしてもよい。微細化装置16によって微細化される汚泥のフロックのメジアン粒径は20μm以上50μm以下の範囲にすることが好ましい。
微細化装置42で微細化された汚泥は、後段の酸化装置44の反応槽46に供給される。反応槽46の内部には攪拌翼50が設けられており、攪拌翼50はモータ48に接続されている。このモータ48と攪拌翼50から成る攪拌機を駆動することによって反応槽46の内部が攪拌される。また、反応槽46には、注入管52を介して二酸化塩素の貯留槽54が接続されており、二酸化塩素を所定の添加率で反応槽46に添加できるようになっている。二酸化塩素が添加されることによって、汚泥は酸化分解され、生物分解性が高められる。なお、二酸化塩素の添加量は、添加率が0.005g/g-SS以上、 0.015g/g-SS以下の範囲に設定することが好ましい。
二酸化塩素によって酸化処理された汚泥は、処理汚泥移送管22を介して生物処理槽12に移送され、生物処理槽12で生物分解される。なお、処理汚泥移送管22には、アルカリ剤注入管56が接続されており、このアルカリ剤注入管56からアルカリ剤が注入されることによって、二酸化塩素の添加により低下したpHが中和される。
次に上記の如く構成された廃水処理装置10の作用について説明する。
汚泥処理装置16では、微細化装置42によって汚泥を機械的に微細化し、その微細化した汚泥を酸化装置44によって酸化処理している。したがって、酸化装置44で二酸化塩素を汚泥に添加した際に、二酸化塩素と汚泥との接触効率が高まり、二酸化塩素による酸化効率を向上させることができる。これにより、二酸化塩素による汚泥の酸化分解処理が確実に行われ、汚泥の大きな減容効果を得ることができる。
また、二酸化塩素と汚泥との接触効率が高まったことによって、少量の二酸化塩素であっても、確実に汚泥を減容化することができる。したがって、二酸化塩素の添加量を減少させることができる。また、二酸化塩素の添加により低下したpHを中和するアルカリ剤の使用量も減少させることができる。
ところで、微細化装置42によって汚泥を微細化する際、機械的な破壊力を大きくして汚泥のフロック径を小さくすると、汚泥の可溶化が進んで汚泥が減容化され易くなる一方、可溶化による弊害として、汚泥を構成する菌体が破砕され、COD成分が溶出するため、生物処理槽12からの処理水の水質が悪化するという問題がある。逆に、汚泥のフロック径が大きいと、酸化装置44で二酸化塩素を添加した際に、二酸化塩素と汚泥との接触効率が低下し、酸化処理の反応率が低下するという問題がある。したがって、微細化装置42で微細化した汚泥のフロック径は、COD成分が溶出せず、且つ、二酸化塩素との接触効率が低下しない範囲であることが望まれる。本実施の形態では、微細化後のフロック径を20μm以上としたのでCOD成分の溶出を防止することができ、且つ、フロック径を50μm以下としたので二酸化塩素との接触効率が低下することを防止できる。よって、二酸化塩素による酸化効率を維持して汚泥の減容化効果を維持しながら、COD溶出による水質の悪化を防止することができる。
また、酸化装置44で汚泥を酸化処理する際、二酸化塩素の添加率が多すぎると、汚泥を構成する菌体が可溶化されてCOD成分が溶出する。逆に二酸化塩素の添加率が少な過ぎると、二酸化塩素による酸化処理の効果が十分に得られない。したがって、二酸化塩素の添加率は、二酸化塩素による酸化処理の効果が十分に得られ、且つ、COD成分の溶出を防止できるような範囲に設定することが望まれる。本実施の形態では、二酸化塩素の添加率を0.005g/g-SS以上としたので、二酸化塩素による酸化処理の効果を十分に得ることができる。また、二酸化塩素の添加率を0.015g/g-SS以下としたので、菌体の可溶化によるCOD成分の溶出を少なくすることができる。
以上説明したように本実施の形態によれば、汚泥のフロック径が20μm以上50μm以下になるように微細化し、その微細化した汚泥に二酸化塩素を添加率0.005g/g-SS以上0.015g/g-SS以下で添加するようにしたので、二酸化塩素による汚泥の酸化分解を促進させることができ、汚泥の大きな減容効果を得ることができる。
なお、上述した実施の形態では、汚泥処理装置16の構成として、微細化装置42の後段に酸化装置44を設けたが、汚泥処理装置16の構成はこれに限定されるものではなく、機械的に微細化した汚泥に二酸化塩素を添加する構成であればよい。例えば、図3に示すように、微細化装置42に二酸化塩素の注入管52を接続する構成とし、微細化処理を行いながら二酸化塩素を注入するようにしてもよい。この場合、二酸化塩素の注入位置は、特に限定されるものではないが、汚泥の可溶化が進行する部分であることが好ましい。例えば図2(B)のビーズミルの場合には、ミル室64の中間部付近に二酸化塩素を注入し、図2(C)の圧力式の微細化装置42の場合には、容器76の中間部よりも若干出口側に二酸化塩素を注入することが好ましい。また、図2(A)の超音波式の微細化装置42の場合には、処理室60内全体で超音波による汚泥の可溶化が進行するので、処理室60内に二酸化塩素を注入するのであればよい。
