JP2006033689A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 部品点数が少なく、安価で、生産性が良好であると共に、通気性と防水性に好適なアンテナ装置を提供する。
【解決手段】 本発明のアンテナ装置は、一面に配線パターン2が形成され、他面に接地導体3が形成された誘電体基板1と、配線パターン2に搭載されて所望の電気回路を形成する電子部品4と、この電子部品4を覆った状態で誘電体基板1に取り付けられ、内部に空洞部5aを有する箱形の放射導体5とを備え、放射導体5は、空洞部5aが密封された状態で誘電体基板1に取り付けられたため、放射導体5が電子部品4を覆うカバーを兼ねると共に、誘電体基板1が回路基板としての機能を兼ねて、部品点数が少なく、安価で、生産性が良好であると共に、電子部品4を覆う空洞部5aは密封状態となっているため、空洞部5a内に対する防水が確実で、電気回路の破壊を防止できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は自動車のタイヤ内に配置されて空気圧を監視したり、或いは屋外で使用するのに適したアンテナ装置に関する。
従来のアンテナ装置の図面を説明すると、図5は従来のアンテナ装置の斜視図、図6は従来のアンテナ装置の断面図であり、次に、従来のアンテナ装置の構成を図5,図6に基づいて説明すると、回路基板51は、一面(下面)側に設けられた配線パターン52と、他面(上面)側の全面に設けられた接地パターン53を有し、回路基板51の配線パターン52には、種々の電子部品54が搭載されて、所望の電気回路が形成されている。
金属板からなる箱形のカバー55は、内部に空洞部55aを有する箱形部55bと、この箱形部55bの一端から上方に突出する複数の取付脚55cを有し、このカバー55は、空洞部55内に電子部品54を収納した状態で、取付脚55cを回路基板51の孔に貫通させ、回路基板51から突出した取付脚55cを捻って回路基板51に取り付けられている。
アンテナ素子56は、セラミックからなる誘電体57と、この誘電体57の上面に設けられたパッチ素子58と、誘電体57の下面に設けられたグランド層59とで構成され、このアンテナ素子56は、グランド層59が回路基板51に設けられた接地パターン53に半田付けされて取り付けられると共に、給電部60が誘電体57と回路基板51を貫通して、配線パターン52に接続されることによって、従来のアンテナ装置が形成されている。(例えば、特許文献1参照)
このような従来のアンテナ装置は、回路基板51と誘電体57を必要とする上に、カバー55の他にパッチ素子58,及びグランド層59を必要とし、部品点数が多くなって高価で、生産性が悪く、且つ、大型になる。
また、カバー55は、電子部品54を電磁シールドするものであるため、屋外に使用された場合には、防水が不十分で、電気回路が破壊される場合があった。
更に、自動車のタイヤ61の接地面の内側に配置された場合、図6に示すように、アンテナ装置は、タイヤ回転軸に対してパッチ素子58が中心側に位置し、カバー55が外側になった状態で取り付けられるが、この時、電子部品54は、回路基板51より外側に位置するようになり、従って、タイヤ61が回転した時、遠心力は矢印A方向に働くため、電子部品54が誤動作したり、破壊する場合があった。
特開平9−223912号公報
従来のアンテナ装置は、回路基板51と誘電体57を必要とする上に、カバー55の他にパッチ素子58,及びグランド層59を必要とし、部品点数が多くなって高価で、生産性が悪く、且つ、大型になるという問題がある。
また、従来のアンテナ装置のカバー55は、電子部品54を電磁シールドするものであるため、屋外に使用された場合には、防水が不十分で、電気回路が破壊されるという問題がある。
更に、従来のアンテナ装置が自動車のタイヤ61の接地面の内側に配置された場合、アンテナ装置は、タイヤ回転軸に対してパッチ素子58が中心側に位置し、カバー55が外側になった状態で取り付けられるが、この時、電子部品54は、回路基板51より外側に位置するようになり、従って、タイヤ61が回転した時、遠心力は矢印A方向に働くため、電子部品54が誤動作したり、破壊する場合があるという問題がある。
そこで、本発明は部品点数が少なく、安価で、生産性が良好であると共に、通気性と防水性に好適なアンテナ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための第1の解決手段として、一面に配線パターンが形成され、他面に接地導体が形成された誘電体基板と、この誘電体基板の一面側の前記配線パターンに搭載されて所望の電気回路を形成する電子部品と、この電子部品を覆った状態で前記誘電体基板の一面側に取り付けられ、内部に空洞部を有する箱形の放射導体とを備え、前記放射導体の給電部は、前記電気回路に接続されると共に、前記放射導体は、前記誘電体基板を挟んで前記接地導体に対向して配置され、前記空洞部が密封された状態で前記誘電体基板に取り付けられた構成とした。
また、第2の解決手段として、前記誘電体基板、又は前記放射導体には、前記空洞部が外部と連通する孔を有し、この孔は、通気性と防水性を備えた通気防水部材によって塞がれた構成とした。
また、第3の解決手段として、前記通気防水部材は、前記誘電体基板の外側に貼着されて前記孔を塞いだ構成とした。
また、第4の解決手段として、前記放射導体は、前記空洞部を設けた箱形部と、この箱形部の端部から外方に広がる裾部を有し、前記裾部が前記誘電体基板の前記一面側に取り付けられた構成とした。
また、第5の解決手段として、前記電気回路は、水晶振動子を含む前記電子部品を備えて構成された。
また、第6の解決手段として、一面に配線パターンが設けられ、この配線パターンにチップ状の回路部品が搭載された小基板を備え、この小基板が前記空洞部内の位置で、前記誘電体基板に対向した状態で前記放射導体に取り付けられた構成とした。
また、第7の解決手段として、前記小基板には、検波回路が形成され、前記給電部は、前記検波回路を介して前記電気回路に接続された構成とした。
本発明のアンテナ装置は、一面に配線パターンが形成され、他面に接地導体が形成された誘電体基板と、この誘電体基板の一面側の配線パターンに搭載されて所望の電気回路を形成する電子部品と、この電子部品を覆った状態で誘電体基板の一面側に取り付けられ、内部に空洞部を有する箱形の放射導体とを備え、放射導体の給電部は、電気回路に接続されると共に、放射導体は、誘電体基板を挟んで接地導体に対向して配置され、空洞部が密封された状態で誘電体基板に取り付けられたため、放射導体が電子部品を覆うカバーを兼ねると共に、誘電体基板が回路基板としての機能を兼ねて、部品点数が少なく、安価で、生産性が良好であると共に、電子部品を覆う空洞部は密封状態となっているため、屋外で使用された場合、空洞部内に対する防水が確実で、電気回路の破壊を防止できる。
また、誘電体基板、又は放射導体には、空洞部が外部と連通する孔を有し、この孔は、通気性と防水性を備えた通気防水部材によって塞がれたため、空洞部内に対する防水を確実にできると共に、空洞部内での結露を防止できる。
また、通気防水部材は、誘電体基板の外側に貼着されて孔を塞いだため、通気防水部材の形成が簡単にできると共に、通気防水部材が誘電体基板に確実に固着できる。
また、放射導体は、空洞部を設けた箱形部と、この箱形部の端部から外方に広がる裾部を有し、裾部が誘電体基板の一面側に取り付けられたため、裾部を有することによって、放射導体の誘電体基板への取付が確実にできると共に、空洞部の密封の容易なものが得られる。
また、電気回路は、水晶振動子を含む電子部品を備えて構成されたため、例えば、アンテナ装置が自動車のタイヤの接地面の内側に配置された場合、タイヤ回転軸に対して放射導体が中心側に位置し、誘電体基板が外側になった状態で取り付けられるが、この時、水晶振動子を含む電子部品は、誘電体基板より内側に位置するようになり、従って、タイヤが回転した時の遠心力によって、電子部品が誘電体基板方向に押されるようになり、水晶振動子を含む電子部品の誤動作や破壊が防止できる。
また、一面に配線パターンが設けられ、この配線パターンにチップ状の回路部品が搭載された小基板を備え、この小基板が空洞部内の位置で、誘電体基板に対向した状態で放射導体に取り付けられたため、電気回路を分散できて、一層小型ものが得られる。
また、小基板には、検波回路が形成され、給電部は、検波回路を介して電気回路に接続されたため、アンテナ装置を大きくすることなく対応できて、小型のものが得られる。