また、廃水処理装置10の全体構成は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば図4に示すように、汚泥処理装置16を汚泥返送管20に設けてもよい。これにより、固液分離槽14から生物処理槽12に汚泥を返送する返送汚泥が全て汚泥処理装置16で処理される。また、図5に示すように、生物処理槽12の汚泥を直接、汚泥処理装置16に導入して処理するようにしてもよい。これらの場合にも、汚泥処理装置16において、機械的微細化処理した汚泥を二酸化塩素によって酸化処理することで、汚泥の減容化を促進することができる。
(試験1)まず、実施例として、図3の汚泥処理装置16の微細化装置42において、高速回転翼による機械的微細化処理を行った。機械的微細化処理の条件は、10000rpm、10分間とし、この微細化処理時に二酸化塩素を注入して、酸化処理を同時に行った。このとき、二酸化塩素の添加率を0から0.02g/g-SSまで変化させ、汚泥の呼吸活性(mg- O2 /g-SS ・h )を測定した。
また、比較例として、機械的微細化処理を行わずに、二酸化塩素を注入し、酸化処理を行った。そして、実施例と同様に、二酸化塩素の添加率を変化させながら、汚泥の呼吸活性(mg- O2 /g-SS ・h )を測定した。
試験1の結果を図6に示す。なお、図6の「呼吸活性」は、減容処理を行ってないブランクを100とした時の相対値で示している。
図6から分かるように、機械的微細化処理と酸化処理を併用した実施例では、約0.015g/g-SSの添加率で呼吸活性はゼロになっており、汚泥が酸化されて完全に死滅したことが分かった。一方、二酸化塩素処理のみを行った比較例1では、呼吸活性をゼロにするために約0.015g/g-SSの添加量が必要であり、汚泥を死滅させるためには実施例の約二倍の添加率が必要であった。したがって、実施例のように機械的微細化処理と酸化処理を併用することによって、二酸化塩素の添加率を大幅に減らすことができることが明らかになった。
(試験2)
市販のソースを希釈した合成廃水(COD=500mg/L)を原水とし、廃水処理を行った。実施例では、汚泥処理装置において、上述した試験1の実施例と同様に、高速回転翼による機械的微細化処理を行った。機械的微細化処理の条件は、10000rpm、10分間とした。この微細化処理時に、添加率0.008g/g-SSで二酸化塩素を注入し、酸化処理を同時に行った。そして、余剰汚泥量と処理水COD濃度(mg/L)を測定した。
市販のソースを希釈した合成廃水(COD=500mg/L)を原水とし、廃水処理を行った。実施例では、汚泥処理装置において、上述した試験1の実施例と同様に、高速回転翼による機械的微細化処理を行った。機械的微細化処理の条件は、10000rpm、10分間とした。この微細化処理時に、添加率0.008g/g-SSで二酸化塩素を注入し、酸化処理を同時に行った。そして、余剰汚泥量と処理水COD濃度(mg/L)を測定した。
また、比較例1として、機械的微細化処理を行わずに、二酸化塩素を添加率0.008g/g-SSで注入し、酸化処理を行った。そして、実施例と同様に余剰汚泥量と処理水COD濃度(mg/L)を測定した。
さらに、比較例2として、汚泥減容処理をしない条件下で、余剰汚泥量と処理水COD濃度(mg/L)を測定した。
試験2の結果を図7に示す。同図において余剰汚泥量(%)は、比較例2を100とした相対値で示した。
図7から分かるように、実施例、比較例1、比較例2において同様の処理水質が得られるにも関わらず、余剰汚泥量は、実施例において大幅に低減させることができた。すなわち、酸化処理のみの比較例1では、比較例2に対して余剰汚泥を50%しか削減できないのに対し、機械的微細化処理と酸化処理を行った本実施例では、余剰汚泥を85%削減することができた。
10…廃水処理装置、12…生物処理槽、14…固液分離槽、16…汚泥処理装置、18…流入管、20…汚泥返送管、22…処理汚泥移送管、24…散気管、26…ブロア、28…流出管、30…導出管、32…汚泥移送ポンプ、34…汚泥排出管、36…分配器、38…分配管、40…汚泥ポンプ、42…微細化装置、44…酸化装置、46…反応槽、48…モータ、50…攪拌翼、52…注入管、54…貯留槽、56…アルカリ剤注入管
Claims (5)
- 汚泥を機械的に微細化する機械的微細化手段と、
該機械的微細化手段で微細化した汚泥に二酸化塩素を添加することによって前記汚泥を酸化する酸化手段と、
を備えたことを特徴とする汚泥処理装置。 - 前記機械的微細化手段は、超音波で汚泥を破砕する超音波式、高圧ジェット気流で汚泥を破砕する圧力式、高速回転翼やビーズミルで汚泥を破砕する粉砕機式の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の汚泥処理装置。
- 前記機械的微細化手段は、前記汚泥におけるフロックのメジアン粒径が20μm以上50μm以下の範囲になるように微細化することを特徴とする請求項1又は2に記載の汚泥処理装置。
- 前記酸化手段は、二酸化塩素の添加率が0.005g/g-SS以上、 0.015g/g-SS以下の範囲になるようにすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の汚泥処理装置。
- 有機性廃水を生物処理槽で処理する際に生成される汚泥の一部を、請求項1〜4のいずれか1に記載の汚泥処理装置で処理した後、前記生物処理槽に返送することを特徴とする廃水処理装置。
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