本発明のアンテナ装置の図面を説明すると、図1は本発明のアンテナ装置の第1実施例に係る平面図、図2は本発明のアンテナ装置の第1実施例に係る断面図、図3は本発明のアンテナ装置の第1実施例に係り、水晶振動子を説明するための断面図、図4は本発明のアンテナ装置の第2実施例に係る断面図である。
次に、本発明のアンテナ装置の第1実施例に係る構成を図1〜図3に基づいて説明すると、液晶ポリマ材等からなる誘電体基板1は、上下方向(厚み方向)に貫通する孔1aを有すると共に、誘電体基板1は、一面(上面)側に設けられた配線パターン2と、他面(下面)側のほぼ全面に設けられた接地導体3を有し、この誘電体基板1の配線パターン2には、水晶振動子4aを含む種々の電子部品4が搭載されて、検波回路や共振回路等の所望の電気回路が形成されている。
このアンテナ装置は、例えば、車両に装着されたタイヤ8の内部に取り付けられて空気圧等を検出するために使用される。
そして、アンテナ装置が車両本体側に設けられた質問器(図示せず)からの質問信号を受信すると、これによって水晶振動子4aが励振され、その結果、水晶振動子4aは、タイヤ8内の空気圧に対する振動数で共振する。
共振信号は、高周波信号に重畳されて質問器に向けて送信され、質問器においては、共振信号の周波数から空気圧を検出するようにしている。
更に、図3に示すように、誘電体基板1の配線パターン2に搭載された水晶振動子4aは、基板4bと、この基板4b上に設けられた導電路4cと、一端側が自由な状態で、他端側が導電路4c上に導電接着材4dによって取り付けられた水晶片4eと、導電路4cに接続された状態で基板4bの下面側に導出された接続部4fと、水晶片4eを覆った状態で基板4bに取り付けられた絶縁性カバー4gを有する。
そして、このような構成を有する水晶振動子4aは、接続部4fが誘電体基板1上の配線パターン2に接続、固着されると共に、水晶振動子4aは、タイヤ8の接地面の内側に取り付けられて、タイヤ回転軸に対して水晶片4eが基板4bよりも中心側に位置している。
従って、この状態でタイヤ8が回転すると、遠心力が矢印A方向に加わるが、水晶片4eの自由端側は、導電路4c側に押し付けられるため、誤動作や破壊が発生しない。
金属板が絞り加工される等して形成され、アンテナ素子である放射導体5は、内部に空洞部5aを有する箱形部5bと、この箱形部5bの端部から外方に広がる裾部5cを有し、放射導体5は、空洞部5a内に電子部品4を収納して、箱形部5bで電子部品4を覆った状態で、裾部5cを誘電体基板1の一面側に取り付けることによって、誘電体基板1に取り付けられている。
また、放射導体5に接続されたピン状の給電部6は、空洞部5a内の位置で配線パターン2に接続されると共に、誘電体基板1に取り付けられた放射導体5は、誘電体基板1を介して接地導体3に対向した状態となっており、誘電体基板1,放射導体5,接地導体3,及び給電ピン6とによってアンテナ部が形成されている。
更に、放射導体5の裾部5aは、誘電体基板1に接着材によって固着されたり、或いは、誘電体基板1上に環状に設けられた導電パターン(図示せず)に半田付けされる等して取り付けられて、空洞部5a内が密封状態になると共に、放射導体5が電子部品4を覆うと共に電気的にシールドするカバーを兼ね、且つ、誘電体基板1が電子部品4を搭載する回路基板を兼ねている。
また、放射導体5が取り付けられた際、誘電体基板1に設けられた孔1aは、空洞部5aの位置にあって、この孔1aによって空洞部5aが外部と連通した状態になると共に、通気性と防水性を有するシート状の通気防水部材7は、例えば、ゴアテックス(登録商標)で構成され、この通気防水部材7は、誘電体基板1の外側に貼着されて、孔1aが塞がれ、これによって、空洞部5aが密封された状態となって、本発明のアンテナ装置が形成されている。
なお、この実施例では、通気防水部材7が誘電体基板1の孔1aを塞いだもので説明したが、孔を放射導体5に設けて、放射導体の位置で空洞部と外部を連通するようにし、通気防水部材7が放射導体5に設けた孔を塞ぐようにしても良い。
このような本発明のアンテナ装置が屋外において使用された場合、放射導体5の空洞部5aが密封状態となっているため、防水が確実であると共に、通気防水部材7で孔1aが塞がれているため、空洞部5a内の結露を防止できる。
また、本発明のアンテナ装置が自動車のタイヤ8内に配置された場合、図2、図3に示すように、アンテナ装置は、放射導体5が中心側に位置し、誘電体基板1が外側になった状態で取り付けられるが、この時、電子部品4は、誘電体基板1より内側に位置するようになり、従って、タイヤ8が回転した時、遠心力は矢印A方向に働くため、電子部品4が誘電体基板1方向に押し付けられるようになって、電子部品4の誤動作や破壊が無くなる。
また、図4は本発明のアンテナ装置の第2実施例を示し、この第2実施例の構成を説明すると、絶縁板からなる小基板9の一面には、配線パターン10が設けられると共に、この小基板9の配線パターン10には、種々のチップ状の回路部品11が搭載されて、検波回路が形成されている。
そして、この小基板9は、空洞部5a内の位置で、誘電体基板1に対向した状態で放射導体5の箱形部5bの上板に取り付けられると共に、小基板9に形成された電気回路は、接続部材12によって、誘電体基板1に設けられた電気回路に接続され、また、放射導体5は、給電の位置で、小基板9に形成された電気回路に接続されている。
その他の構成は、上記実施例と同様の構成を有し、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
なお、この第2実施例では、小基板9に設けられた電気回路が誘電体基板1に設けられた電気回路と異なるもので説明したが、前記第1実施例において誘電体基板に設けられた電気回路の一部が小基板9に分散して形成されても良い。
本発明のアンテナ装置の第1実施例に係る平面図。 本発明のアンテナ装置の第1実施例に係る断面図。 本発明のアンテナ装置の第1実施例に係り、水晶振動子を説明するための断面図。 本発明のアンテナ装置の第2実施例に係る断面図。 従来のアンテナ装置の斜視図。 従来のアンテナ装置の断面図。
符号の説明
1:誘電体基板
1a:孔
2:配線パターン
3:接地導体
4:電子部品
4a:水晶振動子
4b:基板
4c:導電路
4d:導電接着材
4e:水晶片
4f:接続部
4g:絶縁性カバー
5:放射導体
5a:空洞部
5b:箱形部
5c:裾部
6:給電部
7:通気防水部材
8:タイヤ
9:小基板
10:配線パターン
11:回路部品
12:接続部材

Claims (7)

  1. 一面に配線パターンが形成され、他面に接地導体が形成された誘電体基板と、この誘電体基板の一面側の前記配線パターンに搭載されて所望の電気回路を形成する電子部品と、この電子部品を覆った状態で前記誘電体基板の一面側に取り付けられ、内部に空洞部を有する箱形の放射導体とを備え、前記放射導体の給電部は、前記電気回路に接続されると共に、前記放射導体は、前記誘電体基板を挟んで前記接地導体に対向して配置され、前記空洞部が密封された状態で前記誘電体基板に取り付けられたことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記誘電体基板、又は前記放射導体には、前記空洞部が外部と連通する孔を有し、この孔は、通気性と防水性を備えた通気防水部材によって塞がれたことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記通気防水部材は、前記誘電体基板の外側に貼着されて前記孔を塞いだことを特徴とする請求項2記載のアンテナ装置。
  4. 前記放射導体は、前記空洞部を設けた箱形部と、この箱形部の端部から外方に広がる裾部を有し、前記裾部が前記誘電体基板の前記一面側に取り付けられたことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のアンテナ装置。
  5. 前記電気回路は、水晶振動子を含む前記電子部品を備えて構成されたことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のアンテナ装置。
  6. 一面に配線パターンが設けられ、この配線パターンにチップ状の回路部品が搭載された小基板を備え、この小基板が前記空洞部内の位置で、前記誘電体基板に対向した状態で前記放射導体に取り付けられたことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載のアンテナ装置。
  7. 前記小基板には、検波回路が形成され、前記給電部は、前記検波回路を介して前記電気回路に接続されたことを特徴とする請求項6記載のアンテナ装置。
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